JP2004080482A - VoIP用アダプタ - Google Patents
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Abstract
【課題】インターネットを利用して通話を行う通話方法VoIPに用いるVoIP用アダプタにおいて、このアダプタの機能向上のためにソフトウェアの更新を行う際に、ソフトウェアの書き換え中でも通話を行うことができるVoIP用アダプタを提供する。
【解決手段】モニタ監視部と、書き替え許可手段とを設け、モニタ監視部がVoIP利用の通話中であることを検出した場合は書き替え許可手段はソフトウェアの書き替えを禁止し、VoIP利用の通話中でないことを検出した場合はセレクタを電話網利用の通話を可能とする状態に切り替えソフトウェアの書き換え中も通話を可能とした。
【選択図】 図1
【解決手段】モニタ監視部と、書き替え許可手段とを設け、モニタ監視部がVoIP利用の通話中であることを検出した場合は書き替え許可手段はソフトウェアの書き替えを禁止し、VoIP利用の通話中でないことを検出した場合はセレクタを電話網利用の通話を可能とする状態に切り替えソフトウェアの書き換え中も通話を可能とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は公衆電話網に接続される電話網用インタフェースと、インターネットに接続されるインターネット用インタフェースとを具備し、電話機を電話網でもインターネット網へも接続して通話を可能とするVoIP用アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の傾向としてインターネットを利用した通話方法(VoIP)が普及しつつある。図2に従来から用いられているVoIP用アダプタの構成を示す。図中1はVoIP用アダプタ、30はスプリッタ、40は電話回線、50は電話機、51はパーソナルコンピュータのようなデータ用端末を示す。
電話回線40は電話局60に接続され、電話局60で交換機等を通じて電話網70に接続される。更に電話局60にはルータ等と呼ばれている接続器61が用意され、この接続器61を通じて電話回線40はプロバイダと呼ばれる接続業者が設置したサーバ80に接続され、サーバ80を介してインターネット90に接続される。
【0003】
スプリッタ30は電話網用端子31とインターネット用端子32とを有し、電話網用端子31には電話網用の帯域F1(図3参照)の信号を分岐して出力する。また、インターネット用端子32には図3に示すインターネット用の帯域F2の信号を分岐して入出力する。
VoIP用アダプタ1は電話網用インタフェース2とインターネット用インタフェース3とを有し、電話網用インタフェース2はスプリッタ30の電話網用端子31に接続され、インターネット用インタフェース3はスプリッタ30のインターネット用端子32に接続される。
【0004】
電話網用インタフェース2はセレクタ7と電話/VoIP判定部8を通じて電話用インタフェース9に接続される。電話用インタフェース9には電話機50が接続される。
一方、インターネット用インタフェース3は通信処理部5を通じてデータ用インタフェース11に接続される。このデータ用インタフェース11にデータ用端末51が接続される。セレクタ7は電話端末7Aと、VoIP端子7Bとを有し、電話端子7Aに電話網用インタフェース2が接続される。VoIP端子7BにはVoIP処理部4が接続され、このVoIP処理部4を通じてVoIP端子7Bを通信処理部5に接続する。
【0005】
電話/VoIP判定部8は電話機50が発呼する電話番号を監視し、電話網70でなければ接続が不能な電話番号、例えば「110番」、「119番」、「117番」…等を検出し、この電話番号が発呼された場合はセレクタ制御部6にその検出信号を送給し、セレクタ制御部6によりセレクタ7を制御し、電話端子7Aを選択する状態に強制制御を行う。それ以外の番号の発呼に対してはセレクタ7はVoIP端子7Bを選択する状態に制御され、VoIP処理部4と通信処理部5を通じてVoIP利用による通話が可能な状態とされる。
尚、セレクタ制御部6はセレクタ7を電話端子7Aに接続する状態に制御した状態では発光表示素子10を点灯し、電話端子7Aを選択している状態にあることを表示する。また、停電時には無条件でセレクタ7は電話端子7Aを選択する状態に切り替えられ、電話局60からの給電により通話路を維持する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図2に示したVoIP用アダプタ1はブロック構成上はハードウェアとして見えるが、現実にはマイクロコンピュータで構成され、ソフトウェアで動作している。VoIP用アダプタ1の機能の向上を目的としてソフトウェアの書き換えを必要とする場合がある。このような場合VoIPの運用会社は各利用者のデータ端末51にメール機能を利用して新しいソフトウェアのダウンロードを行うことを勧める通知を行う。
