JP2004085474A - ガスセンサ素子 - Google Patents

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JP2004085474A JP2002249367A JP2002249367A JP2004085474A JP 2004085474 A JP2004085474 A JP 2004085474A JP 2002249367 A JP2002249367 A JP 2002249367A JP 2002249367 A JP2002249367 A JP 2002249367A JP 2004085474 A JP2004085474 A JP 2004085474A
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Kazunori Suzuki
鈴木 一徳
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Abstract

【課題】ガスセンサ素子の製造時に,これを構成する各シートに亀裂が生じることを防止するガスセンサ素子を提供すること。
【解決手段】ガスセンサ素子1は,各シート131,132,14,16,196,195及び各スペーサ133,15,17を積層して構成したものである。基準ガス室122内には,固体電解質シート14と遮蔽シート132との間を支持する支持体51が配設してある。被測定ガス室12,11内には,固体電解質シート14と固体電解質シート16との間を支持する支持体52,53が配設してある。基準ガス室121内には,固体電解質シート16と被覆ヒータシート196との間を支持する支持体54が配設してある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,被測定ガス中に含まれるNOx等のガス濃度の検出を行うガスセンサ素子に関する。
【0002】
【従来技術】
ガスセンサ素子は,固体電解質シートに一対の電極を設けて形成した複数の電気化学セルにより,排気ガス等の被測定ガス中に含まれるNOx等のガス濃度を検出するよう構成してある。すなわち,上記固体電解質シートとこれに対向する対向シートとの間には,スペーサを配設することにより上記被測定ガスを導入する被測定ガス室又は測定の基準とする大気を導入する基準ガス室を形成している。そして,被測定ガス室に導入した被測定ガスの酸素濃度を調整した後,これに含まれるNOx等のガス濃度を求める。
【0003】
【解決しようとする課題】
ところで,上記ガスセンサ素子としては,例えば,図15に示すごとく,多孔質シート931,遮蔽シート932,スペーサ933,モニタセル3及びセンサセル4を構成する固体電解質シート94,スペーサ95,ポンプセル2を構成する固体電解質シート96,スペーサ97及びヒータシート99を積層して構成したガスセンサ素子9がある。そして,この積層は,上記各シート931,932,94,96,99及び各スペーサ933,95,97を重ねた状態で加圧し,その後,焼成を行うことにより行っている。
【0004】
しかしながら,上記ガスセンサ素子9において,各スペーサ933,95,97の内側に形成されたガス室91,92,921,922の部分は中空状になっている。そのため,上記加圧を行う際には,特に,上記ガスセンサ素子9の最も外側に積層される上記遮蔽シート932は,ガス室912に向けてたわむ。そして,この際には,図16,図17に示すごとく,遮蔽シート932の幅方向の略中央部分に,ガスセンサ素子9の長手方向に沿って亀裂を生じることがある。
また,この亀裂の問題点は,他のシート931,94,96,99においても同様に発生するおそれがある。さらに,亀裂の問題点は,例えば,特開平9−113484号公報に示されたガスセンサ素子においても同様に発生するおそれがある。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,ガスセンサ素子の製造時に,これを構成する各シートに亀裂が生じることを防止するガスセンサ素子を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
本発明は,一対の電極を設けて電気化学セルを構成する固体電解質シートと,該固体電解質シートに対向配設する対向シートとを有し,両者の間に上記電極にガスを接触させるためのガス室を形成するスペーサを配設してなるガスセンサ素子であって,
上記ガス室内には,上記固体電解質シートと上記対向シートの積層方向における押圧力を支持する支持体が配設してあることを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項1)。
【0007】
本発明のガスセンサ素子は,上記固体電解質シートと対向シートとの間に上記ガス室を形成している。そして,このガス室内には,固体電解質シートと対向シートの積層方向における押圧力を支持する支持体が配設してある。そのため,本発明のガスセンサ素子は,固体電解質シートと対向シートとの間に押圧力が加わったときに,これらがガス室に向けてたわむことを抑制することができる。そのため,上記ガスセンサ素子は,強度が高い。
