JP2004081656A - ハンガーディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】壁面などに吊り下げて商品陳列できるとともに、商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱としても兼用可能なハンガーディスプレイ(集合包装体)を提供する。
【解決手段】全体が1枚の板紙11からなり、該1枚の板紙11に切り線を入れて所定の位置で山折り・谷折りすることにより、板紙11の上下方向に沿って商品収納用のポケット13を複数個形成する。該複数個のポケット13はその全体をつづら折り状に折り畳み可能とし、該折り畳み状態で商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱として兼用可能とした。
【選択図】 図1
【解決手段】全体が1枚の板紙11からなり、該1枚の板紙11に切り線を入れて所定の位置で山折り・谷折りすることにより、板紙11の上下方向に沿って商品収納用のポケット13を複数個形成する。該複数個のポケット13はその全体をつづら折り状に折り畳み可能とし、該折り畳み状態で商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱として兼用可能とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面などに吊り下げて商品陳列できるとともに、商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱としても兼用可能なハンガーディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小売店頭などにおける商品陳列方法のひとつに、いわゆるハンガーディスプレイ法と呼ばれる陳列方法がある。この陳列方法で用いられている商品陳列具はハンガーディスプレイと呼ばれており、板紙などでできた台紙の表面に透明なプラスチックシートやトレーなどを用いて商品装填用のポケットなどを多数形成しておき、このポケットに商品を装填した後、壁面などに吊り下げて陳列するのが一般的である。
【0003】
従来のハンガーディスプレイは、商品の整列、集積、装填の作業効率が悪くなることから、商品とは別部品として作られることが多く、商品の製造場所とは異なる別の場所で2次加工としてハンガーディスプレイのポケットに商品を装填した後、店頭に陳列し、あるいはそのままの状態で段ボールなどの包装容器に入れ、輸送や保管を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のハンガーディスプレイの場合、次のような問題があった。
(1)装填される商品とハンガーディスプレイは別部品としてそれぞれ製造されることが多く、商品陳列に際しては商品を包装容器から取り出して1個ずつハンガーディスプレイに装填していかなければならず、取り扱いが極めて面倒で、多くの労力を必要とする。
(2)商品を装填されたハンガーディスプレイを段ボールなどの包装容器に入れて輸送・保管する場合、ハンガーディスプレイは扁平な形状であるため、輸送や保管に十分に耐え得る包装材料を選定する必要があり、通常の集合包装品に比べて高価な素材や余分な材料を必要とする。
(3)商品を装填されたハンガーディスプレイをハンガーに吊り下げた状態のまま輸送や保管を行う場合、嵩張って余分な空間を取るとともに、商品の破損や紛失のおそれもあり、取り扱いや商品管理が難しい。
(4)従来のハンガーディスプレイはその陳列形式上、小売店頭の棚内に陳列するには適しておらず、陳列場所はハンガーを吊り下げることのできる場所に限定されてしまう。
(5)段ボールなどの包装容器から取り出して一旦ハンガーディスプレイにセットされた商品は、個単位のピッキング作業に適しておらず、売れ残った商品は解体あるいは廃棄を余儀なくされる場合がある。
(6)従来のハンガーディスプレイは、その製造に際して板紙やプラスチックシートやトレーなど複数の材料を必要とするため、材料費が高く、高価である。また、特別なハンガーディスプレイを少量生産するような場合、抜き型代や組立加工費などの負担が大きく、コストアップの要因となる。
