JP2004074817A - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成が簡単で、且つ動力損失を低減することができるパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ハンドル9と、このハンドル9の操作量を検出するトルク検出器15と、このトルク検出器15が検出したハンドル9の操作量に応じて電動機17を駆動するコントローラ16と、電動機17により回転駆動される油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から吐出される圧油により駆動される左・右ステアリングシリンダ6L,6Rとを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】ハンドル9と、このハンドル9の操作量を検出するトルク検出器15と、このトルク検出器15が検出したハンドル9の操作量に応じて電動機17を駆動するコントローラ16と、電動機17により回転駆動される油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から吐出される圧油により駆動される左・右ステアリングシリンダ6L,6Rとを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行車両のパワーステアリング装置に係わり、特にホイールローダやホイール式油圧ショベル等の建設機械のパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ホイールローダやホイール式油圧ショベル等の建設機械は車体の重量が大きいため、そのままでは操舵時の運転者のハンドル操作に大きな力が必要となる。このため、パワーステアリング装置を備えることで、ハンドルの操作量を油圧力に変換して軽い操作で大きな操舵力が発生するようにし、運転者の操舵時の負担を軽減するようになっている。
【0003】
このような建設機械のパワーステアリング装置として、従来より、例えば油空圧工業総覧1992年度版p.528の図30に記載のオービットロール(登録商標)と称される全油圧式ステアリングバルブを備えたものがある。このパワーステアリング装置は、油圧源と、ロータリ型の切換弁と、操舵用の油圧アクチュエータ(パワーシリンダ)とを備える油圧開回路を有しており、運転者がハンドルを操作すると切換弁が切り換わり、油圧源からの圧油がハンドルの操作量に応じて油圧アクチュエータに導かれ、油圧アクチュエータが駆動するようになっている。なお、このパワーステアリング装置は、切換弁から油圧アクチュエータへ送られる圧油の油量を計測しこの切換弁にフィードバックする操作量検出手段(容積型油量計)を備えており、ハンドルの操作量分の圧油が油圧アクチュエータに送られた時点で操作量検出手段が切換弁を中立位置に戻し、油圧アクチュエータへの圧油を遮断するようになっている。このようにして、運転者がハンドルを操作してロータリ型の切換弁を切り換えるのみで、そのハンドルの操作量に応じた圧油が油圧アクチュエータに送られ油圧アクチュエータを駆動して、大きな操舵力を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、上記従来技術においては、油圧源、油圧源から油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れを切り換える切換弁、及び油圧アクチュエータを有する油圧駆動部と、切換弁から油圧アクチュエータへ供給される圧油の油量を計測し切換弁にフィードバックする操作量検出手段を有する操作量フィードバック部とが一体となってパワーステアリング装置が構成されており、その構成が複雑である。また、運転者がハンドルを操作していないときでも、圧油の油量及び圧力を保持するために油圧源は常に駆動しなければならず、操舵時以外の動力の損失が大きい。
【0005】
本発明の目的は、構成が簡単で、且つ動力損失を低減することができるパワーステアリング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明のパワーステアリング装置は、ハンドルと、このハンドルの操作量を検出する操作量検出手段と、この操作量検出手段が検出した前記ハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段と、前記電動機により回転駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0007】
本発明においては、操舵時に、運転者がハンドルから入力した操作量を操作量検出手段が検出し、この操作量に応じて制御手段が電動機を駆動して油圧ポンプを回転駆動することで、操舵用の油圧アクチュエータが駆動する。すなわち、電動機はハンドルが操作されたときのみ油圧ポンプを回転駆動するので、前述の従来技術のようにハンドルが操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。
【0008】
また本発明においては、操作量検出手段、制御手段、及び電動機等からなる電気的システムを有する操作量フィードバック部と、油圧ポンプ及び油圧アクチュエータ等からなる機械的システムを有する油圧駆動部とからパワーステアリング装置を構成することにより、これら操作量フィードバック部と油圧駆動部とを互いに独立させて構成することができる。この結果、前述した従来技術のように上記操作量フィードバック部と油圧駆動部とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。さらに本発明においては、電動機で油圧ポンプを回転駆動して油圧アクチュエータを駆動するので、従来構造のように油圧アクチュエータの駆動源としての特別な油圧源を必要としないため、これによっても構成をより簡単にすることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記ハンドルの操作量を前記油圧ポンプに直接伝達するシャフトをさらに備え、且つ、前記制御手段は前記ハンドルの操作量に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助するように前記電動機を制御する。
【0010】
本発明においては、電動機は、ハンドルからシャフトを介して油圧ポンプに直接伝達される駆動力を、ハンドルの操作量に応じて補助するように制御手段により自動制御されるので、さらに動力損失を低減することができる。
【0011】
(3)上記(2)において、さらに好ましくは、前記操作量検出手段は、前記シャフトのトルクを検出する。
【0012】
(4)上記(1)において、また好ましくは、前記ハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、前記油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトとをさらに備え、前記操作量検出手段は、前記ハンドル側シャフトと前記ポンプ側シャフトとの相対回転量を検出する少なくとも1つの角度検出器である。
【0013】
本発明においては、角度検出器により例えばハンドル側シャフトのポンプ側シャフトに対する相対回転量を検出し、この回転量に応じて制御手段が電動機を駆動し油圧ポンプを回転駆動する。すなわち、上記(3)のようにトルク検出を行う構成では、例えばハンドル側シャフトとポンプ側シャフトとをトーションバーにより接続しそのトーションバーのねじれ角を検知することによりシャフトのトルクを検出することとなるが、本発明においては上記トーションバーが不要となるため、さらに構成を簡単にでき、且つ製造費の低減を図ることができる。
【0014】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとを、閉回路内に配置する。
【0015】
これにより、前述の従来構造のように油圧源及び切換弁等を備える開回路を有する構成と比べて、これら油圧源及び切換弁が不要となる分、さらに簡単な構成とすることができる。
【0016】
(6)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルの操作量を油圧ポンプに直接伝達するシャフトと、このシャフトのトルクを検出するトルク検出器と、このトルク検出器の検出した前記シャフトのトルクに応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0017】
