JP2004075619A - タイプ2ヘルパーt細胞型サイトカイン抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】Th2型サイトカインを抑制し、Th2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導することにより、Th2型サイトカインの機能亢進に起因する各種疾患、例えばアレルギー性炎症、アトピー症状、炎症に起因する肌状態の改善を可能にする化粧料及び食品を提供する。
【解決手段】茶カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンガレート、エスクリン、クエルセチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ケンフェロール、ヘスペリジン、リンゴ果皮抽出物、白樺茸エキス、ブドウ種子エキスを有効成分として含む化粧料および食品。
【効果】タイプ2ヘルパーT細胞型サイトカインの機能亢進に起因する各種疾患、例えばアレルギー性炎症、アトピー症状、炎症に起因する肌状態の改善を可能にするものである。
【選択図】なし
【解決手段】茶カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンガレート、エスクリン、クエルセチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ケンフェロール、ヘスペリジン、リンゴ果皮抽出物、白樺茸エキス、ブドウ種子エキスを有効成分として含む化粧料および食品。
【効果】タイプ2ヘルパーT細胞型サイトカインの機能亢進に起因する各種疾患、例えばアレルギー性炎症、アトピー症状、炎症に起因する肌状態の改善を可能にするものである。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイプ2ヘルパーT細胞型サイトカイン産生抑制剤に関する。さらに詳しくは、タイプ2ヘルパーT細胞(以下、Th2と略す)型サイトカインとタイプ1ヘルパーT細胞(以下、Th1と略す)型サイトカインの産生割合をTh1優位にすることにより、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に基づく疾患を治療又は予防することができる、新規なTh2型サイトカイン産生抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫応答において中心的な役割を担っているヘルパーT細胞(以下、Thと略す)と呼ばれるリンパ球が、異なる二つのサブセットに分類されることが提唱され、マウスのThを産生するサイトカインのパターンにより、Th1とTh2の2群に分類される(J.Immunol.
(1986) 136 : 2348−2357 )。Th1は、インターフェロンγ(以下、IFN−γと略す)やインターロイキン2(以下、IL−2と略す)を産生し、マクロファージやナチュラルキラー細胞を活性化することで、主にウイルス、バクテリア等に対する感染防御などの細胞性免疫に関与することが知られている。一方、Th2は、インターロイキン4(以下、IL−4と略す)、インターロイキン5(以下、IL−5と略す)等を産生し、主にIgE抗体産生などの液性免疫に関与することが知られている。最近では、ヒトにおいてもTh1様細胞及びTh2様細胞がクローン化されて研究が進み、前述のような考え方がおおむねヒトにおいてもあてはまることが確認されている。
【0003】Thは以下に述べるように、アレルギー反応に関与すると考えられているサイトカインを産生することから、アレルギー反応の制御細胞として重要視されている。すなわち、Th2型サイトカインの代表であるIL−4は、B細胞に対してIgE抗体の産生を誘導するとともに、肥満細胞の活性化及び増殖を誘導する作用を有している。一方、Th1型サイトカインの代表であるIFN−γは、Th2の活性化を抑制することによりアレルギー炎症を抑制している。つまりアレルギー炎症は、Th1あるいはTh2のどちらが優位に活性化されるかによって炎症の強さが規定されることになる。
従ってアレルギー性疾患は、Th2優位な状態に起因した疾患であるものと推測されている。実際にアレルギー性疾患の病変部である気道や皮膚において、IL−4やIL−5等のTh2型サイトカインの産生、あるいはTh2の存在等が確かめられていることもあり、アレルギー性疾患を治療あるいは予防するためには該Th2の活性化の制御が重要であると考えられる。
【0004】また、ストレス負荷条件において、マウス血中のTh1/Th2バランスが著しくTh2優位に傾くことが報告されている(Immunology
Letters, 62, 39−43(1998))。実際、人においてもストレスによりアトピー症状が悪化することが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IL−4に代表されるTh2型サイトカインの産生を抑制することにより、またはTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導することにより、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に起因する疾患を治療、又は予防することができる制剤を提供することを目的とする。即ち本発明の課題は、カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上を有効成分として含む、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に基づく疾患を治療又は予防することができる製剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記従来技術からも明らかなように、アレルギー性疾患等のTh2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防することのできる製剤は、Th2型サイトカインの産生を抑制するもの又は、Th1型サイトカイン/Th2型サイトカインの割合をTh1優位に誘導するものであると思われる。よって、本発明者らはTh2型サイトカインの産生を抑制するものあるいは/又は、Th1型サイトカイン/Th2型サイトカインの割合をTh1優位に誘導する製剤の開発を目的とし、多数の化合物のスクリーニングを実施した。
【0007】International Immunol.(1996) 8 : 897−904、J.Immunol.(1994) 153 : 4142、あるいはJ.Exp.Med.(1995)
