JP2004087030A - ディスクカートリッジ - Google Patents
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- G11B23/00—Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
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Abstract
【課題】組立て性および分解性に優れ、かつ組立て環境を汚染したりデータの読み書きに悪影響を与えたりする虞れがない小型ディスクカートリッジのハウジングの組立て構造を提供する。
【解決手段】金属素材からなる上下シェル3,4の側壁に、フレーム2の側壁に形成された複数の凹部11にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片12を設け、これら弾性係着片12の凹部11への係着によってハウジングを組み立てる。
【選択図】 図1
【解決手段】金属素材からなる上下シェル3,4の側壁に、フレーム2の側壁に形成された複数の凹部11にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片12を設け、これら弾性係着片12の凹部11への係着によってハウジングを組み立てる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームと該フレームの上下に被せられた金属板からなる上下シェルとによって構成された扁平なハウジング内に、直径50.8mm(2インチ)以下のディスク型記録媒体を回転自在に収容してなる小形ディスクカートリッジに関し、特にハウジングの組立て構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラ等のモバイル機器においては、記録媒体として例えば図9に概略的に示すような「clik!(登録商標)」と呼ばれる超小型の磁気ディスクカートリッジが使用されている。この磁気ディスクカートリッジ1は、幅50mm、奥行き55mm、厚さ1.95mmという寸法を有し、樹脂製のフレーム2と、金属素材(厚さ0.2mmのステンレス鋼板)からなる上下シェル3,4とによって構成されたハウジング内に、40MBの記憶容量を有する直径1.8インチ(45.7mm)の磁気ディスクを回転自在に収容するとともに、上記ハウジングは、このカートリッジが装填されるディスクドライブが備えている磁気ヘッドを磁気ディスクの表面にアクセスさせるための開口6と、この開口6を開閉するロータリーシャッタ7とを備えている。上下シェル3,4は、それらの側壁の縁部をつき合わせて10箇所以上の部位Pでレーザー溶接されて組み立てられている。
【0003】
また従来より、パーソナルコンピュータの記録媒体として3.5インチ(89mm)のフロッピー(登録商標)ディスクを備えた磁気ディスクカートリッジ(図示は省略)が広く使用されているが、そのハウジングは、樹脂製の上下シェルが超音波溶着されて組み立てられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来のディスクカートリッジにおけるハウジングの組立て構造は、下記の3点で問題があった。
【0005】
(1) 組立て作業上の問題点:
レーザー溶接機あるいは超音波溶着機のような高価な特殊機械を必要とするとともに、上下シェルをずれのないように精密に位置決めする必要がある。
【0006】
(2) 塵埃発生の問題点:
溶接または溶着時にべーパーやスパッタ屑が発生し、この微細な屑が記録媒体上に付着して、データの読み書きに悪影響を及ぼす。また、組立てスペースが汚染される(組立てスペースはクラス100〜1000のクリーン度が必要)。
【0007】
(3) 分解性上の問題点:
リサイクルまたは分別廃棄のための分解時に、溶接または溶着部分を破壊しなければならず、非常に手間がかかり、かつ分解により上下シェルともに破壊されてしまうので、上下シェルの再利用が不可能である。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点を全て解決した上下シェルの組立て構造を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フレームとこのフレームの上下に被せられた金属板からなる上下シェルとによって構成された扁平なハウジング内に、直径50.8mm以下のディスク型記録媒体を回転自在に収容してなるディスクカートリッジにおいて、
フレームの側壁の複数箇所に凹部が形成され、上下シェルの側壁に、上記凹部にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片が設けられ、これら弾性係着片の上記凹部への係着によってハウジングが組み立てられていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の一つの態様によれば、上記弾性係着片が、上下方向からフレームの周壁の凹部に係着可能なように構成されている。その場合、上下シェルの一方のシェルの側壁に、他方のシェルの側壁に係着可能な弾性係着片をさらに設けてもよい。
【0011】
