JP2004086785A - Ic製品検査装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】たとえば通信距離の不足により不良品と判断されたRF−IDメディアを、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することのできるIC製品検査装置。
【解決手段】RF−IDメディア(11)の動作を検査するための検査部(1,2)と、検査部において不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にするための処理部(3)とを備えている。処理部は、不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップ(11a)またはアンテナ(11b)を少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段(31)を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】RF−IDメディア(11)の動作を検査するための検査部(1,2)と、検査部において不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にするための処理部(3)とを備えている。処理部は、不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップ(11a)またはアンテナ(11b)を少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段(31)を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC製品検査装置および方法に関し、特にRF−IDメディアの製品検査に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば細長く延びたフィルムに等間隔で一列に形成された多数のICインレットの製品検査を順次行うIC製品検査装置が知られている。ICインレットは、ICチップ(ICモジュール)とアンテナとから構成される平板状のRF−IDメディアであり、IC製品の一種である。
【0003】
IC製品検査装置では、通信が不可能な場合や通信距離が不足している場合に、当該ICインレットは不良品と判断される。ここで、アンテナまたはICチップが不良であるとき、あるいはアンテナとICチップとの接続が不良であるときに、ICインレットが通信不可になる。また、製造誤差等によりアンテナに所要の特性を確保することができないとき、ICインレットの通信距離が不足する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、通信不可により不良品と判断されたICインレットの場合、後工程の検査においても確実に不良品と判断される。しかしながら、通信距離の不足により不良品と判断されたICインレットの場合、後工程の検査において誤って良品と判断される恐れがある。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえば通信距離の不足により不良品と判断されたRF−IDメディアを、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することのできるIC製品検査装置および方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では、RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査装置において、
RF−IDメディアの動作を検査するための検査部と、
検査部において不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にするための処理部とを備えていることを特徴とするIC製品検査装置を提供する。
【0007】
本発明の好ましい態様によれば、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップまたはアンテナを少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段を有する。あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを切断するための切断手段を有することが好ましい。
【0008】
あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップを破壊するための破壊手段を有することが好ましい。あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを短絡させるための短絡手段を有することが好ましい。
【0009】
また、別の局面によれば、RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査方法において、
RF−IDメディアの動作を検査し、
検査により不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にすることを特徴とするIC製品検査方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるIC製品検査装置の構成を概略的に示す図である。また、図2は、細長く延びたフィルムに検査対象である多数のICインレットが等間隔で一列に形成されている様子を示す図である。
【0011】
さらに、図3は、本実施形態における処理部の構成および動作を示す図である。また、図4は、本実施形態における処理結果を説明する図である。さらに、図5は、第1変形例にかかる処理部を説明する図である。また、図6は、第2変形例にかかる処理部を説明する図である。さらに、図7は、第3変形例にかかる処理部を説明する図である。
【0012】
まず、図2を参照すると、検査対象である多数のIC製品としてのICインレット11が、細長く延びたフィルム12に、その長手方向に沿って等間隔を隔てて形成されている。なお、各ICインレット11は、ICチップ11aとアンテナ11bとから構成された平板状のRF−IDメディアである。
【0013】
図1を参照すると、本実施形態では、多数のICインレット11が形成されたフィルム12が矢印に沿って搬送される。本実施形態のIC製品検査装置は、リーダー・ライター1と、リーダー・ライター1に接続された制御部2と、制御部2に接続された処理部3とを備えている。リーダー・ライター1は、RF−IDメディアであるICインレット11に対して情報の読取りおよび情報の書込みを行う機能を有する。
【0014】
