JP2004076767A - タイヤ内圧調整用バルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車の走行中に路面状態等に応じてタイヤの内圧を調整することができるタイヤ内圧調整用バルブを提供する。
【解決手段】タイヤ内圧調整用バルブ1は、ジョイント2とバルブ本体3とを備え、ジョイント2はジョイントハウジング20と押圧部材25とで構成され、バルブ本体3はバルブハウジング30とプランジャ33とコイルスプリング36とで構成されている。
タイヤ内圧調整用バルブ1はタイヤバルブ120に取り付ける。タイヤ100内圧力が基準値以下であると、コイルスプリング36の付勢力で弁部34がバルブハウジング30の先端開口31を閉じ、タイヤ100内圧力が基準値を超えると、タイヤ100内圧力がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って弁部34が先端開口31を開ける。
【選択図】 図1
【解決手段】タイヤ内圧調整用バルブ1は、ジョイント2とバルブ本体3とを備え、ジョイント2はジョイントハウジング20と押圧部材25とで構成され、バルブ本体3はバルブハウジング30とプランジャ33とコイルスプリング36とで構成されている。
タイヤ内圧調整用バルブ1はタイヤバルブ120に取り付ける。タイヤ100内圧力が基準値以下であると、コイルスプリング36の付勢力で弁部34がバルブハウジング30の先端開口31を閉じ、タイヤ100内圧力が基準値を超えると、タイヤ100内圧力がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って弁部34が先端開口31を開ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のタイヤの内圧を自動調整することができるタイヤ内圧調整用バルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来のホィール付タイヤを示す断面図であり、図10は、タイヤバルブの構造を示す断面図であり、図11は、タイヤバルブが開いた状態を示す断面図である。
【0003】
図9に示すように、タイヤ100はホィール110に装着されており、タイヤ100内部の空気等の圧力調整は、ホィール110に取り付けられたタイヤバルブ120によって行われる。
具体的には、図10に示すように、タイヤ100内に連通した筒状のハウジング121がホィール110に固定され、このハウジング121内にシリンダ122が収納されている。このシリンダ122には、通気路123とスプリング収納室124とが形成されている。
そして、プランジャ130が通気路123内に挿通され、プランジャ130の先端部130aがシリンダ122から外部に突出している。また、プランジャ130の後端部には、弁131が取り付けられている。かかるプランジャ130は、スプリング収納室124内のスプリング140によって、外部側(図10のB側)に付勢されており、これにより、通常は弁131が通気路123を塞いだ状態になっている。
【0004】
タイヤ100内に空気等を充填する場合には、図示しない空気注入ノズル等を用いて、図11に示すように、プランジャ130の先端部130aをタイヤ100内部側(図11のA側)に押圧して、弁131を開いた状態にする。かかる状態で、空気等を空気注入ノズル等からハウジング121を通じてタイヤ100内に充填することができる。
【0005】
空気等の充填後においては、タイヤ100内の内圧とスプリング140の付勢とによって、弁131が閉じた状態により、タイヤ100内の内圧が一定に維持される。
タイヤ100の内圧が基準値よりも高い場合には、ピン等でプランジャ130の先端部130aを押し込めることで、タイヤ100内の空気等をハウジング121を通じて外部に流出させる。そして、タイヤ100の内圧が所望値に達したところで、ピン等をプランジャ130の先端部130aから離して、弁131を閉じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の技術では、次のような問題があった。
空気注入ノズルなどの外部機器を用いて、タイヤバルブ120の弁131を開,閉することで、タイヤ100内の空気等の圧力を調整する構造であるので、タイヤ100の内圧を自動車の走行中に調整することができない。
特に、レーシングカー等のように高速走行を要する自動車においては、路面状態や天候状況に応じて、タイヤ100の内圧を調整しなければならない場合が多々発生する。このような場合においても、自動車を一々ピット迄運んで内圧調整を手動で行わなければならないとすると、非常に不便である。
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、自動車の走行中に路面状態等に応じてタイヤの内圧を調整することができるタイヤ内圧調整用バルブを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、突出したプランジャ先端部を押し込むことでタイヤ内部と外部とを連通させるタイヤバルブに、着脱自在に取り付けられるジョイントと、ジョイントの先端部に着脱自在に取り付けられるバルブ本体とを具備するタイヤ内圧調整用バルブであって、ジョイントは、両端開口の筒状体でなり且つプランジャ先端部を内部に含むようにタイヤバルブの先端部分に取り付けるためのジョイントハウジングと、ジョイントハウジングの内部に設けられ、ジョイントハウジングの両端開口を連通させる通気孔を有した隔壁体であり、且つジョイントハウジングをタイヤバルブに取り付けた際に、プランジャ先端部に接触して押し込める押圧部材とを有し、バルブ本体は、両端開口の筒状体でなり且つジョイントハウジングの先端部分に取り付けるためのバルブハウジングと、バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体がバルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、軸体の外側に嵌められ、先端部がバルブハウジングに係合し且つ後端部が軸体に係合して、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングとを有する構成とした。
