JP4346632B2 - スピニングリールのスプール - Google Patents

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本発明は、スプール、特に、リール本体に対して前後移動自在に設けられ、釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールに関する。
一般に、スピニングリールは、リール本体と、リール本体に回転自在に支持されたロータと、ロータの前方に配置され外周に釣り糸が巻き付けられるスプールとを備えている。
このようなスプールは、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部と、糸巻胴部の前端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径に設けられた前フランジ部と、糸巻胴部の後端部に糸巻胴部の最大外径よりも大径かつ筒状に設けられたスカート部とを有している。糸巻胴部及びスカート部は、大小2つの筒状部材であって、たとえば合成樹脂により前フランジ部とともに一体成形されている(たとえば、特許文献1参照)。このスプールでは、前フランジ部及びスカート部の径方向外方への突出長さが略同一長さになるように形成されており、このため前フランジ部の先端部位置の高さまで釣り糸を糸巻胴部に巻き付けることができる。
特開2000−50774号公報
前記従来のスプールは、前フランジ部及びスカート部の径方向外方への突出長さが略同一長さになるように形成されているので、釣り糸を前フランジ部の先端部位置の高さまで巻き付けることができる。しかし、釣り糸を前フランジ部の先端部位置の高さの限界まで巻き付けると、キャスティング時において、釣り糸が束になって前フランジ部より前方へ糸落ちしてしまうことがある。このように糸落ちが生じた状態でさらに釣り糸が繰り出されると、ループ状の釣り糸が絡まってしまう、いわゆるバックラッシュが生じるおそれがある。
本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、バックラッシュを確実に防止することにある。
発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在に設けられ釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールであって、釣り糸が外周に巻き付けられる円筒状の糸巻胴部と、前フランジ部と、後フランジ部と、円筒部とを備えている。前フランジ部は、糸巻胴部の前端部から径方向外方に突出する第1突出部と、第1突出部の先端部から前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部とを有している。後フランジ部は、糸巻胴部の後端部から第1突出部の径方向長さと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部と、第2突出部の先端部から後端部側に向かって拡径するように後方に突出する第2傾斜部とを有している。円筒部は、第2傾斜部の先端部から後方に突出する。第2傾斜部は、基端部が第2突出部の先端部と尖突状に接続され、かつ先端部が円筒部の前端部と滑らかに接続され、外形が面取り形状になるように形成されている。
このスプールでは、後フランジ部は、糸巻胴部の後端部から第1突出部の径方向長さと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部を有しているので、釣人は第1突出部及び第2突出部の先端部位置(第1傾斜部及び第2傾斜部の基端部位置)を最大巻き付け位置の目安として釣り糸を糸巻胴部に巻き付けることにより、釣り糸を前フランジ部の先端部位置の高さの限界まで巻き付けることを防止できる。したがって、釣り糸が束になって前フランジ部より前方へ糸落ちすることがなくなるので、バックラッシュを防止することができる。
さらに、ここでは、前フランジ部は、第1突出部の先端部から前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部を有しているので、釣り糸が第1傾斜部に乗り上げたとしても、それ以上前方に釣り糸が移動しにくくなる。したがって、このような第1傾斜部を設けることにより、バックラッシュを確実に防止することができる。
また、第2突出部の先端部位置と第2傾斜部の基端部位置との境界部分が明確になるので、最大巻き付け位置の目安が把握しやすくなるとともに、湾曲した面取り形状にすることで、意匠性を向上できる。
さらに、第2傾斜部の先端部からさらに後方に釣り糸が移動するのを防止できる。
発明2に係るスプールは、発明1のスプールにおいて、第1傾斜部の径方向長さは、第2傾斜部の径方向長さと略同一である。この場合、意匠性を向上できる。
発明3に係るスプールは、発明1又は2のスプールにおいて、第1傾斜部は、第1突出部の一部と別体で形成され、第1突出部の残りと一体形成された環状部材である。この場合、第1傾斜部と第1突出部の残りとを第1突出部の一部と異なる材質の部材で形成できるので、たとえば硬質材料によって第1傾斜部と第1突出部の残りを形成することで釣り糸が接触することによる傷付きを防止できる。また、第1傾斜部と第1突出部の残りを環状部材にすることで軽量化を図れるとともに、第1突出部の一部への装着固定が容易になる。さらに、傾斜を有する第1傾斜部を別部材にすることにより、第1傾斜部及び第1突出部の形成が容易になる。