182 : 1357−1367等の多くの文献において、Th2型サイトカインの代表としてIL−4が、またTh1型サイトカインの代表としてIFN−γが挙げられている。よって、Th2型サイトカインとしてはIL−4を、Th1型サイトカインとしてはIFN−γを測定することにより、目的とするTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する製剤のスクリーニングを行った。
【0008】その結果、カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物にTh2型サイトカインの産生を抑制する効果を、またカテキン類、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物にTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する効果を見出した。
【0009】すなわち本発明は、Th2型サイトカイン産生抑制剤としてカテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物を有効成分とすることにより、あるいはTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する成分としてカテキン類、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物を有効成分とすることによりに、Th2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防するのものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する製剤としてはカテキン類、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物があげられる。
【0011】本発明で用いられるカテキン類およびその配糖体には、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート及びそれらの配糖体等が挙げられる。
【0012】本発明で用いられるフラボノール類及びその配糖体には、クエルセチン、ミリセチン、ケンフェロール、クエルシトリン、ルチン等が挙げられる。
【0013】本発明で用いられるフラバノン類及びその配糖体には、ナリンゲニン、フラバノン、ヘスペリジン、ナリンギン等が挙げられる。
【0014】本発明で用いられるクマリン類及びその配糖体には、エスクリン、エスクレチン等が挙げられる。
【0015】本発明で用いられるビチス属に属する植物には、ブドウ(Vitis vinifera L.)、エビヅル(Vitis thunbergii Seibo et Zocc.)、ギョウジャノミズ(Vitis
flexuosa Thunb. var.flexuosa)等が挙げられる。
【0016】本発明で用いられるマルス属に属する植物には、リンゴ(Malus pumila Mill.)、ハナカイドウ(Malus halliana Koehne)等が挙げられる。
【0017】本発明で用いられるサビアナタケ属に属するきのこには、白樺茸(Fuscoporia obliqua (Pers,:Fr,)Aoshi.)等が挙げられる。
【0018】本発明に用いるカテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体は、市販の試薬を使用することが出来る。また、これらの化合物を多く含有する植物から各種の溶媒、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチルなどのアルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルカン等の1種または2種以上を用いて抽出し、精製して使用することが出来る。さらには、化学的な合成によっても上記化合物を作成することが可能である。
【0019】さらに、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の調製は特に限定されないが、例えば種々の適当な有機溶媒を用いて低温下から加温下で抽出される。抽出溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチルなどのアルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルカン等の1種または2種以上を用いることが出来る。とりわけ、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコールの1種または2種以上の混合溶媒が特に好適である。
【0020】ビチス(Vitis)属植物の種子は、乾燥した後、細かく粉砕したものを、また、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこは子実体を乾燥した後、細かく粉砕したものを、さらにマルス(Malus)属植物の果皮は乾燥後粉末状にしたものを、重量比で1〜1000倍量、特に10〜100倍量の溶媒を用い、常温抽出の場合には、0℃以上、特に20℃〜40℃で1時間以上、特に3〜7日間行うのが好ましい。また、60〜100℃で1時間、加熱抽出しても良い。
【0021】以上のような条件で得られる上記各抽出物は、抽出された溶液のまま用いても良いが、さらに必要により、濾過等の処理をして、濃縮、粉末化したものを適宜使い分けて用いることが出来る。
【0022】本発明の化粧料および食品における抽出物の配合量は、蒸発乾燥分に換算して0.00001〜50.0重量%が好ましく、特に0.01〜10.0重量%の範囲が最適である。
【0023】本発明の化粧料および食品は上記必須成分のほか、水性成分、油性成分、植物抽出物、動物抽出物、粉末、賦形剤、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、甘味剤、色素、香料等を必要に応じて混合して適宜配合することにより調製される。本発明の化粧料および食品の剤型は特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー、軟膏、分散液、洗浄料、および液体状、ペースト状、カプセル状、粉末状、錠剤等種々の剤型とすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明によるTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する効果にかかわる試験実施例を示すと共にその素材を用いた化粧料および食品への応用処方例等について述べるが、ここに記載された実施例に限定されないのは言うまでもない。
