JP2004079379A - コネクタの防水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を減少させてコストダウンを図ることのできるコネクタの防水構造を提供する。
【解決手段】電子制御装置100におけるケース11と第1コネクタ13との間はラップ部分15において重なる構造とし、第2コネクタ19の覆い部材22がラップ部分15を外側から覆う。覆い部材22とラップ部分15との間にはパッキン23が設けられているので、両者13、19間は密状態で接合される。従って、第1コネクタ13と第2コネクタ19間のパッキン23だけで防水を果たすので、従来必要であったケース11と第1コネクタ13間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】電子制御装置100におけるケース11と第1コネクタ13との間はラップ部分15において重なる構造とし、第2コネクタ19の覆い部材22がラップ部分15を外側から覆う。覆い部材22とラップ部分15との間にはパッキン23が設けられているので、両者13、19間は密状態で接合される。従って、第1コネクタ13と第2コネクタ19間のパッキン23だけで防水を果たすので、従来必要であったケース11と第1コネクタ13間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクタの防水構造に係り、エンジンヘッドカバーに一体的に設けられたケースの内部に基板を有する電子制御装置のコネクタの防水構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のエンジンを制御する電子制御装置は、室内に取り付けられてワイヤハーネスにより信号の送受信を行っていた。
しかし、近年、ワイヤハーネスの軽量化およびコストダウンを図るために、電子制御装置をエンジンルームのエンジンヘッドカバーに直付けすることが考えられるようになってきた。この場合、エンジンルームへ電子制御装置が移動することで、コネクタの完全な防水が要求される。
【0003】
図4に示すように、電子制御装置100のケース101が、エンジンヘッドカバー102の上に完全な防水構造で一体的に設けられている。
ケース101の内部には基板103が設けられており、ケース101の上側には、パッキン104を介して蓋105が密閉状態に取付け可能となっている。
【0004】
ケース101の前面はコネクタ用開口106が設けられており、このコネクタ用開口106には後方から前方へオスコネクタ108が取り付けられる。オスコネクタ108にはリブ108aが設けられており、このリブ108aとケース101の内面との間にはパッキン107が設けられている。
これにより、オスコネクタ108は密閉状態でケース101のコネクタ用開口部106に取り付けられることになる。
【0005】
図5に示すように、オスコネクタ108の内部に設けられている端子111は、ケース101の内部では基板103に接続されており、ケース101の外側ではメスコネクタ109が接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これまでのコネクタの防水構造としては、図5に示すように、オスコネクタ108は、リブ108aとケース101との間に設けられているパッキン107により、ケース101との間の密閉状態を保持している。
さらに、メスコネクタ109は、中央部に端子を内部に含む内部ケース112を設け、この内部ケース112を所定間隔で囲う外部ケース113との二重構造とし、内部ケース112の周囲にはパッキン114が設けられている。そして、コネクタ接合時には、オスコネクタ108のケース108bの先端がメスコネクタ109の内部ケース112と外部ケース113との間の隙間115に挿嵌され、パッキン114により密閉状態としている。
【0007】
このため、オスコネクタ108とケース101との間のパッキン107と、オスコネクタ108とメスコネクタ109との間のパッキン114が必要となり、部品点数が増加してコストアップを招くという問題がある。
また、パッキン107、114の当たり面の精度向上のためのコストアップをも招くという問題がある。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を減少させてコストダウンを図ることのできるコネクタの防水構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項1に記載したように、エンジンヘッドカバーに一体的に設けられたケースの内部に基板を有する電子制御装置のコネクタの防水構造であって、前記基板に接続されている第1のコネクタと前記ケースのコネクタ用開口部との間に所定幅のラップ部分を設け、前記第1コネクタと嵌合・接続される第2コネクタに前記ラップ部分を密状態で内包する覆い部材を設け、前記覆い部材と前記ラップ部分との間の密閉状態を保持するパッキンを設けたことを特徴としている。
【0010】