【0005】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、たった1枚の板紙を素材として、商品収納用の複数個のポケットを備えた廉価なハンガーディスプレイ(集合包装体)を提供することである。また、他の目的とするところは、ハンガーディスプレイ自体がそのままで商品の輸送や保管用の箱を兼ねることができるハンガーディスプレイを提供することである。さらに、他の目的とするところは、ハンガーディスプレイ本来の陳列方法である壁面などへの吊り下げ陳列だけでなく、小売店頭の陳列棚などにも陳列可能なハンガーディスプレイを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のハンガーディスプレイは、全体が1枚の板紙からなり、該1枚の板紙に切り線を入れて所定の位置で山折り・谷折りすることにより、板紙の上下方向に沿って商品収納用のポケットを複数個形成したものである。さらに、前記複数個のポケットは隣り合うポケット同士を引き寄せることによってつづら折り状に折り畳み可能とし、該折り畳み状態で商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱として兼用できるようにしたものである。
【0007】
本発明のハンガーディスプレイは、1枚の板紙から互いに隣接した複数個のポケットを形成し、このポケットに商品を装填可能とするとともに、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳み可能としている。したがって、各ポケットに商品を装填した後、つづら折り状に折り畳み、このつづら折り状に折り畳まれた各ポケットが拡がって元に戻らないように包装テープや糊、接着剤、フィルムなどで固定しておけば、通常の集積包装品と同じような包装形式で輸送や保管を行うことができるようになる。
【0008】
また、前記つづら折り状に折り畳んだ状態においてもポケットからの商品の取り出しは自由であるので、この折り畳んだ状態のままで小売店頭の陳列棚などに載せて陳列することができる。したがって、本来はハンガーディスプレイでありながら、壁面などのフックに吊すことなく陳列棚などに載せて商品販売することもできる。
【0009】
一方、つづら折り状に折り畳まれているポケットが拡がって元に戻らないように固定している包装テープや糊、接着剤、フィルムなどを取り外し、その緊締を解けば、各々のポケットは分離可能な状態となり、ポケット全体を引き伸ばせば元の本来のハンガーディスプレイ形式に姿を変えることができる。したがって、壁面のフックなどに吊り下げることにより、本来のハンガーディスプレイとしての商品陳列を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るハンガーディスプレイの一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態に係るハンガーディスプレイの商品陳列状態の斜視図、図2は複数個のポケットをつづら折り状に折り畳んで箱状態とした場合の斜視図である。本発明のハンガーディスプレイ10は、その全体を1枚の板紙11によって構成されており、その前面に商品12を収納するためのポケット13が上下方向に並んで所要個形成されている。
【0011】
板紙11は、図3にその展開図を示すように、全体を縦に細長い短冊状に打ち抜かれており、その板面には、商品収納用のポケット13を形成するための左右一対の切り線a(実線で示す)と、この切り線aの部分を山折り・谷折りしてポケット13に組み立てるための山折り線b1〜b4、谷折り線c1〜c4が、前記板紙11の型打ち抜きと同時に形成されている。
【0012】
前記左右一対の切り線aは、その中央部分に鉤(かぎ)形切り線a1を有しており、組立完成後において、この鉤形切り線a1の部分が商品12を装脱するための開口部19(図1、図2参照)となる。したがって、この左右一対の切り線aの間隔は、ポケット13に収納される商品12の横幅よりもわずかに広く設定されている。また、このような鉤形切り線a1とすることにより、組立完成後において、開口部19の左右両端部分に突出部22が形成されるので、ポケット13内に商品12を装填した際にこの左右の突出部22が商品12を挟むような形となるので、商品12をポケット内でより安定に保持することが可能となる。
【0013】
