JP2004086698A - 通信システム及び通信異常検出方法 - Google Patents

通信システム及び通信異常検出方法 Download PDF

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Shinsaku Nagafuji
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Abstract

【課題】伝送線置換方式を採用した通信システムにおいて、中継伝送線における通信異常を簡易・迅速かつ安価に検出する。また、かかる通信システムにおける通信異常検出方法を提供する。
【解決手段】複数の端末器3と、端末器3に端末側中継器5、光ファイバ6a、6b、受信機側中継器4、電線7を介して接続される受信機2と、を備え、受信機2からの送信信号が端末器3に送信され、この送信信号に呼応した端末器3からの返信信号が受信機2に返信される通信システム1において、端末器側中継器5は、受信機2からの送信信号と、この送信信号に呼応した端末器3からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、この合成信号を受信機側中継器4へと伝送する信号処理部55を有し、受信機側中継器4は、合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されたか否かを判定する通信異常検出部44を有する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信システム及び通信異常検出方法に関し、特に、複数の端末装置及びこれら端末装置に伝送線を介して接続された制御装置を備える通信システムと、かかる通信システムにおける通信異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の端末装置及びこれら端末装置に伝送線を介して接続された制御装置を備える通信システムが提案され、実用化されている。この通信システムの代表例としては、防災センタなどに設けられた制御装置である受信機と、この受信機に所定の伝送線を介して接続された火災感知器等の複数の端末器と、を備える防災システムが挙げられる。
【0003】
かかる通信システムの制御装置と端末装置とを接続する伝送線として、従来は、電気信号による伝送を行う「電線」のみが使用されていた。しかし、電磁波等の外部ノイズの影響を受けやすい場所に電線が配置されると、外部ノイズにより制御装置と端末装置との間の相互情報伝送が阻害される場合があった。このため、近年においては、外部ノイズの影響を受けやすい区間の電線を、「光ファイバ」等の電線以外の伝送線(以下、「中継伝送線」という)で置換することにより、外部ノイズの影響を除去する方式が採用されている。
【0004】
このように電線の一部を中継伝送線で置換する方式(以下、「伝送線置換方式」という)を採用する場合には、電気信号による伝送方式から他の伝送方式へ、他の伝送方式から電気信号による伝送方式へ、各々変換するための中継器が必要となる。
【0005】
図6は、かかる中継器を採用した従来の防災システム100の概略構成を示すブロック図である。受信機(制御装置)200と端末器(端末装置)300は、受信機側中継器400、端末側中継器500、光ファイバ(中継伝送線)600及び電線700によって接続されている。受信機側中継器400は、受信機200から送信され電線700を介して伝送された電気信号を光信号に変換するとともに、端末器300から返信され光ファイバ600を介して伝送された光信号を電気信号に変換する。また、端末側中継器500は、受信機200から送信され光ファイバ600を介して伝送された光信号を電気信号に変換するとともに、端末器300から返信され電線700を介して伝送された電気信号を光信号に変換する。
【0006】
従来は、光ファイバ(中継伝送線)600における通信異常を検出するため、図7に示すような構成を有する受信機200を採用していた。すなわち、受信機200内部に、信号受信部210、異常検出部220、接続情報データベース部230、中央処理制御部240及び警報部/表示部250を設ける。そして、端末器300から返信され電線700を経由して伝送された返信信号を信号受信部210で受信し、必要な信号を異常検出部220に送る。異常検出部220では、接続情報データベース部230に記録された受信機200からの送信信号と、端末器300から返信された返信信号と、を比較することにより、光ファイバ600における通信異常を検出する。
【0007】
異常検出部220で比較される送信信号と返信信号の時間履歴の一例を、図8に示している。送信信号のデータ部は、図8に示すように、端末器300の状況に対応するフィールド(「a:火災発報」、「b:故障」、「c:状態変化なし」)を備えており、端末器300は、これら3つのフィールドの何れかに対応する返信信号を返信する。
【0008】
図8(a)は、端末器300が「火災発報」に係る返信信号を、図8(b)は、端末器300が「故障」に係る返信信号を、図8(c)は、端末機300が「状態変化なし」に係る返信信号を、各々返信したケースを示している。これら図8(a)、(b)、(c)のケースにおいては、送信信号のデータ部の各フィールドに対応した返信信号が返信されているため、光ファイバ600において通信異常が発生していないことが確認される。
【0009】
一方、図8(d)は、異常検出部220において、端末器300からの返信信号が検出されないケースを示している。このケースのように異常検出部220において返信信号が検出されない場合は、光ファイバ600において通信異常が発生した旨の信号が中央処理制御部240に伝送され、その旨が警報部/表示部250に表示される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、端末器300と端末側中継器500とを接続する電線700に断線等の通信異常が発生した場合にも、光ファイバ600において通信異常が発生した場合と同様に、端末器300からの返信信号が遮断され、図8(d)に示すような返信信号未検出の履歴が現れる。
【0011】
このため、異常検出部220においては、受信機側中継器400と端末側中継器500とを接続する光ファイバ600に通信異常が発生したのか、端末器300と端末側中継器500とを接続する電線700に通信異常が発生したのか、を区別することができない。従って、通信システムの何処かに通信異常が発生した場合には、作業者が現場に赴いて広い範囲で詳細に通信異常部位の検出作業を行う必要があり、その検出作業にきわめて多くの労力・コストを要していた。