【0008】
また,上記ガスセンサ素子を製造するに当たっては,固体電解質シート,スペーサ及び対向シートを重ね合わせた状態で加圧する。このとき,固体電解質シートと対向シートとの間には押圧力が加わる。
そこで,この際にも,上記ガス室に配設した支持体により,上記押圧力を支持することができ,固体電解質シート又は対向シートがガス室に向けてたわむことを抑制することができる。それ故,固体電解質シート又は対向シートに亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
【0009】
上記加圧を行った後には,焼成を行い上記ガスセンサ素子を製造する。そして,上記対向シート又はスペーサが固体電解質シートと異なる材料により形成してある場合には,上記焼成の際に,対向シート又はスペーサと固体電解質シートとの熱収縮率の差により,固体電解質シート又は対向シートがガス室に向けてたわむおそれがある。この場合でも,上記支持体によりたわみの発生を抑制して,固体電解質シート又は対向シートに亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
それ故,本発明によれば,ガスセンサ素子の製造時に,これを構成する各シートに亀裂が生じることを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
上述した本発明のガスセンサ素子における好ましい実施の形態につき説明する。
上記ガスセンサ素子は,自動車のエンジンからの排気ガスを被測定ガスとし,この被測定ガス中におけるNOx又は炭化水素の濃度を検出するものとすることができる。また,上記ガスセンサ素子は,エンジンの空燃比制御,触媒制御又は劣化検知等を行うために使用することができる。
【0011】
上記支持体を配設するガス室としては,上記ガスセンサ素子の外部より被測定ガスを導入する被測定ガス室がある。また,上記支持体を配設するガス室としては,上記ガスセンサ素子の外部より基準ガスである大気を導入する基準ガス室もある。
また,上記対向シートとしては,上記ガスセンサ素子において最も外側に積層される最外層シートがある。そして,この最外層シートと上記固体電解質シートとの間に配設したスペーサにより形成したガス室に上記支持体を配設して,当該最外層シートに亀裂が発生することを効果的に防止することができる。
【0012】
上記電気化学セルとしては,一対の電極の間に電圧を印加することにより,上記被測定ガス室における酸素濃度を調整するポンプセル,あるいは一対の電極の間に流れる酸素イオン電流を測定することにより上記被測定ガス室における酸素濃度を検出するモニタセルがある。また,上記電気化学セルとしては,一方の電極において被測定ガスを分解させ,この分解量に応じて発生する酸素濃度の変化を,一対の電極の間に流れる酸素イオン電流として測定して,被測定ガスの濃度を求めるセンサセルもある。また,上記ガスセンサ素子を自動車のエンジンの排気系に設置して用いる場合には,上記電気化学セルとしては,排気ガス中における酸素濃度よりエンジンにおける空燃比を検出する空燃比セルもある。
【0013】
また,上記ガス室は,長尺形状を有しており,上記支持体は,上記ガス室の長手方向に直交する幅方向における中心部分を支えるよう形成してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には,上記固体電解質シート又は上記対向シートにおいて最もたわみが生じやすい上記中心部分を上記支持体により支持することができる。そのため,上記亀裂の発生を一層効果的に防止することができる。
なお,上記幅方向とは,上記長手方向に直交するガス室の平面方向のことをいう。
【0014】
また,上記長手方向に直交する断面における上記支持体の断面積は,上記長手方向に直交する断面における上記ガス室の断面積の5〜95%を占めることが好ましい(請求項3)。この場合には,上記支持体の配設により,上記たわみの発生を抑制すると共に,上記ガス室にガスを入出させる通路部分の断面積が小さくなってしまうことを防止することができる。そのため,ガスセンサ素子により測定を行う被測定ガス中におけるNOx等のガス濃度の検出の応答性が悪化することを抑制しつつ,上記亀裂の発生を防止することができる。
【0015】
上記支持体の断面積が上記ガス室の断面積の5%未満の場合には,支持体の断面積が小さくてその強度が不足し,上記たわみを抑制する効果が得られないおそれがある。一方,上記支持体の断面積が上記ガス室の断面積の95%を超える場合には,支持体の断面積が大きくて,上記通路部分の断面積が小さくなってしまう。
