JP2004074457A - 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置 - Google Patents

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宮田 佳直
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Abstract

【課題】圧電素子保持部を確実に密封し、圧電素子の破壊を防止することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供する。
【解決手段】封止基板30には、各圧力発生室12の共通液体室105の一部を構成するリザーバ部31を有し、流路形成基板10と封止基板30との接合面の少なくとも圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の両者を隔離する領域に、引き出し電極90と同一層で且つ引き出し電極90とは電気的に独立して形成された第1透湿防止層96と、第1透湿防止層96上に絶縁層110と同一層で且つ第1透湿防止層96よりも幅狭に形成された第2透湿防止層114と、第2透湿防止層114上に接続配線層120と同一層で且つ第2透湿防止層114を覆うように形成された第3透湿防止層121とで構成される透湿防止パターン130を設ける。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被噴射液を吐出する液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置に関し、特にインク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電素子を形成して、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射装置としては、例えば、圧電素子や発熱素子によりインク滴吐出のための圧力を発生させる複数の圧力発生室と、各圧力発生室にインクを供給する共通のリザーバと、各圧力発生室に連通するノズル開口とを備えたインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録装置があり、このインクジェット式記録装置では、印字信号に対応するノズルと連通した圧力発生室内のインクに吐出エネルギを印加してノズル開口からインク滴を吐出させる。
【0003】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0004】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0005】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0006】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている。
【0007】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を高密度に作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0008】
また、圧電素子の外部環境に起因する破壊を防止するために、流路形成基板の圧電素子側の面に圧電素子の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で圧電素子を密封する圧電素子保持部を有する封止基板が設けられたインクジェット式記録ヘッドが提案されている。
【0009】
この封止基板には、各圧力発生室と連通して圧力発生室の共通液体室の一部であるリザーバ部が設けられており、リザーバ部のインクが圧力発生室に供給されるようになっている。
【0010】
このようなインクジェット式記録ヘッドの製造方法としては、まず、流路形成基板となるシリコンウェハの一方面に振動板及び圧電素子を形成した後、シリコンウェハの圧電素子側に圧電素子保持部が設けられた封止基板を接合する。その後、シリコンウェハを他方面側からエッチングすることで圧力発生室を形成した後、シリコンウェハを複数に分割することで形成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流路形成基板に封止基板を接合する際に、流路形成基板上の両者の接合面に形成された圧電素子等の薄膜パターンの積層状態によって、封止基板に当接する高さが均一ではなくなり、両者を接合する際に接着剤が厚く形成される領域ができてしまう。
【0012】
これにより、外部環境から圧電素子保持部内に接着剤を介して透湿し、圧電素子が破壊されてしまうという問題がある。
【0013】
特に、封止基板に設けられたリザーバ部内の液体が接着剤を介して圧電素子保持部内に透湿してしまうという問題がある。
【0014】
また、シリコンウェハをエッチングする際に用いられるアルカリ溶液等のエッチング液が厚く形成された接着剤を介して圧電素子保持部内に侵入し、圧電素子が破壊されてしまうという問題がある。
【0015】
さらに、シリコンウェハ上に圧電素子と共に圧電素子の電極上又は引き出し電極上に絶縁層及び配線接続層を順次積層して各圧電素子の共通電極の電圧降下を防止した構造を有するインクジェット式記録ヘッドも提案されているが、このような構造では、シリコンウェハと封止基板とを接合する領域の接着剤の厚さが厚くなってしまい、特に圧電素子保持部内にリザーバ部内のインクが透湿すると共にエッチング液が圧電素子保持部内に侵入してしまうという問題がある。
【0016】
また、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、勿論、インク以外の液体を吐出する他の液体噴射ヘッド等においても、同様に存在する。
【0017】
本発明は、このような事情に鑑み、圧電素子保持部を確実に密封し、圧電素子の破壊を防止することができる液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板に振動板を介して設けられ前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記圧電素子の個別電極から引き出された引き出し電極と、少なくとも前記圧電素子の長手方向端部近傍に対向する領域に当該圧電素子の並設方向に亘って連続的に設けられると共に複数の圧電素子に共通する共通電極に対向する領域に貫通部を有する絶縁層と、該絶縁層上に連続的に設けられて前記貫通部を介して前記共通電極と電気的に接続される接続配線層と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に接合されて当該圧電素子の運動を阻害しない程度の空間を確保する圧電素子保持部を具備する封止基板とを具備する液体噴射ヘッドにおいて、前記封止基板には、各圧力発生室の共通液体室の一部を構成するリザーバ部を有し、前記流路形成基板と前記封止基板との接合面の少なくとも前記圧電素子保持部と前記リザーバ部との間の両者を隔離する領域に、前記引き出し電極と同一層で且つ当該引き出し電極とは電気的に独立して形成された第1透湿防止層と、該第1透湿防止層上に前記絶縁層と同一層で且つ当該第1透湿防止層よりも幅狭に形成された第2透湿防止層と、該第2透湿防止層上に前記接続配線層と同一層で且つ当該第2透湿防止層を覆うように形成された第3透湿防止層とで構成される透湿防止パターンを有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0019】
