JP2004075902A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立できるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム成分100重量部に対して、(A)成分として下記化学式(1)
【化1】
Figure 2004075902

(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
で示される酸化ジアルキルスズ(IV)0.1〜20重量部、および、(B)成分としてチウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、チアゾール系化合物およびスルフェンアミド系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.1〜20重量部を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関する。詳細には、低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立できるタイヤを与えることのできるタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤにおいて、その低転がり抵抗性とグリップ性能は互いに背反する関係にあることが知られている。たとえば、グリップ性能を向上させる充填剤としては粒子径が小さいカーボンブラックが多く用いられている。また、ゴムを柔らかくしてグリップ性能を向上させるために種々の軟化剤が用いられている。しかし、いずれの場合においてもヒステリシスロスが大きくなり、転がり抵抗が大きくなってしまう。
【0003】
他方、転がり抵抗を小さくする充填剤として含水ケイ酸が知られている。しかし、これは同程度の比表面積を有するカーボンブラックと比較してゴム組成物の貯蔵弾性率が小さく、そのためグリップ性能が劣る。貯蔵弾性率を高める方法としては、含水ケイ酸の増量あるいは比表面積の増大などが考えられるが、転がり抵抗が大きくなってしまう。
【0004】
これらの問題点を解決すべく、従来から種々の提案がなされているが、低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立できるゴム組成物は、未だに存在しないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立できるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために検討を行なったところ、ある特定の化合物を組み合わせて配合することにより、従来の方法で作られるタイヤに比べて低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立させることを見出した。
【0007】
すなわち本発明は、
ジエン系ゴム成分100重量部に対して、(A)成分として下記化学式(1)
【0008】
【化6】
Figure 2004075902
【0009】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
で示される酸化ジアルキルスズ(IV)0.1〜20重量部、
および、(B)成分として下記化学式(2)
【0010】
【化7】
Figure 2004075902
【0011】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
で示されるチウラム系化合物、
下記化学式(3)
【0012】
【化8】
Figure 2004075902
【0013】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基で、Mは金属を示し、nは金属の原子価と同じ数である)
で示されるジチオカルバミン酸塩系化合物、
下記化学式(4)
【0014】
【化9】
Figure 2004075902
【0015】
(Rは水素または炭素数12以下の炭化水素基で、この中に窒素、酸素、硫黄などの異原子を含んでもよい)
で示されるチアゾール系化合物
および下記化学式(5)
【0016】
【化10】
Figure 2004075902
【0017】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
で示されるスルフェンアミド系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.1〜20重量部を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
【0018】
前記(A)成分と(B)成分の配合比率(A)/(B)は、0.1〜5であることが好ましい。
【0019】
前記Rおよび/またはRは、n−ブチル基またはn−オクチル基であることが好ましい。
【0020】
前記タイヤトレッド用ゴム組成物は、前記(B)成分として少なくとも前記チウラム系化合物を含み、該チウラム系化合物中のRおよび/またはRが2−エチルヘキシル基であることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム成分に、(A)成分として酸化ジアルキルスズ(IV)と、(B)成分としてチウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、チアゾール系化合物およびスルフェンアミド系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物とを組み合わせて配合することにより、低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立させ得る。
【0022】
本発明に用いられるジエン系ゴム成分としては、天然ゴム(NR)および/またはジエン系合成ゴムが用いられる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、たとえばスチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレン合成ゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、イソブチレン−イソプレンゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)などがあげられる。これらのゴムは、単独で用いてもよく、あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明に用いられる(A)成分の酸化ジアルキルスズ(IV)とは、下記化学式(1)
【0024】
【化11】
Figure 2004075902
【0025】
(R、Rは、それぞれ炭素数12以下の炭化水素基を表わす。)
で示すとおり、アルキル基を有する4価の酸化第二スズのことである。
【0026】
かかる酸化ジアルキルスズ(IV)としては、たとえば酸化ジメチルスズ(IV)、酸化ジ−n−ブチルスズ(IV)、酸化ジ−n−オクチルスズ(IV)などがあげられる。これらの中でも、とくに(B)成分との相互作用の大きさという点で、Rおよび/またはRがn−ブチル基またはn−オクチル基であることが好ましい。かかる酸化ジアルキルスズ(IV)として、酸化ジ−n−ブチルスズ(IV)あるいは酸化ジ−n−オクチルスズ(IV)があげられる。
【0027】
前記(A)成分の配合量は、前記ジエン系ゴム成分100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10、とくに好ましくは1〜5重量部である。(A)成分の配合量が0.1重量部未満であると、その効果が出にくく、逆に20重量部をこえると転がり抵抗が大きくなる。
【0028】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、(A)成分と(B)成分を含有させたことにより、(A)成分と(B)成分が反応し、(A)成分がカーボンブラックと、(B)成分がゴム成分と、それぞれ相互作用する。その結果、ゴム成分とフィラーとのあいだに新たな結合が生じることにより、エネルギーロスが低減し、転がり抵抗が小さくなり、また、それに伴いフィラーの分散が向上し、グリップ性能も向上するという効果が得られる。
【0029】
本発明に用いられる(B)成分の中のチウラム系化合物とは、下記化学式(2)
【0030】
【化12】
Figure 2004075902
【0031】
(R、Rは、それぞれ炭素数12以下の炭化水素基を表わす。)
で示す化合物のことである。
【0032】
かかるチウラム系化合物としては、たとえば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラキス(n−オクチル)ジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィドなどがあげられる。
【0033】
なかでも、ゴム成分との相溶性がよりよい点から、Rおよび/またはRが2−エチルヘキシル基であることが好ましく、かかるチウラム系化合物として、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドがあげられる。
【0034】
本発明に用いられる(B)成分の中のジチオカルバミン酸塩系化合物とは、下記化学式(3)
【0035】
【化13】
Figure 2004075902
【0036】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基で、Mは金属を示し、nは金属の原子価と同じ数を表わす。)
で示す化合物のことである。
【0037】
かかるジチオカルバミン酸塩系化合物としては、たとえば、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルルなどがあげられる。
【0038】
なかでも、ゴム成分との相溶性がよりよい点から、Rおよび/またはRが炭素数4以上の炭化水素基であることが好ましい。かかるジチオカルバミン酸塩系化合物として、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛があげられる。
【0039】
本発明に用いられる(B)成分の中のチアゾール系化合物とは、下記化学式(4)
【0040】
【化14】
Figure 2004075902
【0041】
(Rは水素または炭素数12以下の炭化水素基で、この中に窒素、酸素、硫黄などの異原子を含んでもよい。)
で示す化合物のことである。
【0042】
かかるチアゾール系化合物としては、たとえば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N’−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどがあげられる。
【0043】
なかでも、ゴム成分との相溶性がよりよい点から、Rが炭素数4以上の炭化水素基であることが好ましい。
【0044】
本発明に用いられる(B)成分の中のスルフェンアミド系化合物とは、下記化学式(5)
【0045】
【化15】
Figure 2004075902
【0046】
(R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基を表わす。)
で示す化合物のことである。
【0047】
本発明に用いられる(B)成分の中のスルフェンアミド系化合物としては、たとえば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなどがあげられる。
【0048】
なかでも、ゴム成分との相溶性がよりよい点から、Rおよび/またはRが炭素数4以上の炭化水素基であることが好ましい。
【0049】
これらの(B)成分の中でも、とくに(A)成分との相互作用およびゴム成分との相溶性が優れている点でテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好ましい。
【0050】
前記(B)成分の配合量は、前記ジエン系ゴム成分100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10、とくに好ましくは1〜5重量部である。(B)成分の配合量が0.1重量部未満であると、その効果が出にくく、逆に20重量部をこえるとグリップ性能が低下する。
【0051】
本発明に用いられる前記(A)成分と(B)成分の配合比率(A)/(B)は、0.1〜5であることが好ましく、なかでも0.3〜3、とくには0.5〜2.5であることが好ましい。配合比率が0.1未満であるとグリップ性能が悪くなり、逆に5をこえると転がり抵抗が大きくなる。ここでいう配合比率は、重量の比率である。
【0052】
さらに、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物には、前記成分のほかにゴム工業で通常使用されている各種薬品、たとえば、カーボンブラックやシリカなどの補強用充填剤、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種軟化剤、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの添加剤を適宜配合することができる。
【0053】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物にカーボンブラックを配合する場合、該カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、80〜280m/gであることが好ましい。
【0054】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物にカーボンブラックを配合する場合、該カーボンブラックの配合量は、前記ジエン系ゴム成分100重量部に対して10〜150重量部であることが好ましい。該カーボンブラックの配合量が10重量部未満では充分な強度が得られず、耐摩耗性が低下する傾向があり、150重量部をこえると加工性が低下し、また、発熱性が増大する傾向がある。
【0055】
