JP2004081193A - スピニングリールのスプール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピニングリールのスプール4は、外周に釣り糸が巻き付けられる先細り形状の筒状の糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後端部に一体成形されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前部に装着された前フランジ部4cとを有している。糸巻胴部4aは、前端部側に形成された第1糸巻部4dと、第1糸巻部4dに隣接し後端部側に形成された第2糸巻部4eとを有している。第1糸巻部4d及び第2糸巻部4eは、後端部側から前端部側に縮径する順テーパになる先細り形状に形成されており、第1糸巻部4dのテーパ角αは第2糸巻部4eのテーパ角βより小さくなるように形成されている。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール、特に、リール本体に対して前後移動自在に設けられ、釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スピニングリールは、リール本体と、リール本体に回転自在に支持されたロータと、ロータの前方に配置され外周に釣り糸が巻き付けられるスプールとを備えている。
このようなスプールは、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部と、糸巻胴部の前端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径に設けられた前フランジ部と、糸巻胴部の後端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状に設けられたスカート部とを有している。糸巻胴部及びスカート部は大小2つの筒状部材であって、たとえば合成樹脂や金属により一体成形されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスピニングリールのスプールでは、仕掛けのキャスティング距離を伸ばすため、糸巻胴部を先細り形状に形成したものが知られている。このような先細り形状の糸巻胴部では、釣り糸がまとまって前方に落ちる、いわゆるバックラッシュを起こしやすい。そこで、前フランジ部を先広がり形状に形成し、そのテーパ角を大きくすることが考えられる。前フランジ部のテーパ角を大きくすることにより、釣り糸が前方に落ちるのを防ぐことができる。
【0004】
しかし、前フランジ部のテーパ角を大きく形成すると、キャスティング時の釣り糸が前フランジ部に接触する抵抗が増大し、キャスティング距離を低下させるおそれが生じる。
本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、バックラッシュを防止しながら、キャスティング距離を伸ばすことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在に設けられ、釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールであって、釣り糸が外周に巻き付けられ先細り形状の複数の糸巻部を有する筒状の糸巻胴部と、糸巻胴部の前端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径に設けられた前フランジ部と、糸巻胴部の後端部に設けられ糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状のスカート部とを備えている。複数の糸巻部のうち隣接する2つの糸巻部において、前端部側の糸巻部のテーパ角は後端部側の糸巻部のテーパ角より小さい。
【0006】
このスプールでは、糸巻胴部は、テーパ角の異なる複数の糸巻部を有する先細り形状、すなわち後端部側から前端部側に縮径する順テーパになるように形成されている。このため、仕掛けのキャスティング距離を伸ばすことができる。さらに、これらの糸巻部のうち隣接する2つの糸巻部において、前端部側の糸巻部のテーパ角は後端部側の糸巻部のテーパ角より小さい、いわゆる緩テーパになるように形成されている。このため、後端部側の糸巻部に巻かれた釣り糸は、緩テーパの前端部側の糸巻部に巻かれた釣り糸によって、前方への移動が規制されるので、前方への糸落ちであるバックラッシュを防止できる。したがって、従来のように前フランジ部のテーパ角を大きく形成する必要がないので、バックラッシュを防止しながら、キャスティング距離を伸ばすことができる。
【0007】
発明2に係るスプールは、発明1のスプールにおいて、前端部側の糸巻部のテーパ角と後端部側の糸巻部のテーパ角との差は0.5度以上10度以下の範囲である。この場合、前端部側の糸巻部と後端部側の糸巻部とのテーパ角の差を0.5度以上10度以下の範囲にすることにより、前端部側の糸巻部と後端部側の糸巻部との間に適度な段差が生成されるので、バックラッシュを確実に防止できる。
【0008】
発明3に係るスプールは、発明1又は2のスプールにおいて、前端部側の糸巻部のテーパ角は0度以上5度以下の範囲である。この場合、前端部側の糸巻部のテーパ角を0度以上5度以下の範囲にすることにより、前端部側の糸巻部が緩テーパになるので、バックラッシュを防止できる。