かかる第1の態様では、流路形成基板と封止基板との接合面の少なくとも圧電素子保持部とリザーバ部との間の領域に、透湿防止パターンを形成することで、リザーバ部内の液体が圧電素子保持部とリザーバ部との境界に設けられた接着剤を介して透湿することがなく、また、流路形成基板をエッチングする際のエッチング液が圧電素子保持部内に侵入することがなく、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。また、透湿防止パターンを構成する第2透湿防止層が第1透湿防止層及び第3透湿防止層によって覆われているため、リザーバ部内の液体が第2透湿防止層を透湿するのを防止して、圧電素子の破壊を防止することができる。
【0020】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記透湿防止パターンが前記圧電素子保持部の周縁部に沿って連続して形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0021】
かかる第2の態様では、圧電素子保持部の周縁部に透湿防止パターンを形成することにより、圧電素子保持部内に透湿するのを防止して、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。
【0022】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記透湿防止パターンが、2列設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0023】
かかる第3の態様では、透湿防止パターンを2列設けることにより、圧電素子保持部内の密封を高めて、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。
【0024】
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記第2透湿防止層が感光性樹脂からなることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0025】
かかる第4の態様では、絶縁層からなる第2透湿防止層を比較的容易且つ高精度に形成できる。
【0026】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記感光性樹脂が、ポリイミドであることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0027】
かかる第5の態様では、所定の感光性樹脂を用いることにより、高い絶縁性を有する絶縁層を比較的容易且つ高精度に形成することができる。
【0028】
本発明の第6の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記第2透湿防止層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酸化珪素、窒化珪素又は酸化タンタルからなることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
【0029】
かかる第6の態様では、所定の材料を用いることにより、高い絶縁性を有する絶縁層を比較的容易且つ高精度に形成することができる。
【0030】
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
【0031】
かかる第7の態様では、インク吐出特性を安定させ、信頼性を向上した液体噴射装置を実現することができる。
【0032】
本発明の第8の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板上に振動板を介して設けられ前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記圧電素子の個別電極から引き出された引き出し配線と、少なくとも前記圧電素子の長手方向端部近傍に対向する領域に当該圧電素子の並設方向に沿って連続的に設けられると共に複数の圧電素子に共通する共通電極に対向する領域に貫通部を有する絶縁層と、該絶縁層上に連続的に設けられて前記貫通部を介して前記共通電極と電気的に接続される接続配線層と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に接合されて当該圧電素子の運動を阻害しない程度の空間を確保する圧電素子保持部を有する封止基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法において、前記流路形成基板上に前記振動板及び前記圧電素子を形成する工程と、前記引き出し配線を形成すると共に前記流路形成基板上の前記封止基板が接合される接合面の少なくとも前記圧電素子保持部と各圧力発生室の共通液室の一部を構成するリザーバ部との間の両者を隔離する領域に、前記引き出し電極と同一層で且つ当該引き出し電極とは電気的に独立した第1透湿防止層を形成し、前記絶縁層を形成すると共に当該絶縁層と同一層の第2透湿防止層を前記第1透湿防止層上に当該第1透湿防止層よりも幅狭で形成し、前記接続配線層を形成すると共に当該接続配線層と同一層で且つ前記接続配線層とは独立した第3透湿防止層を前記第2透湿防止層上に当該第2透湿防止層を覆うように形成することで、前記第1透湿防止層、第2透湿防止層及び第3透湿防止層からなる透湿防止パターンを形成する工程と、前記流路形成基板に前記封止基板を接合する工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0033】