【0016】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明のガスセンサ素子にかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例のガスセンサ素子1は,自動車のエンジンからの排気ガスを被測定ガスとし,この被測定ガス中におけるNOxの濃度を検出するものである。ガスセンサ素子1は,図1,図2に示すごとく,被測定ガス室11,12,ポンプセル2,モニタセル3,センサセル4及びヒータ19を備えている。また,被測定ガス室11,12は所定の拡散抵抗の下に被測定ガスが導入されるよう構成されている。
【0017】
上記ポンプセル2は,酸素イオン導電性の固体電解質シート16とその表面に設けた一対の電極21,22とにより構成されている。一方の電極21は上記被測定ガス室11内に配設されており,他方の電極22は大気を導入する基準ガス室121内に配設されている。
上記被測定ガス室11には,多孔質シート131及びガス導入穴101を介して上記排気ガスが導入される。そして,ポンプセル2は,一対の電極21,22に電圧を印加することにより,被測定ガス室11に導入した排気ガス中の酸素濃度を調整する。その後,この酸素濃度の調整を行った排気ガスは,被測定ガス室11より拡散抵抗通路102を介して被測定ガス室12に導入される。
【0018】
上記モニタセル3は,酸素イオン導電性の固体電解質シート14とその表面に設けた一対の電極31,32とにより構成されている。一方の電極31は,大気を導入する基準ガス室122内に配設されており,他方の電極32は上記被測定ガス室12内に配設されている。
モニタセル3は,被測定ガス室12における酸素濃度と基準ガス室122における酸素濃度との差により,一対の電極31,32の間に流れる酸素イオン電流を測定して,被測定ガス室12内の酸素濃度を検出する。そして,この検出を行った酸素イオン電流の値に応じて,上記ポンプセル2に印加する電圧を制御する。
【0019】
上記センサセル4は,酸素イオン導電性の固体電解質シート14とその表面に設けた一対の電極41,42とにより構成されている。一方の電極41は,大気を導入する基準ガス室122内に配設されており,他方の電極42は上記被測定ガス室12内に配設されている。
そして,センサセル4は,電極42において排気ガス中のNOxを分解させ,この分解量に応じて発生する酸素濃度の変化を一対の電極41,42の間に流れる酸素イオン電流として測定し,NOxの濃度を求める。
【0020】
上記ヒータ19は,上記ポンプセル2,モニタセル3及びセンサセル4を所定の活性温度に至るまで加熱するものである。このヒータ19は,絶縁性のヒータシート195と絶縁性の被覆ヒータシート196との間に,通電により発熱する発熱体191を備えている。
【0021】
そして,本例のガスセンサ素子1は,多孔質シート131,遮蔽シート132,基準ガス室122を形成するスペーサ133,モニタセル3及びセンサセル4を構成する固体電解質シート14,被測定ガス室11,12を形成するスペーサ15,ポンプセル2を構成する固体電解質シート16,基準ガス室121を形成するスペーサ17,被覆ヒータシート196,発熱体191を配設したヒータシート195を積層して構成したものである。
【0022】
本例においては,図1,図2に示すごとく,上記モニタセル3及びセンサセル4を構成する固体電解質シート14と,この固体電解質シート14に対向配設する対向シートである上記遮蔽シート132との間には,上記電極31,41に大気を接触させるための基準ガス室122を形成するスペーサ133が配設されている。なお,遮蔽シート132及びスペーサ133は,固体電解質シート14における電極31,41が形成された側に配設されている。
【0023】
そして,図3に示すごとく,上記基準ガス室122内には,固体電解質シート14と遮蔽シート132との積層方向における押圧力を支持する支持体51が配設してある。
上記支持体51は,固体電解質シート14と遮蔽シート132との間及び電極31,41と遮蔽シート132との間を支持しており,これらの間の間隙が縮小することを防止する。
【0024】
図9に示すごとく,上記基準ガス室122は,長尺形状を有しており,上記支持体51は,上記基準ガス室122の長手方向Lに直交する幅方向Wにおける中心部分を支えるよう形成してある。そのため,遮蔽シート132において最もたわみが生じやすい上記中心部分を上記支持体51により支持することができる。なお,上記ガスセンサ素子1は,長尺状に形成されており,上記基準ガス室122の長手方向Lは,ガスセンサ素子1の長手方向Lと同じ方向である。
【0025】
また,同図に示すごとく,本例では,上記長手方向Lに直交する断面における上記支持体51の断面積Aは,上記長手方向Lに直交する断面における上記基準ガス室122の断面積Bの約35%を占めている。これにより,上記基準ガス室122における大気の導入路の断面積が小さくなってしまうことを防止し,ガスセンサ素子1により測定を行うNOx濃度の検出における応答性の悪化を抑制することができる。
なお,図9において,支持体51の断面積Aは太い破線で示し,基準ガス室122の断面積Bは太い実線で示す。
【0026】
