JP2004079445A - 光装飾装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の色で同時に発光して多様で装飾性に富む光装飾装置を提供する。
【解決手段】導光板3と、導光板3の端面に配列されて異なる発光色で発光可能な複数の発光体を有するカラー光源4と、複数の発光体の発光パターンを規定した標準パターンデータを記憶するRAMから標準パターンデータを読み出すと共に標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って複数の発光体の輝度を制御することにより導光板3の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる制御基板5とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】導光板3と、導光板3の端面に配列されて異なる発光色で発光可能な複数の発光体を有するカラー光源4と、複数の発光体の発光パターンを規定した標準パターンデータを記憶するRAMから標準パターンデータを読み出すと共に標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って複数の発光体の輝度を制御することにより導光板3の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる制御基板5とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる光装飾機能を備えた光装飾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の光装飾機能を有する機器として、特開平5−137625号に開示されたキャビネットが知られている。このキャビネット(6)は、天板(1)、地板(2)、左右側板(3),(4)、背板(5)のうち少なくとも1つが導光板(7)で構成され、導光板(7)に光を供給して導光板(7)を発光させるための照明器具(8)を備えている。この場合、照明器具(8)のランプ(8a)は、導光板(7)の端部に対向させて配設されている。また、照明器具(8)のランプ(8a)は、回転自在なフィルタ筒(19)によって囲まれている。また、フィルタ筒(19)は、複数の異なる色の色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・によって周方向に分割され、操作部(28)によって回転自在に構成されている。
【0003】
以上の構成により、このキャビネット(6)では、照明器具(8)のランプ(8a)を点灯させて導光板(7)を発光させることで、キャビネット(6)の内面の少なくとも一面を直接発光させ、これにより、内部に収納した収納物を効果的に光で照らし出して、光装飾効果を高めることができる。さらに、操作部(28)を操作してフィルタ筒(19)を回転させることにより、導光板(7)の発光色を選択してキャビネット6内の色彩を自由に変化させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このキャビネット(6)には、以下の問題点がある。すなわち、このキャビネット(6)では、フィルタ筒(19)の回転によって導光板(7)の発光色を自由に変化させることができるものの、異なる色に設定された色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・をランプ(8a)の周方向に沿って分割した構成のため、発光色が色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・の色に限定され、しかも導光板(7)の各部位が常に同色かつ同輝度で発光する。このため、導光板(7)の発光パターンが固定的で変化しない結果、装飾性に欠けるという問題点がある。
【0005】
一方、近年では、光の色や照明の仕方により、人の気分を落ち着かせたり、癒したり、楽しくさせたりできることが分かってきている。また、配色(色の取り合わせ)の種類によって人の気分を落ち着かせたり、癒したり、逆に高揚させたりできるといった効果の存在も認められてきており、近年では、どのような配色が人の気分や体にどのように作用するかといった研究も進んでいる。例えば、寒色系の配色は気分や体をリラックスさせ、暖色系の配色は気分や体を活動的にさせるといった効果があることが分かってきている。しかしながら、発光パターンが少なく、しかも単色でしか発光しないキャビネット(6)では、このような効果を期待することができないという問題点もある。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複数の色で同時に発光して多様で装飾性に富む光装飾装置を提供することを主目的とする。また、人の気分に合わせた配色で発光し得る光装飾装置を提供することを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の光装飾装置は、導光板と、当該導光板の端面に配列されて異なる発光色で発光可能な複数の発光体と、当該複数の発光体の発光パターンを規定した標準パターンデータを記憶する記憶部と、当該記憶部から前記標準パターンデータを読み出すと共に当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記複数の発光体の輝度を制御することにより前記導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる制御部とを備えている。
【0008】
また、請求項2記載の光装飾装置は、請求項1記載の光装飾装置において、各種感性イメージに対応させた選択スイッチを備え、前記記憶部は、前記各感性イメージに適合させた前記標準パターンデータを複数記憶し、前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータを前記記憶部から読み出して、当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記各発光体の輝度を制御する。
【0009】
さらに、請求項3記載の光装飾装置は、請求項2記載の光装飾装置において、生理的計測によって人の生理的特徴量を取得する計測部を備え、前記記憶部は、各配色に対して人が受ける標準的な感性イメージを当該各配色に対応させた色イメージデータベース、および当該感性イメージに対する人の標準的な前記生理的特徴量を当該各感性イメージに対応させた感性データベースを記憶し、前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記発光体の輝度を制御して前記少なくとも一方を連続的に変化させつつ、前記導光板による光装飾に応じた人の前記生理的特徴量を前記計測部に対して測定させると共に、前記選択された感性イメージに対応する前記標準的な生理的特徴量を前記感性データベースを参照して特定し、前記測定された生理的特徴量と前記特定した標準的な生理的特徴量とが一致または同等となるように前記色イメージデータベースに基づいて当該標準パターンデータを補正する。
【0010】
また、請求項4記載の光装飾装置は、請求項1から3のいずれかに記載の光装飾装置において、空気を脱臭する脱臭機を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る光装飾装置の好適な発明の実施の形態について説明する。
【0012】
光装飾装置1は、図1,2に示すように、ケース本体2、一対の導光板3,3、カラー光源4、制御基板5、操作パネル6、脱臭機7、ケース本体2における下部の両側面に配設された一対の脚部8,8、空気フィルタ9および計測部10を備えている。
【0013】
ケース本体2は、図1に示すように、扁平な箱体状に形成されている。また、ケース本体2は、導光板3,3が収容される上側部分が少なくとも光透過性部材(本実施の形態では、アクリル樹脂材)2aによって構成されている。この光透過性部材2aは、導光板3,3によって発せられる光を拡散させるための光拡散処理がその表面に施されている。また、ケース本体2の上端面には、吸気孔2d,2d・・・が複数開口されている。さらに、ケース本体2の上部には、吸気孔2d,2d・・・から取り込まれた空気中の塵や埃等を除去するための空気フィルタ9が装着されている。また、ケース本体2の下側部分における正面および背面には、排気孔2b,2b・・・が複数開口されている。また、ケース本体2の内部空間は、中空に形成され、図2,3に示すように、吸気孔2d,2d・・・を介して取り込んだ空気を排気孔2b,2b・・・まで導く流路PAとして機能する。
【0014】