また、前記鉤形切り線a1の両端からは、板紙11の中心線O−Oに向かってわずかな傾斜を有してスカート状に延びる傾斜切り線a2,a3を有しており、組立完成後において、下側の傾斜切り線a3の部分がポケット13の前面側窓部20(図1、図2参照)を構成するものである。この前面側窓部20は、傾斜切り線a2,a3の傾斜のためにポケット下側に向かってその幅が逆台形状に狭くなっており、この逆台形部がポケット13内に装填された商品12の左右の側縁部に当接することにより、商品12がポケット13内からこぼれ落ちないように係止するものである。
【0014】
なお、一番下側に位置するポケット13の部分については、それよりも下側に他のポケットが存在せず、下側のポケットと重ね合わせて接着剤で貼り合わせる必要がないため、山折り線b3の左右の谷折り線c4については省略することができる。
【0015】
一方、板紙11の上端部には飾り片14,23が形成されており、上側の飾り片14の左右位置には、吊り紐15を通すための紐穴16が穿たれている(図1参照)。飾り片14、23の境界位置には、図1に示すようにハンガーディスプレイ10を壁面17などに沿わせて吊り下げた時、ハンガーディスプレイ10ができるだけ壁面17に沿って垂下できるように、折り曲げのための谷折り線dを形成しておくことが望ましい。
【0016】
上記飾り片14は陳列デザイン上設けられたものであって、必ずしも必要ではなく、この飾り片14を省略し、板紙11の上端部分に直接紐穴16を形成してもよいものである。
【0017】
図3に示す展開図の板紙11から、図1に示すようなハンガーディスプレイ10を組み立てるには、以下のような手順によればよい。
まず、組立作業に入る前に、図3中に示したように、山折り線b4の下側左右位置(または山折り線b1上側左右位置)に保形用の接着剤18あるいは両面接着テープなどを塗布、貼着しておく。
【0018】
次いで、左右一対の切り線aの部分について、図4に示すように、山折り線b1〜b4、谷折り線c1〜c4に沿って板紙11を山折り・谷折りすることにより、左右一対の切り線aの間に商品収納用のポケット13を折り込み、ポケット13の裏面側を接着剤18で接着することにより、ポケット部分が型くずれしないように保形する。
【0019】
そして、上記作業を左右一対のすべての切り線a部分について行うことにより、図1に示すようなポケット13を上下方向に沿って複数個備えたハンガーディスプレイ10が完成する。
【0020】
上記のようにして得られたハンガーディスプレイ10は、商品の輸送・保管の際は、次のようにして輸送・保管用の箱として兼用される。すなわち、図2に示すように、ハンガーディスプレイ10の隣り合うポケット13同士を引き寄せることによって、順次つづら折り状に折り畳んだ後、各ポケット13に商品12を装填する。
【0021】
そして、この商品12を装填されてつづら折り状に折り畳まれたポケット13の胴部外周などに包装テープ(図示略)をかけ回して、折り畳まれたポケット13が元の状態に拡がらないように固定し、さらに必要に応じてその上からハンガーディスプレイ全体をシュリンクフィルム(図示略)などで包装することにより、商品12を収容した包装箱状態とする。
【0022】
さらに、図2の状態において、飾り片14,23を底面側から前面に向かって包み込み、飾り片14をポケット13に差し込むことで、つづら折り状に固定することができる。
【0023】
したがって、この商品12を装填された状態でハンガーディスプレイ10を製造元から卸店、小売店へと輸送することができ、さらにこの状態のままで保管することができる。このため、従来のハンガーディスプレイのように、その輸送や保管に際して大きな容積を必要とすることがなくなり、輸送や保管が極めて簡単になるとともに、装填した商品自体も散逸するようなことがないので、商品管理も極めて簡単となる。
【0024】
一方、小売店頭における商品陳列に際しては、ハンガーディスプレイ10の全体を包んでいるシュリンクフィルムなどを破り取れば、ハンガーディスプレイ10は図2に示すような状態となり、つづら折り状に折り畳まれている各ポケット13に装填された商品12をそのまま直接抜き取ることが可能となる。したがって、図2の状態のままで小売店頭の陳列棚などに載せることが可能となり、通常の集積包装商品と同じようにそのまま小売店頭の陳列棚に載せて陳列販売することができる
【0025】
また、ハンガーディスプレイ10の全体を包んでいるシュリンクフィルムなどを破り取り、さらにつづら折り状に折り畳まれている各ポケット13を固定している包装テープなどを取り除いた後、複数個のポケット13を全体的に引き延ばせば、図1に示すような本来のハンガーディスプレイ10となる。したがって、板紙11の上端の紐穴16に吊り紐15を通し、フック21などにぶら下げることにより、壁面17に沿ったハンガーディスプレイ本来の商品陳列を行うことができる。