発明4に係るスプールは、発明1から3のいずれかのスプールにおいて、後端部側の糸巻部のテーパ角は0.5度以上15度以下の範囲である。この場合、後端部側の糸巻部のテーパ角を0.5度以上15度以下の範囲にすることにより、後端部側の糸巻部が急テーパにすることができるので、キャスティング距離を伸ばすことができる。
【0009】
発明5に係るスプールは、発明1から4のいずれかのスプールにおいて、前フランジ部は先広がり形状に形成されており、前フランジ部のテーパ角は5度以上45度以下の範囲である。この場合、前フランジ部のテーパ角を5度以上45度以下の範囲となるように小さくすることにより、キャスティング時の釣り糸が前フランジ部に接触する抵抗を減少でき、キャスティング距離をさらに伸ばすことができる。
【0010】
発明6に係るスプールは、発明5のスプールにおいて、前フランジ部は隣接する2つのテーパ角が異なる複数のテーパ部を有している。この場合、キャスティング時の釣り糸が前フランジ部に接触する抵抗を細かく調整できるので、キャスティング距離をさらに伸ばすことができる。
発明7に係るスプールは、発明6のスプールにおいて、複数のテーパ部のうち隣接する2つのテーパ部において、前端部側のテーパ部のテーパ角は後端部側のテーパ部のテーパ角より小さい。この場合、前端部側のテーパ部は後端部側のテーパ部より緩テーパであるので、キャスティング当初の初速を損なうことなくキャスティング距離を伸ばすことができる。また、後端部側のテーパ部は前端部側のテーパ部より急テーパであるので、特にキャスティング後半の釣り糸に張力が作用しにくいときには、前方への糸落ちであるバックラッシュを防止できる。
【0011】
発明8に係るスプールは、発明7のスプールにおいて、前端部側のテーパ部のテーパ角と後端部側のテーパ部のテーパ角との差は5度以上45度以下範囲である。この場合、前端部側のテーパ部のテーパ角と後端部側のテーパ部のテーパ角との差を細かく調整することにより、キャスティング距離をより的確に伸ばすことができる。
【0012】
発明9に係るスプールは、発明7又は8のスプールにおいて、前端部側のテーパ部のテーパ角は0度以上40度以下の範囲である。この場合、前端部側のテーパ部はテーパ角が0度以上40度以下の範囲の緩テーパであるので、キャスティング距離を伸ばすことができる。
発明10に係るスプールは、発明7から9のいずれかのスプールにおいて、後端部側のテーパ部のテーパ角は5度以上45度以下の範囲である。この場合、たとえば後端部側のテーパ部を急テーパに形成し、前端部側のテーパ部を緩テーパに形成することにより、キャスティング距離を伸ばすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態を採用したスピニングリールは、図1から図3に示すように、主に投げ釣り用のスピニングリールであって、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は釣り糸をその外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動可能に配置されている。
【0014】
リール本体2は、ロータ3やスプール4を支持するリールボディ10と、リールボディ10の両側面に着脱自在にねじ止めされた1対の蓋部材11a、11bと、リールボディ10から上方に延びる竿取付脚部12とを有している。リールボディ10はたとえばアルミニウム合金製の部材であり、両側に開口部10a、10bを有している。リールボディ10の内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、スプール4を前後移動させて均一に釣り糸を巻き取るためのレベルワインド機構6とが設けられている。
【0015】
蓋部材11a、11bは、図3に示すように、たとえばアルミニウム合金製の部材であり、リールボディ10の開口部10a、10bのそれぞれをカバーする。一方の蓋部材11aには、ハンドル1が先端に固定されたハンドル軸7を支持する側方に突出する筒状のハンドル支持部8が設けられている。ハンドル支持部8の両端には軸受9が配置されており、軸受9によりハンドル軸7はハンドル支持部8に回転自在に支持されている。
【0016】
竿取付脚部12は、図1及び図2に示すように、リールボディ10から上方に斜め前方に延びる部材であり、リールボディ10と一体で略T字型に形成されている。
ロータ駆動機構5は、図1に示すように、ハンドル軸7の基端にハンドル軸7と一体で形成されたマスターギア13と、マスターギア13に噛み合うピニオンギア14とを有している。ピニオンギア14は筒状に形成されており、ピニオンギア14の前部はロータ3の中心部を貫通してスプール4側に延びている。そして、その先端にはねじ部が形成されている。ピニオンギア14は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受15、16を介してリール本体2に回転自在に支持されている。
【0017】
レベルワインド機構6は、図1に示すように、スプール4の中心部を先端で固定したスプール軸20を前後方向に往復移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。レベルワインド機構6は、スプール軸20の上方に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。螺軸21は、スプール軸20と平行に配置されており、先端部がロータ3の内部でリールボディ10に回転自在に支持されている。また、螺軸21の外周部には螺旋状の溝21aが形成されており、後端には平坦部20aが形成されている。スライダ22にはスプール軸20の後端が軸方向移動不能及び回転不能に固定されている。スライダ22は、螺軸21の上方及び下方に平行に配置されたガイド軸24a、24bにより軸方向に案内される。中間ギア23は、螺軸21の先端部に固定されており、ピニオンギア14に噛み合っている。