一対の導光板3,3は、アクリル樹脂やガラス等の透明な材料を用いて同一形状(一例として長方形の板状)に形成されている。また、一対の導光板3,3は、図2に示すように、相互間に若干隙間を空けるかまたは密着させた状態(本実施の形態では若干隙間を空けた状態)で、光透過性部材2aによって形成されたケース本体2の上部側内部に収容されている。また、各導光板3,3は、光透過性部材2aと対向する各々の表面3aに多数の凹凸が連続的に形成されることによってこの表面3aが拡散面に形成されている。また、各導光板3,3は、互いに対向する面(裏面)3bに反射層が形成されて、発光した光を効率よく光透過性部材2a側に出射するように構成されている。
【0015】
カラー光源4は、異なる発光色で発光可能な複数の発光体(例えば発光ダイオード)と、これらの発光体を輝度制御する駆動回路(図示せず)とで構成されている。この場合、異なる発光色で発光可能な複数の発光体は、一例として、図3に示すように、赤色発光ダイオードLr、緑色発光ダイオードLgおよび青色発光ダイオードLb(以下、特に区別しないときには「発光体L」ともいう)の3種類を1組として構成され、各発光体Lの輝度が制御されることによって任意の色で発光する。また、これらの各発光ダイオードLは、図3に示すように、一例として、一列に並べられて各導光板3,3の下端部に配設されて、各発光体Lによって発せられた光が各導光板3,3の下端部から各導光板3,3内に入光するように構成されている。また、発光体Lを駆動する駆動回路は、制御基板5によって出力された後述する標準パターンデータDstおよび変化時間データDtmを入力して、これらのデータDst,Dtmに基づいて各発光体Lの輝度が所定の周期で変化するように駆動する。
【0016】
制御基板5は、図3に示すように、ケース本体2の下部側内部における壁部2c,2cによって流路PAと区画された2つの領域の内の一方に収容されている。この制御基板5には、図4に示す制御部としてのCPU11、記憶部としてのRAM12およびROM13、カラー光源4および操作パネル6に対するインターフェース回路を構成する電子部品(図示せず)、脱臭機7を駆動する駆動回路を構成する電子部品(図示せず)、並びに計測部10を構成する一部の電子部品(図示せず)が実装されている。
【0017】
RAM12は、各発光体Lの発光パターンを規定した標準パターンデータDstを複数記憶する。この場合、この複数の標準パターンデータDstは、人が持つ(抱く)各種の感性イメージにそれぞれ適合させられている(具体的には、感性イメージに対応させて操作パネル6に設けられている各選択スイッチに対応させられている)。本実施の形態では、一例として、人の気分や体を落ち着かせる「エレガント」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDst、人の気分や体を爽快にさせる「クリア」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDst、および人の気分や体を活発にさせる「ダイナミック」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDstの3種類がRAM12に記憶されている。
【0018】
また、RAM12には、配色と、この配色を見たときに人が受ける標準的な感性イメージとを対応させた色イメージデータベースが記憶されている。この場合、この感性イメージとしては、上記した「エレガント」、「クリア」、「ダイナミック」以外にも、「ナチュラル」、「カジュアル」、「ロマンチック」という言葉で表現されるイメージ等があり、これらの各感性イメージはさらに複数のより具体的な感性イメージに細分化されて、この細分化された感性イメージ毎に代表的な配色が存在することが知られている。例えば、「エレガント」という感性イメージには、「繊細な」および「おだやかな」等のより具体的な感性イメージが含まれている。ここで、「繊細な」という感性イメージを人に抱かせる標準的(代表的)な配色は、薄肌色、薄茶色および薄紫色の組み合わせであり、「おだやかな」という感性イメージを人に抱かせる代表的な配色は、薄肌色、茶色および灰色の組み合わせである。同様にして、「クリア」という感性イメージには「さわやかな」および「清潔な」等が、また「ダイナミック」という感性イメージには「活動的な」および「行動的な」等が、また「ナチュラル」という感性イメージには「やすらかな」および「マイルドな」等が、また「カジュアル」という感性イメージには「楽しい」および「はれやかな」等が、また「ロマンチック」という感性イメージには「やわらかい」および「可憐な」等が、より具体的な感性イメージとして含まれており、これらの具体的な感性イメージ毎に標準的(代表的)な配色が特定されている。これらの詳細については、「カラーイメージスケール」(著者:小林重順、発行所:講談社、発行日:1990年5月31日)に記載されている。この色イメージデータベースは、上記した細分化された感性イメージと、この感性イメージ毎に特定される配色とで構成されている。
【0019】
また、RAM12には、各標準パターンデータDstに対応する各感性イメージを人が抱いたときの各標準生理的特徴量(各感性イメージを受けているときの標準的な各生理的特徴量)をこの各感性イメージにそれぞれ対応させた感性データベースが記憶されている。ここで、生理的特徴量とは、心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温、発汗量、呼吸数、筋電図、心電図、脳波、眼球運動(眼球の運動状態)などをいい、本実施の形態では、一例として、計測が容易な心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量を生理的特徴量として規定している。したがって、感性データベースは、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」という感性イメージをそれぞれ受けているときの上記した各生理的特徴量の標準的な値(各標準生理的特徴量)が、その「エレガント」等の各感性イメージに対応付けられて構成されている。また、RAM12には、変化時間データDtmが、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」の感性イメージに対応させられて記憶されている。この場合、変化時間データDtmは、例えば、各感性イメージを一層効果的に人に抱かせるために、その配色における各色の位置を所定の周期で変化させるためのデータであって、各発光体Lの輝度を変化させる際のその各輝度およびその輝度で点灯させる時間を規定する。具体的には、「エレガント」という感性イメージに対応する変化時間データDtmは、例えば、配色(一例として、薄肌色、薄茶色および薄紫色)における各色の位置(つまり、各色で形成される縦縞模様)を非常にゆっくりとした周期(例えば、20〜30秒に1回程度の周期)で入れ替え表示可能に設定され、「ダイナミック」に対応する変化時間データDtmは、配色の位置を速い周期(例えば、1秒に1回程度の周期)で入れ替え表示可能に設定され、「クリア」に対応する変化時間データDtmは、これらの中間の周期で入れ替え表示可能に設定されている。
【0020】
ROM13は、CPU11の動作を規定するためのプログラムを記憶する。計測部10は、人体に装着されて人体の各生理的特徴量を検出するセンサ10a(図1参照)と、センサ10aによって検出された各生理的特徴量をディジタルデータに変換してCPU11に出力する処理回路(図示せず)とを備えて構成されている。この場合、センサ10aは、一例としてリストバンド型に形成されて、人体の生理的特徴量としての心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量を測定する。
【0021】
CPU11は、ROM13に記憶されたプログラムに基づいて作動して、光装飾装置1の各構成要素を制御する。操作パネル6は、ケース本体2の下部側表面に配置されて、複数の操作スイッチ6a(図1参照)を備えて構成されている。具体的には、操作スイッチ6aとして、電源スイッチと、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」といった各感性イメージに対応させられた複数(3個)の選択スイッチと、自動補正スイッチとを少なくとも備えている。
【0022】
脱臭機7は、図3に示すように、吸気ファン7a、紫外線ランプ7bおよび光脱臭パネル7cを備えて構成され、ケース本体2の下部側内部に配設されている。この場合、吸気ファン7aは、ケース本体2内の空気を上方から下方に向けて送風可能に配設されている。また、光脱臭パネル7cは、光透過性材料(ガラスやアクリル樹脂等)を用いて板状に形成された板材と、その表面に形成された酸化チタン膜(図示せず)とを備えて構成されている。また、紫外線ランプ7bは、光脱臭パネル7cの端面(一例として上端面)に配設され、紫外線を光脱臭パネル7cの光透過性材料で形成された板材内に出射可能に構成されている。これにより、光脱臭パネル7cでは、紫外線が照射された酸化チタン膜によってケース本体2内を通過する空気を脱臭する。
【0023】
