JP2004084837A - 鉛プラグ入り積層ゴム支承 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】補強プレート3,4とゴム層5とを交互に積層してなる積層ゴム1に、水平方向に間隔を置いて複数本の鉛プラグ2を鉛直方向に貫通して配置した鉛プラグ入り積層ゴム支承において、補強プレート間4,4におけるゴム層5内に、補強プレート4よりも外形寸法が小さく、かつ各鉛プラグ2が貫通する複数の孔8を有する矩形の拘束プレート7を配置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛プラグ入り積層ゴム支承に関する。さらに詳しくは、例えば橋梁における橋桁と橋脚との間に設置され、上部構造物の荷重を支持するとともに地震時における免震装置として機能する鉛プラグ入り積層ゴム支承に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震時において鉛プラグがせん断塑性変形することにより、振動エネルギを吸収し、振動を減衰させる鉛プラグ入り積層ゴム支承が知られている。この鉛プラグ入り積層ゴム支承は、鋼板とゴム層とを交互に積層してなる積層ゴムに鉛プラグを鉛直方向に貫通配置して構成される。
【0003】
しかしながら、かかる積層ゴム支承が橋梁用のものとして使用される場合、ゴム層が厚くなるため、鉛プラグのゴム層への侵入あるいは鉛プラグの局部変形等が生じ、この結果純せん断変形が受けられず、所期のエネルギー吸収効果が得られないことがある(特開平7−97827号公報、段落0003参照)。
【0004】
ところで、近年、高速道路における橋桁が大型化し、これに伴って橋桁と橋脚との間に設置される積層ゴム支承も大型化している。すなわち、ゴム層の厚みが増しているだけでなく平面的にも大きなものとなり、このため複数本の鉛プラグが積層ゴムを貫通して配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に複数本の鉛プラグが配置された積層ゴム支承において、せん断変形時における鉛プラグを拘束することにより、鉛プラグのゴム層への侵入や鉛プラグ自体の局部変形を防止し、所期のエネルギー吸収効果を維持することができるごとくすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明は、補強プレートとゴム層とを交互に積層してなる積層ゴムに、水平方向に間隔を置いて複数本の鉛プラグを鉛直方向に貫通して配置した鉛プラグ入り積層ゴム支承において、
前記補強プレート間におけるゴム層内に、前記補強プレートよりも外形寸法が小さく、かつ各鉛プラグが貫通する複数の孔を有する矩形の拘束プレートを配置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴム支承である。
【0007】
本発明によれば、ゴム層内に鉛プラグが貫通する拘束プレートを配置したので、積層ゴムのせん断変形時において拘束プレートによって鉛プラグが拘束される。したがって、ゴム層の厚みが増しても、鉛プラグのゴム層への侵入や鉛プラグ自体の局部変形が防止され、所期のエネルギー吸収効果を維持することができる。
【0008】
橋梁用積層ゴム支承の場合、金型が共通に使えるようにするため、その平面形状は矩形のものが主流である。したがって、本発明を橋梁用積層ゴム支承に適用した場合、その平面形状と拘束プレートとはいずれも形状を同じくする矩形であることになり、積層ゴムのせん断変形時において拘束プレートの追従性を良くすることができる。この結果、積層ゴム支承のせん断変形時において拘束プレートには鉛直方向の回転が生じにくく、該拘束プレートはせん断変形に追従して水平方向に移動するため、鉛プラグを確実に拘束することができる。
【0009】
前記拘束プレートには、その面積を減じるためのくり抜き孔が設けられている。本発明による積層ゴム支承において、拘束プレートが存在する部分の鉛直ばね定数は次式で与えられる。
KD=(3 + 6.58S2)G・A´/Σte´ …(1)
また、拘束プレートが存在しない部分の鉛直ばね定数は次式で与えられる。
KV=(3 + 6.58S2)G・A/Σte …(2)
ただし、(1)(2)式において、S:1次形状係数、G:静的せん断弾性係数、A:補強プレート(内部鋼板)の面積(拘束プレートの面積を除いた値)、A´:拘束プレートの面積、te´,te:ゴム層の厚さ
【0010】
そして、拘束プレートを備えた積層ゴム支承の鉛直ばね定数は、(1)(2)式で示されるばねを合成したものとなり、次のように示すことができる。
K=KD+KV …(3)
したがって、KD が小さいほど、すなわち拘束プレートの面積が小さいほど、合成ばね定数Kは拘束プレートが存在しない場合のばね定数に近づき、拘束プレートを設けたことによる影響を少なくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の実施形態を示す鉛直方向断面図、図2は図1のA−A線に沿って切断した水平方向断面図である。鉛プラグ入り積層ゴム支承は、積層ゴム1と複数本(本実施形態では4本)の鉛プラグ2とからなる。このような鉛プラグ入り積層ゴム支承は、上部構造物と下部構造物との間、例えば橋梁においては橋桁と橋脚との間に設置される。