(7)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、前記ハンドル側シャフトの前記ポンプ側シャフトに対する相対回転量を検出する角度検出器と、この角度検出器の検出した前記相対回転量に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0018】
(8)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、このハンドル側シャフトの回転量を検出する第1の角度検出器と、操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、このポンプ側シャフトの回転量を検出する第2の角度検出器と、前記第1の角度検出器と前記第2の角度検出器とにより検出された前記ハンドル側シャフトの回転量と前記ポンプ側シャフトの回転量との偏差に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0019】
これにより、ハンドルと油圧ポンプとをシャフト軸線上に配置する等の位置的制約がなくなるので、パワーステアリング装置の機器レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパワーステアリング装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を図1乃至図4を参照しつつ以下に説明する。
【0021】
図1は、本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を備えるホイールローダの全体構造を表す側面図である。
この図1において、1はホイールローダであり、このホイールローダ1は、車体前部2と車体後部3とを有している。車体前部2は一対の車輪4,4を、車体後部3は一対の車輪5,5を備えており、これら車体前部2と車体後部3とは左・右側に一対設けられた左・右ステアリングシリンダ6L,6R(但し、図1には右ステアリングシリンダ6Rのみ図示)により相対回動白在に連結されている。また、車体前部2には、土砂の掘削、積み込み作業を行うためのフロント作業装置7が設けられ、車体後部3には、運転室8、及び後述の油圧ポンプ10、トルク検出器15、コントローラ16、電動機17等(後述の図2参照)が搭載されている。
【0022】
上記構成のホイールローダ1は、パワーステアリング装置を備えている。図2は、このパワーステアリング装置の全体構成図である。
この図2において、パワーステアリング装置は、上記運転室8に設けられ運転者が操舵操作を行うハンドル9と、このハンドル9の操作量を直接油圧ポンプ10に伝達するステアリングシャフト11と、操作量フィードバック部12と、油圧駆動部13と、車輪4,4を備えた被操舵部14とから構成されている。
【0023】
操作量フィードバック部12は、上記ステアリングシャフト11のトルクを検出するトルク検出器15と、このトルク検出器15が検出し出力するステアリングシャフト11のトルクTに応じて駆動信号Sを演算するコントローラ16と、このコントローラ16から駆動信号Sを入力されステアリングシャフト11による油圧ポンプ10の回転駆動を補助するように駆動する電動機17と、小径歯車18aと大径歯車18bとから構成され電動機17の駆動トルクを増幅して油圧ポンプ10に伝達する減速機18とを備えており、上記トルク検出器15、コントローラ16、及び電動機17等からなる電気的システムを有している。
【0024】
図3は上記トルク検出器15の内部構造を示す縦断面図であり、図4は図3中IV−IV断面におけるトルク検出器15の横断面図である。
これら図3及び図4において、ステアリングシャフト11は、ハンドル9側に位置するハンドル側シャフト11aと、油圧ポンプ10側に位置するポンプ側シャフト11bと、これらハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを接続し上記ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bより径の小さいトーションバー11cとにより構成されている。
【0025】
また、トルク検出器15は、上記ハンドル側シャフト11aとピン19により連結されたスリーブ20と、このスリーブ20をその周方向の回転を許容するように支持しポンプ側シャフト11bとピン21により連結されたケーシング22と、このケーシング22に固定された本体部23a及び上記ハンドル側シャフト11aに固定された被駆動部23bから構成される例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ23とを備えている。このような構成により、トルク検出器15は、運転者がハンドル9を操作しステアリングシャフト11にトルクが生じると、トーションバー11cがねじれて被駆動部23bが回転し、この被駆動部23bの本体部23aに対する相対回転量(すなわちトーションバー14のねじれ角)を角度センサ23が検知してステアリングシャフト11のトルクを検出し、トルクTとしてコントローラ16へ出力するようになっている。
【0026】
なお、スリーブ20の外周面には突部20a,20aが周方向正反対に位置するように設けられており、またケーシング22には上記突部20a,20aに対応した位置に開口部22a,22aが設けられている。この開口部22aは突部20aより比較的大きく形成されており、図3及び図4に示すように突部20a,20aが開口部22a,22aに係合するようにスリーブ20とケーシング22とを組んだ状態において、スリーブ20はその周方向の回転を若干許容される一方で、突部20aと開口部22a端面とが当接するとその周方向の回転を制限される。すなわち、突部20a及び開口部22aはスリーブ20の周方向の回転を制限するストッパの役目を果たすようになっている。これにより、例えばコントローラ16又は電動機17等に万一何らかの異状をきたし操作量フィードバック部12が機能しないような場合でも、運転者がハンドル9を操作し突部20aを開口部22aに押し当ててステアリングシャフト11を回転させ油圧ポンプ10を回転駆動することで、手動でホイールローダ1の操舵ができるようになっている。
【0027】
図2に戻り、油圧駆動部13は、ホイールローダ1の操舵力を発生させる前記の左・右ステアリングシリンダ6L,6Rと、これら左・右ステアリングシリンダ6L,6Rを駆動する油圧ポンプ10と、これら油圧ポンプ10と左・右ステアリングシリンダ6L,6Rとを接続し、その内部を圧油が流動することで左・右ステアリングシリンダ6L,6Rが駆動される管路24と、油を貯留するタンク25と、管路24内の圧力がタンク25内の圧力より小さくなったときに油を補充する逆止弁26と、管路24内の圧力が設定されたリリーフ圧よりも大きくなったときに油をタンク24に逃がすリリーフ弁27とを備えており、上記操作量フィードバック部12とは対照的に機械的システムから構成されている。
【0028】
上記の左・右ステアリングシリンダ6L,6R、油圧ポンプ10、及び管路24は閉回路28を構成している。すなわち、油圧ポンプ10がハンドル9及び操作量フィードバック部12により回転駆動されると圧油が管路24内を流動し、左ステアリングシリンダ6Lのテール室6LA及び右ステアリングシリンダ6Rのロッド室6RB(又は右ステアリングシリンダ6Rのテール室6RA及び左ステアリングシリンダ6Lのロッド室6LB、以下かっこ内対応関係同じ)に流入して、左ステアリングシリンダ6Lが伸長(又は縮短)すると共に右ステアリングシリンダ6Rが縮短(又は伸長)し、これにより被操舵部14が進行方向(図1及び図2中右方向)に対し右方向(又は左方向)を向くようになっている。このようにして被操舵部14が左・右方向を向くことで、車体前部2が車体後部3に対し車体略中央部から左・右方向に折れ、ホイールローダ1が左・右方向に操舵されるようになっている。
【0029】
以上において、左・右ステアリングシリンダ6L,6Rは、特許請求の範囲各項記載の操舵用の油圧アクチュエータを構成し、ステアリングシャフト11は、ハンドルの操作量を油圧ポンプに直接伝達するシャフトを構成し、トルク検出器15は、ハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成し、コントローラ16は、ハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。