次に、光装飾装置1による光装飾処理について、図5,6を参照して説明する。
【0024】
操作パネル6の電源スイッチが投入された際には、図5に示すように、CPU11は、まず、脱臭機7を作動させて、空気の脱臭処理を開始する(ステップ100)。具体的には、CPU11は、脱臭機7の吸気ファン7aを作動させると共に、紫外線ランプ7bを点灯させる。この結果、吸気ファン7aの作動によってケース本体2の吸気孔2d,2d・・・から空気がケース本体2内に取り込まれ、取り込まれた空気は、空気フィルタ9によって浄化された後に、流路PA内を通って排気孔2b,2b・・・側に向かって移動し、光脱臭パネル7cの表面を通過する際に、紫外線が照射された酸化チタンによって脱臭される。したがって、排気孔2b,2b・・・からは、浄化されて、かつ脱臭された空気が排出される。
【0025】
次いで、CPU11は、選択スイッチの操作有無を判別する(ステップ101)。いずれかの選択スイッチが操作されたと判別した場合、CPU11は、操作された選択スイッチ(選択された感性イメージ)に対応する標準パターンデータDstをRAM12から読み出す(ステップ102)。また、CPU11は、操作された選択スイッチに対応する変化時間データDtmもRAM12から読み出す。例えば、気分をおだやかにしたいという要望に基づいて、「エレガント」に対応した選択スイッチが操作された場合、CPU11は、「エレガント」という感性イメージに適合した標準パターンデータDstをRAM12から読み出す。この場合の変化時間データDtmは、通常、「エレガント」という感性イメージに適合させて、ゆっくりと変化する周期に設定されている。次いで、CPU11は、読み出した標準パターンデータDstと変化時間データDtmとをカラー光源4に出力する。この際に、カラー光源4は、入力した標準パターンデータDstに基づいて、変化時間データDtmに応じた周期で各発光体Lの輝度を制御する(ステップ103)。これにより、導光板3は、各発光体Lの輝度が制御されることにより、選択された感性イメージに合致する配色における各色の位置が連続的に変化しつつ発光する。この光装飾装置1では、各導光板3,3の下端部に沿って各発光体Lが並んだ状態で配設されているため、各導光板3,3には、下方から上方に向かうに従って次第に明度が低下する縦縞模様の配色が現われ、この配色における各色の位置が変化時間データDtmに規定された周期で変化する。
【0026】
このように、この光装飾装置1によれば、操作パネル6に設けられた複数の選択スイッチの一つを選択して操作することにより、選択された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色(つまり、複数の色)で各導光板3,3を発光させることができると共に、感性イメージに合致した(適した)周期で各導光板3,3に現れる各色の位置を変化させることができる。したがって、単色で発光する従来の構成とは異なり、多様で、しかも感性イメージと相関する装飾性に富んだ光装飾を実現することができる。また、光装飾装置1による光の装飾によって、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」といった各感性イメージの中から選択した任意の感性イメージに対応した雰囲気に室内を維持することができると共に、光装飾装置1を見ている人の気分を選択した感性イメージに近づけることができる。また、脱臭機7を備えたことにより、光装飾装置1の設置場所における異臭を除去できるため、光装飾装置1を見る人の注意を光装飾装置1の光による装飾に集中させることができる。したがって、光装飾装置1による光装飾効果を一層引き立たせることができる。
【0027】
次に、標準パターンデータDstを補正する処理について、図6を参照して説明する。
【0028】
最初に、計測部10のセンサ10aを図1に示すように手に取り付け、その状態において選択スイッチおよび自動補正スイッチを操作する。この際には、CPU11は、上記した動作と同様にして、脱臭機7を作動させて空気に対する脱臭処理を開始した(ステップ200)後に、選択スイッチの操作有無を繰り返しチェックする(ステップ201)。CPU11は、いずれかの選択スイッチが操作されたと判別したときに、その選択スイッチ(選択された感性イメージ)に対応する標準パターンデータDstをRAM12から読み出す(ステップ202)。同時に、上記したように、変化時間データDtmもRAM12から読み出す。
【0029】
次いで、CPU11は、読み出した標準パターンデータDstおよび変化時間データDtmをカラー光源4に出力する。この際に、カラー光源4は、入力した標準パターンデータDstに基づいて、変化時間データDtmに基づく周期で各発光体Lの輝度を制御する。これにより、導光板3は、各発光体Lからの光に基づいて、選択された感性イメージに合致した配色で発光する(ステップ203)。
【0030】
次いで、CPU11は、計測部10に対して、発光する導光板3を見ている人の心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量からなる生理的特徴量を測定する(ステップ204)。また、CPU11は、RAM12に記憶されている感性データベースを参照することにより、選択スイッチによって選択された感性イメージを受けているときの各標準生理的特徴量を読み出す(ステップ205)。次いで、CPU11は、測定された各生理的特徴量と読み出した各標準生理的特徴量とを比較することにより、測定された全ての生理的特徴量が、対応する標準生理的特徴量の範囲内か否かを判別する(ステップ206)。この光装飾装置1では、標準生理的特徴量は、例えば、測定された各生理的特徴量に対応させて予め規定した基準生理的特徴量(本発明における標準的な生理的特徴量)を中心とする所定の許容範囲幅に規定されている。したがって、本発明における「標準的な生理的特徴量と一致または同等」とは、測定された生理的特徴量がこの標準生理的特徴量の範囲内に入っていることを意味する。この場合、CPU11は、測定された全ての生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量の範囲内のときには、一致していると判別し、少なくとも1つの生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量の範囲から外れているときには、不一致と判別する。次いで、不一致と判別したときには、CPU11は、測定した全ての生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量と一致するように、カラー光源4に出力した標準パターンデータDstを補正する補正処理を実施する(ステップ207)。
【0031】
この補正処理では、CPU11は、最初に、対応する標準生理的特徴量に一致しない各生理的特徴量に関して、標準生理的特徴量に対するずれ方向と、ずれ量とを算出する。例えば、生理的特徴量が心拍数の場合、標準生理的特徴量としての標準心拍数よりも多いのか少ないのか(ずれ方向)を検出し、その差分(ずれ量)を算出する。次いで、CPU11は、対応する標準生理的特徴量に一致しない生理的特徴量の種類、その生理的特徴量毎の標準生理的特徴量に対するずれ方向およびずれ量、並びに選択スイッチによって選択された感性イメージの種類に基づいて、光装飾装置1を現在見ている人が抱いている感性イメージを判別する。例えば、選択スイッチによって選択された感性イメージが「エレガント」であり、一致しない生理的特徴量が心拍数と発汗量であり、「エレガント」のときの標準生理的特徴量に対してこれらの生理的特徴量が、共に多い方向に大幅にずれているときには、光装飾装置1を見ている人が、エレガントな気分(例えば、ゆったりとした気分)ではなく、どきどきしている状態であって、「ダイナミック」という感性イメージ寄りの感性イメージを抱いていると判別する。次いで、CPU11は、判別した感性イメージが、選択スイッチによって選択された感性イメージに近づくように、標準パターンデータDstを補正する。例えば、選択された感性イメージが「エレガント」であり、判別した感性イメージが「ダイナミック寄りのエレガント」または「ダイナミック」のときには、RAM12に記憶されている色イメージデータベースに基づいて(を参照して)、現在の標準パターンデータDstをより落ち着きのある配色や渋めの配色となるように補正する。つまり、現在選択されている感性イメージに対応する配色について、光装飾装置1を現在見ている人の気分をエレガントに近づけるべく、現在の配色からより落ち着きのある配色や渋めの配色に変更する。
【0032】
この標準パターンデータDstに対する補正処理を実施した後、CPU11は、ステップ203に戻り、補正後の標準パターンデータDstをカラー光源4に出力する。この後、CPU11は、測定された全ての生理的特徴量と対応する標準生理的特徴量とが一致したと判別する(ステップ206)まで、上記ステップ203からステップ207を繰り返し実施する。