【0012】
一方、光ファイバ600における通信異常か、電線700における通信異常か、を区別するために、光ファイバ専用の高度な断線検出装置をシステムに組み込むことも考えられる。しかし、かかる高度な断線検出装置をシステムに組み込むと、大幅なシステム変更が必要となり、多大な労力・コストを要するという問題があった。
【0013】
本発明の課題は、伝送線置換方式を採用した通信システムにおいて、中継伝送線における通信異常を簡易・迅速かつ安価に検出することである。また、本発明の課題は、前記した通信システムにおける通信異常検出方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
複数の端末装置と、前記端末装置に通信手段を介して接続され前記端末装置を集中制御する制御装置と、を備え、前記通信手段は、前記制御装置に第1伝送線を介して接続された制御装置側中継器と、前記端末装置に第2伝送線を介して接続された端末装置側中継器と、前記制御装置側中継器と前記端末装置側中継器とを接続する中継伝送線と、を有し、前記制御装置からの所定の送信信号が前記通信手段を介して前記端末装置に送信され、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの所定の返信信号が前記通信手段を介して前記制御装置に返信される通信システムにおいて、
前記端末装置側中継器は、
前記制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、前記合成信号を前記制御装置側中継器へと伝送する信号生成手段を有し、
前記制御装置側中継器は、
前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断する異常検出手段を有する
ことを特徴とする。
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、端末装置側中継器の信号生成手段によって、制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、この送信信号に呼応した端末装置からの返信信号と、が合成されて合成信号が生成され、この合成信号が制御装置側中継器に伝送される。
【0016】
そして、制御装置側中継器の異常検出手段によって、合成信号が端末装置側中継器から制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、合成信号が端末装置側中継器から制御装置側中継器へと伝送されていない場合には、制御装置側中継器と端末装置側中継器とを接続する中継伝送線に何らかの通信異常が発生したと判断する。
【0017】
すなわち、信号生成手段による合成信号の生成と、異常検出手段による合成信号の端末装置側中継器から制御装置側中継器への伝送の有無の判断と、を行うことにより、中継伝送線における通信異常の発生を簡易・迅速に検出することができる。この結果、通信システムに通信異常が発生した場合における通信異常部位の検出作業や、通信異常部位の修理・点検作業を格段に簡素化することができ、これらの作業に要する労力・コストを格段に低減することができる。
【0018】
また、請求項1に記載の発明によれば、中継伝送線に通信異常が発生したか否かを検出するために、中継伝送線専用の高度な断線検出装置を通信システムに組み込む必要がない。従って、通信異常検出のための大幅なシステム変更が不要となり、通信異常検出機能を備えた通信システムを安価に構築することができる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記制御装置側中継器は、
前記異常検出手段により前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断された場合に、その旨を前記制御装置に報知する異常報知手段を有する
ことを特徴とする。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、異常検出手段により中継伝送線に通信異常が発生したと判断された場合に、その旨を、異常報知手段によって制御装置に迅速に報知することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の通信システムにおいて、
前記第1伝送線及び前記第2伝送線の少なくとも一方が電線であることを特徴とする。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の通信システムにおいて、
前記異常検出手段は、
前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かの判定を、前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送された信号中に前記送信信号の少なくとも一部が含まれているか否かを判定することによって行い、前記信号中に前記送信信号の少なくとも一部が含まれていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断することを特徴とする。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の通信システムにおいて、
前記端末装置と前記端末装置側中継器との間、及び、前記制御装置と前記制御装置側中継器との間における通信方式が、時分割多重伝送方式であることを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5の何れか一項に記載の通信システムにおいて、
前記端末装置及び前記制御装置は、
R型防災システムを構成する
ことを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6の何れか一項に記載の通信システムにおいて、
前記中継伝送線は、
光伝送を行う光ファイバである
ことを特徴とする。
【0026】
請求項8に記載の発明は、
複数の端末装置と、前記端末装置に通信手段を介して接続され前記端末装置を集中制御する制御装置と、を備え、前記通信手段は、前記制御装置に第1伝送線を介して接続された制御装置側中継器と、前記端末装置に第2伝送線を介して接続された端末装置側中継器と、前記制御装置側中継器と前記端末装置側中継器とを接続する中継伝送線と、を有し、前記制御装置からの所定の送信信号が前記通信手段を介して前記端末装置に送信され、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの所定の返信信号が前記通信手段を介して前記制御装置に返信される通信システムにおける通信異常検出方法であって、