【0030】
次に、上記構成の本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
ホイールローダ1を操舵する際、運転者が運転室8においてハンドル9を操作すると、ステアリングシャフト11にトルクが生じる。このとき、トルク検出器15は、トーションバー11cのねじれ角を検知することでステアリングシャフト11のトルクを検出し、トルクTとしてコントローラ16に出力する。コントローラ16は、入力されたトルクTに応じて駆動信号Sを演算し、電動機17に出力する。これにより電動機17が駆動し、その駆動力が減速機18によりトルクを増幅されて油圧ポンプ10に伝達され、油圧ポンプ10が回転駆動する。このようにして、コントローラ16は、ハンドル9の操作量に応じ、ハンドル9からステアリングシャフト11を介して直接駆動力が伝達されて油圧ポンプ10が回転駆動するのを補助するように電動機17を制御する。
【0031】
ハンドル9及び操作量フィードバック部12により油圧ポンプ10が回転駆動することで、管路24内の圧油が流動する。このとき、例えば運転者がハンドル9を右に切った場合には、油圧ポンプ10の回転駆動により圧油が左ステアリングシリンダ6Lのテール室6LA及び右ステアリングシリンダ6Rのロッド室6RBに流入し、左ステアリングシリンダ6Lが伸長すると共に右ステアリングシリンダ6Rが縮短して被操舵部14が進行方向に対し右方向を向く。これにより車体前部2が車体後部3に対し右方向に折れ、ホイールローダ1は右方向に操舵される。一方、運転者がハンドル9を左に切った場合には、圧油が右ステアリングシリンダ6Rのテール室6RA及び左ステアリングシリンダ6Lのロッド室6LBに流入し、右ステアリングシリンダ6Rが伸長すると共に左ステアリングシリンダ6Lが縮短して被操舵部14が左方向を向く。これにより車体前部2が車体後部3に対し左方向に折れ、ホイールローダ1は左方向に操舵される。
【0032】
このように、本実施の形態においては、電動機17は、ハンドル9が操作されたときのみその操作量に応じて油圧ポンプ10を回転駆動するように駆動制御されるので、前述した従来技術のようにハンドル9が操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。さらに本実施の形態においては、電動機17は、ハンドル9からステアリングシャフト11を介して油圧ポンプ10に直接伝達される駆動力を、ハンドル9の操作量に応じて補助するようにコントローラ16により自動制御されるので、さらに動力損失を低減することができる。
【0033】
また本実施の形態においては、トルク検出器15、コントローラ16、及び電動機17等からなる電気的システムを有する操作量フィードバック部12と、油圧ポンプ10及び左・右ステアリングシリンダ6L,6R等からなる機械的システムを有する油圧駆動部13とからパワーステアリング装置を構成することにより、これら操作量フィードバック部12と油圧駆動部13とを互いに独立させて構成することができる。この結果、前述した従来技術のように操作量フィードバック部12と油圧駆動部13とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。特に油圧駆動部13においては、油圧ポンプ10、管路24、及び左・右ステアリングシリンダ6L,6Rが閉回路を構成するようにしたことで、前述の従来構造のように油圧源及び切換弁等を備える開回路を有する構成と比べて、これら油圧源及び切換弁が不要となる分、さらに簡単な構成とすることができる。さらに本実施の形態においては、電動機17で油圧ポンプ10を回転駆動して左・右ステアリングシリンダ6L,6Rを駆動するので、従来構造のように左・右ステアリングシリンダ6L,6Rの駆動源としての特別な油圧源を必要としないため、これによっても構成をより簡単にすることができる。
【0034】
次に、本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を図5を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを分離し、これらハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとの相対回転量を検出することでハンドル9の操作量を検出するようにしたものである。
【0035】
図5は、本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を構成する角度検出器の内部構造を示す縦断面図である。この図5において、前述の第1の実施の形態における図3と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0036】
この図5において、29は角度検出器であり、この角度検出器29は、前述の第1の実施の形態におけるトルク検出器15と同様に、ハンドル側シャフト11aとピン19により連結されたスリーブ20と、ポンプ側シャフト11bと固定されたケーシング22と、このケーシング22に固定された本体部23a及びハンドル側シャフト11aに固定された被駆動部23bから構成される例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ23とを備えている。ここで、前述の第1の実施の形態と異なる点は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとが接続されず、分離していることである。このような構成により、運転者がハンドル9を操作しハンドル側シャフト11aが回転すると、角度センサ23が本体部23aに対する被駆動部23bの相対回転角度を検出し、回転角度Aとしてコントローラ16′へ出力するようになっている。
【0037】
この回転角度Aを入力されたコントローラ16′は、入力された回転角度Aに応じて駆動信号S′を演算して電動機17に出力し、これにより電動機17が油圧ポンプ10を回転駆動する。このようにして、コントローラ16′は、ハンドル9の操作量に応じて油圧ポンプ10が回転駆動するように電動機17を駆動制御するようになっている。
【0038】
以上において、角度検出器29は、特許請求の範囲各項記載のハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成し、コントローラ16′は、操作量検出手段が検出したハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。また、回転角度Aは、ハンドル側シャフトとポンプ側シャフトとの相対回転量に相当する。
【0039】
このように構成される本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態においては、角度検出器29によりハンドル側シャフト11aのポンプ側シャフト11bに対する相対回転角度を検出し、この回転角度に応じてコントローラ16′が電動機17を駆動し油圧ポンプ10を回転駆動する。すなわち、前述の第1の実施の形態のようなステアリングシャフト11のトルク検出を行う構成では、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとをトーションバー11cにより接続しそのトーションバー11cのねじれ角を検知することでステアリングシャフト11のトルクを検出することとなるが、本実施の形態においてはトーションバー11cが不要となるので、さらに構成を簡単にでき、且つ製造費の低減を図ることができる。
【0040】
次に、本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態を図6を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを分離し、これらハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの双方に角度センサを設けてそれぞれの回転量を検出し、コントローラがそれらの回転量の偏差に応じて電動機17を駆動制御するようにしたものである。
【0041】