【0033】
一方、ステップ206において、測定された全ての生理的特徴量と対応する標準生理的特徴量とが一致すると判別したときは、CPU11は、カラー光源4に現在出力している標準パターンデータDstを新たな標準パターンデータDstとしてRAM12に記憶させて、標準パターンデータDstを更新する(ステップ208)。次いで、CPU11は、ステップ201に戻り、選択スイッチの操作有無を繰り返して検出する。
【0034】
このように、この光装飾装置1によれば、CPU11が、選択スイッチの操作によって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータDstを、計測部10によって測定された人体の生理的特徴量とRAM12に記憶されている感性データベースおよび色イメージデータベースとに基づいて自動的に補正することにより、光装飾装置1を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各標準パターンデータDstを最適化することができる。したがって、光装飾装置1は、再度使用される際に、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色で迅速に光装飾を行うことができる。
【0035】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、一対の導光板3,3を使用して、ケース本体2における光透過性部材2aの両面から光を出射する構成について説明したが、一枚の導光板3を使用して、ケース本体2の一面のみから光を出射する構成を採用することもできる。また、本発明の実施の形態では、各導光板3,3を長方形の板状に形成して、その下端部にカラー光源4を配設する構成について説明したが、カラー光源4をさらに各導光板3の上端部および側端部の少なくとも一方に配設する構成を採用することもできる。この構成によれば、各導光板3の各部に同時に表示できる色の種類を増加させることができるため、感性イメージに一層適合する表示形態で導光板3を発光させることができる。特に、各導光板3の側端部にもカラー光源4を配設した場合、下端部に配設されたカラー光源4から出射される光による縦縞模様と、側端部に配設されたカラー光源4から出射される光による横縞模様とで格子模様状に各導光板3を発光させることもでき、表示のバリエーションを一層増やすことができる。
【0036】
さらに、操作パネル6にリセットスイッチを配設すると共に、各発光体Lの発光パターンを規定した標準パターンデータDstをROM13にも記憶させ、CPU11が、リセットスイッチの操作時に、ROM13から標準パターンデータDstを読み出して、RAM12に記憶されている標準パターンデータDstを書き換える構成を採用することもできる。この構成によれば、人毎に補正されてRAM12に記憶されている標準パターンデータDstを簡単に初期状態に戻すことができる。また、本発明の実施の形態では、光装飾装置1に脚部8,8を設けて床上に起立させる構成を説明した、額状に形成して壁に掛けるようにすることもできるし、家具の一部に取り入れて構成することもできる。さらに、光装飾装置1では、発光ダイオードLr,Lg,Lbで発光体を構成しているが、本発明における発光体は、これに限らず、互いに異なる各種の単色で発光する複数の発光ダイオードを配設して、その各発光ダイオードに対して点滅制御(輝度制御)を行うことで発光体の発光色を変化させることができる。また、光装飾装置1では、配色における各色の位置を連続的に変化させる例について説明したが、本発明は、これに限らず、所定の1の配色から他の1の配色に連続的に変化させる(つまり配色自体の連続的な変化)こともできるし、1の配色内において各色の輝度(明度)を連続的に変化させることもできる。
【0037】
また、本発明の実施の形態では、標準パターンデータDstを補正する例について説明したが、変化時間データDtmについても、検出した生理的特徴量に基づいて補正することができる。具体的には、感性イメージに対応させて時間データベースを事前に作成してRAM12に記憶させておき、CPU11が、選択スイッチの操作によって選択された感性イメージに適合する変化時間データDtmを、計測部10によって測定された人体の生理的特徴量とRAM12に記憶されている時間データベースとに基づいて自動的に補正することにより、光装飾装置1を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各変化時間データDtmを最適化することができる。したがって、この構成によれば、再度使用される際に、配色における各色の位置を、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致させた速度で連続的に変化させて光装飾を行うことができる。さらに、検出した生理的特徴量に基づいて標準パターンデータDstと変化時間データDtmとを同時に補正することもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の光装飾装置によれば、制御部が記憶部から読み出した標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って複数の発光体の輝度を制御して導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させることにより、単色で発光する従来の構成とは異なり、複数の色で同時に発光して多様で装飾性に富む光装飾を実現することができる。
【0039】
また、請求項2記載の光装飾装置によれば、制御部が選択スイッチによって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って各発光体の輝度を制御することにより、光装飾装置による光の装飾によって、光装飾装置を設置した場所を各感性イメージの中から選択した感性イメージに対応した雰囲気に維持することができると共に、光装飾装置を見ている人の気分を選択した感性イメージに近づけることができる。
【0040】
また、請求項3記載の光装飾装置によれば、制御部が、選択スイッチによって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って発光体の輝度を制御しつつ、測定部に対して測定させた生理的特徴量と感性データベースを参照して特定した標準的な生理的特徴量とが一致または同等となるように色イメージデータベースに基づいて標準パターンデータを補正することにより、光装飾装置を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各標準パターンデータを最適化することができる。したがって、光装飾装置を再度使用する際には、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色で迅速に光装飾を行うことができる。
【0041】
さらに、請求項4記載の光装飾装置によれば、空気を脱臭する脱臭機を備えたことにより、光装飾装置を見る人の注意を光装飾装置の光による装飾に集中させることができる結果、光装飾装置による光装飾効果を一層引き立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光装飾装置1の斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】光装飾装置1の下部側の断面図である。
【図4】光装飾装置1のブロック図である。
【図5】光装飾装置1の光装飾処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】光装飾装置1の他の光装飾処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 光装飾装置
2 ケース本体
2a 光透過性部材
3 導光板
4 カラー光源
6 操作パネル
6a 操作スイッチ
7 脱臭機
7b 紫外線ランプ
7c 光脱臭パネル
10 計測部
10a センサ
11 CPU11
12 RAM12
13 ROM13
Dst 標準パターンデータ
Dtm 変化時間データ
L 発光体
【発明の属する技術分野】
本発明は、導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる光装飾機能を備えた光装飾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の光装飾機能を有する機器として、特開平5−137625号に開示されたキャビネットが知られている。このキャビネット(6)は、天板(1)、地板(2)、左右側板(3),(4)、背板(5)のうち少なくとも1つが導光板(7)で構成され、導光板(7)に光を供給して導光板(7)を発光させるための照明器具(8)を備えている。この場合、照明器具(8)のランプ(8a)は、導光板(7)の端部に対向させて配設されている。また、照明器具(8)のランプ(8a)は、回転自在なフィルタ筒(19)によって囲まれている。また、フィルタ筒(19)は、複数の異なる色の色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・によって周方向に分割され、操作部(28)によって回転自在に構成されている。