なお,この応答性の悪化は,検出の遅延及び検出濃度の誤差として現れる。図10は,実際のNOx濃度と検出したNOx濃度とを示すグラフであり,横軸に時間,縦軸にNOx濃度をとったグラフである。上記検出の遅延は,同図に示すごとく,実際のNOx濃度の変化に対して,検出したNOx濃度の変化が遅れて現れることにより,応答性を悪化させるものである。また,上記検出濃度の誤差は,実際のNOx濃度が変化したときに,検出したNOx濃度が実際のNOx濃度よりも高い値を示してしまうオーバーシュートX1,又は検出したNOx濃度が実際のNOx濃度よりも低い値を示してしまうアンダーシュートX2として現れることにより,応答性を悪化させるものである。
【0027】
また,図3に示すごとく,本例の支持体51は,上記電極31,41に覆い被さるようにして,電極31,41と遮蔽シート132との間にも形成した。
これに対し,図4に示すごとく,支持体51は,上記電極31,41に覆い被さらないようにして,固体電解質シート14と遮蔽シート132との間に形成してもよい。また,支持体51は,図5〜図7に示すごとく,複数に分割して配設してあってもよく,分割した各支持体51は,四角,楕円,円形等の種々の形状とすることができる,この場合には,同図のように,分割した各支持体51は,上記幅方向Wにおける中心部分を支持することが好ましい。
【0028】
また,図8に示すごとく,分割した各支持体51は,千鳥状に配設することもできる。この場合にも,同図のように,分割した各支持体51は,上記幅方向Wにおける中心部分を含めて支持することが好ましい。
【0029】
また,図1に示すごとく,上記モニタセル3及びセンサセル4を構成する固体電解質シート14と,この固体電解質シート14に対して上記遮蔽シート132とは反対側に対向配設する対向シートである上記固体電解質シート16との間には,上記電極32,42に酸素濃度調整後の排気ガスを接触させるための被測定ガス室12を形成するスペーサ15が配設されている。そして,上記被測定ガス室12内には,固体電解質シート14と固体電解質シート16との積層方向における押圧力を支持する支持体52が配設してある。
【0030】
この支持体52は,上記固体電解質シート14と固体電解質シート16との間,及び電極32,42と固体電解質シート16との間を支持している。そして,支持体52は,固体電解質シート14と固体電解質シート16との間における間隙が縮小することを防止する。
【0031】
また,図1に示すごとく,上記固体電解質シート14と上記固体電解質シート16との間には,上記スペーサ15によって,上記電極21に排気ガスを接触させるための被測定ガス室11が形成されている。そして,この被測定ガス室11内には支持体53が配設されており,固体電解質シート14と固体電解質シート16との間及び電極21と固体電解質シート14との間は,支持体53によっても支持されている。
このように,固体電解質シート14と固体電解質シート16との間は,支持体53によっても,間隙が縮小することを防止してある。
【0032】
また,同図に示すごとく,上記ポンプセル2を構成する固体電解質シート16と,この固体電解質シート16に対して上記固体電解質シート14とは反対側に対向配設する対向シートである上記被覆ヒータシート196との間には,上記電極22に大気を接触させるための基準ガス室121を形成するスペーサ17が配設されている。そして,基準ガス室121内には,固体電解質シート16と被覆ヒータシート196との積層方向における押圧力を支持する支持体54が配設してある。
【0033】
この支持体54は,固体電解質シート16と被覆ヒータシート196との間及び電極22と被覆ヒータシート196との間を支持しており,これらの間の間隙が縮小することを防止する。
なお,上記支持体52,53,54の形状,断面積及び配設位置については,上記支持体51と同様にすることができる。
【0034】
また,上記ポンプセル2における一対の電極21,22,上記モニタセル3における一対の電極31,32及び上記センサセル4における電極41は,いずれもNOxに対する分解活性をほとんど有しないものである。具体的には,これらの電極21,22,31,32,41は,主成分としてPtとAuを含有する多孔質サーメット電極により構成してある。
また,センサセル4における電極42は,NOxに対する分解活性を有するものである。具体的には,電極42は,主成分としてPtとRhを含有する多孔質サーメット電極により構成してある。
【0035】
上記各固体電解質シート14,16は,ジルコニアやセリア等の酸素イオン導電性を有する固体電解質体よりなる。また,上記遮蔽シート132,上記各スペーサ133,15,17,ヒータシート195及び被覆ヒータシート196は,は,アルミナ等の絶縁材料よりなる。
また,本例では,上記各支持体51〜54は,アルミナ等の絶縁材料より形成した。
【0036】
