JP2004087762A - 窒化物系半導体発光素子 - Google Patents

窒化物系半導体発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】In組成が高く、しかも発光効率の高い窒化物系半導体発光素子を提供する。
【解決手段】本レーザ素子50は、GaN−ELO構造層54を介して、サファイア基板52上に、順次、積層された、n−GaNコンタクト層56、n−InGaN/GaN超格子層58、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60、n−GaN光ガイド層62、InGaN/InGaN−MQW活性層64、p−GaN光ガイド層66、p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層68、及びp−GaNコンタクト層70の積層構造を有する。超格子層は、n−In0.05Ga0.95N/n−GaNの超格子層を10周期成長させた積層超格子層であって、格子定数が超格子層下のn−GaNコンタクト層の格子定数より大きく、MQW活性層の格子定数より小さい。これにより、超格子層は、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層及びn−GaN光ガイド層の格子緩和層として機能し、活性層の歪発生を抑制する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化物系半導体発光素子に関し、更に詳細には、発光波長が可視光域で、発光効率が高い窒化物系半導体発光素子、特にIn組成の高いInGaN層を発光層とする、青色及び緑色系の窒化物系半導体発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム(GaN)化合物半導体は、アルミニウム、インジウムなどと混晶させることにより可視光域のほぼ全域をカバーする発光素子を実現できる材料として注目されている。
そして、現在までに、青色、緑色の発光ダイオード、および青紫色の波長400nmの半導体レーザ素子などが商品化されている。
【0003】
ここで、図6を参照し、GaN系化合物半導体で構成された従来のGaN系半導体レーザ素子の構成を説明する。図6は従来のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
GaN系半導体レーザ素子10は、構成元素として少なくともGaとNとを含む窒化物系化合物半導体、つまりGaN系化合物半導体で構成された半導体レーザ素子であって、図6に示すように、GaN−ELO構造層14を介して、サファイア基板12上に、順次、積層された、n−GaNコンタクト層16、n−AlGaNクラッド層18、n−GaN光ガイド層20、InGaN−MQW活性層22、p−GaN光ガイド層24、p−AlGaNクラッド層26、及びp−GaNコンタクト層28の積層構造を有する。
n−GaN−ELO構造層14は、サファイア基板12上にストライプ状に設けられたリッジストライプ状種結晶部30と、いわゆるELO法を適用して種結晶部30間に横方向に成長させたGaN層とから構成され、種結晶部30、種結晶部30上、及び種結晶部30間の中間の会合部(図示せず)を除いて欠陥密度の低いGaN層である。
【0004】
p−GaNコンタクト層28及びp−AlGaNクラッド層26の上部層は、種結晶部30と会合部との間に位置し、種結晶部30に平行なストライプ状リッジ32に加工されている。
p−AlGaNクラッド層26の残り層、p−GaN光ガイド層24、InGaN−MQW活性層22、n−GaN光ガイド層20、n−AlGaNクラッド層18、及びn−GaNコンタクト層16の上層部は、リッジ32に平行なメサ34として形成され、メサ34脇のn−GaNコンタクト層16の下層部は露出している。
リッジ28の両側、p−AlGaNクラッド層24の残り層上、メサ34の側面、及びn−GaNコンタクト層16の下層部上には、n−GaNコンタクト層26の下層部上及びp−GaNコンタクト層28上を開口したSiO2 膜36が、絶縁膜として設けてある。
開口したp−GaNコンタクト層26上及びn−GaNコンタクト層16の下部層上には、それぞれ、p側電極38及びn側電極40が設けてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、InGaN層を発光層とする、発光域が青色、緑色といった長波長域の半導体レーザ素子では、長波長域に相当するバンドギャップエネルギーを有するInGaN層を発光層として用いるためには、InGaN層のIn組成を20%以上にすることが必要である。
しかし、図7に示すように、InGaN層のIn組成が大きくなると、InNの結合長がGaNの結合長と大きく異なるため、GaN層上のInGaN発光層に生じる圧縮歪が大きくなる。何故なら、InGaN系ないしGaN系では、一般的に、結晶は、下地のGaN層の基板平行方向の格子定数に合うようにコヒーレント成長するからである。
圧縮歪が大きくなるために、組成の均一なInGaNを成長させることが難しく、発光波長が長波長域のGaN系半導体レーザ素子の発光効率を低下させる要因の一つになっていた。
【0006】
以上の説明では、主として窒化物系半導体レーザ素子を例に挙げて問題を説明しているが、これは半導体レーザ素子のみならず発光ダイオードを含む窒化物系半導体発光素子全般に該当する問題である。
