JP2004078246A - 静電現像方法及び現像剤 - Google Patents

静電現像方法及び現像剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2004078246A
JP2004078246A JP2003356818A JP2003356818A JP2004078246A JP 2004078246 A JP2004078246 A JP 2004078246A JP 2003356818 A JP2003356818 A JP 2003356818A JP 2003356818 A JP2003356818 A JP 2003356818A JP 2004078246 A JP2004078246 A JP 2004078246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
carrier
electrostatic
toner
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003356818A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Nishigori
錦織  卓哉
Takaaki Sakida
崎田  高明
Yoshihiro Kigami
木上  嘉博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2003356818A priority Critical patent/JP2004078246A/ja
Publication of JP2004078246A publication Critical patent/JP2004078246A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【目的】 トナーの融着や微粉化が起こりにくく、熱定着性も犠牲にせず、層形成量安定性も環境安定性も良く、中抜けもなく、高寿命高画質な現像方法を提供する。
【構成】 現像剤担持体に現像剤層厚規制部材が押圧され、該担持体が該規制部材に対し相対的に移動することにより、現像剤が押圧部を通過する工程で該担持体上に現像剤層を形成し、該担持体上の現像剤を静電潜像保持部材との対向域で該静電潜像保持部材に転移させる静電現像方法であって、該現像剤が、樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子100重量部に対し、脂肪酸金属塩粒子を0.01〜5重量部、窒素吸着法による比表面積が20m2/g以下であり且つトナー粒径より小さい粒径を有する助粒子を0.2〜12重量部含有することを特徴とする静電現像方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真法、静電記録法等において使用される静電現像方法に関するものである。
 一般に電子写真方式では、各種の光導電物質を含む感光体(通常はドラム状に加工した感光ドラム)上に種々の手段により静電荷の電気的潜像を形成し、該静電潜像を粉体からなる現像剤で現像し、必要に応じて紙あるいはフィルム等の基材上に粉体を転写した後、加圧、加熱等の方法により定着することが行われる。現像剤としては、鉄粉、フェライト粉等のキャリアとトナーとからなる2成分系現像剤やキャリアを必要としない1成分系現像剤(非磁性または磁性トナー)が知られている。
 1成分現像剤を用いる現像方法としては、現像剤担持体表面に現像剤層を付着形成し、それを感光体などの静電潜像保持部材に接触させて現像剤を転移させる接触現像方法や非接触に対向させて現像剤を転移させる飛翔現像方法などが知られている。また現像剤を転移させる際の静電気力制御方法としては、現像剤担持体と潜像保持部材の間に直流電界を形成させる方法や交流バイアスを印加し潜像保持部材に向かう方向と現像剤担持体に向かう方向と交互に静電気力が加わるようにする方法等が知られている。
 現像剤担持体上に現像剤層を形成させる方法としては、現像剤担持体を現像剤層厚規制部材と対向させ相対移動させることによって現像剤が対向域を通過する際に現像剤量を規制し、現像剤担持体上に現像剤層を形成させる方法が一般的である。磁性キャリア粒子を用いた2成分方法や磁性トナーを用いる方法においては現像剤担持体背面に磁界発生手段を配置した現像剤担持体(マグネットローラ)に現像剤を磁気的に吸着させて、現像剤担持体と現像剤層厚規制部材の適正な距離を保たせた間隙を通過させ現像剤層を形成させる方法が一般的である。
 非磁性1成分などの非磁性現像剤を用いる場合や磁気的拘束力を用いない場合は、摩擦帯電荷によるクーロン力によって現像剤層を形成させる必要がある。これらの場合、上記同様に間隙を通過させるだけでは十分な静電荷量が確保できず、現像剤層が不均一になったり、現像剤が周辺に飛散したりすることがある。そのため磁気力を用いない方法の場合は一般的に現像剤層厚規制部材を現像剤担持体に押圧することが多い。すなわち、現像剤は現像剤担持体により搬送され、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体との押圧部を押し広げながら通過することにより、適度な現像剤層厚を形成すると同時に押圧部を押し広げる際の摩擦エネルギーによって十分な摩擦帯電荷を得て安定な現像剤層を形成できる。
 一方、トナーの製造方法としては、バインダー樹脂と他の成分を混合混練して冷却して固めたトナー原料を粉砕して所望の粒径のトナー粒子を得る粉砕トナー製造方法や、必要な成分とバインダー樹脂原料の単量体とを分散した状態で重合反応を行いトナー粒子を合成する重合トナー製造方法が知られている。粉砕トナー製造の粉砕方法としては、粗砕したトナー原料を気体と共にノズルより噴射させ原料粒子同士の衝突や衝突板との衝突によって粉砕するジェットミルなどの方法や、高速で運動する衝撃部材によって粉砕する機械的粉砕方法等が知られている。
 粉砕されたトナー原料は分級工程によって所望の粒径の粒子のみを選択し、トナー粒子を得る。乾式静電荷像現像用現像剤のトナーは平均粒径5〜20μm程度のものが通常使用される。
 近年、パーソナル化、省スペース化などの市場要求に伴い、複写機、プリンタ等の小型化が促進される傾向にある。電子写真装置のさらなる小型化を達成するためには、感光体、例えば感光ドラムの小径化とともに現像槽のより小型化が必要となる。
 しかし、従来から最も一般的に用いられてきた2成分現像方式の場合、キャリア粒子とトナー粒子の混合物を攪拌する現像室と消費されたトナーを補給するための補給トナー室を必要とし、さらに現像室におけるトナーとキャリアの混合比率を制御する機能も必要であり、小型化・簡素化の観点からは多くの問題点を有する。
 これらの問題を回避するため、キャリア粒子を用いない磁性1成分方式がパーソナルユースには多く用いられるようになった。しかし、さらに簡素化を進めようとした場合、現像剤を保持するために用いられているマグネットローラ方式では部品点数の削減・低コスト化に限界がある。またトナー粒子中に含有される強磁性成分は一般に金属酸化物粒子であり、プリントされた紙のリサイクルの弊害にもなる。
 そうした状況下、強磁性成分もマグネットローラも用いない非磁性1成分現像方式が注目されてきた。非磁性1成分現像方式には飛翔現像方式と接触現像方式があるが、これらの方式は、一般に写真等の階調表現を必要とするアナログ画像表現には不向きなものの、電子写真特有のエッジ効果(印字画像の白黒境界にトナーが過剰に現像される現象)が少なく、印字文字の太りも起こりにくいのでレーザープリンター等のデジタルの2値表現には向いていると言われている。さらに近年のデジタル画像情報処理技術の発展に伴い、デジタルフルカラー複写機やモノクロデジタル複写機の出力部としても非磁性1成分方式が注目されている。
 非磁性1成分方式の問題点としては前述の押圧された現像剤層厚規制部材を用いたとき発生する。すなわちトナーが周辺に飛び散らず均一な層形成を行うのに充分な押圧力を現像剤層厚規制部材に加える場合、摩擦エネルギーによってトナーが現像剤担持体や現像剤層厚規制部材に融着したり、微粉砕されてしまうというような致命的問題を生ずる。これらの問題を回避するためにガラス転移点や軟化点が高く固いトナーを用いると熱定着性能が悪くなり、十分に紙などへ定着させるためには高い温度と大きなエネルギーが必要となる。またそれらの問題点を解決する手段として、流動化剤として微粒子シリカをトナーに添加する方法も考えられるが、それらはトナー粒子の帯電量を低下させたり、逆帯電粒子を増加させ、印字画像の白地部分がトナーで汚染される白地かぶり等画像品質上の好ましくない現象を生じる。
 もう一つの問題点として、現像剤層形成量の安定性も挙げられる。トナー消費量の多い画像形成を連続して行った場合、層形成現像剤量が減少し十分な画像濃度を得られなくなる問題が発生する。現像剤担持体によって搬送され、現像剤層厚規制部材との押圧部を押し広げながら通過した現像剤が連続して安定な層形成を行えないためである。
 また非磁性1成分は2成分に比べて、「中抜け」が起こりやすい。それらの問題点を解決するため、トナーのころがりを良くし、一部のトナー粒子あるいはトナー粒子の一部分のみに摩擦力が集中しないように形状が球形に近いトナーを用いる方法(特開平4−44056号公報、特開平5−142857号公報等)や球形に近い重合トナーを用いる方法(特開平3−259161号公報、特開平4−225368号公報、特開平5−165253号公報等)等が知られている。トナー粒子は現像器内で回転しながら、現像剤担持体などと摩擦帯電するため、形状が不均一で凹凸があるトナーより球状に近く平滑な表面を持ったトナーのほうが実際に接触できる表面が広くなり摩擦帯電性の面でも有利である。
 しかしながら重合トナーはその製造工程で形状、分子量、添加される顔料などの分散を制御するために各種の添加剤を使用することが多く帯電制御能力の点で好ましくない。特に高温高湿や低温低湿等で画像品質の劣化が見られる等の環境安定性で問題となることが多い。一方、粉砕法によって製造したトナーは、環境安定性の点では重合トナーより優るものの 形状が不均一で層形成の安定性のためには好ましくない。粉砕法によって球形に近いトナーを作る方法(クリプトロンを使用した方法:粉体と工業vol.25,No.5(1993)p59など)も知られているが、まだ不十分である。
 低温での定着性を損なわず、非磁性1成分現像方式を実現させるためには、弱い摩擦エネルギーでの高い摩擦帯電性が必須である。弱い摩擦エネルギーでも高い帯電性を得る為の手段として、現像剤担持体へトナーを供給するスポンジローラ等の接触部材を接触させ摩擦の機会を増やす方法や、現像剤担持体と現像剤層厚規制部材の間や現像剤担持体と前記接触部材の間に電位差を付けて、その間を通過する現像剤に電荷を注入する方法などが知られてはいるが、前述の通り電子写真装置の低価格化が迫られる現在、それらの補助部材は極力排除し、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体との間の極弱い摩擦エネルギーのみで帯電させることが切望されている。そのレベルとなると単純な組成の改良や球形化程度では不可能である。
 本発明者らは、弱い摩擦エネルギーで充分な帯電を得ることで、上記問題点を解決し、(1)トナーの融着や微粉化が起こりにくく、(2)熱定着性も犠牲にせず、(3)層形成量安定性も環境安定性も良く、(4)中抜けもなく、高寿命高画質な現像方法を得るべく、鋭意検討した結果、ある特定の添加剤を使用することで本発明を達成した。さらに本発明はシンプルな現像方法に用いた場合でも効果を発揮する。
 すなわち、本発明の要旨は、現像剤担持体に現像剤層厚規制部材が押圧され、該担持体が該規制部材に対し相対的に移動することにより、現像剤が押圧部を通過する工程で該担持体上に現像剤層を形成し、該担持体上の現像剤を静電潜像保持部材との対向域で該静電潜像保持部材に転移させる静電現像方法であって、該現像剤が、樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子100重量部に対し、脂肪酸金属塩粒子を0.01〜5重量部、窒素吸着法による比表面積が20m2/g以下であり且つトナー粒径より小さい粒径を有する助粒子
を0.2〜12重量部含有することを特徴とする静電現像方法に存する。
