JP2010261235A - 身体機能回復施設 - Google Patents
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Abstract
【課題】 室内の温度が体温よりも高い温度に設定された部屋を利用者が利用する当り、その利用者の身体に対する負担を軽減させることができ、利用者に対して有益な効能を十分に与えることのできる身体機能回復施設を提供する。
【解決手段】 室内の温度が体温よりも高い設定温度に設定されたメインルーム、利用者がメインルームの入室前に滞在するプレルーム、利用者がメインルームの退室後に滞在するポストルームを備え、プレルーム及びポストルーム内の温度がメインルームよりも低い設定温度に設定された利用者滞在設備と、何れかのルームに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の現状の身体状態を判断可能に構成されるとともに、利用者の身体状態を基に、該利用者が次に入室するルームの室内環境を利用者の身体状態に応じて決定する制御手段と、制御手段によって決定された室内環境をルームに提供する環境提供手段とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 室内の温度が体温よりも高い設定温度に設定されたメインルーム、利用者がメインルームの入室前に滞在するプレルーム、利用者がメインルームの退室後に滞在するポストルームを備え、プレルーム及びポストルーム内の温度がメインルームよりも低い設定温度に設定された利用者滞在設備と、何れかのルームに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の現状の身体状態を判断可能に構成されるとともに、利用者の身体状態を基に、該利用者が次に入室するルームの室内環境を利用者の身体状態に応じて決定する制御手段と、制御手段によって決定された室内環境をルームに提供する環境提供手段とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、利用者の身体を活性化させて身体機能を回復させる身体機能回復施設に関する。
従来から、サウナは、ストレス解消や、疲労回復、病気の予防等の多くの効能があることが知られており、多くの人に利用されている。かかるサウナは、壁や床、天井に木製の板材が張り付けられた室内を高温多湿にしたものが普及しているが、塩に多くの効能があるとして、壁や床、天井に塩を敷き詰めた室内を高温多湿にしたもの(いわゆる塩サウナ)も提供されている。
また、一般的なサウナや塩サウナは、何れも室内が高温多湿に設定されるため、利用者の身体に負担が大きいことから、病気によって体力の低下した人や、老人、子供等が利用できないとして、昨今、壁、床、及び天井の全てに塩製のタイルを敷き詰め、その室内の温度を体温よりも僅かに高い温度(例えば、41℃)で且つ湿度を低湿度(例えば、45%)に設定したソルトルームが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
かかるソルトルームは、室内の温度及び湿度が利用者の身体に対する負担の少ない設定値に設定されているため、病気によって体力の低下した人や、老人、子供等であっても室内に長時間滞在できるようになっている。また、ソルトルームは、室内の温度及び湿度が塩の効能を最大限発揮させることのできる最適値になっているため、利用者の身体を活性化させるとされている。これにより、ソルトルームは、新陳代謝や、免疫力、自然治癒力等を高め、利用者の身体機能を回復させることができるとして、医療分野や美容分野等の多岐に亘る分野で注目を集めている。
ところで、上述の如く、サウナやソルトルームは、何れも室内の温度を体温よりも高く設定することで、室内に滞在する利用者の体温を上げて身体を活性化させるものであるが、外部から入室するときや外部に退室するときの環境の変化(急激な温度変化)が利用者の身体に負担を与えてしまうことがある。また、サウナやソルトルームを利用する利用者の中には、室内環境が自己の身体状態に合わずに精神的又は肉体的な負担がかかり、室内に必要時間滞在できなくなる人もいる。
そのため、サウナやソルトルームは、室内に必要時間滞在できれば有用な効能が得られるにも拘わらず、入退室時の環境の変化や室内環境によって有用な効能を十分に得られない場合がある。特に、ソルトルームについては、医療分野や美容分野等の多岐に亘る分野での期待度が高いため、室内に必要時間滞在できる環境を提供することが重要課題になっている。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、利用者の身体に対する負担を軽減させることができ、利用者に対して有益な効能を十分に与えることのできる身体機能回復施設を提供することを課題とする。
本発明に係る身体機能回復施設は、室内の温度が体温よりも高い温度に設定されたメインルームに利用者を所定時間滞在させることで、その利用者の身体を活性化させて身体機能を回復させる身体機能回復施設であって、一つ以上のメインルーム、利用者がメインルームの入室前に滞在する一つ以上のプレルーム、及び、利用者がメインルームの退室後に滞在する一つ以上のポストルームを備え、プレルーム及びポストルームの室内の温度がメインルームの室内の温度よりも低い温度に設定された利用者滞在設備と、メインルーム、プレルーム、又はポストルームに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の身体状態に相応な室内環境を該利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームの室内環境として決定する制御手段と、制御手段によって決定された室内環境をメインルーム、プレルーム、又はポストルームに提供する環境提供手段とを備えていることを特徴とする。
なお、ここで「体温」とは、人間の一般的な平熱であり、概ね36.5度±1%を意味する。また、「バイタルサイン」とは、身体の状態を把握するのに用いられる指数であり、脈拍、血圧、体温、及び呼吸の少なくとも何れか一つを含んだものをいう。また、「室内環境」とは、利用者の身体に影響を与える要素を室内に提供することを意味する。すなわち、「室内環境」とは、利用者の視覚に訴えるものや、利用者の聴覚に訴えるもの、利用者の臭覚に訴えるもの等の身体(肉体的又は精神的)に影響を与える要素の何れか一つ、または、これらの組み合わせを室内に提供した環境を意味する。さらに、「利用者に相応な室内環境」とは、利用者のバイタルサイン(身体状態)を正常値にする、或いは、正常値に近づけることのできる環境を意味する。
上記構成の身体機能回復施設によれば、利用者滞在設備において、メインルームの室内の温度が体温よりも高い温度に設定されるとともに、プレルーム及びポストルームの室内の温度がメインルームよりも低い温度に設定されているため、利用者がプレルームに一定時間滞在することで、利用者の身体がプレルームの室内の温度に慣れた状態でメインルームに入室することができる。また、メインルームに入室した利用者が外部に出るまでに、ポストルームに所定時間滞在することで、メインルームの室内の温度よりも低い温度に身体が慣れた後に外部に出ることができる。すなわち、上記構成の身体機能回復施設は、利用者がプレルームを経てメインルームに入室でき、また、メインルームを退室した後に利用者がポストルームを経て外部に出ることができるため、メインルームに対する入退室時に急激な温度変化がなく、利用者の身体に対する負担を軽減することができる。
また、上記構成の身体機能回復施設によれば、メインルーム、プレルーム、又はポストルームに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の身体状態に相応な室内環境を該利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームの室内環境として決定する制御手段と、制御手段によって決定された室内環境をメインルーム、プレルーム、又はポストルームに提供する環境提供手段とを備えているため、プレルームやメインルームの室内環境(主として室内の温度)の影響で利用者の体調に変化が生じたとしても、利用者の身体状態に相応しい室内環境に設定されたメインルームやポストルームに入室することで利用者の体調を適正な状態に是正することができる。
これにより、室内の温度が体温よりも高い温度に設定されたメインルームを利用者が利用するに当り、その利用者の身体に対する負担を軽減させることができ、利用者に対して有益な効能を十分に与えることができる。
本発明の一態様として、環境提供手段は、室内に音を提供する音響手段、及び室内に光を提供する照明手段の少なくとも何れか一方で構成され、制御手段は、利用者に相応な室内環境を提供すべく、音響手段から室内に発する音の態様、及び照明手段から室内に照射する光の態様の少なくとも何れか一方を決定するように構成されていることが好ましい。なお、ここで「音の態様」とは、音の高低や、音のテンポ、リズム、音楽のタイプ、これらの組み合わせ等を意味し、「光の態様」とは、光の明暗や、光の色、発光パターン、映像、これらの組み合わせ等を意味する。このようにすれば、利用者の身体状態に変化があった場合に、利用者の身体状態を適正な状態に是正することができる。すなわち、利用者のバイタルサインに変化があった場合(例えば、脈拍の増減や血圧の上昇或いは降下があった場合)、その身体状態(状況)にあった音の態様、或いは光の態様を利用者の聴覚或いは視覚に訴えることで、その身体状態を是正することができる。例えば、バイタルサインとしての脈拍が増加する傾向、或いは血圧が上昇する傾向にある場合には、ゆっくりしたテンポの音楽を提供したり、暖色の光を提供したりすることでバイタルサインを正常値にする、或いは、正常値に近づけることができ、バイタルサインとしての脈拍が減少する傾向、或いは血圧が下降する傾向にある場合には、アップテンポの音楽を提供したり、フラッシュ的な光を提供したりすることでバイタルサインを正常値にする、或いは、正常値に近づけることができる。