【0003】
以上の構成により、このキャビネット(6)では、照明器具(8)のランプ(8a)を点灯させて導光板(7)を発光させることで、キャビネット(6)の内面の少なくとも一面を直接発光させ、これにより、内部に収納した収納物を効果的に光で照らし出して、光装飾効果を高めることができる。さらに、操作部(28)を操作してフィルタ筒(19)を回転させることにより、導光板(7)の発光色を選択してキャビネット6内の色彩を自由に変化させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このキャビネット(6)には、以下の問題点がある。すなわち、このキャビネット(6)では、フィルタ筒(19)の回転によって導光板(7)の発光色を自由に変化させることができるものの、異なる色に設定された色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・をランプ(8a)の周方向に沿って分割した構成のため、発光色が色フィルタ部(19a),(19b),(19c),・・・の色に限定され、しかも導光板(7)の各部位が常に同色かつ同輝度で発光する。このため、導光板(7)の発光パターンが固定的で変化しない結果、装飾性に欠けるという問題点がある。
【0005】
一方、近年では、光の色や照明の仕方により、人の気分を落ち着かせたり、癒したり、楽しくさせたりできることが分かってきている。また、配色(色の取り合わせ)の種類によって人の気分を落ち着かせたり、癒したり、逆に高揚させたりできるといった効果の存在も認められてきており、近年では、どのような配色が人の気分や体にどのように作用するかといった研究も進んでいる。例えば、寒色系の配色は気分や体をリラックスさせ、暖色系の配色は気分や体を活動的にさせるといった効果があることが分かってきている。しかしながら、発光パターンが少なく、しかも単色でしか発光しないキャビネット(6)では、このような効果を期待することができないという問題点もある。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、複数の色で同時に発光して多様で装飾性に富む光装飾装置を提供することを主目的とする。また、人の気分に合わせた配色で発光し得る光装飾装置を提供することを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の光装飾装置は、導光板と、当該導光板の端面に配列されて異なる発光色で発光可能な複数の発光体と、当該複数の発光体の発光パターンを規定した標準パターンデータを記憶する記憶部と、当該記憶部から前記標準パターンデータを読み出すと共に当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記複数の発光体の輝度を制御することにより前記導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる制御部とを備えている。
【0008】
また、請求項2記載の光装飾装置は、請求項1記載の光装飾装置において、各種感性イメージに対応させた選択スイッチを備え、前記記憶部は、前記各感性イメージに適合させた前記標準パターンデータを複数記憶し、前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータを前記記憶部から読み出して、当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記各発光体の輝度を制御する。
【0009】
さらに、請求項3記載の光装飾装置は、請求項2記載の光装飾装置において、生理的計測によって人の生理的特徴量を取得する計測部を備え、前記記憶部は、各配色に対して人が受ける標準的な感性イメージを当該各配色に対応させた色イメージデータベース、および当該感性イメージに対する人の標準的な前記生理的特徴量を当該各感性イメージに対応させた感性データベースを記憶し、前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記発光体の輝度を制御して前記少なくとも一方を連続的に変化させつつ、前記導光板による光装飾に応じた人の前記生理的特徴量を前記計測部に対して測定させると共に、前記選択された感性イメージに対応する前記標準的な生理的特徴量を前記感性データベースを参照して特定し、前記測定された生理的特徴量と前記特定した標準的な生理的特徴量とが一致または同等となるように前記色イメージデータベースに基づいて当該標準パターンデータを補正する。
【0010】
また、請求項4記載の光装飾装置は、請求項1から3のいずれかに記載の光装飾装置において、空気を脱臭する脱臭機を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る光装飾装置の好適な発明の実施の形態について説明する。
【0012】
光装飾装置1は、図1,2に示すように、ケース本体2、一対の導光板3,3、カラー光源4、制御基板5、操作パネル6、脱臭機7、ケース本体2における下部の両側面に配設された一対の脚部8,8、空気フィルタ9および計測部10を備えている。
【0013】
ケース本体2は、図1に示すように、扁平な箱体状に形成されている。また、ケース本体2は、導光板3,3が収容される上側部分が少なくとも光透過性部材(本実施の形態では、アクリル樹脂材)2aによって構成されている。この光透過性部材2aは、導光板3,3によって発せられる光を拡散させるための光拡散処理がその表面に施されている。また、ケース本体2の上端面には、吸気孔2d,2d・・・が複数開口されている。さらに、ケース本体2の上部には、吸気孔2d,2d・・・から取り込まれた空気中の塵や埃等を除去するための空気フィルタ9が装着されている。また、ケース本体2の下側部分における正面および背面には、排気孔2b,2b・・・が複数開口されている。また、ケース本体2の内部空間は、中空に形成され、図2,3に示すように、吸気孔2d,2d・・・を介して取り込んだ空気を排気孔2b,2b・・・まで導く流路PAとして機能する。
【0014】
一対の導光板3,3は、アクリル樹脂やガラス等の透明な材料を用いて同一形状(一例として長方形の板状)に形成されている。また、一対の導光板3,3は、図2に示すように、相互間に若干隙間を空けるかまたは密着させた状態(本実施の形態では若干隙間を空けた状態)で、光透過性部材2aによって形成されたケース本体2の上部側内部に収容されている。また、各導光板3,3は、光透過性部材2aと対向する各々の表面3aに多数の凹凸が連続的に形成されることによってこの表面3aが拡散面に形成されている。また、各導光板3,3は、互いに対向する面(裏面)3bに反射層が形成されて、発光した光を効率よく光透過性部材2a側に出射するように構成されている。
【0015】
カラー光源4は、異なる発光色で発光可能な複数の発光体(例えば発光ダイオード)と、これらの発光体を輝度制御する駆動回路(図示せず)とで構成されている。この場合、異なる発光色で発光可能な複数の発光体は、一例として、図3に示すように、赤色発光ダイオードLr、緑色発光ダイオードLgおよび青色発光ダイオードLb(以下、特に区別しないときには「発光体L」ともいう)の3種類を1組として構成され、各発光体Lの輝度が制御されることによって任意の色で発光する。また、これらの各発光ダイオードLは、図3に示すように、一例として、一列に並べられて各導光板3,3の下端部に配設されて、各発光体Lによって発せられた光が各導光板3,3の下端部から各導光板3,3内に入光するように構成されている。また、発光体Lを駆動する駆動回路は、制御基板5によって出力された後述する標準パターンデータDstおよび変化時間データDtmを入力して、これらのデータDst,Dtmに基づいて各発光体Lの輝度が所定の周期で変化するように駆動する。
【0016】
制御基板5は、図3に示すように、ケース本体2の下部側内部における壁部2c,2cによって流路PAと区画された2つの領域の内の一方に収容されている。この制御基板5には、図4に示す制御部としてのCPU11、記憶部としてのRAM12およびROM13、カラー光源4および操作パネル6に対するインターフェース回路を構成する電子部品(図示せず)、脱臭機7を駆動する駆動回路を構成する電子部品(図示せず)、並びに計測部10を構成する一部の電子部品(図示せず)が実装されている。
【0017】