かかる構成により、ジョイントのジョイントハウジングをタイヤバルブの先端部分に取り付けると共に、バルブ本体のバルブハウジングをジョイントハウジングの先端部分に取り付けると、ジョイントの押圧部材がタイヤバルブのプランジャ先端部を押し込め、通気孔を介して、タイヤ内部とバルブ本体のバルブハウジングとを連通させる。この状態では、バルブ本体のプランジャがコイルスプリングによって付勢され、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じている。そして、タイヤ内部の圧力が上昇すると、弁部に加わった圧力によって、弁部がコイルスプリングの付勢力に打ち勝って移動し、バルブハウジングの先端開口を開ける。この結果、タイヤ内部の圧力が下降し、タイヤ内圧が初期圧力になる。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた構成としてある。
かかる構成により、遠心力などで、プランジャがバルブハウジングに対して傾いた場合においても、プランジャの弁部がシール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた状態で摺動するので、タイヤ内の気体が外部に逃げることはない。
【0010】
さらに、請求項3の発明は、 請求項1または請求項2に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、タイヤ内からジョイントの押圧部材の通気孔を通過してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタを、ジョイントの内部又はバルブハウジングの内部に設けた構成としてある。
かかる構成により、タイヤ内からジョイントの押圧部材の通気孔を通過してきた気体内に含まれる塵等がフィルタで濾過されるので、当該塵等がプランジャの弁部とバルブハウジングの先端開口との間に詰ることはない。
【0011】
また、請求項4の発明は、タイヤのホィールに固定され、タイヤ内部と外部とを連通する両端開口の筒状のバルブハウジングと、バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体がバルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、軸体の外側に嵌められ、先端部がバルブハウジングに係合し且つ後端部が軸体に係合して、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングとを具備するタイヤ内圧調整用バルブを提示する。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた構成としてある。
【0013】
さらに、請求項6の発明は、請求項4または請求項5に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、タイヤ内から注入してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタをバルブハウジング内部に設けた構成としてある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
このタイヤ内圧調整用バルブ1は、図1に示すように、ジョイント2とバルブ本体3とで構成されている。
【0015】
ジョイント2は、タイヤ内圧調整用バルブ1を図9及び図10に示した公知のタイヤバルブ120に着脱自在に取り付けるための部材であり、ジョイントハウジング20と押圧部材25とを有している。
ジョイントハウジング20は、両端開口(図1の上,下端開口)の筒状体であり、その先端内側には、バルブ本体3取付用の雌ネジ溝20aが刻設されている。また、ジョイントハウジング20の後端部内側にも雌ネジ20bが刻設され、この雌ネジ20bを、図9及び図10に示したタイヤバルブ120の先端部に形成されている雄ネジ溝120aに螺合することができるようになっている。
【0016】
押圧部材25は、雄ネジ溝25aをジョイントハウジング20の雌ネジ20bに螺合させた状態で、ジョイントハウジング20の後端部内側を取り付けられている。
この押圧部材25は、ジョイントハウジング20の先端部側(図1の上側)と後端部側(図1の下側)とを画する隔壁体を構成するが、ジョイントハウジング20の先端部側と後端部側とを連通する複数の通気孔26を有し、これらの通気孔26を通じて、所定流速の気体を後端部側から先端部側に送ることができる構成になっている。
また、押圧部材25には、突起部27が設けられている。
この突起部27は、ジョイント2を図9及び図10に示したタイヤバルブ120に取り付けた際に、プランジャ130の突出した先端部130aをシリンダ122の内部に押し込めるための部分であり、プランジャ130の先端部130aの突出位置と対応させて、押圧部材25の後面中心部に配設されている。
【0017】
一方、バルブ本体3は、タイヤ100内(図9参照)の圧力を調整するための本体をなす部材である。
このバルブ本体3は、バルブハウジング30とプランジャ33とコイルスプリング36とを有している。
【0018】
バルブハウジング30は、両端開口の筒状体であり、その後段内側に雄ネジ30aを有し、この雄ネジ30aをジョイントハウジング20の雌ネジ溝20aに螺合させることで、ジョイント2に取り付けられる。
【0019】
プランジャ33は、上記の如きバルブハウジング30の内部に挿入されている。
このプランジャ33は、バルブハウジング30の先端開口31を開閉するための弁部34と、この弁部34を先端に有した軸体35とでなっている。軸体35は、先端開口31側からバルブハウジング30内部に挿入され、その中心軸をバルブハウジング30の中心軸と略一致させている。
【0020】
コイルスプリング36は、上記の如きプランジャ33の軸体35の外側に嵌められ、その先端部がバルブハウジング30の先端部内側に突設された段部37に係合されている。また、コイルスプリング36の後端部は、軸体35の後端部にスライド自在に取り付けられたリング状の受座38に係合されている。
この受座38は、軸体35のボルト部35aに螺入されたナット39によって位置決めされている。
すなわち、コイルスプリング36は、弁部34がバルブハウジング30の先端開口31を閉じる方向(図1の下方向)にプランジャ33を付勢するが、その付勢力は、ナット39で位置決めされる受座38の位置を移動させることで、調整することができるようになっている。