そこで、本発明の目的は、In組成が高く、しかも発光効率の高い窒化物系半導体発光素子を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、In組成が高く、しかも発光効率の高い窒化物系半導体発光素子を開発する研究を続ける過程で、次のような実験を行った。
図8に示すように、サファイア基板41上に、MOCVD法により低い成長温度で、GaN低温成長バッファ層42を成長させ、次いでGaN低温成長バッファ層42上に、MOCVD法により成長温度1000℃で膜厚2.0μmの第1GaN層43、成長温度700℃で膜厚500ÅのInx Ga1−x N(In組成0.0、1.5%、3.0%、及び6%)層44、及び成長温度1000℃で膜厚1.0μmの第2GaN層45を順に成長させた4種類の積層構造試料46を作製した。
そして、4種類の積層構造試料46のInGaN層44の上下にある第1GaN層43及び第2GaN45の横方向の格子定数をX線回折法により測定した。その結果は、表1及び図9に示す通りである。表1及び図9で、−は圧縮歪を示し、+は引っ張り歪みを示す。
図9は、横軸にIn組成(%)を取り、縦軸に次のように定義するε(%)を取って、下層のGaN層と上層のGaN層のε(%)の変化を示したグラフである。
【表1】
Figure 2004087762
【0008】
ここでは、次のように、積層状態でのGaN層Aの歪み量εA を定義している。
εA =(dA −dGaN−fs)/dA 
A    :積層状態のGaN層Aの基板水平方向格子定数、
GaN−fs:ウルツァイト・フリースタンディング(free−standing )GaNの基板水平方向(a方向)の格子定数
GaN−fs=3.1892Å(a方向)
(dGaN−fs=5.1850Å(c方向))
【0009】
表1及び図9は、Inx Ga1−x N層のIn組成xを変化させたときのInGaN層44下の第1GaN層43及びInGaN層44上の第2GaN層45の歪み量ε(%)を示している。図9中、黒色の正方形及び黒色の菱形は、それぞれ、InGaN層44上の第2GaN層45及びInGaN層44下の第1GaN層43の歪み量ε(%)を示している。
一般的に、GaN層またはAlGaN層の低温バッファ層を介してサファイア基板上に成長させたGaN層は、圧縮方向に歪んでいる。本実験では、GaN低温バッファ層を介してサファイア基板上に成長した第1GaN層43の歪み量ε(%)は、フリースタンディングのGaN層に比べて、−0.16323%程度の圧縮歪であった。
【0010】
一方、表1及び図9から判る通り、InGaN層44上の第2GaN層45は、InGaN層44下の第1GaN層43に比べて、歪みが緩和されて歪み量が減少し、横方向の格子定数が大きくなっている。しかもInGaN層44上の第2GaN層45同士で比較すると、In組成が大きいほど格子定数が大きくなっている。
例えばx=6%の場合では、InGaN層44下の第1GaN層43の歪みは−0.15947%であり、InGaN層44上の第2GaN層45の歪みはε=+0. 03940%である。つまり、In0.06Ga0.94N層上にGaN層を成長させることにより、GaN層の歪みは−0.15947%の圧縮歪から+0. 03940%の引っ張り歪までまで変化する。
この実験から、GaNより格子定数の大きな化合物半導体層、例えばInGaN層などの窒化物系化合物半導体層上にGaN層を成長させることにより、InGaN層より上のGaN層の格子定数を大きくできることが判る。
【0011】
本実験では、GaN層の格子緩和層又は歪緩和層(以下、格子緩和層と言う)としてInGaN層を用いたが、InGaN層に限らず、GaNより格子定数の大きな化合物半導体層であれば良く、例えばAlInGaNなどの四元混晶系を用いてもよい。
また、同じIn組成のInGaNでも、成長温度などの成長条件によりInGaN層上のGaN層の格子緩和の度合いも変わってくるので、成長温度などの成長条件も合わせて制御する必要がある。
さらに、格子緩和層上にAlInGaN4元層を成長させるときには、格子定数がGaNよりも大きく、屈折率がGaNよりも小さな組成を選択することができるので、デバイス設計上GaN層より有利である。
【0012】
このように、InGaNやAlInGaNなどの格子緩和層を介在させることにより、格子定数を大きくしたGaNの上にInGaN発光層を成長させることができる。
これにより、GaN層とInGaN発光層との間の格子定数差が小さくなり、所定のIn組成を有する良好な結晶性のInGaN発光層を成長させ易くなる。従って、発光層のIn組成の均一性が向上するので、発光効率が高くなり、特にIn組成が大きくなる純青色から緑色での発光ダイオード、及び半導体レーザ素子の発光特性を向上させることができる。
【0013】
上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係る窒化物系半導体発光素子は、Inを有する発光層を含む窒化物系化合物半導体層の積層構造を基板上に備えた窒化物系半導体発光素子において、
積層構造が、
基板上に設けられた第1の窒化物系化合物半導体層と、
格子緩和層として第1の窒化物系化合物半導体層上に設けられ、格子緩和層のフリースタンディング状態での格子定数(dl−fs)が第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数(d1fs )よりも大きな(dl−fs>d1fs )窒化物系化合物半導体層の少なくとも1層と、
