JP2004083266A - 巻取り装置 - Google Patents

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Kunio Suzuki
鈴木 邦夫
Tadahira Okamoto
岡本 匡平
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Abstract

【課題】塗工シートの塗工ライン、塗工シート及び無塗工シートのエッジを容易かつ正確に検出することができ、それらの検出結果に基づいて塗工シートと無塗工シートとの巻きずれを有効に判別することができる巻取り装置を提供する。
【解決手段】塗工シート25,27の塗工ラインを塗工ライン検出用カメラにより検出する。塗工シート25,27のエッジを塗工シート用エッジセンサにより検出するとともに、無塗工シート31,33のエッジを無塗工シート用エッジセンサにより検出する。カメラ及び両エッジセンサの検出結果に基づいて、制御装置により塗工シート25,27と無塗工シート31,33との巻きずれを算出して、その巻きずれが予め設定された範囲内にあるか否かを判別する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば二次電池の電極シートのような塗工材を塗布してなる塗工シートを巻芯に対して巻き取るようにした巻取り装置に関するものであって、特に巻きずれの有無を判定するようにした巻取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の巻取り装置においては、塗工シートと無塗工シートとを幅方向に巻きずれが生じることなく巻き取るように構成する必要がある。例えば、二次電池における塗工材を塗布した塗工シートである正極及び負極の一対の電極シートと塗工材を塗布してない無塗工シートである2枚のセパレータとを重ね合わせながら巻き取る場合、それらに幅方向において所定以上の巻きずれが生じると、両電極シート上の塗工材が接触短絡したりして不良製品になる。
【0003】
このため、従来の巻取り装置においては、塗工シート及び無塗工シートの巻取り位置近傍に、透過光検出方式等のエッジセンサを配設している。そして、塗工シート及び無塗工シートの巻取り時に、これらのセンサにより各シートのエッジを巻取り位置の近傍で検出して、その検出結果に基づいてシート間の巻きずれを判定し修正するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の巻取り装置においては、各シートのエッジを検出して、それらを比較判別することはできるが、塗工シート上の塗工材の塗工部と非塗工部の境界線である塗工ラインを検出することはできない。このため、例えば電池の電極シート及びセパレータの巻取りに際しては、正極及び負極の電極シート間における塗工材の塗工ラインの位置関係や、各電極シートの塗工材の塗工ラインとセパレータのエッジとの位置関係を比較判別することができない。このため、もし電極シートの前工程である塗工工程で不具合が生じ、塗工ラインが正規の位置にない場合、たとえシートエッジの巻きずれが無くても塗工ラインのはみ出しにより、+極と−極が短絡してしまうことがあり、製品としては不良品となる。よって、塗工シート及び無塗工シートを同時に巻き取った場合の製品の良、不良を有効に判別することができないという問題があった。
【0005】
また、塗工シート及び無塗工シートの巻取り終了後に、X線検出装置により製品の幅方向の両端縁を透視して、シートの側縁ラインを検出する方法も従来から提案されている。ところが、この検出方法では、巻取り状態にある塗工シートの塗工ラインが幾層にも重なっているため、シートの側縁ラインは検出できても各巻取り層における塗工シートの塗工ラインを正確に検出して比較判別することは全く不可能であるという問題があった。
【0006】
これらのことから、従来は、巻きずれが生じても、接触短絡等が生じないように、セパレータを広幅にしたり、逆に塗工材の塗工幅を狭くしたりしていた。このため、能力の割には外形寸法が大きくなるという欠点を有していた。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、塗工シートの巻きずれを有効に判定することができる巻取り装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、塗工材を塗布してなる塗工シートを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、その検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、記憶されたデータに基づいて塗工シートの巻きずれを判定する判定手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0009】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、撮像により塗工ラインを正確に検出できる。そして、検出されたデータが記憶手段に記憶されて、そのデータに基づいて巻きずれが判定されるため、検出手段が巻芯の位置から離間していても、巻きずれを有効に判定することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明においては、塗工材を塗布してなる塗工シートを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、塗工シートのエッジを検出する塗工シート用エッジ検出手段と、各検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、記憶されたデータに基づいて塗工シートの巻きずれを判定する判定手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0011】
従って、請求項2に記載の発明においては、塗工シートのエッジの位置のずれも判定できるため、巻きずれをより有効に判定することが可能になる。