前記端末装置側中継器において、前記制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、前記合成信号を前記制御装置側中継器へと伝送する信号生成工程と、
前記制御装置側中継器において、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断する異常検出工程と、
を備えることを特徴とする。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、まず、信号生成工程によって、制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、この送信信号に呼応した端末装置からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、次いで、異常検出工程によって、合成信号が端末装置側中継器から制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、合成信号が端末装置側中継器から制御装置側中継器へと伝送されていない場合に中継伝送線に通信異常が発生したと判断する。従って、中継伝送線における通信異常の発生を簡易・迅速に検出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、本発明に係る通信システムの一例として、火災の発生を検出する防災システムについて説明する。
【0029】
図1は、本実施の形態に係る防災システム1の概略構成を示すブロック図である。防災システム1は、建築物等に設置され火災監視及び報知等の防災活動を行うものであり、図1に示すように、受信機2と、受信機2によって集中制御される端末器3と、受信機2と端末器3とを接続する通信手段と、を備えている。
【0030】
受信機2は、本発明における制御装置であり、防災センターや管理人室等に設けられて、防災システム1の動作を制御・統括するものである。端末器3は、本発明における端末装置であり、受信機2の制御の下で動作するものである。端末器3としては、受信機2とオンオフ式の感知器を中継する中継器、アナログ式の火災感知器、防火扉などの防排煙機器、発信機、地区ベル等を採用することができる。
【0031】
なお、図1では簡略化しているが、端末機3は複数備えられており、全ての端末器3には、各々個別アドレスが付与されている。そして、受信機2が所定の個別アドレスを指定して端末機3にコマンドを送信すると、指定された個別アドレスに対応した端末機3が、コマンドに応じたデータを返信する。すなわち、本実施の形態に係る防災システム1は、いわゆるR型のシステムを採用している。
【0032】
受信機2と端末器3とを接続する通信手段は、受信機側中継器4と、端末側中継器5と、これら受信機側中継器4と端末側中継器5とを接続する送信用光ファイバ6a及び返信用光ファイバ6bと、受信機2と受信機側中継器4とを接続するとともに端末機3と端末側中継器5とを接続する電線7と、から構成されている。
【0033】
ここで、受信機側中継器4及び端末側中継器5の構成を、図2を用いて説明する。図2は、これら受信機側中継器4及び端末側中継器5の概略構成を示すブロック図である。
【0034】
まず、受信機側中継器4の構成について説明する。受信機側中継器4は、本発明における制御装置側中継器であり、受信機2から送信され電線7を介して伝送された電気信号を光信号に変換するとともに、端末器3から返信され返信用光ファイバ6bを介して伝送された光信号を電気信号に変換するものである。受信機側中継器4は、図2に示すように、伝送信号送受信部41、中央処理制御部42、光信号送信部43、通信異常検出部44、異常移信接点45、光信号受信部46等を備えている。
【0035】
伝送信号送受信部41は、受信機2から送信された電気信号を受信して中央処理制御部42へと伝送するとともに、中央処理制御部42から伝送された電気信号を受信機2へと送信するものである。
【0036】
中央処理制御部42は、伝送信号送受信部41から伝送された電気信号用の情報を有する電気信号を、光信号用の情報を有する電気信号に変換して光信号送信部43に伝送するものである。また、中央処理制御部42は、光信号受信部46から伝送された光信号用の情報を有する電気信号を、電気信号用の情報を有する電気信号に変換して伝送信号送受信部41に伝送するものである。
【0037】
以下、受信機2から送信され中央処理制御部42を経て端末器3側へと伝送される光信号用の情報を有する電気信号を、「制御送信信号」と称する。また、端末器3から返信され後述する中央処理制御部52を経て受信機2側へと伝送される光信号用の情報を有する電気信号を、「制御返信信号」と称する。
【0038】
光信号送信部43は、中央処理制御部42から伝送された制御送信信号を、端末器3側へ送信するものである。光信号送信部43から送信された制御送信信号は、E/O変換コネクタ8によって電気信号から光信号に変換された上で、送信用光ファイバ6aを経由して端末側中継器5へと伝送される。
【0039】
通信異常検出部44は、本発明の主要部であり、後述する合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されたか否かを判定することにより、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生したか否かを検出するものである。すなわち、通信異常検出部44は、本発明における異常検出手段である。
【0040】
異常移信接点45は、通信異常検出部44で送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生した場合に閉鎖動作することにより、受信機2に通信異常の発生を報知するものである。すなわち、異常移信頼接点45は、本発明における異常報知手段である。
【0041】
光信号受信部46は、端末器3から返信され端末側中継器5や返信用光ファイバ6bを経由しO/E変換コネクタ9を介して伝送された制御返信信号を受信するものである。光信号受信部46で受信された制御返信信号は、中央処理制御部42で電気信号用の情報を有する電気信号に変換された上で、伝送信号送受信部41経由で受信機2へ伝送される。
【0042】
次に、端末側中継器5の構成について説明する。端末側中継器5は、本発明における端末装置側中継器であり、受信機2から送信され送信用光ファイバ6aを介して伝送された光信号を電気信号に変換するとともに、端末器3から返信され電線7を介して伝送された電気信号を光信号に変換するものである。端末側中継器5は、図2に示すように、光信号受信部51、中央処理制御部52、伝送信号送受信部53、光信号送信部54、信号処理部55等を備えている。
