JP2004077645A - 歌詞生成装置および歌詞生成機能を実現させるためのプログラム - Google Patents
歌詞生成装置および歌詞生成機能を実現させるためのプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】歌唱に適した歌詞を生成する歌詞生成装置を提供する。
【解決手段】本発明において、歌詞生成部30が、まず品詞構成を特定した歌詞テンプレートを生成する。つづいて、ユーザより指定されたテーマに基づいて、品詞構成で定められた品詞に対応する単語を辞書記憶部70から選択して歌詞テンプレートに挿入し、歌唱にふさわしい歌詞を生成する。歌詞生成部30は、構成記憶部60に保持されたデータを用いて、多種多様な歌詞テンプレートを生成することができ、バリエーションに富んだ歌詞を自動的に生成することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明において、歌詞生成部30が、まず品詞構成を特定した歌詞テンプレートを生成する。つづいて、ユーザより指定されたテーマに基づいて、品詞構成で定められた品詞に対応する単語を辞書記憶部70から選択して歌詞テンプレートに挿入し、歌唱にふさわしい歌詞を生成する。歌詞生成部30は、構成記憶部60に保持されたデータを用いて、多種多様な歌詞テンプレートを生成することができ、バリエーションに富んだ歌詞を自動的に生成することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームや情報配信などの分野において利用することのできる歌詞生成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ユーザインタフェースの一つとして、テキストデータを音声として読み上げる音声合成装置が知られている。近年では単なるユーザインタフェースとしての枠組みを超えて、テキストデータを歌唱する機能を有するものも登場し、声色の使い分けやエコーなどの音響効果を駆使して、ユーザの遊び心を満足させるような工夫がこらされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の音声合成装置において歌唱機能を実行させるためには、ユーザがテキストデータに音符を割り当てる必要がある。この作業はユーザにとって煩わしく、すぐに歌を聴きたいユーザのニーズを満たすことはできない。このような問題点をふまえて、特開2000−105595号公報は、任意のテキストデータを自動的にメロディにのせる技術を提案している。
【0004】
しかしながら、これら従来の歌唱機能を実行するためのアプローチは、既に存在するテキストデータをいかに歌にするかという点に主眼が置かれており、歌詞となるテキストデータが歌唱するにふさわしいものであるか否かについての考慮はされていない。そのため出来上がった曲は、歌詞とメロディに統一性がなく、その完成度は低いと言わざるを得ない。本発明者はこの点に注目し、歌唱に適した歌詞を生成し、その歌詞をメロディにのせて歌唱させる技術を想到するに至った。
【0005】
そこで本発明は、自動的に歌詞を生成する装置およびこの歌詞生成機能を実現することのできるプログラムを提供することを目的とする。また本発明は、自然な歌詞を生成する技術を提供することも目的とする。また本発明は、メロディに合った歌詞を生成し、それをメロディにのせた最終的な曲を生成することも目的とする。また本発明は、曲の生成に関する一連の処理を例えばゲームとして娯楽性をもたせて実現することも目的とする。また本発明は、バリエーションに富んだ歌詞を生成する技術を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一つの態様は、目的の曲、例えばそのジャンル、曲調、その他任意の属性(以下単に「ジャンル」で代表させる)に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、ユーザから少なくともテーマの指定を受け付ける入力受付部と、指定されたテーマをもとに辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを歌詞テンプレートへ挿入することにより曲の歌詞を生成する歌詞生成部とを備える歌詞生成装置を提供する。
【0007】
この歌詞生成装置によると、特定のテーマに対応した歌詞を自動的に生成することができ、メロディにのせたときに耳触りのよい歌詞を作ることが可能となる。「歌詞テンプレート用データ」は、歌詞テンプレートそのもののほか、それを生成するためのデータを含み、歌詞テンプレートは、辞書から読み出す単語を挿入するためのフォーマットに相当する。辞書は、単語を品詞などに対応付けて保持するものであればよく、その保持形式については、ファイル形式であっても、データベース形式であってもよい。辞書の単語数を多くすることにより、生成する歌詞のバリエーションを増やすことができる。
【0008】
本態様による歌詞生成装置は、目的の曲、例えばそのジャンルに則したメロディを記憶するメロディ記憶部と、メロディ記憶部からメロディを読み出し、生成された歌詞にこのメロディをつける曲生成部とをさらに備えてもよい。また、歌詞をメロディにのせて歌唱する歌唱制御部、たとえば音源をさらに備えてもよい。
【0009】
歌詞テンプレート用データが最終的な歌詞テンプレートではなく、その素材となるデータである場合、歌詞生成部は、各データに対して予め設定された選択確率に基づいて歌詞テンプレートを作成してもよい。歌詞生成部が、歌詞ごとに歌詞テンプレートを作成することによって、歌詞のバリエーションを増やすことできる。なお、選択確率とは、複数のテンプレート用データの中からあるデータが選択される確率であり、各データの選択確率に重み付けがなされている場合や、全てのデータの選択確率が等しく設定されている場合なども考えられる。なお、構成記憶部が歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持しない場合には、歌詞のバリエーションを増やすという観点から、構成記憶部に複数の歌詞テンプレートを予め保持させておき、歌詞生成部が歌詞ごとに歌詞テンプレートを選択することが好ましい。
【0010】
歌詞の生成は、例えば当該装置内で作詞家として振る舞うキャラクタによる擬人化された処理として実行されてもよい。この機能は、歌詞生成部か後述のUI処理部、またはそれらの協働で実現されてもよい。辞書記憶部は、キャラクタの状態に応じて分類される単語を辞書として保持し、歌詞生成部は、キャラクタの状態に応じて使用する辞書を定めてもよい。ゲーム中のキャラクタは、例えば感情や環境に応じて状態を変化させ、その状態に応じた単語を歌詞に反映することによって、ゲーム性の高い歌詞の生成を実現することが可能となる。キャラクタの状態は、歌詞生成部により設定される。
【0011】
歌詞テンプレートは複数のブロックに分割され、歌詞生成部は、ブロック毎に使用する辞書を定めて、その歌詞テンプレートに挿入する単語を選択することが好ましい。この歌詞テンプレートは、挿入する単語の品詞およびその音数を含んだデータとして構成されてもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、曲のテーマが指定されたとき、そのテーマに沿って辞書から単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行される歌詞生成装置を提供する。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、曲の作詞段階において、所期の単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行される歌詞生成装置を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、曲のテーマが指定されたとき、そのテーマに沿って辞書から単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞テンプレートはそれぞれ品詞構成を定められた複数のブロックに分割され、先のブロックの品詞構成は、後続するブロックの品詞構成に対して所定の制約を課すことを特徴とする歌詞生成装置を提供する。この歌詞生成装置によると、前後のブロック間の言葉の繋がりを保つことができ、自然な歌詞を生成することができる。ブロックは、後述するメインブロック、サブブロックを含む概念であり、歌詞のフレーズまたはフレーズ群を構成する単位であってよい。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、コンピュータに、ユーザから少なくともテーマの指定を受け付ける機能と、目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレートを取得する機能、すなわち生成したり外部から獲得する機能と、受け付けたテーマをもとに、曲のテーマに応じて分類された単語を保持する辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを歌詞テンプレートへ挿入することにより、曲の歌詞を生成する機能とを実現させるためのプログラムを提供する。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴の組合わせも又発明となりうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の歌詞生成装置をゲームに応用した実施の形態について説明する。この歌詞生成装置は、指定されたテーマについて歌詞を自動的に生成し、またユーザからの指示に基づいて歌詞を修正する機能を有する。さらに、この歌詞生成装置は、完成した歌詞にメロディをつけて歌唱する機能も有する。
