JP2004074952A - 車両用サンバイザ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成形金型30A,30Bに表皮21をセットした後、サポートピン33A,33Bにスペーサ22をセットし、その後、押出機40からパリソン50を押し出し、ブロー成形金型30A,30Bを型締めしてパリソン50内に圧縮空気を吹き込んで、中空芯材20を成形する。このとき、スペーサ22周りに補強リブ23が一体形成でき、かつ表皮21のエンボス成形を廃止できる。従って、優れた製品見栄えが得られ、かつスペーサ22と補強リブ23により、剛性を強化でき、表皮21の切れも防止できる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ブロー成形により成形した中空芯材を使用した車両用サンバイザ及びその製造方法に係り、特に、外観性能を高め、かつ製品厚み方向に沿う撓み変形を防止できるなど、形状保持性能に優れた車両用サンバイザ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、車両のフロントシートの斜め上方に設けられる車両用サンバイザ1を示す正面図である。図面において、サンバイザ1は、所望の遮光面積を備えたサンバイザ本体2をシャフト3により回動自在に支承してなり、シャフト3は、ブラケット3aを介して天井側に固定される。更に、サンバイザ本体2は、図12に示すように、軽量化を達成するために、中空芯材2aの外表面を織布、不織布、あるいは樹脂シート等の表皮2bにより被包して構成されている。
【0003】
上記中空芯材2aは、軽量でかつ成形性に優れる特徴は備えているものの、製品厚み方向に沿う撓み変形が生じ易く、特に、製品の中央部分において、この傾向が著しく、ベコツキ感が生じるため、図12中拡大して示すように、中央部には表裏両面側から内方に向けて窪ませた補強リブ4が形成され、この補強リブ4により、製品厚み方向に沿う撓み変形、すなわちベコツキ感を抑えている。
【0004】
次に、上記サンバイザ本体2のブロー成形工程を図13に基づいて説明する。まず、一対の成形金型5A,5Bのキャビティ面に表皮2bをセットしておき、成形金型5A,5Bが型開き状態にあるとき、両成形金型内に押出機6からパリソン7を押し出す。尚、表皮2bは、成形金型5A,5Bのキャビティ面に設けられている図示しないセット針により仮止めされている。
【0005】
そして、成形金型5A,5Bを型締めした後、パリソン7内に圧縮空気を吹き込んで、中空芯材2aを成形する。このとき、成形金型5A,5Bにそれぞれシリンダ駆動されるピン8A,8Bが設けられており、このピン8A,8Bを製品キャビティ内に突き出すことにより、中空芯材2a及び表皮2bにそれぞれ凹部を形成して、補強リブ4を一体形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ブロー成形による車両用サンバイザ1においては、軽量で、かつ成形タクトが短いという利点を備えるものの、中空芯材2aの中央部が剛性的に弱く、ベコツキ感が生じるため、製品の表面側及び裏面側にそれぞれ窪み部を凹成し、補強リブ4を形成している。そのため、製品のほぼ中央部に窪みが生じ、外観性能の低下を招くとともに、特に、表皮2bについては、補強リブ4形状に沿って強制的に引き伸ばされるため、表皮2bに切れ等が発生し易く、このことも外観見栄えの低下を誘発する要因となっている。
【0007】
更に、サンバイザ本体2を上下方向に回動操作する際、操作力は、補強リブ4に局部的に集中し易く、円滑な回動操作性を充分に確保することが困難であるという不具合も指摘されている。
【0008】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ブロー成形による中空芯材を使用した車両用サンバイザ及びその製造方法において、製品表面に窪み等が生じることがなく、平滑な製品表面を付与でき、しかも、表皮切れ等の不具合も解消できる等、良好な外観見栄えを確保できるとともに、ベコツキ感や回動操作時における局部的な外力の集中がなく、感触及び操作性に優れた車両用サンバイザ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、中空芯材の外表面を表皮により被包してなるサンバイザ本体を回動用シャフトにより回動自在に支承してなる車両用サンバイザであって、前記中空芯材はブロー成形により所要形状に成形されているとともに、ブロー成形時、成形金型にインサートされたスペーサを中空芯材と表皮との間に一体化したことを特徴とする。
【0010】
ここで、ブロー成形により形成される中空芯材の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等、種々の合成樹脂の使用が可能である。