各利用者は通知に従ってデータ端末51に新しいソフトウェアのダウンロードを行う。ダウンロード後に新しいソフトウェアに書き替えを行う場合、VoIP利用の通話中である場合はその通話は遮断されてしまう不都合が起きる。
【0007】
また、通話中でなくとも、ソフトウェアの書き換え中にVoIP利用の通話を行うべく電話番号を発呼してもVoIPでは通話が不能な状態となる。
この発明の目的はVoIP用アダプタを動作させるためのソフトウェアを書き換える場合でも、通話を確保することができるVoIP用アダプタを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、電話網用の信号を入出力する電話網用インタフェースと、インターネット用信号を入出力するインターネット用インタフェースと、電話機を接続する電話用インタフェースと、データ端末を接続するデータ用インタフェースと、電話機の接続先を電話網用インタフェースかインターネット用インタフェースかの何れかに選択するセレクタと、電話機が発呼する電話番号を照合し電話網専用番号であるか否かを判定する電話/VoIP判定部と、この電話/VoIP判定部が電話網専用番号であることを検出した場合及び停電を検出した場合はセレクタを電話用インタフェースを選択する状態に制御するセレクタ制御部と、セレクタがインターネット用インタフェースを選択した状態で電話機が発信する音声信号をVoIP用信号に変換処理し、インターネット用インタフェースから入力されるVoIP用信号を電話機用信号に変換処理するVoIP処理部と、これらの通信の制御を行う通信処理部とを具備して構成されるVoIP用アダプタにおいて、電話機がVoIP利用の話中であるか否かを検出するモニタ監視部と、このモニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合セレクタを停電時と同様に電話用インタフェースに切替る機能を付加したセレクタ制御部と、モニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合にVoIP用アダプタのソフトウェアの書き替えを許可する書き替え許可手段と、を設けたVoIP用アダプタを提案する。
【0009】
この発明の請求項2では、請求項1記載のVoIP用アダプタにおいて、VoIP利用の通話でないことを点灯により示す発光表示素子を設け、この発光表示素子の点灯時に停電時と同様に電話網利用による発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可するVoIP用アダプタを提案する。
この発明の請求項3では、請求項1又は2記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、VoIP利用の話中でないことに加えてデータ通信中でないことを確認後、停電時と同様に電話網を利用した発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可するVoIP用アダプタを提案する。
【0010】
この発明の請求項4では、請求項1乃至3記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、インターネットとの間で立上げ時に設定された情報値を保持し、ソフトウェア書き替え後の再起動後も同一の情報値を用いるVoIP用アダプタを提案する。
この発明の請求項5では、請求項1乃至4記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、ソフトウェアダウンロード時に電話網利用の通話中であるか否かをモニタし、電話網利用の通話中であれば停電時と同様に電話網のみ使用可能な状態にし、直ちにソフトウェアの書き替えを実行するVoIP用アダプタを提案する。
【0011】
作用
この発明によれば、新しいソフトウェアに書き替えを行う際に、VoIP利用の通話中でないことを確認し、その状態で電話網利用の通話が可能な状態にセレクタを切り替え制御してソフトウェアの書き替えを実行する。
この結果、VoIP用アダプタのソフトウェアの書き換え中に発呼が発生しても、その発呼に対しては電話網利用による通話を行わせることができる。従って、この発明によればソフトウェアの書き換え中に発呼が発生しても通話不能に陥ることはなく、通話の利便性を低下させることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明によるVoIP用アダプタの一実施例を示す。図2と対応する部分には同一符号を付して示す。この発明ではVoIP用アダプタ1の内部にモニタ監視部12と、新たな機能を具備したセレクタ制御部13と、ソフトウェアの書き替えを許可する書き替え許可手段14とを設けた構成とした点を特徴とするものである。セレクタ制御部13の新たな機能とは図2で説明した機能に加えてモニタ監視部12の検出信号によりセレクタ7を制御する機能である。具体的にはソフトウェアの書き替えの要求が出された状態でモニタ監視部12がVoIPを利用した通話中でないことを検出するとセレクタ7が電話端子7Aを選択する状態に制御する機能である。