ここで、第1のコネクタとしてオスコネクタ、第2のコネクタとしてメスコネクタの場合が考えられる。また、両コネクタは、単独でも複数個のコネクタが並んで設けられていてもよい。
従って、複数個のコネクタが設けられている場合には、コネクタ用開口部もコネクタの数に合わせて複数個設けられる。また、第1のコネクタとコネクタ用開口部との間に設けられるラップ部は、種々の形態が考えられるが、少なくとも第1コネクタの全周にわたって設けられ覆い部材によって外側を覆われる構造となっている。そして、ラップ部分と覆い部材との間に全周にわたってパッキンが設けられている。
【0011】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、電子制御装置におけるケースと第1コネクタとの間はラップ部分において重なる構造とし、第2コネクタの覆い部材がラップ部分を外側から覆う。覆い部材とラップ部分との間にはパッキンが設けられているので、両者間は密状態で接合される。
従って、パッキンが第1コネクタと第2コネクタ間の1箇所だけで防水を果たすので、従来必要であったケースと第1コネクタ間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【0012】
また、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項2に記載したように、請求項1に記載したコネクタの防水構造において、前記ラップ部分が、前記コネクタ用開口部から外側に突出して設けられていることを特徴としている。
【0013】
ここで、ラップ部分の構造としては、コネクタ用開口部の周囲からフランジの部材を突出させて設け、このフランジ部材の内側面に重なるようにして第1コネクタを設けることができる。
【0014】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、所定幅のラップ部分がコネクタ用開口部から外側へ突出しているので、ラップ部分が防水を図ると共にラップ部分を含めて覆い部材により覆うと共にパッキンの作用により防水することができる。
【0015】
また、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項3に記載したように、請求項1または2に記載したコネクタの防水構造において、前記ラップ部分の外側に、前記覆い部材が嵌合可能な凹部を設けたことを特徴としている。
【0016】
ここで、ラップ部分の構造としては、第1コネクタと重なるラップ部分をコネクタ用開口部の周囲からケース内側に向かって設け、その後直角に立上げ、さらに前方へ向かう構造とすることにより、コネクタ用開口部の周囲に凹部を形成することができる。
【0017】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、ラップ部分を覆う覆い部材を、ラップ部分の外側に設けられている凹部に嵌合させると共にパッキンの作用により、ラップ部分を完全に覆って防水することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコネクタの防水構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、既に図4または図5において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0019】
図2には、本発明に係るコネクタの防水構造10を適用するエンジンヘッドカバー102の周辺が示されている。エンジンヘッドカバー102の上面には、電子制御装置100用のケース11が一体的に設けられている。ケース11の上面は開口しており、内部に基板103をセットし、パッキン104を介して蓋105を取付けると密閉状態を保持することができるようになっている。
ケース11の前面には、コネクタ用開口部12が設けられている。ここでは、基板103に第1コネクタとしてのオスコネクタ13が3個並列して取り付けられているので、コネクタ用開口部12も3個設けられている。
【0020】
図1(A)、(B)には、本発明に係るコネクタの防水構造10の第1実施形態が示されている。この防水構造10においては、コネクタ用開口部12の縁部14は前後方向に所定の幅を有しており、オスコネクタ13と重なるラップ部分15を形成している。コネクタ用開口部12は、ラップ部分15の後端から後壁16が立ち上げられ、後壁16の先端から前方へ向かって上壁17が設けられている。
従って、コネクタ用開口部12の縁部には、縁部14、後壁16、上壁17によって凹部18が形成されている。
【0021】
一方、第2コネクタとしてのメスコネクタ19の中央部には、オスコネクタ13の端子111に接続される端子を内部に含み、オスコネクタ13の内部に挿嵌される内部ケース20が設けられている。この内部ケース20の周囲には一定の間隔21を置いて、覆い部材としての外部ケース22が設けられており、外部ケース22の内面にはパッキン23が取り付けられている。
なお、パッキン23は内部ケース20側に取り付けることも可能であるが、外部ケース20側に取り付けるのが望ましい。