かかる第8の態様では、流路形成基板と封止基板とを透湿防止パターンを介して接合することで、透湿防止パターン上の接着剤を比較的薄くして、リザーバ部内の液体が接着剤を介して圧電素子保持部内に透湿するのを防止することができ、また、流路形成基板をエッチングする際のエッチング液が圧電素子保持部内に侵入することがなく、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。また、透湿防止パターンを構成する第2透湿防止層が第1透湿防止層及び第3透湿防止層によって覆われているため、リザーバ部内の液体が第2透湿防止層を透湿するのを防止して、圧電素子の破壊を防止することができる。
【0034】
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記透湿防止パターンを前記圧電素子保持部の周縁部に沿って形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0035】
かかる第9の態様では、圧電素子保持部の周縁部に透湿防止パターンを形成することにより、圧電素子保持部内に透湿するのを防止して、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。
【0036】
本発明の第10の態様は、第8又は9の態様において、前記透湿防止パターンを2列設けることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0037】
かかる第10の態様では、透湿防止パターンを2列設けることにより、圧電素子保持部内の密封を高めて、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。
【0038】
本発明の第11の態様は、第8〜10の何れかの態様において、前記第2透湿防止層が感光性樹脂からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0039】
かかる第11の態様では、絶縁層からなる第2透湿防止層を比較的容易且つ高精度に形成できる。
【0040】
本発明の第12の態様は、第11の態様において、前記感光性樹脂が、ポリイミドであることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0041】
かかる第12の態様では、所定の感光性樹脂を用いることにより、高い絶縁性を有する絶縁層を比較的容易且つ高精度に形成することができる。
【0042】
本発明の第13の態様は、第8〜10の何れかの態様において、前記第2透湿防止層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酸化珪素、窒化珪素又は酸化タンタルからなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0043】
かかる第13の態様では、所定の材料を用いることにより、高い絶縁性を有する絶縁層を比較的容易且つ高精度に形成することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0045】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の断面図であり、図3は、実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの配線構造を示す平面図である。
【0046】
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その一方の面には、異方性エッチングにより形成された複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、圧力発生室12の長手方向外側には、後述する封止基板30のリザーバ部31と連通して各圧力発生室12の共通液体室となるリザーバの一部を構成する連通部13が形成され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給路14を介して連通されている。
【0047】
また、この流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
【0048】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板のエッチングレートの違いを利用して行われる。例えば、本実施形態では、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われる。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0049】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。また各圧力発生室12の一端に連通する各インク供給路14は、圧力発生室12より浅く形成されており、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。すなわち、インク供給路14は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより形成されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行われる。
【0050】
なお、このような圧力発生室12等が形成される流路形成基板10の厚さは、圧力発生室12を配設する密度に合わせて最適な厚さを選択することが好ましい。例えば、1インチ当たり180個(180dpi)程度に圧力発生室12を配置する場合には、流路形成基板10の厚さは、180〜280μm程度、より望ましくは、220μm程度とするのが好適である。また、例えば、360dpi程度と比較的高密度に圧力発生室12を配置する場合には、流路形成基板10の厚さは、100μm以下とするのが好ましい。これは、隣接する圧力発生室12間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0051】
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックス、又は不錆鋼などからなる。ノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、ノズルプレート20は、流路形成基板10と熱膨張係数が略同一の材料で形成するようにしてもよい。この場合には、流路形成基板10とノズルプレート20との熱による変形が略同一となるため、熱硬化性の接着剤等を用いて容易に接合することができる。
【0052】
ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口21の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口21は数十μmの直径で精度よく形成する必要がある。