【0043】
光信号受信部51は、受信機2から送信され受信機側中継器4や送信用光ファイバ6aを経由しO/E変換コネクタ9を介して伝送された制御送信信号を受信するものである。
【0044】
中央処理制御部52は、光信号受信部51から伝送された制御送信信号を、電気信号用の情報を有する電気信号に変換して伝送信号送受信部53に伝送するものである。また、中央処理制御部52は、伝送信号送受信部53から伝送された電気信号用の情報を有する電気信号を、制御返信信号に変換して光信号送信部54に伝送するものである。
【0045】
伝送信号送受信部53は、中央処理制御部52から伝送された電気信号を端末器3に送信するとともに、端末器3から返信された電気信号を受信して中央処理制御部52へと伝送するものである。
【0046】
光信号送信部54は、中央処理制御部52から伝送された制御返信信号を、後述する信号処理部55を経由させた上で、受信機2側へ送信するものである。光信号送信部54から送信された制御返信信号は、E/O変換コネクタ8によって電気信号から光信号に変換された上で、返信用光ファイバ6bを経由して受信機側中継器4へと伝送される。
【0047】
信号処理部55は、本発明の主要部であり、受信機2から送信された制御送信信号を取り込むとともに、この制御送信信号に呼応して端末器3から返信された制御返信信号を取り込み、これら制御送信信号と制御返信信号とを合成して合成信号を生成するものである。すなわち、信号処理部55は、本発明における信号生成手段である。
【0048】
送信用光ファイバ6a及び返信用光ファイバ6bは、本発明における中継伝送線であり、外部ノイズの影響を除去して、受信機2と端末器3との間における正常な相互情報伝送を維持させるという機能を果たす。電線7は、本発明における第1伝送線及び第2伝送線であり、受信機2と受信機側中継器4との間、及び、端末器3と端末側中継器5との間において、時分割多重伝送方式で電気信号の送受信を行うためのものである。なお、本実施の形態においては、第1伝送線及び第2伝送線として電線を採用したが、他の種々の伝送媒体を適用することができる。
【0049】
次いで、本実施の形態に係る防災システム1の送信/返信動作について、図3を用いて説明する。
【0050】
図3は、受信機2から送信される制御送信信号の時間履歴と、端末側中継器5の信号処理部55によって生成される合成信号の時間履歴と、を示した図である。
【0051】
<送信動作について>
まず、受信機2から端末器3への送信動作について説明する。受信機2は、端末器3に向けて、時分割多重伝送方式で所定の送信信号を送信する。受信器側中継器4は、電線7を経由して伝送された時分割多重伝送方式の送信信号を、伝送信号送受信部41で受信する。伝送信号送受信部41は、受信した時分割多重伝送方式の送信信号を中央処理制御部42に伝送する。中央処理制御部42は、時分割多重伝送方式の送信信号を、制御送信信号に変換した上で、光信号送信部43に伝送する。光信号送信部43は、制御送信信号を、E/O変換コネクタ8及び送信用光ファイバ6aを介して端末側中継器5へと送信する。
【0052】
この際、光信号送信部43は、制御送信信号を、通信異常検出部44にも伝送する。通信異常検出部44に伝送された制御送信信号(図2の「A部信号」に該当)は、後述する信号判定工程において、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生したか否かを検出する際に用いられる。
【0053】
なお、制御送信信号は、図3(a)〜(e)の各々の上段に示したように、端末器3に対して火災監視情報に係るデータの返信を要求するコマンド部と、端末器3の状態に対応する複数のフィールドを有するデータ部と、から構成されている。図3において、送信データ部の「a」は「火災発報」を、「b」は「故障」を、「c」は「状態変化なし」を、各々意味するフィールドである。
【0054】
送信用光ファイバ6aに通信異常が発生していない場合には、端末側中継器5は、受信機2の光信号送信部43から送信され送信用光ファイバ6a及びO/E変換コネクタを介して伝送された制御送信信号を、光信号受信部51で受信する。光信号受信部51は、受信した制御送信信号を、中央処理制御部52に伝送する。
【0055】
この際、光信号受信部51は、受信した制御送信信号(図2の「J部信号」に該当)を、信号処理部55に伝送する。信号処理部55に伝送された制御送信信号(J部信号)は、後述する信号生成工程において、合成信号を生成する際に用いられる。
【0056】
中央処理制御部52は、光信号受信部51から伝送された制御送信信号を、時分割多重伝送方式の送信信号に変換した上で、伝送信号送受信部53に伝送する。伝送信号送受信部53は、時分割多重伝送方式の送信信号を端末器3へと送信する。
【0057】
<返信動作について>
次に、端末器3から受信機2への返信動作について説明する。端末器3は、前記した送信経路を経て伝送された受信機2からの時分割多重伝送方式の送信信号を受信し、その送信信号が自己の個別アドレスを指定している場合には、火災監視情報に係る返信信号を返信する。端末器3が返信する返信信号は、受信機2の送信信号のデータ部の何れかのフィールドに対応するものとする。
【0058】
端末側中継器5は、電線7を経由して伝送された時分割多重伝送方式の返信信号を、伝送信号送受信部53で受信する。伝送信号送受信部53は、受信した時分割多重伝送方式の返信信号を中央処理制御部52に伝送する。中央処理制御部52は、時分割多重伝送方式の返信信号を、制御返信信号に変換した上で、光信号送信部54に伝送する。
【0059】
光信号送信部54は、制御返信信号を、信号処理部55に伝送する。信号処理部55は、光信号送信部54から伝送された制御返信信号と、光信号受信部51から伝送された制御送信信号(J部信号)と、を合成して、合成信号を生成する(信号生成工程)。
【0060】
ここで、合成信号について、図3(a)〜(d)を用いて説明する。図3(a)〜(d)において、上段の波形は、受信機2から送信された制御送信信号の時間履歴を示しており、下段の波形は、信号処理部55によって生成された合成信号の時間履歴を示している。
【0061】
図3(a)は、端末器3が、制御送信信号(A部信号=J部信号)のデータ部の「a」フィールド(火災発報)に対応する制御返信信号を返信したケースを示したものである。このケースにおける合成信号は、制御送信信号(A部信号=J部信号)と、斜線で示した「a」フィールドに対応する制御返信信号と、を合成したものである。