【0022】
従って、図1(B)に示すように、メスコネクタ19をオスコネクタ13に接合すると、メスコネクタ19の外部ケース22がオスコネクタ13側の凹部18に嵌合して、端子11が接続される。同時に、オスコネクタ13とケース11のラップ部分15が、メスコネクタ19の内部ケース20と外部ケース22との間の隙間21に挿嵌される。
このため、パッキン23によりオスコネクタ13とメスコネクタ19との間の密閉状態を保持して接合することができる。
【0023】
図3には、本発明に係るコネクタの防水構造30の別の実施形態が示されている。ここで、すでに図1および図2において説明した部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
この防水構造30では、コネクタ用開口部12の縁部を前方へまげてフランジ31を設け、このフランジ31の内側にオスコネクタ13を嵌め込んでラップ部分32を形成している。
なお、メスコネクタ19は、前述したものとまったく同様のものを使用することができる。
【0024】
従って、オスコネクタ13とメスコネクタ19とを接合すると、メスコネクタ19の内部ケース20がオスコネクタ13の内部に挿嵌されて端子11が接続される。また、オスコネクタ13とコネクタ用開口部12に設けられているフランジ31とが、メスコネクタ19の内部ケース20と外部ケース22との間の隙間21に挿嵌され、パッキン23によって密閉される。
このため、パッキン23によりオスコネクタ13とメスコネクタ19との間の密閉状態を保持して接合することができる。
【0025】
以上、前述したコネクタの防水構造10によれば、コネクタ用開口部12とオスコネクタ13との間はラップ部分において重なる構造とし、メスコネクタの外部ケース22がラップ部分を外側から覆うと共に、外部ケース22とラップ部分15との間に設けられているパッキン23により、オスコネクタ13とメスコネクタ19は密閉状態で接合される。
従って、オスコネクタ13とメスコネクタ19との間のパッキン23だけで防水を果たすことができるので、従来必要であったケース11とオスコネクタ13間のパッキンを省略することができ、部品点数を減らしてコストダウンを図ることができる。
【0026】
なお、本発明のコネクタの防水構造は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、電子制御装置100側に設けた第1コネクタとしてオスコネクタ13を用い、このオスコネクタ13が嵌合する第2コネクタとしてメスコネクタ19を用いたが、逆に第1コネクタをメスコネクタとし、第2コネクタをオスコネクタとすることもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかるコネクタの防水構造によれば、ケースと第1コネクタとの間はラップ部分において重なる構造とし、第2コネクタの覆い部材がラップ部分を外側から覆う。覆い部材とラップ部分との間にはパッキンが設けられているので、両者間は密状態で接合される。
従って、第1コネクタと第2コネクタ間のパッキンだけで防水を果たすので、従来必要であったケースと第1コネクタ間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明に係るコネクタの防水構造のオスコネクタとメスコネクタとを接合する前の第1実施形態を示す断面図、(B)は、接合後の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】エンジンヘッドカバーに設けられている電子制御装置を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るコネクタの防水構造の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】従来より一般的な、エンジンヘッドカバーに設けられている電子制御装置を示す斜視図である。
【図5】一般的なメスコネクタとオスコネクタとの間の防水構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10,30 防水構造
12 コネクタ用開口部
13 オスコネクタ(第1のコネクタ)
15 ラップ部分
18 凹部
19 メスコネクタ(第2コネクタ)
22 外部ケース(覆い部材)
23 パッキン
100 電子制御装置
101 ケース
102 エンジンヘッドカバー
103 基板
【発明の属する技術分野】
この発明は、コネクタの防水構造に係り、エンジンヘッドカバーに一体的に設けられたケースの内部に基板を有する電子制御装置のコネクタの防水構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のエンジンを制御する電子制御装置は、室内に取り付けられてワイヤハーネスにより信号の送受信を行っていた。
しかし、近年、ワイヤハーネスの軽量化およびコストダウンを図るために、電子制御装置をエンジンルームのエンジンヘッドカバーに直付けすることが考えられるようになってきた。この場合、エンジンルームへ電子制御装置が移動することで、コネクタの完全な防水が要求される。
【0003】
図4に示すように、電子制御装置100のケース101が、エンジンヘッドカバー102の上に完全な防水構造で一体的に設けられている。
ケース101の内部には基板103が設けられており、ケース101の上側には、パッキン104を介して蓋105が密閉状態に取付け可能となっている。
【0004】
ケース101の前面はコネクタ用開口106が設けられており、このコネクタ用開口106には後方から前方へオスコネクタ108が取り付けられる。オスコネクタ108にはリブ108aが設けられており、このリブ108aとケース101の内面との間にはパッキン107が設けられている。
これにより、オスコネクタ108は密閉状態でケース101のコネクタ用開口部106に取り付けられることになる。
【0005】
図5に示すように、オスコネクタ108の内部に設けられている端子111は、ケース101の内部では基板103に接続されており、ケース101の外側ではメスコネクタ109が接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これまでのコネクタの防水構造としては、図5に示すように、オスコネクタ108は、リブ108aとケース101との間に設けられているパッキン107により、ケース101との間の密閉状態を保持している。
さらに、メスコネクタ109は、中央部に端子を内部に含む内部ケース112を設け、この内部ケース112を所定間隔で囲う外部ケース113との二重構造とし、内部ケース112の周囲にはパッキン114が設けられている。そして、コネクタ接合時には、オスコネクタ108のケース108bの先端がメスコネクタ109の内部ケース112と外部ケース113との間の隙間115に挿嵌され、パッキン114により密閉状態としている。
【0007】
このため、オスコネクタ108とケース101との間のパッキン107と、オスコネクタ108とメスコネクタ109との間のパッキン114が必要となり、部品点数が増加してコストアップを招くという問題がある。
また、パッキン107、114の当たり面の精度向上のためのコストアップをも招くという問題がある。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を減少させてコストダウンを図ることのできるコネクタの防水構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項1に記載したように、エンジンヘッドカバーに一体的に設けられたケースの内部に基板を有する電子制御装置のコネクタの防水構造であって、前記基板に接続されている第1のコネクタと前記ケースのコネクタ用開口部との間に所定幅のラップ部分を設け、前記第1コネクタと嵌合・接続される第2コネクタに前記ラップ部分を密状態で内包する覆い部材を設け、前記覆い部材と前記ラップ部分との間の密閉状態を保持するパッキンを設けたことを特徴としている。
【0010】
ここで、第1のコネクタとしてオスコネクタ、第2のコネクタとしてメスコネクタの場合が考えられる。また、両コネクタは、単独でも複数個のコネクタが並んで設けられていてもよい。
従って、複数個のコネクタが設けられている場合には、コネクタ用開口部もコネクタの数に合わせて複数個設けられる。また、第1のコネクタとコネクタ用開口部との間に設けられるラップ部は、種々の形態が考えられるが、少なくとも第1コネクタの全周にわたって設けられ覆い部材によって外側を覆われる構造となっている。そして、ラップ部分と覆い部材との間に全周にわたってパッキンが設けられている。
【0011】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、電子制御装置におけるケースと第1コネクタとの間はラップ部分において重なる構造とし、第2コネクタの覆い部材がラップ部分を外側から覆う。覆い部材とラップ部分との間にはパッキンが設けられているので、両者間は密状態で接合される。
従って、パッキンが第1コネクタと第2コネクタ間の1箇所だけで防水を果たすので、従来必要であったケースと第1コネクタ間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【0012】
また、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項2に記載したように、請求項1に記載したコネクタの防水構造において、前記ラップ部分が、前記コネクタ用開口部から外側に突出して設けられていることを特徴としている。
【0013】
ここで、ラップ部分の構造としては、コネクタ用開口部の周囲からフランジの部材を突出させて設け、このフランジ部材の内側面に重なるようにして第1コネクタを設けることができる。
【0014】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、所定幅のラップ部分がコネクタ用開口部から外側へ突出しているので、ラップ部分が防水を図ると共にラップ部分を含めて覆い部材により覆うと共にパッキンの作用により防水することができる。
【0015】
また、本発明にかかるコネクタの防水構造は、請求項3に記載したように、請求項1または2に記載したコネクタの防水構造において、前記ラップ部分の外側に、前記覆い部材が嵌合可能な凹部を設けたことを特徴としている。
【0016】
ここで、ラップ部分の構造としては、第1コネクタと重なるラップ部分をコネクタ用開口部の周囲からケース内側に向かって設け、その後直角に立上げ、さらに前方へ向かう構造とすることにより、コネクタ用開口部の周囲に凹部を形成することができる。
【0017】
このように構成されたコネクタの防水構造においては、ラップ部分を覆う覆い部材を、ラップ部分の外側に設けられている凹部に嵌合させると共にパッキンの作用により、ラップ部分を完全に覆って防水することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコネクタの防水構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、既に図4または図5において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0019】
図2には、本発明に係るコネクタの防水構造10を適用するエンジンヘッドカバー102の周辺が示されている。エンジンヘッドカバー102の上面には、電子制御装置100用のケース11が一体的に設けられている。ケース11の上面は開口しており、内部に基板103をセットし、パッキン104を介して蓋105を取付けると密閉状態を保持することができるようになっている。
ケース11の前面には、コネクタ用開口部12が設けられている。ここでは、基板103に第1コネクタとしてのオスコネクタ13が3個並列して取り付けられているので、コネクタ用開口部12も3個設けられている。
【0020】
図1(A)、(B)には、本発明に係るコネクタの防水構造10の第1実施形態が示されている。この防水構造10においては、コネクタ用開口部12の縁部14は前後方向に所定の幅を有しており、オスコネクタ13と重なるラップ部分15を形成している。コネクタ用開口部12は、ラップ部分15の後端から後壁16が立ち上げられ、後壁16の先端から前方へ向かって上壁17が設けられている。
従って、コネクタ用開口部12の縁部には、縁部14、後壁16、上壁17によって凹部18が形成されている。
【0021】
一方、第2コネクタとしてのメスコネクタ19の中央部には、オスコネクタ13の端子111に接続される端子を内部に含み、オスコネクタ13の内部に挿嵌される内部ケース20が設けられている。この内部ケース20の周囲には一定の間隔21を置いて、覆い部材としての外部ケース22が設けられており、外部ケース22の内面にはパッキン23が取り付けられている。
なお、パッキン23は内部ケース20側に取り付けることも可能であるが、外部ケース20側に取り付けるのが望ましい。
【0022】
従って、図1(B)に示すように、メスコネクタ19をオスコネクタ13に接合すると、メスコネクタ19の外部ケース22がオスコネクタ13側の凹部18に嵌合して、端子11が接続される。同時に、オスコネクタ13とケース11のラップ部分15が、メスコネクタ19の内部ケース20と外部ケース22との間の隙間21に挿嵌される。
このため、パッキン23によりオスコネクタ13とメスコネクタ19との間の密閉状態を保持して接合することができる。
【0023】
図3には、本発明に係るコネクタの防水構造30の別の実施形態が示されている。ここで、すでに図1および図2において説明した部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
この防水構造30では、コネクタ用開口部12の縁部を前方へまげてフランジ31を設け、このフランジ31の内側にオスコネクタ13を嵌め込んでラップ部分32を形成している。
なお、メスコネクタ19は、前述したものとまったく同様のものを使用することができる。
【0024】
従って、オスコネクタ13とメスコネクタ19とを接合すると、メスコネクタ19の内部ケース20がオスコネクタ13の内部に挿嵌されて端子11が接続される。また、オスコネクタ13とコネクタ用開口部12に設けられているフランジ31とが、メスコネクタ19の内部ケース20と外部ケース22との間の隙間21に挿嵌され、パッキン23によって密閉される。
このため、パッキン23によりオスコネクタ13とメスコネクタ19との間の密閉状態を保持して接合することができる。
【0025】
以上、前述したコネクタの防水構造10によれば、コネクタ用開口部12とオスコネクタ13との間はラップ部分において重なる構造とし、メスコネクタの外部ケース22がラップ部分を外側から覆うと共に、外部ケース22とラップ部分15との間に設けられているパッキン23により、オスコネクタ13とメスコネクタ19は密閉状態で接合される。
従って、オスコネクタ13とメスコネクタ19との間のパッキン23だけで防水を果たすことができるので、従来必要であったケース11とオスコネクタ13間のパッキンを省略することができ、部品点数を減らしてコストダウンを図ることができる。
