JP2004086285A - 電子メール装置,コンピュータプログラム,および電子メール装置の電子メール生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】送信先の宛名に応じて,内容の異なる多様なメッセージからなる電子メールを一括して送信することが可能な電子メール装置を提供する。
【解決手段】電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分ける宛名振分部と,一又は二以上の部分メッセージを編集する編集部と,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成するメッセージ作成部と,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール作成部とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分ける宛名振分部と,一又は二以上の部分メッセージを編集する編集部と,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成するメッセージ作成部と,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール作成部とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子メール装置にかかり,特に電子メール装置の電子メール生成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報化社会において,パソコン,PDA(Personal Digital Assistant),または携帯電話などの電子メール装置を用いて文書などの送受が盛んになっている。電子メール装置は,インターネットなどのネットワークを介して,テキスト又は音声などの情報データを電子メールの形式で送受することをいう。
【0003】
電子メールを作成する送信者は,電子メールを送信する場合,電子メール装置がネットワークに接続可能であれば,時間・場所問わず送信可能であり,電子メールを受信する受信者は,時間・場所を問わず,受信した電子メールの本文であるメッセージを確認することは可能であるため非常に便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,電子メールでの送受は,日常的に頻繁に行われているが,電子メールを送信する場合,多くは毎回電子メールを新規に作成(生成)してから送信する必要があり,非常に電子メールを送信するまでの処理効率が悪かった。
【0005】
特に,送信する宛名ごとにメッセージを変更しながら,複数の宛名(メールアドレス)に電子メールを一括して送信する場合,例えば,“TO”,“CC”,または“BCC”など,送信先の宛名を,送信用途に応じた宛名ごとのグループ(以下,宛名グループ)に分類して,宛名グループ問わず全グループ同一内容のメッセージを一括して送信することは可能だが,宛名グループごとに内容の異なるメッセージを送信することはできず,新規にメッセージを作成する必要があった。
【0006】
したがって,複数の宛名を宛名グループごとに内容の異なるメッセージからなる電子メールを送信する場合,送信先の宛名を設定(登録)して,送信するメッセージの作成する一連の処理を,送信する宛名グループの分だけ電子メールの作成処理を繰り返す必要があった。
【0007】
例えば,宛名グループが“TO”,“CC”,および“BCC”の3種類の場合では,宛名を“TO”,“CC”,および“BCC”の宛名グループごとに設定して,“TO”,“CC”,および“BCC”の宛名グループごとにメッセージを作成する処理を3回も繰り返す必要があり,非効率的であった。
【0008】
“CC”は,カーボンコピー(Carbon Copy)を示し,“BCC”は,ブラインドカーボンコピー(Blind Carbon Copy)を示す。上記“CC”,“BCC”は,本来,主となる宛名グループ(“TO”の宛名グループで指定される。)に属する宛名以外にも,同一内容の電子メールを送ること(同報メール)を意味する。したがって,“CC”又は“BCC”の宛名グループに属する宛名に送信されるメッセージを,例えば,変更するなどの付加機能が要望されていた。
【0009】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,送信先の宛名に応じて,内容の異なる多様なメッセージからなる電子メールを一括して送信することが可能な,新規かつ改良された電子メール装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,電子メール装置が提供される。この電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分ける宛名振分部と,一又は二以上の部分メッセージを編集する編集部と,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成するメッセージ作成部と,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール作成部とを備えている。
【0011】
本発明により,一又は二以上の部分メッセージを編集し,例えば,送信する宛名に応じて,適当に部分メッセージを組合わせることなどにより,多様で,伝えたい本文の内容に広がりを持つ電子メールのメッセージを作成する。かかる構成により,例えば,複数の宛名に応じて内容を編集し,メッセージを送信する場合など,メッセージを一括して作成することが可能となり,処理効率が向上する。
【0012】
なお,電子メール装置は,少なくとも処理装置と,入力装置と,出力装置とを備える情報処理装置であり,一般的には,コンピュータ装置である。したがって,電子メール装置により扱われる(処理される)対象は,デジタルデータから構成される。例えば,送受信される電子メールをはじめ,宛名,メッセージ領域などの情報はデジタルデータから構成される。
【0013】
メッセージ作成部は,メッセージ作成ルールに基づいて,メッセージを作成する。かかる構成により,宛名又は宛名グループに対応して,所定の規則に従い,部分メッセージの組合わせなどにより,メッセージが作成される。したがって,多種多様なメッセージを宛名又は宛名グループに応じて作成可能となる。なお,メッセージ作成ルールは,例えば,宛名又は宛名グループ問わず同一のメッセージを作成する規定,または宛名又は宛名グループごとに,決められた所定の部分メッセージと部分メッセージとを追加する規定などが例示することができる。
【0014】
部分メッセージは,予め設定登録が可能である。かかる構成により,宛名ごとに使用頻度の高い静止画や,動画,またはコメントを含む部分メッセージがある場合は,上記部分メッセージを登録することにより,新規に部分メッセージを編集する作業を軽減することが可能となる。
【0015】
部分メッセージは,振り分けられた宛名に基づき,宛名と関連する部分メッセージが編集される。かかる構成により,送信先の宛名が振り分けられた際に,過去,上記宛名に対する部分メッセージが編集されて記憶されていた場合,当該記憶された部分メッセージに基づいて編集する。したがって,新規に部分メッセージの編集を行う必要がなく,編集処理の効率化を図れる。
【0016】
さらに,上記課題を解決するための本発明の別の観点によれば,コンピュータをする電子メール装置が提供される。この電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし,一又は二以上の部分メッセージを編集し,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0017】
さらに,本発明の別の観点によれば,電子メール装置の電子メール生成方法が提供される。この電子メール装置の電子メール生成方法において,電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし,一又は二以上の部分メッセージを編集し,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成することを特徴としている。
【0018】
メッセージは,メッセージ作成ルールに基づいて,作成されるように構成してもよい。メッセージ作成ルールは,設定変更可能な規定であり,各メッセージ作成ルールによって,異なる。したがって,送信先の宛名,宛名グループ,または宛名の所在地などを参考に設定することができる。
【0019】
部分メッセージは,予め設定登録が可能であり,あるいは,振り分けられた宛名に基づき,宛名と関連する部分メッセージが編集されるように構成してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0021】
まず,図1及び図2を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムについて説明する。図1は,本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムを概略的に示すブロック図であり,図2は,本実施の形態にかかる電子メール装置を概略的に示すブロック図である。なお,電子メールシステムとは,インターネットなどのネットワークを介して,電子メールを相互に交換する,メッセージの伝達手段を示す。
【0022】
図1に示すように,情報社会においては,インターネットなどのネットワーク3を介して,コンピュータ装置,携帯電話,PDA,などのさまざまな情報処理装置が相互に接続されている。
【0023】
これらの情報処理装置のうち,ネットワーク3を介して,電子メールの送受信をする,すなわち電子メールの送信者または受信者に属する情報処理装置は,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)を構成する。電子メール装置2は,少なくとも,処理部と,入力部と,ディスプレイ部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であるが,STB(セットトップボックス),携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。
【0024】
同様に,ネットワーク3に接続されている情報処理装置のうち,送信元からの電子メールを送信先の電子メール装置に送り届ける,すなわち電子メールの配達者に属する情報処理装置は,メールサーバ9を構成する。メールサーバ9は,少なくとも中央演算処理部(CPU)と電子メールなどのデータの送受信する通信部と記憶部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であるが,すでに説明したように,携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。なお,メールサーバ9は,複数ネットワーク3に接続される場合であってもよい。
【0025】
ネットワーク3は,電子メール装置2とメールサーバ9とを相互に双方向通信可能に接続するものであり,典型的にはインターネットなどの公衆回線網又は専用回線網であり,WAN,LANなどの閉鎖回線網も含む。また接続方式は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0026】
次に,本実施の形態にかかる電子メールシステムの典型的な動作例について説明する。
【0027】
ある電子メール装置2,例えば電子メール装置2aから,ネットワーク3を介して,電子メール装置2bに電子メールを送信するとする。電子メール装置2aは,電子メール装置2bの宛名(電子メールアドレス)を指定(設定)して,伝送する本文(メッセージ)と宛名とからなる電子メール(電子メールデータ)を作成する。