【0025】
(1)試料溶液及び培養液の調製
試料溶液としては、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンガレート、クエルセチン、ミリセチン、ケンフェロール、ナリンゲニン、ナリンギン、ゲニステイン、エスクリン、エスクレチンは市販の試薬を用いた。ブドウの種子は乾燥後、粉砕したもの、白樺茸は菌塊を粉砕したもの、リンゴの果皮は乾燥したものを粉末にし、50%エタノール水溶液で37℃にて一週間侵漬抽出した。抽出物は40℃で減圧乾燥し、残留物を乾燥後粉末にしたものを用いた。これら試薬類、および抽出物100mgにジメチルスルホキシド(DMSO)を500μl、またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名:HCO−50、日光ケミカルズ社製)を50mg加え、良く溶解させた後、PBS(−)9.5mlを加えて可溶化したものを試料溶液とした。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
1.ヒト血液由来単球を用いたスクリーニング
末梢血単核球(PBMC)を用いたIL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定
1) ヒト血液からの末梢血単核球分離
ヒト末梢血単核球は上腕内側静脈から採取した末梢血を、Apheresis system(血液成分分離装置)を用いて分取し、LYMPHOPREP(LYMPHOPREP, NYCOMED
PHARMA AS, Norway)にかけて末梢血単核球(PBMC)を分離した。
2) 抗CD3および抗CD28抗体によるT細胞の活性化
RPMI−1640培養液で希釈した抗CD3抗体(1μg/ml)(anti−CD3,
PHARMINGEN,USA)、抗CD28抗体(0.5μg/ml)(anti−CD28, PHARMINGEN, ,USA)を48ウェルプレートにそれぞれ100μlずつコーティングし、余剰培地を除いた後、(表1)に記載したスクリーニング試料量と共に5×105個/wellのPBMCをプレートへ播種した。培養培地には10%FCS含有RPMI−1640培地を用いた。
3) IL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定
抗体刺激3日目に培養上清中のIL−4およびIFN−γをELISAキット(Human IL−4、IFN−γEli−PAIR, DIACLONE,
France)により測定した。
【0027】
【表1】添加したスクリーニング試料
【0028】
(表2)に末梢血単核球(PBMC)を用いたIL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定結果を示す。(表2)に示したようにエピカテキン、エピガロカテキンガレート、茶抽出エキス、クエルセチン、ケンフェロール、ナリンゲニン、ナリンギン、ヘスペリジン、エスクリン、ブドウ種子エキス、白樺茸エキス、リンゴ果皮エキス添加物はいずれもIL−4産生抑制効果を示し、Th2型サイトカインを抑制することが確認できた。また、エピカテキン、茶抽出エキス、ナリンゲニン、ナリンギン、ヘスペリジン、エスクリン、ブドウ種子エキス、白樺茸エキス、リンゴ果皮エキス添加物はTh1/Th2バランス値をTh1優位に誘導することが確認できた。
【0029】
【表2】IL−4、INF−γ産生量及びTh1/Th2バランス値
【0030】
次に本発明の各種成分を配合した化粧料の処方例および食品の例を示すが本発明はこれに限定されるものでない。
化粧料の処方例
【0031】
(1)化粧用クリーム
(重量%)
a)ミツロウ・・・2.0
b)ステアリルアルコール・・・5.0
c)ステアリン酸 ・・・8.0
d)スクワラン・・・10.0
e)自己乳化型グリセリルモノステアレート・・・3.0
f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・1.0
g)白樺茸エキス・・・3.0
h)1,3−ブチレングリコール ・・・5.0
i)水酸化カリウム・・・0.3
j)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
k)精製水・・・残部
製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。
【0032】
(1)化粧用クリーム(重量%)
a)ミツロウ・・・2.0
b)ステアリルアルコール・・・5.0
c)ステアリン酸・・・8.0
d)スクワラン・・・10.0
e)自己乳化型グリセリルモノステアレート・・・3.0
f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・1.0
g)白樺茸エキス・・・3.0
h)ヘスペリジン・・・0.5
i)1,3−ブチレングリコール・・・5.0
j)水酸化カリウム・・・0.3
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)精製水・・・残部
製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜l)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。
【0033】
(2)乳液(重量%)
a)ミツロウ・・・0.5
b)ワセリン・・・2.0
c)スクワラン・・・8.0
d)ソルビタンセスキオレエート・・・0.8
e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)・・・1.2
f)エピカテキン・・・0.5
g)リンゴ果皮エキス・・・2.0
h)1,3−ブチレングリコール・・・7.0
i)カルボキシビニルポリマー・・・0.2
j)水酸化カリウム・・・0.1
k)精製水・・・残部
l)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
m)エタノール・・・7.0
製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜l)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。 50℃でm)を添加し、40℃まで冷却する。
【0034】
(2)乳液(重量%)