【0062】
図3(b)は、端末器3が、制御送信信号(A部信号=J部信号)のデータ部の「b」フィールド(故障)に対応する制御返信信号を返信したケースを示したものである。このケースにおける合成信号は、制御送信信号(A部信号=J部信号)と、斜線で示した「b」フィールドに対応する制御返信信号と、を合成したものである。
【0063】
図3(c)は、端末器3が、制御送信信号(A部信号=J部信号)のデータ部の「c」フィールド(状態変化なし)に対応する制御返信信号を返信したケースを示したものである。このケースにおける合成信号は、制御送信信号(A部信号=J部信号)と、斜線で示した「c」フィールドに対応する制御返信信号と、を合成したものである。
【0064】
図3(d)は、端末器3からの制御返信信号が検出されないケースを示したものである。このケースにおいては、端末器3からの制御返信信号が検出されないため、制御送信信号(A部信号=J部信号)と合成信号とが一致している。
【0065】
信号処理部55は、以上のような合成信号を、E/O変換コネクタ8及び返信用光ファイバ6bを介して受信機側中継器4へと伝送する。
【0066】
返信用光ファイバ6bに通信異常が発生していない場合には、信号処理部55によって生成された合成信号が、受信機側中継器4の通信異常検出部44に伝送される(図2の「B部信号」に該当)。通信異常検出部44は、端末側中継器5から受信機側中継器4へと合成信号が伝送されたか否かを判定することにより、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常の発生を検出することができる(異常検出工程)。なお、通信異常検出部44による通信異常検出ロジックについては後述する。
【0067】
通信異常検出部44により、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常の発生が検出された場合には、通信異常検出部44から異常移信接点45へと所定の信号(図2の「D部信号」に該当)が伝送される。D部信号を受信した異常移信接点45は、閉鎖動作を行うことにより、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生した旨を受信機2に報知する。通信異常が発生した旨の報知を受けた受信機2は、所定の表示部にその旨を表示する。
【0068】
一方、通信異常検出部44により、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常の発生が検出されない場合には、通信異常検出部44から光信号受信部46へと所定の信号(図2の「C部信号」に該当)が伝送される。本実施の形態では、C部信号として、合成信号から制御送信信号を除去した信号(すなわち制御返信信号)が採用されている。光信号受信部46に伝送されたC部信号は、中央処理制御部42及び伝送信号送受信部41を経て受信機2に返信される。
【0069】
次いで、本実施の形態に係る防災システム1の通信異常検出ロジックについて、図3から図5を用いて説明する。
【0070】
まず、通信異常検出ロジックの概要を説明する。送信用光ファイバ6aに通信異常が発生している場合には、受信機2からの制御送信信号が信号処理部55に伝送されることはない。また、送信用光ファイバ6aに通信異常が発生している場合には、受信機2からの制御送信信号が端末器3に届かないため、端末器3からの制御返信信号も伝送されない。従って、この場合には、信号処理部55によって合成信号が生成されず、通信異常検出部44に合成信号が伝送されることはない。一方、返信用光ファイバ6bに通信異常が発生している場合には、信号処理部55によって合成信号が生成されるものの、通信異常検出部44に合成信号が伝送されることはない。図3(e)は、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生し、通信異常検出部44に合成信号が伝送されないケースを示している。
【0071】
これに対し、送信用光ファイバ6a及び返信用光ファイバ6bの双方において通信異常が発生していない場合には、信号処理部55によって生成された合成信号が、通信異常検出部44に伝送される。図3(a)〜(d)は、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生せず、通信異常検出部44に合成信号が伝送されたケースを示している。
【0072】
以上のように、通信異常検出部44に合成信号が伝送されたか否かを判定することにより、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常の発生を検出することができる。
【0073】
通信異常検出部44に合成信号が伝送されたか否かの判定は、通信異常検出部44に伝送された信号に、制御送信信号が含まれているか否かを判定することによって行う。図4は、通信異常検出部44に伝送された信号に、制御送信信号が含まれているか否かを判定するための異常検出回路を論理素子記号で示した図である。この異常検出回路は、2つのAND回路からなる2入力(A部信号及びB部信号)2出力(C部信号及びD部信号)型の論理回路である。通信異常検出部44にA部信号及びB部信号が入力されると、所定の論理演算により、C部信号及びD部信号が通信異常検出部44から出力される。
【0074】
ここで、「A部信号」とは、受信機側中継器4の光信号送信部43から通信異常検出部44へと伝送される「制御送信信号」を意味する。「B部信号」とは、端末側中継器5の信号処理部55から受信機側中継器4の通信異常検出部44へと伝送される信号を意味する。「C部信号」とは、受信機側中継器4の通信異常検出部44から光信号受信部46へと伝送される「制御返信信号」を意味する。「D部信号」とは、通信異常検出部44から異常移信接点45へと伝送される信号を意味する(何れも、図2参照)。
【0075】
第1AND回路44aは、制御返信信号であるC部信号を出力するための入力条件を定めたものである。第1AND回路44aは、A部信号の否定を入力する入力端子Eと、B部信号を入力する入力端子Fと、A部信号の否定とB部信号との双方が「+」の場合にはC部信号を出力する出力端子と、を備えている。
【0076】
第2AND回路44bは、異常検出に係る信号であるD部信号を出力するための入力条件を定めたものである。第2AND回路44bは、A部信号を入力する入力端子Gと、B部信号の否定を入力する入力端子Hと、A部信号とB部信号の否定との双方が「+」の場合にのみD部信号を出力する出力端子と、を備えている。