【0021】
上記したように、軸体35の中心軸とバルブハウジング30の中心軸とは略一致するように設定されている。したがって、かかる状態が維持される限り、弁部34と先端開口31との間に隙間が発生することはない。
しかし、自動車が高速でカーブするような場合には、その遠心力によって、軸体35が傾き、弁部34と先端開口31との間に隙間が生じて、空気が漏れるおそれがある。
そこで、この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブでは、バルブハウジング30の先端開口31の内面31aを先端側拡開の椀状に形成すると共に、バルブハウジング30の弁部34の側面34aを先端側拡開のテーパ状に形成した。そして弁部34の上記テーパ面34aにシール材であるシールリング34bを装着し、このシールリング34bを椀状面31aに気密に接触させた。これにより、図2に示すように、軸体35が傾いた場合においても、シールリング34bが椀状面31a上を接触しながら摺動する。この結果、弁部34と椀状面31aとの間に気密性が保持され、空気漏れが防止される。
なお、図1において、符号25b,30bはシールリングである。
【0022】
次にこの実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ1が示す動作について説明する。
タイヤ内圧調整用バルブ1のタイヤバルブ120への取り付けは、次のようにして行う。
まず、図1において、バルブ本体3をジョイント2から外した状態で、ナット39を緩め又は締め付けることで、受座38を移動させることにより、コイルスプリング36の付勢力を調整しておく。例えば、この実施形態では、バルブハウジング30内の圧力が2Pa(パスカル)を超えると、プランジャ33がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って、先端開口31から突出する方向(図1の上方向)に動くように、コイルスプリング36の付勢力を設定しておくものとする。
コイルスプリング36の付勢力の調整作業終了後に、このバルブ本体3をジョイント2に取り付ける。
かかる状態で、タイヤ内圧調整用バルブ1をタイヤバルブ120に取り付ける。
【0023】
図3は、タイヤ内圧調整用バルブ1をタイヤバルブ120に取り付けた状態を示す断面図である。
図3に示すように、ジョイント2の雌ネジ20bをタイヤバルブ120の雄ネジ溝120aに螺入すると、プランジャ130の先端部130aがジョイント2のジョイントハウジング20の内部に含まれるので、ジョイント2をさらにタイヤバルブ120に螺入していくと、ジョイント2の押圧部材25の突起部27がプランジャ130の先端部130aに接触して、プランジャ130をタイヤバルブ120内に押し込める。
これにより、タイヤバルブ120の弁131が開き、タイヤ100内の気体がタイヤバルブ120の通気路123を通じてジョイントハウジング20に至り、押圧部材25の通気孔26を通ってバルブハウジング30内に充満する。
このとき、タイヤ100内の圧力が2Paに設定されているので、バルブ本体3の弁部34は閉じた状態を維持する。
【0024】
上記のようにタイヤ内圧調整用バルブ1を取り付けたタイヤ100を装着した図示しない自動車を走行させると、タイヤ100の回転によってタイヤ内圧調整用バルブ1の遠心力が加わるが、タイヤ100内圧力が2Paに維持される限り、弁部34がコイルスプリング36の付勢力によって閉じられているので、タイヤ100内の気体が外部に漏れることはない。また、急激なカーブによって、プランジャ33が傾いた場合においても、図2に示したように、シールリング34bが先端開口31の椀状面31aとの接触状態を維持するので、気体漏れは生じない。
【0025】
自動車の走行中に、路面状態や天候状況によって、タイヤ100内の圧力が2Paを超えた場合には問題が生じる。特に、高速走行を常とするレーシングカー等のタイヤ100内圧力が所望圧力よりも上昇すると、操舵に影響する。
しかし、この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ1を取り付けたタイヤ100においては、タイヤ100内圧力が上昇した場合においても、所望圧力を維持する。
図4は、圧力調整動作を示すタイヤ内圧調整用バルブ1の断面図である。
すなわち、タイヤ100内圧力が上記2Paを超えると、タイヤ内圧調整用バルブ1のバルブハウジング30内圧力がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って、弁部34が先端開口31を開く方向に動く。この結果、弁部34のテーパ面34aと先端開口31の椀状面31aとの間に隙間が生じ、バルブハウジング30内の気体がこの隙間から抜ける。このため、タイヤ100及びバルブ本体3内の圧力が2Pa迄下がり、弁部34が再び先端開口31を閉じて、タイヤ100内圧力を2Paに維持することとなる。
【0026】
(第2の実施形態)
図5は、この発明の第2の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブは、フィルタを内蔵している点が、上記第1の実施形態と異なる。
すなわち、図5に示すように、ジョイント2のジョイントハウジング20の内側に、リング状の段部28を設け、この段部28の内径よりも大きな外径のフィルタ4を段部28に当接している。そして、ジョイントハウジング20に螺入された押圧部材25によって、フィルタ4を押圧することで、フィルタ4を段部28と押圧部材25とにより挟持した構造になっている。
【0027】
これにより、タイヤ100内のタイヤ糟等の塵がフィルタ4によって濾過されるので、この塵が弁部34と先端開口31との間に詰まって、弁部34が開いたままになるという事態を防止することができる。
尚、この実施形態では、フィルタ4をジョイント2内に装着したが、フィルタ4をバルブ本体3内に装着した場合においても、同様の作用及び効果を得ることができることは勿論である。
その他の構成,作用及び効果については、上記第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0028】
(第3の実施形態)
図6は、この発明の第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブが適用されたタイヤの断面図であり、図7は、この第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブを示す断面図である。