発光層の下層でかつ格子緩和層上に設けられた第2の窒化物系化合物半導体層とを備え、第2の窒化物系化合物半導体層の格子定数が格子緩和層により緩和され、格子緩和層上に積層状態の第2の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d2 )が、格子緩和層下に積層状態の第1の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d1 )よりも大きく(d2 >d1 )なっていることを特徴としている。
【0014】
本発明で、窒化物系化合物半導体とは、V族として窒素(N)を有し、組成がAlGaInd As(a+b+c+d=1、0≦a、b、c、d≦1、x+y+z=1、0<x≦1、0≦y、z≦1)で表示される化合物半導体を言う。
尚、本発明で、基板の種類には制約はない。
【0015】
本発明では、第1及び第2の窒化物系化合物半導体層の間に格子緩和層を介在させることにより、第2の窒化物系化合物半導体層の格子定数が格子緩和層により緩和され、格子緩和層下に積層状態の第2の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d2 )が格子緩和層の下層に積層構造の第1の窒化物系化合物半導体層の格子定数(d1 )よりも大きく(d2 >d1 )なる。
よって、第1の窒化物系化合物半導体層と発光層との間の格子定数差が小さくなって、歪発生が抑制され、所定のIn組成を有する発光層を良好な結晶性で成長させ易くなる。
従って、発光層のIn組成の均一性及び発光効率が向上し、特にIn組成が大きくなる純青色から緑色での発光ダイオード及び半導体レーザ素子の発光特性を向上させることができる。
本発明によれば、青色、緑色といった長波長帯でも、発光層のInGaN層に生じる歪みを低減できることから、その発光効率が向上し、発光ダイオードの高効率化、更にはまだ実現できていない青色、緑色の半導体レーザ素子も実現可能となる。
【0016】
本発明の好適な実施態様では、格子緩和層のフリースタンディング状態での格子定数(dl−fs)が、第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数(d1fs )よりも大きく(dl−fs>d1fs )、かつ発光層のフリースタンディング状態での格子定数(da−fs)よりも大きくない(da−fs≧dl−fs)。
【0017】
本発明では、第1の窒化物系化合物半導体層及び発光層の組成には制約はなく、例えば第1の窒化物系化合物半導体層がGaN層で、かつ発光層がInGaN層である。
【0018】
格子緩和層は、フリースタンディング状態での格子定数(dl−fs)が第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数(d1fs )よりも大きな(dl−fs>d1fs )窒化物系化合物半導体層である限り制約はない。
例えば第1の窒化物系化合物半導体層がGaN層で、かつ発光層がInGaN層であるときには、格子緩和層がAlx Iny Ga1−x−y N(x≧0, y>0, x+y=1)層として、つまりAlInGaN層又はInGaN層として形成されている。又はAlx Iny Ga1−x−y N(x≧0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されている。
また、格子緩和層がAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層として、つまり、格子緩和層がAlInGaN層として形成されている。又はAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されている。
【0019】
例えば第1の窒化物系化合物半導体層がGaN層で、かつ発光層がInGaN層であるときには、第2の窒化物系化合物半導体層及び発光層上の第3の窒化物系化合物半導体層がAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層、又はAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されている。
【0020】
ここで、本発明の理解を助けるために、図10に、第1の窒化物系化合物半導体層、第1の窒化物系化合物半導体層上の格子緩和層、格子緩和層上の第2の窒化物系化合物半導体層、発光層、及び第3の窒化物系化合物半導体層を含む積層構造の構成を示す。
図10で、基板と第1の窒化物系化合物半導体層との間に任意の窒化物系化合物半導体層、例えば低温成長バッファ層を設けても良い。また、発光層と第2の窒化物系化合物半導体層との間には、積層状態の格子定数が第2の窒化物系化合物半導体層と同じ他の窒化物系化合物半導体層が介在していても良い。
【0021】
好適には、図10に示す積層構造で、(1)格子緩和層上に積層状態の第2の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d2 )が格子緩和層下に積層状態の第1の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d1 )よりも大きい(d2 >d1 )。(2)d2 ≒積層状態の発光層の格子定数(da )であり、(3)積層状態の第3の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d3 )がd3 ≒da である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。尚、以下の実施形態例で示した導電型、膜種、膜厚、成膜方法、その他寸法等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、本発明はこれら例示に限定されるものではない。