本発明の他態様として、環境提供手段は、室内に音を提供する音響手段、及び部屋に光を提供する照明手段を備え、制御手段は、利用者に相応な室内環境を提供すべく、音響手段から室内に発する音の態様、及び照明手段から室内に照射する光の態様とを関連付けて決定するように構成されていることが好ましい。なお、ここで「音の態様」とは、音の高低や、音のテンポ、リズム、音楽のタイプ、これらの組み合わせ等を意味し、「光の態様」とは、光の明暗や、光の色、発光パターン、映像、これらの組み合わせ等を意味する。このようにすれば、利用者の身体状態に変化があった場合に、利用者の身体状態を適正な状態に効率的に是正することができる。すなわち、利用者のバイタルサインに変化があった場合(例えば、脈拍の増減や血圧の上昇或いは降下があった場合)、その身体状態(状況)にあった音の態様、及び光の態様を利用者の聴覚及び視覚に訴えることで、これらの相乗効果によって利用者の身体状態を効果的に是正できる。例えば、バイタルサインとしての脈拍が増加、或いは血圧が上昇する傾向にある場合には、ゆっくりしたテンポの音楽と、暖色の光とを提供することで、音と光の調和によってバイタルサインを効果的に正常値にする、或いは、正常値に近づけることができ、バイタルサインとしての脈拍が減少、或いは血圧が下降する傾向にある場合には、アップテンポの音楽と、フラッシュ的な光とを提供することで、音と光の調和によってバイタルサインを効果的に正常値にする、或いは、正常値に近づけることができる。
本発明の別の態様として、メインルーム、プレルーム、及びポストルームのうち、少なくともメインルームは、天井、床、及び壁の全てに塩製タイルが敷き詰められたソルトルームであることが好ましい。このようにすれば、少なくともメインルームにおいて、塩の効能が得られることになり、利用者に対して有用な効能を与えることができる。
この場合、メインルームは、室内の温度が38℃〜43℃に設定されるとともに、室内の湿度が42%〜47%に設定されてもよい。なお、メインルームをソルトルームで構成する場合、塩の効能を十分に発揮させるには、室内の温度を41℃に設定するとともに、室内の湿度を45%に設定することが好ましい。このようにメインルームの室内の温度及び湿度を設定することで、塩の効能を最大限引き出すことのできる環境となるため、メインルームにおいて、利用者に対して有用な効能を十分に与えることができる。
また、本発明のさらに別の態様として、利用者に対して装着可能に構成されるとともに、装着した利用者のバイタルサインを取得可能に構成されたテレメータを更に備え、テレメータは、利用者から取得したバイタルサインに関するデータを制御手段に向けて無線送信可能に構成されることが好ましい。このようにすれば、利用者のバイタルサイン(身体状態)を適確に把握でき、利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム又はポストルームの室内環境を現状に応じた適正な環境に決定することができる。
さらに、本発明のさらに別の態様として、利用者滞在設備は、ポストルームが二つ以上設けられ、少なくとも一つのポストルームは、室内が陽圧に設定されることが好ましい。このようにすれば、利用者の身体状態を効率的に正常化させる(適正な状態に整える)ことができる。
また、利用者滞在設備は、ポストルームが二つ以上設けられ、少なくとも一つのポストルームは、外部よりも酸素濃度が高濃度に設定されてもよい。このようにすれば、利用者に必要な酸素を補給させることができ、利用者の身体状態を効率的に正常化させる(適正な状態に整える)ことができる。すなわち、メインルームの室内の温度が体温よりも高いため、利用者がメインルームに滞在すると発汗作用が得られ、身体的に酸素を要求した状態になる。従って、メインルームを退室した後に酸素濃度の高いポストルームに滞在することで、利用者の身体が酸素を効率的に吸収できる状態になる結果、利用者滞在設備から利用者が外部に出るにあたり、利用者の身体状態を適正な状態に整えることができる。
また、プレルーム、メインルーム、及びポストルームは、それぞれ複数人の利用者が同時に入室可能に構成され、制御手段は、少なくともプレルームに滞在中の複数人の利用者のバイタルサインを平均化した平均バイタルサインを基に、複数人の利用者の身体状態に相応な室内環境を該複数人の利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームのうち、少なくともメインルーム及びプレルームの室内環境として決定するように構成されてもよい。このようにすれば、メインルーム、及びプレルームで複数人の利用者を受け入れることができる。
この場合、ポストルームは、複数の利用者のそれぞれが独立した空間で滞在できる複数のブースが設けられ、環境提供手段は、各ブースに対して異なる室内環境を提供可能に構成され、制御手段は、メインルームに滞在中の複数の利用者のそれぞれのバイタルサインを基に、各利用者の身体状態に相応な室内環境を該ポストルームの室内環境としてブース毎に決定するように構成されることが好ましい。このようにすれば、外部に出る前の利用者のそれぞれにあった室内環境を提供することができ、各利用者の身体を外部に出るのに相応しい状態にすることができる。
また、プレルーム、メインルーム、及びポストルームは、それぞれ複数人の利用者が同時に入室可能に構成され、制御手段は、メインルーム、プレルーム、又はポストルームに滞在中の複数人の利用者のバイタルサインを平均化した平均バイタルサインを基に、複数人の利用者の身体状態に相応な室内環境を該複数人の利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームの室内環境として決定するように構成されてもよい。このようにすれば、メインルーム、及びプレルームで複数人の利用者を受け入れることができる。
本発明の身体機能回復施設によれば、室内の温度が体温よりも高い温度に設定されたメインルームを利用者が利用する当り、その利用者の身体に対する負担を軽減させることができ、利用者に対して有益な効能を十分に与えることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態に係る身体機能回復施設について、添付図面を参照しつつ説明する。
かかる身体機能回復施設は、図1及び図2に示す如く、一つ以上のメインルームD、利用者がメインルームDの入室前に滞在する一つ以上のプレルームB,C、及び、利用者がメインルームDの退室後に滞在する一つ以上のポストルームE,Fを備え、プレルームB,C及びポストルームE,F内の温度がメインルームDよりも低い温度に設定された利用者滞在設備10と、メインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の身体状態に相応な室内環境を該利用者が次に入室するメインルームD、プレルームC、又はポストルームE,Fの室内環境として決定する制御手段20と、制御手段20によって決定された室内環境をメインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fに提供する(反映する)環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fとを備えている。
なお、ここで「体温」とは、人間の一般的な平熱であって、概ね36.5度±1%を意味する。また、「バイタルサイン」とは、身体の状態を把握するのに用いられる指数であり、脈拍、血圧、体温、及び呼吸の少なくとも何れか一つを含んだものをいう。また、「室内環境」とは、利用者の身体に影響を与える要素を室内に提供した状態を意味する。すなわち、「室内環境」とは、利用者の視覚に訴えるものや、利用者の聴覚に訴えるもの、利用者の臭覚に訴えるもの等の身体(肉体的又は精神的)に影響を与える要素の何れか一つ、または、これらの組み合わせを室内に提供した状態を意味する。
本実施形態に係る利用者滞在設備10は、図1に示す如く、一つのメインルームD、二つのプレルームB,C、及び二つのポストルームE,Fを備えている。
ここで、本実施形態に係る利用者滞在設備10について具体的に説明すると、利用者滞在設備10は、利用者がプレルームB,C、メインルームD、ポストルームE,Fの順に移動して、メインルームD、プレルームB,C、及びポストルームE,Fのそれぞれで利用者が滞在できるように構築されている。
そして、二つのプレルームB,Cは、隣り合って設けられている。そして、二つのプレルームB,Cは、共通の壁で区画されており、その壁には開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、利用者が一方のプレルームBから他方のプレルームCに対して直接移動(入室)できるようになっている。
利用者滞在設備10は、二つのプレルームB,Cのうちの一方のプレルームBと隣り合うように、外部から入ってきた利用者の受け付けを行うフロントルーム(以下、本実施形態において、フロントルームを第一ゾーンということとする)Aが設けられている。そして、第一ゾーンAと一方のプレルーム(以下、このプレルームを第二ゾーンという)Bとは、共通の壁で区画されており、その壁には開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、利用者が第一ゾーンAから第二ゾーンBに直接移動(入室)できるようになっている。
本実施形態において、第二ゾーンBは、他方のプレルーム(以下、このプレルームを第三ゾーンという)C、メインルーム(以下、メインルームを第四ゾーンという)D、及びポストルームE,Fへの入室準備(例えば、着替えやうがい等)を行うようになっている。そして、利用者滞在設備10は、第三ゾーンCでメインルームDに入室する直前に利用者を休息させ、メインルームDに入室するのに適正な身体状態に整えるようになっている。