図6において、符号5がこの実施形態のタイヤ内圧調整用バルブである。
図6に示すように、このタイヤ内圧調整用バルブ5は、ジョイント2のような中継部材を介さずに、ホィール110に一体に取り付けられている点が、上記第1及び第2の実施形態と異なる。
すなわち、図7に示すように、バルブハウジング30をナット150によってホィール110に直接固定した構造になっている。
これにより、弁部34がタイヤ100内の圧力を直接受け、タイヤ100内圧力が基準値を超えた場合に、弁部34がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って開く。
その他の構成,作用及び効果は上記第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0029】
(第4の実施形態)
図8は、この発明の第4の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ6は、第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブに、フィルタ4を装着した構造となっている。これにより、タイヤ100内の塵等を直接濾過する。
その他の構成,作用及び効果は上記第3の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0030】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記第3の実施形態では、バルブハウジング30をナット150によってホィール110に直接固定した構造にしたが、ホィール110の一部を絞り加工して、ホィール110自体にバルブハウジング30を形成する構造とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、この発明によれば、自動車の走行中においても、タイヤ内部の圧力が上昇すると、弁部がバルブハウジングの先端開口を開いて、タイヤ内圧力を調整することができるという優れた効果がある。特に、レーシングカー等のように高速走行を要する自動車においては、路面状態や天候状況に応じて、タイヤの内圧が自動調整されるので、自動車を一々ピット迄運んで内圧調整を手動で行う必要がなく、非常に便利である。
また、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させる構成とすることで、プランジャがバルブハウジングに対して傾いた場合においても、タイヤ内気体を外部に逃がすことなく、タイヤ内圧力を保持することができる。
さらに、フィルタをバルブハウジングの内部等に設けることで、タイヤ内の塵等がプランジャの弁部とバルブハウジングの先端開口との間に詰まって、タイヤ内の気体がその隙間から逃げるという事態を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図2】弁部と椀状面との間の気密性を説明するための部分断面図である。
【図3】タイヤ内圧調整用バルブをタイヤバルブに取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】圧力調整動作を示すためのタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図6】この発明の第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブが適用されたタイヤの断面図である。
【図7】第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブを示す断面図である。
【図8】この発明の第4の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図9】従来のホィール付タイヤを示す断面図である。
【図10】タイヤバルブの構造を示す断面図である。
【図11】タイヤバルブが開いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…バルブ、 2…ジョイント、 3…バルブ本体、 20…ジョイントハウジング、 25…押圧部材、 27…突起部、 30…バルブハウジング、 33…プランジャ、 36…コイルスプリング、 31…先端開口、 31a…椀状面、 34…弁部、 34a…テーパ面、 34b…シールリング、 100…タイヤ、 110…ホィール110、 120…タイヤバルブ、 130…プランジャ、 130a…先端部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のタイヤの内圧を自動調整することができるタイヤ内圧調整用バルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来のホィール付タイヤを示す断面図であり、図10は、タイヤバルブの構造を示す断面図であり、図11は、タイヤバルブが開いた状態を示す断面図である。
【0003】
図9に示すように、タイヤ100はホィール110に装着されており、タイヤ100内部の空気等の圧力調整は、ホィール110に取り付けられたタイヤバルブ120によって行われる。
具体的には、図10に示すように、タイヤ100内に連通した筒状のハウジング121がホィール110に固定され、このハウジング121内にシリンダ122が収納されている。このシリンダ122には、通気路123とスプリング収納室124とが形成されている。
そして、プランジャ130が通気路123内に挿通され、プランジャ130の先端部130aがシリンダ122から外部に突出している。また、プランジャ130の後端部には、弁131が取り付けられている。かかるプランジャ130は、スプリング収納室124内のスプリング140によって、外部側(図10のB側)に付勢されており、これにより、通常は弁131が通気路123を塞いだ状態になっている。
【0004】
タイヤ100内に空気等を充填する場合には、図示しない空気注入ノズル等を用いて、図11に示すように、プランジャ130の先端部130aをタイヤ100内部側(図11のA側)に押圧して、弁131を開いた状態にする。かかる状態で、空気等を空気注入ノズル等からハウジング121を通じてタイヤ100内に充填することができる。