【0026】
なお、上記実施の形態においては、ポケット13が上下方向に1列だけ並んだハンガーディスプレイの場合の例について示したが、2列以上並んだハンガーディスプレイとすることもできる。列数ならびに1列当たりのポケット数は、商品の形状や陳列形態などに応じて適宜設定すればよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のハンガーディスプレイによれば、たった1枚の板紙から複数個のポケットを備えたハンガーディスプレイを得ているので、部品点数の多い従来のハンガーディスプレイに比べて極めて廉価に提供することができ、大量生産だけでなく、少量生産にも適したものとなる。
【0028】
また、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳むことによって、ハンガーディスプレイ自体を商品の輸送・保管用の箱として兼用することができる。このため、商品の輸送や保管が極めて楽になるとともに、商品管理も極めて簡単となる。
【0029】
さらに、壁面などに吊り下げて陳列するハンガーディスプレイ本来の陳列方法に加え、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳んだ状態のまま小売店頭の陳列棚などに載せて陳列展示することが可能となる。このため、商品の陳列形態を広げることができ、販売促進に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るハンガーディスプレイの略示斜視図である。
【図2】実施の形態に係るハンガーディスプレイをつづら折り状に折り畳んだ状態の略示斜視図である。
【図3】実施の形態に係るハンガーディスプレイを作成するための板紙の展開図である。
【図4】板紙からハンガーディスプレイを作成するための組立説明図である。
【符号の説明】
10 ハンガーディスプレイ
11 板紙
12 商品
13 ポケット
14 飾り片
15 吊り紐
16 紐穴
17 壁面
18 接着剤
19 開口部
20 前面側窓部
21 フック
22 突出部
23 飾り片
a 切り線
a1 鉤形切り線
a2 傾斜切り線
b1〜b4 山折り線
c1〜c4 谷折り線
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面などに吊り下げて商品陳列できるとともに、商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱としても兼用可能なハンガーディスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小売店頭などにおける商品陳列方法のひとつに、いわゆるハンガーディスプレイ法と呼ばれる陳列方法がある。この陳列方法で用いられている商品陳列具はハンガーディスプレイと呼ばれており、板紙などでできた台紙の表面に透明なプラスチックシートやトレーなどを用いて商品装填用のポケットなどを多数形成しておき、このポケットに商品を装填した後、壁面などに吊り下げて陳列するのが一般的である。
【0003】
従来のハンガーディスプレイは、商品の整列、集積、装填の作業効率が悪くなることから、商品とは別部品として作られることが多く、商品の製造場所とは異なる別の場所で2次加工としてハンガーディスプレイのポケットに商品を装填した後、店頭に陳列し、あるいはそのままの状態で段ボールなどの包装容器に入れ、輸送や保管を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のハンガーディスプレイの場合、次のような問題があった。
(1)装填される商品とハンガーディスプレイは別部品としてそれぞれ製造されることが多く、商品陳列に際しては商品を包装容器から取り出して1個ずつハンガーディスプレイに装填していかなければならず、取り扱いが極めて面倒で、多くの労力を必要とする。
(2)商品を装填されたハンガーディスプレイを段ボールなどの包装容器に入れて輸送・保管する場合、ハンガーディスプレイは扁平な形状であるため、輸送や保管に十分に耐え得る包装材料を選定する必要があり、通常の集合包装品に比べて高価な素材や余分な材料を必要とする。