実施形態例1
本実施形態例は本発明に係る窒化物系半導体発光素子をGaN系半導体レーザ素子に適用した実施形態の一例であって、図1は本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子50は、構成元素として少なくともGaとNとを含む窒化物系化合物半導体、つまりGaN系化合物半導体で構成された半導体レーザ素子であって、図1に示すように、GaN−ELO構造層54を介して、サファイア基板52上に、順次、積層された、n−GaNコンタクト層56、n−InGaN/GaN超格子層58、膜厚1.3μmのn−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60、膜厚0.1μmのn−GaN光ガイド層62、InGaN/InGaN−MQW活性層64、膜厚0.1μmのp−GaN光ガイド層66、膜厚0.5μmのp−Al0.07Ga0.93Nクラッド層68、及び膜厚0.1μmのp−GaNコンタクト層70の積層構造を有する。
【0023】
n−GaN−ELO構造層54は、サファイア基板52上に<1−100>方向に幅3μm  周期15μmでストライプ状に設けられたリッジ状種結晶部72と、いわゆるELO法を適用して種結晶部72間に横方向に成長させたGaN層とから構成され、種結晶部72、種結晶部72上及び種結晶部72間の中間の会合部(図示せず)を除いて欠陥密度の低い、例えば転位密度が5×1 0 /cm2 以下の高品質なGaN層である。
n−GaNコンタクト層56は、ELO法により成長させたGaN層(横成長部)に連続して成長した層で、横成長部を含めて約4μmの膜厚を有する。
【0024】
n−InGaN/GaN超格子層58は、n−In0.05Ga0.95N/n−GaNの超格子層(格子緩和層)を25Å/25Åの膜厚で10周期成長させた超格子層であって、フリースタンディング状態での格子定数がn−InGaN/GaN超格子層58下のn−GaNコンタクト層56のフリースタンディング状態での格子定数より大きく、InGaN/InGaN−MQW活性層64のフリースタンディング状態の格子定数より小さい。
これにより、n−InGaN/GaN超格子層58は、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びn−GaN光ガイド層62の格子緩和層として機能し、MQW活性層64での歪発生を抑制することができる。
【0025】
InGaN/InGaN−MQW活性層64は、{n−In0.02Ga0.98N(50Å)/n−In0.2 Ga0.8 N(25Å)}×3/n−In0.02Ga0.98N(50Å)の量子構造を有する。
【0026】
p−GaNコンタクト層70及びp−AlGaNクラッド層68の上部層は、種結晶部72と会合部との間に位置し、種結晶部72に平行なストライプ状リッジ74に加工されている。
p−AlGaNクラッド層68の残り層、p−GaN光ガイド層66、InGaN/InGaN−MQW活性層64、n−GaN光ガイド層62、n−AlGaNクラッド層60、n−InGaN/GaN超格子層58及びn−GaNコンタクト層56の上層部は、リッジ74に平行なメサ76として形成され、メサ76脇のn−GaNコンタクト層60の下層部は露出している。
【0027】
リッジ74の両側、p−AlGaNクラッド層68の残り層上、メサ76の側面、及びn−GaNコンタクト層60の下層部上には、n−GaNコンタクト層56の下層部上及びp−GaNコンタクト層70上を開口したSiO2 膜78が、絶縁膜として設けてある。
開口したp−GaNコンタクト層70上及びn−GaNコンタクト層60の下部層上には、それぞれ、p側電極80及びn側電極82が設けてある。
【0028】
本実施形態例では、フリースタンディング状態での格子定数がn−InGaN/GaN超格子層58下のn−GaNコンタクト層56のフリースタンディング状態での格子定数より大きく、InGaN/InGaN−MQW活性層64のフリースタンディング状態の格子定数より小さいn−InGaN/GaN超格子層58をn−GaNコンタクト層56と、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びn−GaN光ガイド層62との間に介在させている。
【0029】
これにより、超格子層58下に積層状態のn−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びn−GaN光ガイド層62の基板水平方向の格子定数が超格子層58下に積層状態のn−GaNコンタクト層56の基板水平方向の格子定数よりも大きくなるように、超格子層58は、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びn−GaN光ガイド層62の格子定数を緩和させることができる。