発明に係るスプールは、発明1から3のいずれかのスプールにおいて、第2傾斜部は、第2突出部及び円筒部と一体成形されている。この場合、第2突出部、第2傾斜部及び円筒部を一体成形することにより、スプールの強度を高く維持できる。
発明に係るスプールは、発明1からのいずれかのスプールにおいて、糸巻胴部は、第1突出部及び第2突出部と一体成形されている。この場合、たとえば第1突出部、糸巻胴部、第2突出部、第2傾斜部及び円筒部を一体成形することにより、スプールの強度を高く維持できるとともに、全体の部品点数を減少できる。
本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部は、第1突出部の先端部から前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部を有し、スカート部は、糸巻胴部の後端部から第1突出部の径方向長さと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部を有しているので、釣り糸が束になって前フランジ部より前方へ糸落ちすることがなくなるので、バックラッシュを防止できる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。
リール本体2は、リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図2に示すように、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、ピニオンギア12の前部はロータ3の中心部を貫通し、ナット13によりロータ3に固定されている。また、ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a、14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。
オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23はピニオンギア12に噛み合っている。
ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とを有している。円筒部30と第1ロータアーム31及び第2ロータアーム32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
第1ロータアーム31の先端の外周側には、図2に示すように、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。また、第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。
ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には、線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1ベール支持部材40、第2ベール支持部材42、ラインローラ41及びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
ロータ3の円筒部30の内部には、ロータ3の逆転を禁止・解除するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、図2に示すように、内輪が遊転するローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態(逆転禁止状態)と非作動状態(逆転許可状態)とに切り換える切換機構52とを有している。
スプール4は、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。
スプール4は、図3に示すように、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの後端部に一体で形成された大径筒状のスカート部7bと、糸巻胴部7aの前端部に設けられた大径の前フランジ部8と、前フランジ部8を糸巻胴部7aに固定するための前フランジ固定部材9とを有している。スプール4は、外周部がたとえばアルミニウム合金等の金属製の部材を鍛造加工することによって形成された大小2段の円筒状の部材と、円筒状の部材の内周部に合成樹脂製の部材がインサート成形された筒状の部材とで構成されたハイブリッド型のものであって、第1軸受56及び第2軸受57によりスプール軸15に回転自在に装着されている。
糸巻胴部7aは、図3に示すように、金属製部材により円筒状に形成された円筒部16aと、円筒部16aの前部内周側に形成された雌ねじ部16bと、円筒部16aの後部内周側に一体的に延びる板状の内周部16cとを有している。雌ねじ部16bは、前フランジ固定部材9を糸巻胴部7aに着脱自在に装着するために設けられ、前フランジ固定部材9の雄ねじ部9bが螺合可能である。