【0011】
また、表皮としては、トリコット、ジャージィ、モケット等の各種クロスシート、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維等の各種合成繊維を素材とした不織布シート、TPO(サーモプラスチックオレフィン)樹脂等の合成樹脂シートの使用が可能である。一方、スペーサとしては、樹脂成形体、金属片、木片等が使用できる。
【0012】
従って、本発明に係る車両用サンバイザによれば、中空芯材のブロー成形時に予めセットしておいたスペーサが中空芯材内にインサートされ、表面に窪みができないため、製品表面は平滑面を備えるとともに、表皮が引き伸ばされることがないことから、表皮の切れ等の不良がなく、良好な外観性能が得られる。
【0013】
更に、ブロー成形時に中空芯材内にスペーサがインサートされ、スペーサ及びスペーサ周面に形成されるリブにより、製品の厚み方向に沿う撓み変形を有効に抑えることができる。
【0014】
次に、中空芯材の外表面を表皮により被包してなるサンバイザ本体を回動用シャフトにより回動自在に支承してなる車両用サンバイザの製造方法おいて、前記サンバイザ本体の製造工程は、成形金型のキャビティ内面にシート状の表皮をセットした後、成形金型のサポート手段によりスペーサをセットする表皮並びにスペーサのセット工程と、成形金型間に押出機からパリソンを押し出し、成形金型を型締めして、成形金型間にパリソンを挟み、パリソン内部に圧縮空気を吹き込んで中空芯材を成形すると同時に、両成形金型にセットされているスペーサを中空芯材と一体化するブロー成形工程とからなることを特徴とする。
【0015】
ここで、押出機から押し出されるパリソンは、チューブ状のパリソンを押し出す代わりに2枚のシートを平行に押し出し、これを成形型で挟むシートブロー法が適用される。従って、サンバイザ本体内部に装着されるホルダ(回動用シャフトの軸受部材)は、2枚のシート間に位置決めセットされる。
【0016】
上記一対の成形金型は、対称形状のキャビティ面形状を備えており、各キャビティ面には、表皮をセットするセット針が複数箇所に設けられ、かつスペーサを保持する手段として、サポートピンが設けられている。このサポートピンとしては、スペーサの上下縁部をそれぞれ複数のサポートピンで挟み込む形式や、あるいはスペーサに差込み孔を設けておき、この差込み孔内にサポートピンを差し込むことでスペーサをセットするようにしても良い。
【0017】
また、スペーサを保持する手段の別形態として、スペーサを金属体で構成し、成形金型面に臨むようにマグネットを成形金型内に埋設して、マグネットの磁性吸引力でスペーサを成形金型面に保持するようにしても良い。
【0018】
そして、本発明方法によれば、成形金型のキャビティ面にセットされる表皮は、表皮セット専用のセット針で保持されるとともに、スペーサセット用のサポートピンによる支持も加わるため、表皮のセット作業が確実に行なえ、ブロー成形時に表皮に位置ズレが生じることがない。
【0019】
また、成形金型にインサートしたマグネットでスペーサを仮セットする場合についても、成形金型とスペーサとの間で表皮を挟持するため、マグネットタイプの場合についても、中空芯材のブロー成形時、表皮に位置ズレが生じることがない。
【0020】
更に、本発明方法によれば、成形金型のキャビティ面に表皮及びスペーサをセットした後、成形金型内に押出機のパリソンを押し出して、次いで、型締め後、パリソン内部に圧縮空気を吹き込むことで中空芯材を所要形状に成形するとともに、スペーサのインサート成形及び補強リブを一体に形成するというものであるから、成形金型にシリンダ駆動によるピン等の駆動機構を設けることがないため、廉価な成形金型設備での成形が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両用サンバイザ及びその製造方法の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1,図2は本発明に係る車両用サンバイザの一実施形態の構成を示すもので、図1は正面図、図2は同車両用サンバイザの構成を示す断面図である。図3は本発明に係る製造方法の一実施形態に使用するブロー成形装置の全体図である。そして、図4乃至図7は図3に示すブロー成形装置を使用した車両用サンバイザにおけるサンバイザ本体の製造工程を示すもので、図4は表皮のセット工程、図5はスペーサのセット工程、図6はパリソンの押し出し工程、図7は中空芯材のブロー成形工程をそれぞれ示す説明図である。
【0023】
次いで、図8,図9はスペーサの変形例を示すもので、図8は差込み保持構造式のスペーサのセット工程を示す説明図、図9は単一のスペーサを使用したサンバイザ本体の要部を示す断面図である。更に、図10は本発明方法の別実施形態を示すもので、スペーサを磁性吸引力により保持する実施形態を示す成形金型の全体図である。