a)ミツロウ・・・0.5
b)ワセリン・・・2.0
c)スクワラン・・・8.0
d)ソルビタンセスキオレエート・・・0.8
e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)・・・1.2
f)ヘスペリジン・・・0.5
g)1,3−ブチレングリコール・・・7.0
h)カルボキシビニルポリマー・・・0.2
i)水酸化カリウム・・・0.1
j)精製水・・・残部
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)エタノール・・・7.0
製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。 50℃でl)を添加し、40℃まで冷却する。
【0035】
(3)化粧水 (重量%)
a)白樺茸エキス・・・1.0
b)ナリンゲニン・・・0.2
c)グリセリン・・・5.0
d)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)・・・1.0
e)エタノール・・・6.0
f)香料・・・適量
g)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
h)精製水・・・残部
製法 a)〜h)までを混合し、均一に溶解する。
【0036】
(3)化粧水 (重量%)
a)白樺茸エキス・・・1.0
b)ヘスペリジン・・・0.1
c)グリセリン・・・5.0
d)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)・・・1.0
e)エタノール・・・6.0
f)香料・・・適量
g)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
h)精製水・・・残部
製法 a)〜h)までを混合し、均一に溶解する。
【0037】
(4)パック剤 (重量%)
a)リンゴ果皮エキス・・・3.0
b)ブドウ種子エキス・・・2.0
c)酢酸ビニル樹脂エマルジョン・・・15.0
d)ポリビニルアルコール・・・10.0
e)オリーブ油・・・3.0
f)グリセリン・・・5.0
g)酸化チタン・・・8.0
h)カオリン・・・7.0
i)エタノール・・・8.0
j)香料・・・適量
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)精製水・・・残部
製法 a)〜l)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。
【0038】
(4)パック剤 (重量%)
a)エタノール・・・8.0
b)茶抽出エキス・・・2.0
c)酢酸ビニル樹脂エマルジョン・・・15.0
d)ポリビニルアルコール・・・10.0
e)オリーブ油・・・3.0
f)グリセリン・・・5.0
g)酸化チタン・・・8.0
h)カオリン・・・7.0
i)香料・・・適量
j)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
k)精製水・・・残部
製法 a)〜k)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。
【0039】
(2)カプセル (重量%)
a) ブドウ種子エキス・・・5.0
b) 白樺茸エキス・・・10.0
c) 茶抽出エキス・・・10.0
d) ヘスペリジン・・・5.0
e) ナリンゲニン・・・5.0
f) リンゴ果皮エキス ・・・5.0
g) グルコース・・・残部
製法 a)〜g)までを良く混合し、カプセルに成形する。
【0040】
【効果確認試験】
(1)塗布によるヒトでの効果確認試験
被験者として、各試料ごとに20〜50歳のアトピー皮膚炎を有する女性15名に1日2回(朝、夜)連続2ヵ月間、本発明品と比較品のそれぞれを顔面に別々に使用させ、塗布部位の状態を試験前後で比較し、改善効果を調べた。本試験には
、
【0031】で示した化粧料を用い、比較品には
【0031】に示した化粧料から白樺茸エキス、ヘスペリジンを除いた化粧料を作成し、その塗布による効果について調べた。 本発明の有効成分を配合した化粧料を毎日塗布しながら肌の炎症状態を塗布開始前及び2ヶ月塗布後におけるアンケートで集計し、効果の確認を行った。 結果は(表3)に示す。(表3)からも明らかなように、対照品と比較していずれも高い効果が認められた。
【0041】
【表3】試験品の人での塗布効果
【0042】
(2)飲用によるヒトでの効果確認試験
被験者として、各試料ごとに20〜50歳のアトピー皮膚炎を有する15名づつのパネラーに1日2回(朝、夜)連続2ヵ月間、本発明品と比較例のそれぞれを飲用してもらい、皮膚の状態を試験前後で比較し、改善効果を調べた。本試験には
、
【0039】で示した食品を用い、比較例にはグルコースのみを配合したカプセルを作成し、その飲用による効果について調べた。 本発明の有効成分を配合した食品を毎日飲用しながら肌の炎症状態を飲用開始前及び2ヶ月飲用後におけるアンケートで集計し、効果の確認を行った。 結果は(表4)に示す。(表4)からも明らかなように、対照品と比較していずれも高い効果が認められた。
【0043】
【表4】試験品の人での飲用効果
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したごとく、本発明の化粧料および食品は、Th2型サイトカインを抑制し、Th2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導するため、Th2型サイトカインの機能亢進に起因する各種疾患、例えばアレルギー性炎症、アトピー症状、炎症に起因する肌状態の改善に有効である。
【発明の属する技術分野】本発明は、タイプ2ヘルパーT細胞型サイトカイン産生抑制剤に関する。さらに詳しくは、タイプ2ヘルパーT細胞(以下、Th2と略す)型サイトカインとタイプ1ヘルパーT細胞(以下、Th1と略す)型サイトカインの産生割合をTh1優位にすることにより、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に基づく疾患を治療又は予防することができる、新規なTh2型サイトカイン産生抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫応答において中心的な役割を担っているヘルパーT細胞(以下、Thと略す)と呼ばれるリンパ球が、異なる二つのサブセットに分類されることが提唱され、マウスのThを産生するサイトカインのパターンにより、Th1とTh2の2群に分類される(J.Immunol.