上記のごとく,本例のガスセンサ素子1においては,上記各ガス室122,12,11,121には,各シート131,132,14,16,195,196及び各スペーサ133,15,17の積層方向における押圧力を支持する支持体51〜54が配設してある。そのため,ガスセンサ素子1は,上記積層方向に押圧力が加わったときでも,各シート132,14,16,196が各ガス室122,12,11,121に向けてたわむことを抑制することができる。そのため,上記ガスセンサ素子1は,強度が高い。
【0037】
また,上記ガスセンサ素子1を製造するに当たっては,各シート131,132,14,16,195,196及び各スペーサ133,15,17を重ね合わせた状態で加圧する。このとき,各シート132,14,16,196の間には押圧力が加わる。
そこで,この際にも,上記各ガス室122,12,11,121に配設した支持体51〜54により,上記押圧力を支持することができ,各シート132,14,16,196が各ガス室122,12,11,121に向けてたわむことを抑制することができる。それ故,各シート132,14,16,196に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
【0038】
また,上記加圧を行った後には,焼成を行い上記ガスセンサ素子1を製造する。そして,本例のように,各シート131,132,14,16,195,196及び各スペーサ133,15,17に使用した材料が異なっている場合には,上記焼成の際に,熱収縮率の差により各シート132,14,16,196が各ガス室122,12,11,121に向けてたわむおそれがある。
【0039】
この場合でも,上記支持体51〜54によりたわみの発生を抑制して,各シート132,14,16,196に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
それ故,本例によれば,ガスセンサ素子1の製造時に,これを構成する各シート132,14,16,196に亀裂が生じることを防止することができる。
【0040】
なお,上記各スペーサ133,15,17は,各シート196,16,14の表面にスペーサ形成用の接着剤を塗布することにより形成することができる。また,各支持体51〜54も同様に,各シート196,16,14の表面に支持体形成用の接着剤を塗布することにより形成することができる。そして,この場合のスペーサ形成用又は支持体形成用の接着剤には,アルミナ微粉末と,バインダを溶解させた溶剤とを混錬して得たアルミナペーストを用いることができる。また,上記バインダとしては,例えばポリビニルアルコールがあり,上記溶剤としては,例えばテルピネオールがある。
【0041】
また,上記各スペーサ133,15,17には,予め,カッティングにより各ガス室122,12,11,121の形状を形成したものを用いることもできる。また,各支持体51〜54も同様に,予め,それらの形状に形成したものを用いることもできる。そして,この場合には,接着剤を用いて各シート131,132,14,16,195,196及び各スペーサ133,15,17を接着することができる。
【0042】
この場合の接着剤には,アルミナ微粉末と,バインダを溶解させた溶剤とを混錬して得たアルミナペーストを用いることができる。また,上記バインダとしては,例えばポリビニルアルコールがあり,上記溶剤としては,例えばテルピネオールがある。
また,上記の場合,接着剤は用いずに,各シート131,132,14,16,195,196及び各スペーサ133,15,17は,焼成により接着してもよい。
【0043】
(実施例2)
本例は,上記実施例1に記載したガスセンサ素子1とは構成が若干異なるガスセンサ素子10において,支持体71〜74を設けた例である。
本例のガスセンサ素子10は,図11,図12に示すごとく,被測定ガス室61,610,62,第1ポンプセル2,第2ポンプセル20,モニタセル3,センサセル4及びヒータ19を備えている。
そして,本例のガスセンサ素子10は,第1ポンプセル2を構成する固体電解質シート64,被測定ガス室61,610,62を形成するスペーサ65,第2ポンプセル20とモニタセル3とセンサセル4とを構成する固体電解質シート66,基準ガス室63を形成するスペーサ67,被覆ヒータシート196及びヒータシート195を積層して構成したものである。
【0044】
本例の第1ポンプセル2は,酸素イオン導電性の固体電解質シート64とその表面に設けた一対の電極21,22とにより構成されている。一方の電極21は大気に曝されており,他方の電極22は被測定ガス室61内に配設されている。被測定ガス室61には,ガス導入通路611を介して上記排気ガスが導入される。そして,本例の第1ポンプセル2は,一対の電極21,22に電圧を印加することにより,被測定ガス室61に導入した排気ガス中の酸素濃度を調整する。その後,この酸素濃度の調整を行った排気ガスは,被測定ガス室61より拡散抵抗通路612を介して被測定ガス室610に導入される。
【0045】
本例のモニタセル3は,酸素イオン導電性の固体電解質シート66とその表面に設けた一対の電極31,32とにより構成されている。一方の電極31は,被測定ガス室61内に配設されており,他方の電極32は,大気を導入する基準ガス室63内に配設されている。