そして、第一ゾーンA、第二ゾーンB、及び第三ゾーンCは、それぞれ室内の温度及び湿度が異なって設定されている。具体的には、第一ゾーンA、第二ゾーンB、及び第三ゾーンCは、利用者が外部から利用者滞在設備10に入る際に最初に入室する第一ゾーンAから、第二ゾーンB、第三ゾーンCの順に、室内の温度及び湿度がメインルームDの室内の温度及び湿度に近づくように設定されている。すなわち、第一ゾーンAから第三ゾーンCに向かうにつれて、室内の温度及び湿度が高く設定されている。本実施形態において、第四ゾーンDの室内の温度が41℃で湿度が45%に設定されており、これを前提に、第一ゾーンAの室内の温度が25℃で湿度が30%に設定され、第二ゾーンBの室内の温度が30℃で湿度が35%に設定され、第三ゾーンCの室内の温度が35℃で湿度が40%に設定されている。なお、ここで挙げた各ゾーンA,B,Cにおける温度及び湿度は、基準値であり、扉Gの開閉等によって多少の上昇又は下降があることは言うまでもない。
そして、本実施形態の第一ゾーンA、第二ゾーンB、及び第三ゾーンCのそれぞれは、図3に示す如く、部屋を画定する壁、床、及び天井のうち、床の全面、及び壁の下側の領域(例えば、下半分の領域)に塩製タイルT…が敷き詰められている。なお、塩製タイルT…は、天然岩塩をタイル状に切り出したものであってもよいが、天然岩塩は、種々の不純物を含んでいるため、本実施形態においては、溶融させた塩を金型に流し込んで成形したものを採用している。これにより、塩製タイルT…は、白色性の高いものになっている。すなわち、天然岩塩は、不純物を含んでいるため、そのままでは薄ピンク色をしているが、本実施形態に係る塩製タイルT…は、一度溶融させているため、不純物が蒸発等で殆どなくなっており、塩そのものの色になっている。
図1に戻り、第四ゾーンDは、利用者の身体の活性を最も高めることを目的としたところで、第三ゾーンCに隣り合って設けられている。そして、第四ゾーンDは、第三ゾーンCと共通の壁で区画されており、その壁に開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、利用者が第三ゾーンCから第四ゾーンDに直接移動(入室)できるようになっている。
そして、第四ゾーンDは、上述の如く、利用者の身体を活性化させることを目的としているため、図4に示す如く、部屋を画定する床、壁、天井の全てに対し、塩製タイルT…が全面に敷き詰められている。なお、第四ゾーンDの床、壁、天井に敷き詰められた塩製タイルT…は、第一ゾーンA、第二ゾーンB、第三ゾーンCの床及び壁に敷き詰められたものと同様に、溶融させた塩を金型に流し込んで成形したものを採用している。
図1に戻り、二つのポストルームE,Fは、隣り合って設けられている。そして、二つのポストルームE,Fは、共通の壁で区画されており、その壁に開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、本実施形態に係る利用者滞在設備10は、一方のポストルーム(以下、第五ゾーンという)Eから他方のポストルーム(以下、第六ゾーンという)Fに直接移動(入室)できるようになっている。
本実施形態に係る利用者滞在設備10は、第五ゾーンEが第四ゾーン(メインルーム)Dと隣り合うように設けられている。そして、第四ゾーンD及び第五ゾーンEは、共通する壁で区画されており、その壁には開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、利用者が第四ゾーンDから第五ゾーンEに直接移動(入室)できるようになっている。そして、第六ゾーンFは、上述の如く、第五ゾーンEと隣り合うように設けられるのに併せて、第二ゾーンBにも隣り合うように設けられている。
そして、利用者滞在設備10は、第五ゾーンE及び第二ゾーンBが共通する壁で区画され、その壁に開閉可能な扉Gが設けられている。これにより、本実施形態に係る利用者滞在設備10は、第六ゾーンFから第二ゾーンBに直接移動(入室)できるようにもなっている。従って、本実施形態に係る利用者滞在設備10は、利用者が第二ゾーンBから順に第六ゾーンFに移動した後に第二ゾーンBに戻るようになっている。すなわち、本実施形態に係る利用者滞在設備10は、当該施設のスタッフが滞在するスタッフルームSを取り囲むように、第一ゾーンA、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、第六ゾーンFが設けられている。
第五ゾーンEは、第四ゾーンDから退室した利用者を滞在させることで、第四ゾーンDで活性化した利用者の身体状態を外部に出るのに適した状態に近づけるために設けられている。また、本実施形態に係る利用者滞在設備10は、第四ゾーンDの室内の温度が体温よりも高い温度に設定されていることから、第四ゾーンDで利用者が発汗するため、第五ゾーンEは、利用者の衣服等を乾燥させる乾燥室としての機能を有している。そして、第六ゾーンFは、第五ゾーンEにおける利用者の身体状態をさらに、外部に出るのに適した状態に近づけるために設けられている。
これに伴い、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFは、それぞれ室内の温度及び湿度が異なって設定されている。具体的には、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFは、第四ゾーン(メインルーム)Dから直接入室する第五ゾーンEから第六ゾーンFの順に、各室内の温度及び湿度が低くなるように設定されている。本実施形態においては、第六ゾーンFから第二ゾーンBに入室できるようになっているため、第六ゾーンFの室内の温度及び湿度が第二ゾーンBと同一に設定されている。本実施形態において、第四ゾーンDの室内の温度が41℃で湿度が45%に設定されることを前提に、第五ゾーンEの室内の温度が35℃で湿度が40%に設定され、第六ゾーンFの室内の温度が30℃で湿度が35%に設定されている。なお、ここで挙げた各ゾーンにおける温度及び湿度は、基準値であり、扉Gの開閉等によって多少の上昇又は下降があることは言うまでもない。
そして、本実施形態の第五ゾーンE、及び第六ゾーンFのそれぞれは、図3に示す如く、部屋を画定する壁、床、及び天井のうち、床の全面、及び壁の下側の領域(例えば、下半分の領域)に塩製タイルT…が敷き詰められている。なお、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFは、第一ゾーンA,第二ゾーンB、及び第三ゾーンCと同様に、溶融させた塩を金型に流し込んで成形した塩タイルT…が採用している。
そして、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、上記利用者滞在設備10を備えることを前提に、上述の如く、制御手段20が第一ゾーンA、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、又は第六ゾーンFに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の身体状態に相応な室内環境を該利用者が次に入室する第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、又は第六ゾーンFの室内環境として決定するようになっている。
制御手段20は、図2に示す如く、身体機能回復施設1の中枢であり、本実施形態においては、広く一般に普及しているパーソナルコンピュータが採用されている。該制御手段20は、種々の演算処理を行うCPU200や、データを記憶させるRAM210及びROM220、各種メディアに対するデータの読み書きを行うメディアドライブ230、情報を入力するための入力手段240(キーボード240a及びマウス240b)、情報を表示するためのモニタ250等を備えており、当該身体機能回復施設1のシステムを実行するためのプログラムがRAM210又はROM220(場合によってはメディア)に記憶されており、CPU200がプログラムを実行することで本実施形態に係る施設1をコントロール(制御)するようになっている。
本実施形態に係る制御手段20は、前記スタッフルームSに設置されており(図1参照)、スタッフルームSでスタッフが利用者のバイタル(身体状態)や各ゾーンA,B,C,D,E,Fの室内環境について一括管理できるようになっている。なお、本実施形態において、各ゾーンA,B,C,D,E、Fの温度及び湿度を設定温度及び設定湿度で維持させる必要があるため、制御手段20は、後述する温度管理手段320(温度センサ)及び湿度管理手段330(湿度センサ)からの信号を基に、各ゾーンA,B,C,D,E,Fの温度及び湿度を設定温度及び設定湿度にするための空調装置(図示しない)を制御するようになっている。
前記環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fは、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFに対してそれぞれ独立して設けられており、室内に音を提供する音響手段300、及び室内に光を提供する照明手段310の少なくとも何れか一方で構成され、制御手段20は、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様の少なくとも何れか一方を決定するように構成される。
本実施形態に係る環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fは、室内に音を提供する音響手段300、及び部屋に光を提供する照明手段310を備え、制御手段20は、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様とを関連付けて決定するように構成されている。
ここで具体的に説明すると、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、第二ゾーンB、及び第三ゾーンCにおいて、床面と部屋を画定する壁の下側領域とに塩製タイルT…が敷き詰められているため、これらのゾーンB,Cの照明手段310には室内から壁面や天井面、床面に向けて光や画像等を投影するプロジェクターが採用されている。これに対し、第四ゾーンDは、壁、天井、及び床の全面に塩製タイルT…が敷き詰められており、この塩製タイルT…の白色性が高いことから、第四ゾーンDの照明手段310は、塩製タイルT…の背面側に配置されたRGB各色のLEDで構成されている。これにより、LEDの光が塩製タイルT…を透過して室内に照射されるようになっている。
本実施形態に係る利用者滞在設備10は、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFにおいて、複数人ずつ滞在させるようになっている。そして、第五ゾーンE及び第六ゾーンFは、第一ゾーンA、第二ゾーンB、及び第三ゾーンCと同様に、床面と部屋を画定する壁の下側領域とに塩製タイルT…が敷き詰められているため、第五ゾーンE及び第六ゾーンFの照明手段310には室内から壁面や天井面、床面に向けて光や画像等を投影するプロジェクターを採用することが可能であるが、本実施形態に係る第五ゾーンE、及び第六ゾーンFにおいては、利用者それぞれに合った室内環境を提供できるようになっている。すなわち、第五ゾーンE及び第六ゾーンFは、複数の利用者のそれぞれが独立した空間で滞在できる複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…が設けられている。
これに伴い、本実施形態に係る第五ゾーンE及び第六ゾーンFの環境提供手段30e,30fは、各ブースEa,Eb…,Fa,Fb…に対して異なる室内環境を提供できるように構成されている。具体的には、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFに係る環境提供手段30e,30fは、複数の利用者がそれぞれ別個に使用できるように配置された複数のヘッドフォン付きのモニタで構成されており、各利用者がヘッドフォンを付けながらモニタを見ることで、各利用者の身体状態にあった音と映像(光)を提供できるようになっている。
また、本実施形態において、各利用者がそれぞれ独立して使用するモニタで第五ゾーンEの環境提供手段30eを構成しているため、第五ゾーンEの環境提供手段(モニタ)30eにより、利用者が補給する必要のあるもの(例えば、第四ゾーンDで失った水分や栄養分等)を個別に告知し、その第五ゾーンE内で水分や必要な栄養分(サプリメント)を補給させるようになっている。なお、利用者が第四ゾーンDに滞在中に取得した各利用者のバイタルサインの傾向に基に、利用者毎に身体に補給する必要のあるものが何であるかを制御手段20が推測してモニタにその内容を表示させるようになっている。
そして、利用者滞在設備10は、第五ゾーンE及び第六ゾーンFの少なくとも何れか一方の室内が外部よりも酸素濃度が高濃度に設定される。また、利用者滞在設備10は、第五ゾーンE及び第六ゾーンFの少なくとも何れか一方の室内が陽圧に設定される。本実施形態においては、第五ゾーンEの室内が酸素濃度が高濃度に設定される一方、第六ゾーンFの室内が陽圧で且つ酸素濃度が高濃度に設定されている。
本実施形態に身体機能回復施設1は、各ゾーンB,C,D,E,Fにおいて室内の温度及び湿度が上述の如く設定温度及び設定湿度に設定されることから、各ゾーンA,B,C,D,E,Fの環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fは、室内の温度及び湿度を管理する温度管理手段320及び湿度管理手段330を備えている。前記温度管理手段320は、一般的な温度センサであり、湿度管理手段330は、湿度センサで構成されている。なお、第一ゾーンAは、フロントルームであるため、プレルームB,Cや、メインルームD、ポストルームE,Fのように環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fは必須ではないが、本実施形態においては、上述の如く、第一ゾーンAにおいても温度及び湿度を管理しているため、他のゾーンB,C,D,E,Fと同様に、温度管理手段320及び湿度管理手段330を備えた環境提供手段30aが設けられている。
そして、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、第五ゾーンEの室内の酸素濃度が高濃度に設定されるため、第五ゾーンEの環境提供手段30eは、酸素濃度を監視する酸素濃度管理手段350を更に備えている。また、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、第六ゾーンFの室内を陽圧で且つ酸素濃度を高濃度に設定するため、第六ゾーンFの環境提供手段30fは、室内の圧力を監視する圧力管理手段340、及び酸素濃度を監視する酸素濃度管理手段350を更に備えている。これに伴い、前記制御手段20は、圧力管理手段(圧力センサ)340及び酸素濃度管理手段(濃度センサ)350の検知結果を基に、室内を陽圧にするためのブロア装置(図示しない)の出力制御と酸素供給ラインのバルブ(図示しない)の開閉制御を行うようにもなっている。
そして、各ゾーンA,B,C,D,E,Fの環境提供手段30a,30b,30c,30d,30e,30f(音響手段300、照明手段310、温度管理手段320、湿度管理手段330(第五ゾーンEにおいては更に酸素濃度管理手段350を備え、第六ゾーンFにおいてはさらに圧力管理手段340、酸素濃度管理手段350を備える。))が制御手段20に繋がるバスラインLに接続されており、データのやり取りや制御手段20からの指示を受けるようになっている。
そして、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、上記構成に加え、利用者に対して装着可能に構成されるとともに、装着した利用者のバイタルサインを取得可能に構成されたテレメータ50…を更に備えている。テレメータ50…は、利用者から取得したバイタルサインに関するデータを制御手段20(後述する受信手段60)に向けて無線送信可能に構成されている。すなわち、本実施形態に係る身体機能回復施設1に用いられるテレメータ50…は、利用者から取得したバイタルサインをデータ化した上でそのデータを発信する発信装置(図示しない)を備えている。これに伴い、バイタルサインに関するデータを制御手段20に送信すべく、制御手段20に繋がるバスラインLにテレメータ50…からのデータを受信する受信手段60が電気的に接続されている。
かかるテレメータ50…は、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、又は、第六ゾーンFの何れかで滞在中の利用者のバイタルサインを取得して送信するものである。そして、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、第一ゾーンAに入力端末40が設置されており、第一ゾーンAにおいて問診等を行う際に血圧計や体温計で測定したバイタルサインをデータとして入力端末40で入力して制御手段20に送信するようになっている。該入力端末40は、制御手段20に繋がるバスラインLに接続されている。なお、入力端末40は、データ入力用のキーボードやタッチパネル等を採用することができる。
本実施形態に係る身体機能回復施設1は、以上の構成からなり、次に、図5に示す本実施形態に係る身体機能回復施設1の概念図、及び図6に示すフロー図を用いて該施設(システム)1の作動について説明する。なお、以下の説明において、利用者滞在設備10の第一ゾーンAに入った利用者Mが、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、第六ゾーンFの順に移動すること(利用者Mの移動)を基準にして説明することとする。
まず、利用者Mが第一ゾーンAに入ると、そこで当該施設1のスタッフによって利用者Mに対する観察、問診が行われるとともに、図示しない定置式のテレメータ(血圧計や体温計等)でその利用者Mのバイタルサインが取得される。
ここで、観察や問診、測定の結果、(1)脈拍110以上又は40以下の場合、(2)最高血圧180mmHg以上又は最低血圧70mmHg以下の場合、(3)体温が37.5℃以上の場合、(4)気分不良、顔面蒼白、冷や汗、吐き気、嘔吐、脈拍や血圧の急激な上昇や低下がある場合、(5)眼球の動きが不自然な場合、(6)チアノーゼがある場合、(7)歩行障害がある場合、(8)進行性胸痛がある場合、(9)強度の息切れがある場合、(10)下肢進行性疼痛、痺れがある場合、(11)進行性頭痛がある場合、(12)関節可動域制限がある場合、(13)進行性伝搬性ウイルス疾患がある場合、(14)呂律障害がある場合、(15)視野狭窄、霧視がある場合、入室を断ることになる。
これに対し、入室を許可することができる場合、第一ゾーンAにおいてスタッフが取得したバイタルサインに関するデータD1がスタッフによって入力端末40を用いて入力される。そして、本実施形態においては、複数人の利用者Mが単位人数で各ゾーンB,C,D,E,Fに入室するようにしているため、第一ゾーンAにおいて全ての利用者M(同一グループの利用者M)のバイタルサインを取得し、スタッフが入力端末40で同一グループの利用者M(全利用者M)のバイタルサインに関するデータD1を入力する(S10)。そうすると、入力されたバイタルサインに関するデータD1は、制御装置20に送信される。
また、この第一ゾーンAでは、各利用者Mにテレメータ50…を装着してもらい、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、及び第六ゾーンFのそれぞれで各利用者Mのバイタルサインを自動的に取得できる状態にする。
そして、制御手段20は、入力端末40から送信されたデータD1を基に利用者Mのバイタルサインを分析し(S20)、利用者Mの身体状態を把握する。本実施形態においては、複数人の利用者Mが、グループ単位で各ゾーンB,C,D,E,Fに入室するため、制御手段20は、複数人の利用者Mのバイタルサインを平均化処理する。ここでの平均化は、全ての利用者Mのバイタルサインの合計を人数で割ることにより得られる。
そして、入室が許可された利用者Mのバイタルサインを平均化したもの(以下、平均バイタルサインという)を基に、制御手段20は次の部屋(第二ゾーンB)の室内環境を決定する(S30)。
ここで、次に入室するゾーンBの室内環境を決定するためのバイタルサインには、主として血圧と脈拍が用いられ、必要に応じて体温が用いられる。
ここでの室内環境の決定は、予め設定された第一ゾーンAでの標準的なバイタルサイン(以下、標準バイタルサインという)と、平均バイタルサインとを比較することで行う。この比較により、平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも低いと判断した場合、第二ゾーンBにおいて利用者Mの平均バイタルサインを上昇させる室内環境を選択乃至決定し、平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも高いと判断した場合、第二ゾーンBにおいて利用者Mの平均バイタルサインを低下させる室内環境を選択乃至決定する。
ここで、第二ゾーンBにおいて利用者Mの平均バイタルサインを上昇させる室内環境は、第二ゾーンBの音響手段300により、脈拍(好ましくは心拍数)よりもアップテンポなリズムの音(音楽)や、重低音の効いた音(音楽)を発したり、第二ゾーンBの照明手段310により、暖色系でカラーコーディネートした発光や、フラッシュライトの発光、晴天時の光度での発光をしたりすることにより得られる。これに対し、第二ゾーンBにおいて利用者Mの平均バイタルサインを低下させる室内環境は、第二ゾーンBの音響手段300により、脈拍(好ましくは心拍数)よりもダウンテンポなリズムの音(音楽)や、中高音の効いた音(音楽)を発したり、第二ゾーンBの照明手段310により、寒色系でカラーコーディネートした発光や、緩衝的な発光、曇天時の光度での発光をしたりすることにより得られる。
なお、本実施形態においては、音の態様と光の態様とを連動させるように音響手段300及び照明手段310を作動させるようにしており、音と光との相乗効果で平均バイタルサインを標準バイタルサインに効率的に近づけることができるようになっている。
そして、制御手段20は、先に入室した利用者Mが第二ゾーンBに居るか否かを判断する(S40)。なお、各ゾーンB,C,D,E,Fでの利用者Mの存在の有無は、スタッフルームSに居るスタッフが監視カメラ等で確認するようにしてもよいが、本実施形態においては、各ゾーンB,C,D,E,F内の設けられたセンサ(例えば、熱変化や空気の流れ等で人の存在の有無を検知する人検知センサ)の検知結果を基に制御手段20が判断する。
そして、制御手段20は、先に入室した利用者Mが次の第二ゾーンBに存在しないと判断すると、決定した室内環境に関する信号E1を環境提供手段30bに送信し、これに伴って第二ゾーンBの室内環境が変更されることになる(S50)。そして、制御手段20は、第二ゾーンBに利用者Mが入室したかどうかを判断し(S60)、第二ゾーンBに利用者Mが入室したと判断すると、そのゾーンC,D,E,Fでの利用者Mの滞在時間を監視する。そして、テレメータ50…は、第二ゾーンB内の利用者Mのバイタルサインを取得し、その取得したバイタルサインに関するデータD2を無線通信によって制御手段20に送信することになる(S70,S80)。
そして、制御手段20は、利用者Mが第二ゾーンBで滞在する間、各利用者Mのテレメータ50…から順次送信されるバイタルサインのデータD2を基に各利用者Mの体調に異常があるか否かについて判断する(S90)。本実施形態において、制御手段20は、テレメータ50…から送信されてくるバイタルサイン(血圧、脈拍)のデータD2が、(1)脈拍110以上又は40以下の場合、(2)最高血圧180mmHg以上又は最低血圧70mmHg以下の場合に、体調不良であると判断するようになっている。
そして、体調不良であると判断した場合(S90でNO)、音響手段300から該当する利用者Mに退室する旨(当該施設1の利用を終了する旨)を通知する(S220)。これに対し、体調に大きな変化がないと判断した場合(S90でYES)、テレメータ50…は、第二ゾーンBに滞在する全期間でその第二ゾーンB内の利用者Mのバイタルサインを取得するとともに、その取得したバイタルサインに関するデータD2を無線通信によって制御手段20に送信する。そして、制御手段20は、各利用者Mのテレメータ50…から順次送信されるバイタルサインのデータD2を基に各利用者Mの体調に異常があるか否かについて判断する(S90)。
そして、制御手段20は、タイマのカウントを基に利用者Mが第二ゾーンBに入室して必要時間(例えば、第二ゾーンBにおいて30分)経過したと判断すると(S100)、第二ゾーンBで滞在中に取得したバイタルサイン(データD2)を分析し(S110)、利用者Mのバイタルサイン(分析結果)を基に、その利用者Mが次に入室する第三ゾーンCの室内環境を決定する(S120)。
本実施形態においては、複数人の利用者Mが同一グループとして同時に同じゾーンB,C,D,E,Fに入るため、制御手段20は、同一グループの利用者M(体調に異常がないと判断された利用者M)の平均バイタルサインを基に、そのグループが次に入室するゾーンC,D,E,Fの室内環境を決定する。
ここで、各ゾーンB,C,D,E,Fの室内環境の決定方法について説明すると、平均バイタルサインを標準バイタルサインと比較するに当り、図7に示すように、標準バイタルサインがゾーンB,C,D,E,Fに入室した時点から所定の経過時間毎(例えば、5分毎)に設定されたテーブルTa,Tbが用いられる。
そして、制御手段20は、テーブルTa,Tb上の標準バイタルサインと平均バイタルサインとを経過時間毎で対応させ、時間(経過時間)毎に標準バイタルサインと平均バイタルサインとの差を算出するとともに、第二ゾーンBに滞在する全期間(全時間)で平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも高い割合(或いは低い割合)を算出する。その結果、第二ゾーンBに滞在する全期間(全時間)で平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも低い割合が多い場合、次のゾーンCにおいて利用者Mの平均バイタルサインを上昇させる室内環境を選択乃至決定し、第二ゾーンBに滞在する全期間(全時間)で平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも高い割合が多い場合、次のゾーンCにおいて利用者Mの平均バイタルサインを低下させる室内環境を選択乃至決定する。
ここで、次のゾーンCにおいて利用者Mの平均バイタルサインを上昇させる室内環境は、次のゾーンCの音響手段300により、脈拍(好ましくは心拍数)よりもアップテンポなリズムの音(音楽)や、重低音の効いた音(音楽)を発したり、次のゾーンCの照明手段310により、暖色系でカラーコーディネートした発光や、フラッシュライトの発光、晴天時の光度での発光をしたりすることにより得られる。これに対し、次のゾーンCにおいて利用者Mの平均バイタルサインを低下させる室内環境は、次のゾーンCの音響手段300により、脈拍(好ましくは心拍数)よりもダウンテンポなリズムの音(音楽)や、中高音の効いた音(音楽)を発したり、次のゾーンCの照明手段310により、寒色系でカラーコーディネートした発光や、緩衝的な発光、曇天時の光度での発光をしたりすることにより得られる。
なお、本実施形態においては、音の態様と光の態様とを連動させるように音響手段300及び照明手段310を作動させるようにしており、音と光との相乗効果で平均バイタルサインを標準バイタルサインに効率的に近づけることができるようになっている。
なお、室内環境を決定する指標となるバイタルサインが二つ以上ある場合であって、それらのバイタルサインの傾向が異なる場合、全体として平均バイタルサインが標準バイタルサインよりも低い割合(或いは高い割合)が多いか(或いは少ないか)否かによって次のゾーンC,D,E,Fの室内環境を決定する。
図5及び図6に戻り、制御手段20は、利用者Mのバイタルサインを分析し(S110)、次のゾーンCの室内環境を決定すると(S120)、先に入室した利用者Mが次のゾーンCに居るか否かを判断し(S130)、先に入室した利用者Mが次のゾーンCに存在しないと判断すると(S130でNO)、利用者Mに次のゾーンCに移動する旨が通知する(S140)。なお、利用者Mに対する通知は、音響手段300を用いてもよいし、照明手段310による光の演出によって行ってもよい。
そして、制御手段20は、決定した室内環境に関する信号E2を次に入室するゾーンCの室内環境提供手段30cに送信し、これに伴って、次のゾーンCの室内環境が事前のゾーンBで決定した内容に変更されることになる(S150)。すなわち、制御手段20から信号E2が送信されることで、次のゾーンCの室内環境提供手段30cがその室内に決定された環境を提供する(音響手段300が決定した態様の音を提供するとともに、照明手段310が決定した態様の光を室内に提供する)。
そして、制御手段20は、次のゾーンCに利用者Mが入室したかどうかを判断し(S160)、次のゾーンCに利用者Mが入室したと判断すると、そのゾーンCでの利用者Mの滞在時間を監視する。そして、テレメータ50…は、そのゾーンCでの利用者Mのバイタルサインを取得するとともに、取得したバイタルサインに関するデータD3を無線通信によって制御手段20に送信する(S170,S180)。