制御部2は、リーダー・ライター1の出力に基づいてICインレット11の動作を検査する機能を有する。したがって、リーダー・ライター1および制御部2は、各ICインレット11の製品検査を行うための検査部を構成している。処理部3は、リーダー・ライター1および制御部2による製品検査に基づいて不良品と判断された当該ICインレット11を通信不可状態にする機能を有する。
【0015】
図3(a)を参照すると、処理部3は、検査部(1,2)において通信距離不足により不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aまたはアンテナ11bを少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段として、鉛直方向に沿って往復駆動される打抜部31aと受け部31bとを備えている。打抜手段(31a,31b)では、図3(b)および(c)に示すように、打抜部31aの下降動作によりICインレット11の一部が打ち抜かれ、打ち抜かれた部分11cが受け部31bの内部に収納される。
【0016】
こうして、図4(a)に示すような形態を初期的に有するICインレット11において、図4(b)に示すようにICチップ11aが全体的に打ち抜かれ、打抜部32aが形成される。あるいは、図4(c)に示すようにアンテナ11bが部分的に打ち抜かれ、打抜部32bが形成される。その結果、通信距離の不足により不良品と判断されたICインレット11を、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することができる。
【0017】
なお、上述の実施形態では、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aまたはアンテナ11bを少なくとも部分的に打ち抜くことにより、ICインレット11を通信不可状態にしている。しかしながら、これに限定されることなく、処理部3の構成について様々な変形例が可能である。
【0018】
第1変形例では、図5に示すように、不良品と判断されたICインレット11のアンテナ11bを切断するための切断手段として、回転駆動されるロータリーカッター33a(図5(a)を参照)を備えた処理部、あるいは鉛直方向に沿って往復駆動されるブレード33b(図5(b)を参照)を備えた処理部を採用することができる。第1変形例では、ICインレット11のアンテナ11bの所定位置に切断線33c(図5(c)を参照)が形成され、ICインレット11が通信不可状態になる。
【0019】
また、第2変形例では、図6に示すように、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11a(図6では不図示)を破壊するための破壊手段として、鉛直方向に沿って往復駆動される回転ローラー34aと固設された回転ローラー34bとを備えた処理部を採用することができる。こうして、ギャップを狭くした一対の回転ローラー34aと34bとの間を通過させることにより、ICインレット11のICチップ11aが破壊されて通信不可状態になる。
【0020】
あるいは、図示を省略したが、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aを非接触方式で破壊するための破壊手段として、ICインレット11のICチップ11aに強磁界を作用させる手段を備えた処理部を採用することができる。この場合、強磁界の作用により誘導電圧が大きくなり、ICチップ11aに対して過電流が流れる。その結果、ICチップ11aの内部回路が破壊され、ICインレット11が通信不可状態になる。
【0021】
また、第3変形例では、図7に示すように、不良品と判断されたICインレット11のアンテナ11bを短絡(ショート)させるための短絡手段として、アンテナ11bの線間を跨ぐように導電ペースト(導電インクなど)35bを塗るためのシリンジ35aを備えた処理部を採用することができる。この場合、導電ペースト35bを介してアンテナ11bがショートし、ICインレット11が通信不可状態になる。なお、導電ペーストを用いることなく、アンテナ11bの線間を跨ぐように金属箔を貼ることもできる。また、導電ペーストを用いることなく、たとえばアンテナ11bの線間を跨ぐようにステープルを打ち込むこともできる。
【0022】
なお、上述の実施形態では、細長く延びたフィルムに等間隔で形成されたICインレットに対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、連続用紙の形態を有する台紙(剥離紙)に間隔を隔てて剥離容易に貼付されたICインレットに対して本発明を適用することもできる。また、搬送ベルトに間隔を隔てて配置されたICインレット単体に対して本発明を適用することもできる。
【0023】
また、上述の実施形態では、ICインレットの製品検査に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の適当なIC製品(RF−IDメディア)に対して本発明を適用することもできる。さらに、上述の実施形態では、通信距離不足により不良品と判断されたICインレットに対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、通信不可により不良品と判断されたICインレットに対しても本発明を適用することができる。
【0024】
図8は、本発明の第2実施形態にかかるIC製品検査方法を概略的に説明する図である。第2実施形態では、図8(a)に示すように、処理前の状態において、ICインレット11の表面の所定領域には、銀からなる層すなわちAg層が形成された識別情報領域81が設けられている。ICインレット11は、たとえば上述の実施形態にしたがって、その動作が検査される。
【0025】
その結果、検査により不良品と判断された場合、図8(b)に示すように、ICインレット11のアンテナ11bにレーザーにより切断線82を形成して、すなわちアンテナ11bをレーザーにより切断して通信不可状態にする。一方、検査により良品と判断された場合、図8(c)に示すように、識別情報領域81に、識別情報(この実施形態では識別番号「128」)を表現したレーザー穴83を形成する。
【0026】
第2実施形態では、X線により検出可能な材料からなる層すなわちAg層が識別情報領域81の表面に形成されているので、図8(d)に示すように、ICインレット11に対して樹脂シートを積層した後にX線により識別情報を透視して製品を識別することができる。なお、第2実施形態においては、X線により識別可能とするためにAg層を設けてAg層に対してレーザーにより加工を施しているが、超音波により識別する場合にはAg層を設ける必要はなく、ICインレット11の表面のICチップ11aとアンテナ11b以外の所定領域に、識別情報を表現した貫通穴もしくは凹部をレーザーにより加工することにより、超音波により識別することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にすることにより、通信距離の不足により不良品と判断されたRF−IDメディアを、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することができる。