図6は、本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態の全体構成図である。この図6において、前述の本発明の第1の実施の形態における図2と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0042】
この図6において、ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bには例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ30,31がそれぞれ取り付けられており、これらの角度センサ30,31により、ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの回転角度がそれぞれ検出されるようになっている。上記角度センサ30,31は、検出したハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの回転角度を回転角度A1,A2としてコントローラ16″に出力し、コントローラ16″はこれら回転角度A1,A2の偏差に応じて駆動信号S″を演算し電動機17に出力し、これにより電動機17は油圧ポンプ10を回転駆動するようになっている。
その他の構成は、前述の第1の実施の形態と同様である。
【0043】
以上において、コントローラ16”は、特許請求の範囲各項記載の操作量検出手段が検出したハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。また、角度センサ30は、ハンドル側シャフトの回転量を検出する第1の角度検出器を構成し、角度センサ31は、ポンプ側シャフトの回転量を検出する第2の角度検出器を構成し、これらの角度センサ30,31がハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成する。また、回転角度A1はハンドル側シャフトの回転量に相当し、回転角度A2はポンプ側シャフトの回転量に相当する。
【0044】
このように構成される本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態においては、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bのそれぞれに角度センサ30,31が取り付けられ個別に回転角度A1,A2を検出する。すなわち、前述の第1及び第2の実施の形態のようにハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとが同一軸線上に配置される必要がなくなるため、ハンドル9と油圧ポンプ10とを互いに離れた場所に配置することができる。したがって、ハンドル9及びポンプ10等の位置的制約がなくなるので、パワーステアリング装置の機器レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0045】
なお、以上説明したきた本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ハンドル9の操作量を検出するためにポテンショメータ等の接触式の角度センサ23,30,31を使用したが、これに限らず、例えばパルスをカウントするエンコーダ方式や磁気を検出するレゾルバー方式などの非接触式のセンサを用いてもよい。
【0046】
また、上記本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ホイールローダ1に本発明のパワーステアリング装置を適用したが、例えば図7に示すようにブーム32、アーム33、バケット34等からなるフロント作業装置35を備えるホイール式油圧ショベル1′に本発明を適用してもよい。またこのとき、上記本発明の第1乃至第3の実施の形態においては一対の左・右ステアリングシリンダ6L,6Rにより被操舵部14を駆動する構成としたが、上記ホイール式油圧ショベル1′等に本発明を適用した場合には、例えば図8に示すように1つのステアリングシリンダ6′により車輪4′,4′を備える被操舵部14′を操舵する構成としてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、操舵時のみに、制御手段が操作量検出手段により検出したハンドル操作量に応じてシャフトによる油圧ポンプの回転駆動を補助するように電動機を駆動制御して、操舵用の油圧アクチュエータを駆動する。これにより、従来技術のようにハンドルが操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。
【0048】
また本発明によれば、操作量検出手段、制御手段、及び電動機等からなる操作量フィードバック部と、油圧ポンプ及び油圧アクチュエータ等からなる油圧駆動部とを互いに独立させてパワーステアリング装置を構成することができる。これにより、従来技術のように操作量フィードバック部と油圧駆動部とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を備えるホイールローダの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態の全体構成図である。
【図3】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す、図3中IV−IV断面における横断面図である。
【図5】本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態の全体構成図である。
【図7】本発明のパワーステアリング装置の実施の形態を備えるホイール式油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図8】本発明のパワーステアリング装置の実施の形態の変形例の全体構成図である。
【符号の説明】
6L 左ステアリングシリンダ(油圧アクチュエータ)
6R 右ステアリングシリンダ(油圧アクチュエータ)
9 ハンドル
10 油圧ポンプ
11 ステアリングシャフト(シャフト)
11a ハンドル側シャフト
11b ポンプ側シャフト
15 トルク検出器(操作量検出手段)
16 コントローラ(制御手段)
16′ コントローラ(制御手段)
16″ コントローラ(制御手段)
17 電動機
28 閉回路
29 角度検出器(操作量検出手段)
30 角度センサ(操作量検出手段;第1の角度検出器)
31 角度センサ(操作量検出手段;第2の角度検出器)
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行車両のパワーステアリング装置に係わり、特にホイールローダやホイール式油圧ショベル等の建設機械のパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ホイールローダやホイール式油圧ショベル等の建設機械は車体の重量が大きいため、そのままでは操舵時の運転者のハンドル操作に大きな力が必要となる。このため、パワーステアリング装置を備えることで、ハンドルの操作量を油圧力に変換して軽い操作で大きな操舵力が発生するようにし、運転者の操舵時の負担を軽減するようになっている。
【0003】
このような建設機械のパワーステアリング装置として、従来より、例えば油空圧工業総覧1992年度版p.528の図30に記載のオービットロール(登録商標)と称される全油圧式ステアリングバルブを備えたものがある。このパワーステアリング装置は、油圧源と、ロータリ型の切換弁と、操舵用の油圧アクチュエータ(パワーシリンダ)とを備える油圧開回路を有しており、運転者がハンドルを操作すると切換弁が切り換わり、油圧源からの圧油がハンドルの操作量に応じて油圧アクチュエータに導かれ、油圧アクチュエータが駆動するようになっている。なお、このパワーステアリング装置は、切換弁から油圧アクチュエータへ送られる圧油の油量を計測しこの切換弁にフィードバックする操作量検出手段(容積型油量計)を備えており、ハンドルの操作量分の圧油が油圧アクチュエータに送られた時点で操作量検出手段が切換弁を中立位置に戻し、油圧アクチュエータへの圧油を遮断するようになっている。このようにして、運転者がハンドルを操作してロータリ型の切換弁を切り換えるのみで、そのハンドルの操作量に応じた圧油が油圧アクチュエータに送られ油圧アクチュエータを駆動して、大きな操舵力を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、上記従来技術においては、油圧源、油圧源から油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れを切り換える切換弁、及び油圧アクチュエータを有する油圧駆動部と、切換弁から油圧アクチュエータへ供給される圧油の油量を計測し切換弁にフィードバックする操作量検出手段を有する操作量フィードバック部とが一体となってパワーステアリング装置が構成されており、その構成が複雑である。また、運転者がハンドルを操作していないときでも、圧油の油量及び圧力を保持するために油圧源は常に駆動しなければならず、操舵時以外の動力の損失が大きい。