従って、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びn−GaN光ガイド層62とInGaN/InGaN−MQW活性層64との格子定数差が小さくなり、InGaN/InGaN−MQW活性層64に発生する歪みを低減するので、レーザ特性が良好で、信頼性が向上した、青色帯及び緑色帯で発光するGaN系半導体レーザ素子を実現することができる。
【0030】
次に、本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子50の製造方法を説明する。先ず、図2を参照して、GaN系化合物半導体層を成膜するMOCVD装置の構成を説明する。図2はMOCVD装置の構成を示すフローシートである。
MOCVD装置100は、図2に示すように、内部に基板Wを保持するサセプタ102と、サセプタ102の下側に設けられ、サセプタ102を介して基板Wを加熱する加熱器104とを収容した反応管106と、反応管106に原料ガスを供給する原料ガス供給系108と、反応管106から排ガスを排気して処理する排ガス処理装置110とを備えている。
【0031】
ガス供給系108は、NH3 ガスボンベ112を有し、第1ガス供給管114により反応管106にNH3 ガスを供給する系統と、マスフローコントローラ(MFC)116及びIII 族有機金属を収容したバブラー118を有し、キャリアガスとしてH2 又はN2 を用い、第1ガス供給管104を経由して反応管106にIII 族有機金属蒸気を供給する系統と、マスフローコントローラ(MFC)120及び別のIII 族有機金属を収容したバブラー122を有し、キャリアガスとしてH2 又はN2 を用い、第2ガス供給管124により反応管106に別のIII 族有機金属を供給する系統とを有する。
また、配管の必要な箇所にはバイパスラインと開閉弁が設けてある。
【0032】
以上の構成により、NH3 がV族元素である窒素の原料として第1ガス供給管114によって反応管106に供給される。
TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)が、それぞれ、III 族元素であるガリウム、アルミニウム、インジウムの原料として、水素または窒素などのキャリアガスとともに第2ガス供給管124によって反応管106に供給される。
n型不純物を注入する際には、例えばSiH4 ガスを使用して珪素イオンを注入する。また、p型不純物を注入する際には、例えばビス=シクロペンタマグネシウム((C5 5 2 Mg)を原料としてマグネシウムイオンを注入する。
尚、全てのガスの供給量はマスフローコントローラにより制御される。
【0033】
次に、上述のMOCVD装置100を使用して、本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子50の製造方法を、図3を参照して説明する。図3はGaN系化合物半導体層の成長工程と成長温度との関係を示すグラフである。
先ず、キャリアガスとして水素ガスを用いて、ウエハ状のサファイア基板52を約1100℃で10分間加熱処理する。
次いで、温度を500℃に下げ、NH3 を供給した状態でTMGを供給し、膜厚300ÅのGaN低温バッファ層をサファイア基板52上に成長させる。
続いて、NH3 のみを供給しながら、再び約1000℃に昇温し、TMG、およびSiH4 を供給してn−GaN層を2μm成長する。次いで、TMG及びSiH4 の供給を停止し、NH3 を供給しながら降温し、400℃でNH3 の供給を停止する。
【0034】
温度が室温に下がったところで、サファイア基板52をMOCVD装置100の反応管106から取り出し、フォトリソグラフィ処理を施し、次いでRIE法によりサファイア基板52上のn−GaN層をエッチングして、<1−100>方向に幅3μm、周期15μmのリッジストライプ状に種結晶部72をサファイア基板52上に形成する。
【0035】
サファイア基板52を反応管106に再度投入し、キャリアガスとしてH2 を用いてNH3 を供給しながら、図3に示すように、温度を1000℃にまで上げ、サファイア基板52上にn−GaN層を成長する。このとき、GaN層は、横方向に成長し、やがて平坦化する。これにより、n−ELO−GaN構造層54を形成することができる。n−ELO−GaN構造層54の横方向成長した部分には転位密度が5×1 0 /cm2 以下の高品質なGaNが得られ、その部分に素子を作りこむ。
引き続いて、n−GaN層を成長させ、全膜厚として約4μmのn−ELO−GaN構造層54及びn−GaNコンタクト層56を成長させる。
【0036】
次に、キャリアガスをN2 に切り換え、温度を700℃まで下げて、格子緩和層として、n−In0.05Ga0.95N/n−GaNの超格子層58を25Å/25Åの膜厚で10周期成長させる。
続いて、再び温度を1000℃まで上げ、キャリアガスをH2 に切り換えて、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60を1.3μm成長させる。
【0037】
次いで、再びキャリアガスを窒素ガスに切り替え、成長温度を約700℃に下げて、n−GaN光ガイド層62を0.1μmを成長させる。
更に、{n−In0.02Ga0.98N(50Å)/n−In0.2 Ga0.8 N(25Å)}×3/n−In0.02Ga0.98N(50Å)MQW活性層64を成長させ、続いてp−GaN光ガイド層66を0.1μm成長させる。
【0038】
