JP2004086162A - 感熱ラベル - Google Patents

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JP2004086162A
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Masao Fujita
藤田 真夫
Takashi Inaba
稲葉 尚
Koji Fukuyama
福山 浩司
Kozue Sakamoto
坂本 梢
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Abstract

【課題】ラベル基材と接着剤層とを剥離し難くすることにより、剥がした時に、ボトル等の接着対象への接着剤の残り、すなわち糊残りが少ない感熱ラベルを提供することを目的とする。
【解決手段】プラスチックボトル5に巻きつけられるラベルにおいて、上記ラベルはプラスチックフィルムからなるラベル基材2の両端部に、感熱性接着剤である接着剤を用いた接着剤層3が設けられたものであり、上記ラベル基材の一方の端部に設けられた第1接着剤層は、上記プラスチックボトルとの接着に使用され、上記ラベル基材の他方の端部に設けられた第2接着剤層4は、上記プラスチックボトルに巻かれたラベルの一方の端部との接着に使用され、上記接着剤の保持力が所定の値を有し、上記第1接着剤層が設けられた部分の上記ラベル基材と接着剤との付着性が所定の値を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラスチックボトルに巻きつけられて貼着される感熱ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、PETボトル等のプラスチックボトルには、容器破損に対する保護、内容物の表示、意匠性の点から各種のラベルが設けられている。ただ、このラベルが剥がしにくかったり、ラベルを剥がしたときに糊残りが生じたりすると、使用後の容器のリサイクルに支障をきたす場合がある。このため、容易に容器から剥がすことができ、かつ、糊残りが生じにくいラベルが望まれている。
【0003】
このようなラベルの例としては、特開2001−42775号公報に、ラベルを構成する基材に所定のブロッキング度を有する接着剤を積層したものが開示されている。このラベルは、容易に容器から剥がすことができ、かつ、剥がした時に、プラスチックボトルへの接着剤残りがないという特徴を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接着剤が所定のブロッキング度を有していても、ラベル基材や接着剤の種類によっては、プラスチックボトルへの接着剤残りが多量に生じる場合がある。
【0005】
そこでこの発明は、ラベル基材と接着剤層とを剥離し難くすることにより、剥がした時に、ボトル等の接着対象への接着剤の残り、すなわち糊残りが少ない感熱ラベルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明はプラスチックボトルに巻きつけられるラベルにおいて、上記ラベルはプラスチックフィルムからなるラベル基材の両端部に、感熱性接着剤である接着剤を用いた接着剤層が設けられたものであり、上記ラベル基材の一方の端部に設けられた第1接着剤層は、上記プラスチックボトルとの接着に使用され、上記ラベル基材の他方の端部に設けられた第2接着剤層は、上記プラスチックボトルに巻かれたラベルの一方の端部との接着に使用され、上記接着剤の保持力が、JISZ 0237に準拠した測定において、少なくとも1時間であり、上記第1接着剤層が設けられた部分の上記ラベル基材と接着剤との付着性は、JIS K5400におけるXカットテープ法における評価点数が8〜10であることを特徴とする感熱ラベルを用いることにより上記の課題を解決したのである。
【0007】
第1接着剤層が設けられた部分のラベル基材と接着剤との密着性を示す付着性が所定の評価を示すので、このラベル基材と接着剤層との密着性が、接着剤層とプラスチックボトルとの密着性より上回る。このため、得られる感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層が設けられた感熱ラベルの部分の構造破壊が生じ難い。したがって、感熱ラベルの部分、特に、ラベル基材から印刷インキや接着剤がプラスチックボトルに残存するのが抑制される。
【0008】
また、第1接着剤層に用いられる接着剤の凝集力を示す保持力が所定以上の値を有するので、得られる感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層に用いられる接着剤の凝集破壊が生じにくい。この感熱ラベルは、上記の通り、ラベル基材と接着剤層との密着性が、接着剤層とプラスチックボトルとの密着性より上回るので、感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層に用いられる接着剤は破断することなく、その全体ラベル基材に伴った動きを示し、プラスチックボトルへの糊残りが抑制される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下において、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかる感熱ラベルは、プラスチックボトルに巻きつけられて貼着されるラベルである。この感熱ラベル1は、図1(a)に示すように、ラベル基材2の両端部に、接着剤を用いた接着剤層3,4が設けられたものである。この接着剤層3,4のうち、上記ラベル基材2の一方の端部に設けられた接着剤層(以下、「第1接着剤層」と称する。)3は、図1(b)に示すように、上記プラスチックボトル5との接着に使用され、また、上記ラベル基材2の他方の端部に設けられた接着剤層(以下、「第2接着剤層」と称する。)4は、上記プラスチックボトル5に巻かれたラベルの一方の端部との接着に使用される。
【0010】
上記プラスチックボトル5としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトル等があげられる。
【0011】
上記ラベル基材2は、上記感熱ラベル1の本体を構成する基材であり、プラスチックフィルムから構成される。このプラスチックフィルムとしては、オレフィン系透明基材フィルム、PETフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム等があげられる。
【0012】
上記オレフィン系透明基材フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等があげられる。
【0013】
上記ポリプロピレンフィルムの例としては、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、「OPPフィルム」と略する。)や易接着OPPフィルム、アクリルコートのOPPフィルム等があげられる。
【0014】
上記OPPフィルムの具体例としては、東セロ(株)製;トーセロOP「U−1」、東洋紡績(株)製;東洋紡パイレンフィルム−OT「P2108」、「P2161」、「P2261」、「P2761」、二村化学工業(株)製;太閤FO「FOA」、「FOS」、「FOSC」、「FOS−B」、「FOS−BT」、「FOSC−BT」、「FOR」、「FOR−BT」、サン・トックス(株)製;サントックスOP「PA20」、「PA21」、「PA30」、「PA50」、東レ(株)製;トレファンBO「2500」、「2545」等があげられる。
【0015】
また、上記易接着OPPフィルムの具体例としては、サン・トックス(株)製;サントックスOP「AQ−20」、東レ(株)製;トレファンBO「S645」等があげられる。さらに、アクリルコートOPPフィルムの例としては、エクソン モービル社製;「LL666」、ユーシービーフィルム社製;Rayoface「ACA」、「CA」、「CPA」等があげられる。なお、上記の名称は、全て、各社の商品名又は登録商標である。
【0016】
上記第1接着剤層3や第2接着剤層4を構成する接着剤に用いる感熱性接着剤としては、熱可塑性樹脂、固体可塑剤、粘着付与剤からなるディレードタック剤及び熱可塑性樹脂、ワックス、粘着付与剤からなるホットメルト接着剤等が挙げられる。ラベルのパラ落ちなどを考慮すると、冷却後も粘着性の持続するディレードタック剤の方がより好ましい。このディレードタック剤としては、EVA系、アクリル系、ゴム系等が挙げられる。
【0017】
上記EVA系としては、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニルを単量体として含む酢酸ビニル系重合体等が挙げられる。上記アクリル系としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル(「アクリル酸エステル」及び「メタアクリル酸エステル」のうち少なくとも一種類を意味する。以下、「(メタ)」の表記はこれに準ずる。)の単独又は共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ビニルピロリドン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合体などの(メタ)アクリル酸又はそのエステルを単量体として含むアクリル系重合体等が挙げられる。上記ゴム系としては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、イソブチレン樹脂、イソブチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン樹脂、スチレン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム、又は天然ゴムが挙げられる。上記ホットメルト接着剤としては、粘着付与剤にロジン、ロジン誘導体等を用いたものが挙げられる。
【0018】
上記第1接着剤層3と上記ラベル基材2との密着性は、上記第1接着剤層3とプラスチックボトル5との密着性より上回る方がよい。この場合だと、得られる感熱ラベル1をプラスチックボトル5に貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層3が設けられた感熱ラベル1の部分の構造破壊が生じ難いため、感熱ラベル1の部分、特に、ラベル基材2から印刷インキや接着剤がプラスチックボトル5に残存するのが抑制されるからである。
【0019】
このような上記第1接着剤層3と上記ラベル基材2との密着性を示す指標として、付着性を用いることができる。この付着性は、JIS K 5400におけるXカットテープ法における評価点数で表すことができる。
【0020】
このXカットテープ法は、次に示す方法で行われる。すなわち、まず、上記感熱ラベル1の第1接着剤層3の部分を、第1接着剤層3が上になるように置く。次いで、カッターナイフを用いて、互いに30°の角度で交わり、ラベル基材2に達する長さ約40mmの切り傷をつけ、Xカット部を形成する。次に、交差する2本の切り傷の上からセロハン粘着テープを貼り付けて消しゴムでこすって気泡が残らないように、上記第1接着剤層3にこのセロハン粘着テープを完全に密着させる。そして、テープを付着させてから1〜2分後に、テープを直角方向に瞬間的に引き剥がす。その結果については、Xカット部の剥がれの状態を目視によって観察し、下記表1の基準に従って評価点数を導き出す。
【0021】
【表1】
Figure 2004086162
【0022】
このXカットテープ法の評価点数は、8〜10がよい。この評価点数が6以下の場合は、プラスチックボトル5から感熱ラベルを剥がす際、プラスチックボトル5に印刷インキや接着剤が残存する場合がある。
【0023】
上記のように付着性を有するので、ラベル基材2と第1接着剤層3との密着性が、第1接着剤層3とプラスチックボトル5との密着性より上回る。このため、得られる感熱ラベル1をプラスチックボトル5に貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層3が設けられた感熱ラベル1の部分の構造破壊が生じ難い。したがって、感熱ラベル1の部分、特に、ラベル基材2から印刷インキや接着剤がプラスチックボトル5に残存するのが抑制される。
【0024】
上記のラベル基材2と第1接着剤層3に使用される接着剤の種類等によっては、上記の付着性が得られない場合がある。このような場合、この付着性を向上させるための手段として、上記のラベル基材2の上記第1接着剤層3を設ける側の面に、一般的に使用されるコロナ処理を施したり、あるいは接着補助剤を塗工してもよい。この接着補助剤としては、アンカーコート剤、トップコート剤又はプライマー剤等があげられる。これらコロナ処理や接着補助剤塗工等、ラベル基材2の表面処理を施すことにより、十分な付着性を得ることができる場合がある。
【0025】
上記接着補助剤は、上記ラベル基材2のうち、少なくとも上記第1接着剤層3を形成する部分に塗布される。それ以外の部分に塗布してもよいが、上記ラベル基材2と第1接着剤層3を構成する接着剤との付着性を所定の範囲とするために、少なくとも、上記第1接着剤層3を形成する部分に塗布すれば十分だからである。
【0026】
この接着補助剤の塗布量は、0.1〜2g/m2 がよく、0.3〜1.0g/m2 が好ましい。0.1g/m2 より少ないと、十分に付着性を向上させられない場合がある。一方、2g/m2 より大きいと、生産性が悪くなる場合がある。
【0027】
上記第1接着剤層3の塗布幅は、10〜20mmがよく、13〜17mmが好ましい。10mmより狭いと、プラスチックボトル5への貼着に十分な強度が得られない場合がある。一方、20mmより広いと、生産性が悪くなる場合がある。
【0028】
また、上記第1接着剤層3に塗布される接着剤の塗布量は、固形分で2〜12g/m2 がよく、6〜10g/m2 が好ましい。2g/m2 より少ないと、上記感熱ラベル1とプラスチックボトル5との接着力が十分でなくなる場合がある。一方、12g/m2 より多いと、上記感熱ラベル1の製造が困難になったり、コストがかかる等の問題が生じたりする場合がある。
【0029】
上記第2接着剤層4は、図1(b)に示すように、感熱ラベル1同士を接着させるための接着剤層であり、プラスチックボトル5への糊残りの問題は生じない。ただ、プラスチックボトル5に貼着された感熱ラベル1を剥がす際、剥がしやすくする点から、第2接着剤層4に使用される接着剤の幅は、第1接着剤層3に使用される接着剤の幅より少ない方が好ましい。
【0030】
具体的には、上記第2接着剤層4の塗布幅は、5〜15mmがよく、8〜12mmが好ましい。5mmより狭いと、感熱ラベル1を構成するラベル基材2同士の接着が流通時や店頭において、剥がれやすくなる場合がある。一方、15mmより広いと、生産性が悪くなる場合がある。
【0031】
また、上記第2接着剤層4に塗布される接着剤の塗布量は、固形分で2〜12g/m2 がよく、4〜8g/m2 が好ましい。2g/m2 より少ないと、上記感熱ラベル1を構成するラベル基材2同士の接着力が十分でなくなる場合がある。一方、12g/m2 より多いと、上記感熱ラベル1の製造が困難になったり、コストがかかる等の問題が生じたりする場合がある。
【0032】
ところで、上記感熱ラベル1をプラスチックボトル5に貼着した後、剥がしたとき、ラベル基材2は、上記の記載から明らかなように、プラスチックボトル5に残らないものの、第1接着剤層3が破断され、感熱ラベル1側にしたがう部分と、プラスチックボトル5に残る部分とに分かれやすい。これは、第1接着剤層3を構成する接着剤の凝集破壊が生じるためにおこる現象である。この凝集破壊を防止するため、接着剤としては、凝集力が大きいものが好ましい。このような接着剤の凝集力を示す指標として、接着剤の保持力を採用することができる。
【0033】
この接着剤の保持力は、接着剤を所定のフィルム又はシートに所定量塗布し、これをステンレス板に貼り、このフィルム又はシートが剥がれる方向に所定の荷重をかけたとき、このフィルム又はシートがステンレス板から剥がれるまでの時間で示される力である。具体的には、対象の接着剤を所定のフィルム又はシートに所定量塗布し、所定の大きさに切って試験片とし、対象接着剤が感熱性接着剤の場合は、130℃で5分間乾燥機内で熱を加えて活性化させた後、ステンレス板に貼りつけ、所定の面積となるように上記試験片の糊部を重ねて、2kgローラーで10往復させて貼り合わせる。そして、荷重を1kgとし、40℃・90%RHの雰囲気内で、JIS  Z  0237に準じて、試験片がステンレス板から剥がれるまでの時間を測定することによって、保持力が得られる。
【0034】
この保持力が大きいということは、対象の接着剤を塗布したラベルが剥がれにくいということであり、特に、少なくとも1時間の保持力を有すると、接着剤の凝集力が十分に大きく、接着剤の凝集破壊が生じにくくなることを示している。一方、保持力が1時間未満だと、接着剤の凝集破壊が生じやすく、結果的に接着対象に接着剤が付着して残ってしまう。なお、上記保持力の上限は100時間である。100時間を越えてもよいが、実用レベルから見て、100時間で十分である。
【0035】
この発明にかかる感熱ラベル1は、プラスチックボトル5に巻かれるラベルとして使用することができる。そして、この感熱ラベル1を剥がしたとき、接着剤の残存、すなわち糊残りがほとんどないので、使用後の上記プラスチックボトル5等の再利用が容易となる。
【0036】
【実施例】
以下に、この発明について実施例を用いてより詳細に説明する。まず、使用した原材料及び試験方法について説明する。
【0037】
(原材料)
[ラベル基材]
・OPPフィルム…東洋紡(株):P2161(大きさ;50mm×230mm、厚さ50μm)(以下、「OPP1」と称する。)
・OPPフィルム…サン・トックス(株):AQ−20(大きさ;50mm×230mm、厚さ50μm)(以下、「OPP2」と称する。)
【0038】
[固体可塑剤分散液]
・フタル酸ジシクロヘキシル(キシダ化学(株)製100重量部、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製:ゴーセノール、10重量%水溶液)63重量部、水125重量部を混合し、ボールミルにて、固形分の体積平均粒子径が2μmとなるまで粉砕したもの。
【0039】
[感熱性接着剤]
・東洋インキ製造(株)製:DWヒートマジック1040(保持力:0.7時間、アクリル系、以下「DT1」と称する。)
・上記固体可塑剤分散液100重量部、酢酸ビニル−エチレン系エマルジョン(住化ケムテックス(株)製:スミカフレックスs−205)50重量部、ロジン誘導体(荒川化学工業(株)製:スーパーエステルE−650)20重量部を攪拌混合し、感熱性接着剤(保持力:19.2時間、EVA系、以下「DT2」と称する。)を製造した。
・上記固体可塑剤分散液100重量部、スチレン−ブタジエンラテックス系エマルジョン(JSR(株)製:SBラテックス0589)84重量部、上記のロジン誘導体30重量部を攪拌混合し、感熱性接着剤(保持力:4.3時間、ゴム系、以下「DT3」と称する。)を製造した。
・中央理化工業(株)製:アクアテックスEC−3700(保持力:12.8時間、以下「HM1」と称する。)
【0040】
なお、保持力は下記の方法で測定した。
対象の接着剤をOPP1の全面に8g/m2 塗布し、25×150mmの大きさの試験片に切り、130℃5分間乾燥機内で熱を加えて活性化させた。その後直ちに、ステンレス板に貼りつけ面積が25mm2 となるように試験片の糊部を重ねて、2kgローラーで10往復させることにより貼り合わせた。荷重を1kgとし、40℃・90%RHの雰囲気内でJIS  Z  0237に準じて保持力の測定を行った。
【0041】
[接着補助剤]
・アンカーコート剤…大日精化(株)製:セイカダイン2710A/B(以下、「AC剤」と称する。)
【0042】
(評価方法)
[付着性測定]
ラベル基材と第1接着剤層の接着剤との付着性を、JIS K 5400におけるXカットテープ法における評価点数で評価した。
具体的には、まず、実施例又は比較例で得られたラベルを130℃5分間乾燥機内で熱を加えて活性化させた。その後、第1接着剤層の部分を、第1接着剤層が上になるように置いた。次いで、カッターナイフを用いて、互いに30°の角度で交わり、ラベル基材に達する長さ約40mmの切り傷をつけ、Xカット部を形成した。次に、交差する2本の切り傷の上からセロハン粘着テープを貼り付けて消しゴムでこすって気泡が残らないように、第1接着剤層にこのセロハン粘着テープを完全に密着させた。そして、テープを付着させてから1〜2分後に、テープを直角方向に瞬間的に引き剥がした。そして、Xカット部の剥がれの状態を目視によって観察し、下記表2の基準に従って評価点数を導き出した。
【0043】
【表2】
Figure 2004086162
【0044】
[糊残り評価]
得られたラベルを乾燥機に入れ、130℃、5分間で活性化させる。その後直ちに、PETボトルに巻きつけて貼着し、23℃・50%RH又は40℃・90%RHの条件下で1ヶ月保存する。その後、ラベルを剥がし、PETボトルへの糊残りの状況を目視によって下記の基準で評価した。
◎:糊残りなし
○:ごくわずかに糊の痕跡がある
△:糊が僅かに残る
×:糊が大量に残る
【0045】
(実施例1)
ラベル基材としてOPP1を用い、このうち、第1接着剤層(幅16mm)及び第2接着剤層(幅14mm)を構成する両端部以外に、印刷インキ(サカタインクス(株)製:スーパーネオセント)を1g/m2 となるように塗工した。乾燥させた後、第1接着剤層となる部分に、AC剤を0.3g/m2 となるように塗工した。乾燥後、その上から、DT2を10g/m2 となるように塗工した。また、第2接着剤層となる部分に、DT1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0046】
(実施例2)
ラベル基材としてOPP2を用い、このうち、第1接着剤層(幅16mm)及び第2接着剤層(幅14mm)を構成する両端部以外に、印刷インキ(サカタインクス(株)製:スーパーネオセント)を1g/m2 となるように塗工した。乾燥させた後、第1接着剤層となる部分に、DT3を10g/m2 となるように塗工した。また、第2接着剤層となる部分に、DT1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0047】
(実施例3)
ラベル基材としてOPP2を用いた以外は実施例1と同様にして、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0048】
(実施例4)
第1接着剤層となる部分に塗布する接着剤としてDT3を用い、これの塗布量を2g/m2 とした以外は実施例3と同様にして、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0049】
(実施例5)
ラベル基材としてOPP1を用い、第1接着剤層、第2接着剤層となる部分にHM1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0050】
(比較例1)
ラベル基材としてOPP1を用い、このOPP1の非コロナ面全面に、印刷インキ(サカタインクス(株)製:スーパーネオセント)を1g/m2 となるように塗工した。乾燥させた後、第1接着剤層となる部分に、DT2を10g/m2 となるように塗工した。また、第2接着剤層となる部分に、DT1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0051】