(1986) 136 : 2348−2357 )。Th1は、インターフェロンγ(以下、IFN−γと略す)やインターロイキン2(以下、IL−2と略す)を産生し、マクロファージやナチュラルキラー細胞を活性化することで、主にウイルス、バクテリア等に対する感染防御などの細胞性免疫に関与することが知られている。一方、Th2は、インターロイキン4(以下、IL−4と略す)、インターロイキン5(以下、IL−5と略す)等を産生し、主にIgE抗体産生などの液性免疫に関与することが知られている。最近では、ヒトにおいてもTh1様細胞及びTh2様細胞がクローン化されて研究が進み、前述のような考え方がおおむねヒトにおいてもあてはまることが確認されている。
【0003】Thは以下に述べるように、アレルギー反応に関与すると考えられているサイトカインを産生することから、アレルギー反応の制御細胞として重要視されている。すなわち、Th2型サイトカインの代表であるIL−4は、B細胞に対してIgE抗体の産生を誘導するとともに、肥満細胞の活性化及び増殖を誘導する作用を有している。一方、Th1型サイトカインの代表であるIFN−γは、Th2の活性化を抑制することによりアレルギー炎症を抑制している。つまりアレルギー炎症は、Th1あるいはTh2のどちらが優位に活性化されるかによって炎症の強さが規定されることになる。
従ってアレルギー性疾患は、Th2優位な状態に起因した疾患であるものと推測されている。実際にアレルギー性疾患の病変部である気道や皮膚において、IL−4やIL−5等のTh2型サイトカインの産生、あるいはTh2の存在等が確かめられていることもあり、アレルギー性疾患を治療あるいは予防するためには該Th2の活性化の制御が重要であると考えられる。
【0004】また、ストレス負荷条件において、マウス血中のTh1/Th2バランスが著しくTh2優位に傾くことが報告されている(Immunology
Letters, 62, 39−43(1998))。実際、人においてもストレスによりアトピー症状が悪化することが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IL−4に代表されるTh2型サイトカインの産生を抑制することにより、またはTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導することにより、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に起因する疾患を治療、又は予防することができる制剤を提供することを目的とする。即ち本発明の課題は、カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上を有効成分として含む、アレルギー性疾患や、ストレスに起因するTh2の機能亢進に基づく疾患を治療又は予防することができる製剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記従来技術からも明らかなように、アレルギー性疾患等のTh2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防することのできる製剤は、Th2型サイトカインの産生を抑制するもの又は、Th1型サイトカイン/Th2型サイトカインの割合をTh1優位に誘導するものであると思われる。よって、本発明者らはTh2型サイトカインの産生を抑制するものあるいは/又は、Th1型サイトカイン/Th2型サイトカインの割合をTh1優位に誘導する製剤の開発を目的とし、多数の化合物のスクリーニングを実施した。
【0007】International Immunol.(1996) 8 : 897−904、J.Immunol.(1994) 153 : 4142、あるいはJ.Exp.Med.(1995)
182 : 1357−1367等の多くの文献において、Th2型サイトカインの代表としてIL−4が、またTh1型サイトカインの代表としてIFN−γが挙げられている。よって、Th2型サイトカインとしてはIL−4を、Th1型サイトカインとしてはIFN−γを測定することにより、目的とするTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する製剤のスクリーニングを行った。
【0008】その結果、カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物にTh2型サイトカインの産生を抑制する効果を、またカテキン類、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物にTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する効果を見出した。
【0009】すなわち本発明は、Th2型サイトカイン産生抑制剤としてカテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物を有効成分とすることにより、あるいはTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する成分としてカテキン類、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物を有効成分とすることによりに、Th2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防するのものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する製剤としてはカテキン類、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物があげられる。
【0011】本発明で用いられるカテキン類およびその配糖体には、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート及びそれらの配糖体等が挙げられる。
【0012】本発明で用いられるフラボノール類及びその配糖体には、クエルセチン、ミリセチン、ケンフェロール、クエルシトリン、ルチン等が挙げられる。
【0013】本発明で用いられるフラバノン類及びその配糖体には、ナリンゲニン、フラバノン、ヘスペリジン、ナリンギン等が挙げられる。
【0014】本発明で用いられるクマリン類及びその配糖体には、エスクリン、エスクレチン等が挙げられる。
【0015】本発明で用いられるビチス属に属する植物には、ブドウ(Vitis vinifera L.)、エビヅル(Vitis thunbergii Seibo et Zocc.)、ギョウジャノミズ(Vitis