RAM12は、各発光体Lの発光パターンを規定した標準パターンデータDstを複数記憶する。この場合、この複数の標準パターンデータDstは、人が持つ(抱く)各種の感性イメージにそれぞれ適合させられている(具体的には、感性イメージに対応させて操作パネル6に設けられている各選択スイッチに対応させられている)。本実施の形態では、一例として、人の気分や体を落ち着かせる「エレガント」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDst、人の気分や体を爽快にさせる「クリア」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDst、および人の気分や体を活発にさせる「ダイナミック」という言葉で表現される感性イメージに適合した標準パターンデータDstの3種類がRAM12に記憶されている。
【0018】
また、RAM12には、配色と、この配色を見たときに人が受ける標準的な感性イメージとを対応させた色イメージデータベースが記憶されている。この場合、この感性イメージとしては、上記した「エレガント」、「クリア」、「ダイナミック」以外にも、「ナチュラル」、「カジュアル」、「ロマンチック」という言葉で表現されるイメージ等があり、これらの各感性イメージはさらに複数のより具体的な感性イメージに細分化されて、この細分化された感性イメージ毎に代表的な配色が存在することが知られている。例えば、「エレガント」という感性イメージには、「繊細な」および「おだやかな」等のより具体的な感性イメージが含まれている。ここで、「繊細な」という感性イメージを人に抱かせる標準的(代表的)な配色は、薄肌色、薄茶色および薄紫色の組み合わせであり、「おだやかな」という感性イメージを人に抱かせる代表的な配色は、薄肌色、茶色および灰色の組み合わせである。同様にして、「クリア」という感性イメージには「さわやかな」および「清潔な」等が、また「ダイナミック」という感性イメージには「活動的な」および「行動的な」等が、また「ナチュラル」という感性イメージには「やすらかな」および「マイルドな」等が、また「カジュアル」という感性イメージには「楽しい」および「はれやかな」等が、また「ロマンチック」という感性イメージには「やわらかい」および「可憐な」等が、より具体的な感性イメージとして含まれており、これらの具体的な感性イメージ毎に標準的(代表的)な配色が特定されている。これらの詳細については、「カラーイメージスケール」(著者:小林重順、発行所:講談社、発行日:1990年5月31日)に記載されている。この色イメージデータベースは、上記した細分化された感性イメージと、この感性イメージ毎に特定される配色とで構成されている。
【0019】
また、RAM12には、各標準パターンデータDstに対応する各感性イメージを人が抱いたときの各標準生理的特徴量(各感性イメージを受けているときの標準的な各生理的特徴量)をこの各感性イメージにそれぞれ対応させた感性データベースが記憶されている。ここで、生理的特徴量とは、心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温、発汗量、呼吸数、筋電図、心電図、脳波、眼球運動(眼球の運動状態)などをいい、本実施の形態では、一例として、計測が容易な心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量を生理的特徴量として規定している。したがって、感性データベースは、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」という感性イメージをそれぞれ受けているときの上記した各生理的特徴量の標準的な値(各標準生理的特徴量)が、その「エレガント」等の各感性イメージに対応付けられて構成されている。また、RAM12には、変化時間データDtmが、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」の感性イメージに対応させられて記憶されている。この場合、変化時間データDtmは、例えば、各感性イメージを一層効果的に人に抱かせるために、その配色における各色の位置を所定の周期で変化させるためのデータであって、各発光体Lの輝度を変化させる際のその各輝度およびその輝度で点灯させる時間を規定する。具体的には、「エレガント」という感性イメージに対応する変化時間データDtmは、例えば、配色(一例として、薄肌色、薄茶色および薄紫色)における各色の位置(つまり、各色で形成される縦縞模様)を非常にゆっくりとした周期(例えば、20〜30秒に1回程度の周期)で入れ替え表示可能に設定され、「ダイナミック」に対応する変化時間データDtmは、配色の位置を速い周期(例えば、1秒に1回程度の周期)で入れ替え表示可能に設定され、「クリア」に対応する変化時間データDtmは、これらの中間の周期で入れ替え表示可能に設定されている。
【0020】
ROM13は、CPU11の動作を規定するためのプログラムを記憶する。計測部10は、人体に装着されて人体の各生理的特徴量を検出するセンサ10a(図1参照)と、センサ10aによって検出された各生理的特徴量をディジタルデータに変換してCPU11に出力する処理回路(図示せず)とを備えて構成されている。この場合、センサ10aは、一例としてリストバンド型に形成されて、人体の生理的特徴量としての心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量を測定する。
【0021】
CPU11は、ROM13に記憶されたプログラムに基づいて作動して、光装飾装置1の各構成要素を制御する。操作パネル6は、ケース本体2の下部側表面に配置されて、複数の操作スイッチ6a(図1参照)を備えて構成されている。具体的には、操作スイッチ6aとして、電源スイッチと、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」といった各感性イメージに対応させられた複数(3個)の選択スイッチと、自動補正スイッチとを少なくとも備えている。
【0022】
脱臭機7は、図3に示すように、吸気ファン7a、紫外線ランプ7bおよび光脱臭パネル7cを備えて構成され、ケース本体2の下部側内部に配設されている。この場合、吸気ファン7aは、ケース本体2内の空気を上方から下方に向けて送風可能に配設されている。また、光脱臭パネル7cは、光透過性材料(ガラスやアクリル樹脂等)を用いて板状に形成された板材と、その表面に形成された酸化チタン膜(図示せず)とを備えて構成されている。また、紫外線ランプ7bは、光脱臭パネル7cの端面(一例として上端面)に配設され、紫外線を光脱臭パネル7cの光透過性材料で形成された板材内に出射可能に構成されている。これにより、光脱臭パネル7cでは、紫外線が照射された酸化チタン膜によってケース本体2内を通過する空気を脱臭する。
【0023】
次に、光装飾装置1による光装飾処理について、図5,6を参照して説明する。
【0024】
操作パネル6の電源スイッチが投入された際には、図5に示すように、CPU11は、まず、脱臭機7を作動させて、空気の脱臭処理を開始する(ステップ100)。具体的には、CPU11は、脱臭機7の吸気ファン7aを作動させると共に、紫外線ランプ7bを点灯させる。この結果、吸気ファン7aの作動によってケース本体2の吸気孔2d,2d・・・から空気がケース本体2内に取り込まれ、取り込まれた空気は、空気フィルタ9によって浄化された後に、流路PA内を通って排気孔2b,2b・・・側に向かって移動し、光脱臭パネル7cの表面を通過する際に、紫外線が照射された酸化チタンによって脱臭される。したがって、排気孔2b,2b・・・からは、浄化されて、かつ脱臭された空気が排出される。
【0025】
次いで、CPU11は、選択スイッチの操作有無を判別する(ステップ101)。いずれかの選択スイッチが操作されたと判別した場合、CPU11は、操作された選択スイッチ(選択された感性イメージ)に対応する標準パターンデータDstをRAM12から読み出す(ステップ102)。また、CPU11は、操作された選択スイッチに対応する変化時間データDtmもRAM12から読み出す。例えば、気分をおだやかにしたいという要望に基づいて、「エレガント」に対応した選択スイッチが操作された場合、CPU11は、「エレガント」という感性イメージに適合した標準パターンデータDstをRAM12から読み出す。この場合の変化時間データDtmは、通常、「エレガント」という感性イメージに適合させて、ゆっくりと変化する周期に設定されている。次いで、CPU11は、読み出した標準パターンデータDstと変化時間データDtmとをカラー光源4に出力する。この際に、カラー光源4は、入力した標準パターンデータDstに基づいて、変化時間データDtmに応じた周期で各発光体Lの輝度を制御する(ステップ103)。これにより、導光板3は、各発光体Lの輝度が制御されることにより、選択された感性イメージに合致する配色における各色の位置が連続的に変化しつつ発光する。この光装飾装置1では、各導光板3,3の下端部に沿って各発光体Lが並んだ状態で配設されているため、各導光板3,3には、下方から上方に向かうに従って次第に明度が低下する縦縞模様の配色が現われ、この配色における各色の位置が変化時間データDtmに規定された周期で変化する。