【0013】
データ用端末51には更新すべき新しいソフトウェアが既にダウンロードをされているものとし、その状態でデータ用端末51からソフトウェアの書き替え要求が出されると、モニタ監視部12は電話インタフェース9と電話網用インタフェース2との間の音声信号系路に流れる信号の有無を監視し、VoIP利用の通話中であるか否かを判定する。
また、書き替え許可手段14はデータ用端末51からソフトウェアの書き替え要求が出されるとデータ用インタフェース11の状況を監視し、データ通信中であるか否かを判定する。
【0014】
VoIP利用の通話中であることが検出された場合、及び書き替え許可手段14がデータ通話中であることを検出した場合は、書き替え許可手段14はデータ端末51からの書き替え要求に対して禁止の指示を出し、ソフトウェアの書き替えを禁止し、VoIP利用の通話及びデータ通信が中断されることを阻止する。一方、VoIP利用の通話中でないこと、及びデータ通信中でないことが検出された場合は、書き替え許可手段14はデータ用端末51にソフトウェアの書き替えを許可する。これと共にモニタ監視部12はセレクタ制御部13に検出信号を印加する。セレクタ制御部13はVoIP利用の通話中でないことを表わす制御信号が入力されると、セレクタ7を電話端子7Aを選択する状態に切り替え、電話網70側での通話が可能な状態に制御する。これと共にセレクタ制御部13は発光表示素子10を点灯させ電話網70を利用した通話が可能であることを表示する。
【0015】
この結果、この発明によればVoIP利用の通話が行われている状態ではソフトウェアの書き替えが禁止されるから、VoIP利用の通話が行われている状態、及びデータ通信が行われている状態でソフトウェアの書き替えが実行されることにより通話及びデータ通信が遮断されてしまう事故が発生することを回避することができる。
更に、この発明ではVoIP利用の通話が行われていない状況では、モニタ監視部12の検出信号によりセレクタ制御部13がセレクタ7を制御し、セレクタ7の状態を電話端子7Aを選択する状態に制御するから、ソフトウェアの書き換え中に電話機50から発呼が発信されても、電話網70を利用した通話を行うことができる。
【0016】
更に、この発明ではデータ通信側においてソフトウェアが更新されてもインターネットの特にプロバイダとの間の情報値を継承し、立上げ時に設定された情報値(例えばユーザのID番号、IPアドレス等)を保持し、ソフトウェア書き替え後の再起動後も同一の情報値を用いるものとする。このためには、ソフトウェアの更新時に、書き替えの対象からこれらの値の項目を除去しておけばよく、このように構成することによりソフトウェアの更新毎にデータ通信用の初期設定を再度行わなくて済む利点が得られる。
更に、この発明ではユーザの操作又はセンタ側からの遠隔操作によりデータ端末51に新しいソフトウェアをダウンロードした場合、そのダウンロードに引き続いて電話網利用の通話中であるか否かをモニタ監視部12によりモニタし、電話網利用の通話中であることが検出された場合は、停電時と同様に電話網のみ使用可能な状態にし、引き続いてソフトウェアの書き替えを実行するVoIP用アダプタを提案する。
【0017】
これらの機能を持つVoIP用アダプタによればソフトウェアをダウンロードすれば直ちに書き替えが実行されソフトウェアの更新を忘れてしまうことがない、従って常に最新のソフトウェアでVoIP用アダプタを動作させることができる利点が得られる。
尚、上述ではこの発明をVoIP用アダプタとして単独で説明したが、ADSLモデム一体型のVoIP用アダプタ或は電話機一体型のVoIP用アダプタにも適用可能であることは容易に理解できよう。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればVoIP用アダプタ1のソフトウェアを更新する際にソフトウェアの書き換え中でも通話を可能とするから、電話の利便性が損なわれることがなく、その効果は実用に供して頗る大である。
また、この発明によればソフトウェアの書き換え中は発光表示素子10が点灯し、この点灯によって電話網70を利用した通話が可能であることが表示できる。この結果、電話機50の利用者は如何なる状況下であっても通話が不能である状況が発生しないから、電話の利便性を確保することができる。更に、この発明によればソフトウェアの書き替えがあっても、インターネットに係る初期設定をしなおさなくて済む利点もある。さらに、この発明によればダウンロード時に必然的にプログラムの書き換えを実行するから、書き替えを忘れてしまうこともなく、VoIP用アダプタの信頼性を維持できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すためのブロック図。