【0028】
電子メール装置2aは,電子メール装置2b宛ての上記電子メールの作成が終了すると,電子メールを送信する。なお,電子メールシステムでは,一般的な郵便事業で行われている郵便番号などによる宛名(住所)と同様に,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)は,契約により電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)ごとに1又2以上の宛名が割当てられる。したがって,宛名から電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)を一意的に特定できるシステムになっている。
【0029】
電子メール装置2aから送信された電子メールは,メールサーバ9に一度送信され,管理保有される。なお,メールサーバ9は,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)の宛名及び宛名ごとの電子メールを宛名DBとして記憶装置に管理保有しており,宛名DBに基づいて,受信した電子メールを送信先の電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)に送信する。
【0030】
メールサーバ9は,少なくとも中央演算処理部(CPU)と通信部と記憶部とを備えた情報処理装置であり,電子メール装置2などのクライアントからの要求(指示命令)に対して,応答するいわゆるサーバとしての機能を有する。一般的には,コンピュータ装置であるが,すでに説明したように,携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。
【0031】
送信先の電子メール装置2bから,上記メールサーバ9に,電子メール装置2b宛ての電子メールの送信要求を受信すると,メールサーバ9は,送信要求から宛名を特定して,宛名DBに保有された電子メール装置2b宛ての電子メールを電子メール装置2bに送信する。したがって,電子メール装置2aが作成した電子メールは,電子メール装置2bに送信することができる。
【0032】
次に,図1及び図2を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置2の各コンポーネントの構成について説明する。
【0033】
電子メール装置2は,少なくとも処理部と通信部と入力部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であり,図1に示すように,例えば,ラップトップ型,ノート型,またはサブノート型などの携帯用コンピュータ4,携帯電話6,PDA8などを例示することができる。電子メール装置2に関連する利用者は,電子メール装置2を介して,メールサーバ9にアクセスして,電子メールの送受信をする。利用者は,電子メール装置2に備えられたディスプレイ部などによって,電子メールの確認などをすることができる。
【0034】
図2に示すように,電子メール装置2は,処理部20と,入力部21と,宛名設定部22と,電子メール受信部23と,領域提供部24と,部分メッセージ,宛名テーブル,またはルールテーブルなどのデータを管理保有する記憶DB部25と,メッセージ作成部26と,電子メール作成部28と,ディスプレイ部29と,電子メールを送信する電子メール送信部30とを備える。
【0035】
処理部20は,電子メール装置2に構成された各部の動作など制御または各部からの命令に基づき演算などをする機能を有しており,例えば,中央演算処理装部(CPU)などを例示することができる。
【0036】
入力部21は,外部からの操作または入力により各部に命令を伝送する機能を有しており,例えば,キーボード,マウス,または十字操作キーコントローラなどのデバイスを例示することができる。したがって,キーボードなどの入力により,電子メールの宛名またはメッセージなどが設定される。
【0037】
宛名振分部22は,電子メールを送信する宛名を宛名グループに振り分ける機能を有し,入力部21などから指示された宛名を,宛名テーブルに基づき,宛名グループごと振り分けて,宛名を上記宛名グループに属するように設定(登録)する。さらに,登録された宛名及び宛名グループを含む情報データは,編集部24に送信される。なお,宛名テーブルについては,後程詳述する。
【0038】
電子メール受信部23は,処理部20の指示により,ネットワーク3を介して,メールサーバ9から電子メールを受信する。受信された電子メール又は電子メールのメッセージは,処理部20の指示により記憶DB部25に格納される。なお,電子メールの記憶DB部25への格納は,例えば,受信日時,送信者の宛名,または件名のうちいずれか一つまたは任意の組合わせをキーとして,キーごとに電子メールが格納される。
【0039】
編集部24は,電子メールの部分メッセージを編集するためのメッセージ領域を生成して,ディスプレイ部29に表示させ,部分メッセージの編集をする。なお,メッセージ領域は,部分メッセージに1対1に対応又は1つのメッセージ領域に対して複数の部分メッセージを編集することが可能である。
【0040】
メッセージ作成部26は,編集部24で編集された部分メッセージから,所定の規則に基づいて,一又は二以上の部分メッセージを組合わせてメッセージを作成する。なお,本実施の形態にかかるメッセージ作成部26は,メッセージ作成ルールに基づいて,メッセージを作成する。メッセージ作成ルールについては,後程詳述する。
【0041】
電子メール作成部28は,メッセージ作成部26により作成されたメッセージと,メッセージに対する送信先の宛名グループとを関連付けることにより,電子メールを作成する。
【0042】
次に,図3及び図4を参照しながら,本実施の形態にかかる宛名テーブル及びルールテーブルについて説明する。図3は,本実施の形態にかかる宛名テーブルの概略的な構成を示す説明図であり,図4は,本実施の形態にかかるルールテーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【0043】
宛名グループは,同じ属性を持つ一又は二以上の宛名が集まった集合体であり,同じ属性を持つ複数の宛名に対して電子メールを送信する場合は,宛名グループを指定することにより,一括して電子メールを宛名グループに属する宛名全員に送信することができて,宛名を一つずつ指定することが不要となる。
【0044】
図3に示すように,宛名テーブルは,一又は二以上の宛名が,例えば,“aaa@acb.com”,“bbb@acb.com”などのように,格納されている宛名1402と,一又は二種以上の宛名グループが,例えば,“TO(顧客A)”,“CC(社内)”などのように,格納されている宛名グループ1404とから構成されている。
【0045】
したがって,宛名1402と宛名グループ1404とは一対一対応しており,例えば,宛名1402が“bbb@acb.com”の場合,宛名グループ1404は,“CC(社内)”と一意的に定まり,宛名から宛名グループが決まる。
【0046】
なお,宛名テーブルは,電子メール装置2の記憶DB部25に記憶されており,さらに,既に登録された宛名1402,宛名グループ1404の内容の変更,新規に宛名1402,宛名グループ1404を登録するなど,宛名テーブルの内容は随時,更新可能である。
【0047】
次に,メッセージ作成ルールについて説明する。メッセージ作成ルールは,電子メールのメッセージを作成するためのルールであるが,まずメッセージを作成するためには,部分メッセージを編集する必要がある。部分メッセージは,後程詳述するが,例えば,宛名グループ又は宛名ごとに,一又は二以上部分メッセージが作成されて,メッセージ作成ルールは,上記複数ある部分メッセージをどのように組合わせて(加工して)メッセージを作成するかを規定する。
【0048】
図4に示すように,メッセージ作成ルールーを特定するためのルールテーブルは,メッセージのルール名が,例えば,“ルール1”,“ルール2”のように格納されたルール名1502と,メッセージ作成のルール内容が,例えば,“宛名グループ(TO,CC,BCC)の部分メッセージは,TOと同一である。”のように格納されたルール内容1504とから構成されている。
【0049】
したがって,ルール名1502とルール内容1504とは一対一に対応するため,ルール名1502が指定されると,一意的に上記ルール名1502に対応するルール内容1504が定まる。
【0050】
ルール内容1504が決まることにより,メッセージ作成ルールが定まり,メッセージ作成部26は,上記メッセージ作成ルールに従い,例えば,ルール名1502が“ルール1”の場合は,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージを,宛名グループ(CC,BCC)の部分メッセージにも適用して,宛名グループ(TO,CC,BCC)全て宛名グループ(TO)の編集した部分メッセージと同じ内容のメッセージを作成する。
【0051】
従来における電子メールの宛名グループ(TO,CC,BCC)は,図4に示すルール名1502の“ルール1”に従って,メッセージが作成されており,他のルールについては存在していなかった。
【0052】
なお,ルールテーブルは,電子メール装置2の記憶DB部25に宛名テーブルと共に,記憶されており,さらに,既に登録されたルール名1502,ルール内容1504の内容の変更,新規にルール名1502及びルール内容1504を登録するなど,ルールテーブルの内容は随時,更新可能である。
【0053】
さらに,図4に示すように,ルール名1502が“ルール3”である場合,ルール内容1504は,“宛名グループ(TO,CC,BCC)の部分メッセージは,TOはTO,CCはTO+CC,BCCはTO+BCCである。”である。
【0054】
上記“ルール3”の内容について説明すると,宛名グループ(TO)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージは,そのままの内容でメッセージが作成されて,宛名グループ(CC)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージに,編集された宛名グループ(CC)の部分メッセージが追加されたメッセージが作成されて,宛名グループ(BCC)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージに,編集された宛名グループ(BCC)の部分メッセージが追加されたメッセージが作成されることを表す。
【0055】
したがって,ルール名1502が,“ルール3”である場合は,宛名グループ(TO),宛名グループ(CC),および宛名グループ(BCC)の部分メッセージの間で主従の関係があり,宛名グループ(CC,BCC)のメッセージが作成される場合は,“主”である宛名グループ(TO)の部分メッセージに,宛名グループ(CC,BCC)の部分メッセージが追加されてメッセージが作成される。従来の宛名グループ(TO,CC,BCC)においては,上記説明のように,宛名グループに応じて,異なるメッセージを一括して編集/作成することができなかった。
【0056】
なお,図4に示す,本実施の形態にかかるルールテーブルのルール内容1504は,日本語のメッセージにて定義される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,記号,その他の言語などによって定義される場合であっても実施可能である。
【0057】
ここで,図5を参照しながら,本実施の形態にかかる部分メッセージの主従について説明する。図5は,本実施の形態にかかる部分メッセージの主従関係の概略的な構成を示す説明図である。
【0058】