本例のモニタセル3は,被測定ガス室61における酸素濃度と基準ガス室63における酸素濃度との差により,一対の電極31,32の間に発生する起電力を測定して,被測定ガス室61内の酸素濃度を検出する。そして,この検出を行った起電力の値に応じて,上記ポンプセル2に印加する電圧を制御する。
【0046】
本例の第2ポンプセル20は,酸素イオン導電性の固体電解質シート66とその表面に設けた一対の電極201,202とにより構成されている。一方の電極201は,被測定ガス室610内に配設されており,他方の電極202は,大気を導入する基準ガス室63内に配設されている。
本例の第2ポンプセル20は,一対の電極201,202に電圧を印加することにより,被測定ガス室610に導入した排気ガス中の酸素濃度をさらに調整する。その後,この酸素濃度の調整を行った排気ガスは,被測定ガス室610より拡散抵抗通路613を介して被測定ガス室62に導入される。
【0047】
本例のセンサセル4は,酸素イオン導電性の固体電解質シート66とその表面に設けた一対の電極41,42とにより構成されている。一方の電極41は,被測定ガス室62内に配設されており,他方の電極42は,大気を導入する基準ガス室63内に配設されている。
そして,本例のセンサセル4は,電極41において排気ガス中のNOxを分解させ,この分解量に応じて発生する酸素濃度の変化を一対の電極41,42の間に流れる酸素イオン電流として測定し,NOxの濃度を求める。
また,本例のヒータ19は,上記実施例1のものと同様である。
【0048】
上記被測定ガス室61,610,62には,それぞれ上記固体電解質シート64と上記固体電解質シート66との間を支持する支持体71〜73が配設してある。これにより,各固体電解質シート64,66が各被測定ガス室61,610,62に向けてたわむことを抑制し,各固体電解質シート64,66に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
【0049】
また,上記基準ガス室63には,上記固体電解質シート66と上記被覆ヒータシート196との間を支持する支持体74が配設してある。これにより,各シート66,196が基準ガス室63に向けてたわむことを抑制し,各シート66,196に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
その他は上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】
(実施例3)
本例は,上記実施例1に記載したガスセンサ素子1とは構成が若干異なるガスセンサ素子100において,支持体75〜77を設けた例である。
本例のガスセンサ素子100は,図13,図14に示すごとく,被測定ガス室81,82,第1ポンプセル2,第2ポンプセル20,モニタセル3,センサセル4及びヒータ19を備えている。
そして,本例のガスセンサ素子100は,第1ポンプセル2を構成する固体電解質シート84,被測定ガス室81,82を形成するスペーサ85,第2ポンプセル20とモニタセル3とセンサセル4とを構成する固体電解質シート86,基準ガス室83を形成するスペーサ87,被覆ヒータシート196及びヒータシート195を積層して構成したものである。
【0051】
本例の第1ポンプセル2は,酸素イオン導電性の固体電解質シート84とその表面に設けた一対の電極21,22とにより構成されている。一方の電極21は大気に曝されており,他方の電極22は被測定ガス室81内に配設されている。
被測定ガス室81には,ガス導入通路811を介して上記排気ガスが導入される。そして,本例の第1ポンプセル2は,一対の電極21,22に電圧を印加することにより,被測定ガス室81に導入した排気ガス中の酸素濃度を調整する。その後,この酸素濃度の調整を行った排気ガスは,被測定ガス室81より拡散抵抗通路812を介して被測定ガス室82に導入される。
【0052】
本例のモニタセル3は,酸素イオン導電性の固体電解質シート86とその表面に設けた一対の電極31,32とにより構成されている。一方の電極31は,被測定ガス室81内に配設されており,他方の電極32は,大気を導入する基準ガス室83内に配設されている。また,他方の電極32は,後述する第2ポンプセル20及びセンサセル4の電極としても用いる。
本例のモニタセル3は,被測定ガス室81における酸素濃度と基準ガス室83における酸素濃度との差により,一対の電極31,32の間に発生する起電力を測定して,被測定ガス室81内の酸素濃度を検出する。そして,この検出を行った起電力の値に応じて,上記第1ポンプセル2に印加する電圧を制御する。
【0053】
本例の第2ポンプセル20は,酸素イオン導電性の固体電解質シート84の表面に設けた電極201,酸素イオン導電性を有するスペーサ85,固体電解質シート86,固体電解質シート86に設けた電極203及び上記電極32により構成されている。電極201及び電極203は,被測定ガス室81内に配設されている。
本例の第2ポンプセル20は,一対の電極201,32に電圧を印加することにより,被測定ガス室82に導入した排気ガス中の酸素濃度をさらに調整する。