本発明の別の態様によれば、フレームの側壁に形成された凹部が、この側壁の長手方向に沿って延びるスリットからなり、上記弾性係着片が、上記スリットの延長方向から挿入される態様で上記スリットに係着される。
【0012】
本発明のさらに別の態様によれば、上記弾性係着片が、フレームの側壁面上をこの側壁の長手方向に沿ってスライドする態様で凹部に係着されるように構成される。その場合、上下シェルを弾性係着片を形状記憶合金で形成してもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、金属製上下シェルの側壁に、フレームの側壁に形成された複数の凹部にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片が設けられ、これら弾性係着片の上記凹部への係着によってハウジングが組み立てられていることにより、レーザー溶接機のような高価な特殊機械を必要とせずにカートリッジを容易かつ精度良く組み立てることができ、また、組立て環境を汚染しかつデータの読み書きに悪影響を与える虞れがあるべーパーやスパッタ屑が組み立て時に発生することもなく、さらに、分別廃棄またはリサイクル時の分解が容易で、上下シェルの再利用も可能である等の数々の利点がある。
【0014】
さらに、上下シェルを形状記憶合金で形成して、温度が使用温度を外れた所定の高い温度以上になると弾性係着片がその係着を解除する方向に動くように設定しておけば、ハウジングの分解時に弾性係着片を加熱することにより、ハウジングの分解を容易にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第1の実施の形態の分解斜視図である。
【0017】
図1に示す磁気ディスクカートリッジのハウジングも、図9に示した磁気ディスクカートリッジ1と略同寸法の樹脂製のフレーム2と、このフレーム2に上下方向から被せられる金属板からなる上下シェル3,4とによってハウジングが構成されている。上下シェル3,4の材質は、入手性および強度の点から、厚さ0.15〜0.2mm、好ましくは0.2mmのステンレス鋼板がよい。
【0018】
フレーム2は、ディスクおよびロータリーシャッタを収容する円弧状空所の両側に延びるアーム部を備えている。両アーム部の外側壁には、フレーム2の上下面間に延びる複数の凹部11が形成されており、上シェル3の側壁にはその下縁3aから下方へ延びる複数の弾性係着片12が、下シェル4の側壁にはその上縁4aから上方へ延びる複数の弾性係着片12が、それぞれ上記凹部11に係着可能に、かつ上下シェル3,4と一体に形成されている。
【0019】
図2(a)〜(c)は、上シェル3側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片12と、これら弾性係着片12がそれぞれ係着されるフレーム2側の凹部11の形状を例示した図で、横列の(イ)は3種類の弾性係着片12の正面図、(ロ) は各弾性係着片12の断面図、(ハ)は各弾性係着片12が係着される凹部11の断面図、(ニ)は弾性係着片12が凹部11に係着された状態を下シェル4とともに示す断面図である。
【0020】
図1および図2(a)に示す弾性係着片12は内方へ突出する爪12aを備え、これに対応して凹部11側には、爪12aが係着される段部11aが形成されている。また、図2(b)に示す弾性係着片12は絞り突起12bを備え、これに対応して凹部11側には、突起12bが係入する凹穴11bが形成されている。さらに、図2(c)に示す弾性係着片12は孔12cを備え、これに対応して凹部11側には、孔12cに係入する突起11cが形成されている。
【0021】
図2の場合、その横列(ニ)から明らかなように、各弾性係着片12が下シェル4の上縁4aから下シェル4の内側へ潜り込むように構成されており、その潜込みを容易にするために、各弾性係着片12の根元の両側には横列(イ)に示すようなスリット3b,3bが形成されている。
【0022】
あるいはスリット3bに代え、図2(a)〜(c)に対応する図3(a)〜(c)に示すように、弾性係着片12の根元を内側に屈曲させて段部3cを形成し、各弾性係着片12が下シェル4の上縁4aから下シェル4の内側へ容易に潜り込めるようにしてもよい。
【0023】
また、下シェル4側にも上記と同様の構成を有する複数の弾性係着片12が設けられ、上シェル3側の弾性係着片12が係着される凹部11とは別の凹部11にそれぞれ係着されるように構成されている。
【0024】
次の図4は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第2の実施の形態の分解斜視図である。
【0025】
本実施の形態は上述した第1の実施の形態の変形であって、フレーム2のディスクおよびロータリーシャッタを収容する円弧状空所の両側に延びるアーム部が図1のものよりも短く形成されており、アーム部の側壁に形成されている複数の凹部11の数が減少している。そのため、一方のシェルの一部の弾性係着片が、他方のシェルの側壁面に直接係着されるように構成されている。
【0026】