【0024】
まず、図1乃至図7に基づいて、本発明に係る車両用サンバイザの一実施形態及び同車両用サンバイザの製造方法について説明する。図1,図2において、車両用サンバイザ10は、所望の遮光面積を備えたサンバイザ本体11が回動用シャフト12により回動自在に支承されており、この回動用シャフト12は、ブラケット13を介して図示しない車体パネルに取付固定されている。
【0025】
従って、回動用シャフト12の軸廻りにサンバイザ本体11は上下方向に沿って回動操作可能であり、かつブラケット13廻りに回動用シャフト12を回動操作することにより、サンバイザ本体11は左右方向に展開操作でき、サンバイザ本体11を任意位置に位置決めすることができる。
【0026】
ところで、本発明に係る車両用サンバイザ10は、軽量でかつ成形性(成形タクト)に優れ、かつ廉価な成形設備で成形できるサンバイザ本体11を採用したことが特徴であり、そのため、サンバイザ本体11は、中空芯材20の外表面を表皮21により被包して構成されている。
【0027】
中空芯材20は、ブロー成形により所望の中空状に成形されるが、素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂等、汎用の熱可塑性樹脂が使用できる。
【0028】
一方、表皮21としては、中空芯材20のブロー成形時に製品表面に位置するように一体化され、素材としては、トリコット、ジャージィ、モケット等のクロスシート、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維等の合成繊維不織布シート、あるいはTPOシート等の合成樹脂シートが使用できる。
【0029】
そして、本発明に係る車両用サンバイザ10において、サンバイザ本体11は、上述したように、中空芯材20の表面に表皮21を貼付して構成され、サンバイザ本体11の製品表面は、従来のブロー成形サンバイザのように製品表面に窪み等が形成されることがなく、フラット感が強調され、製品外観に優れるとともに、ほぼ中央部には、図2に示すように、スペーサ22が中空芯材20内にインサートされ、ベコツキ感がなく、良好な感触が付与されている。
【0030】
すなわち、図面から明らかなように、スペーサ22の一面は、表皮21と当接しているが、それ以外の面は、中空芯材20に覆われるように、中空芯材20は、スペーサ22の外周面を包囲する補強リブ23として形成されている。
【0031】
従って、撓み変形が生じ易い部位にスペーサ22がインサート成形され、かつスペーサ22周りに補強リブ23が形成されているため、ベコツキ感等が解消され、製品の厚み方向(図2中A矢印方向)に沿う撓み変形が全く生じることがなく、このことにより、サンバイザ本体11の円滑な回動操作が期待できる。尚、このスペーサ22としては、樹脂片、金属片、木片等、その材質を限定するものではない。
【0032】
次いで、図1,図2に示すサンバイザ本体11の製造方法の一実施形態について、説明する。その前に、図3において、サンバイザ本体11を成形するブロー成形装置の構成について説明する。ブロー成形装置は、相互に型開き、型締め可能な成形金型30A,30Bと中空芯材20の素材(パリソン50)を供給する押出機40とから大略構成されている。
【0033】
上記成形金型30A,30Bは、相互に型締め、型開き可能な分割タイプであり、押出機40から押し出されるパリソン50は、両成形金型30A,30Bにより挟まれ、押出機40の空気吹込口41から圧縮空気をパリソン50内部に吹き込むことで、中空芯材20が成形される。
【0034】
更に詳しくは、成形金型30A,30Bには、サンバイザ本体11の製品面形状に沿うキャビティ部31A,31Bが形成されており、更に、成形金型30A,30Bには、表皮21をセットするセット針32A,32Bが少なくとも上下側に設けられている。また、スペーサ22をセットするために、この実施形態においては、スペーサ22を上下側から挟み込み保持できるように、スペーサ22の高さ寸法に応じて上下に距離をおいた複数本のサポートピン33A,33Bが成形金型30A,30Bの型面からキャビティ側に向けて突設形成されている。
【0035】
ところで、図3に示す構成のブロー成形装置を使用して、図1,図2に示すサンバイザ本体11を形成する工程について、順を追って説明する。まず、図4に示すように、成形金型30A,30Bが型開き状態にあるとき、各成形金型30A,30Bの型面に沿って表皮21をセットする。表皮21のセット作業は、成形金型30A,30Bに設けられているセット針32に表皮21を突き刺すことによりセットされるが、その際、表皮21をスペーサ22セット用のサポートピン33A,33Bに突き刺すことにより、表皮21のセット作業をより確実に行なうことができる。