請求項3に記載の発明においては、塗工材を塗布してなる塗工シートに、塗工材を塗布してない無塗工シートを重ね合わせて、それらを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、塗工シートのエッジを検出する塗工シート用エッジ検出手段と、無塗工シートのエッジを検出する無塗工シート用エッジ検出手段と、各検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、記憶されたデータに基づいて塗工シートと無塗工シートとの巻きずれを判定する判定手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項3に記載の発明においては、塗工シートと無塗工シートとの位置関係を検出できるため、塗工シートとセパレータとの位置関係を有効に判定でき、二次電池の巻きずれを的確に判定できる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記判定手段は、記憶手段に記憶されたデータをあらかじめ決められた計算式に従って処理することにより巻きずれを判定することを特徴としたものである。
【0014】
従って、請求項4に記載の発明においては、計算式に従って迅速かつ正確に巻きずれを判定できる。
請求項5に記載の発明においては、請求項3または請求項4に記載の発明において、前記塗工及び無塗工シートの供給経路中に巻取り速度の変動を吸収する速度変動吸収手段を設け、前記塗工ライン検出手段は塗工シートの供給部と速度変動吸収手段との間に配置したことを特徴とするものである。
【0015】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、塗工シートの速度変動に影響されることなく、塗工シートの塗工ラインを正確に検出することができる。
請求項6に記載の発明においては、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記各検出手段は、塗工シートが予め設定された長さを走行して巻き取られるごとに、各シート上の検出位置として形成される巻取体の特定の点に重なるようにタイミングを合わせて検出動作を行うことを特徴とするものである。
【0016】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、塗工シートが所定長さずつ巻き取られるごとに、製品としての巻取体において同一箇所でのそれらのシート間の巻きずれを随時正確に検出することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明においては、請求項3に記載の発明において、前記各検出手段は、塗工シートまたは無塗工シートが予め設定された所定長さずつ巻き取られるごとに、各シート上の検出位置として形成される巻取体の特定の点に重なるようにタイミングを合わせて検出動作を行うことを特徴とするものである。
【0018】
従って、この請求項7に記載の発明によれば、塗工シートまたは無塗工シートが所定長さずつ巻き取られるごとに、製品としての巻取体において同一箇所でのそれらのシート間の巻きずれを随時正確に検出することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明においては、請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記判定手段は、各検出手段の検出結果をデータテーブルに書き込んでシートの巻きずれを判定することを特徴とするものである。
【0020】
従って、この請求項8に記載の発明によれば、塗工シートと無塗工シートとの間に所定以上の巻ずれが生じたとき、データテーブルに書き込まれた検出結果の変化に基づいて、巻きずれの発生開始時期や要因を容易に解析することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態の巻取り装置は、二次電池の電極シートを高速で連続的に巻き取るものである。
【0022】
図1に示すように、巻取り装置における装置フレーム21の前面中央にはシートを巻き込む巻芯22が回転可能に配設され、図9に示す巻取り用モータ23により一方向へ回転され、その外周に図3(a)に示す巻取体70が巻取り形成されるようになっている。つまり、一般的な2次電池は、正極シートと負極シート及び2枚の絶縁用のセパレータの計4枚を交互に重ねた状態で巻芯に同時に巻き取っていくという構成になっている。前記巻芯22は、図3(a)に示すように、一対のほぼ平板状の巻片22aにより構成され、その外周が非円形状(扁平形状)になっている。なお、巻片22aは、製品となる電池の違いにより、形状や大きさの異なるものに交換されて、二次電池の性能に応じた幅や厚さの巻取体70が得られる。
【0023】
図1において、前記巻芯22の右側上方に位置するように、装置フレーム21の前面には供給部としての供給リール24が回転可能に配設され、この供給リール24には電池における正極の電極シート25(以下、単に正極シート25という)が巻装されている。巻芯22の左側下方に位置するように、装置フレーム21の前面には別の供給部としての供給リール26が回転可能に配設され、この供給リール26には電池における負極の電極シート27(以下、単に負極シート27という)が巻装されている。図2は図3(b)に示すように巻取体70を矢印Wの方向から見た断面図であり、電極シートが巻芯22に巻き取られる経過を示している。
【0024】
図4及び図6に示すように、前記正極シート25は、シート材(例えばアルミニウム箔)25aの表面及び裏面に塗工材25b,25cを、幅方向の一端縁側に無塗工部分を残した状態で塗布してなる塗工シートから構成されている。また、同様に、負極シート27は、シート材(例えば銅箔)27aの表面及び裏面に塗工材27b,27cを、幅方向の一端縁側に無塗工部分を残した状態で塗布してなる塗工シートから構成されている。なお、正極シート25と負極シート27とは、図4で示すように各無塗工部分が互いの反対側に位置する。
【0025】
図1に示すように、前記供給リール24と巻芯22との間、及び供給リール26と巻芯22との間にそれぞれ位置するように、装置フレーム21の前面には複数のガイドローラ28,29が回転可能に配設されている。そして、これらのガイドローラ28,29を介して、各供給リール24,26から巻芯22上に正極シート25及び負極シート27が供給されるようになっている。
【0026】