【0005】
本発明の目的は、構成が簡単で、且つ動力損失を低減することができるパワーステアリング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明のパワーステアリング装置は、ハンドルと、このハンドルの操作量を検出する操作量検出手段と、この操作量検出手段が検出した前記ハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段と、前記電動機により回転駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0007】
本発明においては、操舵時に、運転者がハンドルから入力した操作量を操作量検出手段が検出し、この操作量に応じて制御手段が電動機を駆動して油圧ポンプを回転駆動することで、操舵用の油圧アクチュエータが駆動する。すなわち、電動機はハンドルが操作されたときのみ油圧ポンプを回転駆動するので、前述の従来技術のようにハンドルが操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。
【0008】
また本発明においては、操作量検出手段、制御手段、及び電動機等からなる電気的システムを有する操作量フィードバック部と、油圧ポンプ及び油圧アクチュエータ等からなる機械的システムを有する油圧駆動部とからパワーステアリング装置を構成することにより、これら操作量フィードバック部と油圧駆動部とを互いに独立させて構成することができる。この結果、前述した従来技術のように上記操作量フィードバック部と油圧駆動部とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。さらに本発明においては、電動機で油圧ポンプを回転駆動して油圧アクチュエータを駆動するので、従来構造のように油圧アクチュエータの駆動源としての特別な油圧源を必要としないため、これによっても構成をより簡単にすることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記ハンドルの操作量を前記油圧ポンプに直接伝達するシャフトをさらに備え、且つ、前記制御手段は前記ハンドルの操作量に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助するように前記電動機を制御する。
【0010】
本発明においては、電動機は、ハンドルからシャフトを介して油圧ポンプに直接伝達される駆動力を、ハンドルの操作量に応じて補助するように制御手段により自動制御されるので、さらに動力損失を低減することができる。
【0011】
(3)上記(2)において、さらに好ましくは、前記操作量検出手段は、前記シャフトのトルクを検出する。
【0012】
(4)上記(1)において、また好ましくは、前記ハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、前記油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトとをさらに備え、前記操作量検出手段は、前記ハンドル側シャフトと前記ポンプ側シャフトとの相対回転量を検出する少なくとも1つの角度検出器である。
【0013】
本発明においては、角度検出器により例えばハンドル側シャフトのポンプ側シャフトに対する相対回転量を検出し、この回転量に応じて制御手段が電動機を駆動し油圧ポンプを回転駆動する。すなわち、上記(3)のようにトルク検出を行う構成では、例えばハンドル側シャフトとポンプ側シャフトとをトーションバーにより接続しそのトーションバーのねじれ角を検知することによりシャフトのトルクを検出することとなるが、本発明においては上記トーションバーが不要となるため、さらに構成を簡単にでき、且つ製造費の低減を図ることができる。
【0014】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとを、閉回路内に配置する。
【0015】
これにより、前述の従来構造のように油圧源及び切換弁等を備える開回路を有する構成と比べて、これら油圧源及び切換弁が不要となる分、さらに簡単な構成とすることができる。
【0016】
(6)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルの操作量を油圧ポンプに直接伝達するシャフトと、このシャフトのトルクを検出するトルク検出器と、このトルク検出器の検出した前記シャフトのトルクに応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0017】
(7)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、前記ハンドル側シャフトの前記ポンプ側シャフトに対する相対回転量を検出する角度検出器と、この角度検出器の検出した前記相対回転量に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0018】
(8)上記目的を達成するために、また本発明のパワーステアリング装置は、運転者が操作するハンドルと、このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、このハンドル側シャフトの回転量を検出する第1の角度検出器と、操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、このポンプ側シャフトの回転量を検出する第2の角度検出器と、前記第1の角度検出器と前記第2の角度検出器とにより検出された前記ハンドル側シャフトの回転量と前記ポンプ側シャフトの回転量との偏差に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備える。
【0019】
これにより、ハンドルと油圧ポンプとをシャフト軸線上に配置する等の位置的制約がなくなるので、パワーステアリング装置の機器レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパワーステアリング装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を図1乃至図4を参照しつつ以下に説明する。
【0021】
図1は、本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を備えるホイールローダの全体構造を表す側面図である。
この図1において、1はホイールローダであり、このホイールローダ1は、車体前部2と車体後部3とを有している。車体前部2は一対の車輪4,4を、車体後部3は一対の車輪5,5を備えており、これら車体前部2と車体後部3とは左・右側に一対設けられた左・右ステアリングシリンダ6L,6R(但し、図1には右ステアリングシリンダ6Rのみ図示)により相対回動白在に連結されている。また、車体前部2には、土砂の掘削、積み込み作業を行うためのフロント作業装置7が設けられ、車体後部3には、運転室8、及び後述の油圧ポンプ10、トルク検出器15、コントローラ16、電動機17等(後述の図2参照)が搭載されている。
【0022】
上記構成のホイールローダ1は、パワーステアリング装置を備えている。図2は、このパワーステアリング装置の全体構成図である。
この図2において、パワーステアリング装置は、上記運転室8に設けられ運転者が操舵操作を行うハンドル9と、このハンドル9の操作量を直接油圧ポンプ10に伝達するステアリングシャフト11と、操作量フィードバック部12と、油圧駆動部13と、車輪4,4を備えた被操舵部14とから構成されている。
【0023】