【0005】
空気等の充填後においては、タイヤ100内の内圧とスプリング140の付勢とによって、弁131が閉じた状態により、タイヤ100内の内圧が一定に維持される。
タイヤ100の内圧が基準値よりも高い場合には、ピン等でプランジャ130の先端部130aを押し込めることで、タイヤ100内の空気等をハウジング121を通じて外部に流出させる。そして、タイヤ100の内圧が所望値に達したところで、ピン等をプランジャ130の先端部130aから離して、弁131を閉じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の技術では、次のような問題があった。
空気注入ノズルなどの外部機器を用いて、タイヤバルブ120の弁131を開,閉することで、タイヤ100内の空気等の圧力を調整する構造であるので、タイヤ100の内圧を自動車の走行中に調整することができない。
特に、レーシングカー等のように高速走行を要する自動車においては、路面状態や天候状況に応じて、タイヤ100の内圧を調整しなければならない場合が多々発生する。このような場合においても、自動車を一々ピット迄運んで内圧調整を手動で行わなければならないとすると、非常に不便である。
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、自動車の走行中に路面状態等に応じてタイヤの内圧を調整することができるタイヤ内圧調整用バルブを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、突出したプランジャ先端部を押し込むことでタイヤ内部と外部とを連通させるタイヤバルブに、着脱自在に取り付けられるジョイントと、ジョイントの先端部に着脱自在に取り付けられるバルブ本体とを具備するタイヤ内圧調整用バルブであって、ジョイントは、両端開口の筒状体でなり且つプランジャ先端部を内部に含むようにタイヤバルブの先端部分に取り付けるためのジョイントハウジングと、ジョイントハウジングの内部に設けられ、ジョイントハウジングの両端開口を連通させる通気孔を有した隔壁体であり、且つジョイントハウジングをタイヤバルブに取り付けた際に、プランジャ先端部に接触して押し込める押圧部材とを有し、バルブ本体は、両端開口の筒状体でなり且つジョイントハウジングの先端部分に取り付けるためのバルブハウジングと、バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体がバルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、軸体の外側に嵌められ、先端部がバルブハウジングに係合し且つ後端部が軸体に係合して、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングとを有する構成とした。
かかる構成により、ジョイントのジョイントハウジングをタイヤバルブの先端部分に取り付けると共に、バルブ本体のバルブハウジングをジョイントハウジングの先端部分に取り付けると、ジョイントの押圧部材がタイヤバルブのプランジャ先端部を押し込め、通気孔を介して、タイヤ内部とバルブ本体のバルブハウジングとを連通させる。この状態では、バルブ本体のプランジャがコイルスプリングによって付勢され、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じている。そして、タイヤ内部の圧力が上昇すると、弁部に加わった圧力によって、弁部がコイルスプリングの付勢力に打ち勝って移動し、バルブハウジングの先端開口を開ける。この結果、タイヤ内部の圧力が下降し、タイヤ内圧が初期圧力になる。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた構成としてある。
かかる構成により、遠心力などで、プランジャがバルブハウジングに対して傾いた場合においても、プランジャの弁部がシール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた状態で摺動するので、タイヤ内の気体が外部に逃げることはない。
【0010】
さらに、請求項3の発明は、 請求項1または請求項2に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、タイヤ内からジョイントの押圧部材の通気孔を通過してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタを、ジョイントの内部又はバルブハウジングの内部に設けた構成としてある。
かかる構成により、タイヤ内からジョイントの押圧部材の通気孔を通過してきた気体内に含まれる塵等がフィルタで濾過されるので、当該塵等がプランジャの弁部とバルブハウジングの先端開口との間に詰ることはない。
【0011】
また、請求項4の発明は、タイヤのホィールに固定され、タイヤ内部と外部とを連通する両端開口の筒状のバルブハウジングと、バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体がバルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、軸体の外側に嵌められ、先端部がバルブハウジングに係合し且つ後端部が軸体に係合して、弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングとを具備するタイヤ内圧調整用バルブを提示する。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させた構成としてある。
【0013】
さらに、請求項6の発明は、請求項4または請求項5に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、タイヤ内から注入してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタをバルブハウジング内部に設けた構成としてある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
このタイヤ内圧調整用バルブ1は、図1に示すように、ジョイント2とバルブ本体3とで構成されている。
【0015】
ジョイント2は、タイヤ内圧調整用バルブ1を図9及び図10に示した公知のタイヤバルブ120に着脱自在に取り付けるための部材であり、ジョイントハウジング20と押圧部材25とを有している。