図5(a)〜(c)は、下シェル4側に形成された、図2(a)〜(c)と同様に互いに形状が異なる3種類の弾性係着片14と、これら弾性係着片14がそれぞれ係着される上シェル3側の被係着部の形状を示す図で、縦列の(イ)は3種類の弾性係着片14の係着部の断面図、(ロ) は弾性係着片14の正面図である。
【0027】
図4および図5(a)に示す弾性係着片14は内方へ突出する爪14aを備え、これに対応して上シェル3側には、爪14aが係着される段部13aが形成されている。また、図5(b)に示す弾性係着片14は絞り突起14bを備え、これに対応して上シェル3側には、突起14bが係入する凹穴13bが形成されている。さらに、図5(c)に示す弾性係着片14は孔14cを備え、これに対応して上シェル3側には、孔14cに係入する突起13cが形成されている。
【0028】
図6は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第3の実施の形態のフレームおよび下シェルを示す分解斜視図である。なお図6においては、上シェルが省略されている。
【0029】
本実施の形態では、図7(a)に示すように、フレーム2のアーム部の側壁にこの側壁の長手方向に沿って延びるスリット15がアーム部の先端側から根元側に向かって形成され、上シェル3の側壁の下縁3aおよび下シェル4の側壁の上縁4aには、内方へ略直角に屈折された弾性係着片16が形成されている。これら弾性係着片16は、アーム部の先端側からスリット15に挿入されてスリット15に係着される。
【0030】
この場合、互いに平行なスリット15を2本設けて、それぞれ上シェル3用、下シェル4用に割り当ててもよいが、カートリッジ小型化の観点から、図7(a)に示すように、スリット15は1本が好ましく、その場合には、スリット15の幅tを上下シェル3,4の双方の弾性係着片16の双方が挿入可能な値に設定すればよい。
【0031】
また、図7(b)に示すように、スリット15の終端近傍にスリット15の幅が徐々に狭くなる部分15aを設け、弾性係着片16を押し込んで行くとスリット15に係着されるように構成してもよい。あるいは、図7(c)に示すように、スリット15の一部に凸部15bを設け、弾性係着片16の一部に上記凸部15bに係合し得る凹部(図示は省略)を形成した場合も、弾性係着片16を押し込んで行くと係着されることになる。
【0032】
次の図8は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第4の実施の形態を示す分解斜視図である。
【0033】
本実施の形態では、フレーム2の側壁に、上下方向から見てV字状をなすノッチ17が形成され、これに対応して、上下シェル3,4には、フレーム2のアーム部の先端側からこのフレーム2の両側壁面上をスライドして、フレーム2を左右から挟み込む態様で最も手前側のノッチ17、17に係着される弾性係着片18,18と、他のノッチ17、17に係着される弾性部19、19とが形成されている。なお、弾性係着片18の係着部の形状は、図2および図3に示したものを選択してもよい。
【0034】
本実施の形態においては、上下シェル3,4の素材に例えばCo−Ni−Al系合金からなる形状記憶合金を使用してもよい。その場合、常温では、弾性係着片18,18がフレーム2を左右から挟み込んでノッチ17、17に強固に係着いるが、温度が使用温度を外れた高い所定温度以上、例えば80℃以上になると、弾性係着片18,18が開いてノッチ17、17から脱出するよう設定しておけば、ハウジングの分解時に、弾性係着片18,18を加熱することにより、ハウジングの分解を容易にすることができる。
【0035】
以上説明した本発明の実施の形態は、いずれも組立て性および分解性に優れ、かつ組立て環境を汚染したりデータの読み書きに悪影響を与えたりする虞れがないこと明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第1の実施の形態の分解斜視図
【図2】図1の上シェル側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片と、これら弾性係着片がそれぞれ係着されるフレーム側の凹部の形状を例示した図
【図3】図2の変形例を図2に対応させて示す図
【図4】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第2の実施の形態の分解斜視図
【図5】図3の下シェル側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片と、これら弾性係着片がそれぞれ係着される上シェル側の被係着部の形状を例示した図
【図6】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第3の実施の形態の分解斜視図
【図7】図6のスリットの正面図
【図8】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第4の実施の形態を示す分解斜視図
【図9】従来のディスクカートリッジの斜視図
【符号の説明】
1 ディスクカートリッジ
2 フレーム
3 上シェル
4 下シェル
11 凹部
12,14,16,18 弾性係着片