次に、再びキャリアガスをH2 に切りかえて成長温度を再び1000℃に上げ、p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層68を0.5μm、p−GaNコンタクト層70を0.1μm、順に成長させる。
【0039】
以下、従来のGaN系半導体レーザ素子の製造方法と同様にして、リッジ74を形成し、更に、メサ76を形成する。続いて、SiO2 膜78を成膜し、開口して、p側電極80及びn側電極82を形成すると、図1に示すGaN系半導体レーザ素子50を形成することができる。
本実施形態例では、サファイア基板を用いているが、サファイア基板に代えてSiC基板を使用しても良く、GaN基板を使用し、GaN基板上にGaN−ELO構造層を介することなく直接GaN系積層構造を直接成長してもよい。
【0040】
実施形態例2
本実施形態例は本発明に係る窒化物系半導体発光素子をGaN系半導体レーザ素子に適用した実施形態の別の例であって、図4は本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子130は、構成元素として少なくともGaとNとを含む窒化物系化合物半導体、つまりGaN系化合物半導体で構成された半導体レーザ素子であって、以下のことを除いて、実施形態例1のGaN系半導体レーザ素子50と同じ構成を備えている。
【0041】
つまり、GaN系半導体レーザ素子130では、図4に示すように、格子緩和層として実施形態例1のn−InGaN/GaN超格子層58に代えて膜厚500Åのn−Al0.02In0.18Ga0.8 N層132、n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層60及びp−Al0.07Ga0.93Nクラッド層68に代えて、それぞれ、n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134、及びp−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層136、n−GaN光ガイド層62及びp−GaN光ガイド層70に代えて、それぞれ、n−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138及びp−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層140、並びに、p−GaNコンタクト層72に代えて、p−Al0.02In0.18Ga0.8 Nコンタクト層142を設けている。
【0042】
n−Al0.02In0.18Ga0.8 N格子緩和層132は、フリースタンディング状態での格子定数が、n−Al0.02In0.18Ga0.8 N格子緩和層132下のn−GaNコンタクト層56のフリースタンディング状態での格子定数より大きく、InGaN/InGaN−MQW活性層64のフリースタンディング状態の格子定数より小さい。
これにより、n−Al0.02In0.18Ga0.8 N層132は、n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134及びn−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138の格子緩和層として機能し、MQW活性層64での歪発生を抑制することができる。
【0043】
本実施形態例では、n−GaNコンタクト層56と、n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134及びn−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138との間に、フリースタンディング状態での格子定数がn−Al0.02In0.18Ga0.8 N層132下のn−GaNコンタクト層56のフリースタンディング状態での格子定数より大きく、InGaN/InGaN−MQW活性層64のフリースタンディング状態の格子定数より小さいn−Al0.02In0.18Ga0.8 N層132を格子緩和層として介在させている。
【0044】
これにより、格子緩和層132上に積層状態のn−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134及びn−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138の基板水平方向の格子定数が格子緩和層132下に積層状態のn−GaNコンタクト層56の基板水平方向の格子定数よりも大きくなるように、格子緩和層132がn−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134及びn−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138の格子定数を緩和させることができる。
従って、n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134及びn−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138とInGaN/InGaN−MQW活性層64との格子定数差が小さくなり、InGaN/InGaN−MQW活性層64に発生する歪みを低減するので、レーザ特性が良好で、信頼性が向上した、青色帯及び緑色帯で発光するGaN系半導体レーザ素子を実現することができる。
【0045】