前記巻芯22の左側上方に位置するように、装置フレーム21の前面には供給リール30が回転可能に配設され、この供給リール30には二次電池における第1セパレータ31が巻装されている。巻芯22の右側下方に位置するように、装置フレーム21の前面には別の供給リール32が回転可能に配設され、この供給リール32には二次電池における第2セパレータ33が巻装されている。図4に示すように、前記両セパレータ31,33は、塗工材を塗布していない無塗工シートから構成されている。この無塗工シートは絶縁材よりなる。
【0027】
図1に示すように、前記供給リール30と巻芯22との間、及び他の供給リール32と巻芯22との間にそれぞれ位置するように、装置フレーム21の前面には複数のガイドローラ34,35が回転可能に配設されている。そして、これらのガイドローラ34,35を介して、各供給リール30,32から巻芯22上に第1セパレータ31及び第2セパレータ33が供給されるようになっている。
【0028】
そして、巻取り装置の運転時には、前記巻取り用モータ23により巻芯22が図1の時計方向に回転される。これにより、正極シート25、第1セパレータ31、負極シート27及び第2セパレータ33が各供給リール24,30,26,32から繰り出されて、巻芯22の外周に図3(a)(b)に示す巻取体70が重合状態で偏平状に巻き取られるようになっている。
【0029】
図1に示すように、前記各供給リール24,26から巻芯22に至る各電極シート25,27の供給経路中に位置するように、装置フレーム21の前面にはダンサローラよりなる速度変動吸収手段としての速度変動吸収機構36,37がそれぞれ配設されている。同様に、各供給リール30,32から巻芯22に至る各セパレータ31,33の供給経路中に位置するように、装置フレーム21の前面にはダンサローラよりなる速度変動吸収手段としての速度変動吸収機構38,39がそれぞれ設けられている。そして、巻取り装置の巻取り運転時に、非円形状の巻芯22の回転に伴って電極シート25,27及びセパレータ31,33に発生する巻取り速度の脈動が、これらの速度変動吸収機構36〜39により吸収されるようになっている。すなわち、速度変動吸収機構36〜39は、上下動するローラにより電極シート25,27及びセパレータ31,33の走行経路の長さの変動を吸収し、このローラが巻芯22の回転と同調して動作することにより、速度変動が吸収される。
【0030】
図1に示すように、前記供給リール24と速度変動吸収機構36との間において、正極シート25の表裏両面と対応するように、装置フレーム21の前面には各一対のCCDカメラ等よりなる塗工ライン検出手段としての塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41Bが配設されている。図5及び図6(a)に示すように、正極シート25の表面側のカメラ40A,40Bは、複数のガイドローラ28中の1つをバックアップローラ28aとして、正極シート25の表面側の塗工材25bの両側縁に対向配置され、それらの塗工ラインA,エッジCを撮像するようになっている。なお、ここで、エッジCは、塗工ラインと一致する。バックアップローラ28aは、撮像に際して撮像画面の背景を構成するとともに、撮像対象をその背面から支持するものであり、後述する他のバックアップローラも同様である。また、塗工材の「塗工ライン」とは、塗工材の幅方向端部が形成するシート長さ方向のラインを指すものである。正極シート25の裏面側のカメラ41A,41Bは、複数のガイドローラ28中の1つをバックアップローラ28bとして、正極シート25の裏面側の塗工材25cの両側縁に対向配置され、それらの塗工ラインB,エッジCを撮像するようになっている。
【0031】
図1に示すように、前記供給リール26と速度変動吸収機構37との間において、負極シート27の表裏両面と対応するように、装置フレーム21の前面には各一対のCCDカメラ等よりなる塗工ライン検出手段としての塗工ライン検出用カメラ42A,42B,43A,43Bが配設されている。前記正極シート25の場合と同様に、図6(b)に示すように負極シート27の表面側のカメラ42A,42Bは、複数のガイドローラ29中の1つをバックアップローラ29aとして、負極シート27の表面側の塗工材27bの両側縁に対向配置されている。そして、このカメラ42A,42Bは、図6(b)に示すように、それらの塗工ラインE,塗工ラインであるエッジDを撮像するようになっている。また、負極シート27の裏面側のカメラ43A,43Bは、複数のガイドローラ29中の1つをバックアップローラ29bとして、負極シート27の裏面側の塗工材27cの両側縁に対向配置され、それらの塗工ラインF,塗工ラインであるエッジDを撮像するようになっている。
【0032】
図1及び図7(a)に示すように、前記正極シート25の供給経路中において速度変動吸収機構36と巻芯22との間における巻芯22の近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には塗工シート用エッジ検出手段としての透過光検出方式の正極シート用のエッジセンサ44が配設されている。そして、このエッジセンサ44により、正極シート25の塗工材25b,25cの両方が存在する側のエッジC,すなわち塗工ラインが検出されるようになっている。同様に、図7(b)に示すように負極シート27の供給経路中において速度変動吸収機構37と巻芯22との間における巻芯22の近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には塗工シート用エッジ検出手段としての透過光検出方式の負極シート用のエッジセンサ45が配設されている。そして、このエッジセンサ45により、負極シート27の塗工材27b,27cの両方が存在する側のエッジと重なる塗工ラインであるエッジDが検出されるようになっている。
【0033】