【0054】
本例のセンサセル4は,酸素イオン導電性の固体電解質シート86,その表面に設けた電極41及び上記電極32により構成されている。一方の電極41は,被測定ガス室82内に配設されている。
そして,本例のセンサセル4は,電極41において排気ガス中のNOxを分解させ,この分解量に応じて発生する酸素濃度の変化を一対の電極41,32の間に流れる酸素イオン電流として測定し,NOxの濃度を求める。
また,本例のヒータ19は,上記実施例1のものと同様である。
【0055】
上記被測定ガス室81,82には,それぞれ上記固体電解質シート84と上記固体電解質シート86との間を支持する支持体75,76が配設してある。これにより,各固体電解質シート84,86が各被測定ガス室81,82に向けてたわむことを抑制し,各固体電解質シート84,86に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
【0056】
また,上記基準ガス室83には,上記固体電解質シート86と上記被覆ヒータシート196との間を支持する支持体77が配設してある。これにより,各シート86,196が基準ガス室83に向けてたわむことを抑制し,各シート86,196に亀裂を生じてしまうことを防止することができる。
その他は上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,ガスセンサ素子の断面説明図。
【図2】実施例1における,ガスセンサ素子の斜視展開図。
【図3】実施例1における,電極に覆い被さった状態の支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線断面説明図。
【図4】実施例1における,電極に覆い被さっていない状態の支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線相当の断面説明図。
【図5】実施例1における,四角形状の複数の支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線断面説明図。
【図6】実施例1における,楕円形状の複数の支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線断面説明図。
【図7】実施例1における,円形状の複数の支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線断面説明図。
【図8】実施例1における,千鳥状に配設した支持体を示す図で,図1におけるB−B矢視線断面説明図。
【図9】実施例1における,支持体と被測定ガス室との断面積の比を示す図で,図1におけるA−A矢視線断面説明図。
【図10】実施例1における,実際のNOx濃度と検出したNOx濃度とを示すグラフで,横軸に時間,縦軸にNOx濃度をとったグラフ。
【図11】実施例2における,ガスセンサ素子の断面説明図。
【図12】実施例2における,支持体の形成状態を示す図で,図11におけるA−A矢視線断面説明図。
【図13】実施例3における,ガスセンサ素子の断面説明図。
【図14】実施例3における,支持体の形成状態を示す図で,図13におけるA−A矢視線断面説明図。
【図15】従来例における,ガスセンサ素子の断面説明図。
【図16】従来例における,ガスセンサ素子の平面説明図。
【図17】従来例における,ガスセンサ素子を示す図で,図15におけるA−A矢視線断面説明図。
【符号の説明】
1...ガスセンサ素子,
14,16...固体電解質シート,
132...遮蔽シート,
133,15,17...スペーサ,
19...ヒータ,
2...ポンプセル,
21,22...電極,
3...モニタセル,
31,32...電極,
4...センサセル,
41,42...電極,
51〜54...支持体,

Claims (3)

  1. 一対の電極を設けて電気化学セルを構成する固体電解質シートと,該固体電解質シートに対向配設する対向シートとを有し,両者の間に上記電極にガスを接触させるためのガス室を形成するスペーサを配設してなるガスセンサ素子であって,
    上記ガス室内には,上記固体電解質シートと上記対向シートの積層方向における押圧力を支持する支持体が配設してあることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1において,上記ガス室は,長尺形状を有しており,上記支持体は,上記ガス室の長手方向に直交する幅方向における中心部分を支えるよう形成してあることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は2において,上記長手方向に直交する断面における上記支持体の断面積は,上記長手方向に直交する断面における上記ガス室の断面積の5〜95%を占めることを特徴とするガスセンサ素子。
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