【0026】
このように、この光装飾装置1によれば、操作パネル6に設けられた複数の選択スイッチの一つを選択して操作することにより、選択された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色(つまり、複数の色)で各導光板3,3を発光させることができると共に、感性イメージに合致した(適した)周期で各導光板3,3に現れる各色の位置を変化させることができる。したがって、単色で発光する従来の構成とは異なり、多様で、しかも感性イメージと相関する装飾性に富んだ光装飾を実現することができる。また、光装飾装置1による光の装飾によって、「エレガント」、「クリア」および「ダイナミック」といった各感性イメージの中から選択した任意の感性イメージに対応した雰囲気に室内を維持することができると共に、光装飾装置1を見ている人の気分を選択した感性イメージに近づけることができる。また、脱臭機7を備えたことにより、光装飾装置1の設置場所における異臭を除去できるため、光装飾装置1を見る人の注意を光装飾装置1の光による装飾に集中させることができる。したがって、光装飾装置1による光装飾効果を一層引き立たせることができる。
【0027】
次に、標準パターンデータDstを補正する処理について、図6を参照して説明する。
【0028】
最初に、計測部10のセンサ10aを図1に示すように手に取り付け、その状態において選択スイッチおよび自動補正スイッチを操作する。この際には、CPU11は、上記した動作と同様にして、脱臭機7を作動させて空気に対する脱臭処理を開始した(ステップ200)後に、選択スイッチの操作有無を繰り返しチェックする(ステップ201)。CPU11は、いずれかの選択スイッチが操作されたと判別したときに、その選択スイッチ(選択された感性イメージ)に対応する標準パターンデータDstをRAM12から読み出す(ステップ202)。同時に、上記したように、変化時間データDtmもRAM12から読み出す。
【0029】
次いで、CPU11は、読み出した標準パターンデータDstおよび変化時間データDtmをカラー光源4に出力する。この際に、カラー光源4は、入力した標準パターンデータDstに基づいて、変化時間データDtmに基づく周期で各発光体Lの輝度を制御する。これにより、導光板3は、各発光体Lからの光に基づいて、選択された感性イメージに合致した配色で発光する(ステップ203)。
【0030】
次いで、CPU11は、計測部10に対して、発光する導光板3を見ている人の心拍数(脈拍数)、血流量、血圧値、体温および発汗量からなる生理的特徴量を測定する(ステップ204)。また、CPU11は、RAM12に記憶されている感性データベースを参照することにより、選択スイッチによって選択された感性イメージを受けているときの各標準生理的特徴量を読み出す(ステップ205)。次いで、CPU11は、測定された各生理的特徴量と読み出した各標準生理的特徴量とを比較することにより、測定された全ての生理的特徴量が、対応する標準生理的特徴量の範囲内か否かを判別する(ステップ206)。この光装飾装置1では、標準生理的特徴量は、例えば、測定された各生理的特徴量に対応させて予め規定した基準生理的特徴量(本発明における標準的な生理的特徴量)を中心とする所定の許容範囲幅に規定されている。したがって、本発明における「標準的な生理的特徴量と一致または同等」とは、測定された生理的特徴量がこの標準生理的特徴量の範囲内に入っていることを意味する。この場合、CPU11は、測定された全ての生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量の範囲内のときには、一致していると判別し、少なくとも1つの生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量の範囲から外れているときには、不一致と判別する。次いで、不一致と判別したときには、CPU11は、測定した全ての生理的特徴量が対応する標準生理的特徴量と一致するように、カラー光源4に出力した標準パターンデータDstを補正する補正処理を実施する(ステップ207)。
【0031】
この補正処理では、CPU11は、最初に、対応する標準生理的特徴量に一致しない各生理的特徴量に関して、標準生理的特徴量に対するずれ方向と、ずれ量とを算出する。例えば、生理的特徴量が心拍数の場合、標準生理的特徴量としての標準心拍数よりも多いのか少ないのか(ずれ方向)を検出し、その差分(ずれ量)を算出する。次いで、CPU11は、対応する標準生理的特徴量に一致しない生理的特徴量の種類、その生理的特徴量毎の標準生理的特徴量に対するずれ方向およびずれ量、並びに選択スイッチによって選択された感性イメージの種類に基づいて、光装飾装置1を現在見ている人が抱いている感性イメージを判別する。例えば、選択スイッチによって選択された感性イメージが「エレガント」であり、一致しない生理的特徴量が心拍数と発汗量であり、「エレガント」のときの標準生理的特徴量に対してこれらの生理的特徴量が、共に多い方向に大幅にずれているときには、光装飾装置1を見ている人が、エレガントな気分(例えば、ゆったりとした気分)ではなく、どきどきしている状態であって、「ダイナミック」という感性イメージ寄りの感性イメージを抱いていると判別する。次いで、CPU11は、判別した感性イメージが、選択スイッチによって選択された感性イメージに近づくように、標準パターンデータDstを補正する。例えば、選択された感性イメージが「エレガント」であり、判別した感性イメージが「ダイナミック寄りのエレガント」または「ダイナミック」のときには、RAM12に記憶されている色イメージデータベースに基づいて(を参照して)、現在の標準パターンデータDstをより落ち着きのある配色や渋めの配色となるように補正する。つまり、現在選択されている感性イメージに対応する配色について、光装飾装置1を現在見ている人の気分をエレガントに近づけるべく、現在の配色からより落ち着きのある配色や渋めの配色に変更する。
【0032】
この標準パターンデータDstに対する補正処理を実施した後、CPU11は、ステップ203に戻り、補正後の標準パターンデータDstをカラー光源4に出力する。この後、CPU11は、測定された全ての生理的特徴量と対応する標準生理的特徴量とが一致したと判別する(ステップ206)まで、上記ステップ203からステップ207を繰り返し実施する。
【0033】
一方、ステップ206において、測定された全ての生理的特徴量と対応する標準生理的特徴量とが一致すると判別したときは、CPU11は、カラー光源4に現在出力している標準パターンデータDstを新たな標準パターンデータDstとしてRAM12に記憶させて、標準パターンデータDstを更新する(ステップ208)。次いで、CPU11は、ステップ201に戻り、選択スイッチの操作有無を繰り返して検出する。
【0034】
このように、この光装飾装置1によれば、CPU11が、選択スイッチの操作によって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータDstを、計測部10によって測定された人体の生理的特徴量とRAM12に記憶されている感性データベースおよび色イメージデータベースとに基づいて自動的に補正することにより、光装飾装置1を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各標準パターンデータDstを最適化することができる。したがって、光装飾装置1は、再度使用される際に、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色で迅速に光装飾を行うことができる。
【0035】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、一対の導光板3,3を使用して、ケース本体2における光透過性部材2aの両面から光を出射する構成について説明したが、一枚の導光板3を使用して、ケース本体2の一面のみから光を出射する構成を採用することもできる。また、本発明の実施の形態では、各導光板3,3を長方形の板状に形成して、その下端部にカラー光源4を配設する構成について説明したが、カラー光源4をさらに各導光板3の上端部および側端部の少なくとも一方に配設する構成を採用することもできる。この構成によれば、各導光板3の各部に同時に表示できる色の種類を増加させることができるため、感性イメージに一層適合する表示形態で導光板3を発光させることができる。特に、各導光板3の側端部にもカラー光源4を配設した場合、下端部に配設されたカラー光源4から出射される光による縦縞模様と、側端部に配設されたカラー光源4から出射される光による横縞模様とで格子模様状に各導光板3を発光させることもでき、表示のバリエーションを一層増やすことができる。
【0036】