【0036】
そして、表皮21のセット作業が完了すれば、図5に示すように、樹脂片からなるスペーサ22を左右一対設け、各スペーサ22の上下側を成形金型30Aのサポートピン33Aで挟み込み、他方側のスペーサ22を他方側の成形金型30Bのサポートピン33Bで挟み込む。
【0037】
次いで、表皮21及びスペーサ22のセットが完了すれば、図6に示すように、押出機40からパリソン50を成形金型30A,30B間に押し出す。このとき、パリソン50は、有底チューブ状というよりは2枚の平行なシートとして押し出され、図示はしないが、回動用シャフト12を軸受するホルダ等は、2枚のシート間にロケートされる。
【0038】
続いて、パリソン50が押し出された後、成形金型30A,30Bが図7に示すように型締めされ、更に、押出機40の空気吹込口41から圧縮空気がパリソン50内部に吹き込まれることで、パリソン50は、成形金型30A,30Bのキャビティ部31A,31Bの形状に即して中空状に成形され、中空芯材20が成形される。
【0039】
このとき、スペーサ22が中空芯材20内部にインサート成形されるが、実際には、スペーサ22の周囲を包み込むように、中空芯材20に補強リブ23が一体形成される。従って、従来のリブ形成のように、高価なシリンダ駆動のピン構造を廃止でき、簡単な設備で対応できるとともに、表皮21についても凹部状に過度に引き伸ばされることがないため、表皮切れ等の不具合も生じることがない。
【0040】
次に、図8はスペーサ22の保持構造を変更した実施形態であり、スペーサ22にサポートピン33を差し込むための差込み孔24が形成されている。従って、左右2箇所にサポートピンを突設して、差込み孔24内に差し込めば、スペーサ22を成形金型30の型面に確実に保持することができる。
【0041】
このように、図8に示すサポートピン33による差込み保持構造を採用すれば、上述した実施形態のように、スペーサ22の上下側にそれぞれサポートピン33を設置する構造に比べ、サポートピン33の本数を低減でき、かつスペーサ22の高さ寸法も自由に設定できる等の利点がある。
【0042】
次に、図9は、更に別実施形態を示すもので、上述した構造のものでは、各成形金型30A,30Bにそれぞれスペーサ22を用意したが、図9に示すように、一方側の成形金型30Aのみにスペーサ22を使用して、他方側は、フラット状の中空芯材20の構造を採用すれば、スペーサ22の長さ寸法を長寸化するだけで、サポートピン33の本数を節約でき、成形金型構造を簡素化できる。
【0043】
更に、図10に示す実施形態は、スペーサ22として、鉄片等の金属片を使用し、スペーサ22の保持構造としては、サポートピン33を廃止して、成形金型30A,30Bにそれぞれマグネット34A,34Bがインサートされている。
【0044】
従って、成形金型30A,30Bのセット針32に表皮21をセットした後、スペーサ22をセット箇所に当接させれば、スペーサ22は、マグネット34A,34Bの磁性吸引力により、成形金型30A,30Bの適正位置に保持される。
【0045】
このように、スペーサ22を磁性吸引力により保持した後、押出機40からパリソン50を押し出し、成形金型30A,30Bの型締め後、押出機40の空気吹込口41から圧縮空気をパリソン50内部に吹き込めば、上述実施形態同様、中空芯材20を成形する際、スペーサ22が内部にインサートされるように、補強リブ23が一体形成できる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る車両用サンバイザ及びその製造方法は、表皮付き中空芯材をブロー成形する際、成形金型内にセットしたスペーサを中空芯材と一体形成でき、スペーサ及びスペーサ周りに形成される補強リブにより製品の厚み方向に沿う撓み変形を確実に防止でき、特に撓み変形が生じ易い部位の剛性を強化することで、操作時の感触を向上させることができるという作用効果を有する。
【0047】
更に、本発明に係る車両用サンバイザ及びその製造方法は、表皮付き中空芯材をブロー成形する際、成形金型にインサートしたスペーサにより、表皮はフラット状を維持でき、エンボス状に成形されないため、製品表面はフラット感を維持でき、かつ表皮を引き伸ばす際の表皮切れ等も生じないため、外観見栄えを著しく向上させることができるという効果を有する。
【0048】
また、本発明に係る車両用サンバイザ及びその製造方法は、表皮付き中空芯材をブロー成形する際、成形金型に予めスペーサをインサートするだけで良いため、成形金型にスペーサの保持手段を付設すれば良く、従来のシリンダ駆動によるピン構造のような高価な駆動機構を必要とせず、廉価な成形金型設備で済むため、コスト的にも有利であるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用サンバイザの一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法に使用するブロー成形装置の一実施形態の構成を示す全体図である。