【0077】
図5は、図4に示した異常検出回路の論理値表である。(1)は、A部信号とB部信号との双方が「+」である場合、すなわち、ほぼ同時刻において、A部信号の波形の「+」部分と、B部信号の波形の「+」部分とが検出された場合を意味する。この(1)では、図4に示した異常検出回路の論理演算により、C部信号及びD部信号の双方が「−」として出力される(図5参照)。
【0078】
(2)は、A部信号が「+」でB部信号が「−」である場合、すなわち、ほぼ同時刻において、A部信号の波形の「−」部分と、B部信号の波形の「+」部分とが検出された場合を意味する。この(2)では、図4に示した異常検出回路の論理演算により、C部信号が「+」として、D部信号が「−」として出力される(図5参照)。
【0079】
(3)は、A部信号が「−」でB部信号が「+」である場合、すなわち、ほぼ同時刻において、A部信号の波形の「+」部分と、B部信号の波形の「−」部分とが検出された場合を意味する。この(3)では、図4に示した異常検出回路の論理演算により、C部信号が「−」として、D部信号が「+」として出力される(図5参照)。
【0080】
(4)は、A部信号とB部信号との双方が「−」である場合、すなわち、ほぼ同時刻において、A部信号の波形の「−」部分と、B部信号の波形の「−」部分とが検出された場合を意味する。この(4)では、図4に示した異常検出回路の論理演算により、C部信号及びD部信号の双方が「−」として出力される(図5参照)。
【0081】
これら(1)〜(4)から構成される図5の論理値表と、図3(a)〜(e)に示した制御送信信号及び合成信号の時間履歴と、の対応関係について説明する。
【0082】
図3(a)〜(c)に示したケースにおいては、上段に示した制御送信信号(A部信号)が下段に示した合成信号(B部信号)に含まれているため、制御送信信号(A部信号)の波形と、合成信号(B部信号)の大部分の波形とが一致する。両者の波形が一致する部分においては、制御送信信号(A部信号)の「+」部分と合成信号(B部信号)の「+」部分とがほぼ同時刻で検出され、制御送信信号(A部信号)の「−」部分と下段に示した合成信号(B部信号)の「−」部分とがほぼ同時刻で検出される。そして、図5に示した論理値表の(1)及び(4)における論理演算が行われ、C部信号及びD部信号が「−」として出力される。
【0083】
また、図3(a)〜(c)に示したケースにおいては、下段に示した合成信号(B部信号)に、斜線で示した制御返信信号が含まれている。このため、制御返信信号に対応する部分においては、制御送信信号(A部信号)の「−」部分と合成信号(B部信号)の「+」部分とがほぼ同時刻で検出される。そして、図5に示した論理値表の(2)における論理演算が行われ、C部信号が「+」としてD部信号が「−」として出力される。
【0084】
従って、図3(a)〜(c)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(1)、(2)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にC部信号が「+」として出力される。このため、通信異常検出部44から光信号受信部46へとC部信号(制御返信信号)が出力される。
【0085】
また、図3(a)〜(c)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(1)、(2)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にD部信号が「−」として出力される。このため、通信異常検出部44から異常移信接点45へとD部信号が出力されることはなく、受信機2へと通信異常発生の報知がなされることもない。
【0086】
図3(d)に示したケースにおいても、上段に示した制御送信信号(A部信号)が下段に示した合成信号(B部信号)に含まれている。このケースにおいては、制御送信信号(A部信号)と合成信号(B部信号)とがほぼ完全に一致している。このため、制御送信信号(A部信号)の「+」部分と合成信号(B部信号)の「+」部分とがほぼ同時刻で検出され、制御送信信号(A部信号)の「−」部分と下段に示した合成信号(B部信号)の「−」部分とがほぼ同時刻で検出される。そして、図5に示した論理値表の(1)及び(4)における論理演算が行われ、C部信号及びD部信号が「−」として出力される。
【0087】
従って、図3(d)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(1)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にD部信号が「−」として出力される。このため、通信異常検出部44から異常移信接点45へとD部信号が出力されることはなく、受信機2へと通信異常発生の報知がなされることもない。
【0088】
また、図3(d)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(1)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にC部信号が「−」として出力される。かかる場合、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bには通信異常が発生していないものの、受信機2には返信信号が伝送されないので、受信機2は、端末器3と端末側中継器5とが接続された区間の何れかにおいて通信異常が発生したと判断する。
【0089】
図3(e)に示したケースは、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに断線や短絡等の通信異常が発生したために、下段に示した信号(B部信号)が常に「−」となるケースである。このケースにおいては、上段に示した制御送信信号(A部信号)が下段に示した信号(B部信号)に含まれていない。このため、制御送信信号(A部信号)の「+」部分と下段に示した信号(B部信号)の「−」部分とがほぼ同時刻で検出され、制御送信信号(A部信号)の「−」部分と下段に示した信号(B部信号)の「−」部分とがほぼ同時刻で検出される。そして、図5に示した論理値表の(3)及び(4)における論理演算が行われ、C部信号が「−」として、D部信号が「+」として出力される。
【0090】