さらに、操作パネル6にリセットスイッチを配設すると共に、各発光体Lの発光パターンを規定した標準パターンデータDstをROM13にも記憶させ、CPU11が、リセットスイッチの操作時に、ROM13から標準パターンデータDstを読み出して、RAM12に記憶されている標準パターンデータDstを書き換える構成を採用することもできる。この構成によれば、人毎に補正されてRAM12に記憶されている標準パターンデータDstを簡単に初期状態に戻すことができる。また、本発明の実施の形態では、光装飾装置1に脚部8,8を設けて床上に起立させる構成を説明した、額状に形成して壁に掛けるようにすることもできるし、家具の一部に取り入れて構成することもできる。さらに、光装飾装置1では、発光ダイオードLr,Lg,Lbで発光体を構成しているが、本発明における発光体は、これに限らず、互いに異なる各種の単色で発光する複数の発光ダイオードを配設して、その各発光ダイオードに対して点滅制御(輝度制御)を行うことで発光体の発光色を変化させることができる。また、光装飾装置1では、配色における各色の位置を連続的に変化させる例について説明したが、本発明は、これに限らず、所定の1の配色から他の1の配色に連続的に変化させる(つまり配色自体の連続的な変化)こともできるし、1の配色内において各色の輝度(明度)を連続的に変化させることもできる。
【0037】
また、本発明の実施の形態では、標準パターンデータDstを補正する例について説明したが、変化時間データDtmについても、検出した生理的特徴量に基づいて補正することができる。具体的には、感性イメージに対応させて時間データベースを事前に作成してRAM12に記憶させておき、CPU11が、選択スイッチの操作によって選択された感性イメージに適合する変化時間データDtmを、計測部10によって測定された人体の生理的特徴量とRAM12に記憶されている時間データベースとに基づいて自動的に補正することにより、光装飾装置1を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各変化時間データDtmを最適化することができる。したがって、この構成によれば、再度使用される際に、配色における各色の位置を、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致させた速度で連続的に変化させて光装飾を行うことができる。さらに、検出した生理的特徴量に基づいて標準パターンデータDstと変化時間データDtmとを同時に補正することもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の光装飾装置によれば、制御部が記憶部から読み出した標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って複数の発光体の輝度を制御して導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させることにより、単色で発光する従来の構成とは異なり、複数の色で同時に発光して多様で装飾性に富む光装飾を実現することができる。
【0039】
また、請求項2記載の光装飾装置によれば、制御部が選択スイッチによって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って各発光体の輝度を制御することにより、光装飾装置による光の装飾によって、光装飾装置を設置した場所を各感性イメージの中から選択した感性イメージに対応した雰囲気に維持することができると共に、光装飾装置を見ている人の気分を選択した感性イメージに近づけることができる。
【0040】
また、請求項3記載の光装飾装置によれば、制御部が、選択スイッチによって選択された感性イメージに適合する標準パターンデータによって規定された発光パターンに従って発光体の輝度を制御しつつ、測定部に対して測定させた生理的特徴量と感性データベースを参照して特定した標準的な生理的特徴量とが一致または同等となるように色イメージデータベースに基づいて標準パターンデータを補正することにより、光装飾装置を使用する人毎に、各選択スイッチによって選択された感性イメージに一層適合するように各標準パターンデータを最適化することができる。したがって、光装飾装置を再度使用する際には、操作された選択スイッチに対応する感性イメージに合致する配色で迅速に光装飾を行うことができる。
【0041】
さらに、請求項4記載の光装飾装置によれば、空気を脱臭する脱臭機を備えたことにより、光装飾装置を見る人の注意を光装飾装置の光による装飾に集中させることができる結果、光装飾装置による光装飾効果を一層引き立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光装飾装置1の斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】光装飾装置1の下部側の断面図である。
【図4】光装飾装置1のブロック図である。
【図5】光装飾装置1の光装飾処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】光装飾装置1の他の光装飾処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 光装飾装置
2 ケース本体
2a 光透過性部材
3 導光板
4 カラー光源
6 操作パネル
6a 操作スイッチ
7 脱臭機
7b 紫外線ランプ
7c 光脱臭パネル
10 計測部
10a センサ
11 CPU11
12 RAM12
13 ROM13
Dst 標準パターンデータ
Dtm 変化時間データ
L 発光体
Claims (4)
- 導光板と、当該導光板の端面に配列されて異なる発光色で発光可能な複数の発光体と、当該複数の発光体の発光パターンを規定した標準パターンデータを記憶する記憶部と、当該記憶部から前記標準パターンデータを読み出すと共に当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記複数の発光体の輝度を制御することにより前記導光板の表面に現れる色の配色およびその各色の位置の少なくとも一方を連続的に変化させる制御部とを備えている光装飾装置。
- 各種感性イメージに対応させた選択スイッチを備え、
前記記憶部は、前記各感性イメージに適合させた前記標準パターンデータを複数記憶し、
前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータを前記記憶部から読み出して、当該標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記各発光体の輝度を制御する請求項1記載の光装飾装置。 - 生理的計測によって人の生理的特徴量を取得する計測部を備え、
前記記憶部は、各配色に対して人が受ける標準的な感性イメージを当該各配色に対応させた色イメージデータベース、および当該感性イメージに対する人の標準的な前記生理的特徴量を当該各感性イメージに対応させた感性データベースを記憶し、
前記制御部は、前記選択スイッチによって選択された前記感性イメージに適合する前記標準パターンデータによって規定された前記発光パターンに従って前記発光体の輝度を制御して前記少なくとも一方を連続的に変化させつつ、前記導光板による光装飾に応じた人の前記生理的特徴量を前記計測部に対して測定させると共に、前記選択された感性イメージに対応する前記標準的な生理的特徴量を前記感性データベースを参照して特定し、前記測定された生理的特徴量と前記特定した標準的な生理的特徴量とが一致または同等となるように前記色イメージデータベースに基づいて当該標準パターンデータを補正する請求項2記載の光装飾装置。 - 空気を脱臭する脱臭機を備えている請求項1から3のいずれかに記載の光装飾装置。
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---|---|---|---|
JP2002241282A JP2004079445A (ja) | 2002-08-22 | 2002-08-22 | 光装飾装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008105424A1 (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-04 | Yoshikawa Kasei Co., Ltd. | 照明用モジュール、照明装置および家具 |
JP4808250B2 (ja) * | 2005-05-25 | 2011-11-02 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 画素化した照明パターンを投影する装置 |
-
2002
- 2002-08-22 JP JP2002241282A patent/JP2004079445A/ja active Pending
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