flexuosa Thunb. var.flexuosa)等が挙げられる。
【0016】本発明で用いられるマルス属に属する植物には、リンゴ(Malus pumila Mill.)、ハナカイドウ(Malus halliana Koehne)等が挙げられる。
【0017】本発明で用いられるサビアナタケ属に属するきのこには、白樺茸(Fuscoporia obliqua (Pers,:Fr,)Aoshi.)等が挙げられる。
【0018】本発明に用いるカテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体は、市販の試薬を使用することが出来る。また、これらの化合物を多く含有する植物から各種の溶媒、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチルなどのアルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルカン等の1種または2種以上を用いて抽出し、精製して使用することが出来る。さらには、化学的な合成によっても上記化合物を作成することが可能である。
【0019】さらに、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の調製は特に限定されないが、例えば種々の適当な有機溶媒を用いて低温下から加温下で抽出される。抽出溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチルなどのアルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルカン等の1種または2種以上を用いることが出来る。とりわけ、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコールの1種または2種以上の混合溶媒が特に好適である。
【0020】ビチス(Vitis)属植物の種子は、乾燥した後、細かく粉砕したものを、また、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこは子実体を乾燥した後、細かく粉砕したものを、さらにマルス(Malus)属植物の果皮は乾燥後粉末状にしたものを、重量比で1〜1000倍量、特に10〜100倍量の溶媒を用い、常温抽出の場合には、0℃以上、特に20℃〜40℃で1時間以上、特に3〜7日間行うのが好ましい。また、60〜100℃で1時間、加熱抽出しても良い。
【0021】以上のような条件で得られる上記各抽出物は、抽出された溶液のまま用いても良いが、さらに必要により、濾過等の処理をして、濃縮、粉末化したものを適宜使い分けて用いることが出来る。
【0022】本発明の化粧料および食品における抽出物の配合量は、蒸発乾燥分に換算して0.00001〜50.0重量%が好ましく、特に0.01〜10.0重量%の範囲が最適である。
【0023】本発明の化粧料および食品は上記必須成分のほか、水性成分、油性成分、植物抽出物、動物抽出物、粉末、賦形剤、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、甘味剤、色素、香料等を必要に応じて混合して適宜配合することにより調製される。本発明の化粧料および食品の剤型は特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー、軟膏、分散液、洗浄料、および液体状、ペースト状、カプセル状、粉末状、錠剤等種々の剤型とすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明によるTh2型サイトカイン産生抑制剤又はTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導する効果にかかわる試験実施例を示すと共にその素材を用いた化粧料および食品への応用処方例等について述べるが、ここに記載された実施例に限定されないのは言うまでもない。
【0025】
(1)試料溶液及び培養液の調製
試料溶液としては、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンガレート、クエルセチン、ミリセチン、ケンフェロール、ナリンゲニン、ナリンギン、ゲニステイン、エスクリン、エスクレチンは市販の試薬を用いた。ブドウの種子は乾燥後、粉砕したもの、白樺茸は菌塊を粉砕したもの、リンゴの果皮は乾燥したものを粉末にし、50%エタノール水溶液で37℃にて一週間侵漬抽出した。抽出物は40℃で減圧乾燥し、残留物を乾燥後粉末にしたものを用いた。これら試薬類、および抽出物100mgにジメチルスルホキシド(DMSO)を500μl、またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名:HCO−50、日光ケミカルズ社製)を50mg加え、良く溶解させた後、PBS(−)9.5mlを加えて可溶化したものを試料溶液とした。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
1.ヒト血液由来単球を用いたスクリーニング
末梢血単核球(PBMC)を用いたIL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定
1) ヒト血液からの末梢血単核球分離
ヒト末梢血単核球は上腕内側静脈から採取した末梢血を、Apheresis system(血液成分分離装置)を用いて分取し、LYMPHOPREP(LYMPHOPREP, NYCOMED
PHARMA AS, Norway)にかけて末梢血単核球(PBMC)を分離した。
2) 抗CD3および抗CD28抗体によるT細胞の活性化
RPMI−1640培養液で希釈した抗CD3抗体(1μg/ml)(anti−CD3,
PHARMINGEN,USA)、抗CD28抗体(0.5μg/ml)(anti−CD28, PHARMINGEN, ,USA)を48ウェルプレートにそれぞれ100μlずつコーティングし、余剰培地を除いた後、(表1)に記載したスクリーニング試料量と共に5×105個/wellのPBMCをプレートへ播種した。培養培地には10%FCS含有RPMI−1640培地を用いた。
3) IL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定
抗体刺激3日目に培養上清中のIL−4およびIFN−γをELISAキット(Human IL−4、IFN−γEli−PAIR, DIACLONE,
France)により測定した。
【0027】
【表1】添加したスクリーニング試料
【0028】