本実施形態例で、クラッド層134、136として用いたAl0.12In0.02Ga0.86N層は、屈折率がAl0.07Ga0.93N層とほぼ同じであるが、格子定数がn−Al0.07Ga0.93N層よりも大きく、格子が緩和されたGaN層の格子定数により近いので、クラック発生などを防止する効果がある。
本実施形態例では、光ガイド層としてAlInGaN層を設けているが、AlInGaN層の組成は、屈折率がGaNと同じで、格子定数がGaNよりも大くなるような組成、例えばAl0.10In0.05Ga0.85Nを選択している。
【0046】
MOCVD装置100を使って本実施形態例のGaN系半導体レーザ素子130の製造方法を、図5を参照して説明する。図5はGaN系化合物半導体層の成長工程と成長温度との関係を示すグラフである。
GaN系半導体レーザ素子130を製造する際には、実施形態例1と同様にして、サファイア基板52上にGaN−ELO構造層54及びn−GaNコンタクト層56を形成する。
次に、キャリアガスをN2 に切り換え、温度を700℃まで下げて、格子緩和層として、Al0.02In0.18Ga0.8 N層132を50nm成長させる。
【0047】
続いて、温度を800℃まで上げ、キャリアガスをN2 のままで、n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層134を1.3μm、n−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138を0.1μm、順次、成長させる。
次に、成長温度を約700℃に下げて、キャリアガスをN2 のままで、MQW層64を成長させる。続いて、温度を800℃まで上げ、キャリアガスをN2 のままで、p−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層138を0.1μm、p−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層136を0.5μm、p−Al0.02In0.18Ga0.8 Nコンタクト層142を0.1μm、順次、成長させる。
【0048】
以下、従来のGaN系半導体レーザ素子の製造方法と同様にして、リッジ74を形成し、更に、メサ76を形成する。続いて、SiO2 膜78を成膜し、開口して、p側電極80及びn側電極82を形成すると、図4に示すGaN系半導体レーザ素子130を形成することができる。
【0049】
格子緩和層として、実施形態例1では25Å/25Åの膜厚で10周期のn−In0.05Ga0.95N/n−GaNの超格子層を設け、実施形態例2ではAl0.02In0.18Ga0.8 N層132を設けているが、これらに限らず、フリースタンディングのGaNよりも格子定数の大きな窒化物系化合物半導体であればよい。
また、フリースタンディングのGaNよりも格子定数の大きな窒化物系化合物半導体層とGaN層との積層超格子層でもよい。更には、積層超格子層に代えて、組成を連続的に変化させた窒化物系化合物半導体層でも良い。組成を連続的に変化させた窒化物系化合物半導体層は、欠陥の発生を押さえながら格子定数を緩和させるのに有利である。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、フリースタンディング状態での格子定数が第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数よりも大きな窒化物系化合物半導体層からなる格子緩和層を第1の窒化物系化合物半導体層と第2の窒化物系化合物半導体層との間に介在させることにより、格子緩和層上に積層状態の第2の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d2 )が格子緩和層下に積層状態の第1の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d1 )よりも大きく(d2 >d1 )なるように、格子緩和層により第2の窒化物系化合物半導体層の格子定数を緩和させることができる。
これにより、第2の窒化物系化合物半導体層と発光層との間の格子定数差が小さくなり、発光層に発生する歪みを低減するので、素子特性が良好で、信頼性が向上した、可視光領域で発光する窒化物系半導体発光素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図2】MOCVD装置の構成を示すフローシートである。
【図3】実施形態例1のGaN系半導体レーザ素子の製造に際し、GaN系化合物半導体層の成長工程と成長温度との関係を示すグラフである。
【図4】実施形態例2のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図5】実施形態例2のGaN系半導体レーザ素子の製造に際し、GaN系化合物半導体層の成長工程と成長温度との関係を示すグラフである。
【図6】従来のGaN系半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図7】AlN、GaN、及びInNのバンドギャップエネルギーに相当する波長と、結晶長との関係を示すグラフである。
【図8】積層構造試料の断面図である。
【図9】横軸にIn組成(%)を取り、縦軸に次のように定義するε(%)を取って、下層のGaN層と上層のGaN層のε(%)の変化を示したグラフである。
【図10】本発明の積層構造の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