ジョイントハウジング20は、両端開口(図1の上,下端開口)の筒状体であり、その先端内側には、バルブ本体3取付用の雌ネジ溝20aが刻設されている。また、ジョイントハウジング20の後端部内側にも雌ネジ20bが刻設され、この雌ネジ20bを、図9及び図10に示したタイヤバルブ120の先端部に形成されている雄ネジ溝120aに螺合することができるようになっている。
【0016】
押圧部材25は、雄ネジ溝25aをジョイントハウジング20の雌ネジ20bに螺合させた状態で、ジョイントハウジング20の後端部内側を取り付けられている。
この押圧部材25は、ジョイントハウジング20の先端部側(図1の上側)と後端部側(図1の下側)とを画する隔壁体を構成するが、ジョイントハウジング20の先端部側と後端部側とを連通する複数の通気孔26を有し、これらの通気孔26を通じて、所定流速の気体を後端部側から先端部側に送ることができる構成になっている。
また、押圧部材25には、突起部27が設けられている。
この突起部27は、ジョイント2を図9及び図10に示したタイヤバルブ120に取り付けた際に、プランジャ130の突出した先端部130aをシリンダ122の内部に押し込めるための部分であり、プランジャ130の先端部130aの突出位置と対応させて、押圧部材25の後面中心部に配設されている。
【0017】
一方、バルブ本体3は、タイヤ100内(図9参照)の圧力を調整するための本体をなす部材である。
このバルブ本体3は、バルブハウジング30とプランジャ33とコイルスプリング36とを有している。
【0018】
バルブハウジング30は、両端開口の筒状体であり、その後段内側に雄ネジ30aを有し、この雄ネジ30aをジョイントハウジング20の雌ネジ溝20aに螺合させることで、ジョイント2に取り付けられる。
【0019】
プランジャ33は、上記の如きバルブハウジング30の内部に挿入されている。
このプランジャ33は、バルブハウジング30の先端開口31を開閉するための弁部34と、この弁部34を先端に有した軸体35とでなっている。軸体35は、先端開口31側からバルブハウジング30内部に挿入され、その中心軸をバルブハウジング30の中心軸と略一致させている。
【0020】
コイルスプリング36は、上記の如きプランジャ33の軸体35の外側に嵌められ、その先端部がバルブハウジング30の先端部内側に突設された段部37に係合されている。また、コイルスプリング36の後端部は、軸体35の後端部にスライド自在に取り付けられたリング状の受座38に係合されている。
この受座38は、軸体35のボルト部35aに螺入されたナット39によって位置決めされている。
すなわち、コイルスプリング36は、弁部34がバルブハウジング30の先端開口31を閉じる方向(図1の下方向)にプランジャ33を付勢するが、その付勢力は、ナット39で位置決めされる受座38の位置を移動させることで、調整することができるようになっている。
【0021】
上記したように、軸体35の中心軸とバルブハウジング30の中心軸とは略一致するように設定されている。したがって、かかる状態が維持される限り、弁部34と先端開口31との間に隙間が発生することはない。
しかし、自動車が高速でカーブするような場合には、その遠心力によって、軸体35が傾き、弁部34と先端開口31との間に隙間が生じて、空気が漏れるおそれがある。
そこで、この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブでは、バルブハウジング30の先端開口31の内面31aを先端側拡開の椀状に形成すると共に、バルブハウジング30の弁部34の側面34aを先端側拡開のテーパ状に形成した。そして弁部34の上記テーパ面34aにシール材であるシールリング34bを装着し、このシールリング34bを椀状面31aに気密に接触させた。これにより、図2に示すように、軸体35が傾いた場合においても、シールリング34bが椀状面31a上を接触しながら摺動する。この結果、弁部34と椀状面31aとの間に気密性が保持され、空気漏れが防止される。
なお、図1において、符号25b,30bはシールリングである。
【0022】
次にこの実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ1が示す動作について説明する。
タイヤ内圧調整用バルブ1のタイヤバルブ120への取り付けは、次のようにして行う。
まず、図1において、バルブ本体3をジョイント2から外した状態で、ナット39を緩め又は締め付けることで、受座38を移動させることにより、コイルスプリング36の付勢力を調整しておく。例えば、この実施形態では、バルブハウジング30内の圧力が2Pa(パスカル)を超えると、プランジャ33がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って、先端開口31から突出する方向(図1の上方向)に動くように、コイルスプリング36の付勢力を設定しておくものとする。
コイルスプリング36の付勢力の調整作業終了後に、このバルブ本体3をジョイント2に取り付ける。
かかる状態で、タイヤ内圧調整用バルブ1をタイヤバルブ120に取り付ける。
【0023】
図3は、タイヤ内圧調整用バルブ1をタイヤバルブ120に取り付けた状態を示す断面図である。
図3に示すように、ジョイント2の雌ネジ20bをタイヤバルブ120の雄ネジ溝120aに螺入すると、プランジャ130の先端部130aがジョイント2のジョイントハウジング20の内部に含まれるので、ジョイント2をさらにタイヤバルブ120に螺入していくと、ジョイント2の押圧部材25の突起部27がプランジャ130の先端部130aに接触して、プランジャ130をタイヤバルブ120内に押し込める。
これにより、タイヤバルブ120の弁131が開き、タイヤ100内の気体がタイヤバルブ120の通気路123を通じてジョイントハウジング20に至り、押圧部材25の通気孔26を通ってバルブハウジング30内に充満する。
このとき、タイヤ100内の圧力が2Paに設定されているので、バルブ本体3の弁部34は閉じた状態を維持する。
【0024】