【0028】
また、レーザーを用いた方法においては、不良品と判断されたRF−IDメディアの場合にレーザーによりアンテナを切断することによって確実に不良品と判断されるように処理することができると共に、良品と判断された場合にはレーザーにより識別情報を加工することによって、複数の層を積層して製品化された場合でも、超音波によりこの識別情報を外部から認識することが可能になるので、非破壊で管理を行うことができる。
【0029】
また、X線により検出可能な材料からなる層が表面に形成された領域が設けられたRF−IDメディアを検査する場合においては、不良品と判断されたRF−IDメディアの場合にはレーザーによりアンテナを切断することによって確実に不良品と判断されるように処理することができると共に、良品と判断された場合にはX線により検出可能な材料からなる層が表面に形成された領域にレーザーにより識別情報を加工することによって、複数の層を積層して製品化された場合でも、X線を照射することによりこの識別情報を外部から認識することが可能になるので、非破壊で管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるIC製品検査装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】細長く延びたフィルムに検査対象である多数のICインレットが等間隔で一列に形成されている様子を示す図である。
【図3】本実施形態における処理部の構成および動作を示す図である。
【図4】本実施形態における処理結果を説明する図である。
【図5】第1変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図6】第2変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図7】第3変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかるIC製品検査方法を概略的に説明する図である。
【符号の説明】
1 リーダー・ライター
2 制御部
3 処理部
31a 打抜部
31b 受け部
33a ロータリーカッター
33b ブレード
34a,34b 回転ローラー
35a シリンジ
11 ICインレット
11a ICチップ
11b アンテナ
12 フィルム
81 識別情報領域
82 切断線
83 レーザー穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC製品検査装置および方法に関し、特にRF−IDメディアの製品検査に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば細長く延びたフィルムに等間隔で一列に形成された多数のICインレットの製品検査を順次行うIC製品検査装置が知られている。ICインレットは、ICチップ(ICモジュール)とアンテナとから構成される平板状のRF−IDメディアであり、IC製品の一種である。
【0003】
IC製品検査装置では、通信が不可能な場合や通信距離が不足している場合に、当該ICインレットは不良品と判断される。ここで、アンテナまたはICチップが不良であるとき、あるいはアンテナとICチップとの接続が不良であるときに、ICインレットが通信不可になる。また、製造誤差等によりアンテナに所要の特性を確保することができないとき、ICインレットの通信距離が不足する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、通信不可により不良品と判断されたICインレットの場合、後工程の検査においても確実に不良品と判断される。しかしながら、通信距離の不足により不良品と判断されたICインレットの場合、後工程の検査において誤って良品と判断される恐れがある。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえば通信距離の不足により不良品と判断されたRF−IDメディアを、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することのできるIC製品検査装置および方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明では、RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査装置において、
RF−IDメディアの動作を検査するための検査部と、
検査部において不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にするための処理部とを備えていることを特徴とするIC製品検査装置を提供する。
【0007】
本発明の好ましい態様によれば、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップまたはアンテナを少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段を有する。あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを切断するための切断手段を有することが好ましい。
【0008】
あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップを破壊するための破壊手段を有することが好ましい。あるいは、前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを短絡させるための短絡手段を有することが好ましい。
【0009】
また、別の局面によれば、RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査方法において、
RF−IDメディアの動作を検査し、
検査により不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にすることを特徴とするIC製品検査方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるIC製品検査装置の構成を概略的に示す図である。また、図2は、細長く延びたフィルムに検査対象である多数のICインレットが等間隔で一列に形成されている様子を示す図である。
【0011】