【0053】
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。
【0054】
また、このような各圧電素子300の上電極膜80には、例えば、金(Au)等からなる引き出し電極90がそれぞれ接続されている。この引き出し電極90は、各圧電素子300の長手方向のインク供給路14とは反対側の端部近傍から引き出され、弾性膜50上に流路形成基板10の端部近傍までそれぞれ延設されている。そしてこのように延設された引き出し電極90には、図示しない外部配線等が接続されるようになっている。
【0055】
また、圧電素子300の共通電極である下電極膜60は、圧力発生室12の並設方向に亘って連続的に延設され、且つ圧力発生室12のインク供給路14側とは反対側の端部側でパターニングされている。すなわち、本実施形態では、下電極膜60は、流路形成基板10の引き出し電極90が延設される領域が除去されており、さらに後述する透湿防止パターン130が設けられる領域、すなわち圧電素子300の長手方向の引き出し電極90とは反対側の端部側も除去され、その他の領域に全面に亘って設けられている。
【0056】
また、本実施形態では、圧力発生室12の列の外側に対応する領域の下電極膜60上に、引き出し電極90と同一の層からなり且つ引き出し電極90とは電気的に独立した積層電極層95が設けられている。
【0057】
そして、このような圧電素子300の長手方向端部近傍に対向する領域には、絶縁材料からなり圧電素子300の並設方向に沿って延設される絶縁層110を有する。例えば、本実施形態では、絶縁層110は、圧力発生室12の列の周囲に亘って連続的に設けられており、圧力発生室12の列に対応する領域は開口部111となっている。
【0058】
また、この絶縁層110上には、導電材料からなる接続配線層120が連続的に設けられており、この接続配線層120と下電極膜60とは、絶縁層110に設けられた複数の貫通部112を介して電気的に接続されている。
【0059】
ここで、絶縁層110に設けられる貫通部112は、比較的等間隔で配置されていることが好ましく、例えば、本実施形態では、各圧電素子300の引き出し電極90側の端部近傍に延設されている絶縁層110の各隔壁11に対向する領域に、それぞれ貫通部112を設けるようにした。なお、この貫通部112の大きさも、特に限定されないが、20μm以下であることが好ましい。
【0060】
また、本実施形態では、圧力発生室12の列の外側に対向する領域、すなわち、下電極膜60上に設けられた積層電極層95に対向する領域にも貫通部113が設けられており、この貫通部113を介しても積層電極層95(下電極膜60)と接続配線層120とが電気的に接続されている。
【0061】
このように、圧電素子300の共通電極である下電極膜60に接続配線層120を電気的に接続することにより、下電極膜60の抵抗値を実質的に低下する。また、同様に、下電極膜60上に積層電極層95を設けることによっても、下電極膜60の抵抗値が実質的に低下する。したがって、多数の圧電素子を同時に駆動しても電圧降下が発生することがなく、常に良好で且つ安定したインク吐出特性を得ることができる。
【0062】
また、接続配線層120が圧電素子300の端部に対向する領域に絶縁層110を介して設けられているため、接続配線層120を設けるためのスペースを確保する必要がない。したがって、ヘッドを大型化することなくインク吐出特性を安定させることができる。
【0063】
さらに、接続配線層120と下電極膜60とを絶縁層110の複数の貫通部112,113を介して電気的に接続するようにしたので、下電極膜60の各部分での抵抗値が略一定となり、各圧電素子300の駆動による振動板の変位量が安定する。これにより、各ノズル開口から吐出されるインクの吐出特性を均一化することができる。
【0064】
また、本実施形態では、絶縁層110及び接続配線層120を圧力発生室12の列に対向する領域の外側に設けているため、接続配線層120によって振動板の変位が阻害されることがない。したがって、接続配線層120の厚さを比較的厚くすることができ、下電極膜60の抵抗値を確実に低下させることができる。
【0065】
なお、本実施形態では、各圧電素子300の引き出し電極90側の端部近傍に延設されている絶縁層110の各隔壁11に対向する領域に、それぞれ貫通部112を設けるようにしたが、この貫通部112の数及び位置は特に限定されるものではない。
【0066】
また、流路形成基板10の圧電素子300側には、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ105の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有する封止基板30が接着剤140を介して接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、封止基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、弾性膜50を貫通して設けられた貫通孔51を介して流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ105を構成している。
【0067】
この封止基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
【0068】
また、流路形成基板10と封止基板30とを接合する接着剤140は、特に限定されず、例えば、エポキシ系接着剤等を挙げることができる。
【0069】
さらに、封止基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で、その空間を密封可能な圧電素子保持部32が設けられ、圧電素子300はこの圧電素子保持部32内に密封されている。
【0070】
また、封止基板30には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ105に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ105の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
【0071】
また、流路形成基板10と封止基板30との接合面の少なくとも圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の両者を隔離する領域には、引き出し電極90、絶縁層110及び接続配線層120の各層とそれぞれ同一層で、且つ各層と電気的に独立した構成された透湿防止パターン130が形成されている。
【0072】