上記のようにタイヤ内圧調整用バルブ1を取り付けたタイヤ100を装着した図示しない自動車を走行させると、タイヤ100の回転によってタイヤ内圧調整用バルブ1の遠心力が加わるが、タイヤ100内圧力が2Paに維持される限り、弁部34がコイルスプリング36の付勢力によって閉じられているので、タイヤ100内の気体が外部に漏れることはない。また、急激なカーブによって、プランジャ33が傾いた場合においても、図2に示したように、シールリング34bが先端開口31の椀状面31aとの接触状態を維持するので、気体漏れは生じない。
【0025】
自動車の走行中に、路面状態や天候状況によって、タイヤ100内の圧力が2Paを超えた場合には問題が生じる。特に、高速走行を常とするレーシングカー等のタイヤ100内圧力が所望圧力よりも上昇すると、操舵に影響する。
しかし、この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ1を取り付けたタイヤ100においては、タイヤ100内圧力が上昇した場合においても、所望圧力を維持する。
図4は、圧力調整動作を示すタイヤ内圧調整用バルブ1の断面図である。
すなわち、タイヤ100内圧力が上記2Paを超えると、タイヤ内圧調整用バルブ1のバルブハウジング30内圧力がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って、弁部34が先端開口31を開く方向に動く。この結果、弁部34のテーパ面34aと先端開口31の椀状面31aとの間に隙間が生じ、バルブハウジング30内の気体がこの隙間から抜ける。このため、タイヤ100及びバルブ本体3内の圧力が2Pa迄下がり、弁部34が再び先端開口31を閉じて、タイヤ100内圧力を2Paに維持することとなる。
【0026】
(第2の実施形態)
図5は、この発明の第2の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブは、フィルタを内蔵している点が、上記第1の実施形態と異なる。
すなわち、図5に示すように、ジョイント2のジョイントハウジング20の内側に、リング状の段部28を設け、この段部28の内径よりも大きな外径のフィルタ4を段部28に当接している。そして、ジョイントハウジング20に螺入された押圧部材25によって、フィルタ4を押圧することで、フィルタ4を段部28と押圧部材25とにより挟持した構造になっている。
【0027】
これにより、タイヤ100内のタイヤ糟等の塵がフィルタ4によって濾過されるので、この塵が弁部34と先端開口31との間に詰まって、弁部34が開いたままになるという事態を防止することができる。
尚、この実施形態では、フィルタ4をジョイント2内に装着したが、フィルタ4をバルブ本体3内に装着した場合においても、同様の作用及び効果を得ることができることは勿論である。
その他の構成,作用及び効果については、上記第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0028】
(第3の実施形態)
図6は、この発明の第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブが適用されたタイヤの断面図であり、図7は、この第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブを示す断面図である。
図6において、符号5がこの実施形態のタイヤ内圧調整用バルブである。
図6に示すように、このタイヤ内圧調整用バルブ5は、ジョイント2のような中継部材を介さずに、ホィール110に一体に取り付けられている点が、上記第1及び第2の実施形態と異なる。
すなわち、図7に示すように、バルブハウジング30をナット150によってホィール110に直接固定した構造になっている。
これにより、弁部34がタイヤ100内の圧力を直接受け、タイヤ100内圧力が基準値を超えた場合に、弁部34がコイルスプリング36の付勢力に打ち勝って開く。
その他の構成,作用及び効果は上記第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0029】
(第4の実施形態)
図8は、この発明の第4の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
この実施形態のタイヤ内圧調整用バルブ6は、第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブに、フィルタ4を装着した構造となっている。これにより、タイヤ100内の塵等を直接濾過する。
その他の構成,作用及び効果は上記第3の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0030】
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記第3の実施形態では、バルブハウジング30をナット150によってホィール110に直接固定した構造にしたが、ホィール110の一部を絞り加工して、ホィール110自体にバルブハウジング30を形成する構造とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、この発明によれば、自動車の走行中においても、タイヤ内部の圧力が上昇すると、弁部がバルブハウジングの先端開口を開いて、タイヤ内圧力を調整することができるという優れた効果がある。特に、レーシングカー等のように高速走行を要する自動車においては、路面状態や天候状況に応じて、タイヤの内圧が自動調整されるので、自動車を一々ピット迄運んで内圧調整を手動で行う必要がなく、非常に便利である。
また、弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材をバルブハウジングの椀状面に気密に接触させる構成とすることで、プランジャがバルブハウジングに対して傾いた場合においても、タイヤ内気体を外部に逃がすことなく、タイヤ内圧力を保持することができる。
さらに、フィルタをバルブハウジングの内部等に設けることで、タイヤ内の塵等がプランジャの弁部とバルブハウジングの先端開口との間に詰まって、タイヤ内の気体がその隙間から逃げるという事態を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図2】弁部と椀状面との間の気密性を説明するための部分断面図である。
【図3】タイヤ内圧調整用バルブをタイヤバルブに取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】圧力調整動作を示すためのタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図6】この発明の第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブが適用されたタイヤの断面図である。