(比較例2)
ラベル基材としてOPP2を用い、このうち、第1接着剤層(幅16mm)及び第2接着剤層(幅14mm)を構成する両端部以外に、印刷インキ(サカタインクス(株)製:スーパーネオセント)を1g/m2 となるように塗工した。乾燥させた後、第1接着剤層となる部分に、AC剤を0.3g/m2 となるように塗工した。乾燥後、その上から、DT1を10g/m2 となるように塗工した。また、第2接着剤層となる部分に、DT1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0052】
(比較例3)
ラベル基材としてOPP1を用い、第1接着剤層(幅16mm)となる部分に、DT2を10g/m2 となるように塗工した。また、第2接着剤層(幅14mm)となる部分に、DT1を10g/m2 となるように塗工した。これを乾燥し、ラベルを得た。得られたラベルを用いて、上記の方法に従って、付着性及び糊残りの評価を行った。その結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
Figure 2004086162
【0054】
【発明の効果】
この発明にかかる感熱ラベルは、第1接着剤層が設けられた部分のラベル基材と接着剤との密着性を示す付着性が所定の評価を示すので、このラベル基材と接着剤層との密着性が、接着剤層とプラスチックボトルとの密着性より上回る。このため、得られる感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層が設けられた感熱ラベルの部分の構造破壊が生じ難い。したがって、感熱ラベルの部分、特に、ラベル基材から印刷インキや接着剤がプラスチックボトルに残存するのが抑制される。
【0055】
また、第1接着剤層に用いられる接着剤の凝集力を示す保持力が所定以上の値を有するので、得られる感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層に用いられる接着剤の凝集破壊が生じにくい。この感熱ラベルは、上記の通り、ラベル基材と接着剤層との密着性が、接着剤層とプラスチックボトルとの密着性より上回るので、感熱ラベルをプラスチックボトルに貼着した後、剥がしたとき、第1接着剤層に用いられる接着剤は破断することなく、その全体がラベル基材に伴った動きを示し、プラスチックボトルへの糊残りが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明にかかるラベルの例を示す背面図
(b)(a)のラベルをプラスチックボトルに巻きつけて貼着した状態を示す断面図
【図2】(a)〜(f)Xカット試験の結果の現象を例示する模式図
【符号の説明】
1 感熱ラベル
2 ラベル基材
3 第1接着剤層
4 第2接着剤層
5 プラスチックボトル

Claims (4)

  1. プラスチックボトルに巻きつけられるラベルにおいて、
    上記ラベルはプラスチックフィルムからなるラベル基材の両端部に、感熱性接着剤である接着剤を用いた接着剤層が設けられたものであり、
    上記ラベル基材の一方の端部に設けられた第1接着剤層は、上記プラスチックボトルとの接着に使用され、
    上記ラベル基材の他方の端部に設けられた第2接着剤層は、上記プラスチックボトルに巻かれたラベルの一方の端部との接着に使用され、
    上記接着剤の保持力が、JIS Z 0237に準拠した測定において、少なくとも1時間であり、
    上記第1接着剤層が設けられた部分の上記ラベル基材と接着剤との付着性は、JIS K 5400におけるXカットテープ法における評価点数が8〜10であることを特徴とする感熱ラベル。
  2. 上記第1接着剤層の塗布幅が10〜20mmであると共に、その塗布量が2〜12g/m2 であり、かつ、上記第2接着剤層の塗布幅が5〜15mmであると共に、その塗布量が2〜12g/m2 であることを特徴とする請求項1に記載の感熱ラベル。
  3. 上記ラベル基材の上記接着剤層を設ける側の面に、接着補助剤を塗工する請求項1又は2に記載の感熱ラベル。
  4. 上記接着補助剤は、上記ラベル基材のうち、少なくとも上記第1接着剤層を形成する部分に塗布され、上記接着補助剤の塗布量は、0.1〜2g/m2 であることを特徴とする請求項3に記載の感熱ラベル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005266507A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 生分解性胴巻きラベル、及び、そのラベル付き容器

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