(3)商品を装填されたハンガーディスプレイをハンガーに吊り下げた状態のまま輸送や保管を行う場合、嵩張って余分な空間を取るとともに、商品の破損や紛失のおそれもあり、取り扱いや商品管理が難しい。
(4)従来のハンガーディスプレイはその陳列形式上、小売店頭の棚内に陳列するには適しておらず、陳列場所はハンガーを吊り下げることのできる場所に限定されてしまう。
(5)段ボールなどの包装容器から取り出して一旦ハンガーディスプレイにセットされた商品は、個単位のピッキング作業に適しておらず、売れ残った商品は解体あるいは廃棄を余儀なくされる場合がある。
(6)従来のハンガーディスプレイは、その製造に際して板紙やプラスチックシートやトレーなど複数の材料を必要とするため、材料費が高く、高価である。また、特別なハンガーディスプレイを少量生産するような場合、抜き型代や組立加工費などの負担が大きく、コストアップの要因となる。
【0005】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、たった1枚の板紙を素材として、商品収納用の複数個のポケットを備えた廉価なハンガーディスプレイ(集合包装体)を提供することである。また、他の目的とするところは、ハンガーディスプレイ自体がそのままで商品の輸送や保管用の箱を兼ねることができるハンガーディスプレイを提供することである。さらに、他の目的とするところは、ハンガーディスプレイ本来の陳列方法である壁面などへの吊り下げ陳列だけでなく、小売店頭の陳列棚などにも陳列可能なハンガーディスプレイを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のハンガーディスプレイは、全体が1枚の板紙からなり、該1枚の板紙に切り線を入れて所定の位置で山折り・谷折りすることにより、板紙の上下方向に沿って商品収納用のポケットを複数個形成したものである。さらに、前記複数個のポケットは隣り合うポケット同士を引き寄せることによってつづら折り状に折り畳み可能とし、該折り畳み状態で商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱として兼用できるようにしたものである。
【0007】
本発明のハンガーディスプレイは、1枚の板紙から互いに隣接した複数個のポケットを形成し、このポケットに商品を装填可能とするとともに、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳み可能としている。したがって、各ポケットに商品を装填した後、つづら折り状に折り畳み、このつづら折り状に折り畳まれた各ポケットが拡がって元に戻らないように包装テープや糊、接着剤、フィルムなどで固定しておけば、通常の集積包装品と同じような包装形式で輸送や保管を行うことができるようになる。
【0008】
また、前記つづら折り状に折り畳んだ状態においてもポケットからの商品の取り出しは自由であるので、この折り畳んだ状態のままで小売店頭の陳列棚などに載せて陳列することができる。したがって、本来はハンガーディスプレイでありながら、壁面などのフックに吊すことなく陳列棚などに載せて商品販売することもできる。
【0009】
一方、つづら折り状に折り畳まれているポケットが拡がって元に戻らないように固定している包装テープや糊、接着剤、フィルムなどを取り外し、その緊締を解けば、各々のポケットは分離可能な状態となり、ポケット全体を引き伸ばせば元の本来のハンガーディスプレイ形式に姿を変えることができる。したがって、壁面のフックなどに吊り下げることにより、本来のハンガーディスプレイとしての商品陳列を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るハンガーディスプレイの一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態に係るハンガーディスプレイの商品陳列状態の斜視図、図2は複数個のポケットをつづら折り状に折り畳んで箱状態とした場合の斜視図である。本発明のハンガーディスプレイ10は、その全体を1枚の板紙11によって構成されており、その前面に商品12を収納するためのポケット13が上下方向に並んで所要個形成されている。
【0011】
板紙11は、図3にその展開図を示すように、全体を縦に細長い短冊状に打ち抜かれており、その板面には、商品収納用のポケット13を形成するための左右一対の切り線a(実線で示す)と、この切り線aの部分を山折り・谷折りしてポケット13に組み立てるための山折り線b1〜b4、谷折り線c1〜c4が、前記板紙11の型打ち抜きと同時に形成されている。