従って、図3(e)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(3)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にD部信号が「+」として出力される。このため、通信異常検出部44から異常移信接点45へとD部信号が出力され、異常移信接点45が閉鎖動作して、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生したことが受信機2に報知される。また、図3(e)に示したケースにおいては、図5に示した論理値表の(3)及び(4)における論理演算が行われた結果、最終的にC部信号が「−」として出力される。
【0091】
本実施の形態に係る防災システム1によれば、端末側中継器5の信号生成手段である信号処理部55によって、受信機2からの制御送信信号と、この制御送信信号に呼応した端末器3からの制御返信信号と、が合成されて合成信号が生成され、この合成信号が受信機側中継器4に伝送される。
【0092】
そして、受信機側中継器4の異常検出手段手段である通信異常検出部44によって、合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されたか否かを判定し、合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されていない場合には、受信機側中継器4と端末側中継器5とを接続する送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに何らかの通信異常が発生したと判断することができる。
【0093】
すなわち、合成信号の生成と、この合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へ伝送されたか否かの判断(信号処理部55から通信異常検出部44へと伝送された信号に制御送信信号が含まれているか否かの判断)と、を行うことにより、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常を簡易・迅速に検出することができる。この結果、防災システム1に通信異常が発生した場合における通信異常部位の検出作業や、通信異常部位の修理・点検作業を格段に簡素化することができ、これらの作業に要する労力・コストを格段に低減することができる。
【0094】
また、本実施の形態に係る防災システム1によれば、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常を検出するために、光ファイバ専用の高度な断線検出装置を通信システムに組み込む必要がない。従って、通信異常検出のための大幅なシステム変更が不要となり、通信異常検出機能を備えた通信システムを安価に構築することができる。
【0095】
また、本実施の形態に係る防災システム1によれば、異常検出手段である通信異常検出部44によって送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生したと判断された場合に、その旨を、異常報知手段である異常移信接点45によって受信機2に迅速に報知することができる。
【0096】
また、本実施の形態に係る防災システム1によれば、送信用光ファイバ6a及び返信用光ファイバ6bに通信異常が発生していない場合において、合成信号に返信信号が含まれているか否かを判定することにより、端末器3と端末側中継器5とが接続された区間の何れかにおける通信異常を検出することができる(図3(d)参照)。
【0097】
また、本実施の形態に係る防災システム1においては、まず、信号生成工程によって、受信機2からの制御送信信号の少なくとも一部と、この制御送信信号に呼応した端末器3からの制御返信信号と、を合成して合成信号を生成し、次いで、異常検出工程によって、合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されたか否かを判定し、合成信号が端末側中継器5から受信機側中継器4へと伝送されていない場合に送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bに通信異常が発生したと判断する。従って、送信用光ファイバ6a及び/又は返信用光ファイバ6bにおける通信異常の発生を簡易・迅速に検出することができる。
【0098】
なお、以上の実施の形態に係る防災システム1においては、中継伝送線として光ファイバを採用したが、断線・短絡等の通信異常が発生し得る他の中継伝送線を採用した場合においても、本発明を適用して通信異常を簡易・迅速に検出することができる。中継伝送線として電線を採用した場合においても、本発明を好適に適用することができる。
【0099】
また、以上の実施の形態に係る防災システム1においては、通信異常検出部44で通信異常が検出された場合に、異常移信接点45を介して受信機2に通信異常を報知する方式を採用しているが、通信異常検出部44で通信異常が検出された場合に、所定の波形(異常報知波形)を受信機2に伝送する、という方式を採用して、受信機2に通信異常を報知することもできる。
【0100】
また、以上の実施の形態では、本発明に係る通信システムの一例として防災システムを挙げたが、本発明は、かかる防災システムに限らず、伝送線置換方式を採用した他の通信システムに好適に適用することができる。
【0101】
【発明の効果】
本発明によれば、信号生成手段(信号生成工程)による合成信号の生成と、異常検出手段(異常検出工程)による合成信号の端末装置側中継器から制御装置側中継器への伝送の有無の判断と、を行うことにより、中継伝送線における通信異常の発生を簡易・迅速に検出することができる。この結果、通信システムに通信異常が発生した場合における通信異常部位の検出作業や、通信異常部位の修理・点検作業を格段に簡素化することができ、これらの作業に要する労力・コストを格段に低減することができる。
【0102】
また、本発明によれば、中継伝送線に通信異常が発生したか否かを検出するために、中継伝送線専用の高度な断線検出装置を通信システムに組み込む必要がない。従って、通信異常検出のための大幅なシステム変更が不要となり、通信異常検出機能を備えた通信システムを安価に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る防災システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した防災システムの受信機側中継器及び端末側中継器の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した防災システムにおける制御送信信号の時間履歴と、端末側中継器の信号処理部によって生成される合成信号の時間履歴と、を示した図である。