内周部16cの内側には、有底筒状の第1支持部16d及び第2支持部16eが前後にそれぞれ形成されている。第1支持部16d及び第2支持部16eの内側には、第1軸受56及び第2軸受57が装着されており、第1軸受56及び第2軸受57は、筒状の保持部材70を介してスプール軸15に回転自在に装着されている。
前フランジ部8は、図3に示すように、糸巻胴部7aの前端部に一体形成された第1部材8aと、第1部材8aの先端部に着脱自在に装着された第2部材8bとを有している。第1部材8aは、糸巻胴部7aと一体成形された金属製の部材であって、糸巻胴部7aの前端部と滑らかに連結されている。第1部材8aは、内側面が前端部側に向かって拡径するように前方に僅かに傾斜している。第1部材8aは、糸巻き胴部7aの前端部から径方向外方に突出する第1突出部17aの一部を構成している。
第2部材8bは、第1部材8aと別体で形成された金属製又は硬質セラミック製環状部材である。第2部材8bは、第1部材8aから径方向外方に突出する第1突出部17aの残りである突出部17eと、突出部17eから前方に折れ曲がり、前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部17bとを有している。第2部材8bは、第1部材8aの先端部前側を覆うように後方にも突出した形状になっており、このため第1部材8aの先端部後側が外方に露出する段差部17cが生成されている。また、第2部材8bにおいて、第1傾斜部17bと突出部17eとの境界部分には、段差部17c側に尖突状となる第1角部17dが形成されており、この第1角部17dが釣り糸の最大巻き付け位置Lとなる目安になっている。したがって、第2部材8bの第1角部17dより径方向内方にある突出部(図3の破線より径方向内方の部分)17eと第1部材8aとで第1突出部17aが構成される。
スカート部7bは、図2に示すように、ロータ3の円筒部30を覆うように筒状に糸巻胴部7aと一体成形されている。スカート部7bは、たとえばアルミニウム合金等の金属製の部材を鍛造加工することにより形成されている。
スカート部7bは、図3及び図4に示すように、後フランジ部18eと、後フランジ部18eの先端部から後方に突出する円筒部18cとを有している。後フランジ部18eは、糸巻胴部7aの後端部から第1突出部17aの径方向長さAと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部18aと、第1傾斜部17bの径方向長さCと略同一長さになるように第2突出部18aの先端部から後端部側に向かって拡径するように後方に突出する第2傾斜部18bとを有している。円筒部18cは、第2傾斜部18bの先端部から後方に突出している。
第2突出部18a、第2傾斜部18b及び円筒部18cは、糸巻胴部7aと一体成形されており、このため第1突出部17a、糸巻胴部7a、第2突出部18a、第2傾斜部18b及び円筒部18cは、金属製の部材により一体成形されている、第2突出部18aは、糸巻胴部7aの後端部と滑らかに連結されており、内側面が後端部側に向かって拡径するように後方に傾斜している。第2傾斜部18bは、図12に示すように、基端部が第2突出部18aの先端部と尖突状に接続され、かつ先端部が円筒部18cの前端部と滑らかに接続され、外形が半径R(たとえば、5〜8mm程度)の小径の円弧の面取り形状になるように形成されている。具体的には、第2角部18dまでの第2突出部18aの断面における内側の線は、スプール軸と直交する直線Mに対して角度θ1の直線で構成され、第2傾斜部18bは、半径Rの円弧で構成されあり、かつ第2角部18dでの円弧への接線が直線Mに対して角度θ2で交差している。このため、第2傾斜部18bの基端部及び第2突出部18aの先端部との境界部分には、尖突状となる第2角部18dが形成されており、この第2角部18dが第1角部17dとともに釣り糸の最大巻き付け位置Lとなる目安になっている。
次に、スプール4の寸法関係を図4に示す側面拡大断面図を用いて説明する。
第1突出部17aの径方向長さAは、図4に示すように、第2突出部18aの径方向長さBと略同一である。第1傾斜部17bの径方向長さCは、第2傾斜部18bの径方向長さDと略同一である。ここで、前フランジ部8の最外径(第1傾斜部17bの最外径)Eは、糸巻胴部7aの最外径(円筒部16aの最外径)Gと、第1突出部17aの径方向長さAと、第1傾斜部17bの径方向長さCとを和算したものである。また、スカート部7bの最外径(円筒部18cの最外径)Fは、糸巻胴部7aの最外径(円筒部16aの最外径)Gと、第2突出部18aの径方向長さBと、第2傾斜部18bの径方向長さDとを和算したものである。したがって、前フランジ部8の最外径(第1傾斜部17bの最外径)Eは、スカート部7bの最外径(円筒部18cの最外径)Fと略同一になっている。