【0012】
前記左右一対の切り線aは、その中央部分に鉤(かぎ)形切り線a1を有しており、組立完成後において、この鉤形切り線a1の部分が商品12を装脱するための開口部19(図1、図2参照)となる。したがって、この左右一対の切り線aの間隔は、ポケット13に収納される商品12の横幅よりもわずかに広く設定されている。また、このような鉤形切り線a1とすることにより、組立完成後において、開口部19の左右両端部分に突出部22が形成されるので、ポケット13内に商品12を装填した際にこの左右の突出部22が商品12を挟むような形となるので、商品12をポケット内でより安定に保持することが可能となる。
【0013】
また、前記鉤形切り線a1の両端からは、板紙11の中心線O−Oに向かってわずかな傾斜を有してスカート状に延びる傾斜切り線a2,a3を有しており、組立完成後において、下側の傾斜切り線a3の部分がポケット13の前面側窓部20(図1、図2参照)を構成するものである。この前面側窓部20は、傾斜切り線a2,a3の傾斜のためにポケット下側に向かってその幅が逆台形状に狭くなっており、この逆台形部がポケット13内に装填された商品12の左右の側縁部に当接することにより、商品12がポケット13内からこぼれ落ちないように係止するものである。
【0014】
なお、一番下側に位置するポケット13の部分については、それよりも下側に他のポケットが存在せず、下側のポケットと重ね合わせて接着剤で貼り合わせる必要がないため、山折り線b3の左右の谷折り線c4については省略することができる。
【0015】
一方、板紙11の上端部には飾り片14,23が形成されており、上側の飾り片14の左右位置には、吊り紐15を通すための紐穴16が穿たれている(図1参照)。飾り片14、23の境界位置には、図1に示すようにハンガーディスプレイ10を壁面17などに沿わせて吊り下げた時、ハンガーディスプレイ10ができるだけ壁面17に沿って垂下できるように、折り曲げのための谷折り線dを形成しておくことが望ましい。
【0016】
上記飾り片14は陳列デザイン上設けられたものであって、必ずしも必要ではなく、この飾り片14を省略し、板紙11の上端部分に直接紐穴16を形成してもよいものである。
【0017】
図3に示す展開図の板紙11から、図1に示すようなハンガーディスプレイ10を組み立てるには、以下のような手順によればよい。
まず、組立作業に入る前に、図3中に示したように、山折り線b4の下側左右位置(または山折り線b1上側左右位置)に保形用の接着剤18あるいは両面接着テープなどを塗布、貼着しておく。
【0018】
次いで、左右一対の切り線aの部分について、図4に示すように、山折り線b1〜b4、谷折り線c1〜c4に沿って板紙11を山折り・谷折りすることにより、左右一対の切り線aの間に商品収納用のポケット13を折り込み、ポケット13の裏面側を接着剤18で接着することにより、ポケット部分が型くずれしないように保形する。
【0019】
そして、上記作業を左右一対のすべての切り線a部分について行うことにより、図1に示すようなポケット13を上下方向に沿って複数個備えたハンガーディスプレイ10が完成する。
【0020】
上記のようにして得られたハンガーディスプレイ10は、商品の輸送・保管の際は、次のようにして輸送・保管用の箱として兼用される。すなわち、図2に示すように、ハンガーディスプレイ10の隣り合うポケット13同士を引き寄せることによって、順次つづら折り状に折り畳んだ後、各ポケット13に商品12を装填する。
【0021】
そして、この商品12を装填されてつづら折り状に折り畳まれたポケット13の胴部外周などに包装テープ(図示略)をかけ回して、折り畳まれたポケット13が元の状態に拡がらないように固定し、さらに必要に応じてその上からハンガーディスプレイ全体をシュリンクフィルム(図示略)などで包装することにより、商品12を収容した包装箱状態とする。
【0022】
さらに、図2の状態において、飾り片14,23を底面側から前面に向かって包み込み、飾り片14をポケット13に差し込むことで、つづら折り状に固定することができる。
【0023】
したがって、この商品12を装填された状態でハンガーディスプレイ10を製造元から卸店、小売店へと輸送することができ、さらにこの状態のままで保管することができる。このため、従来のハンガーディスプレイのように、その輸送や保管に際して大きな容積を必要とすることがなくなり、輸送や保管が極めて簡単になるとともに、装填した商品自体も散逸するようなことがないので、商品管理も極めて簡単となる。