【0018】
本実施の形態の理解を容易にするために、まずゲームの流れについて説明する。このゲームは、演歌に目覚めたキャラクタが演歌の名人であるプレイヤ、すなわち、ユーザに弟子入りして作詞活動を行い、自らも演歌歌手として歌詞にメロディをつけて歌って仮想的なレコード売上枚数を伸ばし、最終的にランキング1位を目指すというストーリーで進行する。曲のジャンルは演歌に限らず、カントリーミュージックやポップスなど何でも構わないが、演歌がゲームプレイヤの多くを占める若い世代には新鮮であるという発想のもと、その新鮮さや世代とのミスマッチ感に狙いを定めて演歌を対象としている。ゲームにおいて歌詞の生成は、歌詞生成装置内で作詞家として振る舞うキャラクタによる擬人化された処理として実行されることになる。
【0019】
図1は、実施の形態に係る歌詞生成装置10の構成を示す。歌詞生成装置10は、制御部20、格納部50およびユーザインタフェース部90を備える。制御部20は、歌詞生成部30、曲生成部40および歌詞評価部42を有する。歌詞生成装置10は、CPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者に理解されるところである。
【0020】
歌詞生成装置10は、ユーザが所有する一般的なコンピュータやゲーム装置であってよく、ネットワークで接続されたサーバおよびユーザ端末を含むシステムとして構成されてもよい。システムとして構成される場合には、ユーザ端末の負荷を軽減するために、制御部20および格納部50がサーバ側に設けられ、ユーザインタフェース部90がユーザ端末側に設けられることが好ましい。この場合であっても、ユーザ端末は一般的なコンピュータやゲーム装置であってよく、さらにPDA(Personal Digital Assistants)端末や携帯電話などの携帯端末などであってもよい。
【0021】
制御部20の動作を説明する前に、格納部50に保持されるデータについて説明する。保持されるデータは、歌詞生成装置10の歌詞生成機能および歌唱機能を実現するために用いられる。格納部50は、ハードディスクや不揮発性メモリなどであって、構成記憶部60、辞書記憶部70およびメロディ記憶部80を有する。
【0022】
構成記憶部60は、目的の曲のジャンルに特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレートまたはこの歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持する。図2は、構成記憶部60が保持するデータの一例を示す。ここでは、構成記憶部60が歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持している。構成記憶部60は、形式テーブル62、辞書割当テーブル64、ブロック構造テーブル66および品詞テーブル68を有する。
【0023】
形式テーブル62は採用しうる歌詞構成のフォームを保持する。形式テーブル62は、歌詞のバリエーションを増やすために複数のフォームを保持していることが好ましいが、1つの固定したフォームのみを有するものであってもよい。歌詞フォームは複数のブロックから構成され、ブロックの個数やブロック自身の大きさにより、全体の長さが規定される。辞書割当テーブル64は、歌詞構成の各ブロックに対して、後述する辞書のいずれを割り当てるかを定めた割当データを保持する。ブロック構造テーブル66は、各ブロックの品詞構成を定めるためのブロック構造を保持する。品詞テーブル68は、ブロック構造に基づいて選択される品詞構成を有する。この品詞構成は、歌詞構成のフォームに挿入する単語の品詞を定める。品詞構成を全て定めたフォームを、歌詞テンプレートと呼ぶ。
【0024】
以上は構成記憶部60が歌詞テンプレートを生成するためのデータを有する例だが、構成記憶部60は歌詞テンプレートを予め保持していてもよい。この場合、歌詞テンプレートを生成するためのデータ、すなわち形式テーブル62、辞書割当テーブル64、ブロック構造テーブル66および品詞テーブル68はなくてもよい。
【0025】
辞書記憶部70は、歌詞テンプレートに挿入するべき単語を辞書として保持する。図3は、辞書記憶部70が保持する辞書の一例を示す。辞書記憶部70は、複数のテーマ辞書72a〜72n(以下、適宜符号「72」で代表させる)、複数のキャラクタ辞書74a〜74m(以下、適宜符号「74」で代表させる)およびユーザ辞書76を有する。テーマ辞書72は、作成する曲のテーマに応じて分類された単語、すなわちテーマに関連する単語をテーマごとに保持する。作詞段階においてユーザがテーマを選択すると、そのテーマに関する辞書が参照され、その辞書から単語が選択される。キャラクタ辞書74は、作詞家であるキャラクタの状態に応じて分類された単語を保持する。ゲーム性を高めるために、キャラクタの状態は感情の高低で表現されてもよく、キャラクタ辞書74は、感情の高ぶっているときに使用される辞書や、落ち込んでいるときに使用される辞書などを含んでよい。例えば前者の辞書は、明るく前向きな単語を中心に保持し、後者の辞書は暗くて湿っぽい単語を中心に保持するものであってよい。ユーザ辞書76はユーザが任意に単語を追加・削除して作成することのできる辞書である。
【0026】
メロディ記憶部80は、目的の曲のジャンルに則したメロディを保持する。本実施の形態においては、メロディ記憶部80が演歌用のメロディを保持している。もちろん、演歌以外のジャンルの曲を作詞する場合、メロディ記憶部80がそのジャンルに則したメロディを保持することが好ましい。メロディの長さは、生成する歌詞の長さに合うように予め設定されることが好ましい。形式テーブル62に保持される歌詞フォームに複数の長さのものが存在する場合には、メロディ記憶部80に、それぞれの長さに合わせたメロディを用意しておくことが好ましい。
【0027】
図1に戻り、ユーザインタフェース部90は、入力ツール92、入力受付部94、UI処理部96および出力部100を有し、出力部100は、モニタ102とスピーカ104を含む。歌詞生成装置10が一般的なコンピュータや携帯端末の場合、入力ツール92はポインティングデバイスやキーボードであり、ゲーム専用装置の場合にはゲームコントローラであってよい。ユーザによる指示入力は、この入力ツール92を介して行われる。入力受付部94は、ユーザから指示入力を受け付け、UI処理部96に供給する。UI処理部96は、この指示入力を制御部20または出力部100に供給し、また制御部20からの指示を出力部100の出力結果に反映させる。モニタ102にはゲーム画面が表示され、制御部20において歌詞が生成されると、ユーザはその歌詞をモニタ102を通じて確認し、入力ツール92を介して修正指示などの入力を行うことができる。またスピーカ104は、キャラクタによる歌唱を音声出力する。
【0028】
以下、歌詞生成装置10の歌詞生成機能について説明する。制御部20において、この機能は歌詞生成部30により実行される。歌詞生成部30は、ユーザから指定される曲のテーマをもとにその曲の歌詞を自動的に生成し、生成した歌詞をモニタ102に表示させる。また歌詞生成部30は、ユーザから歌詞の一部について修正指示を受けると、該当部分の修正候補を複数個生成してモニタ102に表示させる。複数の修正候補の中からユーザが一つのフレーズを決定すると、歌詞生成部30は、その決定指示を受けて、歌詞の該当部分をそのフレーズに置換する。ユーザによる一連の修正が終わると、歌詞が完成する。
【0029】
図4は、歌詞生成部30の構成を示す。歌詞生成部30は、テンプレート生成部110、辞書選択部112、単語挿入部114、修正単語選択部116および修正決定部118を有する。以下、ゲームの進行に伴ってモニタ102に表示される画面イメージとともに、歌詞生成部30の各構成の機能および動作について説明する。
【0030】
図5は、モニタ102に表示されるテーマ選択画面の一例を示す。これはゲームの初期画面に相当し、ユーザは入力ツール92を介して、画面に提示された複数のテーマの中から少なくとも1つのテーマを選択して指定する。入力受付部94(図1参照)が、ユーザからテーマの指定を受け付け、UI処理部96が、テンプレート生成部110に供給する。この例では、ユーザが「動物」と「キムチ」の2つのテーマを順に選択する。テーマの選択順は、後に辞書の割当てに影響を与える場合があることから、最初に選択した「動物」を第1テーマ、「キムチ」を第2テーマと呼ぶ。
【0031】
テンプレート生成部110は、テーマが指定されたことを契機として、構成記憶部60の形式テーブル62から、曲の生成に利用するための歌詞構成のフォームを1つ選択する。この選択は、予め設定された確率に基づいて行われる。歌詞フォームは4つのメインブロックから構成され、説明の都合上、各メインブロックを先頭からAメロ、Bメロ、Sメロ、Eメロと呼び、各メインブロックは、サブブロックから構成される。この例では、形式テーブル62が第1フォームおよび第2フォームの2つを予め保持しており、Aメロ、Bメロ、SメロおよびEメロが、第1フォームではそれぞれ4、4、2および2のサブブロックから構成され、第2フォームではそれぞれ4、2、2および2のサブブロックから構成されている。サブブロックの個数は、歌詞の長さに関係する。複数種のフォームを用意することにより、生成する歌詞のバリエーションを増やすことが可能となる。ここでは、第1フォームを選択したとする。なお、Aメロに含まれるサブブロックを先頭から順にA1、A2、A3、A4と呼び、同様にBメロに含まれるサブブロックをB1、B2、B3、B4、Sメロに含まれるサブブロックをS1、S2、Eメロに含まれるサブブロックをE1、E2と呼ぶ。