【0012】
積層ゴム1は、上下の厚肉鋼板3及び複数枚の内部薄肉鋼板4からなる補強プレートと、ゴム層5とを交互に積層して形成される。補強プレート3,4及びゴム層5はいずれも矩形のものであり、したがって積層ゴム1は平面形状が矩形をなしている。積層ゴム1には補強プレート3,4及びゴム層5を貫通する4個の貫通孔6が形成され、これらの貫通孔6に鉛プラグ2が挿入されている。
【0013】
以上までの構成は従来と同様であり、本発明によれば各ゴム層5の内部に拘束プレート7がそれぞれ配置されている。この拘束プレート7は矩形の鋼板からなり、補強プレート3,4よりも小さな外形寸法を有している。拘束プレート7には4本の鉛プラグ2がそれぞれ貫通する孔8が形成されている。
【0014】
拘束プレート7の材料としては通常は軟鋼材を用いるが、できるだけ薄くしてせん断ばねに拘束プレートの影響が出ないようにするために、高張力鋼材を用いることもできる。拘束プレート7には、その面積を減じるためのくり抜き孔9が設けられている。このようなくり抜き孔9を設けることにより、鉛直ばね定数が拘束プレートを有しない、通常の積層ゴムのばね定数に近づき、拘束プレートを設けたことによる影響を少なくすることができる。拘束プレート7の厚さは、積層ゴムの厚さに比例させて2.3mmから12mmとし、4隅部はR加工すると良い。また、鉛プラグ2の外周から拘束プレート7の外縁までの最短寸法は20mmから150mmとするとよい。
【0015】
上記積層ゴム支承によれば、ゴム層5内に鉛プラグ2が貫通する拘束プレート7が配置されているので、積層ゴム1のせん断変形時において鉛プラグ2は拘束プレート7によって拘束される。したがって、ゴム層5の厚みが増しても、鉛プラグ2のゴム層への侵入や鉛プラグ自体の局部変形が防止され、所期のエネルギー吸収効果を維持することができる。また、拘束プレート7は形状が矩形のものであるので、積層ゴム支承のせん断変形時において鉛直方向の回転が生じにくく、積層ゴムのせん断変形に追従して水平方向に移動するため鉛プラグを確実に拘束する。
【0016】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では鉛プラグが4個の場合が示されているが、鉛プラグの数は種々の場合があり得る。また、くり抜き孔9も種々の形状を採り得る。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、特に複数本の鉛プラグが配置された積層ゴム支承において、せん断変形時における鉛プラグを拘束することにより、鉛プラグのゴム層への侵入や鉛プラグ自体の局部変形を防止し、所期のエネルギー吸収効果を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す鉛直方向断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿って切断した水平方向断面図である。
【符号の説明】
1:積層ゴム
2:鉛プラグ
3:厚肉鋼板(補強プレート)
4:内部薄肉鋼板(補強プレート)
5:ゴム層
6:貫通孔
7:拘束プレート
8:貫通孔
9:くり抜き孔
Claims (2)
- 補強プレートとゴム層とを交互に積層してなる積層ゴムに、水平方向に間隔を置いて複数本の鉛プラグを鉛直方向に貫通して配置した鉛プラグ入り積層ゴム支承において、
前記補強プレート間におけるゴム層内に、前記補強プレートよりも外形寸法が小さく、かつ各鉛プラグが貫通する複数の孔を有する矩形の拘束プレートを配置したことを特徴とする鉛プラグ入り積層ゴム支承。 - 前記拘束プレートには、その面積を減じるためのくり抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の鉛プラグ入り積層ゴム支承。
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JP2002248153A JP4399527B2 (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 鉛プラグ入り積層ゴム支承 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20150191906A1 (en) * | 2012-09-03 | 2015-07-09 | Oiles Corporation | Seismic isolation apparatus |
JP2015215010A (ja) * | 2014-05-08 | 2015-12-03 | オイレス工業株式会社 | 積層ゴム支承装置 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248153A patent/JP4399527B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US20150191906A1 (en) * | 2012-09-03 | 2015-07-09 | Oiles Corporation | Seismic isolation apparatus |
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