(表2)に末梢血単核球(PBMC)を用いたIL−4、IFN−γの測定、およびTh1/Th2バランス値の測定結果を示す。(表2)に示したようにエピカテキン、エピガロカテキンガレート、茶抽出エキス、クエルセチン、ケンフェロール、ナリンゲニン、ナリンギン、ヘスペリジン、エスクリン、ブドウ種子エキス、白樺茸エキス、リンゴ果皮エキス添加物はいずれもIL−4産生抑制効果を示し、Th2型サイトカインを抑制することが確認できた。また、エピカテキン、茶抽出エキス、ナリンゲニン、ナリンギン、ヘスペリジン、エスクリン、ブドウ種子エキス、白樺茸エキス、リンゴ果皮エキス添加物はTh1/Th2バランス値をTh1優位に誘導することが確認できた。
【0029】
【表2】IL−4、INF−γ産生量及びTh1/Th2バランス値
【0030】
次に本発明の各種成分を配合した化粧料の処方例および食品の例を示すが本発明はこれに限定されるものでない。
化粧料の処方例
【0031】
(1)化粧用クリーム
(重量%)
a)ミツロウ・・・2.0
b)ステアリルアルコール・・・5.0
c)ステアリン酸 ・・・8.0
d)スクワラン・・・10.0
e)自己乳化型グリセリルモノステアレート・・・3.0
f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・1.0
g)白樺茸エキス・・・3.0
h)1,3−ブチレングリコール ・・・5.0
i)水酸化カリウム・・・0.3
j)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
k)精製水・・・残部
製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。
【0032】
(1)化粧用クリーム(重量%)
a)ミツロウ・・・2.0
b)ステアリルアルコール・・・5.0
c)ステアリン酸・・・8.0
d)スクワラン・・・10.0
e)自己乳化型グリセリルモノステアレート・・・3.0
f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・1.0
g)白樺茸エキス・・・3.0
h)ヘスペリジン・・・0.5
i)1,3−ブチレングリコール・・・5.0
j)水酸化カリウム・・・0.3
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)精製水・・・残部
製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜l)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。
【0033】
(2)乳液(重量%)
a)ミツロウ・・・0.5
b)ワセリン・・・2.0
c)スクワラン・・・8.0
d)ソルビタンセスキオレエート・・・0.8
e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)・・・1.2
f)エピカテキン・・・0.5
g)リンゴ果皮エキス・・・2.0
h)1,3−ブチレングリコール・・・7.0
i)カルボキシビニルポリマー・・・0.2
j)水酸化カリウム・・・0.1
k)精製水・・・残部
l)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
m)エタノール・・・7.0
製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜l)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。 50℃でm)を添加し、40℃まで冷却する。
【0034】
(2)乳液(重量%)
a)ミツロウ・・・0.5
b)ワセリン・・・2.0
c)スクワラン・・・8.0
d)ソルビタンセスキオレエート・・・0.8
e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)・・・1.2
f)ヘスペリジン・・・0.5
g)1,3−ブチレングリコール・・・7.0
h)カルボキシビニルポリマー・・・0.2
i)水酸化カリウム・・・0.1
j)精製水・・・残部
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)エタノール・・・7.0
製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、a)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。 50℃でl)を添加し、40℃まで冷却する。
【0035】
(3)化粧水 (重量%)
a)白樺茸エキス・・・1.0
b)ナリンゲニン・・・0.2
c)グリセリン・・・5.0
d)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)・・・1.0
e)エタノール・・・6.0
f)香料・・・適量
g)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
h)精製水・・・残部
製法 a)〜h)までを混合し、均一に溶解する。
【0036】
(3)化粧水 (重量%)
a)白樺茸エキス・・・1.0
b)ヘスペリジン・・・0.1
c)グリセリン・・・5.0
d)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)・・・1.0
e)エタノール・・・6.0
f)香料・・・適量
g)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
h)精製水・・・残部
製法 a)〜h)までを混合し、均一に溶解する。
【0037】
(4)パック剤 (重量%)
a)リンゴ果皮エキス・・・3.0
b)ブドウ種子エキス・・・2.0
c)酢酸ビニル樹脂エマルジョン・・・15.0
d)ポリビニルアルコール・・・10.0
e)オリーブ油・・・3.0
f)グリセリン・・・5.0
g)酸化チタン・・・8.0
h)カオリン・・・7.0
i)エタノール・・・8.0
j)香料・・・適量
k)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
l)精製水・・・残部
製法 a)〜l)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。
【0038】
(4)パック剤 (重量%)
a)エタノール・・・8.0
b)茶抽出エキス・・・2.0
c)酢酸ビニル樹脂エマルジョン・・・15.0
d)ポリビニルアルコール・・・10.0
e)オリーブ油・・・3.0
f)グリセリン・・・5.0
g)酸化チタン・・・8.0