 本発明によると、トナーの融着や微粉化が起こりにくく、熱定着性も犠牲にせず、層形成量安定性も環境安定性も良く、中抜けもなく、高寿命高画質な現像方法が得られる。
 以下、本発明について詳細に説明する。本発明に用いられるトナーは熱可塑性バインダー樹脂、着色剤、必要に応じて帯電制御剤、離型剤、その他の物質等を溶融混練し、粉砕し、分級した微粉末である。前記トナー構成成分のうち、バインダー樹脂としては、トナーに適した公知の種々のものが使用できる。例えば、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体及びス
チレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単独重合体または共重合体)、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、低分子量ポリエチレン樹脂、低分子量ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、キシレン樹脂並びにポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明に用いるのに好ましい樹脂としては、スチレン系樹脂、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂等を挙げることができる。
 更に、特公昭50−23354号公報、特開昭50−44836号公報に記載される架橋系バインダー樹脂、あるいは特公昭55−6895号公報、特公昭63−32180号公報に記載される非架橋系バインダ樹脂も使用できる。さらに好ましくはある程度の低温定着性と現像器内での融着・微粉砕のしにくさの両立の点で架橋性ポリエステル樹脂を用いると良い。架橋性ポリエステル樹脂は、2価のカルボン酸単量体と2価のアルコール単量体と3価以上の多価カルボン酸単量体や多価アルコール単量体との重縮合によって得られる。2価のアルコール単量体としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類、その他の2価のアルコール単量体が挙げられる。2価のカルボン酸単量体としては、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ジフェン酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、これらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステルを主成分とするものが挙げられる。3価以上の多価カルボン酸としては、トリメリト酸、シクロヘキサントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、オクタンテトラカルボン酸、及びこれらの酸の無水物、その他を挙げることができる。3価以上の多価アルコール単量体としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
 また、上記樹脂は単独で使用するに限らず、2種以上を併用することもできる。そして、該トナー用バインダー樹脂の軟化点は、フローテスタ法で測定した値が、100〜160℃であるのが好ましい。軟化点が100℃未満の場合、定着での汚れ(いわゆる「ホットオフセット」現象)が発生し易く、160℃を越える場合は、定着強度が悪化する傾向にあるので好ましくない。また、バインダー樹脂のガラス転移温度は、示差熱分析装置で測定したときの転移開始(変曲点)が50℃以上であるのが好ましい。ガラス転移温度が50℃未満の場合、長期保管時の熱安定性が悪く、トナーの凝集や固化を招き使用上問題がある。
 着色剤としては、従来から用いられるものであれば、任意の適当な顔料や染料が使用できる。例えば、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、紺青、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、アントラキノン染料、モノアゾ及びジアゾ系染顔料などを相当するトナーの色に合わせて単独または適宜混合して用いる。着色剤の含有量は、現像により可視像を形成することができるようトナーを着色するに十分な量であればよく、例えばバインダー樹脂100重量部に対して3〜20重量部とするのが好ましい。
 本トナーに用いられる帯電制御剤としては、使用するバインダー樹脂の組成制御や現像剤担持体表面の組成制御等の方策も考えられるが、通常は、正の帯電性を得るためには正
の帯電制御剤を、負の帯電性を得るためには負の帯電制御剤を用いても良い。これらは、各種公知のものの中から適宜選択すればよい。正の帯電制御剤としては、例えば、各種ニグロシン染料、特公平1−54694号公報、特公平1−54695号公報、特公平1−54696号公報等に記載の4級アンモニウム化合物、特開昭51−455号公報、特公昭63−57787号公報、特公表平2−501506号公報等に記載のトリフェニルメタン化合物、特開平3−119364号公報、特開平3−202856号公報、特開平3−217851号公報等に記載のイミダゾール誘導体やイミダゾール類の金属錯体等が挙げられる。負の帯電制御剤としては、特公平3−37183号公報、特公平2−16916号公報等に記載の含金アゾ染料や特公昭55−42752号公報等に記載のサリチル酸類金属錯体、特開昭63−163374号公報等に記載のサリチル酸類金属塩、特開平5−119535号公報等に記載の金属元素を含有しないカリックスアレン化合物などが挙げられる。上記した帯電制御剤をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加する方法と外添する方法とがある。内添する場合、これら化合物の使用量は、前記バインダー樹脂100重量部に対して、通常0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の範囲で用いられる。また、外添する場合は、樹脂100重量部に対し、0.01〜10重量部が好ましい。
 この他、熱特性や物理特性を改良する目的でトナー中に内添しうる助剤としては、公知のものが使用可能であるが、例えば、離型剤としてポリアルキレンワックス、パラフィンワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸等が挙げられる。その添加量は、バインダー樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部が好ましい。
 トナーの製造方法としては、上記の各成分をニーダー等で混練し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。トナーの平均粒径は5〜20μmが好適である。トナーの粒径は一般的には、コールターカウンターによる方法が広く用いられている。今回の発明で使用したトナーの平均粒径は、コールターカウンターTA−II型に100μmのアパチャーを使用し、
トナー粒子をアイソトンに分散し、第3チャンネル〜第16チャンネルを使用しトナー粒径分布を測定し体積平均により決定した。
 本発明に用いられる脂肪酸金属塩粒子の脂肪酸としては、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びモンタン酸等の一価の飽和脂肪酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等の多価の飽和脂肪酸、クロトン酸及びオレイン酸等の一価の不飽和脂肪酸、並びにマレイン酸及びシトラコン酸等の多価の不飽和脂肪酸を挙げることができ、本発明には8〜35個の炭素元素を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の金属塩を好ましく使用できる。金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、銅、ルビニウム、銀、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、カドミウム、バリウム、水銀、アルミニウム、クロム、スズ、チタン、ジルコニウム、鉛、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルの塩及びその混合物を含むが、これらには制限されない。添加する前の脂肪酸金属塩粉末の粒径は、平均が0.2〜30μm程度のものを通常用いるが、トナー粒子との混合時の解砕効果等もあるので特に限定されるものではない。しかしながら、粗粉が少なく小さな粒径のものの方が混合時の均一分散が容易であり、より好ましい。脂肪酸金属塩の添加量は、粒径等にも依存するが、トナー粒子100重量部に対して、0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.03〜1.5重量部で顕著に効果を発揮する。
 また、本発明に用いる静電現像剤は比表面積45m2/g以上の無機酸化物微粒子を含
有してもよく、無機酸化物微粒子としては、珪素、チタン、アルミニウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、セリウムなどの酸化物やそれらの複合酸化物が使用できる。それらの表面をシランカップリング剤やチタンカップリング剤やシリコーン、その他の樹脂などで表面処理を施しても良い。従来より公知の微粒子状無機酸化物としては、シリカ(日本アエロジル社R972、グンゼ産業社タラノックス500等)、チタニア(出光興産製IT−S等
)、アルミナ(日本アエロジル社アルミニウムオキサイドC等)、マグネシア(宇部興産製気相法高純度超微粉マグネシア100A等)、酸化鉄(BASF製Sicopur FF4098等)等の無機酸化物微粒子が知られている。
 また、本発明においては前記のトナー粒子、脂肪酸金属塩、比表面積45m2/g以上
の無機酸化物微粒子に加えて、さらに画質の向上を助ける助粒子を添加するとさらに好ましい。本発明において添加される助粒子としては、粒径はトナー粒径より小さく、比表面積20m2/g以下、より好ましくは比表面積10m2/g以下の粒子を用いる。この助粒子の使用目的は、現像剤の帯電性、流動性を調整する効果があり、添加することで「追従性不良」(印字面積の大きい画像を続けて印字した場合に現像剤が現像剤担持体に十分に付着しなくなる現象)を改良できる。助粒子の組成については、限定できないが無機酸化物が調達容易である。無機酸化物としては、珪素、チタン、アルミニウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、クロムなどの酸化物やそれらの複合酸化物などが、磁性体、非磁性体に限らず、使用できる。中でも複合酸化物が好ましく、さらに複合酸化物としては、マグネタイト、各種フェライト、各種クロマイトなどの無機顔料が好ましい。これらの複合酸化物は帯電序列、電気伝導度が適度な領域にあるためと考えられる。助粒子の添加量はトナー粒子100重量部に対して0.2〜12重量部が適当である。
 窒素吸着法による比表面積は、島津製作所マイクロメリティックス フローソーブ2300形を用い、セルに試料を適量投入し200℃10〜20分間脱ガスを行い、比表面積(m2/g)を測定する。試料の分解などの恐れがあり、200℃での脱ガスが不可能な
場合は、それ以下の温度で脱ガスを行い、同じサンプルで繰り返し測定を行い値が安定したときの測定値を採用する。
 本発明に用いる静電現像剤は1成分、2成分、磁性、非磁性のいずれでもよいが、特に非磁性1成分現像剤である場合に本発明は効果は顕著になる。図1の現像器を例に現像方法について説明する。本発明に用いられる現像剤担持体1は、通常、円柱状あるいは円筒状の形態の表面を担持表面として用いる。材質は弾性体、剛体どちらでも良いが、接触現像方法においては弾性体を用いる方法が一般的である。表面は静電現像剤6の搬送性を上げる目的で適度な表面粗さを与えても良い。またトナー粒子との適度な摩擦帯電が得られるような材質を考慮しなければならない。非磁性1成分接触型現像の場合、弾性体現像剤担持体の一般的な形態としては、導電性ゴムローラ(NBRゴム、シリコーンゴムなどに導電性粒子を分散含有させたものなど)を用いる。導電ゴムの表層に誘電体層を設ける場合もある。
 本発明に用いられる現像剤層厚規制部材2は、角棒状の剛体、突起状の弾性体、板バネ上のものの面や先端を利用するもの、ローラ、その他、あるいはそれらの複合型など各種が挙げられる。現像剤層厚規制部材2はそれ自身の弾性力あるいは現像剤担持体1の弾性力あるいは外部からの力あるいはそれらの複合力によって、現像剤担持体1に直線上に押圧されている。現像剤層厚規制部材2の電気的特性については、絶縁体のもの、導電体のものに電圧を印加する場合、あるいは導電体ではあるが電気的にはどこにも接続されずフロートになっているものなど各種であるが、絶縁体の場合や導電体でも電気的にフロートである場合、つまり現像剤層厚規制部材2と現像剤担持体1との間に電圧を印加しない場合には逆帯電トナーによる「白地カブリ」が発生しやすく、そうした場合、本発明は顕著に効果を発揮する。現像剤担持体1をこの直線上押圧に対して、直角方向に摺るように相対移動させることにより静電現像剤粒子は押圧部を押し広げながら通過し、現像剤担持体1上に均一に塗布され現像剤層を形成する。この押圧部の形態、圧力、組成、印加電圧によって、現像剤層厚、トナーの帯電量はコントロールされる。大局的には圧力が大きいほど塗布される現像剤層厚は少なく帯電量は高くなるが、形態、組成、印加電圧については複雑な物理、化学の現象となるので一概には議論できない。
 本発明に用いられる静電潜像保持部材3は、導電性基材表面上にセレン、有機感光性物質などの層を設けた感光体や導電性基材表面に絶縁体層を設けたマスターなどを使用し、表面に静電荷分布による静電潜像パターンを形成する。複写機、レーザプリンターで用いられる一般的な形態は、アルミなどの金属製の円筒表面に感光材料を塗布したものを用いる。感光材料として有機感光材料を用いる場合、感光層の比誘電率は1〜5程度であり、層厚10〜50μm程度で使用される場合が一般的である。
 画像形成の工程は、一般に用いられているゼログラフィーの原理に従い、均一帯電、露光の手順などにより静電潜像保持部材3上に静電荷分布の潜像を形成する。この時の静電潜像保持部材3上の最大電位が、導電性基材を基準に絶対値で100〜1200V程度、さらに好ましくは300〜900V程度になるようにコントロールする。
 一方、現像剤担持体1には前述のごとく、現像剤層厚規制部材2によって静電現像剤6を塗布する。現像剤担持体1と現像剤層厚規制部材2の間には、特に電圧をかけない場合、短絡して同電位とする場合、500V以下程度の電圧をかける場合などがある。また現像剤担持体1の相対的移動方向の現像剤層厚規制部材2より上流側に接触部材4を設けても良い。接触部材4としては、静電現像剤6が自重と流動性によって現像剤担持体1に付着する力に加え積極的に静電現像剤6が現像剤担持体1の方向へ向かうものを用いる。例えば、スポンジ状やブラシ状の部材に静電現像剤6を含ませて現像剤担持体1に擦り付ける方法が用いられる。この時の摩擦を利用して静電現像剤6の摩擦帯電を促進しても良い。この接触部材4に導電性の材料を用いて、静電現像剤6が現像剤担持体1へ向かう静電気力を与えるように現像剤担持体1との間に電圧をかけても良い。また一般的にはローラ状のエンドレスな現像剤担持体1を用いられるので静電潜像保持部材3への現像を終えた残りの現像剤が付着した現像剤担持体1がこの接触部材4の部分に戻ってくるので清掃手段を兼ねさせることもできる。その効果を積極的に利用したい場合は逆に静電現像剤6が現像剤担持体1から離れる方向に力が加わるように電圧をかけても良い。また、清掃と供給を兼ねるあるいは静電現像剤6の帯電を挙げる目的で交番電界を印加しても良い。
 しかしながら、装置の低価格化を図る上では現像剤担持体1と接触部材4との間に電圧を印加しない方法が好ましく、更には接触部材4を使用しないほうが好ましい。この場合はトナー粒子の摩擦や電荷注入による帯電の機会が減少するため、逆帯電トナーによる「白地カブリ」などの悪しき現象が発生しやすい。こうした場合に本発明は顕著な効果を発揮する。
 また、図1〜3のような形態の現像器を用いる場合、現像剤担持体1の下方隙間より静電現像剤6が漏れる恐れがあるため現像剤漏れシール部材5を付けることが一般的である。以上の工程により現像剤層を形成した現像剤担持体1と潜像を形成した静電潜像保持部材3を対向させ、静電現像剤6中の少なくともトナー粒子を転移させ潜像を顕像化する。
 この際、飛翔現像においては、50〜500μmの間隙を形成させ静電気力で転移させる。接触現像の場合は、現像剤層を介して押圧され、潜像パターンに見合ったトナー粒子が静電気力で転移される。トナーを転移させたい潜像電位と白地としたい潜像電位の間の電位に現像剤担持体1の電位を保つ方法が一般的である。
 本発明は、現像剤担持体1に直接あるいは現像剤層を介して接触する部材が、現像剤層厚規制部材2、静電潜像保持部材3、及び必要に応じて現像剤漏れ防止シール部材5のみである場合において、前述したような「中抜け」等の問題を解決して、特に有効に作用するものである。潜像パターンに転移したトナーは、通常の複写機やレーザプリンタの場合、紙やフィルムなどの転写材へさらに転写する。この転写工程においては、転写材を静電潜像担持体に接触させて、背面よりコロナ放電により電荷をあたえる方法や導電性の転写ローラを押圧し電圧を印加する方法などが一般的である。ローラ転写等の圧力を加える転
写工程の場合、前述の「中抜け」が発生しやすい。また1成分現像方法は2成分現像方法に比べ、これも「中抜け」が発生しやすい。そのような場合、本発明は顕著に効果を発揮する。転写材へ転写されたトナーは定着工程において、熱により溶融定着させることが一般的である。
 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。なお、下記実施例及び比較例中、単に「部」とあるのは、いずれも「重量部」を意味するものとする。
 以下に示す配合比による3種のトナー原料を2軸混練押出機で混練し、粉砕し、分級しトナー粒子を調達した。配合比とともにトナー粒子のガラス転移点と軟化点と平均粒径も記載する。
Figure 2004078246
Figure 2004078246
 実施例1
 トナー粒子B100部にステアリン酸アルミニウム0.5部とシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメチルシラン基により疎水化処理されている)0.1
部と助粒子として比表面積1.5m2/gのMnZnフェライト10部とを加えて、ヘン
シェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤をIBM製レーザプリンター4019(図1に示す現像器を装備)の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったところ、「中抜け」は殆どなく、僅かに「カブリ」はあるものの
問題のないレベルであり、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例2
 トナー粒子B100部にステアリン酸アルミニウム0.5部とシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメチルシラン基により疎水化処理されている)0.1
部と助粒子として比表面積1.5m2/gのMnZnフェライト5部とを加えて、ヘンシ
ェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例1同様にIBM製レーザプリンター4019の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例3
 トナー粒子B100部にセバシン酸カルシウム1部とシリカ微粉末(日本アエロジル社製R972、比表面積120m2/gであり、表面がジメチルシラン基により疎水化処理
されている)0.2部と助粒子として比表面積3.5m2/gのマグネタイト(関東電化
工業製KBC100)1部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例1同様にIBM製レーザプリンター4019の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例4
 トナー粒子B100部にステアリン酸亜鉛0.5部とシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメチルシラン基により疎水化処理されている)0.1部と助粒
子として比表面積4.0m2/gの銅クロマイト(大日精化製ダイピロキサイト#951
0、常温においては磁石には付かない)1部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例1同様にIBM製レーザプリンター4019の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例5
 トナー粒子B100部にステアリン酸亜鉛0.5部とシリカ微粉末(比表面積50m2
/gであり、表面がシリコーンにより疎水化処理されている)0.3部と助粒子として比表面積8.1m2/gの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、鉄の複合酸化物(大日精化製ダ
イピロキサイト#9270、常温においては磁石には付かない)1部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例1同様にIBM製レーザプリンター4019の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 比較例1
 トナー粒子B100部にシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメ
チルシラン基により疎水化処理されている)0.1部のみを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例1同様にIBM製レーザプリンター4019の電気の接続法を改造し、角棒状の現像剤層厚規制部材とスポンジローラ状の接触部材は電気的にはどこにも接続せず電気的にフロートな状態でプリントテストを行ったとこ
ろ、「ベタ追従性」は画像の後半で僅かに薄くなる程度で実用には耐えるものであったが、「カブリ」と「中抜け」が発生し、低品質な画像であった。
 実施例6
 トナー粒子C100部にモンタン酸亜鉛0.5部と酸化アルミニウム微粉末(日本アエロジル社製アルミニウムオキサイドC、比表面積100m2/gである)0.1部と助粒
子として比表面積4.0m2/gの銅クロマイト(大日精化製ダイピロキサイト#951
0、常温においては磁石には付かない)1部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤をカシオ製電子写真方式プリンターCP500Uを用い、剛体平板の現像剤層厚規制部材を電気的にフロートにし、スポンジローラ状の接触部材を除去して(図2に示す現像器を装備)、プリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例7
 トナー粒子C100部に小粒径ステアリン酸亜鉛0.05部(アメリカ合衆国SYNPRO社製DLG−20)とシリカ微粉末(日本アエロジル社製R972、比表面積120m2/gであり、表面がジメチルシラン基により疎水化処理されている)0.1部と助粒
子として比表面積3.8m2/gの亜鉛フェライト(大日精化製ダイピロキサイト#92
11、常温においては磁石には付かない)1.5部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例6同様にカシオ製電子写真方式プリンターCP500Uを用い、剛体平板の現像剤層厚規制部材を電気的にフロートにし、スポンジローラ状の接触部材を除去して、プリントテストを行ったところ、「中抜け」は殆どなく、僅かに「カブリ」はあるものの実用上問題のないレベルであり、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 比較例2
 トナー粒子C100部にシリカ微粉末(日本アエロジル社製R972、比表面積120m2/gであり、表面がジメチルシラン基により疎水化処理されている)0.1部のみを
加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例6同様にカシオ製電子写真方式プリンターCP500Uを用い、剛体平板の現像剤層厚規制部材を電気的にフロートにし、スポンジローラ状の接触部材を除去して、プリントテストを行ったところ、「中抜け」「カブリ」が発生し、「ベタ追従性」も悪いレベルであり、低品質な画像であった。
 実施例8
 トナー粒子C100部に小粒径ステアリン酸亜鉛0.1部(アメリカ合衆国SYNPRO社製DLG−20)とシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメチ
ルシラン基により疎水化処理されている)0.4部と助粒子として比表面積8.1m2
gの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、鉄の複合酸化物(大日精化製ダイピロキサイト#9270、常温においては磁石には付かない)0.3部とを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤をエプソン製レーザプリンターLP1500(図3に示す現像器を装備)を用いて、板バネ状の現像剤層厚規制部材を現像スリーブと同電位になるように配線を改造して、プリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例9
 トナー粒子C100部にステアリン酸亜鉛1部とシリカ微粉末(比表面積180m2
gであり、表面がトリメチルシラン基により疎水化処理されている)0.4部と助粒子として比表面積8.1m2/gの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、鉄の複合酸化物(大日精
化製ダイピロキサイト#9270、常温においては磁石には付かない)0.3部とを加え
て、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例8同様にエプソン製レーザプリンターLP1500を用いて、板バネ状の現像剤層厚規制部材を現像スリーブと同電位になるように配線を改造して、プリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 実施例10
 トナー粒子C100部にステアリン酸アルミニウム0.3部とシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメチルシラン基により疎水化処理されている)0.4
部と助粒子として比表面積1.5m2/gのMnZnフェライト3部とを加えて、ヘンシ
ェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例8同様にエプソン製レーザプリンターLP1500を用いて、板バネ状の現像剤層厚規制部材を現像スリーブと同電位になるように配線を改造して、プリントテストを行ったところ、「中抜け」や「カブリ」は殆どなく、「ベタ追従性」は良好であり、高品質な画像形成が行えた。
 比較例3
 トナー粒子C100部にシリカ微粉末(比表面積180m2/gであり、表面がトリメ
チルシラン基により疎水化処理されている)0.4部のみを加えて、ヘンシェルミキサーで混合し現像剤を調達した。この現像剤を実施例8同様にエプソン製レーザプリンターLP1500を用いて、板バネ状の現像剤層厚規制部材を現像スリーブと同電位になるように配線を改造して、プリントテストを行ったところ、「カブリ」「ベタ追従性」は実用に耐え得るレベルであったが、「中抜け」が発生し、低品質な画像となった。
本発明に使用できる現像方法の一例を示す図。 本発明に使用できる現像方法の他の一例を示す図。 本発明に使用できる現像方法の他の一例を示す図。
符号の説明
1 現像剤担持体
2 現像剤層厚規制部材
3 静電潜像保持部材
4 接触部材
5 現像剤漏れ防止シール部材
6 静電現像剤



Claims (11)

  1. 現像剤担持体に現像剤層厚規制部材が押圧され、該担持体が該規制部材に対し相対的に移動することにより、現像剤が押圧部を通過する工程で該担持体上に現像剤層を形成し、該担持体上の現像剤を静電潜像保持部材との対向域で該静電潜像保持部材に転移させる静電現像方法であって、該現像剤が、樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子100重量部に対し、脂肪酸金属塩粒子を0.01〜5重量部、窒素吸着法による比表面積が20m2
    g以下であり且つトナー粒径より小さい粒径を有する助粒子を0.2〜12重量部含有することを特徴とする静電現像方法。
  2. 助粒子が、無機酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の静電現像方法。
  3. 該現像剤が、窒素吸着法による比表面積が45m2/g以上である無機酸化物微粒子を
    含有することを特徴とする請求項1または2に記載の静電現像方法。
  4. 現像剤層厚規制部材と現像剤担持体との間に電圧を印加しないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電現像方法。
  5. 現像剤担持体に接触し現像剤を供給及び/又は除去する接触部材と、現像剤担持体との間に電圧を印加しないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電現像方法。
  6. 現像剤担持体に直接あるいは現像剤層を介して接触する部材が、現像剤層厚規制部材と静電潜像保持部材のみであるか、現像剤層厚規制部材、静電潜像保持部材及び現像剤漏れ防止シール部材のみであるか、いずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電現像方法。
  7. 現像剤が非磁性1成分現像剤であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電現像方法。
  8. 現像剤担持体に現像剤層厚規制部材が押圧され、該担持体が該規制部材に対し相対的に移動することにより、現像剤が押圧部を通過する工程で該担持体上に現像剤層を形成し、該担持体上の現像剤を静電潜像保持部材との対向域で該静電潜像保持部材に転移させる静電現像方法において用いられる現像剤であって、樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子100重量部に対し、脂肪酸金属塩粒子を0.01〜5重量部、窒素吸着法による比表面積が20m2/g以下であり且つトナー粒径より小さい粒径を有する助粒子を0.2〜12
    重量部含有することを特徴とする静電現像剤。
  9. 助粒子が、無機酸化物であることを特徴とする請求項8に記載の静電現像剤。
  10. 窒素吸着法による比表面積が45m2/g以上である無機酸化物微粒子を含有すること
    を特徴とする請求項8または9に記載の静電現像剤。
  11. 非磁性1成分現像剤であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の静電現像剤。
JP2003356818A 2003-10-16 2003-10-16 静電現像方法及び現像剤 Pending JP2004078246A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003356818A JP2004078246A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 静電現像方法及び現像剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003356818A JP2004078246A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 静電現像方法及び現像剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6206997A Division JPH0869125A (ja) 1994-08-31 1994-08-31 静電現像方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004078246A true JP2004078246A (ja) 2004-03-11

Family

ID=32025893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003356818A Pending JP2004078246A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 静電現像方法及び現像剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004078246A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2014156521A1 (ja) * 2013-03-25 2017-02-16 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用トナー
JP2017134266A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2014156521A1 (ja) * 2013-03-25 2017-02-16 日本ゼオン株式会社 静電荷像現像用トナー
US9983493B2 (en) 2013-03-25 2018-05-29 Zeon Corporation Toner for developing electrostatic images
JP2017134266A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2005116779A1 (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP3605983B2 (ja) 負荷電性一成分現像剤及びそれを用いる画像形成方法
JP3467966B2 (ja) 一成分現像剤及びそれを用いる画像形成方法
JP3637136B2 (ja) 一成分現像剤及びそれを用いる画像形成方法
JP2004078246A (ja) 静電現像方法及び現像剤
JP3458517B2 (ja) 非磁性1成分現像剤および画像形成方法
JPH09288380A (ja) 静電現像方法及び非磁性1成分静電現像剤
JPH09288383A (ja) 静電現像方法
JPH0869125A (ja) 静電現像方法
JP3887839B2 (ja) 一成分現像剤及びそれを用いる電子写真画像形成方法
JP3972402B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び該トナーを用いてなる画像形成方法
JPH07295282A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JP4107431B2 (ja) トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP3010917B2 (ja) 絶縁性磁性1成分トナーの現像方法
JPH09329913A (ja) 静電現像剤及び静電現像方法
JP2000056498A (ja) 静電現像剤およびフルカラー静電現像方法
JPH0257302B2 (ja)
JP3503336B2 (ja) 画像形成方法
JPH0623868B2 (ja) 反転現像方法
JP3601244B2 (ja) 非磁性一成分現像剤及び画像形成方法
JPH08240937A (ja) 正帯電トナー及び電子写真方法
JP3601246B2 (ja) 非磁性一成分現像剤及び画像形成方法
JPH10301319A (ja) 磁性現像剤及びこれを用いる画像形成方法
JPH08129304A (ja) 静電現像方法および非磁性1成分静電現像剤
JPH10288856A (ja) 負荷電性一成分現像剤及びそれを用いる画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050408

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050922