図1及び図8(a)に示すように、前記速度変動吸収機構38と巻芯22との間における前記第1セパレータ31の供給経路中において巻芯22の近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には一対の透過光検出方式の第1セパレータ用エッジセンサ46A,46Bが配設されている。そして、これらのエッジセンサ46A,46Bにより、第1セパレータ31の両側のエッジS1a,S1bが検出されるようになっている。同様に、図1、図8(b)に示すように前記速度変動吸収機構39と巻芯22との間における第2セパレータ33の供給経路中において巻芯22の近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には一対の透過光検出方式の第2セパレータ用エッジセンサ47A,47Bが配設されている。そして、これらのエッジセンサ47A,47Bにより、第2セパレータ33の両側のエッジS2a,S2bが検出されるようになっている。前記エッジセンサ46A,46B,47A,47Bは、それぞれ無塗工シート用エッジ検出手段を構成している。
【0034】
図1に示すように、前記正極シート25の供給経路中において、カメラ40A,40B,41A,41Bとエッジセンサ44との間に位置するように、装置フレーム21の前面には第1及び第2測長センサ48,49が配設されている。同様に、負極シート27の供給経路中において、カメラ42A,42B,43A,43Bとエッジセンサ45との間に位置するように、装置フレーム21の前面には第3及び第4測長センサ50,51が配設されている。そして、巻取り装置の巻取り運転時に、これらの測長センサ48〜51により、正極シート25または負極シート27の巻取り開始からの巻取り長さが検出される。
【0035】
そして、巻取り作業が進むにつれて、正極及び負極シート25,27は巻芯22の方へ送られ、巻き取られていくわけである。この場合、これら測長センサ48〜51の測定結果に基づいて、正極シート25または負極シート27上における各カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43B及びエッジセンサ44,45の検出位置が以下のように設定される。すなわち、図3(a)(b)に示す巻取体70が形成されるようになった時点で、巻きずれをチェックするための巻取体70上での正極,負極シート、第1,第2セパレータの4枚の測定検出位置が特定の点で全て重なって一致するように、それらの検出動作タイミングが制御されるようになっている。この実施形態においては、各正極及び負極シート25,27は巻芯22に図2(a)〜(f)のように巻き取られていく。この場合、各カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43B及びエッジセンサ44,45の各シート上の検出点が図2(c)の状態におけるX点に重なるように、測長ローラのデータを元に各カメラの撮像のタイミングを決定している。ここで、巻き始めから巻芯22が回転するに従い各シートの巻き取られていく量、すなわちシートの送り量は予め演算で求めてある。
【0036】
前記第1セパレータ31の供給経路中において、エッジセンサ46A,46Bの近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には第5測長センサ52が配設されている。同様に、第2セパレータ33の供給経路中において、エッジセンサ47A,47Bの近傍に位置するように、装置フレーム21の前面には第6測長センサ53が配設されている。そして、巻取り装置の巻取り運転時に、これらの測長センサ52,53により、第1セパレータ31または第2セパレータ33の巻取り開始からの巻取り長さが測定される。さらに、その測定結果に基づいて、第1セパレータ31または第2セパレータ33上における各エッジセンサ46A,46B,47A,47Bの検出位置を図2(c)のX点上で一致させるように、それらの検出動作タイミングが制御されるようになっている。
【0037】
前記各電極シート25,27及び各セパレータ31,33の供給経路中において、各エッジセンサ44,45,46A,46B,47A,47Bと巻芯22との間において、巻芯22の近傍に位置するように、装置フレーム21の前面にはカッタ機構54,55,56,57が配設されている。そして、巻取り装置の巻取り開始時あるいは巻取り終了時に、これらのカッタ機構54〜57により、各電極シート25,27及び各セパレータ31,33が切断されて、巻き始め端部及び巻き終り端部が形成されるようになっている。
【0038】
次に、前記のように構成された巻取り装置の制御構成について説明する。
図9に示すように、制御手段及び判定手段を構成する制御装置61には、諸データを記憶するための記憶手段としてのメモリ62が接続されている。また、制御装置61には、前記測長センサ48〜53及びエッジセンサ44〜47Bから検出データが入力されるとともに、塗工ライン検出用カメラ40A〜43Bから画像処理装置63を介して検出データが入力される。さらに、制御装置61からは、前記巻取り用モータ23、カッタ機構54〜57及びエラー表示器64に作動信号が出力される。
【0039】
前記メモリ62には、図10〜図12に示すような第1〜第3データテーブル65〜67が設定されている。第1データテーブル65には、各電極シート25,27及び各セパレータ31,33における巻取り開始端からの検出位置がそれらの長さ方向の位置データとして予め設定記憶されている。つまり、各カメラ40A〜43B及びエッジセンサ44〜47Bが各電極シート25,27及び各セパレータ31,33の巻芯22からの長さのどの位置で検出したら良いかが設定記憶されている。すなわち、測長センサ48〜53がどの値の時検出すべきかの検出位置がそれらの長さ方向の位置データとして第1データテーブル65に予め設定記憶されている。つまり、各カメラ40A〜43B及びエッジセンサ44〜47Bで検出したシート上の所定位置が巻芯22上のX点で重なるように、巻取り開始端を基点とした長さ方向の位置データが設定記憶されている。そして、その位置が巻芯22の半回転ごとの位置であるため、データテーブルにおいては、「ターン」として表されている。
【0040】
そして、制御装置61は、各測長センサ48〜53からの検出信号を入力したとき、各シートの巻取り開始端からの位置が予め設定されてある第1データテーブル65のデータを照合する。そして、制御装置61は、各シート上の検出長が該当する位置に来た時、カメラ40A〜43Bまたはエッジセンサ44〜47Bを順に検出動作させて、検出データを取り込むようになっている。この実施形態においては、制御装置61は、カメラ40A〜43B及びエッジセンサ44〜47Bから得た検出データを前記装置フレーム21の前面(巻芯22等が配置される側の面)を起点とした位置データ(装置フレーム21の前面からの距離)として認識し、その位置データを以降の処理に用いる。
