JP2004077243A - 放射線像変換パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線像変換パネルを防湿性に優れ、長期間良好な状態で使用することのできる高感度で良好な画質を与えるものとする。
【解決手段】支持体1上に輝尽性蛍光体層2とこの輝尽性蛍光体層2の周囲を取り囲む封止枠3とを設け、輝尽性蛍光体層2と封止枠3の上に保護層4を設ける。この際、保護層4と封止枠3との間3aまたは支持体1と封止枠3との間3bの少なくとも一方をガラスで接着する。
【選択図】 図1
【解決手段】支持体1上に輝尽性蛍光体層2とこの輝尽性蛍光体層2の周囲を取り囲む封止枠3とを設け、輝尽性蛍光体層2と封止枠3の上に保護層4を設ける。この際、保護層4と封止枠3との間3aまたは支持体1と封止枠3との間3bの少なくとも一方をガラスで接着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放射線写真法に代わる方法として、たとえば特開昭55−12145号に記載されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた放射線をパネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得、次いで得られた電気信号に基づいて被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するものである。読取りを終えたパネルは、残存する画像の消去が行なわれた後、次の撮影のために備えられる。すなわち、放射線像変換パネルは繰り返し使用される。
【0003】
この放射線像変換方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点がある。さらに、従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線像変換方法では放射線像変換パネルを繰返し使用するので資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0004】
このように、放射線像変換方法は非常に有利な画像形成方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パネルも従来の放射線写真法に用いられる増感紙と同様に、高感度で良好な画質を与えるものであって、放射線画像の画質を劣化させることなく長期間の使用に耐える性能を有するものであることが望ましい。
【0005】
しかし、放射線像変換パネルの製造に用いられる輝尽性蛍光体は一般に吸湿性が大きく、通常の気候条件の室内に放置すると空気中の水分を吸収し、吸収した水分の増大にともなって蛍光体の放射線感度が低下し、時間の経過とともに著しく劣化するという問題があった。
【0006】
また、一般に、輝尽性蛍光体に記録された放射線画像の潜像は、放射線照射後の時間の経過にともなって退行するため、再生される放射線画像信号の強度は放射線照射から励起光による走査までの時間が長いほど小さくなるという性質を有するが、輝尽性蛍光体が吸湿するとこの潜像退行の速さが速くなるため、吸湿した輝尽性蛍光体を有する放射線像変換パネルを用いると、放射線画像の読み取り時における再生信号の再現性が低下する傾向にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような蛍光体層の吸湿等による劣化を防ぐための方法として、蛍光体層表面からの吸湿を防ぐために透湿度の低い防湿性保護層を使用したり、側面からの吸湿を防止するために、放射線像変換パネルの各層の端部を熱硬化性の樹脂等で縁貼りして蛍光体層を封止したり、蛍光体層の周りに封止枠を設け、支持体と封止枠および封止枠と保護層とを樹脂や有機系接着剤を用いて接着し蛍光体層を封止することが行われている。しかし、封止に用いられる樹脂や有機系接着剤は吸湿性が高いために水分が透過しやすく、放射線像変換パネルの防湿性を必ずしも満足できるレベルとすることはできない場合がある。
【0008】
このような問題を解決すべく、例えば特許第2884356号には、封止枠と保護層あるいは支持体とが一体成型された放射線像変換パネルが記載されている。この一体成型によれば、上述の封止に用いられる樹脂や接着剤の吸湿性の問題は解決されるものの、コストが高くなるという新たな問題が生じる、また、封止枠と保護層をエッチング法により一体成型したものは保護層のムラが起きやすく、画像が歪みやすいという問題がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、防湿性に優れ、長期間良好な状態で使用することのできる高感度で良好な画質を与える放射線像変換パネルを安価に提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線像変換パネルは、支持体上に輝尽性蛍光体層と該輝尽性蛍光体層の周囲を取り囲む封止枠とを設け、前記輝尽性蛍光体層と前記封止枠の上に保護層を設けた放射線像変換パネルにおいて、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の少なくとも一方の間がガラスで接着されていることを特徴とするものである。
【0011】
前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の少なくとも一方の間がガラスで接着されているとは、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の間はいずれか一方がガラスで接着されていても、また、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の間のいずれもがガラスで接着されていてもよいことを意味する。
【0012】
前記ガラスの融点は、前記保護層、前記支持体および前記封止枠の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことが好ましい。前記保護層、前記支持体および前記封止枠の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いとは、前記保護層、前記支持体および前記封止枠(以下、これらを被封止部材ともいう)はそれぞれ異なる部材からなる場合があり、部材によっては融点が測定できず、軟化点のみが測定される場合、あるいはその逆の場合、また軟化点と歪点の双方を有する部材等があるが、いずれの場合でも、前記ガラスの融点は、被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことを意味する。
【0013】
前記ガラスの熱膨張係数から前記保護層、前記支持体および前記封止枠の熱膨張係数を引いたときの値が−50〜+30×10−7/Kであることが好ましい。
【0014】
【発明の効果】
本発明の放射線像変換パネルは、支持体上に輝尽性蛍光体層と輝尽性蛍光体層の周囲を取り囲む封止枠とを設け、輝尽性蛍光体層と封止枠の上に保護層を設けた放射線像変換パネルにおいて、保護層と封止枠または支持体と封止枠の少なくとも一方の間をガラスで接着したので、高い防湿性と耐久性を有するパネルとすることができる。また、封止枠と保護層をエッチング法により一体成型されたものは保護層のムラが起きやすく、画像が歪みやすいという問題があったが、本発明の放射線像変換パネルはエッチングの必要がなく、保護層にムラが生じることがないため、高感度で良好な画質を得ることができる。加えて、一体成型の場合には安価な板ガラスを使用しても加工にコストがかかるが、本発明の放射線像変換パネルは、板ガラスから安価に加工することができるので、一体成型の放射線像変換パネルに比較して格段にコストダウンを図ることが可能となる。
【0015】
なお、ガラスの融点を被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いものとすることによって、被封止部材はもちろんのこと、輝尽性蛍光体層の物性を変化させることなく放射線像変換パネルを製造することが可能となり、高い防湿性と耐久性を有し、長期間良好な状態で使用することのできる高感度で良好な画質を与える放射線像変換パネルとすることができる。
【0016】
また、ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値を−50〜+30×10−7/Kとすることによって、ガラスと被封止部材との接着状態の経時変化をより小さくすることが可能となるので、さらに高い防湿性と耐久性を有するパネルとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示す放射線像変換パネルの概略断面図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の放射線像変換パネル10は、支持体1上に輝尽性蛍光体層2とこの輝尽性蛍光体層2の周囲を取り囲む封止枠3とを設け、さらに輝尽性蛍光体層2と封止枠3の上に保護層4を設け、この保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bがガラスで接着されてなるものである。なお、保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bの片側のみをガラスで接着する場合でも、その双方が樹脂や有機系接着剤によって接着されている放射線像変換パネルよりも防湿性を向上させることが可能であるが、双方をガラスで接着すればより高い防湿性を確保することができる。
【0019】