10……従来のGaN系半導体レーザ素子、12……サファイア基板、14……GaN−ELO構造層、16……n−GaNコンタクト層、18……n−AlGaNクラッド層、20……n−GaN光ガイド層、22……InGaN−MQW活性層、24……p−GaN光ガイド層、26……p−AlGaNクラッド層、28……p−GaNコンタクト層、30……種結晶部、32……リッジ、34……メサ、36……SiO2 膜、38……p側電極、40……n側電極、41……サファイア基板、42……GaN低温成長バッファ層、43……第1GaN層、44……Inx Ga1−x N層、45……第2GaN層、46……積層構造試料、50……実施形態例1のGaN系半導体レーザ素子、52……サファイア基板、54……GaN−ELO構造層、56……n−GaNコンタクト層、58……n−InGaN/GaN超格子層、60……n−Al0.07Ga0.93Nクラッド層、62……n−GaN光ガイド層、64……InGaN/InGaN−MQW活性層、66……p−GaN光ガイド層、68……p−Al0.07Ga0.93Nクラッド層、70……p−GaNコンタクト層、72……種結晶部、74……リッジ、76……メサ、78……SiO2 膜、80……p側電極、82……n側電極、100……MOCVD装置、102……サセプタ、104……加熱器、106……反応管、108……原料ガス供給系、110……排ガス処理装置、112……NH3 ガスボンベ、114……第1ガス供給管、116……マスフローコントローラ(MFC)、118……バブラー、120……マスフローコントローラ(MFC)、122……バブラー122、130……実施形態例2のGaN系半導体レーザ素子、132……n−Al0.02In0.18Ga0.8 N層、134……n−Al0.12In0.02Ga0.86Nクラッド層、136……p−Al0.12In0.08Ga0.8 Nクラッド層、138……n−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層、140……p−Al0.10In0.05Ga0.85N光ガイド層、142……p−Al0.02In0.18Ga0.8 Nコンタクト層。

Claims (6)

  1. Inを有する発光層を含む窒化物系化合物半導体層の積層構造を基板上に備えた窒化物系半導体発光素子において、
    積層構造が、
    基板上に設けられた第1の窒化物系化合物半導体層と、
    格子緩和層として第1の窒化物系化合物半導体層上に設けられ、格子緩和層のフリースタンディング状態での格子定数(dl−fs)が第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数(d1fs )よりも大きな(dl−fs>d1fs )窒化物系化合物半導体層の少なくとも1層と、
    発光層の下層でかつ格子緩和層上に設けられた第2の窒化物系化合物半導体層とを備え、第2の窒化物系化合物半導体層の格子定数が格子緩和層により緩和され、格子緩和層上に積層状態の第2の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d2 )が、格子緩和層下に積層状態の第1の窒化物系化合物半導体層の基板水平方向の格子定数(d1 )よりも大きく(d2 >d1 )なっていることを特徴とする窒化物系半導体発光素子。
  2. 格子緩和層のフリースタンディング状態での格子定数(dl−fs)が、第1の窒化物系化合物半導体層のフリースタンディング状態での格子定数(d1fs )よりも大きく(dl−fs>d1fs )、かつ発光層のフリースタンディング状態での格子定数(da−fs)よりも大きくない(da−fs≧dl−fs)ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体発光素子。
  3. 第1の窒化物系化合物半導体層がGaN層で、かつ発光層がInGaN層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物系半導体発光素子。
  4. 格子緩和層がAlx Iny Ga1−x−y N(x≧0, y>0, x+y=1)層として、又はAlx Iny Ga1−x−y N(x≧0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されていることを特徴とする請求項3に記載の窒化物系半導体発光素子。
  5. 格子緩和層がAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層、又はAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されていることを特徴とする請求項4に記載の窒化物系半導体発光素子。
  6. 第2の窒化物系化合物半導体層及び発光層上の第3の窒化物系化合物半導体層がAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層、又はAlx Iny Ga1−x−y N(x>0, y>0, x+y=1)層とGaN層とを含む積層膜として形成されていることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の窒化物系半導体発光素子。
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