【図2】従来の技術を説明するためのブロック図。
【図3】電話線上の電話網用の信号とインターネット用の信号の区別を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
1 VoIP用アダプタ 11 データ用インタフェース
2 電話網用インタフェース 30 スプリッタ
3 インターネット用インタフェース 31 電話網用端子
4 VoIP処理部 32 インターネット用端子
5 通信処理部 40 電話回線
6 セレクタ制御部 50 電話機
13 セレクタ制御部 51 データ用端末
7 セレクタ 60 電話局
7A 電話端子 61 接続器
7B VoIP端子 70 電話網
8 電話/VoIP判定部 80 サーバ
9 電話用インタフェース 90 インターネット
10 発光表示素子
【発明の属する技術分野】
この発明は公衆電話網に接続される電話網用インタフェースと、インターネットに接続されるインターネット用インタフェースとを具備し、電話機を電話網でもインターネット網へも接続して通話を可能とするVoIP用アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の傾向としてインターネットを利用した通話方法(VoIP)が普及しつつある。図2に従来から用いられているVoIP用アダプタの構成を示す。図中1はVoIP用アダプタ、30はスプリッタ、40は電話回線、50は電話機、51はパーソナルコンピュータのようなデータ用端末を示す。
電話回線40は電話局60に接続され、電話局60で交換機等を通じて電話網70に接続される。更に電話局60にはルータ等と呼ばれている接続器61が用意され、この接続器61を通じて電話回線40はプロバイダと呼ばれる接続業者が設置したサーバ80に接続され、サーバ80を介してインターネット90に接続される。
【0003】
スプリッタ30は電話網用端子31とインターネット用端子32とを有し、電話網用端子31には電話網用の帯域F1(図3参照)の信号を分岐して出力する。また、インターネット用端子32には図3に示すインターネット用の帯域F2の信号を分岐して入出力する。
VoIP用アダプタ1は電話網用インタフェース2とインターネット用インタフェース3とを有し、電話網用インタフェース2はスプリッタ30の電話網用端子31に接続され、インターネット用インタフェース3はスプリッタ30のインターネット用端子32に接続される。
【0004】
電話網用インタフェース2はセレクタ7と電話/VoIP判定部8を通じて電話用インタフェース9に接続される。電話用インタフェース9には電話機50が接続される。
一方、インターネット用インタフェース3は通信処理部5を通じてデータ用インタフェース11に接続される。このデータ用インタフェース11にデータ用端末51が接続される。セレクタ7は電話端末7Aと、VoIP端子7Bとを有し、電話端子7Aに電話網用インタフェース2が接続される。VoIP端子7BにはVoIP処理部4が接続され、このVoIP処理部4を通じてVoIP端子7Bを通信処理部5に接続する。
【0005】
電話/VoIP判定部8は電話機50が発呼する電話番号を監視し、電話網70でなければ接続が不能な電話番号、例えば「110番」、「119番」、「117番」…等を検出し、この電話番号が発呼された場合はセレクタ制御部6にその検出信号を送給し、セレクタ制御部6によりセレクタ7を制御し、電話端子7Aを選択する状態に強制制御を行う。それ以外の番号の発呼に対してはセレクタ7はVoIP端子7Bを選択する状態に制御され、VoIP処理部4と通信処理部5を通じてVoIP利用による通話が可能な状態とされる。
尚、セレクタ制御部6はセレクタ7を電話端子7Aに接続する状態に制御した状態では発光表示素子10を点灯し、電話端子7Aを選択している状態にあることを表示する。また、停電時には無条件でセレクタ7は電話端子7Aを選択する状態に切り替えられ、電話局60からの給電により通話路を維持する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図2に示したVoIP用アダプタ1はブロック構成上はハードウェアとして見えるが、現実にはマイクロコンピュータで構成され、ソフトウェアで動作している。VoIP用アダプタ1の機能の向上を目的としてソフトウェアの書き換えを必要とする場合がある。このような場合VoIPの運用会社は各利用者のデータ端末51にメール機能を利用して新しいソフトウェアのダウンロードを行うことを勧める通知を行う。
各利用者は通知に従ってデータ端末51に新しいソフトウェアのダウンロードを行う。ダウンロード後に新しいソフトウェアに書き替えを行う場合、VoIP利用の通話中である場合はその通話は遮断されてしまう不都合が起きる。
【0007】
また、通話中でなくとも、ソフトウェアの書き換え中にVoIP利用の通話を行うべく電話番号を発呼してもVoIPでは通話が不能な状態となる。
この発明の目的はVoIP用アダプタを動作させるためのソフトウェアを書き換える場合でも、通話を確保することができるVoIP用アダプタを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、電話網用の信号を入出力する電話網用インタフェースと、インターネット用信号を入出力するインターネット用インタフェースと、電話機を接続する電話用インタフェースと、データ端末を接続するデータ用インタフェースと、電話機の接続先を電話網用インタフェースかインターネット用インタフェースかの何れかに選択するセレクタと、電話機が発呼する電話番号を照合し電話網専用番号であるか否かを判定する電話/VoIP判定部と、この電話/VoIP判定部が電話網専用番号であることを検出した場合及び停電を検出した場合はセレクタを電話用インタフェースを選択する状態に制御するセレクタ制御部と、セレクタがインターネット用インタフェースを選択した状態で電話機が発信する音声信号をVoIP用信号に変換処理し、インターネット用インタフェースから入力されるVoIP用信号を電話機用信号に変換処理するVoIP処理部と、これらの通信の制御を行う通信処理部とを具備して構成されるVoIP用アダプタにおいて、電話機がVoIP利用の話中であるか否かを検出するモニタ監視部と、このモニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合セレクタを停電時と同様に電話用インタフェースに切替る機能を付加したセレクタ制御部と、モニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合にVoIP用アダプタのソフトウェアの書き替えを許可する書き替え許可手段と、を設けたVoIP用アダプタを提案する。
【0009】
この発明の請求項2では、請求項1記載のVoIP用アダプタにおいて、VoIP利用の通話でないことを点灯により示す発光表示素子を設け、この発光表示素子の点灯時に停電時と同様に電話網利用による発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可するVoIP用アダプタを提案する。
この発明の請求項3では、請求項1又は2記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、VoIP利用の話中でないことに加えてデータ通信中でないことを確認後、停電時と同様に電話網を利用した発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可するVoIP用アダプタを提案する。
【0010】
この発明の請求項4では、請求項1乃至3記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、インターネットとの間で立上げ時に設定された情報値を保持し、ソフトウェア書き替え後の再起動後も同一の情報値を用いるVoIP用アダプタを提案する。
この発明の請求項5では、請求項1乃至4記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、ソフトウェアダウンロード時に電話網利用の通話中であるか否かをモニタし、電話網利用の通話中であれば停電時と同様に電話網のみ使用可能な状態にし、直ちにソフトウェアの書き替えを実行するVoIP用アダプタを提案する。
【0011】
作用
この発明によれば、新しいソフトウェアに書き替えを行う際に、VoIP利用の通話中でないことを確認し、その状態で電話網利用の通話が可能な状態にセレクタを切り替え制御してソフトウェアの書き替えを実行する。
この結果、VoIP用アダプタのソフトウェアの書き換え中に発呼が発生しても、その発呼に対しては電話網利用による通話を行わせることができる。従って、この発明によればソフトウェアの書き換え中に発呼が発生しても通話不能に陥ることはなく、通話の利便性を低下させることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明によるVoIP用アダプタの一実施例を示す。図2と対応する部分には同一符号を付して示す。この発明ではVoIP用アダプタ1の内部にモニタ監視部12と、新たな機能を具備したセレクタ制御部13と、ソフトウェアの書き替えを許可する書き替え許可手段14とを設けた構成とした点を特徴とするものである。セレクタ制御部13の新たな機能とは図2で説明した機能に加えてモニタ監視部12の検出信号によりセレクタ7を制御する機能である。具体的にはソフトウェアの書き替えの要求が出された状態でモニタ監視部12がVoIPを利用した通話中でないことを検出するとセレクタ7が電話端子7Aを選択する状態に制御する機能である。
【0013】
データ用端末51には更新すべき新しいソフトウェアが既にダウンロードをされているものとし、その状態でデータ用端末51からソフトウェアの書き替え要求が出されると、モニタ監視部12は電話インタフェース9と電話網用インタフェース2との間の音声信号系路に流れる信号の有無を監視し、VoIP利用の通話中であるか否かを判定する。
また、書き替え許可手段14はデータ用端末51からソフトウェアの書き替え要求が出されるとデータ用インタフェース11の状況を監視し、データ通信中であるか否かを判定する。
【0014】
VoIP利用の通話中であることが検出された場合、及び書き替え許可手段14がデータ通話中であることを検出した場合は、書き替え許可手段14はデータ端末51からの書き替え要求に対して禁止の指示を出し、ソフトウェアの書き替えを禁止し、VoIP利用の通話及びデータ通信が中断されることを阻止する。一方、VoIP利用の通話中でないこと、及びデータ通信中でないことが検出された場合は、書き替え許可手段14はデータ用端末51にソフトウェアの書き替えを許可する。これと共にモニタ監視部12はセレクタ制御部13に検出信号を印加する。セレクタ制御部13はVoIP利用の通話中でないことを表わす制御信号が入力されると、セレクタ7を電話端子7Aを選択する状態に切り替え、電話網70側での通話が可能な状態に制御する。これと共にセレクタ制御部13は発光表示素子10を点灯させ電話網70を利用した通話が可能であることを表示する。
【0015】
この結果、この発明によればVoIP利用の通話が行われている状態ではソフトウェアの書き替えが禁止されるから、VoIP利用の通話が行われている状態、及びデータ通信が行われている状態でソフトウェアの書き替えが実行されることにより通話及びデータ通信が遮断されてしまう事故が発生することを回避することができる。
更に、この発明ではVoIP利用の通話が行われていない状況では、モニタ監視部12の検出信号によりセレクタ制御部13がセレクタ7を制御し、セレクタ7の状態を電話端子7Aを選択する状態に制御するから、ソフトウェアの書き換え中に電話機50から発呼が発信されても、電話網70を利用した通話を行うことができる。
【0016】
更に、この発明ではデータ通信側においてソフトウェアが更新されてもインターネットの特にプロバイダとの間の情報値を継承し、立上げ時に設定された情報値(例えばユーザのID番号、IPアドレス等)を保持し、ソフトウェア書き替え後の再起動後も同一の情報値を用いるものとする。このためには、ソフトウェアの更新時に、書き替えの対象からこれらの値の項目を除去しておけばよく、このように構成することによりソフトウェアの更新毎にデータ通信用の初期設定を再度行わなくて済む利点が得られる。
更に、この発明ではユーザの操作又はセンタ側からの遠隔操作によりデータ端末51に新しいソフトウェアをダウンロードした場合、そのダウンロードに引き続いて電話網利用の通話中であるか否かをモニタ監視部12によりモニタし、電話網利用の通話中であることが検出された場合は、停電時と同様に電話網のみ使用可能な状態にし、引き続いてソフトウェアの書き替えを実行するVoIP用アダプタを提案する。
【0017】
これらの機能を持つVoIP用アダプタによればソフトウェアをダウンロードすれば直ちに書き替えが実行されソフトウェアの更新を忘れてしまうことがない、従って常に最新のソフトウェアでVoIP用アダプタを動作させることができる利点が得られる。
尚、上述ではこの発明をVoIP用アダプタとして単独で説明したが、ADSLモデム一体型のVoIP用アダプタ或は電話機一体型のVoIP用アダプタにも適用可能であることは容易に理解できよう。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればVoIP用アダプタ1のソフトウェアを更新する際にソフトウェアの書き換え中でも通話を可能とするから、電話の利便性が損なわれることがなく、その効果は実用に供して頗る大である。
また、この発明によればソフトウェアの書き換え中は発光表示素子10が点灯し、この点灯によって電話網70を利用した通話が可能であることが表示できる。この結果、電話機50の利用者は如何なる状況下であっても通話が不能である状況が発生しないから、電話の利便性を確保することができる。更に、この発明によればソフトウェアの書き替えがあっても、インターネットに係る初期設定をしなおさなくて済む利点もある。さらに、この発明によればダウンロード時に必然的にプログラムの書き換えを実行するから、書き替えを忘れてしまうこともなく、VoIP用アダプタの信頼性を維持できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すためのブロック図。
【図2】従来の技術を説明するためのブロック図。
【図3】電話線上の電話網用の信号とインターネット用の信号の区別を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
1 VoIP用アダプタ 11 データ用インタフェース
2 電話網用インタフェース 30 スプリッタ
3 インターネット用インタフェース 31 電話網用端子
4 VoIP処理部 32 インターネット用端子
5 通信処理部 40 電話回線
6 セレクタ制御部 50 電話機
13 セレクタ制御部 51 データ用端末
7 セレクタ 60 電話局
7A 電話端子 61 接続器
7B VoIP端子 70 電話網
8 電話/VoIP判定部 80 サーバ
9 電話用インタフェース 90 インターネット
10 発光表示素子
Claims (5)
- 電話網用の信号を入出力する電話網用インタフェースと、インターネット用信号を入出力するインターネット用インタフェースと、電話機を接続する電話用インタフェースと、データ用端末を接続するデータ用インタフェースと、上記電話機の接続先を電話網用インタフェースかインターネット用インタフェースかの何れかに選択するセレクタと、上記電話機が発呼する電話番号を照合し電話網専用番号であるか否かを判定する電話/VoIP判定部と、この電話/VoIP判定部が電話網専用番号であることを検出した場合及び停電を検出した場合は上記セレクタを電話用インタフェースを選択する状態に制御するセレクタ制御部と、上記セレクタがインターネット用インタフェースを選択した状態で上記電話機が発信する音声信号をVoIP用信号に変換処理し、上記インターネット用インタフェースから入力されるVoIP用信号を上記電話機用信号に変換処理するVoIP処理部と、これらの通信の制御を行う通信処理部とを具備して構成されるVoIP用アダプタにおいて、
上記電話機がVoIP利用の話中であるか否かを検出するモニタ監視部と、
このモニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合上記セレクタを停電時と同様に電話用インタフェースに切替る機能を付加したセレクタ制御部と、
上記モニタ監視部がVoIP利用の話中でないことを検出した場合に上記VoIP用アダプタのソフトウェアの書き替えを許可する書き替え許可手段と、
を設けたことを特徴とするVoIP用アダプタ。 - 請求項1記載のVoIP用アダプタにおいて、VoIP利用の通話でないことを点灯により示す発光表示素子を設け、この発光表示素子の点灯時に停電時と同様に電話網利用による発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可することを特徴とするVoIP用アダプタ。
- 請求項1又は2記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、VoIP利用の話中でないことに加えてデータ通信中でないことを確認後、停電時と同様に電話網を利用した発着信を可能にした状態でソフトウェア更新のための書き替えを許可することを特徴とするVoIP用アダプタ。
- 請求項1乃至3記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、インターネットとの間で立上げ時に設定された情報値を保持し、ソフトウェア書き替え後の再起動後も同一の情報値を用いることを特徴とするVoIP用アダプタ。
- 請求項1乃至4記載のVoIP用アダプタの何れかにおいて、ソフトウェアダウンロード時に電話網利用の通話中であるか否かをモニタし、電話網利用の通話中であれば停電時と同様に電話網のみ使用可能な状態にし、直ちにソフトウェア書き替えを実行することを特徴とするVoIP用アダプタ。
Priority Applications (1)
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JP2002239123A JP2004080482A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | VoIP用アダプタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002239123A JP2004080482A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | VoIP用アダプタ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-08-20 JP JP2002239123A patent/JP2004080482A/ja active Pending
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