操作量フィードバック部12は、上記ステアリングシャフト11のトルクを検出するトルク検出器15と、このトルク検出器15が検出し出力するステアリングシャフト11のトルクTに応じて駆動信号Sを演算するコントローラ16と、このコントローラ16から駆動信号Sを入力されステアリングシャフト11による油圧ポンプ10の回転駆動を補助するように駆動する電動機17と、小径歯車18aと大径歯車18bとから構成され電動機17の駆動トルクを増幅して油圧ポンプ10に伝達する減速機18とを備えており、上記トルク検出器15、コントローラ16、及び電動機17等からなる電気的システムを有している。
【0024】
図3は上記トルク検出器15の内部構造を示す縦断面図であり、図4は図3中IV−IV断面におけるトルク検出器15の横断面図である。
これら図3及び図4において、ステアリングシャフト11は、ハンドル9側に位置するハンドル側シャフト11aと、油圧ポンプ10側に位置するポンプ側シャフト11bと、これらハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを接続し上記ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bより径の小さいトーションバー11cとにより構成されている。
【0025】
また、トルク検出器15は、上記ハンドル側シャフト11aとピン19により連結されたスリーブ20と、このスリーブ20をその周方向の回転を許容するように支持しポンプ側シャフト11bとピン21により連結されたケーシング22と、このケーシング22に固定された本体部23a及び上記ハンドル側シャフト11aに固定された被駆動部23bから構成される例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ23とを備えている。このような構成により、トルク検出器15は、運転者がハンドル9を操作しステアリングシャフト11にトルクが生じると、トーションバー11cがねじれて被駆動部23bが回転し、この被駆動部23bの本体部23aに対する相対回転量(すなわちトーションバー14のねじれ角)を角度センサ23が検知してステアリングシャフト11のトルクを検出し、トルクTとしてコントローラ16へ出力するようになっている。
【0026】
なお、スリーブ20の外周面には突部20a,20aが周方向正反対に位置するように設けられており、またケーシング22には上記突部20a,20aに対応した位置に開口部22a,22aが設けられている。この開口部22aは突部20aより比較的大きく形成されており、図3及び図4に示すように突部20a,20aが開口部22a,22aに係合するようにスリーブ20とケーシング22とを組んだ状態において、スリーブ20はその周方向の回転を若干許容される一方で、突部20aと開口部22a端面とが当接するとその周方向の回転を制限される。すなわち、突部20a及び開口部22aはスリーブ20の周方向の回転を制限するストッパの役目を果たすようになっている。これにより、例えばコントローラ16又は電動機17等に万一何らかの異状をきたし操作量フィードバック部12が機能しないような場合でも、運転者がハンドル9を操作し突部20aを開口部22aに押し当ててステアリングシャフト11を回転させ油圧ポンプ10を回転駆動することで、手動でホイールローダ1の操舵ができるようになっている。
【0027】
図2に戻り、油圧駆動部13は、ホイールローダ1の操舵力を発生させる前記の左・右ステアリングシリンダ6L,6Rと、これら左・右ステアリングシリンダ6L,6Rを駆動する油圧ポンプ10と、これら油圧ポンプ10と左・右ステアリングシリンダ6L,6Rとを接続し、その内部を圧油が流動することで左・右ステアリングシリンダ6L,6Rが駆動される管路24と、油を貯留するタンク25と、管路24内の圧力がタンク25内の圧力より小さくなったときに油を補充する逆止弁26と、管路24内の圧力が設定されたリリーフ圧よりも大きくなったときに油をタンク24に逃がすリリーフ弁27とを備えており、上記操作量フィードバック部12とは対照的に機械的システムから構成されている。
【0028】
上記の左・右ステアリングシリンダ6L,6R、油圧ポンプ10、及び管路24は閉回路28を構成している。すなわち、油圧ポンプ10がハンドル9及び操作量フィードバック部12により回転駆動されると圧油が管路24内を流動し、左ステアリングシリンダ6Lのテール室6LA及び右ステアリングシリンダ6Rのロッド室6RB(又は右ステアリングシリンダ6Rのテール室6RA及び左ステアリングシリンダ6Lのロッド室6LB、以下かっこ内対応関係同じ)に流入して、左ステアリングシリンダ6Lが伸長(又は縮短)すると共に右ステアリングシリンダ6Rが縮短(又は伸長)し、これにより被操舵部14が進行方向(図1及び図2中右方向)に対し右方向(又は左方向)を向くようになっている。このようにして被操舵部14が左・右方向を向くことで、車体前部2が車体後部3に対し車体略中央部から左・右方向に折れ、ホイールローダ1が左・右方向に操舵されるようになっている。
【0029】
以上において、左・右ステアリングシリンダ6L,6Rは、特許請求の範囲各項記載の操舵用の油圧アクチュエータを構成し、ステアリングシャフト11は、ハンドルの操作量を油圧ポンプに直接伝達するシャフトを構成し、トルク検出器15は、ハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成し、コントローラ16は、ハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。
【0030】
次に、上記構成の本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
ホイールローダ1を操舵する際、運転者が運転室8においてハンドル9を操作すると、ステアリングシャフト11にトルクが生じる。このとき、トルク検出器15は、トーションバー11cのねじれ角を検知することでステアリングシャフト11のトルクを検出し、トルクTとしてコントローラ16に出力する。コントローラ16は、入力されたトルクTに応じて駆動信号Sを演算し、電動機17に出力する。これにより電動機17が駆動し、その駆動力が減速機18によりトルクを増幅されて油圧ポンプ10に伝達され、油圧ポンプ10が回転駆動する。このようにして、コントローラ16は、ハンドル9の操作量に応じ、ハンドル9からステアリングシャフト11を介して直接駆動力が伝達されて油圧ポンプ10が回転駆動するのを補助するように電動機17を制御する。
【0031】
ハンドル9及び操作量フィードバック部12により油圧ポンプ10が回転駆動することで、管路24内の圧油が流動する。このとき、例えば運転者がハンドル9を右に切った場合には、油圧ポンプ10の回転駆動により圧油が左ステアリングシリンダ6Lのテール室6LA及び右ステアリングシリンダ6Rのロッド室6RBに流入し、左ステアリングシリンダ6Lが伸長すると共に右ステアリングシリンダ6Rが縮短して被操舵部14が進行方向に対し右方向を向く。これにより車体前部2が車体後部3に対し右方向に折れ、ホイールローダ1は右方向に操舵される。一方、運転者がハンドル9を左に切った場合には、圧油が右ステアリングシリンダ6Rのテール室6RA及び左ステアリングシリンダ6Lのロッド室6LBに流入し、右ステアリングシリンダ6Rが伸長すると共に左ステアリングシリンダ6Lが縮短して被操舵部14が左方向を向く。これにより車体前部2が車体後部3に対し左方向に折れ、ホイールローダ1は左方向に操舵される。
【0032】
このように、本実施の形態においては、電動機17は、ハンドル9が操作されたときのみその操作量に応じて油圧ポンプ10を回転駆動するように駆動制御されるので、前述した従来技術のようにハンドル9が操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。さらに本実施の形態においては、電動機17は、ハンドル9からステアリングシャフト11を介して油圧ポンプ10に直接伝達される駆動力を、ハンドル9の操作量に応じて補助するようにコントローラ16により自動制御されるので、さらに動力損失を低減することができる。
【0033】