詳しくは、透湿防止パターン130は、引き出し電極90と同一層で、且つ引き出し電極90とは電気的に独立して所定の幅で形成された第1透湿防止層96と、第1透湿防止層96上に絶縁層110と同一層で且つ第1透湿防止96層よりも幅狭の第2透湿防止層114と、第1透湿防止層96上及び第2透湿防止層114上に接続配線層120と同一層で第2透湿防止層114の上面及び側面を覆うように設けられた第3透湿防止層121とで構成されている。
【0073】
本実施形態では、透湿防止パターン130を流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の両者を隔離する領域に、圧電素子300の並設方向に亘って連続して設けた。これにより、圧電素子300の透湿防止パターン130とは反対側の端部近傍に設けられた引き出し電極90と透湿防止パターン130とを電気的に確実に独立している。
【0074】
このように流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の両者を隔離する領域に透湿防止パターン130を設けることによって、圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の透湿防止パターン130上に両者を接合する接着剤140を薄く形成することができる。これにより、リザーバ部31内のインクが圧電素子保持部32内に両者を隔離する領域に設けられた接着剤140を介して透湿することがなく、圧電素子保持部32の密封を確実にして圧電素子300を破壊するのを防止することができる。
【0075】
また、本実施形態では、流路形成基板10と封止基板30との接合面で、圧電素子300の長手方向の透湿防止パターン130とは反対側には、引き出し電極90が設けられており、圧電素子300の並設方向両側には、積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120が積層されているため、引き出し電極90及び積層された複数層の高さを透湿防止パターン130と略同等として、引き出し電極90上及び複数層上にも接着剤140を比較的薄く形成することができる。
【0076】
これにより、圧電素子保持部32の密封を向上して、圧電素子300のリザーバ部31内のインクのみでなく、外部環境からの透湿も確実に防止することができる。また、流路形成基板10をエッチングする際のアルカリ溶液等のエッチング液も透湿防止パターン130、引き出し電極90及び積層された積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120によって圧電素子保持部32内に侵入することがなく、圧電素子300の破壊を防止することができる。
【0077】
なお、このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ105からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、外部配線を介して圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
【0078】
以下、このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法の一例について、図4〜図6を参照して説明する。なお、図4〜図6は、流路形成基板の圧力発生室12の長手方向の一部を示す断面図である。
【0079】
まず、図4(a)に示すように、流路形成基板10を約1100℃の拡散炉で熱酸化して弾性膜50を構成する二酸化シリコン膜55を両側の面に形成する。この二酸化シリコン膜55は、詳しくは後述するが、弾性膜50を構成すると共に流路形成基板10をエッチングする際のマスクとして用いられるものである。
【0080】
次に、図4(b)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を形成すると共に所定形状にパターニングする。この下電極膜60の材料としては、白金(Pt)等が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体層70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体層70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金が好適である。
【0081】
次に、図4(c)に示すように、圧電体層70を成膜する。この圧電体層70は、結晶が配向していることが好ましい。例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて形成することにより、結晶が配向している圧電体層70とした。圧電体層70の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。なお、この圧電体層70の成膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法で形成してもよい。
【0082】
さらに、ゾル−ゲル法又はスパッタリング法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
【0083】
何れにしても、このように成膜された圧電体層70は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向しており、且つ本実施形態では、圧電体層70は、結晶が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させた状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造された圧電体層の厚さは、一般的に0.2〜5μmである。
【0084】
次に、図4(d)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0085】
次に、図4(e)に示すように、圧電体層70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電素子300のパターニングを行う。
【0086】
次に、図5(a)に示すように、引き出し電極90及び積層電極層95(図示なし)を形成する。例えば、本実施形態では、金(Au)等からなる第1導電層290を流路形成基板10の全面に亘って形成し、その後、この第1導電層290を圧電素子300毎にパターニングすることによって各引き出し電極90とする。また、このとき、圧力発生室12の列の外側に対向する領域の第1導電層290を残すことにより積層電極層95とする。
【0087】