図5に示すように,“主”となる部分メッセージ31から順に,部分メッセージ31に従属する部分メッセージ32(32a,32b,・・・,32n)は,第1階層を構成し,部分メッセージ32(32a,32b,・・・,32n)に従属する部分メッセージ33(33a,33b,・・・,33n)及び部分メッセージ34(34a,34b,・・・,34n)は,第2階層を構成し,・・・,第n階層までのn階層から構成されている。
【0059】
したがって,同一階層間の部分メッセージの組合わせ,または階層が増えたことによる部分メッセージの組合わせにより,作成されるメッセージは,多様で,様々な状況に応じた表現することが可能となり,一括して複数の宛名に向けたメッセージを作成する処理効率の向上を図れる。
【0060】
また,各階層(第1階層,第2階層,・・・,第n階層)の部分メッセージでは,並列の関係であり,さらに,部分メッセージ31を並列に構成することで,“主”が複数の部分メッセージを構成することが可能となる。
【0061】
上記図4にて示した説明では,宛名グループ(TO,CC,BCC)と3つの部分メッセージによる主従関係の場合であったが,かかる例に限定されず,宛名グループを,図5に示すように,増減させるなど,多種多様に設定し,メッセージ作成ルールを規定することにより,さらに効率的なメール作成処理が可能となる。
【0062】
次に,本実施の形態にかかる電子メール装置2の理解を深めるために,添付図面を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置2のディスプレイ部29に表示される画面構成例について説明する。なお,以下の画面においては,メールソフト(メーラー)を使用してディスプレイ部29に表示されるが,メールソフトの種類に依存せず,本実施の形態にかかる電子メール装置2を実施することは可能である。
【0063】
電子メールを送信するために,電子メール装置2のディスプレイ部29には,図6に示すように,編集画面41が表示される。編集画面41は,宛名グループごとに,TO部40と,CC部42と,BCC部44と,電子メールの本文を作成するための部分メッセージが表示されるメッセージ部51と,メッセージ部51に表示されるメッセージを切替えるためのTOボタン46と,CCボタン48と,BCCボタン50と,宛名グループごとに生成された部分メッセージの数を示すTOカウンタ45と,CCカウンタ47と,BCCカウンタ49と,電子メールを送信する前に確認するための「確認」ボタンと,「送信」ボタンと,電子メールを送信するのを取り止める「中止」ボタンとから構成される。
【0064】
TO部40と,CC部42と,BCC部44とには,上記にて説明したように,宛名テーブルに基づいて,振り分けられた宛名がそれぞれ表示される。なお,同じ宛名グループに,例えば,宛名グループ(TO)などに,複数の宛名が振り分けられて,送信する宛名によって部分メッセージの内容を相違させたい場合は,後程詳述するが,同じ宛名グループに,部分メッセージを新規に生成することが可能である。部分メッセージが生成されると,TOカウンタ45が1加算される。
【0065】
メッセージ部51は,編集部24により生成された部分メッセージを編集するためのメッセージ領域であり,メッセージ部51を用いて,部分メッセージが編集されると,編集結果がメッセージ部51に反映されて編集後の部分メッセージが表示される。
【0066】
さらに別の編集画面として,電子メールを送信するために,電子メール装置2のディスプレイ部29には,図7に示すように,編集画面53が表示される。編集画面53は,宛名グループごとに,TO部42と,CC部42と,BCC部44と,宛名グループごとに部分メッセージが表示されるTOメッセージ部58と,CCメッセージ部60と,BCCメッセージ部61と,宛名グループごとに生成された部分メッセージの数を示すTOカウンタ45と,CCカウンタ47と,BCCカウンタ49と,同じ宛名グループ内で生成された部分メッセージを切替えるためのTO切替ボタン52と,CC切替ボタン54と,BCC切替ボタン56と,電子メールを送信する前に確認するための「確認」ボタンと,「送信」ボタンと,電子メールを送信するのを取り止める「中止」ボタンとから構成される。
【0067】
図7に示す編集画面53は,図6に示す編集画面41のメッセージ部51が各宛名グループともに共用であり,宛名グループに対する部分メッセージは一度に一つ表示可能であるのとは相違して,宛名グループごとにメッセージ部がディスプレイ部29に表示されるため,電子メールの作成内容などを,把握および確認が容易である。
【0068】
なお,TOメッセージ部58,CCメッセージ部60,およびBCCメッセージ部61は,編集部24により生成された部分メッセージを編集するためのメッセージ領域であり,TOメッセージ部58,CCメッセージ部60,およびBCCメッセージ部61を用いて,部分メッセージが編集されると,編集結果が反映されて編集後の部分メッセージが表示される。
【0069】
次に,上記のように構成された電子メール装置2の動作の実施形態について説明する。なお,図7に示す編集画面53における電子メール装置2の動作について,添付図面を参照しながら,説明する。
【0070】
電子メールの生成処理については,図8に示す全部で6の工程を経ることにより電子メールの送信をすることが実現される。図8は,本実施の形態にかかる電子メールの生成工程の概略を示すフローチャートである。
【0071】
まず,電子メール装置2のディスプレイ部29に編集画面53が表示されて,電子メールを送信する宛名を指定するための,図3に示す宛名テーブルの情報を有する宛名テーブル画面(図示せず。)がディスプレイ部29に表示されて,電子メールを送信する適当な宛名が指定されると,該当する各宛名グループに宛名を振分処理をする(S2000)。
【0072】
ここで,まず宛名グループ(TO)に宛名を指定した場合の編集画面53を,図9を参照しながら説明すると,入力部21により宛名“aaa@acb.com”が指定されると,図3に示す宛名テーブルに基づき振分け処理(S2000)されて,図9に示すように,TO部40に宛名“aaa@acb.com”が表示される。
【0073】
次に,宛名の振分け処理(S2000)により,宛名グループ(TO)の部分メッセージのメッセージ領域が生成されて,メッセージ領域を有するTOメッセージ部58を用いて,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)。
【0074】
ここで,宛名グループ(TO)に生成された部分メッセージを編集する場合の編集画面53を,図9を参照しながら説明する。まず,TO部40に宛名である“aaa@acb.com”が表示されると,TOメッセージ部58から宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる。
【0075】
入力部21により入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,TOメッセージ部58に表示される。なお,本実施の形態にかかるTOメッセージ部58は,テキストデータである場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,静止画又は動画などの画像データなどを編集して表示することは実施可能である。
【0076】
また,宛名の振分処理(S2000)後,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)前に,振分けられた宛名の電子メールを送信した記録(履歴)が記憶DB部25に存在する場合,TOメッセージ部58に当該宛名の部分メッセージを表示することが可能である。なお,部分メッセージは,予め記憶DB部25に登録することも可能であり,特定の宛名に対して使用頻度の高いコメント(文章)を有する部分メッセージについては改めて編集する必要がない。したがって,新規に部分メッセージの編集を行う必要がないため,編集処理の効率化を図れる。さらに,宛名グループ(CC,BCC)についても,上記説明のように記憶DB部25に,該当する部分メッセージが存在する場合は表示される。
【0077】
編集処理(S2002)を行う前に,TOメッセージ部58に当該宛名の部分メッセージを表示する場合,編集部24は,宛名振分部22により振り分け処理(S2000)された宛名データに基づいて,記憶DB部25に宛名ごとに格納された部分メッセージを検索して,該当する宛名の部分メッセージが存在した場合,TOメッセージ部58に表示させる。
【0078】
なお,本実施の形態にかかる編集部24は,部分メッセージをTOメッセージ部58に表示させる場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,電子メール作成後のメッセージ又は受信したメッセージを表示させる場合であっても実施可能である。この場合,部分メッセージから作成されたメッセージを,電子メール作成時,電子メール作成部28が,宛名ごとにメッセージを記憶DB部25に格納し,または受信した電子メールのメッセージを電子メール受信部23が記憶DB部25に格納することにより実現される。
【0079】
また,記憶DB部25に格納される部分メッセージは,宛名ごとであるが,同一の部分メッセージに対して2以上の宛名が存在した場合は,1の宛名だけに対して部分メッセージを格納させて,残りの他の宛名に対しては,部分メッセージは格納されず上記部分メッセージが格納された場所を示す,格納アドレス情報などを含むリンクデータが格納される。したがって,記憶DB部25のデータ容量の効率化が図れる。
【0080】
さらに,記憶DB部25に格納される部分メッセージが,同一の宛名に対して複数存在する場合は,格納日時が最近の部分メッセージが表示されるが,かかる例に限定されず,例えば,格納された部分メッセージ一覧画面(図示せず。)をディスプレイ部29に表示させて,適当な部分メッセージを選択させることも実施可能である。
【0081】
部分メッセージの編集が終了(S2002)して,全ての部分メッセージ編集が完了(S2004)した場合は,次の工程である,メッセージ作成処理(S2006)へと続くが,部分メッセージ編集が未完である場合は,他の部分メッセージを編集するために,再度宛名振分け処理(S2000)をする。
【0082】
ここで同様に,宛名グループ(CC)に宛名を指定した場合の宛名振分処理(S200)について,図9を参照しながら説明すると,入力部21により宛名“bbb@acb.com”及び“eee@acb.com”が指定されると,図3に示す宛名テーブルに基づき,振分処理(S2000)されて,図9に示すように,CC部42に宛名“bbb@acb.com”及び“eee@acb.com”が表示される。なお,宛名グループ(BCC)における宛名振分処理(S2000)ついても上記宛名グループ(TO)及び宛名グループ(CC)とほぼ同じ構成である。
【0083】
宛名振分処理(S2000)後,宛名グループ(CC)に生成されるメッセージ領域の部分メッセージを編集するため,CC部42に宛名である“bbb@acb.com”または“eee@acb.com”が表示されると,CCメッセージ部60にメッセージ領域が生成されて,宛名グループ(CC)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)。
【0084】
入力部21から入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,編集結果は,CCメッセージ部60に表示される。
【0085】
さらに,宛名グループ(BCC)に生成されたメッセージ領域の部分メッセージを編集する場合について説明すると,BCC部44に宛名である“ccc@acb.com”が表示されると,宛名グループ(BCC)の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が生成されて,宛名グループ(BCC)の部分メッセージの編集が行われる。
【0086】
次に,入力部21から入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,BCCメッセージ部61に,宛名グループ(BCC)の部分メッセージが表示される。なお,他の構成については,上記にて説明の宛名グループ(CC)に生成された部分メッセージを編集する場合と,ほぼ同様の構成である。
【0087】
また,同じ宛名グループにおける部分メッセージを追加する場合について,図9及び図10を参照しながら説明すると,まず宛名グループ(TO)に,“aaa@acb.com”がTO部40に表示されると,1の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が生成されて,部分メッセージの編集が可能となる。
【0088】
次に,宛名の“ddd@acb.com”が指定されて,TO部40に表示されると,同じ宛名グループであるため,新たに部分メッセージを編集するためのメッセージ領域は生成されない。
【0089】
ここで,宛名と宛名との間に,つまりTO部40に示すように,“aaa@acb.com”と“ddd@acb.com”との間に,“/”を設定することにより,新たに1の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が追加生成されて,新しく部分メッセージの編集をすることが可能となる。さらに,メッセージ領域が追加生成されると,TOカウンタ45が1加算される。
【0090】
なお,本実施の形態にかかる同じ宛名グループの部分メッセージを追加生成するために“/”を設定する場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,“;”を設定,“宛名ごとの改行”,または部分メッセージを編集するための追加ボタンを編集画面53に設ける場合などであっても実施することができる。
【0091】
さらに,上記追加された部分メッセージを編集する場合は,図10に示すように,TO切替ボタン52が,選択されることにより,編集部24は,先に編集されてTOメッセージ部58に表示されていた部分メッセージを,追加生成された部分メッセージに切替えることにより,編集することが可能となる。
【0092】
なお,図9に示すように,メッセージ部51に表示される,編集された部分メッセージは,上記にて説明したように,新規に部分メッセージを編集するためにメッセージ領域を生成すると,図10に示すように,編集された部分メッセージの内容がそのまま,新規に生成されたメッセージ領域の部分メッセージにコピーされる。したがって,改めて部分メッセージの編集を行う必要が無く,編集効率の向上を図れる。
【0093】
次に,全ての宛名グループの部分メッセージ編集が完了(S2004)すると,予め部分メッセージの編集前に,図4に示すルールテーブルに格納されたルール内容1504を選択するためのメッセージ作成ルール画面(図示せず。)で,設定されたメッセージ作成ルールに基づいて,部分メッセージを組合わせることにより送信される本文(メッセージ)のメッセージ範囲を確定し,メッセージを作成するメッセージ作成処理(S2006)が行われる。
【0094】
メッセージ作成処理終了後(S2006),全てのメッセージ作成が完了すると,図9に示す「確認」ボタン又は「送信」ボタンが選択されることにより,作成されたメッセージと送信先の宛名グループ又は宛名との関連付けを行う。関連付けは,振分けられた宛名又は宛名が振分けられた宛名グループ順に行われて,メッセージと宛名又は宛名グループとが結合され,電子メールが作成される。
【0095】
なお,本実施の形態にかかる関連付けは,かかる例に限定されず,例えば,作成されたメッセージから,送信される宛名グループを指定するための設定画面(図示せず。)などにより関連付けが行われる場合であっても実施可能である。
【0096】
ここで,図11を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール完成画面1300について説明する。図11は,本実施の形態にかかる電子メール完成画面の概略的な構成を示す説明図である。
【0097】
図11に示すように,電子メール完成画面1300は,「確認」ボタンが選択された場合にディスプレイ部29に表示される画面であって,宛名グループ(TO,CC,BCC)又は宛名ごとに,メッセージと関連付けられて電子メール(1302,1304,1306,1308)が表示される。さらに,「送信」ボタンが選択されると,電子メール(1302,1304,1306,1308)が送信される。
【0098】
なお,本実施の形態にかかる部分メッセージ編集処理(S2002)では,最初に宛名グループ(TO),次に宛名グループ(CC),最後に宛名グループ(BCC)の順序に従って,部分メッセージが編集されたが,かかる例に限定されず,宛名グループ(TO,CC,BCC)の順序に依存せず,部分メッセージの編集する場合であっても実施可能である。
【0099】
次に,図6に示す編集画面41における電子メール装置2の動作について,添付図面を参照しながら,説明する。
【0100】
まず,電子メール装置2のディスプレイ部29に編集画面41が表示されて,電子メールを送信する宛名を指定するための,図3に示す宛名テーブルの情報を有する宛名テーブル画面(図示せず。)が,ディスプレイ部29に表示される。次に,適当な宛名が指定されると,該当する各宛名グループに宛名を振分処理(S2000)するが,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略する。
【0101】
次に,宛名の振分け処理(S2000)により,宛名グループ(TO)の部分メッセージのメッセージ領域が生成されて,メッセージ領域を有するTOメッセージ部58を用いて,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集(S2002)が行われるが,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略する。
【0102】
ここで同様に,宛名グループ(CC)に宛名を指定した場合の宛名振分処理(S200)については,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略するが,宛名振分処理(S2000)後,宛名グループ(CC)に生成されるメッセージ領域の部分メッセージの編集について説明する。
【0103】
宛名グループ(CC)の部分メッセージの編集前に,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われていた場合,図12に示すように,メッセージ部51には,宛名グループ(TO)の部分メッセージと宛名グループ(CC)の部分メッセージとを,例えば,「点線」などにより区切られて表示される。
【0104】
なお,図12に示すように,選択されたのはCCボタン48であるため,メッセージ51から編集可能なのは,宛名グループ(CC)の部分メッセージであるが,かかる例に限定されず,例えば,初期設定の変更などにより,両宛名グループ(TO,CC)の部分メッセージを編集可能にすることは,実施可能である。
【0105】
さらに,ここでは宛名グループ(TO,CC,BCC)において主従の関係を有する場合,つまり図4に示す,ルール名1502が“ルール3”である場合,予め部分メッセージの編集前に選択されているが,他のルールに変更する場合であっても実施可能である。これは,編集画面53における電子メール装置2の動作についても同様である。
【0106】
またCCボタン48は,選択されるとボタンが点滅又は点灯により強調されて,メッセージ部51は,宛名グループ(TO)の部分メッセージであると認識されるように促す。他のCCボタン48,BCCボタン50についても,ほぼ同様である。
【0107】
その他の本実施の形態にかかる編集画面41における電子メール装置2の動作の構成については,上記にて説明した,本実施の形態にかかる編集画面53における電子メール装置2の動作の構成とほぼ同じであるため,詳細な説明は省略する。
【0108】
上記説明の本実施の形態にかかる電子メール装置2の電子メールの生成により,複数の宛名又は宛名グループに対して,メッセージの内容が異なる電子メールを,一括して作成及び送信することが可能となる。さらに,部分メッセージの組合わせなどルールが規定されたメッセージ作成ルールを設定することにより,同一内容のメッセージは勿論のこと,さらに多種多様なメッセージを一度に作成することが可能となる。
【0109】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
上記実施形態においては,宛名グループが“TO”,“CC”,および“BCC”の場合を例にあげて説明したが,宛名グループであれば,本発明はかかる例に限定されない。例えば,“顧客”,“社内”,および“個人”と宛名グループを設定することができ,さらに,宛名グループを,例えば,“顧客”,“社内”,“個人”,および“リーダ”と設定することもできる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,複数の宛名に対して,メッセージの内容が異なる電子メールを一括して作成することが可能となり,より効率的で機能的に電子メールを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムを概略的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる電子メール装置を概略的に示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる宛名テーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【図4】本実施の形態にかかるルールテーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【図5】本実施の形態にかかる部分メッセージの主従関係の概略的な構成を示す説明図である。
【図6】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図7】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図8】本実施の形態にかかる電子メールの生成工程の概略を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図10】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図11】本実施の形態にかかる電子メール完成画面の概略的な構成を示す説明図である。
【図12】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
2 :電子メール装置
3 :ネットワーク
4 :携帯用コンピュータ
6 :携帯電話
8 :PDA
9 :メールサーバ
20:処理部
21:入力部
22:宛名振分部
23:電子メール受信部
24:編集部
25:記憶DB部
26:メッセージ作成部
28:電子メール作成部
29:ディスプレイ部
30:電子メール送信部
【発明の属する技術分野】
本発明は電子メール装置にかかり,特に電子メール装置の電子メール生成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報化社会において,パソコン,PDA(Personal Digital Assistant),または携帯電話などの電子メール装置を用いて文書などの送受が盛んになっている。電子メール装置は,インターネットなどのネットワークを介して,テキスト又は音声などの情報データを電子メールの形式で送受することをいう。
【0003】
電子メールを作成する送信者は,電子メールを送信する場合,電子メール装置がネットワークに接続可能であれば,時間・場所問わず送信可能であり,電子メールを受信する受信者は,時間・場所を問わず,受信した電子メールの本文であるメッセージを確認することは可能であるため非常に便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,電子メールでの送受は,日常的に頻繁に行われているが,電子メールを送信する場合,多くは毎回電子メールを新規に作成(生成)してから送信する必要があり,非常に電子メールを送信するまでの処理効率が悪かった。
【0005】
特に,送信する宛名ごとにメッセージを変更しながら,複数の宛名(メールアドレス)に電子メールを一括して送信する場合,例えば,“TO”,“CC”,または“BCC”など,送信先の宛名を,送信用途に応じた宛名ごとのグループ(以下,宛名グループ)に分類して,宛名グループ問わず全グループ同一内容のメッセージを一括して送信することは可能だが,宛名グループごとに内容の異なるメッセージを送信することはできず,新規にメッセージを作成する必要があった。
【0006】
したがって,複数の宛名を宛名グループごとに内容の異なるメッセージからなる電子メールを送信する場合,送信先の宛名を設定(登録)して,送信するメッセージの作成する一連の処理を,送信する宛名グループの分だけ電子メールの作成処理を繰り返す必要があった。
【0007】
例えば,宛名グループが“TO”,“CC”,および“BCC”の3種類の場合では,宛名を“TO”,“CC”,および“BCC”の宛名グループごとに設定して,“TO”,“CC”,および“BCC”の宛名グループごとにメッセージを作成する処理を3回も繰り返す必要があり,非効率的であった。
【0008】
“CC”は,カーボンコピー(Carbon Copy)を示し,“BCC”は,ブラインドカーボンコピー(Blind Carbon Copy)を示す。上記“CC”,“BCC”は,本来,主となる宛名グループ(“TO”の宛名グループで指定される。)に属する宛名以外にも,同一内容の電子メールを送ること(同報メール)を意味する。したがって,“CC”又は“BCC”の宛名グループに属する宛名に送信されるメッセージを,例えば,変更するなどの付加機能が要望されていた。
【0009】
本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,送信先の宛名に応じて,内容の異なる多様なメッセージからなる電子メールを一括して送信することが可能な,新規かつ改良された電子メール装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,電子メール装置が提供される。この電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分ける宛名振分部と,一又は二以上の部分メッセージを編集する編集部と,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成するメッセージ作成部と,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール作成部とを備えている。
【0011】
本発明により,一又は二以上の部分メッセージを編集し,例えば,送信する宛名に応じて,適当に部分メッセージを組合わせることなどにより,多様で,伝えたい本文の内容に広がりを持つ電子メールのメッセージを作成する。かかる構成により,例えば,複数の宛名に応じて内容を編集し,メッセージを送信する場合など,メッセージを一括して作成することが可能となり,処理効率が向上する。
【0012】
なお,電子メール装置は,少なくとも処理装置と,入力装置と,出力装置とを備える情報処理装置であり,一般的には,コンピュータ装置である。したがって,電子メール装置により扱われる(処理される)対象は,デジタルデータから構成される。例えば,送受信される電子メールをはじめ,宛名,メッセージ領域などの情報はデジタルデータから構成される。
【0013】
メッセージ作成部は,メッセージ作成ルールに基づいて,メッセージを作成する。かかる構成により,宛名又は宛名グループに対応して,所定の規則に従い,部分メッセージの組合わせなどにより,メッセージが作成される。したがって,多種多様なメッセージを宛名又は宛名グループに応じて作成可能となる。なお,メッセージ作成ルールは,例えば,宛名又は宛名グループ問わず同一のメッセージを作成する規定,または宛名又は宛名グループごとに,決められた所定の部分メッセージと部分メッセージとを追加する規定などが例示することができる。
【0014】
部分メッセージは,予め設定登録が可能である。かかる構成により,宛名ごとに使用頻度の高い静止画や,動画,またはコメントを含む部分メッセージがある場合は,上記部分メッセージを登録することにより,新規に部分メッセージを編集する作業を軽減することが可能となる。
【0015】
部分メッセージは,振り分けられた宛名に基づき,宛名と関連する部分メッセージが編集される。かかる構成により,送信先の宛名が振り分けられた際に,過去,上記宛名に対する部分メッセージが編集されて記憶されていた場合,当該記憶された部分メッセージに基づいて編集する。したがって,新規に部分メッセージの編集を行う必要がなく,編集処理の効率化を図れる。
【0016】
さらに,上記課題を解決するための本発明の別の観点によれば,コンピュータをする電子メール装置が提供される。この電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし,一又は二以上の部分メッセージを編集し,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0017】
さらに,本発明の別の観点によれば,電子メール装置の電子メール生成方法が提供される。この電子メール装置の電子メール生成方法において,電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし,一又は二以上の部分メッセージを編集し,部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し,メッセージと宛名グループとを関連付けて電子メールを作成することを特徴としている。
【0018】
メッセージは,メッセージ作成ルールに基づいて,作成されるように構成してもよい。メッセージ作成ルールは,設定変更可能な規定であり,各メッセージ作成ルールによって,異なる。したがって,送信先の宛名,宛名グループ,または宛名の所在地などを参考に設定することができる。
【0019】
部分メッセージは,予め設定登録が可能であり,あるいは,振り分けられた宛名に基づき,宛名と関連する部分メッセージが編集されるように構成してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0021】
まず,図1及び図2を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムについて説明する。図1は,本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムを概略的に示すブロック図であり,図2は,本実施の形態にかかる電子メール装置を概略的に示すブロック図である。なお,電子メールシステムとは,インターネットなどのネットワークを介して,電子メールを相互に交換する,メッセージの伝達手段を示す。
【0022】
図1に示すように,情報社会においては,インターネットなどのネットワーク3を介して,コンピュータ装置,携帯電話,PDA,などのさまざまな情報処理装置が相互に接続されている。
【0023】
これらの情報処理装置のうち,ネットワーク3を介して,電子メールの送受信をする,すなわち電子メールの送信者または受信者に属する情報処理装置は,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)を構成する。電子メール装置2は,少なくとも,処理部と,入力部と,ディスプレイ部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であるが,STB(セットトップボックス),携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。
【0024】
同様に,ネットワーク3に接続されている情報処理装置のうち,送信元からの電子メールを送信先の電子メール装置に送り届ける,すなわち電子メールの配達者に属する情報処理装置は,メールサーバ9を構成する。メールサーバ9は,少なくとも中央演算処理部(CPU)と電子メールなどのデータの送受信する通信部と記憶部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であるが,すでに説明したように,携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。なお,メールサーバ9は,複数ネットワーク3に接続される場合であってもよい。
【0025】
ネットワーク3は,電子メール装置2とメールサーバ9とを相互に双方向通信可能に接続するものであり,典型的にはインターネットなどの公衆回線網又は専用回線網であり,WAN,LANなどの閉鎖回線網も含む。また接続方式は,有線無線を問わず,衛星通信網なども含む。
【0026】
次に,本実施の形態にかかる電子メールシステムの典型的な動作例について説明する。
【0027】
ある電子メール装置2,例えば電子メール装置2aから,ネットワーク3を介して,電子メール装置2bに電子メールを送信するとする。電子メール装置2aは,電子メール装置2bの宛名(電子メールアドレス)を指定(設定)して,伝送する本文(メッセージ)と宛名とからなる電子メール(電子メールデータ)を作成する。
【0028】
電子メール装置2aは,電子メール装置2b宛ての上記電子メールの作成が終了すると,電子メールを送信する。なお,電子メールシステムでは,一般的な郵便事業で行われている郵便番号などによる宛名(住所)と同様に,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)は,契約により電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)ごとに1又2以上の宛名が割当てられる。したがって,宛名から電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)を一意的に特定できるシステムになっている。
【0029】
電子メール装置2aから送信された電子メールは,メールサーバ9に一度送信され,管理保有される。なお,メールサーバ9は,電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)の宛名及び宛名ごとの電子メールを宛名DBとして記憶装置に管理保有しており,宛名DBに基づいて,受信した電子メールを送信先の電子メール装置2(2a,2b,・・・,2n)に送信する。
【0030】
メールサーバ9は,少なくとも中央演算処理部(CPU)と通信部と記憶部とを備えた情報処理装置であり,電子メール装置2などのクライアントからの要求(指示命令)に対して,応答するいわゆるサーバとしての機能を有する。一般的には,コンピュータ装置であるが,すでに説明したように,携帯端末などのような情報処理装置も含まれる。
【0031】
送信先の電子メール装置2bから,上記メールサーバ9に,電子メール装置2b宛ての電子メールの送信要求を受信すると,メールサーバ9は,送信要求から宛名を特定して,宛名DBに保有された電子メール装置2b宛ての電子メールを電子メール装置2bに送信する。したがって,電子メール装置2aが作成した電子メールは,電子メール装置2bに送信することができる。
【0032】
次に,図1及び図2を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置2の各コンポーネントの構成について説明する。
【0033】
電子メール装置2は,少なくとも処理部と通信部と入力部とを備えた情報処理装置であり,一般的にはコンピュータ装置であり,図1に示すように,例えば,ラップトップ型,ノート型,またはサブノート型などの携帯用コンピュータ4,携帯電話6,PDA8などを例示することができる。電子メール装置2に関連する利用者は,電子メール装置2を介して,メールサーバ9にアクセスして,電子メールの送受信をする。利用者は,電子メール装置2に備えられたディスプレイ部などによって,電子メールの確認などをすることができる。
【0034】
図2に示すように,電子メール装置2は,処理部20と,入力部21と,宛名設定部22と,電子メール受信部23と,領域提供部24と,部分メッセージ,宛名テーブル,またはルールテーブルなどのデータを管理保有する記憶DB部25と,メッセージ作成部26と,電子メール作成部28と,ディスプレイ部29と,電子メールを送信する電子メール送信部30とを備える。
【0035】
処理部20は,電子メール装置2に構成された各部の動作など制御または各部からの命令に基づき演算などをする機能を有しており,例えば,中央演算処理装部(CPU)などを例示することができる。
【0036】
入力部21は,外部からの操作または入力により各部に命令を伝送する機能を有しており,例えば,キーボード,マウス,または十字操作キーコントローラなどのデバイスを例示することができる。したがって,キーボードなどの入力により,電子メールの宛名またはメッセージなどが設定される。
【0037】
宛名振分部22は,電子メールを送信する宛名を宛名グループに振り分ける機能を有し,入力部21などから指示された宛名を,宛名テーブルに基づき,宛名グループごと振り分けて,宛名を上記宛名グループに属するように設定(登録)する。さらに,登録された宛名及び宛名グループを含む情報データは,編集部24に送信される。なお,宛名テーブルについては,後程詳述する。
【0038】
電子メール受信部23は,処理部20の指示により,ネットワーク3を介して,メールサーバ9から電子メールを受信する。受信された電子メール又は電子メールのメッセージは,処理部20の指示により記憶DB部25に格納される。なお,電子メールの記憶DB部25への格納は,例えば,受信日時,送信者の宛名,または件名のうちいずれか一つまたは任意の組合わせをキーとして,キーごとに電子メールが格納される。
【0039】
編集部24は,電子メールの部分メッセージを編集するためのメッセージ領域を生成して,ディスプレイ部29に表示させ,部分メッセージの編集をする。なお,メッセージ領域は,部分メッセージに1対1に対応又は1つのメッセージ領域に対して複数の部分メッセージを編集することが可能である。
【0040】
メッセージ作成部26は,編集部24で編集された部分メッセージから,所定の規則に基づいて,一又は二以上の部分メッセージを組合わせてメッセージを作成する。なお,本実施の形態にかかるメッセージ作成部26は,メッセージ作成ルールに基づいて,メッセージを作成する。メッセージ作成ルールについては,後程詳述する。
【0041】
電子メール作成部28は,メッセージ作成部26により作成されたメッセージと,メッセージに対する送信先の宛名グループとを関連付けることにより,電子メールを作成する。
【0042】
次に,図3及び図4を参照しながら,本実施の形態にかかる宛名テーブル及びルールテーブルについて説明する。図3は,本実施の形態にかかる宛名テーブルの概略的な構成を示す説明図であり,図4は,本実施の形態にかかるルールテーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【0043】
宛名グループは,同じ属性を持つ一又は二以上の宛名が集まった集合体であり,同じ属性を持つ複数の宛名に対して電子メールを送信する場合は,宛名グループを指定することにより,一括して電子メールを宛名グループに属する宛名全員に送信することができて,宛名を一つずつ指定することが不要となる。
【0044】
図3に示すように,宛名テーブルは,一又は二以上の宛名が,例えば,“aaa@acb.com”,“bbb@acb.com”などのように,格納されている宛名1402と,一又は二種以上の宛名グループが,例えば,“TO(顧客A)”,“CC(社内)”などのように,格納されている宛名グループ1404とから構成されている。
【0045】
したがって,宛名1402と宛名グループ1404とは一対一対応しており,例えば,宛名1402が“bbb@acb.com”の場合,宛名グループ1404は,“CC(社内)”と一意的に定まり,宛名から宛名グループが決まる。
【0046】
なお,宛名テーブルは,電子メール装置2の記憶DB部25に記憶されており,さらに,既に登録された宛名1402,宛名グループ1404の内容の変更,新規に宛名1402,宛名グループ1404を登録するなど,宛名テーブルの内容は随時,更新可能である。
【0047】
次に,メッセージ作成ルールについて説明する。メッセージ作成ルールは,電子メールのメッセージを作成するためのルールであるが,まずメッセージを作成するためには,部分メッセージを編集する必要がある。部分メッセージは,後程詳述するが,例えば,宛名グループ又は宛名ごとに,一又は二以上部分メッセージが作成されて,メッセージ作成ルールは,上記複数ある部分メッセージをどのように組合わせて(加工して)メッセージを作成するかを規定する。
【0048】
図4に示すように,メッセージ作成ルールーを特定するためのルールテーブルは,メッセージのルール名が,例えば,“ルール1”,“ルール2”のように格納されたルール名1502と,メッセージ作成のルール内容が,例えば,“宛名グループ(TO,CC,BCC)の部分メッセージは,TOと同一である。”のように格納されたルール内容1504とから構成されている。
【0049】
したがって,ルール名1502とルール内容1504とは一対一に対応するため,ルール名1502が指定されると,一意的に上記ルール名1502に対応するルール内容1504が定まる。
【0050】
ルール内容1504が決まることにより,メッセージ作成ルールが定まり,メッセージ作成部26は,上記メッセージ作成ルールに従い,例えば,ルール名1502が“ルール1”の場合は,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージを,宛名グループ(CC,BCC)の部分メッセージにも適用して,宛名グループ(TO,CC,BCC)全て宛名グループ(TO)の編集した部分メッセージと同じ内容のメッセージを作成する。
【0051】
従来における電子メールの宛名グループ(TO,CC,BCC)は,図4に示すルール名1502の“ルール1”に従って,メッセージが作成されており,他のルールについては存在していなかった。
【0052】
なお,ルールテーブルは,電子メール装置2の記憶DB部25に宛名テーブルと共に,記憶されており,さらに,既に登録されたルール名1502,ルール内容1504の内容の変更,新規にルール名1502及びルール内容1504を登録するなど,ルールテーブルの内容は随時,更新可能である。
【0053】
さらに,図4に示すように,ルール名1502が“ルール3”である場合,ルール内容1504は,“宛名グループ(TO,CC,BCC)の部分メッセージは,TOはTO,CCはTO+CC,BCCはTO+BCCである。”である。
【0054】
上記“ルール3”の内容について説明すると,宛名グループ(TO)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージは,そのままの内容でメッセージが作成されて,宛名グループ(CC)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージに,編集された宛名グループ(CC)の部分メッセージが追加されたメッセージが作成されて,宛名グループ(BCC)のメッセージは,編集された宛名グループ(TO)の部分メッセージに,編集された宛名グループ(BCC)の部分メッセージが追加されたメッセージが作成されることを表す。
【0055】
したがって,ルール名1502が,“ルール3”である場合は,宛名グループ(TO),宛名グループ(CC),および宛名グループ(BCC)の部分メッセージの間で主従の関係があり,宛名グループ(CC,BCC)のメッセージが作成される場合は,“主”である宛名グループ(TO)の部分メッセージに,宛名グループ(CC,BCC)の部分メッセージが追加されてメッセージが作成される。従来の宛名グループ(TO,CC,BCC)においては,上記説明のように,宛名グループに応じて,異なるメッセージを一括して編集/作成することができなかった。
【0056】
なお,図4に示す,本実施の形態にかかるルールテーブルのルール内容1504は,日本語のメッセージにて定義される場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,記号,その他の言語などによって定義される場合であっても実施可能である。
【0057】
ここで,図5を参照しながら,本実施の形態にかかる部分メッセージの主従について説明する。図5は,本実施の形態にかかる部分メッセージの主従関係の概略的な構成を示す説明図である。
【0058】
図5に示すように,“主”となる部分メッセージ31から順に,部分メッセージ31に従属する部分メッセージ32(32a,32b,・・・,32n)は,第1階層を構成し,部分メッセージ32(32a,32b,・・・,32n)に従属する部分メッセージ33(33a,33b,・・・,33n)及び部分メッセージ34(34a,34b,・・・,34n)は,第2階層を構成し,・・・,第n階層までのn階層から構成されている。
【0059】
したがって,同一階層間の部分メッセージの組合わせ,または階層が増えたことによる部分メッセージの組合わせにより,作成されるメッセージは,多様で,様々な状況に応じた表現することが可能となり,一括して複数の宛名に向けたメッセージを作成する処理効率の向上を図れる。
【0060】
また,各階層(第1階層,第2階層,・・・,第n階層)の部分メッセージでは,並列の関係であり,さらに,部分メッセージ31を並列に構成することで,“主”が複数の部分メッセージを構成することが可能となる。
【0061】
上記図4にて示した説明では,宛名グループ(TO,CC,BCC)と3つの部分メッセージによる主従関係の場合であったが,かかる例に限定されず,宛名グループを,図5に示すように,増減させるなど,多種多様に設定し,メッセージ作成ルールを規定することにより,さらに効率的なメール作成処理が可能となる。
【0062】
次に,本実施の形態にかかる電子メール装置2の理解を深めるために,添付図面を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール装置2のディスプレイ部29に表示される画面構成例について説明する。なお,以下の画面においては,メールソフト(メーラー)を使用してディスプレイ部29に表示されるが,メールソフトの種類に依存せず,本実施の形態にかかる電子メール装置2を実施することは可能である。
【0063】
電子メールを送信するために,電子メール装置2のディスプレイ部29には,図6に示すように,編集画面41が表示される。編集画面41は,宛名グループごとに,TO部40と,CC部42と,BCC部44と,電子メールの本文を作成するための部分メッセージが表示されるメッセージ部51と,メッセージ部51に表示されるメッセージを切替えるためのTOボタン46と,CCボタン48と,BCCボタン50と,宛名グループごとに生成された部分メッセージの数を示すTOカウンタ45と,CCカウンタ47と,BCCカウンタ49と,電子メールを送信する前に確認するための「確認」ボタンと,「送信」ボタンと,電子メールを送信するのを取り止める「中止」ボタンとから構成される。
【0064】
TO部40と,CC部42と,BCC部44とには,上記にて説明したように,宛名テーブルに基づいて,振り分けられた宛名がそれぞれ表示される。なお,同じ宛名グループに,例えば,宛名グループ(TO)などに,複数の宛名が振り分けられて,送信する宛名によって部分メッセージの内容を相違させたい場合は,後程詳述するが,同じ宛名グループに,部分メッセージを新規に生成することが可能である。部分メッセージが生成されると,TOカウンタ45が1加算される。
【0065】
メッセージ部51は,編集部24により生成された部分メッセージを編集するためのメッセージ領域であり,メッセージ部51を用いて,部分メッセージが編集されると,編集結果がメッセージ部51に反映されて編集後の部分メッセージが表示される。
【0066】
さらに別の編集画面として,電子メールを送信するために,電子メール装置2のディスプレイ部29には,図7に示すように,編集画面53が表示される。編集画面53は,宛名グループごとに,TO部42と,CC部42と,BCC部44と,宛名グループごとに部分メッセージが表示されるTOメッセージ部58と,CCメッセージ部60と,BCCメッセージ部61と,宛名グループごとに生成された部分メッセージの数を示すTOカウンタ45と,CCカウンタ47と,BCCカウンタ49と,同じ宛名グループ内で生成された部分メッセージを切替えるためのTO切替ボタン52と,CC切替ボタン54と,BCC切替ボタン56と,電子メールを送信する前に確認するための「確認」ボタンと,「送信」ボタンと,電子メールを送信するのを取り止める「中止」ボタンとから構成される。
【0067】
図7に示す編集画面53は,図6に示す編集画面41のメッセージ部51が各宛名グループともに共用であり,宛名グループに対する部分メッセージは一度に一つ表示可能であるのとは相違して,宛名グループごとにメッセージ部がディスプレイ部29に表示されるため,電子メールの作成内容などを,把握および確認が容易である。
【0068】
なお,TOメッセージ部58,CCメッセージ部60,およびBCCメッセージ部61は,編集部24により生成された部分メッセージを編集するためのメッセージ領域であり,TOメッセージ部58,CCメッセージ部60,およびBCCメッセージ部61を用いて,部分メッセージが編集されると,編集結果が反映されて編集後の部分メッセージが表示される。
【0069】
次に,上記のように構成された電子メール装置2の動作の実施形態について説明する。なお,図7に示す編集画面53における電子メール装置2の動作について,添付図面を参照しながら,説明する。
【0070】
電子メールの生成処理については,図8に示す全部で6の工程を経ることにより電子メールの送信をすることが実現される。図8は,本実施の形態にかかる電子メールの生成工程の概略を示すフローチャートである。
【0071】
まず,電子メール装置2のディスプレイ部29に編集画面53が表示されて,電子メールを送信する宛名を指定するための,図3に示す宛名テーブルの情報を有する宛名テーブル画面(図示せず。)がディスプレイ部29に表示されて,電子メールを送信する適当な宛名が指定されると,該当する各宛名グループに宛名を振分処理をする(S2000)。
【0072】
ここで,まず宛名グループ(TO)に宛名を指定した場合の編集画面53を,図9を参照しながら説明すると,入力部21により宛名“aaa@acb.com”が指定されると,図3に示す宛名テーブルに基づき振分け処理(S2000)されて,図9に示すように,TO部40に宛名“aaa@acb.com”が表示される。
【0073】
次に,宛名の振分け処理(S2000)により,宛名グループ(TO)の部分メッセージのメッセージ領域が生成されて,メッセージ領域を有するTOメッセージ部58を用いて,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)。
【0074】
ここで,宛名グループ(TO)に生成された部分メッセージを編集する場合の編集画面53を,図9を参照しながら説明する。まず,TO部40に宛名である“aaa@acb.com”が表示されると,TOメッセージ部58から宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる。
【0075】
入力部21により入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,TOメッセージ部58に表示される。なお,本実施の形態にかかるTOメッセージ部58は,テキストデータである場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,静止画又は動画などの画像データなどを編集して表示することは実施可能である。
【0076】
また,宛名の振分処理(S2000)後,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)前に,振分けられた宛名の電子メールを送信した記録(履歴)が記憶DB部25に存在する場合,TOメッセージ部58に当該宛名の部分メッセージを表示することが可能である。なお,部分メッセージは,予め記憶DB部25に登録することも可能であり,特定の宛名に対して使用頻度の高いコメント(文章)を有する部分メッセージについては改めて編集する必要がない。したがって,新規に部分メッセージの編集を行う必要がないため,編集処理の効率化を図れる。さらに,宛名グループ(CC,BCC)についても,上記説明のように記憶DB部25に,該当する部分メッセージが存在する場合は表示される。
【0077】
編集処理(S2002)を行う前に,TOメッセージ部58に当該宛名の部分メッセージを表示する場合,編集部24は,宛名振分部22により振り分け処理(S2000)された宛名データに基づいて,記憶DB部25に宛名ごとに格納された部分メッセージを検索して,該当する宛名の部分メッセージが存在した場合,TOメッセージ部58に表示させる。
【0078】
なお,本実施の形態にかかる編集部24は,部分メッセージをTOメッセージ部58に表示させる場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,電子メール作成後のメッセージ又は受信したメッセージを表示させる場合であっても実施可能である。この場合,部分メッセージから作成されたメッセージを,電子メール作成時,電子メール作成部28が,宛名ごとにメッセージを記憶DB部25に格納し,または受信した電子メールのメッセージを電子メール受信部23が記憶DB部25に格納することにより実現される。
【0079】
また,記憶DB部25に格納される部分メッセージは,宛名ごとであるが,同一の部分メッセージに対して2以上の宛名が存在した場合は,1の宛名だけに対して部分メッセージを格納させて,残りの他の宛名に対しては,部分メッセージは格納されず上記部分メッセージが格納された場所を示す,格納アドレス情報などを含むリンクデータが格納される。したがって,記憶DB部25のデータ容量の効率化が図れる。
【0080】
さらに,記憶DB部25に格納される部分メッセージが,同一の宛名に対して複数存在する場合は,格納日時が最近の部分メッセージが表示されるが,かかる例に限定されず,例えば,格納された部分メッセージ一覧画面(図示せず。)をディスプレイ部29に表示させて,適当な部分メッセージを選択させることも実施可能である。
【0081】
部分メッセージの編集が終了(S2002)して,全ての部分メッセージ編集が完了(S2004)した場合は,次の工程である,メッセージ作成処理(S2006)へと続くが,部分メッセージ編集が未完である場合は,他の部分メッセージを編集するために,再度宛名振分け処理(S2000)をする。
【0082】
ここで同様に,宛名グループ(CC)に宛名を指定した場合の宛名振分処理(S200)について,図9を参照しながら説明すると,入力部21により宛名“bbb@acb.com”及び“eee@acb.com”が指定されると,図3に示す宛名テーブルに基づき,振分処理(S2000)されて,図9に示すように,CC部42に宛名“bbb@acb.com”及び“eee@acb.com”が表示される。なお,宛名グループ(BCC)における宛名振分処理(S2000)ついても上記宛名グループ(TO)及び宛名グループ(CC)とほぼ同じ構成である。
【0083】
宛名振分処理(S2000)後,宛名グループ(CC)に生成されるメッセージ領域の部分メッセージを編集するため,CC部42に宛名である“bbb@acb.com”または“eee@acb.com”が表示されると,CCメッセージ部60にメッセージ領域が生成されて,宛名グループ(CC)の部分メッセージの編集が行われる(S2002)。
【0084】
入力部21から入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,編集結果は,CCメッセージ部60に表示される。
【0085】
さらに,宛名グループ(BCC)に生成されたメッセージ領域の部分メッセージを編集する場合について説明すると,BCC部44に宛名である“ccc@acb.com”が表示されると,宛名グループ(BCC)の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が生成されて,宛名グループ(BCC)の部分メッセージの編集が行われる。
【0086】
次に,入力部21から入力された部分メッセージのテキストデータは,編集部24により,例えば,文字,行数など部分メッセージの編集が行われて,図9に示すように,BCCメッセージ部61に,宛名グループ(BCC)の部分メッセージが表示される。なお,他の構成については,上記にて説明の宛名グループ(CC)に生成された部分メッセージを編集する場合と,ほぼ同様の構成である。
【0087】
また,同じ宛名グループにおける部分メッセージを追加する場合について,図9及び図10を参照しながら説明すると,まず宛名グループ(TO)に,“aaa@acb.com”がTO部40に表示されると,1の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が生成されて,部分メッセージの編集が可能となる。
【0088】
次に,宛名の“ddd@acb.com”が指定されて,TO部40に表示されると,同じ宛名グループであるため,新たに部分メッセージを編集するためのメッセージ領域は生成されない。
【0089】
ここで,宛名と宛名との間に,つまりTO部40に示すように,“aaa@acb.com”と“ddd@acb.com”との間に,“/”を設定することにより,新たに1の部分メッセージを編集するためのメッセージ領域が追加生成されて,新しく部分メッセージの編集をすることが可能となる。さらに,メッセージ領域が追加生成されると,TOカウンタ45が1加算される。
【0090】
なお,本実施の形態にかかる同じ宛名グループの部分メッセージを追加生成するために“/”を設定する場合を例にあげて説明したが,かかる例に限定されず,例えば,“;”を設定,“宛名ごとの改行”,または部分メッセージを編集するための追加ボタンを編集画面53に設ける場合などであっても実施することができる。
【0091】
さらに,上記追加された部分メッセージを編集する場合は,図10に示すように,TO切替ボタン52が,選択されることにより,編集部24は,先に編集されてTOメッセージ部58に表示されていた部分メッセージを,追加生成された部分メッセージに切替えることにより,編集することが可能となる。
【0092】