さらに、図3は、本実施形態における処理部の構成および動作を示す図である。また、図4は、本実施形態における処理結果を説明する図である。さらに、図5は、第1変形例にかかる処理部を説明する図である。また、図6は、第2変形例にかかる処理部を説明する図である。さらに、図7は、第3変形例にかかる処理部を説明する図である。
【0012】
まず、図2を参照すると、検査対象である多数のIC製品としてのICインレット11が、細長く延びたフィルム12に、その長手方向に沿って等間隔を隔てて形成されている。なお、各ICインレット11は、ICチップ11aとアンテナ11bとから構成された平板状のRF−IDメディアである。
【0013】
図1を参照すると、本実施形態では、多数のICインレット11が形成されたフィルム12が矢印に沿って搬送される。本実施形態のIC製品検査装置は、リーダー・ライター1と、リーダー・ライター1に接続された制御部2と、制御部2に接続された処理部3とを備えている。リーダー・ライター1は、RF−IDメディアであるICインレット11に対して情報の読取りおよび情報の書込みを行う機能を有する。
【0014】
制御部2は、リーダー・ライター1の出力に基づいてICインレット11の動作を検査する機能を有する。したがって、リーダー・ライター1および制御部2は、各ICインレット11の製品検査を行うための検査部を構成している。処理部3は、リーダー・ライター1および制御部2による製品検査に基づいて不良品と判断された当該ICインレット11を通信不可状態にする機能を有する。
【0015】
図3(a)を参照すると、処理部3は、検査部(1,2)において通信距離不足により不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aまたはアンテナ11bを少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段として、鉛直方向に沿って往復駆動される打抜部31aと受け部31bとを備えている。打抜手段(31a,31b)では、図3(b)および(c)に示すように、打抜部31aの下降動作によりICインレット11の一部が打ち抜かれ、打ち抜かれた部分11cが受け部31bの内部に収納される。
【0016】
こうして、図4(a)に示すような形態を初期的に有するICインレット11において、図4(b)に示すようにICチップ11aが全体的に打ち抜かれ、打抜部32aが形成される。あるいは、図4(c)に示すようにアンテナ11bが部分的に打ち抜かれ、打抜部32bが形成される。その結果、通信距離の不足により不良品と判断されたICインレット11を、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することができる。
【0017】
なお、上述の実施形態では、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aまたはアンテナ11bを少なくとも部分的に打ち抜くことにより、ICインレット11を通信不可状態にしている。しかしながら、これに限定されることなく、処理部3の構成について様々な変形例が可能である。
【0018】
第1変形例では、図5に示すように、不良品と判断されたICインレット11のアンテナ11bを切断するための切断手段として、回転駆動されるロータリーカッター33a(図5(a)を参照)を備えた処理部、あるいは鉛直方向に沿って往復駆動されるブレード33b(図5(b)を参照)を備えた処理部を採用することができる。第1変形例では、ICインレット11のアンテナ11bの所定位置に切断線33c(図5(c)を参照)が形成され、ICインレット11が通信不可状態になる。
【0019】
また、第2変形例では、図6に示すように、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11a(図6では不図示)を破壊するための破壊手段として、鉛直方向に沿って往復駆動される回転ローラー34aと固設された回転ローラー34bとを備えた処理部を採用することができる。こうして、ギャップを狭くした一対の回転ローラー34aと34bとの間を通過させることにより、ICインレット11のICチップ11aが破壊されて通信不可状態になる。
【0020】
あるいは、図示を省略したが、不良品と判断されたICインレット11のICチップ11aを非接触方式で破壊するための破壊手段として、ICインレット11のICチップ11aに強磁界を作用させる手段を備えた処理部を採用することができる。この場合、強磁界の作用により誘導電圧が大きくなり、ICチップ11aに対して過電流が流れる。その結果、ICチップ11aの内部回路が破壊され、ICインレット11が通信不可状態になる。
【0021】
また、第3変形例では、図7に示すように、不良品と判断されたICインレット11のアンテナ11bを短絡(ショート)させるための短絡手段として、アンテナ11bの線間を跨ぐように導電ペースト(導電インクなど)35bを塗るためのシリンジ35aを備えた処理部を採用することができる。この場合、導電ペースト35bを介してアンテナ11bがショートし、ICインレット11が通信不可状態になる。なお、導電ペーストを用いることなく、アンテナ11bの線間を跨ぐように金属箔を貼ることもできる。また、導電ペーストを用いることなく、たとえばアンテナ11bの線間を跨ぐようにステープルを打ち込むこともできる。
【0022】
なお、上述の実施形態では、細長く延びたフィルムに等間隔で形成されたICインレットに対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、連続用紙の形態を有する台紙(剥離紙)に間隔を隔てて剥離容易に貼付されたICインレットに対して本発明を適用することもできる。また、搬送ベルトに間隔を隔てて配置されたICインレット単体に対して本発明を適用することもできる。
【0023】
また、上述の実施形態では、ICインレットの製品検査に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の適当なIC製品(RF−IDメディア)に対して本発明を適用することもできる。さらに、上述の実施形態では、通信距離不足により不良品と判断されたICインレットに対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、通信不可により不良品と判断されたICインレットに対しても本発明を適用することができる。
【0024】
図8は、本発明の第2実施形態にかかるIC製品検査方法を概略的に説明する図である。第2実施形態では、図8(a)に示すように、処理前の状態において、ICインレット11の表面の所定領域には、銀からなる層すなわちAg層が形成された識別情報領域81が設けられている。ICインレット11は、たとえば上述の実施形態にしたがって、その動作が検査される。
【0025】