また本実施の形態においては、トルク検出器15、コントローラ16、及び電動機17等からなる電気的システムを有する操作量フィードバック部12と、油圧ポンプ10及び左・右ステアリングシリンダ6L,6R等からなる機械的システムを有する油圧駆動部13とからパワーステアリング装置を構成することにより、これら操作量フィードバック部12と油圧駆動部13とを互いに独立させて構成することができる。この結果、前述した従来技術のように操作量フィードバック部12と油圧駆動部13とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。特に油圧駆動部13においては、油圧ポンプ10、管路24、及び左・右ステアリングシリンダ6L,6Rが閉回路を構成するようにしたことで、前述の従来構造のように油圧源及び切換弁等を備える開回路を有する構成と比べて、これら油圧源及び切換弁が不要となる分、さらに簡単な構成とすることができる。さらに本実施の形態においては、電動機17で油圧ポンプ10を回転駆動して左・右ステアリングシリンダ6L,6Rを駆動するので、従来構造のように左・右ステアリングシリンダ6L,6Rの駆動源としての特別な油圧源を必要としないため、これによっても構成をより簡単にすることができる。
【0034】
次に、本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を図5を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを分離し、これらハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとの相対回転量を検出することでハンドル9の操作量を検出するようにしたものである。
【0035】
図5は、本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を構成する角度検出器の内部構造を示す縦断面図である。この図5において、前述の第1の実施の形態における図3と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0036】
この図5において、29は角度検出器であり、この角度検出器29は、前述の第1の実施の形態におけるトルク検出器15と同様に、ハンドル側シャフト11aとピン19により連結されたスリーブ20と、ポンプ側シャフト11bと固定されたケーシング22と、このケーシング22に固定された本体部23a及びハンドル側シャフト11aに固定された被駆動部23bから構成される例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ23とを備えている。ここで、前述の第1の実施の形態と異なる点は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとが接続されず、分離していることである。このような構成により、運転者がハンドル9を操作しハンドル側シャフト11aが回転すると、角度センサ23が本体部23aに対する被駆動部23bの相対回転角度を検出し、回転角度Aとしてコントローラ16′へ出力するようになっている。
【0037】
この回転角度Aを入力されたコントローラ16′は、入力された回転角度Aに応じて駆動信号S′を演算して電動機17に出力し、これにより電動機17が油圧ポンプ10を回転駆動する。このようにして、コントローラ16′は、ハンドル9の操作量に応じて油圧ポンプ10が回転駆動するように電動機17を駆動制御するようになっている。
【0038】
以上において、角度検出器29は、特許請求の範囲各項記載のハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成し、コントローラ16′は、操作量検出手段が検出したハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。また、回転角度Aは、ハンドル側シャフトとポンプ側シャフトとの相対回転量に相当する。
【0039】
このように構成される本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態においては、角度検出器29によりハンドル側シャフト11aのポンプ側シャフト11bに対する相対回転角度を検出し、この回転角度に応じてコントローラ16′が電動機17を駆動し油圧ポンプ10を回転駆動する。すなわち、前述の第1の実施の形態のようなステアリングシャフト11のトルク検出を行う構成では、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとをトーションバー11cにより接続しそのトーションバー11cのねじれ角を検知することでステアリングシャフト11のトルクを検出することとなるが、本実施の形態においてはトーションバー11cが不要となるので、さらに構成を簡単にでき、且つ製造費の低減を図ることができる。
【0040】
次に、本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態を図6を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとを分離し、これらハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの双方に角度センサを設けてそれぞれの回転量を検出し、コントローラがそれらの回転量の偏差に応じて電動機17を駆動制御するようにしたものである。
【0041】
図6は、本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態の全体構成図である。この図6において、前述の本発明の第1の実施の形態における図2と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0042】
この図6において、ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bには例えばポテンショメータ等の接触式の角度センサ30,31がそれぞれ取り付けられており、これらの角度センサ30,31により、ハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの回転角度がそれぞれ検出されるようになっている。上記角度センサ30,31は、検出したハンドル側シャフト11a及びポンプ側シャフト11bの回転角度を回転角度A1,A2としてコントローラ16″に出力し、コントローラ16″はこれら回転角度A1,A2の偏差に応じて駆動信号S″を演算し電動機17に出力し、これにより電動機17は油圧ポンプ10を回転駆動するようになっている。
その他の構成は、前述の第1の実施の形態と同様である。
【0043】
以上において、コントローラ16”は、特許請求の範囲各項記載の操作量検出手段が検出したハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段を構成する。また、角度センサ30は、ハンドル側シャフトの回転量を検出する第1の角度検出器を構成し、角度センサ31は、ポンプ側シャフトの回転量を検出する第2の角度検出器を構成し、これらの角度センサ30,31がハンドルの操作量を検出する操作量検出手段を構成する。また、回転角度A1はハンドル側シャフトの回転量に相当し、回転角度A2はポンプ側シャフトの回転量に相当する。
【0044】
このように構成される本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態においては、ハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bのそれぞれに角度センサ30,31が取り付けられ個別に回転角度A1,A2を検出する。すなわち、前述の第1及び第2の実施の形態のようにハンドル側シャフト11aとポンプ側シャフト11bとが同一軸線上に配置される必要がなくなるため、ハンドル9と油圧ポンプ10とを互いに離れた場所に配置することができる。したがって、ハンドル9及びポンプ10等の位置的制約がなくなるので、パワーステアリング装置の機器レイアウトの自由度を大きくすることができる。
【0045】
なお、以上説明したきた本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ハンドル9の操作量を検出するためにポテンショメータ等の接触式の角度センサ23,30,31を使用したが、これに限らず、例えばパルスをカウントするエンコーダ方式や磁気を検出するレゾルバー方式などの非接触式のセンサを用いてもよい。
【0046】