【0018】
ロータ3は、図1及び図4に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とは一体成形されている。円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス33aが形成されている。このボス33aの貫通孔をピニオンギア14の前部及びスプール軸20が貫通している。前壁33の前方側にはナット34が配置されており、このナット34がピニオンギア14の先端のねじ部に螺合している。ナット34の内周部には、ナット34をスプール軸20に対して回転自在に支持するための軸受35が配置されている。
【0019】
また、円筒部30の内部にはロータ3の逆転防止機構37が配置されている。逆転防止機構37は、図示しないローラ型のワンウェイクラッチと、ワンウェイクラッチを作動状態及び非作動状態に切り換える操作機構38とを有している。ワンウェイクラッチは、外輪がリールボディ10に固定され、内輪がピニオンギア14に固定されている。操作機構38は、リールボディ10の下部に配置された操作レバー39を有しており、操作レバー39を揺動させることでワンウェイクラッチが2つの状態に切り換られ、作動状態のときにロータ3が逆転不能になり、非作動状態のときロータ3が逆転可能になる。
【0020】
第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32の先端の内周側には、図1から図3に示すように、第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材41がそれぞれ揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40は第1ロータアーム31に回転自在に支持されている。第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材41の先端には、釣り糸をスプール4に案内するために釣り糸案内機構42が装着されている。
【0021】
釣り糸案内機構42は、図1から図3に示すように、第1ベール支持部材40に一端が固定された図示しない固定軸と、固定軸と一体で形成された固定軸カバー44と、概略筒状のラインローラ45と、ベール46とを有している。ベール46は、第2ベール支持部材41と固定軸カバー44とに両端が固定され、スプール4の周方向外方に湾曲して配置され、釣り糸を固定軸カバー44を介してラインローラ45に導く。
【0022】
スプール4は、図1から図3に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸20の先端に固定されている。スプール4は、図4に拡大して示すように、アルミニウム合金等の軽量金属製であり、外周に釣り糸が巻き付けられる先細り形状の筒状の糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状に一体成形されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前部に装着され糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ先広がり形状の前フランジ部4cとを有している。また、糸巻胴部4aの先端部には、円板状の前壁部51が一体で形成されており、その中心部にはスプール軸20にピン53により固定されたボス部52が形成されている。
【0023】
糸巻胴部4aは、図5に拡大して示すように、前端部側に形成された第1糸巻部4dと、第1糸巻部4dに隣接し後端部側に形成された第2糸巻部4eとを有している。第1糸巻部4d及び第2糸巻部4eは、後端部側から前端部側に縮径する順テーパになる先細り形状に形成されており、第1糸巻部4dのテーパ角αは第2糸巻部4eのテーパ角βより小さくなるように形成されている。第1糸巻部4dのテーパ角αは、0度以上5度以下の範囲であって、図5に示すテーパ角αは0度になっている。第2糸巻部4eのテーパ角βは、0.5度以上15度以下の範囲であって、図5に示すテーパ角βは15度になっている。したがって、テーパ角αとテーパ角βとの差は0.5度以上10度以下の範囲になっており、図5に示すテーパ角αとテーパ角βとの差は15度になっている。ここでは、第1糸巻部4dが緩いテーパであるのに対し、第2糸巻部4eは第1糸巻部4dより急なテーパになっている。
【0024】
スカート部4bは、図4及び図5に示すように、糸巻胴部4aの後端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状に一体成形された円筒状部材である。
前フランジ部4cは、図4に示すように、糸巻胴部4aの前部に装着され、糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ先広がり形状の環状部材である。前フランジ部4cのテーパ角δは、図5に拡大して示すように、5度以上45度以下の範囲であって、図5に示すテーパ角δは40度と小さくなっている。