具体的には、糸巻胴部7aの直径が50.0mm以上60.0mm以下の範囲の長さであるとき、すなわち糸巻胴部7aの半径(糸巻胴部7aの最外径、円筒部16aの最外径)Gが25.0mm以上30.0mm以下の範囲の長さであるとき、第1傾斜部17bの径方向長さC及び第2傾斜部18bの径方向長さDは、2.5mm以上3.0mm以下の範囲の長さである。第1突出部17aの径方向長さA及び第2突出部18aの径方向長さBは、10.0mm以上12.0mm以下の範囲の長さである。また、第1傾斜部17bの径方向長さC及び第2傾斜部18bの径方向長さDは、第1突出部17aの径方向長さA及び第2突出部18aの径方向長さBの25%以上30%以下の範囲の長さである。ここでは、第1傾斜部17bの径方向長さC及び第2傾斜部18bの径方向長さDは、第1突出部17aの径方向長さA及び第2突出部18aの径方向長さBに対して比較的短くなるように形成されている。
また、スカート部7bの外周の前端側には、図1に示すように、釣り糸の先端部を係止するための釣糸係止部80が装着可能な溝部7cが形成され、溝部7cの前端部分には、スカート部7bを貫通し釣糸係止部80が取付可能な図示しない貫通孔が形成されている。溝部7cは、後方が略半円形となるように他の部分より凹んで形成された凹部であって、溝部7cの前端部側の端部は、それぞれ側方に広がるように湾曲したアール形状となっている。このように溝部7cの前端部側の端部をアール形状に形成することにより、従来のように溝部7cの前端部側の端部を直線的に形成した場合に比して、釣り糸が溝部7cに接触したときに釣り糸が傷付くのを防止できる。
前フランジ固定部材9は、図3に示すように、前端部側に向かって縮径するように前方に突出する傾斜部9aと、後端部外周に形成され糸巻胴部7aの雌ねじ部16bに螺合する筒状の雄ねじ部9bとを有している。傾斜部9aの後端部は、前フランジ部8の板状の前端面に接触するように装着可能であり、前フランジ部8を第1突出部17aとで挟持可能である。前フランジ固定部材9の内周部には、ドラグ機構60のつまみ部61の後端側から後方部分が収納されている。
ドラグ機構60は、スプール4とスプール軸15との間に装着されスプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構60は、ドラグ力を手で調整するためのつまみ部61と、つまみ部61によりスプール4側に押圧される複数枚のドラグ板62とを有している。
次にリールの操作及び動作について説明する。
キャスティング時にはベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42は揺動する。この状態で釣竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。仕掛けが着水した後ハンドル1を釣り糸巻き取り方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が釣り糸巻き取り方向に回転し、ベールアーム44が図示しないベール反転機構により釣り糸巻き取り位置に復帰しロータ3の逆転が禁止されているので釣り糸の放出が止まる。
釣り糸を巻き取る際には、ハンドル1を釣り糸巻き取り方向に回転させる。すると、その回転がフェースギア11、ピニオンギア12を介してロータ3に伝達されロータ3が回転する。ロータ3が回転すると、ラインローラ41に案内された釣り糸がスプール4に巻き付けられる。
このようなスピニングリールでは、後フランジ部18eは、糸巻胴部7aの後端部から第1突出部17aの径方向長さAと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部18aを有しているので、釣人は第1突出部17a及び第2突出部18aの先端部位置、すなわち第1傾斜部17b及び第2傾斜部18bの基端部位置である第1角部17d及び第2角部18dが釣り糸の最大巻き付け位置Lとなる目安として釣り糸を糸巻胴部7aに巻き付けることにより、釣り糸を前フランジ部8(第1傾斜部17b)の先端部位置の高さの限界まで巻き付けることを防止できる。したがって、釣り糸が束になって前フランジ部8より前方へ糸落ちすることがなくなるので、バックラッシュを防止することができる。
また、ここでは、前フランジ部8は、第1突出部17aの先端部から前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部17bを有しているので、釣り糸が第1傾斜部17bに乗り上げたとしても、それ以上前方に釣り糸が移動しにくくなる。したがって、このような第1傾斜部17bを設けることにより、バックラッシュを確実に防止することができる。
さらに、ここでは、第1傾斜部17bの径方向長さC及び第2傾斜部18bの径方向長さDは、第1突出部17aの径方向長さA及び第2突出部18aの径方向長さBに対して比較的長く形成されているので、バックラッシュをより確実に防止することができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、釣り糸の巻き付け量が中程度のスプールを例にあげて説明したが、他のあらゆるスピニングリールのスプールに本発明を適用できる。たとえば、図11に示すように、釣り糸の巻き付け量が少ない浅溝スプールにも本発明を適用できる。
(b) 前記実施形態では、糸巻胴部7aとスカート部7bとを金属によって一体成形されていたが、たとえば合成樹脂によって糸巻胴部7aとスカート部7bとを一体成形したり、あるいは糸巻胴部7aとスカート部7bとを異なる材質の部材によって別体で構成してもよい。