そして、制御手段20は、利用者がそのゾーンCで滞在する間、各利用者Mのテレメータ50…から順次送信されるバイタルサインのデータD3を基に各利用者Mの体調に異常があるか否かについて判断する(S190)。そして、ここでも制御手段20は、テレメータ50…から送信されてくるバイタルサイン(血圧及び脈拍)のデータD3が、(1)脈拍110以上又は40以下の場合、(2)最高血圧180mmHg以上又は最低血圧70mmHg以下の場合に、体調不良であると判断する。
そして、体調不良であると判断した場合(S190でNO)、音響手段300から該当する利用者Mに退室する旨(施設の利用を終了する旨)が通知されることになる(S220)。これに対し、体調に大きな変化がないと判断された場合(S190でYES)、テレメータ50…は、利用者Mのバイタルサインを取得するとともに、取得したバイタルサインに関するデータD3を制御手段20に無線送信し続け、制御手段20が各利用者Mのテレメータ50…から順次送信されるバイタルサインのデータD3を基に各利用者Mの体調に異常があるか否かについて判断する(S170,S180,S190,S200)。
そして、利用者Mが滞在しているゾーンCでの滞在時間が必要時間経過したと判断すると(S200でYES)、利用者Mが次に進むゾーンD,E,Fがあるか否かを判断し(S210)、次のゾーンD,E,Fがある場合には、次のゾーンD,E,Fの室内環境を決定すべく、上述の処理(S110〜S210)が繰り返されることになる。
すなわち、利用者Mが次に進むゾーンD,E,Fがある場合、ゾーンC,D,Eに滞在する利用者Mのテレメータ50からバイタルサインに関するデータD3,D4,D5が制御装置20に送信され、そのデータD3,D4,D5を基に制御手段20が現状の利用者Mの身体状態に相応する室内環境を次のゾーンD,F,Fの室内環境として決定し、先の利用者Mが次のゾーンC,D,E,Fに存在しないことを確認した上で、制御手段20が決定した室内環境に関する信号E3,E4,E5を室内環境提供手段30c,30d,30e,30fに送信する。これにより、利用者Mが入室する次のゾーンD,E、Fの室内環境は、利用者MのゾーンC,D,E,Fの移動に併せて利用者Mの身体状態に応じた室内環境(利用者Mの身体状態を正常化させる、又は正常な状態に近づけることのできる室内環境)に変更される(S110〜S210)。なお、本実施形態に係る施設1は、各ゾーンで滞在するのに必要な滞在時間として、第三ゾーンCで20分、第四ゾーンDで45分、第五ゾーンEで30分、第六ゾーンFで20分に設定されている。
本実施形態において、第五ゾーンE及び第六ゾーンFで利用者M毎に室内環境を提供できるように複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…が設けられているため、利用者Mが第四ゾーンDから第五ゾーンEに移動する場合及び第五ゾーンEから第六ゾーンFに移動する場合には、次のゾーンE,Fの室内環境(各ブースEa,Eb…,Fa,Fb…の室内環境)は、その直前のゾーンD,Eで滞在中の各利用者Mから所得したバイタルサイン(個々のバイタルサイン)と標準バイタルサインとを比較(テーブルTa,Tb上の標準バイタルサインと各個人のバイタルサインとを経過時間毎で比較)し、時間(経過時間)毎に標準バイタルサインとバイタルサインとの差を算出する。
そして、制御手段20は、第四ゾーンD又は第五ゾーンEの滞在時間の全時間でバイタルサインが標準バイタルサインよりも高い割合(或いは低い割合)を算出し、滞在時間の全期間においてバイタルサインが標準バイタルサインよりも低い割合が多い場合、次のゾーンE,F(次のゾーンE,FのブースEa,Eb…,Fa,Fb…)において利用者Mのバイタルサインを上昇させる室内環境を選択乃至決定し、滞在時間の全期間においてバイタルサインが標準バイタルサインよりも高い割合が多い場合には、次のゾーンE,F(次のゾーンE,FのブースEa,Eb…,Fa,Fb…)において利用者Mのバイタルサインを低下させる室内環境を選択乃至決定する。なお、第五ゾーンE及び第六ゾーンFの室内環境(ブースEa,Eb…,Fa,Fb…の環境)は、上述した第二ゾーンB、第三ゾーンC、及び第四ゾーンDの室内環境の決定方法と同様の方法で決定される。
本実施形態において、制御手段20は、第五ゾーンEの室内環境を決定するのに併せ、第四ゾーンDで滞在中の利用者Mのバイタルサインを基に、各利用者Mの身体状態に応じて第五ゾーンEで補給すべく栄養や水分量を決定する。そして、第五ゾーンE(各ブースEa,Eb…)の室内環境を変更するのに併せ、各ブースEa,Eb…に設置したモニタに利用者Mが補給すべき栄養や水分の補給量が表示される。これにより、第五ゾーンEに入室した利用者Mは、モニタ250の表示に従って、ドリンクやサプリメントで栄養や水分を補給する。
そして、制御手段20は、次に入室するゾーンC,D,E,Fがない(利用者Mが第六ゾーンFにいる)と判断すると、その利用者Mに本実施形態に係る身体機能回復施設1の利用を終了する旨を通知し(S220)、本実施形態に係る施設1の利用を終了することになる(END)。なお、処理フローには示していないが、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、各ゾーンB,C,D,E,Fでの各利用者Mのバイタルサインが分析され、身体状態の変化等が分析結果として出力されるようになっており、利用者Mが第六ゾーンFから第二ゾーンBに戻って着替え等を行った後、第一ゾーンAで出力結果(分析結果)についての説明を受けるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る身体機能回復施設1によれば、利用者滞在設備10において、メインルームD内の温度が利用者Mの体温よりも高い一定又は略一定の設定温度に設定されるとともに、プレルームB,C及びポストルームE,F内の温度がメインルームDよりも低い一定又は略一定の設定温度に設定されているため、利用者MがプレルームB,Cに一定時間滞在することで、利用者Mの身体がプレルームB,Cの室内の温度に慣れた状態でメインルームDに入室することができる。また、メインルームDの入室した利用者Mが外部に出るまでに、ポストルームE,Fに所定時間滞在することで、メインルームDの室内の温度よりも低い温度に身体が慣れた後に外部に出ることができる。すなわち、上記構成の身体機能回復施設1は、利用者MがプレルームB,Cを経てメインルームDに入室でき、また、メインルームDを退室した後に利用者MがポストルームE,Fを経て外部に出ることができるため、メインルームDに対する入退室時に急激な温度変化がなく、利用者Mの身体に対する負担を軽減することができる。
また、上記構成の身体機能回復施設1によれば、メインルームD(第四ゾーンD)、プレルームB,C(第二ゾーンB、第三ゾーンC)、又はポストルームE,F(第五ゾーンE、第六ゾーンF)に滞在中の利用者Mのバイタルサインを基に、利用者Mの身体状態に相応な室内環境を該利用者Mが次に入室するメインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fの室内環境として決定する制御手段20と、制御手段20によって決定された室内環境をメインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fに提供する環境提供手段30a,30b,30c,30d,30e,30fとを備えているため、プレルームB,CやメインルームDの室内の環境によって体調の変化が生じたとしても、次に入室するメインルームDやポストルームE,Fに入室することで、体調を適正な状態に是正することができる。
これにより、室内の温度が体温よりも高い温度に設定されたメインルームDを利用者Mが利用する当り、その利用者Mの身体に対する負担を軽減させることができ、利用者Mに対して有益な効能を十分に与えることができる。
本実施形態の環境提供手段30b,30c,30d,30e,30fは、室内に音を提供する音響手段300、及び室内に光を提供する照明手段310の少なくとも何れか一方で構成され、制御手段20は、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様の少なくとも何れか一方を決定するように構成されているので、利用者Mの身体状態に変化があった場合に、利用者Mの身体状態を適正な状態に是正することができる。すなわち、利用者Mのバイタルサインに変化があった場合(例えば、脈拍の増減や血圧の上昇或いは降下があった場合)、その身体状態(状況)にあった音の態様、或いは光の態様を利用者Mの聴覚或いは視覚に訴えることで、その身体状態を是正できる。
特に本実施形態において、制御手段20は、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様とを関連付けて決定するように構成されているので、利用者Mの身体状態に変化があった場合に、音と光の相乗効果により、利用者Mの身体状態を効率的に是正することができる。
そして、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、メインルームD、プレルームB,C、及びポストルームE,Fのうち、少なくともメインルームDは、天井、床、及び壁の全てに塩を溶融固化させた塩製タイルT…が敷き詰められたソルトルームであることが好ましい。このようにすれば、少なくともメインルームDにおいて、塩の効能が得られることになり、利用者Mにとって有用な効能を与えることができる。
特に、本実施形態においては、メインルームDの室内の温度が41℃に設定されるとともに、室内の湿度が45%に設定されるので、塩の効能を最大限引き出すことのできる環境となるため、メインルームDにおいて、塩の効能が得られることになり、利用者Mに対して有用な効能を十分に与えることができる。