15 スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームと該フレームの上下に被せられた金属板からなる上下シェルとによって構成された扁平なハウジング内に、直径50.8mm(2インチ)以下のディスク型記録媒体を回転自在に収容してなる小形ディスクカートリッジに関し、特にハウジングの組立て構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラ等のモバイル機器においては、記録媒体として例えば図9に概略的に示すような「clik!(登録商標)」と呼ばれる超小型の磁気ディスクカートリッジが使用されている。この磁気ディスクカートリッジ1は、幅50mm、奥行き55mm、厚さ1.95mmという寸法を有し、樹脂製のフレーム2と、金属素材(厚さ0.2mmのステンレス鋼板)からなる上下シェル3,4とによって構成されたハウジング内に、40MBの記憶容量を有する直径1.8インチ(45.7mm)の磁気ディスクを回転自在に収容するとともに、上記ハウジングは、このカートリッジが装填されるディスクドライブが備えている磁気ヘッドを磁気ディスクの表面にアクセスさせるための開口6と、この開口6を開閉するロータリーシャッタ7とを備えている。上下シェル3,4は、それらの側壁の縁部をつき合わせて10箇所以上の部位Pでレーザー溶接されて組み立てられている。
【0003】
また従来より、パーソナルコンピュータの記録媒体として3.5インチ(89mm)のフロッピー(登録商標)ディスクを備えた磁気ディスクカートリッジ(図示は省略)が広く使用されているが、そのハウジングは、樹脂製の上下シェルが超音波溶着されて組み立てられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来のディスクカートリッジにおけるハウジングの組立て構造は、下記の3点で問題があった。
【0005】
(1) 組立て作業上の問題点:
レーザー溶接機あるいは超音波溶着機のような高価な特殊機械を必要とするとともに、上下シェルをずれのないように精密に位置決めする必要がある。
【0006】
(2) 塵埃発生の問題点:
溶接または溶着時にべーパーやスパッタ屑が発生し、この微細な屑が記録媒体上に付着して、データの読み書きに悪影響を及ぼす。また、組立てスペースが汚染される(組立てスペースはクラス100〜1000のクリーン度が必要)。
【0007】
(3) 分解性上の問題点:
リサイクルまたは分別廃棄のための分解時に、溶接または溶着部分を破壊しなければならず、非常に手間がかかり、かつ分解により上下シェルともに破壊されてしまうので、上下シェルの再利用が不可能である。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点を全て解決した上下シェルの組立て構造を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フレームとこのフレームの上下に被せられた金属板からなる上下シェルとによって構成された扁平なハウジング内に、直径50.8mm以下のディスク型記録媒体を回転自在に収容してなるディスクカートリッジにおいて、
フレームの側壁の複数箇所に凹部が形成され、上下シェルの側壁に、上記凹部にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片が設けられ、これら弾性係着片の上記凹部への係着によってハウジングが組み立てられていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の一つの態様によれば、上記弾性係着片が、上下方向からフレームの周壁の凹部に係着可能なように構成されている。その場合、上下シェルの一方のシェルの側壁に、他方のシェルの側壁に係着可能な弾性係着片をさらに設けてもよい。
【0011】
本発明の別の態様によれば、フレームの側壁に形成された凹部が、この側壁の長手方向に沿って延びるスリットからなり、上記弾性係着片が、上記スリットの延長方向から挿入される態様で上記スリットに係着される。
【0012】
本発明のさらに別の態様によれば、上記弾性係着片が、フレームの側壁面上をこの側壁の長手方向に沿ってスライドする態様で凹部に係着されるように構成される。その場合、上下シェルを弾性係着片を形状記憶合金で形成してもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、金属製上下シェルの側壁に、フレームの側壁に形成された複数の凹部にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片が設けられ、これら弾性係着片の上記凹部への係着によってハウジングが組み立てられていることにより、レーザー溶接機のような高価な特殊機械を必要とせずにカートリッジを容易かつ精度良く組み立てることができ、また、組立て環境を汚染しかつデータの読み書きに悪影響を与える虞れがあるべーパーやスパッタ屑が組み立て時に発生することもなく、さらに、分別廃棄またはリサイクル時の分解が容易で、上下シェルの再利用も可能である等の数々の利点がある。
【0014】