また、上記本発明の第1乃至第3の実施の形態においては、ホイールローダ1に本発明のパワーステアリング装置を適用したが、例えば図7に示すようにブーム32、アーム33、バケット34等からなるフロント作業装置35を備えるホイール式油圧ショベル1′に本発明を適用してもよい。またこのとき、上記本発明の第1乃至第3の実施の形態においては一対の左・右ステアリングシリンダ6L,6Rにより被操舵部14を駆動する構成としたが、上記ホイール式油圧ショベル1′等に本発明を適用した場合には、例えば図8に示すように1つのステアリングシリンダ6′により車輪4′,4′を備える被操舵部14′を操舵する構成としてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、操舵時のみに、制御手段が操作量検出手段により検出したハンドル操作量に応じてシャフトによる油圧ポンプの回転駆動を補助するように電動機を駆動制御して、操舵用の油圧アクチュエータを駆動する。これにより、従来技術のようにハンドルが操作されていないときにも常時油圧源が駆動し圧油の油量と圧力を保持する構造と比べて、操舵時以外の圧油の油量・圧力保持が不要な分、動力損失を低減することができる。
【0048】
また本発明によれば、操作量検出手段、制御手段、及び電動機等からなる操作量フィードバック部と、油圧ポンプ及び油圧アクチュエータ等からなる油圧駆動部とを互いに独立させてパワーステアリング装置を構成することができる。これにより、従来技術のように操作量フィードバック部と油圧駆動部とが一体的に構成されている場合と比べて、比較的簡単な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を備えるホイールローダの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態の全体構成図である。
【図3】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明のパワーステアリング装置の第1の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す、図3中IV−IV断面における横断面図である。
【図5】本発明のパワーステアリング装置の第2の実施の形態を構成するトルク検出器の内部構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明のパワーステアリング装置の第3の実施の形態の全体構成図である。
【図7】本発明のパワーステアリング装置の実施の形態を備えるホイール式油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図8】本発明のパワーステアリング装置の実施の形態の変形例の全体構成図である。
【符号の説明】
6L 左ステアリングシリンダ(油圧アクチュエータ)
6R 右ステアリングシリンダ(油圧アクチュエータ)
9 ハンドル
10 油圧ポンプ
11 ステアリングシャフト(シャフト)
11a ハンドル側シャフト
11b ポンプ側シャフト
15 トルク検出器(操作量検出手段)
16 コントローラ(制御手段)
16′ コントローラ(制御手段)
16″ コントローラ(制御手段)
17 電動機
28 閉回路
29 角度検出器(操作量検出手段)
30 角度センサ(操作量検出手段;第1の角度検出器)
31 角度センサ(操作量検出手段;第2の角度検出器)
Claims (8)
- ハンドルと、
このハンドルの操作量を検出する操作量検出手段と、
この操作量検出手段が検出した前記ハンドルの操作量に応じて電動機を駆動する制御手段と、
前記電動機により回転駆動される油圧ポンプと、
この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記ハンドルの操作量を前記油圧ポンプに直接伝達するシャフトをさらに備え、且つ、前記制御手段は前記ハンドルの操作量に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助するように前記電動機を制御することを特徴とするパワーステアリング装置。
- 請求項2記載のパワーステアリング装置において、前記操作量検出手段は、前記シャフトのトルクを検出することを特徴とするパワーステアリング装置。
- 請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記ハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、前記油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトとをさらに備え、前記操作量検出手段は、前記ハンドル側シャフトと前記ポンプ側シャフトとの相対回転量を検出する少なくとも1つの角度検出器であることを特徴とするパワーステアリング装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項記載のパワーステアリング装置において、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータとが、閉回路内に配置されていることを特徴とするパワーステアリング装置。
- 運転者が操作するハンドルと、
このハンドルの操作量を油圧ポンプに直接伝達するシャフトと、
このシャフトのトルクを検出するトルク検出器と、
このトルク検出器の検出した前記シャフトのトルクに応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、
この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記シャフトによる前記油圧ポンプの回転駆動を補助する電動機と、
前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 運転者が操作するハンドルと、
このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、
操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、
この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、
前記ハンドル側シャフトの前記ポンプ側シャフトに対する相対回転量を検出する角度検出器と、
この角度検出器の検出した前記相対回転量に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、
この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、
前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 運転者が操作するハンドルと、
このハンドルに固定されたハンドル側シャフトと、
このハンドル側シャフトの回転量を検出する第1の角度検出器と、
操舵用の油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、
この油圧ポンプに固定されたポンプ側シャフトと、
このポンプ側シャフトの回転量を検出する第2の角度検出器と、
前記第1の角度検出器と前記第2の角度検出器とにより検出された前記ハンドル側シャフトの回転量と前記ポンプ側シャフトの回転量との偏差に応じて駆動信号を演算し出力する制御手段と、
この制御手段が出力した前記駆動信号に応じて前記油圧ポンプを回転駆動する電動機と、
前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される操舵用の油圧アクチュエータとを備えたことを特徴とするパワーステアリング装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009220643A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Koyo Electronics Ind Co Ltd | 電動油圧パワーステアリング装置用電動ポンプユニット |
JP2017213994A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 株式会社小松製作所 | 作業車両 |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002233440A patent/JP2004074817A/ja active Pending
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