【図4】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法における表皮のセット工程を示す説明図である。
【図5】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法におけるスペーサのセット工程を示す説明図である。
【図6】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法におけるパリソンの押し出し工程を示す説明図である。
【図7】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法におけるブロー成形工程を示す説明図である。
【図8】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法におけるスペーサのセット工程の変更例を示す説明図である。
【図9】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法における単一のスペーサを使用する変更例を示す断面図である。
【図10】本発明に係る車両用サンバイザの製造方法における別実施形態を示すもので、スペーサを磁性吸引力で保持する構造を採用したブロー成形装置の全体図である。
【図11】従来の車両用サンバイザの正面図である。
【図12】図11中XII −XII 線断面図である。
【図13】従来の表皮付きブロー成形サンバイザの製造工程を示す概要図である。
【符号の説明】
10 車両用サンバイザ
11 サンバイザ本体
12 回動用シャフト
20 中空芯材
21 表皮
22 スペーサ
23 補強リブ
24 差込み孔
30A,30B 成形金型
31A,31B キャビティ部
32A,32B セット針
33A,33B サポートピン
34A,34B マグネット
40 押出機
41 空気吹込口
50 パリソン
Claims (5)
- 中空芯材(20)の外表面を表皮(21)により被包してなるサンバイザ本体(11)を回動用シャフト(12)により回動自在に支承してなる車両用サンバイザ(10)であって、
前記中空芯材(20)はブロー成形により所要形状に成形されているとともに、ブロー成形時、成形金型(30)にインサートされたスペーサ(22)を中空芯材(20)と表皮(21)との間に一体化したことを特徴とする車両用サンバイザ。 - 中空芯材(20)の外表面を表皮(21)により被包してなるサンバイザ本体(11)を回動用シャフト(12)により回動自在に支承してなる車両用サンバイザ(10)の製造方法において、
前記サンバイザ本体(11)の製造工程は、成形金型(30A,30B)のキャビティ内面にシート状の表皮(21)をセットした後、成形金型(30A,30B)のサポート手段(33,34)によりスペーサ(22)をセットする表皮(21)並びにスペーサ(22)のセット工程と、
成形金型(30A,30B)間に押出機(40)からパリソン(50)を押し出し、成形金型(30A,30B)を型締めして、成形金型(30A,30B)間にパリソン(50)を挟み、パリソン(50)内部に圧縮空気を吹き込んで中空芯材(20)を成形すると同時に、両成形金型(30A,30B)にセットされているスペーサ(22)を中空芯材(20)と一体化するブロー成形工程と、
からなることを特徴とする車両用サンバイザの製造方法。 - 前記表皮(21)並びにスペーサ(22)のセット工程において、表皮(21)を成形金型(30A,30B)のキャビティ面にセットした後、スペーサ(22)の上縁及び下縁をサポートピン(33)により挟み込み保持して、スペーサ(22)をセットすることを特徴とする請求項2に記載の車両用サンバイザの製造方法。
- 前記表皮(21)並びにスペーサ(22)のセット工程において、表皮(21)を成形金型(30A,30B)のキャビティ面にセットした後、成形金型(30)に設けたサポートピン(33)をスペーサ(22)の差込み孔(24)内に差し込むことでスペーサ(22)をセットすることを特徴とする請求項2に記載の車両用サンバイザの製造方法。
- 前記表皮(21)並びにスペーサ(22)のセット工程において、スペーサ(22)が金属体から構成され、表皮(21)を成形金型(30A,30B)のキャビティ面にセットした後、成形金型(30)に埋設されたマグネット(34)の磁性吸引力によりスペーサ(22)を保持することを特徴とする請求項2に記載の車両用サンバイザの製造方法。
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