【0041】
図11に示すように、前記第2データテーブル66には、各カメラ40A〜43B及びエッジセンサ44〜47Bからの検出データを書き込むための領域66a、及びそれらの検出データから算出された塗工ラインの位置データを書き込むための領域66bが設けられている。そして、制御装置61は、巻芯22の半回転ごとにカメラ40A〜43B及びエッジセンサ44〜47Bから検出データを取り込んだとき、それらのデータを検出データ領域66aに書き込む。また、制御装置61は検出データに基づいて、図6(a)(b)において正極シート25における塗工ラインA,Bの位置を算出するとともに、負極シート27における塗工ラインE,Fの位置を算出し、それらの位置データを位置データ領域66bに書き込むようになっている。
【0042】
すなわち、図6(a)において正極シート25においては、カメラ40A,40Bからの表面側塗工ラインの検出データC1,A1、カメラ41A,41Bからの裏面側塗工ラインの検出データC2,B1、及びエッジセンサ44からのエッジCの検出データが検出データ領域66aに書き込まれる。そして、これらの検出データに基づいて、表面側の塗工ラインAの位置が装置フレーム21の表面を基準として、A=A1−C1+Cの演算式に基づいて算出されるとともに、裏面側の塗工ラインBの位置が、B=B1−C2+Cの演算式に基づいて算出されて、位置データ領域66bに書き込まれる。ここで、式A=A1−C1+Cで求められる塗工ラインの位置は、巻芯22近くのエッジセンサ44の位置における塗工ラインAの位置を示すように設定してある。
【0043】
カメラ40Aにより塗工ラインAの位置を検出しているが、電極シートが巻芯22の方へ送られるに従って巻きずれなどの原因により位置が狂ってくることがある。従って、カメラ40Aにより検出された値A1とC1を記憶し、その位置がエッジセンサ44に到達した時点での式A1−C1により実際の塗工巾を求め、その値にエッジセンサ44による検出値を加え、正確な巻芯22近くでの塗工ラインAの値を求めるようにした。
【0044】
また同じように、負極シート27においては、図6(b)においてカメラ42A,42Bからの表面側塗工ラインの検出データD1,E1、カメラ43A,43Bからの裏面側塗工ラインの検出データD2,F1、及びエッジセンサ45からのエッジDの検出データが検出データ領域66aに書き込まれる。そして、これらの検出データに基づいて、表面側の塗工ラインEの位置が、E=D−(D1−E1)の演算式に基づいて算出されるとともに、裏面側の塗工ラインFの位置が、F=D−(D2−F1)の演算式に基づいて算出されて、位置データ領域66bに書き込まれる。
【0045】
さらに、第1セパレータ31においては、両エッジセンサ46A,46BからのエッジS1a,S1bの検出データが装置フレーム21の表面を基準としての寸法として検出データ領域66aに書き込まれる。同様に、第2セパレータ33においては、両エッジセンサ47A,47BからのエッジS2a,S2bの検出データが検出データ領域66aに書き込まれる。
【0046】
図12に示すように、前記第3データテーブル67には、電極シート25,27とセパレータ31,33との間の巻きずれを判定するための8項目の判別領域が設けられている。そして、制御装置61は巻芯22の半回転ごとのタイミングで、第2データテーブル66に書き込まれたデータに基づいて、この第3データテーブル67における8項目の判定領域の巻きずれ判定動作を実行する。また、制御装置61は、この巻きずれの判定において、いずれか1項目でもエラーが生じている場合には、巻取り用モータ23を停止させて、巻取り装置の巻取り運転を停止させるとともに、エラー表示器64にエラーメッセージを表示させるようになっている。
【0047】
すなわち、この巻きずれの判定においては、前の巻取り部分との比較として、図4から明らかなように、負極シート27の塗工ラインであるエッジDが前に巻き取られている正極シート25の塗工ラインAfよりも外側に位置しているか否かが、D−Af>0の演算式に基づいて判別される。同じく、負極シート27の塗工ラインFが前に巻き取られている正極シート25の塗工ラインCfよりも外側に位置しているか否かが、Cf−F>0の演算式に基づいて判別される。
【0048】
また、現在の巻取り部分における比較として、負極シート27の塗工ラインであるエッジDが正極シート25の塗工ラインBよりも外側に位置しているか否かが、D−B>0の演算式に基づいて判別される。同じく、負極シート27の塗工ラインEが正極シート25の塗工ラインであるエッジCよりも外側に位置しているか否かが、C−E>0の演算式に基づいて判別される。
【0049】
さらに、現在の巻取り部分における比較として、負極シート27の塗工ラインであるエッジDが第1セパレータ31のエッジS1aの内側に位置しているか否かが、S1a−D>0の演算式に基づいて判別される。同じく、負極シート27の塗工ラインであるエッジDが第2セパレータ33のエッジS2aの内側に位置しているか否かが、S2a−D>0の演算式に基づいて判別される。同じく、負極シート27の塗工ラインEが第1セパレータ31のエッジS1bの内側に位置しているか否かが、E−S1b>0の演算式に基づいて判別される。同じく、負極シート27の塗工ラインFが第2セパレータ33のエッジS2bの内側に位置しているか否かが、F−S2b>0の演算式に基づいて判別される。
【0050】
次に、前記のように構成された巻取り装置の動作を説明する。
さて、この巻取り装置の巻取り運転時には、制御装置61の制御により、図13に示すフローチャートに従って、電極シート25,27とセパレータ31,33との巻きずれが判定される。なお、図13〜図15に示すフローチャートは、前記メモリ62に格納されたプログラムが制御装置61の制御のもとに実行されるものである。
【0051】
まず、最初は、カッタ機構54〜57により正負の電極シート25,27が切断されるとともに、両セパレータ31,33が切断されて、それまでの巻取り工程が終了され、巻取体70が巻芯22上から取り外される。次いで、図示しないクランパにより正負の電極シート25,27及び両セパレータ31,33の切断始端が引き出されて、巻芯22に把持され、巻芯22が図2(a)に示すような最初の状態に位置決めされる(ステップS1)。