【0025】
このスピニングリールでは、糸巻胴部4aは、後端部側から前端部側に縮径する順テーパになる先細り形状に形成されているので、キャスティング距離を伸ばすことができる。さらに、第1糸巻部4dのテーパ角αは第2糸巻部4eのテーパ角βより小さくなるように形成されているので、第2糸巻部4eに巻かれた釣り糸は、緩テーパの第1糸巻部4dに巻かれた釣り糸によって、前方への移動が規制されるので、前方への糸落ちであるバックラッシュを防止できる。また、前フランジ部4cのテーパ角δを小さく形成できるので、キャスティング時の釣り糸が前フランジ部4cに接触する抵抗を減少でき、バックラッシュを防止しながら、キャスティング距離を伸ばすことができる。
【0026】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態を採用したスピニングリールは、スプール4の前フランジ部4cを除く構成は前記第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
前フランジ部4cは、図7に拡大して示すように、糸巻胴部4aの前部に装着され、糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ先広がり形状の環状部材である。前フランジ部4cは、前端部側に形成された第1テーパ部4gと、第1テーパ部4gに隣接し後端部側に形成された第2テーパ部4hと、第2テーパ部4hに隣接し後端部側に形成された第3テーパ部4iとを有している。
【0027】
第1テーパ部4gのテーパ角δ1は、第2テーパ部4hのテーパ角δ2より小さくなるように形成され、第2テーパ部4hのテーパ角δ2は、第3テーパ部4iのテーパ角δ3より小さくなるように形成されている。第1テーパ部4gのテーパ角δ1は、0度以上40度以下の範囲であって、図7に示すテーパ角αは0度になっている。第2テーパ部4hのテーパ角δ2は、5度以上40度以下の範囲であって、図7に示すテーパ角δ2は30度になっている。したがって、テーパ角δ1とテーパ角δ2との差は、5度以上45度以下の範囲になっており、図7に示すテーパ角δ1とテーパ角δ2との差は30度になっている。また、第3テーパ部4iのテーパ角δ3は、5度以上45度以下の範囲であって、図7に示すテーパ角δ3は45度になっている。したがって、テーパ角δ2とテーパ角δ3との差は、5度以上45度以下の範囲になっており、図7に示すテーパ角δ2とテーパ角δ3との差は15度になっている。
【0028】
このスピニングリールでは、キャスティング時の釣り糸が前フランジ部4cに接触する抵抗を細かく調整できるので、キャスティング距離をさらに伸ばすことができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、投げ釣り用のスピニングリールを例にあげて説明したが、このスピニングリールの形式に限定されるものではなく、この他にドラグ機構を有するスピニングリールや、ロータ制動機構を有するスピニングリール等にも本発明を適用できる。
【0029】
(b) 前記実施形態では、第1糸巻部4dのテーパ角αは0度、第2糸巻部4eのテーパ角βは15度になるように形成されていたが、これに限定されるものではなく、テーパ角α及びテーパ角βはテーパ角αがテーパ角βより小さい範囲で任意に設定できる。
(c) 前記実施形態では、第1糸巻部4d及び第2糸巻部4eを設けていたが、図6に示すように、第1糸巻部4d、第2糸巻部4e及び第3糸巻部4fを設けてもよい。
【0030】
隣接する第1糸巻部4d及び第2糸巻部4eにおいて、第1糸巻部4dのテーパ角αは第2糸巻部4eのテーパ角βより小さくなるように形成されている。第1糸巻部4dのテーパ角αは、0度以上5度以下の範囲であって、図6に示すテーパ角αは0度になっている。第2糸巻部4eのテーパ角βは、0.5度以上15度以下の範囲であって、図6に示すテーパ角βは10度になっている。したがって、テーパ角αとテーパ角βとの差は0.5度以上10度以下の範囲になっており、図6に示すテーパ角αとテーパ角βとの差は10度になっている。
【0031】
隣接する第2糸巻部4e及び第3糸巻部4fにおいて、第2糸巻部4eのテーパ角βは第3糸巻部4fのテーパ角γより小さくなるように形成されている。第3糸巻部4fのテーパ角γは、0.5度以上15度以下の範囲であって、図6に示すテーパ角γは15度になっている。したがって、テーパ角βとテーパ角γとの差は0.5度以上10度以下の範囲になっており、図6に示すテーパ角βとテーパ角γとの差は5度になっている。
【0032】
ここでは、前記実施形態と同様に、第1糸巻部4dのテーパ角αは第2糸巻部4eのテーパ角βより小さくなるように、かつ第2糸巻部4eのテーパ角βは第3糸巻部4fのテーパ角γより小さくなるように形成されているので、バックラッシュを防止しながら、キャスティング距離を伸ばすことができる。
(d) 前記実施形態では、第1テーパ部4gのテーパ角δ1は0度、第2テーパ部4hのテーパ角δ2は30度、第3テーパ部4iのテーパ角δ3は45度になるように形成されていたが、これに限定されるものではなく、テーパ角δ1、テーパ角δ2及びテーパ角δ3は任意に設定できる。
【0033】