また、本実施形態に係る身体機能回復施設1は、利用者Mが装着可能に構成されるとともに、装着した利用者Mのバイタルサインを取得可能に構成されたテレメータ50…を更に備え、テレメータ50…及び制御手段20は、利用者Mから取得したバイタルサインについての信号を無線通信可能に構成されるこので、利用者Mのバイタルサイン(身体状態)を適確に把握でき、利用者Mが次に入室するメインルームD、プレルームB,C又はポストルームE,Fの室内環境を現状に応じた適正な環境に決定することができる。
さらに、利用者滞在設備10は、ポストルームE,Fの一つの室内が陽圧に設定されているので、利用者滞在設備10から利用者Mが外部に出る前に、利用者Mの身体状態を適正な状態に整えることができる。また、ポストルームE,Fの室内の酸素濃度を外部よりも高濃度に設定されているので、利用者Mに必要な酸素を補給させることができ、利用者Mの身体状態をよりいっそう適正な状態に整えることができる。
また、プレルームB,C、メインルームD、及びポストルームE,Fは、それぞれ複数人の利用者Mが同時に入室可能に構成され、前記制御手段20は、複数人の利用者Mのバイタルサインを平均化して複数人の利用者Mの平均化した身体状態を判断し、少なくともプレルームB,Cに滞在中の複数人の利用者Mの平均化した身体状態を基に、該複数人の利用者Mが次に入室するメインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fのうち、少なくともメインルームD及びプレルームB,Cの室内環境を該複数人の利用者Mの平均化した身体状態に応じて決定するように構成されているので、メインルームD、及びプレルームB,Cで複数人の利用者Mを受け入れることができる。
特に、ポストルームE,Fは、複数の利用者Mのそれぞれが独立した空間で滞在できる複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…が設けられ、前記環境提供手段30a,30b,30c,30d,30e,30fは、各ブースEa,Eb…,Fa,Fb…に対して異なる室内環境を提供可能に構成され、制御手段20は、メインルームDに滞在中の複数の利用者Mのそれぞれのバイタルサインを基に各利用者Mの身体状態を判断し、前記複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…に対する室内環境を利用者M毎に決定するので、外部に出る前の利用者Mのそれぞれにあった室内環境を提供することができ、各利用者Mの身体を外部に出るのに相応しい状態にすることができる。
尚、本発明の身体機能回復施設は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態において、ポストルームE,Fは、複数の利用者Mのそれぞれが独立した空間で滞在できる複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…が設けられ、前記環境提供手段30a,30b,30c,30d,30e,30fは、各ブースEa,Eb…,Fa,Fb…に対して異なる室内環境を提供可能に構成され、制御手段20は、メインルームDに滞在中の複数の利用者Mのそれぞれのバイタルサインを基に各利用者Mの身体状態を判断し、前記複数のブースEa,Eb…,Fa,Fb…に対する室内環境を利用者M毎に決定するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、プレルームB,C、メインルームD、及びポストルームE,Fは、それぞれ複数人の利用者Mが同時に入室可能に構成され、前記制御手段20は、複数人の利用者Mのバイタルサインを平均化して複数人の利用者Mの平均化した身体状態を判断し、プレルームB,C、メインルームD、及びポストルームE,Fに滞在中の複数人の利用者Mの平均化した身体状態を基に、該複数人の利用者Mが次に入室するメインルームD、プレルームB,C、又はポストルームE,Fの室内環境を該複数人の利用者Mの平均化した身体状態に応じて決定するように構成されてもよい。このようにすれば、メインルームD、及びプレルームB,Cで複数人の利用者Mを受け入れることができる。
上記実施形態において、第一ゾーンAから第六ゾーンFのそれぞれに対し、複数人の利用者Mを一グループにして入室させるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、利用者Mを一人ずつ第一ゾーンAから第六ゾーンFに向けて順々に入室させるようにしてもよい。この場合、利用者Mのバイタルサインを平均化する必要がないため、個人のバイタルサインと標準バイタルサインと比較して次のゾーンの室内環境を決定するようにしてもよい。
上記実施形態において、第五ゾーンEの室内の酸素濃度を高濃度にし、第六ゾーンFの室内を陽圧にするとともの酸素濃度を高濃度にしたが、これに限定されるものではなく、第五ゾーンE及び第六ゾーンFを第四ゾーンDと同様に常圧で且つ酸素濃度を外部と同じようにしてもよい。また、第五ゾーンE又は第六ゾーンFの何れか一方の室内の酸素濃度を高濃度にし、他方の室内を常圧で且つ酸素濃度を外部と同じようにしてもよい。但し、利用者Mの身体を第四ゾーンDで活性化させた後にその身体をケアするには、上記実施形態と同様にすることが好ましい。
上記実施形態において、次のゾーンの室内環境を決定するに当り、標準バイタルサインのテーブルTa,Tbを用いるようにしたが、例えば、図8に示すように、標準バイタルサインと利用者Mのバイタルサイン(又は、平均バイタルサイン)を経時的に比較し、そのトータル時間でバイタルサイン(又は、平均バイタルサイン)が標準バイタルサインをどのような割合で超えているのか、或いはどのような割合で下回っているのかを判断し、次のゾーンの室内環境を決定してもよい。
上記実施形態において、各ゾーンの室内の温度及び湿度をコントロールして一定又は略一定に保つようにしたが、湿度に対するコントロールは必須ではなく、必要に応じて行えばよい。但し、メインルーム(第四ゾーン)Dをソルトルームで構成する場合、室内の温度及び湿度をコントロールすることが好ましい。この場合、ソルトルームは、室内の温度が38℃〜43℃に設定されるとともに、室内の湿度が42%〜47%に設定されることが好ましく、塩の効能を最大限に発揮させるには、室内の温度が41℃に設定されるとともに、室内の湿度が45%に設定されることがより好ましい。
上記実施形態において、第六ゾーンFの室内全体の酸素濃度を高濃度にするようにしたが、例えば、室内全体を陽圧にするとともに、利用者M毎に利用できる酸素吸入器を室内に設置するようにしてもよい。また、第六ゾーンFを気密に区切られた複数のブースで構成し、ブース毎に圧力や酸素濃度を利用者Mの身体状態に応じて設定するようにしてもよい。
上記実施形態において、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンD、第五ゾーンE、又は第六ゾーンFの何れかのゾーンで滞在する利用者Mのバイタルサインをテレメータ50で取得して無線通信で制御手段20に送信するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、各ゾーンB,C,D,E,Fに定置式のテレメータを設置するとともに、テレメータを制御手段2020に繋がるバスラインLに対して有線で接続するようにしてもよい。
上記実施形態において、利用者滞在設備10として、メインルームDを一つ、プレルームB,Cを二つ、ポストルームを二つ備えたものを一例に説明したが、利用者滞在設備10は、これに限定されるものではなく、メインルームD、プレルームC、及びポストルームFをそれぞれ少なくとも一つ備えればよい。但し、プレルーム及びポストルームの室内の温度をメインルームDの室内の温度よりも低いことを前提に、利用者Mがプレルームからメインルームへ移動する際、メインルームからポストルームに移動する際に急激な環境の変化(温度変化)を感じないように設定することは言うまでもない。なお、メインルームDと利用者がメインルームDに入室する直前に滞在するプレルームCとの温度差が5℃程度で湿度差が5%程度であることが好ましく、プレルームが二つ以上設けられる場合には、それぞれ、温度差が5℃程度で湿度差が5%程度ずつ異なるように設定することが好ましい。また、メインルームDと利用者がメインルームDに退室した直後に滞在するポストルームEとの温度差が5℃程度で湿度差が5%程度であることが好ましく、ポストルームが二つ以上設けられる場合には、それぞれ、温度差が5℃程度で湿度差が5%程度ずつ異なるように設定することが好ましい。なお、言うまでもないが、プレルームが二つ以上設けられる場合には、メインルームDに向かうにつれて各プレルームの室内の温度及び室内湿度が高くなるように設定され、ポストルームが二つ以上設けられる場合には、メインルームDから離れるにつれて各ポストルームの室内の温度及び室内湿度が低くなるように設定される。
上記実施形態において、第五ゾーンE及び第六ゾーンFに複数のブースEa,Eb…、Fa,Fb…を設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、第二ゾーンB、第三ゾーンC、第四ゾーンDと同様に、第五ゾーンE及び第六ゾーンFのそれぞれを共有のスペースにしてもよい。また、第五ゾーンE又は第六ゾーンFの何れか一方に複数のブースEa,Eb…、Fa,Fb…を設けるとともに、他方を共有のスペースにしてもよい。