h)カオリン・・・7.0
i)香料・・・適量
j)防腐剤・酸化防止剤・・・適量
k)精製水・・・残部
製法 a)〜k)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。
【0039】
(2)カプセル (重量%)
a) ブドウ種子エキス・・・5.0
b) 白樺茸エキス・・・10.0
c) 茶抽出エキス・・・10.0
d) ヘスペリジン・・・5.0
e) ナリンゲニン・・・5.0
f) リンゴ果皮エキス ・・・5.0
g) グルコース・・・残部
製法 a)〜g)までを良く混合し、カプセルに成形する。
【0040】
【効果確認試験】
(1)塗布によるヒトでの効果確認試験
被験者として、各試料ごとに20〜50歳のアトピー皮膚炎を有する女性15名に1日2回(朝、夜)連続2ヵ月間、本発明品と比較品のそれぞれを顔面に別々に使用させ、塗布部位の状態を試験前後で比較し、改善効果を調べた。本試験には
、
【0031】で示した化粧料を用い、比較品には
【0031】に示した化粧料から白樺茸エキス、ヘスペリジンを除いた化粧料を作成し、その塗布による効果について調べた。 本発明の有効成分を配合した化粧料を毎日塗布しながら肌の炎症状態を塗布開始前及び2ヶ月塗布後におけるアンケートで集計し、効果の確認を行った。 結果は(表3)に示す。(表3)からも明らかなように、対照品と比較していずれも高い効果が認められた。
【0041】
【表3】試験品の人での塗布効果
【0042】
(2)飲用によるヒトでの効果確認試験
被験者として、各試料ごとに20〜50歳のアトピー皮膚炎を有する15名づつのパネラーに1日2回(朝、夜)連続2ヵ月間、本発明品と比較例のそれぞれを飲用してもらい、皮膚の状態を試験前後で比較し、改善効果を調べた。本試験には
、
【0039】で示した食品を用い、比較例にはグルコースのみを配合したカプセルを作成し、その飲用による効果について調べた。 本発明の有効成分を配合した食品を毎日飲用しながら肌の炎症状態を飲用開始前及び2ヶ月飲用後におけるアンケートで集計し、効果の確認を行った。 結果は(表4)に示す。(表4)からも明らかなように、対照品と比較していずれも高い効果が認められた。
【0043】
【表4】試験品の人での飲用効果
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したごとく、本発明の化粧料および食品は、Th2型サイトカインを抑制し、Th2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導するため、Th2型サイトカインの機能亢進に起因する各種疾患、例えばアレルギー性炎症、アトピー症状、炎症に起因する肌状態の改善に有効である。
Claims (8)
- カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上を有効成分として含む、タイプ2ヘルパーT細胞型サイトカイン産生抑制剤。
- カテキン類が、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートおよび/又はそれらの配糖体、フラボノール類がクエルセチン、ミリセチン、ケンフェロールおよび/又はそれらの配糖体、フラバノン類がナリンゲニン、フラバノン、ヘスペリジンおよび/又はそれらの配糖体、クマリン類がエスクレチンおよび/又はその配糖体、ビチス(Vitis)属に属する植物がブドウ(Vitis vinifera L.)、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこが白樺茸(Fuscoporia
obliqua (Pers,:Fr,)Aoshi.)、マルス(Malus)属に属する植物がリンゴ(Malus pumila Mill.)である請求項1記載のタイプ2ヘルパーT細胞型サイトカイン産生抑制剤。 - カテキン類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上を有効成分として含む、タイプ2ヘルパーT細胞(以下、Th2と略す)型サイトカインとタイプ1ヘルパーT細胞(以下、Th1と略す)型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導するすることを特徴とする化粧料および食品。
- カテキン類がカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートおよび/又はそれらの配糖体、フラバノン類がナリンゲニン、フラバノン、ヘスペリジンおよび/又はそれらの配糖体、クマリン類がエスクレチンおよび/又はその配糖体および、ビチス(Vitis)属に属する植物がブドウ(Vitis vinifera L.)、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこが白樺茸(Fuscoporia
obliqua (Pers,:Fr,)Aoshi.)、マルス(Malus)属に属する植物がリンゴ(Malus pumila Mill.)である請求項3記載のTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導することを特徴とする化粧料および食品。 - カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上を有効成分として含み、Th2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防するものである、請求項1記載のTh2型サイトカイン産生抑制剤。
- カテキン類および/又はその配糖体、フラボノール類および/又はその配糖体、フラバノン類および/又はその配糖体、クマリン類および/又はその配糖体、および、ビチス(Vitis)属に属する植物の種子、サビアナタケ(Fuscoporia)属に属するきのこ、マルス(Malus)属に属する植物の果皮の抽出物の1種又は2種以上をを有効成分として含み、Th2の機能亢進に起因する疾患を治療又は予防するものである、請求項2記載のTh2型サイトカインとTh1型サイトカインの産生割合をTh1型サイトカイン優位に誘導することを特徴とする化粧料および食品。
- Th2の機能亢進に起因する疾患が、アレルギー性炎症、アトピー症状、肌状態の悪化であることを特徴とする請求項5乃至請求項6記載の化粧料及び食品。
- Th2の機能亢進に起因する疾患が、ストレスによるアレルギー性炎症、アトピー症状、肌状態の悪化であることを特徴とする請求項5乃至請求項6記載の化粧料及び食品。
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