【0032】
歌詞フォームが決定されると、辞書選択部112が、辞書割当テーブル64から、各メインブロックに対する辞書の割当てを定めたデータを選択する。割当データは、例えば所定のメインブロックに対して、第1テーマ、すなわち動物の辞書、第2テーマ、すなわちキムチの辞書、キャラクタ辞書、ユーザ辞書のうちの特定の1つ又は特定の2つ以上組み合わせたものを割り当てるというデータである。最終的に生成される歌詞は使用する辞書により大きく影響され、辞書の割当てにより歌詞全体の方向性が定められる。使用するキャラクタ辞書は、そのときのキャラクタの状態により設定される。歌詞生成部30は、キャラクタの状態を定める状態設定部(図示せず)を有してもよい。辞書の割当ては、メインブロックごとに設定されることが好ましく、フォーム全体に関して一律に設定されてもよい。辞書選択部112は割当データを予め設定された確率に基づいて選択する。
【0033】
図6は、メインブロックに辞書を割り当てた状態を示す。キャラクタ辞書およびユーザ辞書は、全てのメインブロックに割り当てられる。第1テーマ(動物)辞書はAメロおよびSメロに割り当てられ、第2テーマ(キムチ)辞書はBメロ、SメロおよびEメロに割り当てられる。当然ながら、それぞれのテーマ辞書を別のメインブロックに割り当ててもよく、キャラクタ辞書およびユーザ辞書を一部のメインブロックのみに割り当ててもよい。メインブロック毎に使用する辞書の種類を異ならせることにより、一つの歌詞に変化をもたせることができ、ユニークな作詞が実現できる。
【0034】
歌詞フォームが決定されると、テンプレート生成部110は、予め設定された確率に基づいて、ブロック構造テーブル66に保持されたブロック構造に関するデータをもとに、各サブブロックの構造を決定する。ブロック構造は、挿入する単語の品詞を定めるための前提条件として、メインブロック毎に設定される。ブロック構造として、以下に示すk2head、k2end、k2bothおよびk4headの4種類を設定し、これらを任意に組み合わせることにより、歌詞フォームの構造の概要を定める。
【0035】
【表1】
2つのサブブロックからなるメインブロックにおいては、2ブロック用の構造であるk2head、k2endまたはk2bothのいずれかが選択される。一方、4つのサブブロックからなるメインブロックにおいては、k4headが単独で選択されるか、k2head、k2endまたはk2bothの2つを組み合わせたもの、ないしはk2bothの繰り返しが選択される。なお、k2head、k2endまたはk2bothの2つを組み合わせる場合には、k2endが先頭の2ブロックにこないようルールを定めておく。ここでは、テンプレート生成部110がAメロにk2head、k2end、Bメロにk4head、Sメロにk2both、Eメロにk2endを選択したとする。
【0036】
つづいて、テンプレート生成部110は、予め設定された確率に基づいて決定されたブロック構造をもとに品詞テーブル68から具体的な品詞の構成を決定する。品詞テーブル68は、k2headやk2endなどのブロック構造に対応付けて、複数の品詞構成を保持している。品詞構成は、最終的に挿入する単語の品詞を特定するものであり、具体的には挿入する単語の品詞と音数を、時系列的に順に並べている。一例として、品詞構成は「形容詞連用3+動詞未然2+助詞”ない”+助詞”と”」のように形成される。このうち、品詞の後に続く活用形は単語を挿入するときの活用形を示し、数字はその活用形にしたときの音数を示す。したがって「形容詞連用3」の箇所には、連用形にしたときに3音となる形容詞の単語が挿入される。助詞については品詞構成の中で予め定められている。
【0037】
1つのブロック構造において、先のサブブロックに後続する次のサブブロックの品詞構成は、先のサブブロックの品詞構成による制限を受けるように設定される。この制限を「後続制限」と呼び、後続制限は、前後のサブブロックの繋がりを保つ。後続制限は、歌詞を最初に生成するときだけでなく、ユーザが歌詞の修正を行う場合にも適用されることが好ましい。
【0038】
図7は、テンプレート生成部110により生成されたテンプレートの一例を示す。テンプレート生成部110は、メインブロックごとに定められたブロック構造をもとに、予め設定された確率にしたがって品詞構成を設定する。具体的に、Aメロはk2headとk2endの2つのブロック構造より形成され、それぞれのブロック構造に品詞構成が決定される。サブブロックA1およびA2についていえば、まず、k2headの最初のサブブロックA1についての品詞構成が選択され、後続のサブブロックA2の品詞構成が、サブブロックA1の品詞構成に応じて設定される後続制限にしたがって選択される。この後続制限により、サブブロックA1とA2の間で、言葉としての繋がりが保持される。k2endのサブブロックA3およびA4についても同様に品詞構成が選択される。通常k2endは、歌詞を区切るときに用いられ、k2endの最後は、結果を表現するために、助詞「た」で締めくくられるものが多い。
【0039】
なおBメロはk4headにより形成されるが、各サブブロックの構造は、次のブロック構造に対して後続制限を設定し、したがってサブブロックB2、B3、B4の品詞構成は、それぞれ直前のサブブロックB1、B2、B3によって制限された品詞構成の中から選択される。
【0040】
サブブロックの音数は、奇数番目のサブブロックが8音または7音、偶数番目のサブブロックが7音または5音となるように構成されることが好ましい。本発明者は、このように音数構成を設定することにより歌詞を演歌らしく生成できることを見い出だし、この知見をもとに、品詞テーブル68の品詞構成を設定した。なお演歌以外の曲に本歌詞生成装置10を利用する場合、上記の音数構成だけでなく、当然、その曲に応じた音数構成を設定してよい。全てのサブブロックについて品詞構成を決定することにより、歌詞のテンプレートが完成する。なお品詞構成は確率的に選択され、図7に示した例に限定されない。
【0041】
単語挿入部114は、決定された品詞構成に応じて、辞書記憶部70から単語を選択して読み出し、生成した歌詞テンプレートに挿入する。辞書は、図6に示したように、辞書選択部112によって各メインブロックに割り当てられたものを採用する。メインブロックに複数の辞書が割り当てられている場合には、各辞書または単語に対して予め設定された選択確率に基づいて、品詞構成により定められた音数および品詞の属性をもつ単語を選択する。全てのサブブロックに単語を挿入することにより、AメロからEメロまでの一連の歌詞が生成される。
【0042】
なお、単語挿入部114が、指定された音数を満たす単語を辞書から得ることができない場合、それよりも少ない音数の単語を選択して、そのサブブロック内に音引き「ー」を挿入する。単語挿入部114は、音引きをサブブロック内の任意の場所に挿入してもよいが、母音がある場合にはその直後に挿入することが好ましく、サブブロックの先頭や、撥音の直後に挿入することは好ましくない。音引きを加えて指定された音数に合わせることにより、歌唱時の不自然さを解消することができる。
【0043】
図8は、モニタ102に表示される歌詞確認画面の一例を示す。モニタ102には、歌詞生成部30により生成された歌詞が表示される。ユーザはこの歌詞でよければ「決定」ボタンを押して、歌詞を決定する。一方、ユーザはこの歌詞の構成自体を変更したい場合には「やり直し」ボタンを押して歌詞を消去し、最初から歌詞を生成し直す。歌詞の再生成は、メニューの選択から行ってもよく、メニューは変えずにテンプレートの作成から行うようにしてもよい。
【0044】
歌詞の一部を変更する場合には、ユーザは、入力ツール92を介して該当箇所を指定し、「他の候補」ボタンを押して歌詞生成部30に修正指示を送る。
【0045】
図4に戻って、修正単語選択部116は、修正指示を受けると、修正すべきサブブロックを特定し、そのサブブロックに挿入する他の単語を選択する。品詞構成は、テンプレート生成部110において既に作成されたものを利用してもよく、新たに作成されたものを利用してもよい。なお、修正するサブブロックが後続制限を受けている場合には、修正単語選択部116が、その後続制限に応じて単語を選択する。修正単語選択部116は、ユーザの選択肢を広げるために、複数の単語を選択し、そのサブブロック用のフレーズを複数生成することが好ましい。UI処理部96は、選択された複数のフレーズを受け取り、モニタ102に並べて表示させる。ユーザはそれらの候補の中から入力ツール92を介して1つのフレーズを選択し、歌詞生成部30に対して決定指示を送る。修正決定部118は、決定指示を受けると、選択されたフレーズを単語挿入部114に供給し、単語挿入部114が歌詞中の該当箇所をそのフレーズに置き換えて、UI処理部96を介してモニタ102に表示させる。なお、提示された候補の中に気に入ったものがなければ、ユーザはさらに修正指示をだして修正単語選択部116に新たな候補を生成させる。
【0046】
修正単語選択部116は、ユーザからの修正指示を解析して、ユーザ好みの歌詞を生成する機能を有してもよい。例えば、修正単語選択部116は、ユーザがよく使う単語や全く使わない単語などを統計処理して検出し、よく使う単語の重み値を高く設定して、その単語が確率的に選択されやすくしてもよい。
【0047】
図9は、歌詞生成装置10による歌詞生成フローを示す。最初に、ユーザからテーマの指定を受け付ける(S10)。つづいて、複数のブロックから構成される歌詞フォームを決定し(S12)、各ブロックに対して使用する辞書を割り当てる(S14)。さらに、歌詞フォームのブロック構造を定めて、ブロックの品詞構成を決定する(S16)。つぎにこの品詞構成に基づいて、割り当てられた辞書から単語を選択し、歌詞フォームに挿入する(S18)。全てのブロックに対して単語を挿入することにより、全体の歌詞を生成する(S20)。
【0048】
ユーザは画面を通じて歌詞を確認し、修正すべき箇所がある場合には修正指示を入力する(S22のN)。歌詞生成装置10は、既に定められた辞書および品詞構成に基づいて修正候補を生成して、画面に提示する(S24)。ユーザがこの修正候補に満足せず、さらに修正指示を入力した場合(S26のN)、歌詞生成装置10は再度、修正候補を生成して画面に提示する(S24)。一方、ユーザが修正候補に満足した場合には、その修正候補についての決定指示を入力し(S26のY)、該当箇所をその修正候補に置き換えて歌詞を再生成する(S20)。この歌詞に対して修正がない場合には(S22のY)、歌詞生成フローを終了し、歌詞が完成する。
【0049】
歌詞の生成が完了すると、曲生成部40が、メロディ記憶部80からメロディを読み出し、このメロディを歌詞につける。メロディ記憶部80は、予め演歌に則した複数のメロディを記憶しておき、メロディは、予め設定された確率で選択される。曲生成部40は、この歌をゲーム中のキャラクタに歌わせ、その音声がスピーカ104より出力される。上記したように、曲のジャンルに合わせて歌詞の音数構成に一定の制約を課すことにより、歌詞を自然にメロディにのせることが可能となる。歌唱中、モニタ102にキャラクタが熱唱する姿を表示させたり、歌詞中のテーマに関する単語や画像なども強調表示させることにより、ゲームとしての娯楽性を高めてもよい。
【0050】
キャラクタによる歌唱時、音素は、サブブロックの音数に基づいて区切られることが好ましい。例えば8音の場合には、4音と4音に分けられ、7音の場合には、品詞構成を参照して3音と4音、または4音と3音に分けられる。5音の場合には区切らなくてよい。歌に区切りをいれることにより、キャラクタに真の演歌歌手のような歌い方をさせることができ、更にこぶしもきかせる構成とすれば、ユーザがリアルな歌唱を楽しむことができる。そのため、種々の品詞構成に合わせたメロディを用意しておき、歌詞のサブブロックの品詞構成に応じて、メロディを選択するのが好ましい。
【0051】
歌詞評価部42は、生成された歌詞を評価する。ゲーム中、この評価は、キャラクタの歌のランキングもしくは仮想的なレコード売上枚数などの形式で行われてもよい。歌詞評価部42は、生成した歌詞の総数、歌詞の後続制限の正しさなどを加味して、キャラクタにより歌唱された歌を評価する。後続制限も考慮することにより、歌詞の繋がりの適切さが判断され、結果として、その歌詞が歌唱にふさわしいか客観的な評価が得られる。
【0052】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組合せに、さらにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そうした例を挙げる。
【0053】
歌詞生成装置10は、日本語の歌詞に限らず、他の言語にも応用することが可能である。その場合、音数は音節数で考えてもよい。
【0054】
ジャンル自体をユーザから選択可能に構成してもよい。そのために、例えば格納部50に複数ジャンルに対応する諸データを保持させ、制御部20またはユーザインタフェース部90に、図示しない「ジャンル選択部」を設けてもよい。
【0055】
構成記憶部60は、曲のジャンルに代えて、またはジャンルに加えて、音階や拍子などの客観属性や、曲調をはじめとする主観属性ごとに特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持してもよい。
【0056】
辞書記憶部70は、曲のテーマに応じて分類された単語を保持しているが、テーマは「動物」「キムチ」など具体的な物である必要はなく、「幸せ」のような観念的または抽象的なものでもよいし、「「か」から始まる単語」のように、語句自体について定まる特徴であってもよい。
【0057】
作詞のプロセスはキャラクタによってユーザとの相互作用でなされたが、このキャラクタは動物やロボットのような、人間ではないもののほか、実在の歌手、作詞家、またはユーザ自身のように人間を表象するものであってもよい。
【0058】
歌詞生成部30で生成された歌詞や、曲生成部40で最終的に生成された曲を記録するために、図示しない「歌詞記録部」または「曲記録部」を設けてもよい。また、そうした記録部として、メモリカードその他可搬性のあるものをサポートすれば、ユーザは自分が気に入った歌詞や曲を手軽に交換したり保存することができる。
【0059】
曲生成部40は、メロディ記憶部80に予め記録されたメロディを利用したが、当然、ユーザが入力したメロディを歌詞に付与してもよい。その際、ユーザに対し、UI処理部96との連携でメロディを編集するための「メロディ編集部」、生成されたメロディを試聴するための「メロディ試聴部」を設けることが望ましい。
【0060】
歌詞生成装置10をインターネット等のネットワークに接続して利用する場合、いわゆるネットワークゲームとしての構成を追加してもよい。たとえば、UI処理部96は図示しない通信制御部を介してネットワークから取得された指示を処理してもよい。その場合、例えば友人どうしが遠隔から相手の歌詞を修正することもできる。
【0061】
歌詞生成装置10がネットワークに接続される場合さらに、ユーザが作った曲をサーバその他に保存し、これを適宜サーバ側で所定のアルゴリズムで評価して複数ユーザの得点を競わせる構成も可能である。簡単な例としては、制御部20の歌詞評価部42をローカルだけでなく、またはローカルのものに代えて、サーバ側に持たせ、かつその評価手法をさらに複雑かつより妥当なものとすれば、サーバ側による評価がユーザの興味の対象となり、サーバへのアクセスが増加するなど、種々のビジネスモデルを展開する契機ともなる。サーバ側は、必ずしもアルゴリズムによる評価ではなく、人が主観評価してもよい。そのうえで優秀な曲を選定すれば、歌詞生成装置10は作詞家発掘のツールと考えることができ、ひいては、歌詞生成装置10の需要も喚起できる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の歌詞生成装置によれば、自動的に歌詞を生成することができる。また、歌詞をより自然な形で作詞することができる。さらに、作詞のプロセスをゲームとして楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る歌詞生成装置の構成を示す図である。
【図2】構成記憶部が保持するデータの一例を示す図である。
【図3】辞書記憶部が保持する辞書の一例を示す図である。
【図4】歌詞生成部の構成を示す図である。
【図5】モニタに表示されるテーマ選択画面の一例を示す図である。
【図6】メインブロックに辞書を割り当てた状態を説明するための説明図である。
【図7】テンプレート生成部により生成されたテンプレートの一例を示す図である。
【図8】モニタに表示される歌詞確認画面の一例を示す図である。
【図9】歌詞生成装置による歌詞生成フローを示す図である。
【符号の説明】
10・・・歌詞生成装置、20・・・制御部、30・・・歌詞生成部、40・・・曲生成部、42・・・歌詞評価部、50・・・格納部、60・・・構成記憶部、62・・・形式テーブル、64・・・辞書割当テーブル、66・・・ブロック構造テーブル、68・・・品詞テーブル、70・・・辞書記憶部、72・・・テーマ辞書、74・・・キャラクタ辞書、76・・・ユーザ辞書、80・・・メロディ記憶部、90・・・ユーザインタフェース部、92・・・入力ツール、94・・・入力受付部、96・・・UI処理部、100・・・出力部、102・・・モニタ、104・・・スピーカ、110・・・テンプレート生成部、112・・・辞書選択部、114・・・単語挿入部、116・・・修正単語選択部、118・・・修正決定部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームや情報配信などの分野において利用することのできる歌詞生成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ユーザインタフェースの一つとして、テキストデータを音声として読み上げる音声合成装置が知られている。近年では単なるユーザインタフェースとしての枠組みを超えて、テキストデータを歌唱する機能を有するものも登場し、声色の使い分けやエコーなどの音響効果を駆使して、ユーザの遊び心を満足させるような工夫がこらされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の音声合成装置において歌唱機能を実行させるためには、ユーザがテキストデータに音符を割り当てる必要がある。この作業はユーザにとって煩わしく、すぐに歌を聴きたいユーザのニーズを満たすことはできない。このような問題点をふまえて、特開2000−105595号公報は、任意のテキストデータを自動的にメロディにのせる技術を提案している。
【0004】
しかしながら、これら従来の歌唱機能を実行するためのアプローチは、既に存在するテキストデータをいかに歌にするかという点に主眼が置かれており、歌詞となるテキストデータが歌唱するにふさわしいものであるか否かについての考慮はされていない。そのため出来上がった曲は、歌詞とメロディに統一性がなく、その完成度は低いと言わざるを得ない。本発明者はこの点に注目し、歌唱に適した歌詞を生成し、その歌詞をメロディにのせて歌唱させる技術を想到するに至った。
【0005】
そこで本発明は、自動的に歌詞を生成する装置およびこの歌詞生成機能を実現することのできるプログラムを提供することを目的とする。また本発明は、自然な歌詞を生成する技術を提供することも目的とする。また本発明は、メロディに合った歌詞を生成し、それをメロディにのせた最終的な曲を生成することも目的とする。また本発明は、曲の生成に関する一連の処理を例えばゲームとして娯楽性をもたせて実現することも目的とする。また本発明は、バリエーションに富んだ歌詞を生成する技術を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一つの態様は、目的の曲、例えばそのジャンル、曲調、その他任意の属性(以下単に「ジャンル」で代表させる)に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、ユーザから少なくともテーマの指定を受け付ける入力受付部と、指定されたテーマをもとに辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを歌詞テンプレートへ挿入することにより曲の歌詞を生成する歌詞生成部とを備える歌詞生成装置を提供する。
【0007】
この歌詞生成装置によると、特定のテーマに対応した歌詞を自動的に生成することができ、メロディにのせたときに耳触りのよい歌詞を作ることが可能となる。「歌詞テンプレート用データ」は、歌詞テンプレートそのもののほか、それを生成するためのデータを含み、歌詞テンプレートは、辞書から読み出す単語を挿入するためのフォーマットに相当する。辞書は、単語を品詞などに対応付けて保持するものであればよく、その保持形式については、ファイル形式であっても、データベース形式であってもよい。辞書の単語数を多くすることにより、生成する歌詞のバリエーションを増やすことができる。
【0008】
本態様による歌詞生成装置は、目的の曲、例えばそのジャンルに則したメロディを記憶するメロディ記憶部と、メロディ記憶部からメロディを読み出し、生成された歌詞にこのメロディをつける曲生成部とをさらに備えてもよい。また、歌詞をメロディにのせて歌唱する歌唱制御部、たとえば音源をさらに備えてもよい。
【0009】
歌詞テンプレート用データが最終的な歌詞テンプレートではなく、その素材となるデータである場合、歌詞生成部は、各データに対して予め設定された選択確率に基づいて歌詞テンプレートを作成してもよい。歌詞生成部が、歌詞ごとに歌詞テンプレートを作成することによって、歌詞のバリエーションを増やすことできる。なお、選択確率とは、複数のテンプレート用データの中からあるデータが選択される確率であり、各データの選択確率に重み付けがなされている場合や、全てのデータの選択確率が等しく設定されている場合なども考えられる。なお、構成記憶部が歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持しない場合には、歌詞のバリエーションを増やすという観点から、構成記憶部に複数の歌詞テンプレートを予め保持させておき、歌詞生成部が歌詞ごとに歌詞テンプレートを選択することが好ましい。
【0010】
歌詞の生成は、例えば当該装置内で作詞家として振る舞うキャラクタによる擬人化された処理として実行されてもよい。この機能は、歌詞生成部か後述のUI処理部、またはそれらの協働で実現されてもよい。辞書記憶部は、キャラクタの状態に応じて分類される単語を辞書として保持し、歌詞生成部は、キャラクタの状態に応じて使用する辞書を定めてもよい。ゲーム中のキャラクタは、例えば感情や環境に応じて状態を変化させ、その状態に応じた単語を歌詞に反映することによって、ゲーム性の高い歌詞の生成を実現することが可能となる。キャラクタの状態は、歌詞生成部により設定される。
【0011】
歌詞テンプレートは複数のブロックに分割され、歌詞生成部は、ブロック毎に使用する辞書を定めて、その歌詞テンプレートに挿入する単語を選択することが好ましい。この歌詞テンプレートは、挿入する単語の品詞およびその音数を含んだデータとして構成されてもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、曲のテーマが指定されたとき、そのテーマに沿って辞書から単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行される歌詞生成装置を提供する。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、曲の作詞段階において、所期の単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行される歌詞生成装置を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、曲のテーマが指定されたとき、そのテーマに沿って辞書から単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部とを備え、歌詞テンプレートはそれぞれ品詞構成を定められた複数のブロックに分割され、先のブロックの品詞構成は、後続するブロックの品詞構成に対して所定の制約を課すことを特徴とする歌詞生成装置を提供する。この歌詞生成装置によると、前後のブロック間の言葉の繋がりを保つことができ、自然な歌詞を生成することができる。ブロックは、後述するメインブロック、サブブロックを含む概念であり、歌詞のフレーズまたはフレーズ群を構成する単位であってよい。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、コンピュータに、ユーザから少なくともテーマの指定を受け付ける機能と、目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレートを取得する機能、すなわち生成したり外部から獲得する機能と、受け付けたテーマをもとに、曲のテーマに応じて分類された単語を保持する辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを歌詞テンプレートへ挿入することにより、曲の歌詞を生成する機能とを実現させるためのプログラムを提供する。
【0016】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴の組合わせも又発明となりうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の歌詞生成装置をゲームに応用した実施の形態について説明する。この歌詞生成装置は、指定されたテーマについて歌詞を自動的に生成し、またユーザからの指示に基づいて歌詞を修正する機能を有する。さらに、この歌詞生成装置は、完成した歌詞にメロディをつけて歌唱する機能も有する。
【0018】
本実施の形態の理解を容易にするために、まずゲームの流れについて説明する。このゲームは、演歌に目覚めたキャラクタが演歌の名人であるプレイヤ、すなわち、ユーザに弟子入りして作詞活動を行い、自らも演歌歌手として歌詞にメロディをつけて歌って仮想的なレコード売上枚数を伸ばし、最終的にランキング1位を目指すというストーリーで進行する。曲のジャンルは演歌に限らず、カントリーミュージックやポップスなど何でも構わないが、演歌がゲームプレイヤの多くを占める若い世代には新鮮であるという発想のもと、その新鮮さや世代とのミスマッチ感に狙いを定めて演歌を対象としている。ゲームにおいて歌詞の生成は、歌詞生成装置内で作詞家として振る舞うキャラクタによる擬人化された処理として実行されることになる。
【0019】
図1は、実施の形態に係る歌詞生成装置10の構成を示す。歌詞生成装置10は、制御部20、格納部50およびユーザインタフェース部90を備える。制御部20は、歌詞生成部30、曲生成部40および歌詞評価部42を有する。歌詞生成装置10は、CPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者に理解されるところである。
【0020】
歌詞生成装置10は、ユーザが所有する一般的なコンピュータやゲーム装置であってよく、ネットワークで接続されたサーバおよびユーザ端末を含むシステムとして構成されてもよい。システムとして構成される場合には、ユーザ端末の負荷を軽減するために、制御部20および格納部50がサーバ側に設けられ、ユーザインタフェース部90がユーザ端末側に設けられることが好ましい。この場合であっても、ユーザ端末は一般的なコンピュータやゲーム装置であってよく、さらにPDA(Personal Digital Assistants)端末や携帯電話などの携帯端末などであってもよい。
【0021】
制御部20の動作を説明する前に、格納部50に保持されるデータについて説明する。保持されるデータは、歌詞生成装置10の歌詞生成機能および歌唱機能を実現するために用いられる。格納部50は、ハードディスクや不揮発性メモリなどであって、構成記憶部60、辞書記憶部70およびメロディ記憶部80を有する。
【0022】
構成記憶部60は、目的の曲のジャンルに特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレートまたはこの歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持する。図2は、構成記憶部60が保持するデータの一例を示す。ここでは、構成記憶部60が歌詞テンプレートを生成するためのデータを保持している。構成記憶部60は、形式テーブル62、辞書割当テーブル64、ブロック構造テーブル66および品詞テーブル68を有する。
【0023】
形式テーブル62は採用しうる歌詞構成のフォームを保持する。形式テーブル62は、歌詞のバリエーションを増やすために複数のフォームを保持していることが好ましいが、1つの固定したフォームのみを有するものであってもよい。歌詞フォームは複数のブロックから構成され、ブロックの個数やブロック自身の大きさにより、全体の長さが規定される。辞書割当テーブル64は、歌詞構成の各ブロックに対して、後述する辞書のいずれを割り当てるかを定めた割当データを保持する。ブロック構造テーブル66は、各ブロックの品詞構成を定めるためのブロック構造を保持する。品詞テーブル68は、ブロック構造に基づいて選択される品詞構成を有する。この品詞構成は、歌詞構成のフォームに挿入する単語の品詞を定める。品詞構成を全て定めたフォームを、歌詞テンプレートと呼ぶ。
【0024】
以上は構成記憶部60が歌詞テンプレートを生成するためのデータを有する例だが、構成記憶部60は歌詞テンプレートを予め保持していてもよい。この場合、歌詞テンプレートを生成するためのデータ、すなわち形式テーブル62、辞書割当テーブル64、ブロック構造テーブル66および品詞テーブル68はなくてもよい。
【0025】
辞書記憶部70は、歌詞テンプレートに挿入するべき単語を辞書として保持する。図3は、辞書記憶部70が保持する辞書の一例を示す。辞書記憶部70は、複数のテーマ辞書72a〜72n(以下、適宜符号「72」で代表させる)、複数のキャラクタ辞書74a〜74m(以下、適宜符号「74」で代表させる)およびユーザ辞書76を有する。テーマ辞書72は、作成する曲のテーマに応じて分類された単語、すなわちテーマに関連する単語をテーマごとに保持する。作詞段階においてユーザがテーマを選択すると、そのテーマに関する辞書が参照され、その辞書から単語が選択される。キャラクタ辞書74は、作詞家であるキャラクタの状態に応じて分類された単語を保持する。ゲーム性を高めるために、キャラクタの状態は感情の高低で表現されてもよく、キャラクタ辞書74は、感情の高ぶっているときに使用される辞書や、落ち込んでいるときに使用される辞書などを含んでよい。例えば前者の辞書は、明るく前向きな単語を中心に保持し、後者の辞書は暗くて湿っぽい単語を中心に保持するものであってよい。ユーザ辞書76はユーザが任意に単語を追加・削除して作成することのできる辞書である。
【0026】
メロディ記憶部80は、目的の曲のジャンルに則したメロディを保持する。本実施の形態においては、メロディ記憶部80が演歌用のメロディを保持している。もちろん、演歌以外のジャンルの曲を作詞する場合、メロディ記憶部80がそのジャンルに則したメロディを保持することが好ましい。メロディの長さは、生成する歌詞の長さに合うように予め設定されることが好ましい。形式テーブル62に保持される歌詞フォームに複数の長さのものが存在する場合には、メロディ記憶部80に、それぞれの長さに合わせたメロディを用意しておくことが好ましい。
【0027】
図1に戻り、ユーザインタフェース部90は、入力ツール92、入力受付部94、UI処理部96および出力部100を有し、出力部100は、モニタ102とスピーカ104を含む。歌詞生成装置10が一般的なコンピュータや携帯端末の場合、入力ツール92はポインティングデバイスやキーボードであり、ゲーム専用装置の場合にはゲームコントローラであってよい。ユーザによる指示入力は、この入力ツール92を介して行われる。入力受付部94は、ユーザから指示入力を受け付け、UI処理部96に供給する。UI処理部96は、この指示入力を制御部20または出力部100に供給し、また制御部20からの指示を出力部100の出力結果に反映させる。モニタ102にはゲーム画面が表示され、制御部20において歌詞が生成されると、ユーザはその歌詞をモニタ102を通じて確認し、入力ツール92を介して修正指示などの入力を行うことができる。またスピーカ104は、キャラクタによる歌唱を音声出力する。
【0028】
以下、歌詞生成装置10の歌詞生成機能について説明する。制御部20において、この機能は歌詞生成部30により実行される。歌詞生成部30は、ユーザから指定される曲のテーマをもとにその曲の歌詞を自動的に生成し、生成した歌詞をモニタ102に表示させる。また歌詞生成部30は、ユーザから歌詞の一部について修正指示を受けると、該当部分の修正候補を複数個生成してモニタ102に表示させる。複数の修正候補の中からユーザが一つのフレーズを決定すると、歌詞生成部30は、その決定指示を受けて、歌詞の該当部分をそのフレーズに置換する。ユーザによる一連の修正が終わると、歌詞が完成する。
【0029】
図4は、歌詞生成部30の構成を示す。歌詞生成部30は、テンプレート生成部110、辞書選択部112、単語挿入部114、修正単語選択部116および修正決定部118を有する。以下、ゲームの進行に伴ってモニタ102に表示される画面イメージとともに、歌詞生成部30の各構成の機能および動作について説明する。
【0030】
図5は、モニタ102に表示されるテーマ選択画面の一例を示す。これはゲームの初期画面に相当し、ユーザは入力ツール92を介して、画面に提示された複数のテーマの中から少なくとも1つのテーマを選択して指定する。入力受付部94(図1参照)が、ユーザからテーマの指定を受け付け、UI処理部96が、テンプレート生成部110に供給する。この例では、ユーザが「動物」と「キムチ」の2つのテーマを順に選択する。テーマの選択順は、後に辞書の割当てに影響を与える場合があることから、最初に選択した「動物」を第1テーマ、「キムチ」を第2テーマと呼ぶ。
【0031】
テンプレート生成部110は、テーマが指定されたことを契機として、構成記憶部60の形式テーブル62から、曲の生成に利用するための歌詞構成のフォームを1つ選択する。この選択は、予め設定された確率に基づいて行われる。歌詞フォームは4つのメインブロックから構成され、説明の都合上、各メインブロックを先頭からAメロ、Bメロ、Sメロ、Eメロと呼び、各メインブロックは、サブブロックから構成される。この例では、形式テーブル62が第1フォームおよび第2フォームの2つを予め保持しており、Aメロ、Bメロ、SメロおよびEメロが、第1フォームではそれぞれ4、4、2および2のサブブロックから構成され、第2フォームではそれぞれ4、2、2および2のサブブロックから構成されている。サブブロックの個数は、歌詞の長さに関係する。複数種のフォームを用意することにより、生成する歌詞のバリエーションを増やすことが可能となる。ここでは、第1フォームを選択したとする。なお、Aメロに含まれるサブブロックを先頭から順にA1、A2、A3、A4と呼び、同様にBメロに含まれるサブブロックをB1、B2、B3、B4、Sメロに含まれるサブブロックをS1、S2、Eメロに含まれるサブブロックをE1、E2と呼ぶ。
【0032】
歌詞フォームが決定されると、辞書選択部112が、辞書割当テーブル64から、各メインブロックに対する辞書の割当てを定めたデータを選択する。割当データは、例えば所定のメインブロックに対して、第1テーマ、すなわち動物の辞書、第2テーマ、すなわちキムチの辞書、キャラクタ辞書、ユーザ辞書のうちの特定の1つ又は特定の2つ以上組み合わせたものを割り当てるというデータである。最終的に生成される歌詞は使用する辞書により大きく影響され、辞書の割当てにより歌詞全体の方向性が定められる。使用するキャラクタ辞書は、そのときのキャラクタの状態により設定される。歌詞生成部30は、キャラクタの状態を定める状態設定部(図示せず)を有してもよい。辞書の割当ては、メインブロックごとに設定されることが好ましく、フォーム全体に関して一律に設定されてもよい。辞書選択部112は割当データを予め設定された確率に基づいて選択する。
【0033】
図6は、メインブロックに辞書を割り当てた状態を示す。キャラクタ辞書およびユーザ辞書は、全てのメインブロックに割り当てられる。第1テーマ(動物)辞書はAメロおよびSメロに割り当てられ、第2テーマ(キムチ)辞書はBメロ、SメロおよびEメロに割り当てられる。当然ながら、それぞれのテーマ辞書を別のメインブロックに割り当ててもよく、キャラクタ辞書およびユーザ辞書を一部のメインブロックのみに割り当ててもよい。メインブロック毎に使用する辞書の種類を異ならせることにより、一つの歌詞に変化をもたせることができ、ユニークな作詞が実現できる。
【0034】
歌詞フォームが決定されると、テンプレート生成部110は、予め設定された確率に基づいて、ブロック構造テーブル66に保持されたブロック構造に関するデータをもとに、各サブブロックの構造を決定する。ブロック構造は、挿入する単語の品詞を定めるための前提条件として、メインブロック毎に設定される。ブロック構造として、以下に示すk2head、k2end、k2bothおよびk4headの4種類を設定し、これらを任意に組み合わせることにより、歌詞フォームの構造の概要を定める。
【0035】
【表1】
2つのサブブロックからなるメインブロックにおいては、2ブロック用の構造であるk2head、k2endまたはk2bothのいずれかが選択される。一方、4つのサブブロックからなるメインブロックにおいては、k4headが単独で選択されるか、k2head、k2endまたはk2bothの2つを組み合わせたもの、ないしはk2bothの繰り返しが選択される。なお、k2head、k2endまたはk2bothの2つを組み合わせる場合には、k2endが先頭の2ブロックにこないようルールを定めておく。ここでは、テンプレート生成部110がAメロにk2head、k2end、Bメロにk4head、Sメロにk2both、Eメロにk2endを選択したとする。
【0036】
つづいて、テンプレート生成部110は、予め設定された確率に基づいて決定されたブロック構造をもとに品詞テーブル68から具体的な品詞の構成を決定する。品詞テーブル68は、k2headやk2endなどのブロック構造に対応付けて、複数の品詞構成を保持している。品詞構成は、最終的に挿入する単語の品詞を特定するものであり、具体的には挿入する単語の品詞と音数を、時系列的に順に並べている。一例として、品詞構成は「形容詞連用3+動詞未然2+助詞”ない”+助詞”と”」のように形成される。このうち、品詞の後に続く活用形は単語を挿入するときの活用形を示し、数字はその活用形にしたときの音数を示す。したがって「形容詞連用3」の箇所には、連用形にしたときに3音となる形容詞の単語が挿入される。助詞については品詞構成の中で予め定められている。
【0037】
1つのブロック構造において、先のサブブロックに後続する次のサブブロックの品詞構成は、先のサブブロックの品詞構成による制限を受けるように設定される。この制限を「後続制限」と呼び、後続制限は、前後のサブブロックの繋がりを保つ。後続制限は、歌詞を最初に生成するときだけでなく、ユーザが歌詞の修正を行う場合にも適用されることが好ましい。
【0038】
図7は、テンプレート生成部110により生成されたテンプレートの一例を示す。テンプレート生成部110は、メインブロックごとに定められたブロック構造をもとに、予め設定された確率にしたがって品詞構成を設定する。具体的に、Aメロはk2headとk2endの2つのブロック構造より形成され、それぞれのブロック構造に品詞構成が決定される。サブブロックA1およびA2についていえば、まず、k2headの最初のサブブロックA1についての品詞構成が選択され、後続のサブブロックA2の品詞構成が、サブブロックA1の品詞構成に応じて設定される後続制限にしたがって選択される。この後続制限により、サブブロックA1とA2の間で、言葉としての繋がりが保持される。k2endのサブブロックA3およびA4についても同様に品詞構成が選択される。通常k2endは、歌詞を区切るときに用いられ、k2endの最後は、結果を表現するために、助詞「た」で締めくくられるものが多い。
【0039】
なおBメロはk4headにより形成されるが、各サブブロックの構造は、次のブロック構造に対して後続制限を設定し、したがってサブブロックB2、B3、B4の品詞構成は、それぞれ直前のサブブロックB1、B2、B3によって制限された品詞構成の中から選択される。
【0040】
サブブロックの音数は、奇数番目のサブブロックが8音または7音、偶数番目のサブブロックが7音または5音となるように構成されることが好ましい。本発明者は、このように音数構成を設定することにより歌詞を演歌らしく生成できることを見い出だし、この知見をもとに、品詞テーブル68の品詞構成を設定した。なお演歌以外の曲に本歌詞生成装置10を利用する場合、上記の音数構成だけでなく、当然、その曲に応じた音数構成を設定してよい。全てのサブブロックについて品詞構成を決定することにより、歌詞のテンプレートが完成する。なお品詞構成は確率的に選択され、図7に示した例に限定されない。
【0041】
単語挿入部114は、決定された品詞構成に応じて、辞書記憶部70から単語を選択して読み出し、生成した歌詞テンプレートに挿入する。辞書は、図6に示したように、辞書選択部112によって各メインブロックに割り当てられたものを採用する。メインブロックに複数の辞書が割り当てられている場合には、各辞書または単語に対して予め設定された選択確率に基づいて、品詞構成により定められた音数および品詞の属性をもつ単語を選択する。全てのサブブロックに単語を挿入することにより、AメロからEメロまでの一連の歌詞が生成される。
【0042】
なお、単語挿入部114が、指定された音数を満たす単語を辞書から得ることができない場合、それよりも少ない音数の単語を選択して、そのサブブロック内に音引き「ー」を挿入する。単語挿入部114は、音引きをサブブロック内の任意の場所に挿入してもよいが、母音がある場合にはその直後に挿入することが好ましく、サブブロックの先頭や、撥音の直後に挿入することは好ましくない。音引きを加えて指定された音数に合わせることにより、歌唱時の不自然さを解消することができる。
【0043】
図8は、モニタ102に表示される歌詞確認画面の一例を示す。モニタ102には、歌詞生成部30により生成された歌詞が表示される。ユーザはこの歌詞でよければ「決定」ボタンを押して、歌詞を決定する。一方、ユーザはこの歌詞の構成自体を変更したい場合には「やり直し」ボタンを押して歌詞を消去し、最初から歌詞を生成し直す。歌詞の再生成は、メニューの選択から行ってもよく、メニューは変えずにテンプレートの作成から行うようにしてもよい。
【0044】
歌詞の一部を変更する場合には、ユーザは、入力ツール92を介して該当箇所を指定し、「他の候補」ボタンを押して歌詞生成部30に修正指示を送る。
【0045】
図4に戻って、修正単語選択部116は、修正指示を受けると、修正すべきサブブロックを特定し、そのサブブロックに挿入する他の単語を選択する。品詞構成は、テンプレート生成部110において既に作成されたものを利用してもよく、新たに作成されたものを利用してもよい。なお、修正するサブブロックが後続制限を受けている場合には、修正単語選択部116が、その後続制限に応じて単語を選択する。修正単語選択部116は、ユーザの選択肢を広げるために、複数の単語を選択し、そのサブブロック用のフレーズを複数生成することが好ましい。UI処理部96は、選択された複数のフレーズを受け取り、モニタ102に並べて表示させる。ユーザはそれらの候補の中から入力ツール92を介して1つのフレーズを選択し、歌詞生成部30に対して決定指示を送る。修正決定部118は、決定指示を受けると、選択されたフレーズを単語挿入部114に供給し、単語挿入部114が歌詞中の該当箇所をそのフレーズに置き換えて、UI処理部96を介してモニタ102に表示させる。なお、提示された候補の中に気に入ったものがなければ、ユーザはさらに修正指示をだして修正単語選択部116に新たな候補を生成させる。
【0046】
修正単語選択部116は、ユーザからの修正指示を解析して、ユーザ好みの歌詞を生成する機能を有してもよい。例えば、修正単語選択部116は、ユーザがよく使う単語や全く使わない単語などを統計処理して検出し、よく使う単語の重み値を高く設定して、その単語が確率的に選択されやすくしてもよい。
【0047】
図9は、歌詞生成装置10による歌詞生成フローを示す。最初に、ユーザからテーマの指定を受け付ける(S10)。つづいて、複数のブロックから構成される歌詞フォームを決定し(S12)、各ブロックに対して使用する辞書を割り当てる(S14)。さらに、歌詞フォームのブロック構造を定めて、ブロックの品詞構成を決定する(S16)。つぎにこの品詞構成に基づいて、割り当てられた辞書から単語を選択し、歌詞フォームに挿入する(S18)。全てのブロックに対して単語を挿入することにより、全体の歌詞を生成する(S20)。
【0048】
ユーザは画面を通じて歌詞を確認し、修正すべき箇所がある場合には修正指示を入力する(S22のN)。歌詞生成装置10は、既に定められた辞書および品詞構成に基づいて修正候補を生成して、画面に提示する(S24)。ユーザがこの修正候補に満足せず、さらに修正指示を入力した場合(S26のN)、歌詞生成装置10は再度、修正候補を生成して画面に提示する(S24)。一方、ユーザが修正候補に満足した場合には、その修正候補についての決定指示を入力し(S26のY)、該当箇所をその修正候補に置き換えて歌詞を再生成する(S20)。この歌詞に対して修正がない場合には(S22のY)、歌詞生成フローを終了し、歌詞が完成する。
【0049】
歌詞の生成が完了すると、曲生成部40が、メロディ記憶部80からメロディを読み出し、このメロディを歌詞につける。メロディ記憶部80は、予め演歌に則した複数のメロディを記憶しておき、メロディは、予め設定された確率で選択される。曲生成部40は、この歌をゲーム中のキャラクタに歌わせ、その音声がスピーカ104より出力される。上記したように、曲のジャンルに合わせて歌詞の音数構成に一定の制約を課すことにより、歌詞を自然にメロディにのせることが可能となる。歌唱中、モニタ102にキャラクタが熱唱する姿を表示させたり、歌詞中のテーマに関する単語や画像なども強調表示させることにより、ゲームとしての娯楽性を高めてもよい。
【0050】
キャラクタによる歌唱時、音素は、サブブロックの音数に基づいて区切られることが好ましい。例えば8音の場合には、4音と4音に分けられ、7音の場合には、品詞構成を参照して3音と4音、または4音と3音に分けられる。5音の場合には区切らなくてよい。歌に区切りをいれることにより、キャラクタに真の演歌歌手のような歌い方をさせることができ、更にこぶしもきかせる構成とすれば、ユーザがリアルな歌唱を楽しむことができる。そのため、種々の品詞構成に合わせたメロディを用意しておき、歌詞のサブブロックの品詞構成に応じて、メロディを選択するのが好ましい。
【0051】
歌詞評価部42は、生成された歌詞を評価する。ゲーム中、この評価は、キャラクタの歌のランキングもしくは仮想的なレコード売上枚数などの形式で行われてもよい。歌詞評価部42は、生成した歌詞の総数、歌詞の後続制限の正しさなどを加味して、キャラクタにより歌唱された歌を評価する。後続制限も考慮することにより、歌詞の繋がりの適切さが判断され、結果として、その歌詞が歌唱にふさわしいか客観的な評価が得られる。
【0052】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組合せに、さらにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そうした例を挙げる。
【0053】
歌詞生成装置10は、日本語の歌詞に限らず、他の言語にも応用することが可能である。その場合、音数は音節数で考えてもよい。
【0054】
ジャンル自体をユーザから選択可能に構成してもよい。そのために、例えば格納部50に複数ジャンルに対応する諸データを保持させ、制御部20またはユーザインタフェース部90に、図示しない「ジャンル選択部」を設けてもよい。
【0055】
構成記憶部60は、曲のジャンルに代えて、またはジャンルに加えて、音階や拍子などの客観属性や、曲調をはじめとする主観属性ごとに特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持してもよい。
【0056】
辞書記憶部70は、曲のテーマに応じて分類された単語を保持しているが、テーマは「動物」「キムチ」など具体的な物である必要はなく、「幸せ」のような観念的または抽象的なものでもよいし、「「か」から始まる単語」のように、語句自体について定まる特徴であってもよい。
【0057】
作詞のプロセスはキャラクタによってユーザとの相互作用でなされたが、このキャラクタは動物やロボットのような、人間ではないもののほか、実在の歌手、作詞家、またはユーザ自身のように人間を表象するものであってもよい。
【0058】
歌詞生成部30で生成された歌詞や、曲生成部40で最終的に生成された曲を記録するために、図示しない「歌詞記録部」または「曲記録部」を設けてもよい。また、そうした記録部として、メモリカードその他可搬性のあるものをサポートすれば、ユーザは自分が気に入った歌詞や曲を手軽に交換したり保存することができる。
【0059】
曲生成部40は、メロディ記憶部80に予め記録されたメロディを利用したが、当然、ユーザが入力したメロディを歌詞に付与してもよい。その際、ユーザに対し、UI処理部96との連携でメロディを編集するための「メロディ編集部」、生成されたメロディを試聴するための「メロディ試聴部」を設けることが望ましい。
【0060】
歌詞生成装置10をインターネット等のネットワークに接続して利用する場合、いわゆるネットワークゲームとしての構成を追加してもよい。たとえば、UI処理部96は図示しない通信制御部を介してネットワークから取得された指示を処理してもよい。その場合、例えば友人どうしが遠隔から相手の歌詞を修正することもできる。
【0061】
歌詞生成装置10がネットワークに接続される場合さらに、ユーザが作った曲をサーバその他に保存し、これを適宜サーバ側で所定のアルゴリズムで評価して複数ユーザの得点を競わせる構成も可能である。簡単な例としては、制御部20の歌詞評価部42をローカルだけでなく、またはローカルのものに代えて、サーバ側に持たせ、かつその評価手法をさらに複雑かつより妥当なものとすれば、サーバ側による評価がユーザの興味の対象となり、サーバへのアクセスが増加するなど、種々のビジネスモデルを展開する契機ともなる。サーバ側は、必ずしもアルゴリズムによる評価ではなく、人が主観評価してもよい。そのうえで優秀な曲を選定すれば、歌詞生成装置10は作詞家発掘のツールと考えることができ、ひいては、歌詞生成装置10の需要も喚起できる。
【0062】
【発明の効果】
本発明の歌詞生成装置によれば、自動的に歌詞を生成することができる。また、歌詞をより自然な形で作詞することができる。さらに、作詞のプロセスをゲームとして楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る歌詞生成装置の構成を示す図である。
【図2】構成記憶部が保持するデータの一例を示す図である。
【図3】辞書記憶部が保持する辞書の一例を示す図である。
【図4】歌詞生成部の構成を示す図である。
【図5】モニタに表示されるテーマ選択画面の一例を示す図である。
【図6】メインブロックに辞書を割り当てた状態を説明するための説明図である。
【図7】テンプレート生成部により生成されたテンプレートの一例を示す図である。
【図8】モニタに表示される歌詞確認画面の一例を示す図である。
【図9】歌詞生成装置による歌詞生成フローを示す図である。
【符号の説明】
10・・・歌詞生成装置、20・・・制御部、30・・・歌詞生成部、40・・・曲生成部、42・・・歌詞評価部、50・・・格納部、60・・・構成記憶部、62・・・形式テーブル、64・・・辞書割当テーブル、66・・・ブロック構造テーブル、68・・・品詞テーブル、70・・・辞書記憶部、72・・・テーマ辞書、74・・・キャラクタ辞書、76・・・ユーザ辞書、80・・・メロディ記憶部、90・・・ユーザインタフェース部、92・・・入力ツール、94・・・入力受付部、96・・・UI処理部、100・・・出力部、102・・・モニタ、104・・・スピーカ、110・・・テンプレート生成部、112・・・辞書選択部、114・・・単語挿入部、116・・・修正単語選択部、118・・・修正決定部。
Claims (11)
- 目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、
前記曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、
ユーザから少なくとも前記テーマの指定を受け付ける入力受付部と、
指定されたテーマをもとに前記辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを歌詞テンプレートへ挿入することにより、前記曲の歌詞を生成する歌詞生成部と、
を備えることを特徴とする歌詞生成装置。 - 目的の曲のためのメロディを記憶するメロディ記憶部と、
前記メロディ記憶部からメロディを読み出し、生成された歌詞にこのメロディをつける曲生成部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の歌詞生成装置。 - 前記歌詞テンプレート用データが歌詞テンプレートを生成するためのデータである場合、前記歌詞生成部が、各データに対して予め設定された選択確率に基づいて前記歌詞テンプレートを作成することを特徴とする請求項1または2に記載の歌詞生成装置。
- 前記歌詞の生成は、キャラクタによる擬人化された処理として実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の歌詞生成装置。
- 前記辞書記憶部は、キャラクタの状態に応じて分類される単語を辞書として保持し、
前記歌詞生成部は、キャラクタの状態に応じて使用する辞書を定めることを特徴とする請求項4に記載の歌詞生成装置。 - 前記歌詞テンプレートは複数のブロックに分割され、
前記歌詞生成部は、ブロック毎に使用する辞書を定めて、前記歌詞テンプレートに挿入する単語を選択することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の歌詞生成装置。 - 前記歌詞テンプレートは、挿入する単語の品詞およびその音数を含んだデータとして構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の歌詞生成装置。
- 曲のテーマに応じて分類された単語を辞書として保持する辞書記憶部と、
曲のテーマが指定されたとき、そのテーマに沿って前記辞書から単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部と、
を備え、前記歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行されることを特徴とする歌詞生成装置。 - 目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレート用データを保持する構成記憶部と、
作詞段階において、所期の単語を選択して歌詞テンプレートへ挿入することにより歌詞を生成する歌詞生成部と、
を備え、前記歌詞生成部による歌詞の生成が、キャラクタによる擬人化された処理として実行されることを特徴とする歌詞生成装置。 - 前記キャラクタは、当該装置内にて作詞家として振る舞うよう構成された請求項8または9に記載の歌詞生成装置。
- コンピュータに、
ユーザから少なくともテーマの指定を受け付ける機能と、
目的の曲に特徴的な音数構成を反映した歌詞テンプレートを取得する機能と、
受け付けた前記テーマをもとに、前記曲のテーマに応じて分類された単語を保持する辞書記憶部から単語を選択して読み出し、これを前記歌詞テンプレートへ挿入することにより、前記曲の歌詞を生成する機能とを実現させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002235608A JP2004077645A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 歌詞生成装置および歌詞生成機能を実現させるためのプログラム |
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ID=32020049
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-08-13 JP JP2002235608A patent/JP2004077645A/ja active Pending
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