さらに、後の工程で、流路形成基板10上の封止基板30を接合する接合面の少なくとも圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の領域に、リザーバ部31内のインクが両者を接着する際に用いられる接着剤を介して透湿しないように接着剤を薄く形成するための透湿防止パターン130となる第1透湿防止層96を同時に形成する。すなわち、流路形成基板10上に形成した第1導電層290を少なくとも圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の接合領域に圧電素子300の並設方向に亘って連続して残すことにより、第1の透湿防止層96とする。本実施形態では、例えば、第1導電層290を圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の接合領域にのみ圧電素子300の並設方向に亘って連続して形成した。
【0088】
次に、図5(b)に示すように、圧力発生室12の列の周囲に絶縁層110を形成すると共に所定位置に貫通部112、113(図示なし)を形成する。すなわち、流路形成基板10の全面に絶縁層形成膜210を形成後、エッチングすることによって開口部111(図示なし)及び貫通部112、113を形成して絶縁層110とする。
【0089】
また、このとき、透湿防止パターン130となる第2透湿防止層114を同時に形成する。すなわち、絶縁層形成膜210を第1透湿防止層96上に、第1透湿防止層96よりも幅狭に残すことにより第2透湿防止層114とする。
【0090】
この絶縁層形成膜210の材質としては、例えば、ポリイミド等の感光性樹脂を用いることが好ましい。これにより、絶縁層形成膜210からなる絶縁層110及び第2透湿防止層114を比較的容易且つ高精度に形成することができる。また、絶縁層形成膜210の材質としては、比較的絶縁性の優れたものであれば特に限定されず、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酸化珪素、窒化珪素又は酸化タンタル等を用いてもよい。
【0091】
次に、図5(c)に示すように、絶縁層110上に接続配線層120を形成する。すなわち、流路形成基板10の全面に第2導電層220を成膜後、エッチングすることによって所定パターンの接続配線層120とする。
【0092】
この接続配線層120は、上述したように下電極膜60の抵抗値を低下させるためのものであるため、第2導電層220として少なくとも下電極膜60よりも固有抵抗の小さい金属を用いることが望ましく、例えば、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)等が挙げられる。例えば、本実施形態では、金(Au)をスパッタリングによって形成している。
【0093】
また、このとき、透湿防止パターン130となる第3透湿防止層121を同時に形成する。すなわち、第1透過防止層96上に第2透過防止層114の上面及び側面を覆うように第2導電層220を残すことにより第3透過防止層121とする。これにより、図1に示すように第1透過防止層96、第2透過防止層114及び第3透過防止層121からなる透湿防止パターン130が、流路形成基板10上の封止基板30が接合される接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の領域に圧電素子300の並設方向に亘って連続して形成される。
【0094】
以上が膜形成プロセスである。このようにして膜形成を行った後、図6(a)に示すように、流路形成基板10上に透湿防止パターン130を介して封止基板30を接合する。本実施形態では、流路形成基板10と封止基板30とを接着剤140を介して接合した。
【0095】
このように、流路形成基板10と封止基板30とを接着剤140を介して接合すると、透湿防止パターン130上には他の接合領域に比べて比較的薄い接着層140aのみが形成される。
【0096】
また、このとき、流路形成基板10と封止基板30との接合面には、引き出し電極90と、積層された積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120とが設けられているため、これら引き出し電極90上及び積層された積層された積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120上にも比較的薄い接着層140bが形成される。
【0097】
このように流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の領域に、透湿防止パターン130を形成し、透湿防止パターン上の接着層140aを比較的薄くすることで、リザーバ部31内に充填されたインクが圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の境界に設けられた接着層140aを介して圧電素子保持部32内に透湿することがなく、圧電素子保持部32を確実に密封して圧電素子300の破壊を防止することができる。
【0098】
次に、図6(b)に示すように、二酸化シリコン膜55をパターニングすると共に、パターニングされた二酸化シリコン膜55をマスクとして流路形成基板10の他方面をエッチングすることにより、圧力発生室12、インク供給路14及び連通部13を形成する。本実施形態では、流路形成基板10の他方面をKOH等のアルカリ溶液によって異方性エッチングすることにより、圧力発生室12、インク供給路14及び連通部13を形成した。
【0099】
また、流路形成基板10をKOH等のアルカリ溶液などのエッチング液によってエッチングして圧力発生室12等を形成すると、流路形成基板10と封止基板30との接合部分もエッチング液に浸漬される。しかしながら、両者の接合面の圧電素子保持部32の周縁部には、透湿防止パターン130と、引き出し電極90と、積層された積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120とが形成されているため、両者を接合する接着層140a、140bが比較的薄く形成される。このため、エッチング液がこの接着層140a、140bを介して圧電素子保持部32内に侵入するのを防止することができる。また、透湿防止パターン130は、ポリイミドなどの感光性樹脂等からなる第2透湿防止層114の表面が露出しないように第1透湿防止層96及び第3透湿防止層121によって覆われているため、この第2透湿防止層114を介してエッチング液が圧電素子保持部32内に侵入することがなく、第2透湿防止層114がエッチング液に溶かされることもないため、圧電素子300等の薄膜パターンがエッチング液によって破壊されるのを確実に防止することができる。
【0100】