さらに、上下シェルを形状記憶合金で形成して、温度が使用温度を外れた所定の高い温度以上になると弾性係着片がその係着を解除する方向に動くように設定しておけば、ハウジングの分解時に弾性係着片を加熱することにより、ハウジングの分解を容易にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第1の実施の形態の分解斜視図である。
【0017】
図1に示す磁気ディスクカートリッジのハウジングも、図9に示した磁気ディスクカートリッジ1と略同寸法の樹脂製のフレーム2と、このフレーム2に上下方向から被せられる金属板からなる上下シェル3,4とによってハウジングが構成されている。上下シェル3,4の材質は、入手性および強度の点から、厚さ0.15〜0.2mm、好ましくは0.2mmのステンレス鋼板がよい。
【0018】
フレーム2は、ディスクおよびロータリーシャッタを収容する円弧状空所の両側に延びるアーム部を備えている。両アーム部の外側壁には、フレーム2の上下面間に延びる複数の凹部11が形成されており、上シェル3の側壁にはその下縁3aから下方へ延びる複数の弾性係着片12が、下シェル4の側壁にはその上縁4aから上方へ延びる複数の弾性係着片12が、それぞれ上記凹部11に係着可能に、かつ上下シェル3,4と一体に形成されている。
【0019】
図2(a)〜(c)は、上シェル3側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片12と、これら弾性係着片12がそれぞれ係着されるフレーム2側の凹部11の形状を例示した図で、横列の(イ)は3種類の弾性係着片12の正面図、(ロ) は各弾性係着片12の断面図、(ハ)は各弾性係着片12が係着される凹部11の断面図、(ニ)は弾性係着片12が凹部11に係着された状態を下シェル4とともに示す断面図である。
【0020】
図1および図2(a)に示す弾性係着片12は内方へ突出する爪12aを備え、これに対応して凹部11側には、爪12aが係着される段部11aが形成されている。また、図2(b)に示す弾性係着片12は絞り突起12bを備え、これに対応して凹部11側には、突起12bが係入する凹穴11bが形成されている。さらに、図2(c)に示す弾性係着片12は孔12cを備え、これに対応して凹部11側には、孔12cに係入する突起11cが形成されている。
【0021】
図2の場合、その横列(ニ)から明らかなように、各弾性係着片12が下シェル4の上縁4aから下シェル4の内側へ潜り込むように構成されており、その潜込みを容易にするために、各弾性係着片12の根元の両側には横列(イ)に示すようなスリット3b,3bが形成されている。
【0022】
あるいはスリット3bに代え、図2(a)〜(c)に対応する図3(a)〜(c)に示すように、弾性係着片12の根元を内側に屈曲させて段部3cを形成し、各弾性係着片12が下シェル4の上縁4aから下シェル4の内側へ容易に潜り込めるようにしてもよい。
【0023】
また、下シェル4側にも上記と同様の構成を有する複数の弾性係着片12が設けられ、上シェル3側の弾性係着片12が係着される凹部11とは別の凹部11にそれぞれ係着されるように構成されている。
【0024】
次の図4は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第2の実施の形態の分解斜視図である。
【0025】
本実施の形態は上述した第1の実施の形態の変形であって、フレーム2のディスクおよびロータリーシャッタを収容する円弧状空所の両側に延びるアーム部が図1のものよりも短く形成されており、アーム部の側壁に形成されている複数の凹部11の数が減少している。そのため、一方のシェルの一部の弾性係着片が、他方のシェルの側壁面に直接係着されるように構成されている。
【0026】
図5(a)〜(c)は、下シェル4側に形成された、図2(a)〜(c)と同様に互いに形状が異なる3種類の弾性係着片14と、これら弾性係着片14がそれぞれ係着される上シェル3側の被係着部の形状を示す図で、縦列の(イ)は3種類の弾性係着片14の係着部の断面図、(ロ) は弾性係着片14の正面図である。
【0027】
図4および図5(a)に示す弾性係着片14は内方へ突出する爪14aを備え、これに対応して上シェル3側には、爪14aが係着される段部13aが形成されている。また、図5(b)に示す弾性係着片14は絞り突起14bを備え、これに対応して上シェル3側には、突起14bが係入する凹穴13bが形成されている。さらに、図5(c)に示す弾性係着片14は孔14cを備え、これに対応して上シェル3側には、孔14cに係入する突起13cが形成されている。
【0028】
図6は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第3の実施の形態のフレームおよび下シェルを示す分解斜視図である。なお図6においては、上シェルが省略されている。
【0029】
本実施の形態では、図7(a)に示すように、フレーム2のアーム部の側壁にこの側壁の長手方向に沿って延びるスリット15がアーム部の先端側から根元側に向かって形成され、上シェル3の側壁の下縁3aおよび下シェル4の側壁の上縁4aには、内方へ略直角に屈折された弾性係着片16が形成されている。これら弾性係着片16は、アーム部の先端側からスリット15に挿入されてスリット15に係着される。
【0030】
この場合、互いに平行なスリット15を2本設けて、それぞれ上シェル3用、下シェル4用に割り当ててもよいが、カートリッジ小型化の観点から、図7(a)に示すように、スリット15は1本が好ましく、その場合には、スリット15の幅tを上下シェル3,4の双方の弾性係着片16の双方が挿入可能な値に設定すればよい。
【0031】
また、図7(b)に示すように、スリット15の終端近傍にスリット15の幅が徐々に狭くなる部分15aを設け、弾性係着片16を押し込んで行くとスリット15に係着されるように構成してもよい。あるいは、図7(c)に示すように、スリット15の一部に凸部15bを設け、弾性係着片16の一部に上記凸部15bに係合し得る凹部(図示は省略)を形成した場合も、弾性係着片16を押し込んで行くと係着されることになる。
【0032】
次の図8は、本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第4の実施の形態を示す分解斜視図である。
【0033】
本実施の形態では、フレーム2の側壁に、上下方向から見てV字状をなすノッチ17が形成され、これに対応して、上下シェル3,4には、フレーム2のアーム部の先端側からこのフレーム2の両側壁面上をスライドして、フレーム2を左右から挟み込む態様で最も手前側のノッチ17、17に係着される弾性係着片18,18と、他のノッチ17、17に係着される弾性部19、19とが形成されている。なお、弾性係着片18の係着部の形状は、図2および図3に示したものを選択してもよい。
【0034】
本実施の形態においては、上下シェル3,4の素材に例えばCo−Ni−Al系合金からなる形状記憶合金を使用してもよい。その場合、常温では、弾性係着片18,18がフレーム2を左右から挟み込んでノッチ17、17に強固に係着いるが、温度が使用温度を外れた高い所定温度以上、例えば80℃以上になると、弾性係着片18,18が開いてノッチ17、17から脱出するよう設定しておけば、ハウジングの分解時に、弾性係着片18,18を加熱することにより、ハウジングの分解を容易にすることができる。
【0035】
以上説明した本発明の実施の形態は、いずれも組立て性および分解性に優れ、かつ組立て環境を汚染したりデータの読み書きに悪影響を与えたりする虞れがないこと明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第1の実施の形態の分解斜視図
【図2】図1の上シェル側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片と、これら弾性係着片がそれぞれ係着されるフレーム側の凹部の形状を例示した図
【図3】図2の変形例を図2に対応させて示す図
【図4】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第2の実施の形態の分解斜視図
【図5】図3の下シェル側に形成された互いに形状が異なる3種類の弾性係着片と、これら弾性係着片がそれぞれ係着される上シェル側の被係着部の形状を例示した図
【図6】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第3の実施の形態の分解斜視図
【図7】図6のスリットの正面図
【図8】本発明によるディスクカートリッジのハウジングの第4の実施の形態を示す分解斜視図
【図9】従来のディスクカートリッジの斜視図
【符号の説明】
1 ディスクカートリッジ
2 フレーム
3 上シェル
4 下シェル
11 凹部
12,14,16,18 弾性係着片
15 スリット
Claims (6)
- フレームと該フレームの上下に被せられた金属板からなる上下シェルとによって構成された扁平なハウジング内に、直径50.8mm以下のディスク型記録媒体を回転自在に収容してなるディスクカートリッジにおいて、
前記フレームの側壁の複数箇所に凹部が形成され、前記上下シェルの側壁に、前記フレームの前記凹部にそれぞれ係着可能な複数の弾性係着片が設けられ、該弾性係着片の前記凹部への係着によって前記ハウジングが組み立てられていることを特徴とするディスクカートリッジ。 - 前記弾性係着片が、上下方向から前記フレームの前記凹部に係着可能なように構成されていることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
- 前記上下シェルの一方のシェルの側壁に、他方のシェルの側壁に係着可能な弾性係着片がさらに設けられていることを特徴とする請求項2記載のディスクカートリッジ。
- 前記フレームの側壁に形成された前記凹部が、該側壁の長手方向に沿って延びるスリットからなり、前記弾性係着片が、前記スリットの延長方向から挿入される態様で該スリットに係着されることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
- 前記弾性係着片が、前記フレームの側壁面上を該側壁の長手方向に沿ってスライドする態様で前記凹部に係着されることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
- 前記上下シェルが形状記憶合金で形成されていることを特徴とする請求項5記載のディスクカートリッジ。
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