【図7】第3の実施形態のタイヤ内圧調整用バルブを示す断面図である。
【図8】この発明の第4の実施形態に係るタイヤ内圧調整用バルブの断面図である。
【図9】従来のホィール付タイヤを示す断面図である。
【図10】タイヤバルブの構造を示す断面図である。
【図11】タイヤバルブが開いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…バルブ、 2…ジョイント、 3…バルブ本体、 20…ジョイントハウジング、 25…押圧部材、 27…突起部、 30…バルブハウジング、 33…プランジャ、 36…コイルスプリング、 31…先端開口、 31a…椀状面、 34…弁部、 34a…テーパ面、 34b…シールリング、 100…タイヤ、 110…ホィール110、 120…タイヤバルブ、 130…プランジャ、 130a…先端部。
Claims (6)
- 突出したプランジャ先端部を押し込むことでタイヤ内部と外部とを連通させるタイヤバルブに、着脱自在に取り付けられるジョイントと、上記ジョイントの先端部に着脱自在に取り付けられるバルブ本体とを具備するタイヤ内圧調整用バルブであって、
上記ジョイントは、
両端開口の筒状体でなり且つ上記プランジャ先端部を内部に含むように上記タイヤバルブの先端部分に取り付けるためのジョイントハウジングと、
上記ジョイントハウジングの内部に設けられ、上記ジョイントハウジングの両端開口を連通させる通気孔を有した隔壁体であり、且つ上記ジョイントハウジングを上記タイヤバルブに取り付けた際に、上記プランジャ先端部に接触して押し込める押圧部材とを有し、
上記バルブ本体は、
両端開口の筒状体でなり且つ上記ジョイントハウジングの先端部分に取り付けるためのバルブハウジングと、
上記バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体が上記バルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、
上記軸体の外側に嵌められ、先端部が上記バルブハウジングに係合し且つ後端部が上記軸体に係合して、上記弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングとを有する、
ことを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。 - 請求項1に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、
上記バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、
上記プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、
上記弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材を上記バルブハウジングの椀状面に気密に接触させた、
ことを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。 - 請求項1または請求項2に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、
タイヤ内から上記ジョイントの押圧部材の通気孔を通過してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタを、上記ジョイントの内部又は上記バルブ本体の内部に設けた、
ことを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。 - タイヤのホィールに固定され、タイヤ内部と外部とを連通する両端開口の筒状のバルブハウジングと、
上記バルブハウジングの先端開口を開閉するための弁部を先端部に有し、軸体が上記バルブハウジングの先端開口からバルブハウジング内部に挿入されたプランジャと、
上記軸体の外側に嵌められ、先端部が上記バルブハウジングに係合し且つ後端部が上記軸体に係合して、上記弁部がバルブハウジングの先端開口を閉じる方向にプランジャを付勢するコイルスプリングと
を具備することを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。 - 請求項4に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、
上記バルブハウジングの先端開口部の内面を先端側拡開の椀状に形成し、
上記プランジャの弁部の側面を先端側拡開のテーパ状に形成し、
上記弁部のテーパ面にシール材を装着して、当該シール材を上記バルブハウジングの椀状面に気密に接触させた、
ことを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。 - 請求項4または請求項5に記載のタイヤ内圧調整用バルブにおいて、
上記タイヤ内から注入してきた気体内に含まれる塵等を濾過するためのフィルタを上記バルブハウジング内部に設けた、
ことを特徴とするタイヤ内圧調整用バルブ。
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Cited By (2)
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JP2014024543A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | The Goodyear Tire & Rubber Co | 空気タイヤアセンブリ |
KR101723508B1 (ko) * | 2016-10-13 | 2017-04-05 | 주식회사 바램 | 수충격 방지용 제어밸브 시스템 |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002233872A patent/JP2004076767A/ja active Pending
Cited By (2)
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