保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bのガラスの接着は、保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bの部分にガラスの粉末を存在させて、焼成することによってガラスを溶かし接着してもよいし、ガラス粉末を樹脂に溶解してペースト状にし、これを保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bに塗布し、焼成して樹脂成分を分解、燃焼し、さらに焼成することによってガラスを溶かして接着してもよい。
【0020】
接着に用いることができるガラスは、特に限定されるものではないが、パネル作製上の観点からは粉末状であることが好ましい。また、融点が被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことが好ましく、例えば融点が500℃以下のものが好ましい。また、ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値が−50〜+30×10−7/Kとなるように接着に用いるガラスを選択することが好ましい。
【0021】
ガラス粉末を樹脂に溶解してペースト状にして用いる場合、これに用いることができる樹脂としては、塗布後の焼成で容易に分解、燃焼するものであることが好ましく、例えば、アクリル樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロースなどを好ましく挙げることができる。また、ガラスをペースト状にする際には、樹脂の他に有機溶媒を添加するが、この有機溶媒としては、例えば酢酸イソアミル、ブチルカルビトールアセテート、ターピネオールなどを用いることができる。
【0022】
保護層がガラスで接着される場合、保護層としては、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、耐熱ガラス(パイレックス(R)等)等のガラス板などを用いることができる。また、これらの保護層のガラスには、無反射コート、ハードコート、着色、および散乱層や導電層の付与、粗面処理、パターニング等の表面処理が施されていてもよい。保護層と封止枠がガラスで接着されない場合には、保護層に、従来の放射線像変換パネルの保護層として公知の各種高分子材料、ガラス、金属などを用いることができる。保護層の層厚は、用いる物質により異なるが約0.1μm〜3mmの範囲であることが好ましい。
【0023】
本発明の放射線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例としては、
特公平7−84588号等に記載されている一般式 (M1−f・Mf I)X・bMIIIX3″:cA(I)で表される輝尽性蛍光体が好ましい。輝尽発光輝度の点から一般式(I)における MIとしては、Rb,Csおよび/またはCsを含有したNa、同Kが好ましく、特にRbおよびCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属が好ましい。MIII としてはY,La,Lu,Al,GaおよびInから選ばれる少なくとも一種の三価金属が好ましい。X″としては、F,ClおよびBrから選ばれる少なくとも一種のハロゲンが好ましい。MIIIX3″の含有率を表すb値は0≦b≦10−2の範囲から選ばれるのが好ましい。
【0024】
一般式(I)において、賦活剤AとしてはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Ho,Gd,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましく、特にEu,Ce,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましい。また、賦活剤の量を表すC値は10−6<C<0.1の範囲から選ばれるのが輝尽発光輝度の点から好ましい。
【0025】
また、さらに以下の輝尽性蛍光体も用いることができる。
米国特許第3,859,527号明細書に記載されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO2:Er、およびLa2O2S:Eu,Sm、
【0026】
特開昭55−12142号に記載されている ZnS:Cu,Pb、BaO・xAl2O3:Eu(ただし、0.8≦x≦10)、および、MIIO・xSiO2 :A(ただし、MIIはMg,Ca,Sr,Zn,Cd、またはBaであり、AはCe,Tb,Eu,Tm,Pb,Tl,BiまたはMnであり、xは0.5≦x≦2.5である)、
【0027】
特開昭55−12143号に記載されている (Ba1−X−y ,MgX ,Cay )FX:aEu2+(ただし、X はClおよびBrのうちの少なくとも一種であり、xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0であり、aは、10−6≦a≦5×10−2である)、
【0028】
特開昭55−12144号に記載されている LnOX:xA(ただし、LnはLa,Y,Gd、およびLuのうちの少なくとも一種、XはClおよびBrのうちの少なくとも一種、AはCeおよびTbのうちの少なくとも一種、そして、xは、0<x<0.1である)、
【0029】
特開昭55−12145号に記載されている(Ba1−X,M2+ X)FX:yA(ただし、M2+はMg,Ca,Sr,Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種、AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,YbおよびErのうちの少なくとも一種、そしてxは0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2である)、
【0030】
特開昭55−160078号に記載されているMIIFX・xA:yLn(ただし、MIIはBa,Ca,Sr,Mg,ZnおよびCdのうちの少なくとも一種、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La2O3,In2O3,SiO2,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,Ta2O5 およびThO2 のうちの少なくとも一種、LnはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,SmおよびGdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびyはそれぞれ 5×10−5≦x≦0.5、および0<y≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0031】
特開昭56−116777号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよびスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ 0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0032】
特開昭57−23673号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zB(ただし、MII はベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0033】
特開昭57−23675号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦5×10−1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0034】
特開昭58−69281号に記載されている MIIIOX:xCe(ただし、MIIIはPr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちのいずれか一方あるいはその両方であり、xは0<x<0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0035】
特開昭58−206678号に記載されているBa1−XMX/2LX/2FX:yEu2+(ただし、MはLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わし;Lは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属を表わし;X は、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表わし;そして、xは10−2≦x≦0.5、yは0<y≦0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0036】
特開昭59−27980号に記載のBaFX・xA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aはテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは10−6 ≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0037】
特開昭59−47289号に記載されているBaFX・xA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフルオロケイ酸,ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ばれる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そして、xは10−6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0038】