上記実施形態において、利用者Mに相応な室内環境を提供すべく、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様を関連づけて決定するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、利用者Mに相応な室内環境を提供すべく、音響手段300から室内に発する音の態様、及び照明手段310から室内に照射する光の態様の何れか一方を決定するようにしてもよい。また、上記実施形態において、利用者Mに相応しい室内環境を提供する要素として、光の態様及び音の態様を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、アロマテレピー等で用いられる臭いの態様を独立して、或いは、臭いの態様(種類)を光の態様や音の態様と組み合わせて室内に提供し、利用者の身体状態に相応する室内環境にするようにしてもよい。すなわち、利用者の視覚に訴えるものや、利用者の聴覚に訴えるもの、利用者の臭覚に訴えるもの等の身体(肉体的又は精神的)に影響を与える要素の何れか一つ、または、これらの組み合わせを室内に提供するようにしてもよい。
上記実施形態において、メインルームDをソルトルームで構成したが、これに限定されるものではなく、室内を高温多湿にしたサウナをメインルームとしてもよい。但し、背景技術で説明したように、サウナはソルトルームとは異なり利用者の身体への負担が非常に大きいため、体力の低下した人や老人、子供等の万人が利用できるようにするには、メインルームをソルトルームで構成することが好ましいことは言うまでもない。
また、上記実施形態において、メインルームDのみをソルトルームで構成したが、これに限定されるものではなく、プレルームB,C及びポストルームE,Fもソルトルームで構成してもよい。但し、プレルームB,C及びポストルームE,Fの室内の温度をメインルームDの室内の温度よりも低く設定することは勿論のことである。
上記実施形態において、第一ゾーンAで問診等を行うようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、第二ゾーンBで問診や入力端末40によるバイタルサインの入力を行うようにしてもよい。
本発明の身体機能回復施設は、利用者の身体の状態を良好にすることを目的とする施設、例えば、リハビリテーションサービスを提供する介護施設や、医療施設、美容施設に利用することができる。
1…身体機能回復施設、10…利用者滞在設備、20…制御手段、30a,30b,30c,30d,30e,30f…環境提供手段、40…入力端末、50…テレメータ、60…受信手段、230…メディアドライブ、240…入力手段、240a…キーボード、240b…マウス、250…モニタ、300…音響手段、310…照明手段、320…温度管理手段、330…湿度管理手段、340…圧力管理手段、350…酸素濃度管理手段、A…フロントルーム(第一ゾーン)、B…プレルーム(第二ゾーン)、C…プレルーム(第三ゾーン)、D…メインルーム(第四ゾーン)、E…ポストルーム(第五ゾーン)、Ea,Eb…ブース、F…ポストルーム(第六ゾーン)、Fa,Fb…ブース、S…スタッフルーム、G…扉、L…バスライン、M…利用者、T…塩製タイル
Claims (11)
- 室内の温度が体温よりも高い温度に設定されたメインルームに利用者を所定時間滞在させることで、その利用者の身体を活性化させて身体機能を回復させる身体機能回復施設であって、一つ以上のメインルーム、利用者がメインルームの入室前に滞在する一つ以上のプレルーム、及び、利用者がメインルームの退室後に滞在する一つ以上のポストルームを備え、プレルーム及びポストルームの室内の温度がメインルームの室内の温度よりも低い温度に設定された利用者滞在設備と、メインルーム、プレルーム、又はポストルームに滞在中の利用者のバイタルサインを基に、利用者の身体状態に相応な室内環境を該利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームの室内環境として決定する制御手段と、制御手段によって決定された室内環境をメインルーム、プレルーム、又はポストルームに提供する環境提供手段とを備えていることを特徴とする身体機能回復施設。
- 環境提供手段は、室内に音を提供する音響手段、及び室内に光を提供する照明手段の少なくとも何れか一方で構成され、制御手段は、利用者に相応な室内環境を提供すべく、音響手段から室内に発する音の態様、及び照明手段から室内に照射する光の態様の少なくとも何れか一方を決定するように構成されている請求項1に記載の身体機能回復施設。
- 環境提供手段は、室内に音を提供する音響手段、及び部屋に光を提供する照明手段を備え、制御手段は、利用者に相応な室内環境を提供すべく、音響手段から室内に発する音の態様、及び照明手段から室内に照射する光の態様とを関連付けて決定するように構成されている請求項1に記載の身体機能回復施設。
- メインルーム、プレルーム、及びポストルームのうち、少なくともメインルームは、天井、床、及び壁の全てに塩製タイルが敷き詰められたソルトルームである請求項1乃至3の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
- メインルームは、室内の温度が38℃〜43℃に設定されるとともに、室内の湿度が42%〜47%に設定されている請求項4に記載の身体機能回復施設。
- 利用者に対して装着可能に構成されるとともに、装着した利用者のバイタルサインを取得可能に構成されたテレメータを更に備え、テレメータは、利用者から取得したバイタルサインに関するデータを制御手段に向けて無線送信可能に構成されている請求項1乃至5の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
- 利用者滞在設備は、ポストルームが二つ以上設けられ、少なくとも一つのポストルームは、室内が陽圧に設定されている請求項1乃至6の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
- 利用者滞在設備は、ポストルームが二つ以上設けられ、少なくとも一つのポストルームは、外部よりも酸素濃度が高濃度に設定されている請求項1乃至7の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
- プレルーム、メインルーム、及びポストルームは、それぞれ複数人の利用者が同時に入室可能に構成され、制御手段は、少なくともプレルームに滞在中の複数人の利用者のバイタルサインを平均化した平均バイタルサインを基に、複数人の利用者の身体状態に相応な室内環境を該複数人の利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームのうち、少なくともメインルーム及びプレルームの室内環境として決定するように構成されている請求項1乃至8の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
- ポストルームは、複数の利用者のそれぞれが独立した空間で滞在できる複数のブースが設けられ、環境提供手段は、各ブースに対して異なる室内環境を提供可能に構成され、制御手段は、メインルームに滞在中の複数の利用者のそれぞれのバイタルサインを基に、各利用者の身体状態に相応な室内環境を該ポストルームの室内環境としてブース毎に決定するように構成されている請求項9に記載の身体機能回復施設。
- プレルーム、メインルーム、及びポストルームは、それぞれ複数人の利用者が同時に入室可能に構成され、制御手段は、メインルーム、プレルーム、又はポストルームに滞在中の複数人の利用者のバイタルサインを平均化した平均バイタルサインを基に、複数人の利用者の身体状態に相応な室内環境を該複数人の利用者が次に入室するメインルーム、プレルーム、又はポストルームの室内環境として決定するように構成されている請求項1乃至8の何れか1項に記載の身体機能回復施設。
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---|---|---|---|
JP2009113444A JP2010261235A (ja) | 2009-05-08 | 2009-05-08 | 身体機能回復施設 |
PCT/JP2009/068564 WO2010050545A1 (ja) | 2008-10-30 | 2009-10-29 | 塩タイル、及び該塩タイルを用いた映像スクリーンと身体機能回復施設 |
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JP2009113444A JP2010261235A (ja) | 2009-05-08 | 2009-05-08 | 身体機能回復施設 |
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JP2009113444A Ceased JP2010261235A (ja) | 2008-10-30 | 2009-05-08 | 身体機能回復施設 |
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JP (1) | JP2010261235A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101539149B1 (ko) * | 2013-12-18 | 2015-07-24 | 세명대학교 산학협력단 | 오감을 활용한 산소 치료 시스템 |
CN114987733A (zh) * | 2022-06-17 | 2022-09-02 | 武汉理工大学 | 一种邮轮防疫设备控制方法、装置、系统和存储介质 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000084030A (ja) * | 1998-09-16 | 2000-03-28 | Yamaguchi Prefecture | 全身シャワー浴装置 |
-
2009
- 2009-05-08 JP JP2009113444A patent/JP2010261235A/ja not_active Ceased
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