(c) 前記実施形態では、2つの第1軸受56及び第2軸受57を用いたが、これに限定されるものではなく、たとえば1つの軸受のみ用いる構成にしてもよい。
(d) 前記実施形態では、前フランジ部8は、第1傾斜部17bと第1突出部17aとが別体で形成されていたが、図5に示すように、第1傾斜部117bと第1突出部117aとを一体成形してもよい。
(e) 前記実施形態では、第1傾斜部17bの径方向長さCは、第2傾斜部18bの径方向長さDと略同一であったが、図6に示すように、第1傾斜部217bの径方向長さCは、第2傾斜部218bの径方向長さDより大きくなるようにしてもよい。また、図示しないが、第1傾斜部の径方向長さCは、第2傾斜部の径方向長さDより小さくなるようにしてもよい。
(f) 前記実施形態では、第2傾斜部18bは、先端部が円筒部18cの前端部と滑らかに接続されていたが、図7に示すように、後端部側に向かって拡径するように後方に傾斜するように第2傾斜部318bを形成してもよい。また、図10に示すように、スカート部7bは、円筒部18cを設けないで、後フランジ部418e(第2突出部418a及び第2傾斜部418b)のみ設ける構成にしてもよい。
(g) 前記実施形態では、前フランジ固定部材9は、傾斜部9aの後端部が前フランジ部8の板状の前端面に接触するように装着されていたが、図8及び図9に示すように、傾斜部109aの後端部が第1傾斜部17bの前端面に接触するように装着してもよい。ここでは、傾斜部109aが第1傾斜部17bに覆われるように配置されているので、リールを落下させたときでも、前フランジ固定部材109の傷付きを防止できる。なお、図8では、傾斜部109aの後端部が、第1傾斜部17bの前端面だけでなく前フランジ部8の板状の前端面にも接触しているが、図9では、第1傾斜部17bの前端面のみに接触するように配置されている。また、傾斜部109aの前端部には、図8及び図9に示すように、前方に突出する円筒部9cが形成されており、円筒部9cの内周部には、ドラグ機構60のつまみ部61の後端側から後方部分が収納されている。
(h) 前記実施形態では、糸巻き胴部7aがスプール軸と平行な糸巻き面を有しているが、僅かに先細り又は先広がりのテーパ面に糸巻き面が形成されている円錐台形状の糸巻き胴部も本発明の円筒状の糸巻き胴部に含まれる。
本発明の一実施形態によるスピニングリールの側面図。 前記スピニングリールの側面断面図。 前記スピニングリールのスプールの側面拡大断面図。 前記スプールの寸法関係を示す側面拡大断面図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 他の実施形態の図3に相当する図。 第2突出部と第2傾斜部との境界部分の拡大部分図。
1 ハンドル
2 リール本体
3 ロータ
4 スプール
5 ロータ駆動機構
6 オシレーティング機構
7a 糸巻胴部
7b スカート部
7c 溝部
8 前フランジ部
9 前フランジ固定部材
9a 傾斜部
9b 雄ねじ部
9c 円筒部
16a 円筒部
16b 雌ねじ部
16c 内周部
16d 第1支持部
16e 第2支持部
17a 第1突出部
17b 第1傾斜部
17c 段差部
17d 第1角部
18a 第2突出部
18b 第2傾斜部
18c 円筒部
18d 第2角部
18e 後フランジ部

Claims (5)

  1. リール本体に対して前後移動自在に設けられ、釣り糸が外周に巻き付けられるスピニングリールのスプールであって、
    前記釣り糸が外周に巻き付けられる円筒状の糸巻胴部と、
    前記糸巻胴部の前端部から径方向外方に突出する第1突出部と、前記第1突出部の先端部から前端部側に向かって拡径するように前方に突出する第1傾斜部とを有する前フランジ部と、
    前記糸巻胴部の後端部から前記第1突出部の径方向長さと略同一長さになるように径方向外方に突出する第2突出部と、前記第2突出部の先端部から後端部側に向かって拡径するように後方に突出する第2傾斜部とを有する後フランジ部と、
    前記第2傾斜部の先端部から後方に突出する円筒部と、備え、
    前記第2傾斜部は、基端部が前記第2突出部の先端部と尖突状に接続され、かつ先端部が前記円筒部の前端部と滑らかに接続され、外形が面取り形状になるように形成されている、スピニングリールのスプール。
  2. 前記第1傾斜部の径方向長さは、前記第2傾斜部の径方向長さと略同一である、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
  3. 前記第1傾斜部は、前記第1突出部の一部と別体で形成され、前記第1突出部の残りと一体形成された環状部材である、請求項1又は2に記載のスピニングリールのスプール。
  4. 前記第2傾斜部は、前記第2突出部及び前記円筒部と一体成形されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のスピニングリールのスプール。
  5. 前記糸巻胴部は、前記第1突出部及び前記第2突出部と一体成形されている、請求項1からのいずれか1項に記載のスピニングリールのスプール。
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