【0052】
そして、巻取り用モータ23により巻芯22が回転されて、電極シート25,27及びセパレータ31,33の巻取りが開始される。そして、巻芯22が所定角度回転されると、第1,第3測長センサ48,50が正極シート25及び負極シート27の所定距離の走行を検出し第2測長センサ49,第4測長センサ51が同じく正極シート25及び負極シート27の所定距離の走行を検出する(ステップS2)。ここで、第1,第3測長センサ48,50と、第2,第4測長センサ49,51との用途について述べる。負極の場合、巻芯22と供給リール26の間には速度変動吸収機構37があり、たとえ第2測長センサ49で走行距離を測定したとしても、速度変動吸収機構37のダンサーローラの位置によっては、供給リール26に近いカメラの撮像位置が変動する。このため、ダンサーローラの位置変動による相対距離の伸縮を測長センサ50にフィードバックして、より正確な撮像位置と演算位置とが同期するように補正を加える。これは正極の場合も同様である。そして、そのタイミングに達すると、正極シート25の塗工ライン及びエッジがそれぞれ検出されるとともに(ステップS3)、負極シート27の塗工ライン及びエッジが検出される(ステップS4)。なお、第1,第3測長センサ48,50の検出に基づいて塗工ラインが検出され、第2,第4測長センサ49,51の検出に基づいてエッジが検出される。
【0053】
それとともに、第5,第6測長センサ52,53により第1,第2セパレータ31,33の所定距離の走行を検出されるため待機する。そして、前述の塗工ラインの演算位置に相当する巻取り開始端からの位置に達すると、第1セパレータ31のエッジが検出されるとともに(ステップS5)、第2セパレータ33のエッジも検出される(ステップS6)。そして、これらの検出結果に基づいて、電極シート25,27とセパレータ31,33との巻きずれが算出される(ステップS7)。
【0054】
その後、電極シート25,27とセパレータ31,33との巻きずれが所定範囲内にあるか否かが判別される(ステップS8)。巻きずれが所定範囲内にある場合には、巻取りを終了するか否かが判別され(ステップS9)、巻取りを終了することなく続行する場合には、前記ステップS2に戻って、ステップS2〜S9の動作が繰り返し実行される。これに対して、前記ステップS8の判別で、所定以上の巻きずれが発生している場合には、エラー表示器64にエラーメッセージが表示されるとともに(ステップS10)、巻取り用モータ23が停止されて、巻取り運転が停止される(ステップS11)。また、前記ステップS9の判定において、所定量の巻取りが完了して巻取りを終了する場合には、ステップS11に移行して、巻取り運転が停止される。
【0055】
次に、前記ステップS3における正極シート25の検出サブルーチンについて詳細に説明する。
図14に示すように、第1測長センサ48により、正極シート25の巻取り長さ、すなわち移動長さが検出され(ステップS3a)、その検出データと第1データテーブル65のデータとが照合されて、表面側の塗工ラインの予め設定されている検出位置であるか否かが判別される(ステップS3b)。そして、設定の検出位置になっている場合には、塗工ライン検出用カメラ40A,40Bにより、表面側の塗工ラインであるエッジC,塗工ラインAが検出されて、その検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる(ステップS3c)。
【0056】
また、前記第1測長センサ48の検出データと第1データテーブル65のデータとの照合により、裏面側の塗工ラインの上記設定された検出位置であるか否かが判別される(ステップS3d)。そして、検出位置になっている場合には、塗工ライン検出用カメラ41A,41Bにより、裏面側の塗工ラインであるエッジC,塗工ラインBが検出されて、その検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる(ステップS3e)。
【0057】
さらに、第2測長センサ49により、正極シート25の巻取り長さが検出され(ステップS3f)、その検出データと第1データテーブル65のデータとが照合されて、正極シート25のエッジの検出位置であるか否かが判別される(ステップS3g)。そして、上記設定の検出位置になっている場合には、エッジセンサ44により、正極シート25のエッジと重なる塗工ラインであるエッジCが検出されて、その検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる(ステップS3h)。
【0058】
その後、前記正極シート25の表面側の塗工ラインであるエッジC,塗工ラインAの検出データ及びエッジと重なる塗工ラインであるエッジCの検出データに基づいて、表面側の塗工ラインAの位置が算出される。それとともに、裏面側の塗工ラインであるエッジC,塗工ラインBの検出データ及びエッジと重なる塗工ラインであるエッジCの検出データに基づいて、裏面側の塗工ラインBの位置が算出される。そして、これらの位置データが第2データテーブル66の位置データ領域66bに書き込まれる(ステップS3i)。
【0059】
前記ステップS4の負極シート27の検出サブルーチンにおいても、前記と同様の動作が実行される。すなわち、塗工ライン検出用カメラ42A〜43B及びエッジセンサ45により、表面側の塗工ラインであるエッジD,塗工ラインE、裏面側の塗工ラインであるエッジD,塗工ラインF及びエッジと重なる塗工ラインであるエッジDが検出される。そして、これらの検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる。また、前記の検出データに基づいて、負極シート27の表面側の塗工ラインE及び裏面側の塗工ラインFの位置が算出され、それらの位置データが第2データテーブル66の位置データ領域66bに書き込まれる。
【0060】
続いて、図13において前記ステップS5における第1セパレータ31のエッジ検出サブルーチンについて詳細に説明する。
図15に示すように、第5測長センサ52により、第1セパレータ31の巻取り長さが検出され(ステップS5a)、その検出データと第1データテーブル65のデータとが照合されて、第1セパレータ31のエッジの予め設定された検出位置であるか否かが判別される(ステップS5b)。そして、検出位置になっている場合には、エッジセンサ46A,46Bにより、第1セパレータ31のエッジS1a,S1bが検出されて、その検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる(ステップS5c)。
【0061】
前記ステップS6の第2セパレータ33のエッジ検出サブルーチンにおいても、前記と同様の動作が実行され、エッジセンサ47A,47Bにより、第2セパレータ33のエッジS2a,S2bが検出される。そして、その検出データが第2データテーブル66の検出データ領域66aに書き込まれる。
【0062】
図13のフローチャートにおけるステップS7では、前記第2データテーブルに書き込まれたデータに基づいて、第3データテーブル67に設定された8項目の判別領域の巻きずれが算出される。続いて、ステップS8においては、第3データテーブル67の各項目について、巻きずれが所定範囲内になっているか否かが判別され、巻ずれの不良が抽出される。
【0063】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この巻取り装置においては、電極シート25,27とセパレータ31,33とが重合状態で巻芯に巻き取られる際に、塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43Bにより電極シート25,27の塗工ラインが検出される。また、エッジセンサ44,45により電極シート25,27のエッジが検出されるとともに、セパレータ用エッジセンサ46A,46B,47A,47Bによりセパレータ31,33のエッジが検出される。そして、これらの検出結果のデータが一旦記憶されて、その記憶されてデータに基づいて、制御装置61により電極シート25,27とセパレータ31,33との巻きずれが算出されて、その巻きずれが予め設定された範囲内にあるか否かが判別されるようになっている。
【0064】
このため、塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43Bを巻芯22の近傍に配置しなくても、巻きずれ検出に有効に利用できる。従って、電極シート25,27の塗工ライン、電極シート25,27及びセパレータ31,33のエッジを容易かつ正確に検出することができるとともに、それらの検出結果に基づいて、電極シート25,27とセパレータ31,33との巻きずれを有効に判別することができる。
【0065】
(2) この巻取り装置においては、前記電極シート25,27の供給経路中に巻取り速度の変動を吸収する速度変動吸収機構36,37が設けられている。そして、塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43Bが電極シート25,27の供給リール24,26と速度変動吸収機構36,37との間に配置されている。このため、電極シート25,27の速度変動に影響されることなく、電極シート25,27の塗工ラインを正確に検出することができる。
【0066】
(3) この巻取り装置においては、電極シート25,27またはセパレータ31,33が予め設定された所定長さずつ巻き取られるごとに、各カメラ40A〜43B、及び各エッジセンサ44〜47Bが検出位置を合わせて検出動作を行うようになっている。そして、それらの検出位置を合わせたデータにより巻きずれを判別するようになっている。このため、塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43Bと、エッジセンサ46A,46B,47A,47Bとが離隔配置されていても、電極シート25,27及びセパレータ31,33間の巻きずれを正確に検出することができる。しかも、塗工ライン検出用カメラ40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43Bと、エッジセンサ46A,46B,47A,47Bとを離隔配置しても支障がないため、装置全体のレイアウト上の制約が少なくなり、小型化等が可能になる。
【0067】
(4) この巻取り装置においては、前記制御装置61によりカメラ40A〜43B及び各エッジセンサ44〜47Bからの検出結果がデータテーブル66に書き込まれて、電極シート25,27及びセパレータ31,33間の巻きずれが判別されるようになっている。このため、電極シート25,27とセパレータ31,33との間に所定以上の巻ずれが生じたとき、データテーブル66に書き込まれた検出結果の変化に基づいて、巻きずれの発生開始時期や要因を容易に解析することができる。
【0068】
(5) この巻取り装置においては、電極シート25,27がバックアップローラ28a,28b,29a,29bにて所定位置に位置決めされた状態で、各カメラ40A〜43Bにより塗工ラインが撮像されるようになっている。このため、電極シート25,27の位置がカメラ40A〜43Bの被写体深度方向に変動するおそれがなく、電極シート25,27の塗工ラインを正確に検出することができる。
【0069】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 塗工ラインの検出をダンサの後の巻取り位置の近くに設けることができれば、第1と第3の測長センサは不要となり、構成の簡素化ができる。
【0070】
・ 前記実施形態において、巻芯22が実施形態の180度とは異なった所定角度、または1回転、あるいは複数回転されるごとに、塗工ラインやエッジの検出が行われるように構成すること。
【0071】
・ 前記実施形態において、第2データテーブル66の検出データ領域66a及び位置データ領域66bの書き込みデータが、必要分を残して順に更新されるようにすること。例えば、巻きずれ判別に使用されたデータは、ただちに消去されるように構成すること。
【0072】
・ 前記実施形態において、第2データテーブル66の検出データ領域66aと位置データ領域66bとを別のデータテーブルで構成し、検出データ領域66aには過去のデータが複数蓄積され、位置データ領域66bの算出データは随時更新されるようにすること。
【0073】
・ この発明を、セパレータ31,33を用いず、片面のみに塗工材を有する電極シート25,27の巻取りに使用される巻取り機に具体化すること。