その結果、検査により不良品と判断された場合、図8(b)に示すように、ICインレット11のアンテナ11bにレーザーにより切断線82を形成して、すなわちアンテナ11bをレーザーにより切断して通信不可状態にする。一方、検査により良品と判断された場合、図8(c)に示すように、識別情報領域81に、識別情報(この実施形態では識別番号「128」)を表現したレーザー穴83を形成する。
【0026】
第2実施形態では、X線により検出可能な材料からなる層すなわちAg層が識別情報領域81の表面に形成されているので、図8(d)に示すように、ICインレット11に対して樹脂シートを積層した後にX線により識別情報を透視して製品を識別することができる。なお、第2実施形態においては、X線により識別可能とするためにAg層を設けてAg層に対してレーザーにより加工を施しているが、超音波により識別する場合にはAg層を設ける必要はなく、ICインレット11の表面のICチップ11aとアンテナ11b以外の所定領域に、識別情報を表現した貫通穴もしくは凹部をレーザーにより加工することにより、超音波により識別することが可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にすることにより、通信距離の不足により不良品と判断されたRF−IDメディアを、後工程の検査においても確実に不良品と判断されるように処理することができる。
【0028】
また、レーザーを用いた方法においては、不良品と判断されたRF−IDメディアの場合にレーザーによりアンテナを切断することによって確実に不良品と判断されるように処理することができると共に、良品と判断された場合にはレーザーにより識別情報を加工することによって、複数の層を積層して製品化された場合でも、超音波によりこの識別情報を外部から認識することが可能になるので、非破壊で管理を行うことができる。
【0029】
また、X線により検出可能な材料からなる層が表面に形成された領域が設けられたRF−IDメディアを検査する場合においては、不良品と判断されたRF−IDメディアの場合にはレーザーによりアンテナを切断することによって確実に不良品と判断されるように処理することができると共に、良品と判断された場合にはX線により検出可能な材料からなる層が表面に形成された領域にレーザーにより識別情報を加工することによって、複数の層を積層して製品化された場合でも、X線を照射することによりこの識別情報を外部から認識することが可能になるので、非破壊で管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるIC製品検査装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】細長く延びたフィルムに検査対象である多数のICインレットが等間隔で一列に形成されている様子を示す図である。
【図3】本実施形態における処理部の構成および動作を示す図である。
【図4】本実施形態における処理結果を説明する図である。
【図5】第1変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図6】第2変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図7】第3変形例にかかる処理部を説明する図である。
【図8】本発明の第2実施形態にかかるIC製品検査方法を概略的に説明する図である。
【符号の説明】
1 リーダー・ライター
2 制御部
3 処理部
31a 打抜部
31b 受け部
33a ロータリーカッター
33b ブレード
34a,34b 回転ローラー
35a シリンジ
11 ICインレット
11a ICチップ
11b アンテナ
12 フィルム
81 識別情報領域
82 切断線
83 レーザー穴
Claims (8)
- RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査装置において、
RF−IDメディアの動作を検査するための検査部と、
検査部において不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にするための処理部とを備えていることを特徴とするIC製品検査装置。 - 前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップまたはアンテナを少なくとも部分的に打ち抜くための打抜手段を有することを特徴とする請求項1に記載のIC製品検査装置。
- 前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを切断するための切断手段を有することを特徴とする請求項1に記載のIC製品検査装置。
- 前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのICチップを破壊するための破壊手段を有することを特徴とする請求項1に記載のIC製品検査装置。
- 前記処理部は、前記不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナを短絡させるための短絡手段を有することを特徴とする請求項1に記載のIC製品検査装置。
- RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査方法において、
RF−IDメディアの動作を検査し、
検査により不良品と判断されたRF−IDメディアを通信不可状態にすることを特徴とするIC製品検査方法。 - RF−IDメディアの製品検査を行うIC製品検査方法であって、
RF−IDメディアの動作を検査する工程と、
検査により不良品と判断されたRF−IDメディアのアンテナをレーザーにより切断して通信不可状態にする工程と、
検査により良品と判断されたRF−IDメディアの表面の所定領域にレーザーにより識別情報が表現される形状を加工する工程とを有することを特徴とするIC製品検査方法。 - 前記所定領域には、X線により検出可能な材料からなる層が表面に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のIC製品検査方法。
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006053763A (ja) * | 2004-08-12 | 2006-02-23 | Brother Ind Ltd | ラベル作成装置 |
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2002
- 2002-08-29 JP JP2002249909A patent/JP2004086785A/ja active Pending
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