その後、流路形成基板10の封止基板30とは反対側の面にノズル開口が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に封止基板30上にコンプライアンス基板40を接合することで、インクジェット式記録ヘッドを製造することができる。
【0101】
なお、実際には、上述した一連の膜形成及び異方性エッチングによって一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割することでインクジェット式記録ヘッドとすることができる。
【0102】
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図であり、図8は、実施形態2に係るンクジェット式記録ヘッドの配線構造を示す平面図である。
【0103】
図示するように、インクジェット式記録ヘッドの流路形成基板10と封止基板30との接合領域の圧電素子保持部32の周縁部に亘って略矩形状の透湿防止パターン130Aが形成されている。
【0104】
この透湿防止パターン130Aは、流路形成基板10と接合基板30との接合面の引き出し電極90が設けられた領域では、引き出し電極90と電気的に独立するように、隣接する引き出し電極90の間にそれぞれ設けられている。
【0105】
このような透湿防止パターン130Aは、引き出し電極90によって不連続に形成されるが、引き出し電極90上の接着層140aが比較的薄く形成されると共に、隣接する引き出し電極90の間及び圧電素子300の並設方向の両側に積層された積層電極層95、絶縁層110及び接続配線層120の外側に透湿防止パターン130Aが形成されているため、さらに、圧電素子保持部32の密封を確実にして接着剤140による圧電素子保持部32内への透湿を防止して圧電素子300の破壊を確実に防止することができる。
【0106】
なお、透湿防止パターン130Aは、上述した実施形態1と同様の構成で形成されており、透湿防止パターン130Aを含む膜形成プロセス、その後のエッチング及び分割等の一連の製造工程は、上述した実施形態1と同様の製造工程なため、重複する説明は省略する。
【0107】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1及び2を説明したが、勿論、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0108】
例えば、上述した実施形態1及び2では、透湿防止パターン130、130Aを流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の領域及び圧電素子保持部32の周縁部に亘って1列のみ設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、透湿防止パターンを透湿方向に複数列設けるようにしてもよい。
【0109】
ここで、このような例を図9に示す。なお、図9は、実施形態1の他の例を示すインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【0110】
図9に示すように、インクジェット式記録ヘッドには、流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間に圧電素子300の並設方向に亘って連続した透湿防止パターン130Bが2列並設されている。
【0111】
このような透湿防止パターン130Bは、上述した実施形態1と同様に第1透湿防止層96、第2透湿防止層114及び第3透湿防止層121で構成されている。
【0112】
このような透湿防止パターン130Bを設けることにより、リザーバ部31内のインクの透湿をさらに確実に防止することができる。
【0113】
なお、図9では、上述した実施形態1の他の例を示したが、勿論、上述した実施形態2においても、透湿方向に複数列の透湿防止パターンを形成しても同様の効果を得ることができる。
【0114】
また、上述した実施形態1及び2では、透湿防止パターン130、130Aを流路形成基板10と封止基板30との接合面の圧電素子保持部32とリザーバ部31との間の領域及び圧電素子保持部32の周縁部に亘って設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、両者の接合面の他の領域にも透湿防止パターン又は引き出し電極90、絶縁層110及び接続配線層120からなる異なる形状の膜を形成して、封止基板30に当接する高さを合わせるようにしてもよい。
【0115】
さらに、例えば、上述の実施形態1及び2では、成膜及びリソグラフィプロセスを応用して製造される薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型のインクジェット式記録ヘッドにも本発明を採用することができる。
【0116】
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図10は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
【0117】
図10に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
【0118】
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上に搬送されるようになっている。
【0119】
また、上述の実施形態1及び2では、液体噴射ヘッドとして、印刷媒体に所定の画像や文字を印刷するインクジェット式記録ヘッド及びその製造方法を一例として説明したが、勿論、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等、他の液体噴射ヘッド及びその製造方法にも適用することができる。
【0120】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、流路形成基板と封止基板とを接合する接合面の少なくとも圧電素子保持部とリザーバ部との間に第1透湿防止層、第2透湿防止層及び第3透湿防止層が順次積層されて構成される透湿防止パターンを形成することで、透湿防止パターン上の接着剤を比較的薄くして、リザーバ部内のインクの接着剤を介した透湿を防止することができ、圧電素子の破壊を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの配線構造を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図8】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの配線構造を示す平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
【符号の説明】