特開昭59−56479号に記載されているBaFX・xNaX′:aEu2+(ただし、XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞれ0<x≦2、および0<a≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0039】
特開昭59−56480号に記載されているMIIFX・xNaX′:yEu2+:zA(ただし、MIIは、Ba,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X およびX′は、それぞれCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、V,Cr,Mn,Fe,CoおよびNiより選ばれる少なくとも一種の遷移金属であり;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦0.2、およびzは0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0040】
特開昭59−75200号に記載されている MIIFX・aMIX′・bM′IIX″2・cMIIIX3・xA:yEu2+(ただし、MIIはBa,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;M′IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;MIII はAl,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′,X″および Xは、F,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そして、aは0≦a≦2、bは0≦b≦10−2、cは0≦c≦10−2、かつa+b+c≧10−6 であり;x は0<x≦0.5、yは0<y≦0.2 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0041】
特開昭60−84381号に記載されている MII X2・aMIIX′2:xEu2+(ただし、MII はBa,Srおよび Caからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつ X≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0042】
特開昭60−101173号に記載されているMIIFX・aMI X′:xEu2+(ただし、MII はBa,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaおよびxはそれぞれ0≦a≦4.0および0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0043】
特開昭62−25189号に記載されているMI X:xBi( ただし、MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;X はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0044】
特開平2−229882号に記載のLnOX:xCe(但し、LnはLa,Y,GdおよびLuのうちの少なくとも一つ、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一つ、xは0<x≦0.2 であり、LnとXとの比率が原子比で0.500<X/Ln≦0.998であり、かつ輝尽性励起スペクトルの極大波長λが550nm<λ<700nm)で表わされるセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物蛍光体、
などをあげることができる。
【0045】
また、上記特開昭60−84381号に記載されているMIIX2・aMIIX′2:xEu2+輝尽性蛍光体には、以下に示すような添加物がMIIX2・aMIIX′2 1モル当り以下の割合で含まれていてもよい。
【0046】
特開昭60−166379号に記載されているbMIX″(ただし、MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10.0である);特開昭60−221483号に記載されているbKX″・cMgX2 ・dMIII X′3(ただし、MIII はSc,Y,La,Gdおよび Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、X″、X およびX′はいずれもF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてb、cおよびdはそれぞれ、0≦b≦2.0、0≦c≦2.0、0≦d≦2.0であって、かつ2×10−5≦b+c+dである);特開昭60−228592号に記載されている yB(ただし、yは2×10−4≦y≦2×10−1である);特開昭60−228593号に記載されている bA(ただし、AはSiO2 およびP2O5からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、そしてbは10−4 ≦b≦2×10−1 である);特開昭61−120883号に記載されているbSiO(ただし、bは0<b≦3×10−2 である);特開昭61−120885号に記載されているbSnX″2 (ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10−3である);特開昭61−235486号に記載されているbCsX″・cSnX2 (ただし、X″およびX はそれぞれF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbおよびcはそれぞれ、0<b≦10.0 および10−6≦c≦2×10−2である);および特開昭61−235487号に記載されているbCsX″・yLn3+(ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、LnはSc,Y,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、そしてbおよびyはそれぞれ、0<b≦10.0および10−6≦y≦1.8×10−1である)。
【0047】
上記の輝尽性蛍光体のうちで、二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属フッ化ハロゲン化物系蛍光体(例えばBaFI:Eu)ユーロピウム賦活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体(例えばCsBr:Eu)、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する希土類元素賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体、およびヨウ素を含有するビスマス賦活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽発光を示すことから好ましく用いることができ、またこれらの蛍光体は針状結晶とすることができるので、特に吸湿性が問題となりやすいため、本発明の保護層を用いることによって効果的な防湿を図ることができる。
【0048】
蛍光体層は、蒸着法、スパッタ法、塗布法など公知の方法により支持体上に形成することができる。蒸着法においては、まず支持体を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して10−4 Pa程度の真空度とする。次いで、輝尽性蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱蒸発させて支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに堆積させる。蒸着工程を複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。また、蒸着工程では複数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することもできる。蒸着終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
【0049】
スパッタ法においては、蒸着法と同様に支持体をスパッタ装置内に設置した後装置内を一旦排気して10−4 Pa程度の真空度とし、次いでスパッタ用のガスとしてAr,Ne等の不活性ガスをスパッタ装置内に導入して10−1 Pa程度のガス圧とする。次に、輝尽性蛍光体をターゲットとして、スパッタリングすることにより、保護層表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに堆積させる。スパッタ工程においても蒸着法と同様に、複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能であるし、また、それぞれ異なった輝尽性蛍光体からなる複数のターゲットを用いて、同時あるいは順次、ターゲットをスパッタリングして輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。また、スパッタ法においては、必要に応じてO2 、H2 やハロゲン等のガスを導入して反応性スパッタを行ってもよい。スパッタ終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
【0050】
塗布法においては、蛍光体を溶剤とともに充分に混合して結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製し、この塗布液を支持体の表面に均一に塗布することにより塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いることにより行なうことができる。
【0051】
蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによって異なり、20μm〜1mm程度とするのが一般的であるが、50μm〜500μmとすることがより好ましい。
【0052】
本発明に用いられる支持体は、その融点、軟化点および歪点のいずれもがガラスの融点よりも高く、また、ガラスの熱膨張係数から支持体の熱膨張係数を引いたときの値が、−50〜+30×10−7/Kとなるような材料であることが好ましく、この条件を満たせば、特に材料は限定されるものではなく、例えば、ガラス、ガラス封着合金、より具体的には鉄ニッケルコバルト合金、鉄ニッケル合金、鉄ニッケルクロム合金、鉄クロム合金などがあげられる。また、支持体には、反射コート、ハードコート、着色、および散乱、導電機能を有する層の付与、粗面処理、パターニング等の表面処理が施されていてもよい。
【0053】
なお、支持体と封止枠の間がガラスで接着されない場合には、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の各種高分子材料、ガラス、金属等、具体的にはセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、耐熱ガラス(パイレックス(R)等)等のガラス板、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート、クロムシート等の金属シートあるいは金属酸化物の被覆層を有する金属シートを用いることができる。
【0054】
支持体の膜厚は選択する支持体の材質等によって異なるが、ガラスあるいは金属基板の場合には、100μm〜5mmの範囲であることが好ましく、200μm〜2mmの範囲であることがより好ましい。
【0055】
なお、支持体と蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られているが、本発明において用いられる支持体についても、これらの各種の層を設けることができる。それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。
【0056】
また、特開昭58−200200号に記載されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層または光吸収層などが設けられている場合には、その表面を意味する)に微小凹凸が形成されていてもよい。また、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、上記の少なくともいずれかの層に励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色層を加えてもよい(特公昭59−23400号参照)。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0057】
【実施例】
(実施例1)
ターピネオールにアクリル樹脂を溶解し、接着ガラス(LS0118:日本電気硝子製、熱膨張係数7.3×10−6/K)を均一に分散させることでペースト状にした。このペースト状のガラスを保護層(0.55mm厚ソーダガラス、熱膨張係数8.1×10−6/K)上にスクリーン印刷方式により封止枠(5mm幅)の形状に合わせて塗布した。塗布後、120℃で10分乾燥し、その後穏やかに昇温して380℃で10分焼成することで有機成分を分解、燃焼した。その後、封止枠(縦、横450mm角、0.55mm厚5mm幅のソーダガラス製)を封止枠の形状に合わせて塗布したガラス上に合わせて載せ、接着を行った。接着は昇温速度30℃/分で430℃まで温度を上昇させた後、10分保持し、降温速度15℃/分で温度を下げた。以上により、保護層と封止枠が隙間なく完全にガラスによって接着された。
【0058】
次に、支持体として、縦、横450mm角、8mm厚のソーダガラス板を準備した。支持体上の周縁から5mmまでの部分にマスクを配置し、マスクが配置されていない支持体部分に輝尽性蛍光体が蒸着されるように蒸着機中に支持体を設置した。次に所定の位置にEuBrm タブレットおよびCsBrタブレットを配置し、蒸着機を排気して1.0Paの真空度とした。続いて、基板をヒーターで100℃に加熱した。その後、白金ボート中のEuBrm タブレットおよびCsBrタブレットを加温して、マスク部分を除いた支持体上一面に輝尽性蛍光体(CsBr:Eu)を500μm厚で堆積させた。乾燥雰囲気下、蒸着機中を大気圧に戻して支持体を取り出した。
【0059】
最後に、ソーダガラス製封止枠を設けた保護層の封止枠部分と、支持体の封止枠取付部分を圧力をかけながら接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着して、放射線像変換パネルを作製した。接着剤による封止部分の平均厚みは約5μmだった。
【0060】
(実施例2)
支持体に実施例1で用いたペースト状のガラスを、支持体上の周縁から5mmまでの部分に塗布し、ここに実施例1で保護層に封止枠を接着したのと同様にして支持体に封止枠を接着した。その後、封止枠を接着した支持体の封止枠の内側に実施例1と同様にしてCsBr:Eu輝尽性蛍光体層を堆積させた。その後、封止枠と保護層(ソーダガラス0.55mm厚)を圧力をかけながら接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着して、放射線像変換パネルを作製した。
【0061】
(実施例3)
接着ガラスとしてASF2300A(旭硝子製、熱膨張係数7.4×10−6/K))を用い、保護層の封止枠部分と支持体の封止枠取付部分との接着に2液硬化性エポキシ樹脂(XB5047、XB5067:バンティコ(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを作製した。接着樹脂層の厚みは50μmであった。
【0062】
(比較例1)
保護層と封止枠を接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着した以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを作製した。
【0063】
(比較例2)
1mm厚ソーダガラスの周縁部5mm幅をマスクし、フッ酸で深さ方向に0.55mmエッチングすることで、保護層と封止枠の一体成型品を作製した。これと実施例1のCsBr:Eu輝尽性蛍光体が形成された支持体を実施例1と同様に接着して放射線像変換パネルを作製した。
【0064】
上記実施例1〜3、比較例1および2で作製した放射線像変換パネルにおける接着ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値(表では熱膨張係数差と表記)、輝尽発光光低下率(耐久性の指標)および画像の歪みの評価結果を表1に示す。なお、輝尽発光光低下率、画像の歪みは以下の方法により測定、評価したものである。
【0065】
<輝尽発光光低下率>
放射線像変換パネルにX線を照射し、ラインセンサーにて保護層側から線状の励起光を照射し、その際に検出された輝尽発光光検出量を初期値とし、この放射線像変換パネルを60℃90%恒温槽中で30日間経時し、再び輝尽発光光(サーモ後値)を測定し、以下の式により輝尽発光光低下率を算出した。
輝尽発光光低下率(%)={(初期値−サーモ後値)/初期値}×100
<画像の歪み評価>
放射線像変換パネルに直線部を有する定規を置いてX線を照射した後、波長650nmの半導体レーザで保護層側より励起し、得られる輝尽発光光を位置情報として記録しX線像を得た。定規を90度方向を変えて置き、同様に各々2回ずつ位置を変えて、計4回撮影を行った。定規の直線部に相当するX線像の直線を定規と重ね合わせることで目視評価し、直線部より0.2mm以上ずれている箇所が1箇所でもある場合を歪み有りと判断した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1から明らかなように、比較例1は保護層と封止枠および支持体と封止枠の双方を接着剤で接着したために透湿が高く、輝尽発光光の低下率が大きかった。また、比較例2は従来のエッチングによる一体成型の放射線像変換パネルであるが、この場合は防湿効果は認められたものの、保護層にムラが生じて画像に歪みが出た。
【0068】
一方、本発明の放射線像変換パネルは、保護層と封止枠(実施例1、3)または支持体と封止枠(実施例2)の少なくとも一方の間がガラスで接着されているので、防湿性が高く、輝尽発光光低下率を小さいものとすることができた。なお、実施例1〜3は、いずれも保護層と封止枠または支持体と封止枠の片方をガラスで接着したが、保護層と封止枠および支持体と封止枠の双方をガラスで接着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す放射線像変換パネルの概略断面図
【符号の説明】
1 支持体
2 蛍光体層
3 封止枠
4 保護層
10 放射線像変換パネル
【発明の属する技術分野】
本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の放射線写真法に代わる方法として、たとえば特開昭55−12145号に記載されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた放射線をパネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、輝尽性蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得、次いで得られた電気信号に基づいて被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するものである。読取りを終えたパネルは、残存する画像の消去が行なわれた後、次の撮影のために備えられる。すなわち、放射線像変換パネルは繰り返し使用される。
【0003】
この放射線像変換方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点がある。さらに、従来の放射線写真法では一回の撮影ごとに放射線写真フィルムを消費するのに対して、この放射線像変換方法では放射線像変換パネルを繰返し使用するので資源保護、経済効率の面からも有利である。
【0004】
このように、放射線像変換方法は非常に有利な画像形成方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パネルも従来の放射線写真法に用いられる増感紙と同様に、高感度で良好な画質を与えるものであって、放射線画像の画質を劣化させることなく長期間の使用に耐える性能を有するものであることが望ましい。
【0005】
しかし、放射線像変換パネルの製造に用いられる輝尽性蛍光体は一般に吸湿性が大きく、通常の気候条件の室内に放置すると空気中の水分を吸収し、吸収した水分の増大にともなって蛍光体の放射線感度が低下し、時間の経過とともに著しく劣化するという問題があった。
【0006】
また、一般に、輝尽性蛍光体に記録された放射線画像の潜像は、放射線照射後の時間の経過にともなって退行するため、再生される放射線画像信号の強度は放射線照射から励起光による走査までの時間が長いほど小さくなるという性質を有するが、輝尽性蛍光体が吸湿するとこの潜像退行の速さが速くなるため、吸湿した輝尽性蛍光体を有する放射線像変換パネルを用いると、放射線画像の読み取り時における再生信号の再現性が低下する傾向にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような蛍光体層の吸湿等による劣化を防ぐための方法として、蛍光体層表面からの吸湿を防ぐために透湿度の低い防湿性保護層を使用したり、側面からの吸湿を防止するために、放射線像変換パネルの各層の端部を熱硬化性の樹脂等で縁貼りして蛍光体層を封止したり、蛍光体層の周りに封止枠を設け、支持体と封止枠および封止枠と保護層とを樹脂や有機系接着剤を用いて接着し蛍光体層を封止することが行われている。しかし、封止に用いられる樹脂や有機系接着剤は吸湿性が高いために水分が透過しやすく、放射線像変換パネルの防湿性を必ずしも満足できるレベルとすることはできない場合がある。
【0008】
このような問題を解決すべく、例えば特許第2884356号には、封止枠と保護層あるいは支持体とが一体成型された放射線像変換パネルが記載されている。この一体成型によれば、上述の封止に用いられる樹脂や接着剤の吸湿性の問題は解決されるものの、コストが高くなるという新たな問題が生じる、また、封止枠と保護層をエッチング法により一体成型したものは保護層のムラが起きやすく、画像が歪みやすいという問題がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、防湿性に優れ、長期間良好な状態で使用することのできる高感度で良好な画質を与える放射線像変換パネルを安価に提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線像変換パネルは、支持体上に輝尽性蛍光体層と該輝尽性蛍光体層の周囲を取り囲む封止枠とを設け、前記輝尽性蛍光体層と前記封止枠の上に保護層を設けた放射線像変換パネルにおいて、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の少なくとも一方の間がガラスで接着されていることを特徴とするものである。
【0011】
前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の少なくとも一方の間がガラスで接着されているとは、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の間はいずれか一方がガラスで接着されていても、また、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の間のいずれもがガラスで接着されていてもよいことを意味する。
【0012】
前記ガラスの融点は、前記保護層、前記支持体および前記封止枠の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことが好ましい。前記保護層、前記支持体および前記封止枠の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いとは、前記保護層、前記支持体および前記封止枠(以下、これらを被封止部材ともいう)はそれぞれ異なる部材からなる場合があり、部材によっては融点が測定できず、軟化点のみが測定される場合、あるいはその逆の場合、また軟化点と歪点の双方を有する部材等があるが、いずれの場合でも、前記ガラスの融点は、被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことを意味する。
【0013】
前記ガラスの熱膨張係数から前記保護層、前記支持体および前記封止枠の熱膨張係数を引いたときの値が−50〜+30×10−7/Kであることが好ましい。
【0014】
【発明の効果】
本発明の放射線像変換パネルは、支持体上に輝尽性蛍光体層と輝尽性蛍光体層の周囲を取り囲む封止枠とを設け、輝尽性蛍光体層と封止枠の上に保護層を設けた放射線像変換パネルにおいて、保護層と封止枠または支持体と封止枠の少なくとも一方の間をガラスで接着したので、高い防湿性と耐久性を有するパネルとすることができる。また、封止枠と保護層をエッチング法により一体成型されたものは保護層のムラが起きやすく、画像が歪みやすいという問題があったが、本発明の放射線像変換パネルはエッチングの必要がなく、保護層にムラが生じることがないため、高感度で良好な画質を得ることができる。加えて、一体成型の場合には安価な板ガラスを使用しても加工にコストがかかるが、本発明の放射線像変換パネルは、板ガラスから安価に加工することができるので、一体成型の放射線像変換パネルに比較して格段にコストダウンを図ることが可能となる。
【0015】
なお、ガラスの融点を被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いものとすることによって、被封止部材はもちろんのこと、輝尽性蛍光体層の物性を変化させることなく放射線像変換パネルを製造することが可能となり、高い防湿性と耐久性を有し、長期間良好な状態で使用することのできる高感度で良好な画質を与える放射線像変換パネルとすることができる。
【0016】
また、ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値を−50〜+30×10−7/Kとすることによって、ガラスと被封止部材との接着状態の経時変化をより小さくすることが可能となるので、さらに高い防湿性と耐久性を有するパネルとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示す放射線像変換パネルの概略断面図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の放射線像変換パネル10は、支持体1上に輝尽性蛍光体層2とこの輝尽性蛍光体層2の周囲を取り囲む封止枠3とを設け、さらに輝尽性蛍光体層2と封止枠3の上に保護層4を設け、この保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bがガラスで接着されてなるものである。なお、保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bの片側のみをガラスで接着する場合でも、その双方が樹脂や有機系接着剤によって接着されている放射線像変換パネルよりも防湿性を向上させることが可能であるが、双方をガラスで接着すればより高い防湿性を確保することができる。
【0019】
保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bのガラスの接着は、保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bの部分にガラスの粉末を存在させて、焼成することによってガラスを溶かし接着してもよいし、ガラス粉末を樹脂に溶解してペースト状にし、これを保護層4と封止枠3の間3aおよび支持体1と封止枠3の間3bに塗布し、焼成して樹脂成分を分解、燃焼し、さらに焼成することによってガラスを溶かして接着してもよい。
【0020】
接着に用いることができるガラスは、特に限定されるものではないが、パネル作製上の観点からは粉末状であることが好ましい。また、融点が被封止部材の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことが好ましく、例えば融点が500℃以下のものが好ましい。また、ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値が−50〜+30×10−7/Kとなるように接着に用いるガラスを選択することが好ましい。
【0021】
ガラス粉末を樹脂に溶解してペースト状にして用いる場合、これに用いることができる樹脂としては、塗布後の焼成で容易に分解、燃焼するものであることが好ましく、例えば、アクリル樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロースなどを好ましく挙げることができる。また、ガラスをペースト状にする際には、樹脂の他に有機溶媒を添加するが、この有機溶媒としては、例えば酢酸イソアミル、ブチルカルビトールアセテート、ターピネオールなどを用いることができる。
【0022】
保護層がガラスで接着される場合、保護層としては、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、耐熱ガラス(パイレックス(R)等)等のガラス板などを用いることができる。また、これらの保護層のガラスには、無反射コート、ハードコート、着色、および散乱層や導電層の付与、粗面処理、パターニング等の表面処理が施されていてもよい。保護層と封止枠がガラスで接着されない場合には、保護層に、従来の放射線像変換パネルの保護層として公知の各種高分子材料、ガラス、金属などを用いることができる。保護層の層厚は、用いる物質により異なるが約0.1μm〜3mmの範囲であることが好ましい。
【0023】
本発明の放射線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例としては、
特公平7−84588号等に記載されている一般式 (M1−f・Mf I)X・bMIIIX3″:cA(I)で表される輝尽性蛍光体が好ましい。輝尽発光輝度の点から一般式(I)における MIとしては、Rb,Csおよび/またはCsを含有したNa、同Kが好ましく、特にRbおよびCsから選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属が好ましい。MIII としてはY,La,Lu,Al,GaおよびInから選ばれる少なくとも一種の三価金属が好ましい。X″としては、F,ClおよびBrから選ばれる少なくとも一種のハロゲンが好ましい。MIIIX3″の含有率を表すb値は0≦b≦10−2の範囲から選ばれるのが好ましい。
【0024】
一般式(I)において、賦活剤AとしてはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Ho,Gd,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましく、特にEu,Ce,Sm,TlおよびNaから選ばれる少なくとも一種の金属が好ましい。また、賦活剤の量を表すC値は10−6<C<0.1の範囲から選ばれるのが輝尽発光輝度の点から好ましい。
【0025】
また、さらに以下の輝尽性蛍光体も用いることができる。
米国特許第3,859,527号明細書に記載されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO2:Er、およびLa2O2S:Eu,Sm、
【0026】
特開昭55−12142号に記載されている ZnS:Cu,Pb、BaO・xAl2O3:Eu(ただし、0.8≦x≦10)、および、MIIO・xSiO2 :A(ただし、MIIはMg,Ca,Sr,Zn,Cd、またはBaであり、AはCe,Tb,Eu,Tm,Pb,Tl,BiまたはMnであり、xは0.5≦x≦2.5である)、
【0027】
特開昭55−12143号に記載されている (Ba1−X−y ,MgX ,Cay )FX:aEu2+(ただし、X はClおよびBrのうちの少なくとも一種であり、xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0であり、aは、10−6≦a≦5×10−2である)、
【0028】
特開昭55−12144号に記載されている LnOX:xA(ただし、LnはLa,Y,Gd、およびLuのうちの少なくとも一種、XはClおよびBrのうちの少なくとも一種、AはCeおよびTbのうちの少なくとも一種、そして、xは、0<x<0.1である)、
【0029】
特開昭55−12145号に記載されている(Ba1−X,M2+ X)FX:yA(ただし、M2+はMg,Ca,Sr,Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種、AはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,YbおよびErのうちの少なくとも一種、そしてxは0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2である)、
【0030】
特開昭55−160078号に記載されているMIIFX・xA:yLn(ただし、MIIはBa,Ca,Sr,Mg,ZnおよびCdのうちの少なくとも一種、AはBeO,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,Al2O3,Y2O3,La2O3,In2O3,SiO2,TiO2,ZrO2,GeO2,SnO2,Nb2O5,Ta2O5 およびThO2 のうちの少なくとも一種、LnはEu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,SmおよびGdのうちの少なくとも一種、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびyはそれぞれ 5×10−5≦x≦0.5、および0<y≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0031】
特開昭56−116777号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよびスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ 0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0032】
特開昭57−23673号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zB(ただし、MII はベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0033】
特開昭57−23675号に記載されている(Ba1−X,MII X)F2・aBaX2:yEu,zA(ただし、MIIはベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,亜鉛およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素,臭素およびヨウ素のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10−6≦y≦2×10−1、および0<z≦5×10−1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0034】
特開昭58−69281号に記載されている MIIIOX:xCe(ただし、MIIIはPr,Nd,Pm,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちのいずれか一方あるいはその両方であり、xは0<x<0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0035】
特開昭58−206678号に記載されているBa1−XMX/2LX/2FX:yEu2+(ただし、MはLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わし;Lは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属を表わし;X は、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表わし;そして、xは10−2≦x≦0.5、yは0<y≦0.1である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0036】
特開昭59−27980号に記載のBaFX・xA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aはテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは10−6 ≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0037】
特開昭59−47289号に記載されているBaFX・xA:yEu2+(ただし、Xは、Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフルオロケイ酸,ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ばれる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そして、xは10−6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0038】
特開昭59−56479号に記載されているBaFX・xNaX′:aEu2+(ただし、XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞれ0<x≦2、および0<a≦0.2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0039】
特開昭59−56480号に記載されているMIIFX・xNaX′:yEu2+:zA(ただし、MIIは、Ba,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;X およびX′は、それぞれCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、V,Cr,Mn,Fe,CoおよびNiより選ばれる少なくとも一種の遷移金属であり;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦0.2、およびzは0<z≦10−2である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0040】
特開昭59−75200号に記載されている MIIFX・aMIX′・bM′IIX″2・cMIIIX3・xA:yEu2+(ただし、MIIはBa,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はLi,Na,K,RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;M′IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;MIII はAl,Ga,InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′,X″および Xは、F,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そして、aは0≦a≦2、bは0≦b≦10−2、cは0≦c≦10−2、かつa+b+c≧10−6 であり;x は0<x≦0.5、yは0<y≦0.2 である)の組成式で表わされる蛍光体、
【0041】
特開昭60−84381号に記載されている MII X2・aMIIX′2:xEu2+(ただし、MII はBa,Srおよび Caからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつ X≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0042】
特開昭60−101173号に記載されているMIIFX・aMI X′:xEu2+(ただし、MII はBa,SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaおよびxはそれぞれ0≦a≦4.0および0<x≦0.2である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0043】
特開昭62−25189号に記載されているMI X:xBi( ただし、MI はRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;X はCl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、
【0044】
特開平2−229882号に記載のLnOX:xCe(但し、LnはLa,Y,GdおよびLuのうちの少なくとも一つ、XはCl,BrおよびIのうちの少なくとも一つ、xは0<x≦0.2 であり、LnとXとの比率が原子比で0.500<X/Ln≦0.998であり、かつ輝尽性励起スペクトルの極大波長λが550nm<λ<700nm)で表わされるセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物蛍光体、
などをあげることができる。
【0045】
また、上記特開昭60−84381号に記載されているMIIX2・aMIIX′2:xEu2+輝尽性蛍光体には、以下に示すような添加物がMIIX2・aMIIX′2 1モル当り以下の割合で含まれていてもよい。
【0046】
特開昭60−166379号に記載されているbMIX″(ただし、MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10.0である);特開昭60−221483号に記載されているbKX″・cMgX2 ・dMIII X′3(ただし、MIII はSc,Y,La,Gdおよび Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、X″、X およびX′はいずれもF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてb、cおよびdはそれぞれ、0≦b≦2.0、0≦c≦2.0、0≦d≦2.0であって、かつ2×10−5≦b+c+dである);特開昭60−228592号に記載されている yB(ただし、yは2×10−4≦y≦2×10−1である);特開昭60−228593号に記載されている bA(ただし、AはSiO2 およびP2O5からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、そしてbは10−4 ≦b≦2×10−1 である);特開昭61−120883号に記載されているbSiO(ただし、bは0<b≦3×10−2 である);特開昭61−120885号に記載されているbSnX″2 (ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10−3である);特開昭61−235486号に記載されているbCsX″・cSnX2 (ただし、X″およびX はそれぞれF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbおよびcはそれぞれ、0<b≦10.0 および10−6≦c≦2×10−2である);および特開昭61−235487号に記載されているbCsX″・yLn3+(ただし、X″はF,Cl,BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、LnはSc,Y,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、そしてbおよびyはそれぞれ、0<b≦10.0および10−6≦y≦1.8×10−1である)。
【0047】
上記の輝尽性蛍光体のうちで、二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属フッ化ハロゲン化物系蛍光体(例えばBaFI:Eu)ユーロピウム賦活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体(例えばCsBr:Eu)、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する希土類元素賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体、およびヨウ素を含有するビスマス賦活アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽発光を示すことから好ましく用いることができ、またこれらの蛍光体は針状結晶とすることができるので、特に吸湿性が問題となりやすいため、本発明の保護層を用いることによって効果的な防湿を図ることができる。
【0048】
蛍光体層は、蒸着法、スパッタ法、塗布法など公知の方法により支持体上に形成することができる。蒸着法においては、まず支持体を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して10−4 Pa程度の真空度とする。次いで、輝尽性蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱蒸発させて支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに堆積させる。蒸着工程を複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。また、蒸着工程では複数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することもできる。蒸着終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
【0049】
スパッタ法においては、蒸着法と同様に支持体をスパッタ装置内に設置した後装置内を一旦排気して10−4 Pa程度の真空度とし、次いでスパッタ用のガスとしてAr,Ne等の不活性ガスをスパッタ装置内に導入して10−1 Pa程度のガス圧とする。次に、輝尽性蛍光体をターゲットとして、スパッタリングすることにより、保護層表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに堆積させる。スパッタ工程においても蒸着法と同様に、複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能であるし、また、それぞれ異なった輝尽性蛍光体からなる複数のターゲットを用いて、同時あるいは順次、ターゲットをスパッタリングして輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。また、スパッタ法においては、必要に応じてO2 、H2 やハロゲン等のガスを導入して反応性スパッタを行ってもよい。スパッタ終了後、輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。
【0050】
塗布法においては、蛍光体を溶剤とともに充分に混合して結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製し、この塗布液を支持体の表面に均一に塗布することにより塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いることにより行なうことができる。
【0051】
蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによって異なり、20μm〜1mm程度とするのが一般的であるが、50μm〜500μmとすることがより好ましい。
【0052】
本発明に用いられる支持体は、その融点、軟化点および歪点のいずれもがガラスの融点よりも高く、また、ガラスの熱膨張係数から支持体の熱膨張係数を引いたときの値が、−50〜+30×10−7/Kとなるような材料であることが好ましく、この条件を満たせば、特に材料は限定されるものではなく、例えば、ガラス、ガラス封着合金、より具体的には鉄ニッケルコバルト合金、鉄ニッケル合金、鉄ニッケルクロム合金、鉄クロム合金などがあげられる。また、支持体には、反射コート、ハードコート、着色、および散乱、導電機能を有する層の付与、粗面処理、パターニング等の表面処理が施されていてもよい。
【0053】
なお、支持体と封止枠の間がガラスで接着されない場合には、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の各種高分子材料、ガラス、金属等、具体的にはセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、石英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、耐熱ガラス(パイレックス(R)等)等のガラス板、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート、クロムシート等の金属シートあるいは金属酸化物の被覆層を有する金属シートを用いることができる。
【0054】
支持体の膜厚は選択する支持体の材質等によって異なるが、ガラスあるいは金属基板の場合には、100μm〜5mmの範囲であることが好ましく、200μm〜2mmの範囲であることがより好ましい。
【0055】
なお、支持体と蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られているが、本発明において用いられる支持体についても、これらの各種の層を設けることができる。それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。
【0056】
また、特開昭58−200200号に記載されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層または光吸収層などが設けられている場合には、その表面を意味する)に微小凹凸が形成されていてもよい。また、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、上記の少なくともいずれかの層に励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色層を加えてもよい(特公昭59−23400号参照)。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0057】
【実施例】
(実施例1)
ターピネオールにアクリル樹脂を溶解し、接着ガラス(LS0118:日本電気硝子製、熱膨張係数7.3×10−6/K)を均一に分散させることでペースト状にした。このペースト状のガラスを保護層(0.55mm厚ソーダガラス、熱膨張係数8.1×10−6/K)上にスクリーン印刷方式により封止枠(5mm幅)の形状に合わせて塗布した。塗布後、120℃で10分乾燥し、その後穏やかに昇温して380℃で10分焼成することで有機成分を分解、燃焼した。その後、封止枠(縦、横450mm角、0.55mm厚5mm幅のソーダガラス製)を封止枠の形状に合わせて塗布したガラス上に合わせて載せ、接着を行った。接着は昇温速度30℃/分で430℃まで温度を上昇させた後、10分保持し、降温速度15℃/分で温度を下げた。以上により、保護層と封止枠が隙間なく完全にガラスによって接着された。
【0058】
次に、支持体として、縦、横450mm角、8mm厚のソーダガラス板を準備した。支持体上の周縁から5mmまでの部分にマスクを配置し、マスクが配置されていない支持体部分に輝尽性蛍光体が蒸着されるように蒸着機中に支持体を設置した。次に所定の位置にEuBrm タブレットおよびCsBrタブレットを配置し、蒸着機を排気して1.0Paの真空度とした。続いて、基板をヒーターで100℃に加熱した。その後、白金ボート中のEuBrm タブレットおよびCsBrタブレットを加温して、マスク部分を除いた支持体上一面に輝尽性蛍光体(CsBr:Eu)を500μm厚で堆積させた。乾燥雰囲気下、蒸着機中を大気圧に戻して支持体を取り出した。
【0059】
最後に、ソーダガラス製封止枠を設けた保護層の封止枠部分と、支持体の封止枠取付部分を圧力をかけながら接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着して、放射線像変換パネルを作製した。接着剤による封止部分の平均厚みは約5μmだった。
【0060】
(実施例2)
支持体に実施例1で用いたペースト状のガラスを、支持体上の周縁から5mmまでの部分に塗布し、ここに実施例1で保護層に封止枠を接着したのと同様にして支持体に封止枠を接着した。その後、封止枠を接着した支持体の封止枠の内側に実施例1と同様にしてCsBr:Eu輝尽性蛍光体層を堆積させた。その後、封止枠と保護層(ソーダガラス0.55mm厚)を圧力をかけながら接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着して、放射線像変換パネルを作製した。
【0061】
(実施例3)
接着ガラスとしてASF2300A(旭硝子製、熱膨張係数7.4×10−6/K))を用い、保護層の封止枠部分と支持体の封止枠取付部分との接着に2液硬化性エポキシ樹脂(XB5047、XB5067:バンティコ(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを作製した。接着樹脂層の厚みは50μmであった。
【0062】
(比較例1)
保護層と封止枠を接着剤(SU2153−9:サンコレック社製)で接着した以外は実施例1と同様にして放射線像変換パネルを作製した。
【0063】
(比較例2)
1mm厚ソーダガラスの周縁部5mm幅をマスクし、フッ酸で深さ方向に0.55mmエッチングすることで、保護層と封止枠の一体成型品を作製した。これと実施例1のCsBr:Eu輝尽性蛍光体が形成された支持体を実施例1と同様に接着して放射線像変換パネルを作製した。
【0064】
上記実施例1〜3、比較例1および2で作製した放射線像変換パネルにおける接着ガラスの熱膨張係数から被封止部材の熱膨張係数を引いたときの値(表では熱膨張係数差と表記)、輝尽発光光低下率(耐久性の指標)および画像の歪みの評価結果を表1に示す。なお、輝尽発光光低下率、画像の歪みは以下の方法により測定、評価したものである。
【0065】
<輝尽発光光低下率>
放射線像変換パネルにX線を照射し、ラインセンサーにて保護層側から線状の励起光を照射し、その際に検出された輝尽発光光検出量を初期値とし、この放射線像変換パネルを60℃90%恒温槽中で30日間経時し、再び輝尽発光光(サーモ後値)を測定し、以下の式により輝尽発光光低下率を算出した。
輝尽発光光低下率(%)={(初期値−サーモ後値)/初期値}×100
<画像の歪み評価>
放射線像変換パネルに直線部を有する定規を置いてX線を照射した後、波長650nmの半導体レーザで保護層側より励起し、得られる輝尽発光光を位置情報として記録しX線像を得た。定規を90度方向を変えて置き、同様に各々2回ずつ位置を変えて、計4回撮影を行った。定規の直線部に相当するX線像の直線を定規と重ね合わせることで目視評価し、直線部より0.2mm以上ずれている箇所が1箇所でもある場合を歪み有りと判断した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1から明らかなように、比較例1は保護層と封止枠および支持体と封止枠の双方を接着剤で接着したために透湿が高く、輝尽発光光の低下率が大きかった。また、比較例2は従来のエッチングによる一体成型の放射線像変換パネルであるが、この場合は防湿効果は認められたものの、保護層にムラが生じて画像に歪みが出た。
【0068】
一方、本発明の放射線像変換パネルは、保護層と封止枠(実施例1、3)または支持体と封止枠(実施例2)の少なくとも一方の間がガラスで接着されているので、防湿性が高く、輝尽発光光低下率を小さいものとすることができた。なお、実施例1〜3は、いずれも保護層と封止枠または支持体と封止枠の片方をガラスで接着したが、保護層と封止枠および支持体と封止枠の双方をガラスで接着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す放射線像変換パネルの概略断面図
【符号の説明】
1 支持体
2 蛍光体層
3 封止枠
4 保護層
10 放射線像変換パネル
Claims (3)
- 支持体上に輝尽性蛍光体層と該輝尽性蛍光体層の周囲を取り囲む封止枠とを設け、前記輝尽性蛍光体層と前記封止枠の上に保護層を設けた放射線像変換パネルにおいて、前記保護層と前記封止枠または前記支持体と前記封止枠の少なくとも一方の間がガラスで接着されていることを特徴とする放射線像変換パネル。
- 前記ガラスの融点が前記保護層、前記支持体および前記封止枠の融点、軟化点および歪点のいずれよりも低いことを特徴とする請求項1記載の放射線像変換パネル。
- 前記ガラスの熱膨張係数から前記保護層、前記支持体および前記封止枠の熱膨張係数を引いたときの値が−50〜+30×10−7/Kであることを特徴とする請求項1または2記載の放射線像変換パネル。
Priority Applications (1)
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JP2002236545A JP2004077243A (ja) | 2002-08-14 | 2002-08-14 | 放射線像変換パネル |
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JP2018018973A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 富士フイルム株式会社 | バックライト用フィルム |
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- 2002-08-14 JP JP2002236545A patent/JP2004077243A/ja not_active Withdrawn
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