【図4】図1に示した防災システムの受信機側中継器に備えられる通信異常検出部の異常検出回路を表現した論理素子記号である。
【図5】図4に示した異常検出回路の論理値表である。
【図6】伝送線置換方式を採用した従来の防災システムの概略構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した防災システムの光ファイバの通信異常を検出するために採用した受信機の概略構成を示すブロック図である。
【図8】図6に示した防災システムの受信機から送信される送信信号の時間履歴と、端末器から返信される返信信号の時間履歴と、を示した図である。
【符号の説明】
1    防災システム
2    受信機
3    端末器
4    受信機側中継器
5    端末側中継器
6a   送信用光ファイバ
6b   返信用光ファイバ
7    電線
8    E/O変換コネクタ
9    O/E変換コネクタ
41    伝送信号送受信部
42    中央処理制御部
43    光信号送信部
44    通信異常検出部
44a  第1AND回路
44b  第2AND回路
45    異常移信接点
46    光信号受信部
51    光信号受信部
52    中央処理制御部
53    伝送信号送受信部
54    光信号送受信部
55    信号処理部
100    防災システム
200    受信機
210   信号受信部
220   異常検出部
230   接続情報データベース部
240   中央処理制御部
250   警報部/表示部
300    端末器
400    受信機側中継器
500    端末側中継器
600    光ファイバ
700    電線

Claims (8)

  1. 複数の端末装置と、前記端末装置に通信手段を介して接続され前記端末装置を集中制御する制御装置と、を備え、前記通信手段は、前記制御装置に第1伝送線を介して接続された制御装置側中継器と、前記端末装置に第2伝送線を介して接続された端末装置側中継器と、前記制御装置側中継器と前記端末装置側中継器とを接続する中継伝送線と、を有し、前記制御装置からの所定の送信信号が前記通信手段を介して前記端末装置に送信され、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの所定の返信信号が前記通信手段を介して前記制御装置に返信される通信システムにおいて、
    前記端末装置側中継器は、
    前記制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、前記合成信号を前記制御装置側中継器へと伝送する信号生成手段を有し、
    前記制御装置側中継器は、
    前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断する異常検出手段を有する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記制御装置側中継器は、
    前記異常検出手段により前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断された場合に、その旨を前記制御装置に報知する異常報知手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第1伝送線及び前記第2伝送線の少なくとも一方が電線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記異常検出手段は、
    前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かの判定を、前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送された信号中に前記送信信号の少なくとも一部が含まれているか否かを判定することによって行い、前記信号中に前記送信信号の少なくとも一部が含まれていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の通信システム。
  5. 前記端末装置と前記端末装置側中継器との間、及び、前記制御装置と前記制御装置側中継器との間における通信方式が、時分割多重伝送方式であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の通信システム。
  6. 前記端末装置及び前記制御装置は、
    R型防災システムを構成する
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の通信システム。
  7. 前記中継伝送線は、
    光伝送を行う光ファイバである
    ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の通信システム。
  8. 複数の端末装置と、前記端末装置に通信手段を介して接続され前記端末装置を集中制御する制御装置と、を備え、前記通信手段は、前記制御装置に第1伝送線を介して接続された制御装置側中継器と、前記端末装置に第2伝送線を介して接続された端末装置側中継器と、前記制御装置側中継器と前記端末装置側中継器とを接続する中継伝送線と、を有し、前記制御装置からの所定の送信信号が前記通信手段を介して前記端末装置に送信され、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの所定の返信信号が前記通信手段を介して前記制御装置に返信される通信システムにおける通信異常検出方法であって、
    前記端末装置側中継器において、前記制御装置からの送信信号の少なくとも一部と、前記送信信号に呼応した前記端末装置からの返信信号と、を合成して合成信号を生成し、前記合成信号を前記制御装置側中継器へと伝送する信号生成工程と、
    前記制御装置側中継器において、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されたか否かを判定し、前記合成信号が前記端末装置側中継器から前記制御装置側中継器へと伝送されていない場合に前記中継伝送線に通信異常が発生したと判断する異常検出工程と、
    を備えることを特徴とする通信異常検出方法。
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KR101214042B1 (ko) 2011-09-08 2012-12-20 현대인프라코어 주식회사 광통신 화재 감지기 및 화재 경보 수신기 시스템

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