10 流路形成基板
12 圧力発生室
20 ノズルプレート
21 ノズル開口
30 封止基板
40 コンプライアンス基板
60 下電極膜
70 圧電体層
80 上電極膜
90 引き出し電極
95 積層電極層
96 第1透湿防止層
100 シリコンウェハ
105 リザーバ
110 絶縁層
111 開口部
114 第2透湿防止層
120 接続配線層
121 第3透湿防止層
130、130A、130B 透湿防止パターン
140 接着剤
140a、140b 接着層
210 絶縁層形成膜
220 第2導電層
290 第1導電層
300 圧電素子

Claims (13)

  1. ノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板に振動板を介して設けられ前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記圧電素子の個別電極から引き出された引き出し電極と、少なくとも前記圧電素子の長手方向端部近傍に対向する領域に当該圧電素子の並設方向に亘って連続的に設けられると共に複数の圧電素子に共通する共通電極に対向する領域に貫通部を有する絶縁層と、該絶縁層上に連続的に設けられて前記貫通部を介して前記共通電極と電気的に接続される接続配線層と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に接合されて当該圧電素子の運動を阻害しない程度の空間を確保する圧電素子保持部を具備する封止基板とを具備する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記封止基板には、各圧力発生室の共通液体室の一部を構成するリザーバ部を有し、前記流路形成基板と前記封止基板との接合面の少なくとも前記圧電素子保持部と前記リザーバ部との間の両者を隔離する領域に、前記引き出し電極と同一層で且つ当該引き出し電極とは電気的に独立して形成された第1透湿防止層と、該第1透湿防止層上に前記絶縁層と同一層で且つ当該第1透湿防止層よりも幅狭に形成された第2透湿防止層と、該第2透湿防止層上に前記接続配線層と同一層で且つ当該第2透湿防止層を覆うように形成された第3透湿防止層とで構成される透湿防止パターンを有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1において、前記透湿防止パターンが前記圧電素子保持部の周縁部に沿って形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1又は2において、前記透湿防止パターンが、2列設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第2透湿防止層が感光性樹脂からなることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4において、前記感光性樹脂が、ポリイミドであることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第2透湿防止層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酸化珪素、窒化珪素又は酸化タンタルからなることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項1〜6の何れかの液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  8. ノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板上に振動板を介して設けられ前記圧力発生室に圧力を付与する圧電素子と、前記圧電素子の個別電極から引き出された引き出し配線と、少なくとも前記圧電素子の長手方向端部近傍に対向する領域に当該圧電素子の並設方向に沿って連続的に設けられると共に複数の圧電素子に共通する共通電極に対向する領域に貫通部を有する絶縁層と、該絶縁層上に連続的に設けられて前記貫通部を介して前記共通電極と電気的に接続される接続配線層と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に接合されて当該圧電素子の運動を阻害しない程度の空間を確保する圧電素子保持部を有する封止基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記流路形成基板上に前記振動板及び前記圧電素子を形成する工程と、前記引き出し配線を形成すると共に前記流路形成基板上の前記封止基板が接合される接合面の少なくとも前記圧電素子保持部と各圧力発生室の共通液室の一部を構成するリザーバ部との間の両者を隔離する領域に、前記引き出し電極と同一層で且つ当該引き出し電極とは電気的に独立した第1透湿防止層を形成し、前記絶縁層を形成すると共に当該絶縁層と同一層の第2透湿防止層を前記第1透湿防止層上に当該第1透湿防止層よりも幅狭で形成し、前記接続配線層を形成すると共に当該接続配線層と同一層で且つ前記接続配線層とは独立した第3透湿防止層を前記第2透湿防止層上に当該第2透湿防止層を覆うように形成することで、前記第1透湿防止層、第2透湿防止層及び第3透湿防止層からなる透湿防止パターンを形成する工程と、前記流路形成基板に前記封止基板を接合する工程とを具備することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  9. 請求項8において、前記透湿防止パターンを前記圧電素子保持部の周縁部に沿って形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  10. 請求項8又は9において、前記透湿防止パターンを2列設けることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  11. 請求項8〜10の何れかにおいて、前記第2透湿防止層が感光性樹脂からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  12. 請求項11において、前記感光性樹脂が、ポリイミドであることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  13. 請求項8〜10の何れかにおいて、前記第2透湿防止層が、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酸化珪素、窒化珪素又は酸化タンタルからなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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