【0024】
一方、小売店頭における商品陳列に際しては、ハンガーディスプレイ10の全体を包んでいるシュリンクフィルムなどを破り取れば、ハンガーディスプレイ10は図2に示すような状態となり、つづら折り状に折り畳まれている各ポケット13に装填された商品12をそのまま直接抜き取ることが可能となる。したがって、図2の状態のままで小売店頭の陳列棚などに載せることが可能となり、通常の集積包装商品と同じようにそのまま小売店頭の陳列棚に載せて陳列販売することができる
【0025】
また、ハンガーディスプレイ10の全体を包んでいるシュリンクフィルムなどを破り取り、さらにつづら折り状に折り畳まれている各ポケット13を固定している包装テープなどを取り除いた後、複数個のポケット13を全体的に引き延ばせば、図1に示すような本来のハンガーディスプレイ10となる。したがって、板紙11の上端の紐穴16に吊り紐15を通し、フック21などにぶら下げることにより、壁面17に沿ったハンガーディスプレイ本来の商品陳列を行うことができる。
【0026】
なお、上記実施の形態においては、ポケット13が上下方向に1列だけ並んだハンガーディスプレイの場合の例について示したが、2列以上並んだハンガーディスプレイとすることもできる。列数ならびに1列当たりのポケット数は、商品の形状や陳列形態などに応じて適宜設定すればよい。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のハンガーディスプレイによれば、たった1枚の板紙から複数個のポケットを備えたハンガーディスプレイを得ているので、部品点数の多い従来のハンガーディスプレイに比べて極めて廉価に提供することができ、大量生産だけでなく、少量生産にも適したものとなる。
【0028】
また、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳むことによって、ハンガーディスプレイ自体を商品の輸送・保管用の箱として兼用することができる。このため、商品の輸送や保管が極めて楽になるとともに、商品管理も極めて簡単となる。
【0029】
さらに、壁面などに吊り下げて陳列するハンガーディスプレイ本来の陳列方法に加え、複数個のポケットをつづら折り状に折り畳んだ状態のまま小売店頭の陳列棚などに載せて陳列展示することが可能となる。このため、商品の陳列形態を広げることができ、販売促進に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るハンガーディスプレイの略示斜視図である。
【図2】実施の形態に係るハンガーディスプレイをつづら折り状に折り畳んだ状態の略示斜視図である。
【図3】実施の形態に係るハンガーディスプレイを作成するための板紙の展開図である。
【図4】板紙からハンガーディスプレイを作成するための組立説明図である。
【符号の説明】
10 ハンガーディスプレイ
11 板紙
12 商品
13 ポケット
14 飾り片
15 吊り紐
16 紐穴
17 壁面
18 接着剤
19 開口部
20 前面側窓部
21 フック
22 突出部
23 飾り片
a 切り線
a1 鉤形切り線
a2 傾斜切り線
b1〜b4 山折り線
c1〜c4 谷折り線
Claims (2)
- 全体が1枚の板紙からなり、該1枚の板紙に切り線を入れて所定の位置で山折り・谷折りすることにより、板紙の上下方向に沿って商品収納用のポケットを複数個形成したことを特徴とするハンガーディスプレイ。
- 前記複数個のポケットは隣り合うポケット同士を引き寄せることによってつづら折り状に折り畳み可能とされ、該折り畳み状態で商品の輸送・保管用および棚陳列用の箱として兼用可能としたことを特徴する請求項1記載のハンガーディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002248282A JP2004081656A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | ハンガーディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
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