(e) 前記実施形態では、前フランジ部4cは、3つの第1テーパ部4g、第2テーパ部4h及び第3テーパ部4iを有していたが、任意の数のテーパ部を有していてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、糸巻胴部は、テーパ角の異なる複数の糸巻部を有する先細り形状に形成され、これらの糸巻部のうち隣接する2つの糸巻部において前端部側の糸巻部のテーパ角は後端部側の糸巻部のテーパ角より小さくになるように形成されているので、バックラッシュを防止しながら、キャスティング距離を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用したスピニングリールの断面側面図。
【図2】前記スピニングリールの正面図。
【図3】前記スピニングリールの平面断面図。
【図4】スプール及びロータの断面拡大図。
【図5】前記スプールの寸法関係を示す図。
【図6】他の実施形態の図5に相当する図。
【図7】本発明の第2実施形態を採用した前フランジ部の寸法関係を示す図。
【符号の説明】
2 リール本体
4 スプール
4a 糸巻胴部
4b スカート部
4c 前フランジ部
4d 第1糸巻部
4e 第2糸巻部
4f 第3糸巻部
4g 第1テーパ部
4h 第2テーパ部
4i 第3テーパ部
Claims (10)
- リール本体に対して前後移動自在に設けられ、釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールであって、
前記釣り糸が外周に巻き付けられ、先細り形状の複数の糸巻部を有する筒状の糸巻胴部と、
前記糸巻胴部の前端部に前記糸巻胴部の最大外径よりも大径に設けられた前フランジ部と、
前記糸巻胴部の後端部に設けられ、前記糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状のスカート部とを備え、
前記複数の糸巻部のうち隣接する2つの前記糸巻部において、前端部側の前記糸巻部のテーパ角は後端部側の前記糸巻部のテーパ角より小さい、スピニングリールのスプール。 - 前記前端部側の前記糸巻部の前記テーパ角と前記後端部側の前記糸巻部の前記テーパ角との差は0.5度以上10度以下の範囲である、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記前端部側の前記糸巻部の前記テーパ角は0度以上5度以下の範囲である、請求項1又は2に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記後端部側の前記糸巻部の前記テーパ角は0.5度以上15度以下の範囲である、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
- 前記前フランジ部は先広がり形状に形成されており、前記前フランジ部のテーパ角は5度以上45度以下の範囲である、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
- 前記前フランジ部は隣接する2つのテーパ角が異なる複数のテーパ部を有している、請求項5に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記複数のテーパ部のうち隣接する2つの前記テーパ部において、前端部側の前記テーパ部のテーパ角は後端部側の前記テーパ部のテーパ角より小さい、請求項6に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記前端部側の前記テーパ部の前記テーパ角と前記後端部側の前記テーパ部の前記テーパ角との差は5度以上45度以下の範囲である、請求項7に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記前端部側の前記テーパ部の前記テーパ角は0度以上40度以下の範囲である、請求項7又は8に記載のスピニングリールのスプール。
- 前記後端部側の前記テーパ部の前記テーパ角は5度以上45度以下の範囲である、請求項7から9のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
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Cited By (1)
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2003
- 2003-01-15 JP JP2003007532A patent/JP2004081193A/ja active Pending
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Legal Events
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Effective date: 20051209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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Effective date: 20070828 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20080205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080729 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |