JP2004077173A - タイミング測定装置 - Google Patents

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源田 正弘
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Abstract

【課題】被測定信号の変化時刻を正確に検出する。
【解決手段】被測定信号Mとは非同期であるが、一定周期のクロック信号CKを発生させるとともに、そのクロック周期Tckで補間信号fmを発生する。被測定信号Mの変化時刻t0でサンプリング信号Sを発生し、このサンプリング信号Sにより補間信号fmをサンプリングし、被測定時刻t0に対応する時刻の測定電圧V0を得る。補間開始電圧V1、測定電圧V0および補間終了電圧V2から測定時刻t2を算出し{t2=Tck×(V0−V1)/(V2−V1)}、測定時刻t1に加算することで、被測定時刻t0をt0=t1+t2として得る。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被測定物から入力される信号(被測定信号)の周期、周波数または位相等を測定するタイミング測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定物から入力される被測定信号の周期、周波数、または位相を測定する場合、タイミング測定装置内のクロック信号の周期(クロック周期という。)に基づいて測定するのが一般的である。
【0003】
図10は、この一般的な従来技術のタイミング測定装置2のブロック図、図11は、その動作説明に供されるタイムチャートである。
【0004】
ここでは、被測定物4から入力端子6を介してタイミング測定装置2に入力される被測定信号Mの周期Tmを求めるときに、被測定信号Mの立ち上がり時刻(変化時刻ともいう。)t0を計測し、計測した立ち上がり時刻t0と前回計測した立ち上がり時刻t0との時刻差を求め、この時刻差を被測定信号Mの周期Tmとして求める場合を例として説明する。
【0005】
タイミング測定装置2を構成するサンプリング信号発生器8は、被測定物4から出力される被測定信号M(図11の(a)参照)が立ち上がった時に、サンプリング信号S(図11の(b)参照)を発生させサンプリング器12に供給する。
【0006】
クロック信号発生器10は、一定周期Tckでクロック信号CK(図11の(c)参照)を発生させる。
【0007】
サンプリング器12では、クロック信号CKの時刻情報を算出している。例えばカウンタ等で、クロック信号CKの入力回数Nを測定し、N×Tckで時刻情報を求めている。
【0008】
そして、サンプリング器12は、サンプリング信号Sが入力された時に、時刻t0を記憶し、タイミング測定器14に、この記憶した信号立ち上がり時刻情報である時刻t0を出力している。タイミング測定器14は、その時刻情報の時刻t0と前回測定した立ち上がり時刻情報の時刻t0との時刻差を求め、さらに同様にして時刻差を複数回求め、複数回の時刻差に対して平均化処理等を行い、被測定信号Mの周期Tm(ある立ち上がり時刻t0から次の立ち上がり時刻t0までの間の時間)を求めている。
【0009】
被測定信号Mの測定した周期Tmは、測定結果として、出力端子16を通じて出力されパーソナルコンピュータ18等に取り込まれ、図示していない表示器上等に表示される。
【0010】
ところで、サンプリング器12は、図11のタイムチャートに示すように、被測定信号Mの正確な立ち上がり時刻(変化時刻)t0を測定するために、例えばクロック信号CKの周期毎に、被測定信号Mを測定した場合、被測定信号Mとクロック信号CKは完全に同期しているわけではないので、変化時刻t0に最も近接したクロック信号CKの発生した時刻を測定時刻taとして取得する。この場合瞬時の測定値としてはクロック信号Aのクロック周期をTck秒とすると測定時刻taは、真の変化時刻t0に対し、最大Tck秒の時刻誤差を有することとなる。
【0011】
なお、この例で、測定時刻taは、変化時刻t0より前の時刻としているが、変化時刻t0より後の時刻のクロック信号CK発生時の時刻を用いる場合もある。
【0012】
したがって、変化時刻t0に対してさらに高分解能の測定精度を得るためには、クロック信号CKより周波数の高いクロック信号CKf(図11の(d)参照)を用いて、変化時刻t0と最も近接したクロック信号CKfの発生した時刻を測定時刻tbとして取得する。この場合、瞬時の測定値としてはクロック信号CKfの周期をTckfとすると最大でも周期Tckfの誤差で測定でき、Tck>Tckfであることから、より高周波のクロック信号CKfを用いることにより、より高精度で時刻を測定することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、クロック信号CKの周波数を高くすれば、高い精度で時刻を測定することが可能となる。
【0014】
しかしながら、周波数の高周波化に伴いサンプリング器12を構成する回路を実現することが困難かつ高価となり、また、より高周波のクロック信号CKfを使用することを原因として消費電力が増加するという欠点がある。
【0015】
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、高周波のクロック信号CKfを用いることなく高精度のタイミング測定を行うことを可能とするタイミング測定装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明のタイミング測定装置は、被測定信号の変化時刻を測定するタイミング測定装置において、前記被測定信号の変化時刻にサンプリング信号を発生するサンプリング信号発生器と、一定周期のクロック信号を発生するクロック信号発生器と、前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器と、前記補間信号を前記サンプリング信号によりサンプリングし、前記補間信号のサンプリング値に基づいて前記被測定信号の前記変化時刻を測定するサンプリング器とを有することを特徴とする(請求項1記載の発明)。
【0017】
この発明によれば、補間信号発生器により発生された、クロック信号間の時間を補間する補間信号を、サンプリング器によりサンプリング信号でサンプリングし、補間信号のサンプリング値に基づいて被測定信号の変化時刻を測定するようにしているので、高周波のクロック信号を使用しないでも高精度のタイミング測定を行うことができる。
【0018】
補間信号としては、たとえば、クロック信号間で値(関数値)が単調に増加、あるいは単調に減少する単調関数信号を用いることができる。
【0019】
この場合、さらに、前記クロック信号に同期して、第2および第3のサンプリング信号を発生する第2および第3サンプリング信号発生器を備え、前記サンプリング器は、前記サンプリング信号で前記補間信号のサンプリング値を得たとき、前記サンプリング信号近傍の前記第2および第3のサンプリング信号により前記補間信号をサンプリングして第2および第3のサンプリング値を得、前記補間信号のサンプリング値と前記第2および第3のサンプリング値に基づいて前記被測定信号の前記変化時刻を測定するようにすることで、たとえば、補間信号のオフセットの変動に基づく測定誤差を低減し、より高精度のタイミング測定を行うことができる(請求項2記載の発明)。
【0020】
また、前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器を複数有し、複数の補間信号発生器から出力される各補間信号を前記クロック信号毎に切り替えて使用し前記変化時刻を連続的に測定するようにすることで、ある補間信号の消滅時間を、切り替えて使用する別の補間信号の発生時間以内の時間とすればよいこととなり、補間信号を消滅させる回路特性を低速にできる(請求項3記載の発明)。
【0021】
さらに、前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器を複数有し、前記サンプリング信号が発生したとき、前記複数の補間信号を利用して、前記変化時刻を測定するようにすることで、変化時刻の測定精度を向上させることができる(請求項4記載の発明)。
【0022】
複数の補間信号としては、たとえば補間信号の周期を2π(ラジアン)と考えた場合、正相信号とその逆相信号(πラジアン移相した信号)、あるいは相互に傾斜の異なる信号などを用いることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に参照する図面において、上記図10、図11に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0024】
図1は、第1の実施形態に係るタイミング測定装置22の構成を示すブロック図である。
【0025】
タイミング測定装置22は、基本的に、被測定物4から入力端子6を通じて入力される被測定信号Mの立ち上がり点あるいは立ち下がり点等の変化時刻t0でサンプリング信号Sを発生するサンプリング信号発生器8と、時刻の基準である一定周期のクロック信号CKを発生するクロック信号発生器10と、クロック信号CKに同期してクロック信号CK間の時間を補間する補間信号fmを発生する補間信号発生器24と、補間信号fmをサンプリング信号Sによりサンプリングし、補間信号fmのサンプリング値V0と補間信号fmとクロック信号CKの発生時刻t1とから変化時刻t0を求めるサンプリング器26とを備える。
【0026】
タイミング測定装置22は、さらに、サンプリング器26で求められた変化時刻t0から、上述した従来技術と同様に、被測定信号Mの周期Tm、周波数または位相を求め、出力端子16を介して外部のパーソナルコンピュータ18に供給するタイミング測定器14とを有する。
【0027】
タイミング測定器14およびサンプリング器26の出力側は、タイミング測定装置22内に搭載されるCPUを含むマイクロコンピュータによって達成される機能で構成される。もちろん、タイミング測定装置22全体をマイクロコンピュータを使用しないで構成することもできる。
【0028】
なお、この第1の実施形態において、時間tを変数とする補間信号fmは、たとえば、関数fm(t)として表すとき、ta<tbとなる任意の変数ta、tbにおいてfm(ta)<fm(tb)(単調増加関数)またはfm(ta)>fm(tb)(単調減少関数)を満足する関数である。単調関数としては、1次関数、あるいは変数をxとするx、x、logx、e(eは、自然対数の底)などがある。
【0029】
補間信号発生器24は、クロック信号CKの周期(クロック周期あるいはクロック間隔ともいう。)Tckに同期し、時間を変数とする関数である補間信号fmを発生するが、ここでは、一例として、変数である時間の変化に対して関数としての電圧の変化が直線的に変化する1次関数の電圧信号を発生する。なお、1次関数の電圧信号は、周知のように、積分器で容易に発生させることができる。
【0030】
また、一定周期Tckは、この第1の実施形態では、10[ns]〜100[ns]であるが、この発明によれば、周期Tckの長短にかかわらず適用することができる。
【0031】
次に、上述の第1の実施形態のタイミング測定装置22の動作を図2のタイムチャートを用いて説明する。ここでは、被測定物4から出力され、タイミング測定装置22に入力される被測定信号Mの周期Tm(ある立ち上がり時刻から次の立ち上がり時刻までの間の時間)を測定することを例として説明する。
【0032】
被測定物4から、例として方形波信号の被測定信号M(図2の(a)参照)が入力端子6を介してサンプリング信号発生器8に入力されると、サンプリング信号発生器8は、被測定信号Mの立ち上がり時刻である変化時刻t0にサンプリング信号S(図2の(b)参照)を発生する。
【0033】
このとき、サンプリング信号Sを変化時刻t0で得たサンプリング器26は、図10、図11を参照して説明した従来技術と同様に、クロック信号CK(図2の(c)参照)のクロック周期Tckの分解能で、仮の測定時刻tlを求める。さらに、サンプリング器26は、サンプリング信号Sを用いて単調関数信号である補間信号fm(図2の(d)参照)上、サンプリング信号Sの発生時刻t0における測定電圧V0を取得する。
【0034】
この場合、のこぎり波信号である補間信号fmは、クロック信号CKと同期させているため、予め、補間開始電圧V1と補間終了電圧V2は一意的に決定されサンプリング器26内で記憶されているものとする。そこで、時間tを変数とする補間信号fm(図2の(d)参照)上の上記の測定電圧V0から、クロック信号CKの周期Tck内の測定値域0〜Tckの測定時刻t2を求めることができる。
【0035】
数式で説明すると、補間信号fm(t)は、tを0≦t≦Tckとして、次の(1)式で得られる。
fm(t)={(V2−V1)/Tck}t+V1    …(1)
【0036】
この場合、サンプリング器26で取得した測定電圧V0が、V0=fm(t2)となるので、被測定時刻t0を正確に求めるための測定時刻t2は、上記(1)式にt=t2、fm(t2)=V0を代入することで、次の(2)式で求めることができる。
t2=Tck×(V0−V1)/(V2−V1)      …(2)
【0037】
図2から明らかなように、被測定時刻t0はクロック信号CKの発生時刻である既知の時刻t1と測定時刻t2から、t0=tl+t2で正確に求めることができる。求められた被測定時刻t0は、サンプリング器26からタイミング測定器14に供給される。
【0038】
タイミング測定器14は、その時刻情報の時刻t0と前回測定した立ち上がり時刻情報の時刻t0との時刻差を求め、さらに同様にして時刻差を複数回求め、複数回の時刻差に対して平均化処理等を行い、被測定信号Mの周期Tmを求めている。周期Tmは、測定結果として、出力端子16を通じて出力されパーソナルコンピュータ18等に取り込まれ、図示していない表示器上等に表示される。もちろん、周期Tmの逆数として周波数を求めることができる。
【0039】
以上のように、第1の実施形態のタイミング測定装置22によれば、高速繰り返しの、すなわち、たとえば従来技術の項で説明した高周波のクロック信号CKf(図11の(d)参照)を用いることなく、被測定信号Mの変化時刻t0を高精度に測定することができる。
【0040】
図3は、第2の実施形態に係るタイミング測定装置32のブロック図、図4は、このタイミング測定装置32の動作説明に供されるタイムチャートである。図3、図4においても、図10、図11、図1、図2に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0041】
上述した第1の実施形態において、被測定時刻t0を(1)式を用いてt1+t2として算出する前提として、補間開始電圧V1と補間終了時間V2とを一意的に定めていた。しかし、実際には、たとえば、補間信号発生器24を構成する部品の特性のばらつき、温度などの周囲環境の変化を原因とするオフセットの変化から、補間開始電圧V1と補間終了電圧V2を理想的に固定値として扱った場合には測定に誤差が生じる場合がある。
【0042】
そこで、補間開始電圧V1と補間終了電圧V2の変動を原因とする測定誤差を抑制するために、図3のタイミング測定装置32では、それぞれ時刻基準信号としてクロック信号CKが供給される第2のサンプリング信号発生器34と第3のサンプリング信号発生器36を追加し、さらに図1のサンプリング器26を設計変更したサンプリング器38を設けている。
【0043】
この場合、第2のサンプリング信号発生器34は、測定電圧V0(図4の(d)参照)をサンプリング器38で求めるためのサンプリング信号Sが、サンプリング信号発生器(第1のサンプリング信号発生器ともいう。)8から供給されたことを検出したとき、次のクロック信号CKの発生時刻にサンプリング信号S2を発生させる(図4の(b)および(c)参照)。発生したサンプリング信号S2は、サンプリング器38と第3のサンプリング信号発生器36に供給される。
【0044】
その一方、第3のサンプリング信号発生器36は、第2のサンプリング信号発生器34からのサンプリング信号S2が出力された後の、次のクロック信号CKの発生時刻で第3のサンプリング信号S3を発生させる(図4の(b)および(c)参照)。
【0045】
そして、サンプリング器38は、サンプリング信号Sを用いて補間信号fm(図4の(d)参照)上、サンプリング信号Sの発生時刻t0における測定電圧V0を取得した後、第2のサンプリング信号S2で補間信号fmをサンプリングして補間開始測定電圧V1’を取得し、第3のサンプリング信号S3で補間信号fmをサンプリングして補間終了測定電圧V2’を取得する。
【0046】
この時刻で得られた補間開始測定電圧V1’と補間終了測定電圧V2’は、測定電圧V0と経過時間も近接していることから、補間信号発生器24を構成する部品の特性のばらつき、温度などの周囲環境の変化の影響が少なくなる。これら補間開始測定電圧V1’と補間終了測定電圧V2’とを、上述した(2)式に代入して、測定時刻t2を次の(3)式で求める。
t2=Tck×(V0−V1’)/(V2’−V1’)    …(3)
【0047】
測定時刻t2を、この(3)式で求めることで、第1の実施形態のタイミング測定装置22により得られた被測定時刻t0に比較して測定誤差の低減された被測定時刻t0を得ることができる。
【0048】
なお、上記の測定誤差を抑えるため、測定回数は増えるが、補間開始測定電圧V1’と補間終了測定電圧V2’の測定をクロック信号CK毎に行うこともできる。この場合には、測定電圧V0を測定した時の補間信号fmの時刻t1と時刻t3における補間開始測定電圧V1’と補間終了測定電圧V2’が得られるので、さらに正確に被測定時刻t0を算出することができる。
【0049】
図5は、第3の実施形態に係るタイミング測定装置52のブロック図、図6は、そのタイミング測定装置52の動作説明に供されるタイムチャートである。図5、図6においても、図10、図11、図1−図4に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0050】
この第3の実施形態では、クロック信号CKに同期して発生させる補間信号fmをより容易に発生できるような改良を加えている。
【0051】
図示していない積分器を用いて図2の(d)(図4の(d))に示すようなのこぎり波の補間信号fmを、ある時刻に発生するクロック信号CKに同期してこのクロック信号CK毎に発生させた場合、次のクロック信号CKが発生する直前に、補間信号fmの電圧を補間開始電圧V1(V1’)まで低下させる必要がある。積分器と仮定しているので、通常、クロック周期Tck間に充電されコンデンサに蓄積された電荷を一気に放電させる必要がある。しかしながら、この放電時間を限りなく0に近づけても実際には有限であり、補間信号fmの発生時刻直前において変化時刻t0の測定の不感帯が生じる場合がある。この場合、被測定信号Mは、クロック信号CKとは非同期であるため、この不感帯にサンプリング信号Sが発生する(競合する)可能性が皆無ではない。
【0052】
そこでこの第3の実施形態では、この放電時間の制限を緩やかにするため、図5に示すように、A相補間信号発生器40と、B相補間信号発生器42のたとえば2つの積分器を用い、それぞれクロック信号発生器10から供給されるクロック信号CKに同期してA相補間信号fma(図6の(d)参照)とB相補間信号fmb(図6の(e)参照)を交互に発生している。
【0053】
そして、A相補間信号fmaまたはB相補間信号fmbのうち、一方の信号の放電期間においては、他方の信号により被測定信号M(図6の(a)参照)の被測定時刻t0に対応する被測定電圧V0(図6の(e)参照)をサンプリング信号S(図6の(b)参照)でサンプリング器46により正確に測定できるようにしている。
【0054】
この場合、A相補間信号発生器40とB相補間信号発生器42の2個の動作タイミングを、相互にクロック周期Tck(図6の(c)参照)分ずらすため、A相およびB相補間信号発生器40、42の積分開始、放電開始を指示する切替信号B1(図6の(f)参照)および切替信号B2(図6の(g)参照)を発生するとともに、A相またはB相補間信号fma、fmbのどちらの信号が利用可能かをサンプリング器46に通知するための切替信号B3(図6の(h)参照)を出力する切替信号発生器44を設けている。切替信号B3がハイレベル期間においてはA相補間信号fmaが利用可能であり、ローレベル期間においてはB相補間信号fmbが利用可能になっている。
【0055】
このように、第3の実施形態によれば、クロック信号CK毎にA相またはB相補間信号fma、fmbを発生し、ある時刻に発生するクロック信号CKに同期して、たとえばA相補間信号fmaを発生する(積分器であればコンデンサへの充電を開始する)とき、ある時刻に発生するクロック信号CKの前の時刻で発生したクロック信号CKに同期して発生しているB相補間信号fmbをリセットする(他の積分器のコンデンサからの放電を開始する)ようにすることで、A相およびB相補間信号fma、fmbの放電時間(消滅時間)をA相およびB相補間信号fma、fmbの発生時間以内、すなわちクロック周期Tck以内の時間とすればよいこととなり、A相およびB相補間信号fma、fmbを放電させる(消滅させる)回路特性が低速でよくなり、より理想に近い回路の実現が容易である。
【0056】
換言すれば、A相およびB相補間信号fma、fmbともに、放電時間はラフに設計しても、その時間を互いに補う結果、不感体を発生させることなく連続して被測定信号Mの変化時刻の正確な測定を実施することができる。
【0057】
もちろん、A相およびB相補間信号fma、fmbの補間信号を2つ用いることによる誤差が生じないよう、第2の実施形態で説明した補間開始測定電圧V1’、補間終了測定電圧V2’をA相およびB相補間信号fma、fmb各々に対して取得するようにすることもできる。
【0058】
図7は、第4および第5の実施形態に係るタイミング測定装置62のブロック図、図8は、第4の実施形態の動作説明に供されるタイムチャート、図9は、第5の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【0059】
図7−図9においても、図10、図11、図1−図6に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0060】
この第4および第5の実施形態に係るタイミング測定装置62では、クロック信号CK間の時間を補間する補間信号fma、fmbを発生する複数のA相およびB相補間信号発生器72、74を設け、サンプリング信号Sが発生したとき、複数の補間信号fma、fmbとサンプリング器70とを利用して、変化時刻t0を測定することで、変化時刻t0の測定精度を向上させている。
【0061】
なお、複数の補間信号fma、fmbとしては、図8の(d)、(e)、図9の(d)、(e)に示すように、補間信号fma、fmbの周期を2π(ラジアン)と考えた場合、正相信号とその逆相信号(πラジアン移相した信号)とすることができる。図9例の場合には、相互に傾斜の異なる補間信号fma、fmbと考えることもできる。図8、図9例の補間信号fma、fmbは、正の傾斜部分および負の傾斜部分とも正確に直線傾斜となることが好ましい。複数の補間信号は、3個以上発生させてよいことはいうまでもない。
【0062】
図8例の場合、サンプリング信号Sが発生した時刻t0でのサンプリング器70による補間信号fmaとfmbの値をそれぞれV0a、V0bとする。また、時刻t0以降で発生した次のクロックCKの発生時刻t3における補間開始電圧V2a、V1bと、次の時刻で発生したクロックCKの発生時刻t4における補間終了電圧V1a、V2bを測定する。
【0063】
このとき、補間信号fmaと補間信号fmbについての各測定時刻をt2a、t2bとすると、これらは、次の(4)式および(5)式で求めることができる。
t2a=Tck×(V0−V1a)/(V2a−V1a)    …(4)
t2b=Tck×(V0−V1b)/(V2b−V1b)    …(5)
【0064】
実際の測定時刻t2は、測定時刻t2aと測定時刻t2bの平均値(t2a+t2b)/2として求める。
【0065】
図9例の場合、振幅の等しい補間信号fmaとfmbに関し、負の勾配を正の勾配の2倍としているので、勾配の急な補間信号fma、fmbを利用した方が計算精度も2倍になる。
【0066】
たとえば、図9例の場合、サンプリング信号Sの発生時刻t0で負の傾斜となっている補間信号fmbの測定時刻t2bを、測定時刻t2とすればよい。
【0067】
もちろん、図9例の場合、サンプリング信号の発生時刻t0で、測定した補間信号の値V0a、V0b中、大きな値を利用して測定時刻t2を求めるようにすることもできる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、補間信号を発生してクロック信号間の時間を補間するようにしているので、高周波のクロック信号を用いることなく高精度のタイミング測定を行うことができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図3】第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】第2の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図5】第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図7】第4、第5の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】第4の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図9】第5の実施形態の動作説明に供されるタイムチャートである。
【図10】従来技術の構成を示すブロック図である。
【図11】従来技術の動作説明に供されるタイムチャートである。
【符号の説明】
2、22、32、52、62…タイミング測定装置
4…被測定物           6…入力端子
8、34、36…サンプリング信号発生器
10…クロック信号発生器
12、26、38、46、70…サンプリング器
14…タイミング測定器      16…出力端子
18…パーソナルコンピュータ
24、40、42、72、74…補間信号発生器
44…切替信号発生器

Claims (4)

  1. 被測定信号の変化時刻を測定するタイミング測定装置において、
    前記被測定信号の変化時刻にサンプリング信号を発生するサンプリング信号発生器と、
    一定周期のクロック信号を発生するクロック信号発生器と、
    前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器と、
    前記補間信号を前記サンプリング信号によりサンプリングし、前記補間信号のサンプリング値に基づいて前記被測定信号の前記変化時刻を測定するサンプリング器とを有する
    ことを特徴とするタイミング測定装置。
  2. 請求項1記載のタイミング測定装置において、
    さらに、前記クロック信号に同期して、第2および第3のサンプリング信号を発生する第2および第3サンプリング信号発生器を備え、
    前記サンプリング器は、前記サンプリング信号で前記補間信号のサンプリング値を得たとき、前記サンプリング信号近傍の前記第2および第3のサンプリング信号により前記補間信号をサンプリングして第2および第3のサンプリング値を得、前記補間信号のサンプリング値と前記第2および第3のサンプリング値に基づいて前記被測定信号の前記変化時刻を測定する
    ことを特徴とするタイミング測定装置。
  3. 請求項1記載のタイミング測定装置において、
    前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器を複数有し、
    複数の補間信号発生器から出力される各補間信号を前記クロック信号毎に切り替えて使用し前記変化時刻を連続的に測定する
    ことを特徴とするタイミング測定装置。
  4. 請求項1記載のタイミング測定装置において、
    前記クロック信号間の時間を補間する補間信号を発生する補間信号発生器を複数有し、
    前記サンプリング信号が発生したとき、前記複数の補間信号を利用して、前記変化時刻を測定する
    ことを特徴とするタイミング測定装置。
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