【0074】
【発明の効果】
以上、実施形態で詳述したように、この発明においては、電極シートの巻きずれを電極の側縁部のずれとしてでなく、塗工材の縁部の位置ずれで判定するため、巻取り時の巻きずれを有効に確認することができて、二次電池等の商品価値の向上に寄与できるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の巻取り装置を示す概略正面図。
【図2】(a)〜(f)は、図1の巻取り装置による電極シート及びセパレータの巻取り状態を示す正面図。
【図3】(a)は巻取体を示す正面図、(b)は斜視図。
【図4】電極シート及びセパレータの位置関係を示す説明図。
【図5】電極シートの塗工ライン検出用カメラ付近の構成を示す正面図。
【図6】(a)(b)は、塗工ライン検出用カメラと電極シートとの位置関係を示す説明図。
【図7】(a)(b)は、電極シートとエッジセンサとの関係を示す断面図。
【図8】(a)(b)は、セパレータとエッジセンサとの関係を示す断面図。
【図9】巻取り装置の回路構成を示すブロック図。
【図10】検出位置算出用の第1データテーブルを示す図。
【図11】巻きずれ算出用の第2データテーブルを示す図。
【図12】巻きずれ判別用の第3データテーブルを示す図。
【図13】巻取り装置全体の動作を示すフローチャート。
【図14】電極シートの検出サブルーチンを示すフローチャート。
【図15】セパレータの検出サブルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
21…装置フレーム、22…巻芯、23…巻取り用モータ、24…供給部としての供給リール、25…塗工シートとしての正極の電極シート、25b,25c…塗工材、26…供給部としての供給リール、27…塗工シートとしての負極の電極シート、27b,27c…塗工材、31…無塗工シートとしての第1セパレータ、33…無塗工シートとしての第2セパレータ、36〜39…速度変動吸収手段としての速度変動吸収機構、40A,40B,41A,41B,42A,42B,43A,43B…塗工ライン検出手段としての塗工ライン検出用カメラ、44…塗工シート用エッジ検出手段としての正極シート用エッジセンサ、45…塗工シート用エッジ検出手段としての負極シート用エッジセンサ、46A,46B…無塗工シート用エッジ検出手段としての第1セパレータ用エッジセンサ、47A,47B…無塗工シート用エッジ検出手段としての第2セパレータ用エッジセンサ、48〜53…測長センサ、61…判定手段を構成する制御装置、62…記憶手段としてのメモリ、65,66,67…データテーブル。

Claims (8)

  1. 塗工材を塗布してなる塗工シートを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、
    前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、
    その検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、
    記憶されたデータに基づいて塗工シートの巻きずれを判定する判定手段と
    を設けたことを特徴とする巻取り装置。
  2. 塗工材を塗布してなる塗工シートを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、
    前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、
    塗工シートのエッジを検出する塗工シート用エッジ検出手段と、
    各検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、
    記憶されたデータに基づいて塗工シートの巻きずれを判定する判定手段と
    を設けたことを特徴とする巻取り装置。
  3. 塗工材を塗布してなる塗工シートに、塗工材を塗布してない無塗工シートを重ね合わせて、それらを巻芯に巻き取るようにした巻取り装置において、
    前記塗工シートの塗工ラインを撮像により検出する塗工ライン検出手段と、
    塗工シートのエッジを検出する塗工シート用エッジ検出手段と、
    無塗工シートのエッジを検出する無塗工シート用エッジ検出手段と、
    各検出手段による検出結果のデータを記憶するための記憶手段と、
    記憶されたデータに基づいて塗工シートと無塗工シートとの巻きずれを判定する判定手段と
    を設けたことを特徴とする巻取り装置。
  4. 前記判定手段は、記憶手段に記憶されたデータをあらかじめ決められた式に従って処理することにより巻きずれを判定することを特徴とした請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の巻取り装置。
  5. 前記塗工及び無塗工シートの供給経路中に巻取り速度の変動を吸収する速度変動吸収手段を設け、前記塗工ライン検出手段は塗工シートの供給部と速度変動吸収手段との間に配置したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の巻取り装置。
  6. 前記各検出手段は、塗工シートが予め設定された長さを走行して巻き取られるごとに、各シート上の検出位置として形成される巻取体の特定の点に重なるようにタイミングを合わせて検出動作を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻取り装置。
  7. 前記各検出手段は、塗工シートまたは無塗工シートが予め設定された所定長さずつ巻き取られるごとに、各シート上の検出位置として形成される巻取体の特定の点に重なるようにタイミングを合わせて検出動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の巻取り装置。
  8. 前記判定手段は、各検出手段の検出結果をデータテーブルに書き込んでシートの巻きずれを判定することを特徴とする請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載の巻取り装置。
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