【0026】
なお、本発明のコネクタの防水構造は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、電子制御装置100側に設けた第1コネクタとしてオスコネクタ13を用い、このオスコネクタ13が嵌合する第2コネクタとしてメスコネクタ19を用いたが、逆に第1コネクタをメスコネクタとし、第2コネクタをオスコネクタとすることもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかるコネクタの防水構造によれば、ケースと第1コネクタとの間はラップ部分において重なる構造とし、第2コネクタの覆い部材がラップ部分を外側から覆う。覆い部材とラップ部分との間にはパッキンが設けられているので、両者間は密状態で接合される。
従って、第1コネクタと第2コネクタ間のパッキンだけで防水を果たすので、従来必要であったケースと第1コネクタ間のパッキンを省略することができ、部品点数が減少してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明に係るコネクタの防水構造のオスコネクタとメスコネクタとを接合する前の第1実施形態を示す断面図、(B)は、接合後の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】エンジンヘッドカバーに設けられている電子制御装置を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るコネクタの防水構造の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】従来より一般的な、エンジンヘッドカバーに設けられている電子制御装置を示す斜視図である。
【図5】一般的なメスコネクタとオスコネクタとの間の防水構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10,30 防水構造
12 コネクタ用開口部
13 オスコネクタ(第1のコネクタ)
15 ラップ部分
18 凹部
19 メスコネクタ(第2コネクタ)
22 外部ケース(覆い部材)
23 パッキン
100 電子制御装置
101 ケース
102 エンジンヘッドカバー
103 基板
Claims (3)
- エンジンヘッドカバーに一体的に設けられたケースの内部に基板を有する電子制御装置のコネクタの防水構造であって、
前記基板に接続されている第1のコネクタと前記ケースのコネクタ用開口部との間に所定幅のラップ部分を設け、前記第1コネクタと嵌合・接続される第2コネクタに前記ラップ部分を密状態で内包する覆い部材を設け、前記覆い部材と前記ラップ部分との間の密閉状態を保持するパッキンを設けたことを特徴とするコネクタの防水構造。 - 前記ラップ部分が、前記コネクタ用開口部から外側に突出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載したコネクタの防水構造。
- 前記ラップ部分の外側に、前記覆い部材が嵌合可能な凹部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載したコネクタの防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002239442A JP2004079379A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | コネクタの防水構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013158182A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Imasen Electric Ind Co Ltd | 電子ユニットの防水構造 |
JP2019121417A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 株式会社フジクラ | 電気コネクタ |
-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002239442A patent/JP2004079379A/ja active Pending
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JP2013158182A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Imasen Electric Ind Co Ltd | 電子ユニットの防水構造 |
JP2019121417A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | 株式会社フジクラ | 電気コネクタ |
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