また、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、前記ジエン系ゴム成分、(A)成分、(B)成分および必要に応じてそのほかの各種薬品を、通常の加工装置、たとえば、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて通常の条件にて混練りすることにより得られる。
【0056】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、通常の製造方法でタイヤトレッドに適用される。すなわち、必要に応じて前記各種薬品を配合した本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を未加硫の段階でタイヤトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを得る。このようにして得られたタイヤは、低転がり抵抗性およびグリップ性能のバランスに優れるものである。
【0057】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例および比較例では、以下の各種薬品を用いた。
SBR:住友化学工業(株)製のSBR1502
カーボンブラック:昭和キャボット社製のショウブラックN220(チッ素吸着比表面積:125m/g)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジチメルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
(A)成分
化合物(1a):酸化ジブチルスズ(IV)
化合物(1b):酸化ジオクチルスズ(IV)
(B)成分
化合物(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N(テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド)
化合物(3):大内新興化学工業(株)製のノクセラーZP(N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛)
化合物(4):大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジベンゾチアジルジスルフィド)
化合物(5):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
【0058】
実施例1〜8および比較例1〜3
(加工方法)
表1に示す配合処方にしたがって、硫黄、加硫促進剤を除いた各種薬品を混練り配合し、各種供試ゴム組成物を得た。ついで、硫黄、加硫促進剤を加えて170℃で20分間プレス加硫して加流物を得た。これらについて、以下に示す各特性の試験を行なった。
【0059】
(1)転がり抵抗
(株)上島製作所製のスペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度60℃でtanδを測定した。tanδの逆数の値について、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が低く、良好であることを示している。
【0060】
(2)グリップ性能
前記のゴム組成物からなるトレッドを有する、サイズ195/65R15のタイヤを作製した。このタイヤを用いて、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行ない、この際におけるグリップ性能(グリップ感、ブレーキ性能、トラクション性能)について、つぎの5段階のフィーリング評価を行なった。
5:非常に良好、4:良好、3:普通、2:やや劣る、1:劣る
結果を表1に示す。
【0061】
タイヤトレッド用ゴム組成物として(A)成分および(B)成分を配合した実施例1〜8は、どちらも配合していない比較例1と比べてグリップ性能が維持または向上しながら、低転がり抵抗性が向上した。
【0062】
化合物(A)のみ配合した比較例2では、低転がり抵抗性が低下した。
【0063】
化合物(B)のみ配合した比較例3では、グリップ性能が低下した。
【0064】
【表1】
Figure 2004075902
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、タイヤトレッド用ゴム組成物に特定の化合物を組み合わせて配合することにより、従来のタイヤ用ゴム組成物から得られるタイヤに比べて、低転がり抵抗性とグリップ性能を高度に両立させるタイヤトレッド用ゴム組成物、およびこれをトレッドに用いたタイヤを得ることができる。

Claims (4)

  1. ジエン系ゴム成分100重量部に対して、(A)成分として下記化学式(1)
    Figure 2004075902
    (R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
    で示される酸化ジアルキルスズ(IV)0.1〜20重量部、
    および、(B)成分として下記化学式(2)
    Figure 2004075902
    (R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
    で示されるチウラム系化合物、
    下記化学式(3)
    Figure 2004075902
    (R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基で、Mは金属を示し、nは金属の原子価と同じ数である)
    で示されるジチオカルバミン酸塩系化合物、
    下記化学式(4)
    Figure 2004075902
    (Rは水素または炭素数12以下の炭化水素基で、この中に窒素、酸素、硫黄などの異原子を含んでもよい)
    で示されるチアゾール系化合物
    および下記化学式(5)
    Figure 2004075902
    (R、Rはそれぞれ炭素数12以下の炭化水素基である)
    で示されるスルフェンアミド系化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物0.1〜20重量部を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記(A)成分と(B)成分の配合比率(A)/(B)が0.1〜5である請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記Rおよび/またはRがn−ブチル基またはn−オクチル基である請求項1または2記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. 前記(B)成分として少なくとも前記チウラム系化合物を含み、該チウラム系化合物中のRおよび/またはRが2−エチルヘキシル基である請求項1、2または3記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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