なお,図9に示すように,メッセージ部51に表示される,編集された部分メッセージは,上記にて説明したように,新規に部分メッセージを編集するためにメッセージ領域を生成すると,図10に示すように,編集された部分メッセージの内容がそのまま,新規に生成されたメッセージ領域の部分メッセージにコピーされる。したがって,改めて部分メッセージの編集を行う必要が無く,編集効率の向上を図れる。
【0093】
次に,全ての宛名グループの部分メッセージ編集が完了(S2004)すると,予め部分メッセージの編集前に,図4に示すルールテーブルに格納されたルール内容1504を選択するためのメッセージ作成ルール画面(図示せず。)で,設定されたメッセージ作成ルールに基づいて,部分メッセージを組合わせることにより送信される本文(メッセージ)のメッセージ範囲を確定し,メッセージを作成するメッセージ作成処理(S2006)が行われる。
【0094】
メッセージ作成処理終了後(S2006),全てのメッセージ作成が完了すると,図9に示す「確認」ボタン又は「送信」ボタンが選択されることにより,作成されたメッセージと送信先の宛名グループ又は宛名との関連付けを行う。関連付けは,振分けられた宛名又は宛名が振分けられた宛名グループ順に行われて,メッセージと宛名又は宛名グループとが結合され,電子メールが作成される。
【0095】
なお,本実施の形態にかかる関連付けは,かかる例に限定されず,例えば,作成されたメッセージから,送信される宛名グループを指定するための設定画面(図示せず。)などにより関連付けが行われる場合であっても実施可能である。
【0096】
ここで,図11を参照しながら,本実施の形態にかかる電子メール完成画面1300について説明する。図11は,本実施の形態にかかる電子メール完成画面の概略的な構成を示す説明図である。
【0097】
図11に示すように,電子メール完成画面1300は,「確認」ボタンが選択された場合にディスプレイ部29に表示される画面であって,宛名グループ(TO,CC,BCC)又は宛名ごとに,メッセージと関連付けられて電子メール(1302,1304,1306,1308)が表示される。さらに,「送信」ボタンが選択されると,電子メール(1302,1304,1306,1308)が送信される。
【0098】
なお,本実施の形態にかかる部分メッセージ編集処理(S2002)では,最初に宛名グループ(TO),次に宛名グループ(CC),最後に宛名グループ(BCC)の順序に従って,部分メッセージが編集されたが,かかる例に限定されず,宛名グループ(TO,CC,BCC)の順序に依存せず,部分メッセージの編集する場合であっても実施可能である。
【0099】
次に,図6に示す編集画面41における電子メール装置2の動作について,添付図面を参照しながら,説明する。
【0100】
まず,電子メール装置2のディスプレイ部29に編集画面41が表示されて,電子メールを送信する宛名を指定するための,図3に示す宛名テーブルの情報を有する宛名テーブル画面(図示せず。)が,ディスプレイ部29に表示される。次に,適当な宛名が指定されると,該当する各宛名グループに宛名を振分処理(S2000)するが,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略する。
【0101】
次に,宛名の振分け処理(S2000)により,宛名グループ(TO)の部分メッセージのメッセージ領域が生成されて,メッセージ領域を有するTOメッセージ部58を用いて,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集(S2002)が行われるが,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略する。
【0102】
ここで同様に,宛名グループ(CC)に宛名を指定した場合の宛名振分処理(S200)については,上記において説明したように,編集画面53における電子メール装置2の動作とほぼ同じであるため詳細説明は省略するが,宛名振分処理(S2000)後,宛名グループ(CC)に生成されるメッセージ領域の部分メッセージの編集について説明する。
【0103】
宛名グループ(CC)の部分メッセージの編集前に,宛名グループ(TO)の部分メッセージの編集が行われていた場合,図12に示すように,メッセージ部51には,宛名グループ(TO)の部分メッセージと宛名グループ(CC)の部分メッセージとを,例えば,「点線」などにより区切られて表示される。
【0104】
なお,図12に示すように,選択されたのはCCボタン48であるため,メッセージ51から編集可能なのは,宛名グループ(CC)の部分メッセージであるが,かかる例に限定されず,例えば,初期設定の変更などにより,両宛名グループ(TO,CC)の部分メッセージを編集可能にすることは,実施可能である。
【0105】
さらに,ここでは宛名グループ(TO,CC,BCC)において主従の関係を有する場合,つまり図4に示す,ルール名1502が“ルール3”である場合,予め部分メッセージの編集前に選択されているが,他のルールに変更する場合であっても実施可能である。これは,編集画面53における電子メール装置2の動作についても同様である。
【0106】
またCCボタン48は,選択されるとボタンが点滅又は点灯により強調されて,メッセージ部51は,宛名グループ(TO)の部分メッセージであると認識されるように促す。他のCCボタン48,BCCボタン50についても,ほぼ同様である。
【0107】
その他の本実施の形態にかかる編集画面41における電子メール装置2の動作の構成については,上記にて説明した,本実施の形態にかかる編集画面53における電子メール装置2の動作の構成とほぼ同じであるため,詳細な説明は省略する。
【0108】
上記説明の本実施の形態にかかる電子メール装置2の電子メールの生成により,複数の宛名又は宛名グループに対して,メッセージの内容が異なる電子メールを,一括して作成及び送信することが可能となる。さらに,部分メッセージの組合わせなどルールが規定されたメッセージ作成ルールを設定することにより,同一内容のメッセージは勿論のこと,さらに多種多様なメッセージを一度に作成することが可能となる。
【0109】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例を想定し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0110】
上記実施形態においては,宛名グループが“TO”,“CC”,および“BCC”の場合を例にあげて説明したが,宛名グループであれば,本発明はかかる例に限定されない。例えば,“顧客”,“社内”,および“個人”と宛名グループを設定することができ,さらに,宛名グループを,例えば,“顧客”,“社内”,“個人”,および“リーダ”と設定することもできる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,複数の宛名に対して,メッセージの内容が異なる電子メールを一括して作成することが可能となり,より効率的で機能的に電子メールを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる電子メール装置の電子メールシステムを概略的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる電子メール装置を概略的に示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる宛名テーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【図4】本実施の形態にかかるルールテーブルの概略的な構成を示す説明図である。
【図5】本実施の形態にかかる部分メッセージの主従関係の概略的な構成を示す説明図である。
【図6】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図7】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図8】本実施の形態にかかる電子メールの生成工程の概略を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図10】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【図11】本実施の形態にかかる電子メール完成画面の概略的な構成を示す説明図である。
【図12】本実施の形態にかかる電子メールを作成するための編集画面を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
2 :電子メール装置
3 :ネットワーク
4 :携帯用コンピュータ
6 :携帯電話
8 :PDA
9 :メールサーバ
20:処理部
21:入力部
22:宛名振分部
23:電子メール受信部
24:編集部
25:記憶DB部
26:メッセージ作成部
28:電子メール作成部
29:ディスプレイ部
30:電子メール送信部
Claims (9)
- 電子メール装置であって:
前記電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分ける宛名振分部と,
一又は二以上の部分メッセージを編集する編集部と,
前記部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成するメッセージ作成部と,
前記メッセージと前記宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール作成部とを備えていることを特徴とする,電子メール装置。 - 前記メッセージ作成部は,メッセージ作成ルールに基づいて,前記メッセージを作成することを特徴とする,請求項1に記載の電子メール装置。
- 前記部分メッセージは,予め設定登録が可能であることを特徴とする,請求項1に記載の電子メール装置。
- 前記部分メッセージは,前記振り分けられた宛名に基づき,前記宛名と関連する前記部分メッセージが編集されることを特徴とする,請求項1に記載の電子メール装置。
- コンピュータをする電子メール装置であって:
前記電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし;
一又は二以上の部分メッセージを編集し;
前記部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し;
前記メッセージと前記宛名グループとを関連付けて電子メールを作成する電子メール装置として機能させることを特徴とする,コンピュータプログラム。 - 電子メール装置の電子メール生成方法であって:
前記電子メール装置は,一又は二以上の宛名を宛名グループに振り分けし;
一又は二以上の部分メッセージを編集し;
前記部分メッセージのうち少なくとも一つ又は任意の組合わせからなるメッセージを作成し;
前記メッセージと前記宛名グループとを関連付けて電子メールを作成することを特徴とする,電子メール装置の電子メール生成方法。 - 前記メッセージは,メッセージ作成ルールに基づいて,作成されることを特徴とする,請求項6に記載の電子メール装置の電子メール生成方法。
- 前記部分メッセージは,予め設定登録が可能であることを特徴とする,請求項6に記載の電子メール装置の電子メール生成方法。
- 前記部分メッセージは,前記振り分けられた宛名に基づき,前記宛名と関連する前記部分メッセージが編集されることを特徴とする,請求項6に記載の電子メール装置の電子メール生成方法。
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Cited By (2)
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2002
- 2002-08-23 JP JP2002243163A patent/JP2004086285A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |