JP2004074231A - レーザ照射アーク溶接ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】シールドガスによるシールド性を向上させ、溶接ヘッドが大型化することがない溶接ヘッドを提供する。
【解決手段】レーザ照射アーク溶接ヘッド14において、内側のノズル15の先端部を先細りにし、この内側のノズル15の外側に外側のノズル17を設け、この外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設けて、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくする。
【選択図】 図3
【解決手段】レーザ照射アーク溶接ヘッド14において、内側のノズル15の先端部を先細りにし、この内側のノズル15の外側に外側のノズル17を設け、この外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設けて、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消耗電極ガスシールドアーク溶接又はティグ溶接のアーク発生部又はその周辺部の被溶接物表面にレーザ光を照射することによって高速溶接を行うレーザ照射アーク溶接ヘッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、半導体レーザ等を利用したレーザ溶接は、高エネルギー密度の熱源であるので、2[m/分]を超える高速溶接が可能である。しかし、このレーザ溶接では、重ね継手、突き合わせ継手等への溶接において、その継手部分にギャップがある場合には、レーザ照射部のビームスポットが小さいために溶融金属量が少なくギャップを埋めながら溶接することが難しい。したがって、レーザ溶接においては、被溶接物の継手部分にギャップがない状態にする必要があるために、実用上の適用範囲は非常に限定されていた。
【0003】
上述したレーザ溶接の上記の問題点を解決する1つの方法として、レーザ照射と消耗電極ガスシールドアーク溶接又はティグ溶接とを併用する複合型のレーザ照射アーク溶接ヘッドが提案されている。この溶接ヘッドは、前述したレーザ照射によって形成される高エネルギー密度の熱源による高速溶接性を確保した上で、アークによって形成される広がりのある熱源によって継手部分を幅広く溶融すると共に溶接ワイヤをギャップ部分に充填することによって、ギャップのある継手部分に対しても良好な高速溶接を行うことができるレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0004】
図1は、一般的なレーザ照射アーク溶接装置を示す図であり、図2は従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッド13を示す図である。図1及び図2は、YAGレーザ又は半導体レーザと消耗電極ガスシールドアーク溶接装置とを使用する場合を示している。図1において、溶接用電源装置PSは、溶接ワイヤ送給装置WMの溶接ワイヤ送給ロールWRの回転を制御して、溶接ワイヤ1が溶接トーチ4を通して送給される。また、溶接用電源装置PSは、溶接トーチ4内の図2に示す給電チップ5と被溶接物2との間に電力を供給して、溶接ワイヤ1と被溶接物2との間にアーク3が発生する。また、図2に示すノズル6が給電チップ5を取囲み、このノズル6からシールドガス7が噴出される。
【0005】
また、レーザ発振装置9から出力されたレーザ光10は光ファイバ11によってレーザトーチ12に伝送され、このレーザトーチ12内に設けられた図2に示す第1レンズL1によって平行光となり、第2レンズL2によって被溶接物2に焦点が生じるように収束され、被溶接物2に照射される。上記のレーザ光10を照射する位置は、被溶接物2のアーク3の発生部に対し適宜な距離を持つ位置である。
尚、炭酸ガスレーザの場合は、波長が赤外線領域の10.6[μm]と長いので、光ファイバ11を使用することができない。従って、レーザ発振装置9から出力されたレーザ光10を反射ミラーなどを用いてレーザトーチ12に伝送する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッドにおいては、高速溶接の場合、アーク3と溶融金属とを大気から十分遮蔽することができないために、溶接品質が低下する。そこで、ノズル6の外側にさらにノズルを設けることが提案されている。しかし、レーザトーチ12と溶接トーチ4との二つのトーチを使用して溶接を行うために、レーザ光10と新たに設けられたノズルとが干渉するという問題が発生する。
そこで、レーザ光10と新たに設けられたノズルとが干渉しないように、レーザトーチ12と溶接トーチ4との一方又は両方のトーチを被溶接物2に対して傾斜させて設ける必要がある。その結果、レーザトーチ12と溶接トーチ4との相対角度θが大きくなるために溶接ヘッド13が大型化し、通常、この溶接ヘッド13は、図示していない溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着されているので、溶接方向が制限され、溶接ロボットの操作性が悪くなる。
【0007】
本発明は、ノズルから噴出されるシールドガスによるシールド性を向上させ、溶接ヘッドが大型化することがないレーザ照射アーク溶接ヘッドを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19とレーザトーチ12とから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドであって、上記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19の先端に取り付けられた給電チップ5を取囲むノズル15からシールドガス16を噴出し、上記給電チップ5を通って送給される溶接ワイヤ1と被溶接物2との間にアーク3を発生させる上記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19と、レーザ光10を伝送経路を通してアーク3の発生部又はその周辺部に照射する上記レーザトーチ12とから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドにおいて、
上記ノズル15の外側にさらにノズル17を設け、上記内側のノズル15と上記外側のノズル17との間にシールドガス18を噴出し、上記外側のノズルの先端17aのレーザ光10が照射される片側に切欠部17bを設け、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくしたことを特徴とするレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、内側のノズル15の先端部を先細りにしてレーザ光10の被溶接物2への照射をしやすくした請求項1に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、内側のノズルの先端位置15aと外側のノズルの先端位置17aとを略一致させた請求項1又は請求項2に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、外側のノズル17の先端部を先細りにした請求項2又は請求項3に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、内側のノズル15から噴出するシールドガス16の流量と、外側のノズル17から噴出するシールドガス18の流量とをそれぞれ独立して調整することができる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図3は、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14を示す図であり、図4は本発明の溶接トーチ19のノズル部分を説明する図である。図4において、内側のノズル15が給電チップ5を取囲み、この内側のノズル15からシールドガス16が噴出される。また、外側のノズル17が内側のノズル15を取囲み、外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設け、この外側のノズル17からシールドガス18が噴出される。その他の機能は図2に示した機能と同符号を付して説明を省略する。
【0014】
また、レーザトーチ12と溶接トーチ19との相対角度θを小さくして溶接を行う場合に、レーザ光10と内側のノズルの先端15aとが干渉することを避けるために、内側のノズル15の先端部を先細りにしている。また、この場合、内側のノズル15と外側のノズル17との間に形成される空間の断面積が一定となるように外側のノズル17の先端部を先細りにすると、シールドガス18によるシールド性を向上させることができる。
【0015】
また、図4に示すように、内側のノズルの先端15aと外側のノズルの先端17aとを一致させることによって、シールドガスによるシールド性を向上させることができる。
【0016】
また、内側のノズル15から噴出されるシールドガス16及び外側のノズル18から噴出されるシールドガス18の流量をそれぞれ独立して調節できるようにしている。
【0017】
本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッドは14、上述した構造を有するために、シールドガスによるシールド性が向上して、溶接速度が速い溶接の場合に対しても、アーク3と溶融金属とを大気から遮蔽できるようになるため、溶接品質が向上する。
また、アルミニウム合金のような高いシールド性が要求される被溶接物2に対しても、シールドガスが溶融池を大気から十分に遮蔽することができるために、溶融金属が大気を巻き込むことがなく、ブローホール等の気孔欠陥が発生するなどの溶接の品質を低下させるという問題が発生しない。
【0018】
また、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、大型化することがないので、溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着された場合、溶接方向が制限されることがなく、溶接ロボットの操作性が悪くなることがない。
【0019】
尚、本発明を消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19に適用した実施の形態を説明したが、ティグ溶接トーチにも適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、内側のノズル15の先端部を先細りにし、この内側のノズル15の外側に外側のノズル17を設け、この外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設けて、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくした。従って、シールドガスによるシールド性が向上して、溶接速度が速い溶接の場合に対しても、アーク3と溶融金属とを大気から遮蔽できるようになるため、溶接品質が向上する。
また、アルミニウム合金のような高いシールド性が要求される被溶接物2に対しても、シールドガスが溶融池を大気から十分に遮蔽することができるために、溶融金属が大気を巻き込むことがなく、ブローホール等の気孔欠陥が発生するなどの溶接の品質を低下させるという問題が発生しない。
また、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、大型化することがないので、溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着された場合、溶接方向が制限されることがなく、溶接ロボットの操作性が悪くなることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なレーザ照射アーク溶接装置を示す図である。
【図2】従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッド13を示す図である。
【図3】本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14を示す図である。
【図4】本発明の溶接トーチ4のノズル部分を説明する図である。
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ
2 被溶接物
3 アーク
4 (従来技術の)溶接トーチ
5 給電チップ
6 (従来技術の)ノズル
7 ノズル6に噴出されるシールドガス
9 レーザ発振装置
10 レーザ光
11 光ファイバ
12 レーザトーチ
13 (従来技術の)レーザ照射アーク溶接ヘッド
14 (本発明の)レーザ照射アーク溶接ヘッド
15 内側のノズル
15a 内側のノズルの先端
16 (内側のノズル15から噴出される)シールドガス
17 外側のノズル
17a 外側のノズルの先端
17b 外側のノズルの切欠部
18 (外側のノズル17から噴出される)シールドガス
19 (本発明の)溶接トーチ
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
PS 溶接用電源装置
WM ワイヤ送給装置
WR ワイヤ送給ロール
θ レーザトーチと溶接トーチとの相対角度
【発明の属する技術分野】
本発明は、消耗電極ガスシールドアーク溶接又はティグ溶接のアーク発生部又はその周辺部の被溶接物表面にレーザ光を照射することによって高速溶接を行うレーザ照射アーク溶接ヘッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、半導体レーザ等を利用したレーザ溶接は、高エネルギー密度の熱源であるので、2[m/分]を超える高速溶接が可能である。しかし、このレーザ溶接では、重ね継手、突き合わせ継手等への溶接において、その継手部分にギャップがある場合には、レーザ照射部のビームスポットが小さいために溶融金属量が少なくギャップを埋めながら溶接することが難しい。したがって、レーザ溶接においては、被溶接物の継手部分にギャップがない状態にする必要があるために、実用上の適用範囲は非常に限定されていた。
【0003】
上述したレーザ溶接の上記の問題点を解決する1つの方法として、レーザ照射と消耗電極ガスシールドアーク溶接又はティグ溶接とを併用する複合型のレーザ照射アーク溶接ヘッドが提案されている。この溶接ヘッドは、前述したレーザ照射によって形成される高エネルギー密度の熱源による高速溶接性を確保した上で、アークによって形成される広がりのある熱源によって継手部分を幅広く溶融すると共に溶接ワイヤをギャップ部分に充填することによって、ギャップのある継手部分に対しても良好な高速溶接を行うことができるレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0004】
図1は、一般的なレーザ照射アーク溶接装置を示す図であり、図2は従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッド13を示す図である。図1及び図2は、YAGレーザ又は半導体レーザと消耗電極ガスシールドアーク溶接装置とを使用する場合を示している。図1において、溶接用電源装置PSは、溶接ワイヤ送給装置WMの溶接ワイヤ送給ロールWRの回転を制御して、溶接ワイヤ1が溶接トーチ4を通して送給される。また、溶接用電源装置PSは、溶接トーチ4内の図2に示す給電チップ5と被溶接物2との間に電力を供給して、溶接ワイヤ1と被溶接物2との間にアーク3が発生する。また、図2に示すノズル6が給電チップ5を取囲み、このノズル6からシールドガス7が噴出される。
【0005】
また、レーザ発振装置9から出力されたレーザ光10は光ファイバ11によってレーザトーチ12に伝送され、このレーザトーチ12内に設けられた図2に示す第1レンズL1によって平行光となり、第2レンズL2によって被溶接物2に焦点が生じるように収束され、被溶接物2に照射される。上記のレーザ光10を照射する位置は、被溶接物2のアーク3の発生部に対し適宜な距離を持つ位置である。
尚、炭酸ガスレーザの場合は、波長が赤外線領域の10.6[μm]と長いので、光ファイバ11を使用することができない。従って、レーザ発振装置9から出力されたレーザ光10を反射ミラーなどを用いてレーザトーチ12に伝送する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッドにおいては、高速溶接の場合、アーク3と溶融金属とを大気から十分遮蔽することができないために、溶接品質が低下する。そこで、ノズル6の外側にさらにノズルを設けることが提案されている。しかし、レーザトーチ12と溶接トーチ4との二つのトーチを使用して溶接を行うために、レーザ光10と新たに設けられたノズルとが干渉するという問題が発生する。
そこで、レーザ光10と新たに設けられたノズルとが干渉しないように、レーザトーチ12と溶接トーチ4との一方又は両方のトーチを被溶接物2に対して傾斜させて設ける必要がある。その結果、レーザトーチ12と溶接トーチ4との相対角度θが大きくなるために溶接ヘッド13が大型化し、通常、この溶接ヘッド13は、図示していない溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着されているので、溶接方向が制限され、溶接ロボットの操作性が悪くなる。
【0007】
本発明は、ノズルから噴出されるシールドガスによるシールド性を向上させ、溶接ヘッドが大型化することがないレーザ照射アーク溶接ヘッドを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19とレーザトーチ12とから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドであって、上記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19の先端に取り付けられた給電チップ5を取囲むノズル15からシールドガス16を噴出し、上記給電チップ5を通って送給される溶接ワイヤ1と被溶接物2との間にアーク3を発生させる上記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19と、レーザ光10を伝送経路を通してアーク3の発生部又はその周辺部に照射する上記レーザトーチ12とから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドにおいて、
上記ノズル15の外側にさらにノズル17を設け、上記内側のノズル15と上記外側のノズル17との間にシールドガス18を噴出し、上記外側のノズルの先端17aのレーザ光10が照射される片側に切欠部17bを設け、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくしたことを特徴とするレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、内側のノズル15の先端部を先細りにしてレーザ光10の被溶接物2への照射をしやすくした請求項1に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、内側のノズルの先端位置15aと外側のノズルの先端位置17aとを略一致させた請求項1又は請求項2に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、外側のノズル17の先端部を先細りにした請求項2又は請求項3に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、内側のノズル15から噴出するシールドガス16の流量と、外側のノズル17から噴出するシールドガス18の流量とをそれぞれ独立して調整することができる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッドである。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図3は、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14を示す図であり、図4は本発明の溶接トーチ19のノズル部分を説明する図である。図4において、内側のノズル15が給電チップ5を取囲み、この内側のノズル15からシールドガス16が噴出される。また、外側のノズル17が内側のノズル15を取囲み、外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設け、この外側のノズル17からシールドガス18が噴出される。その他の機能は図2に示した機能と同符号を付して説明を省略する。
【0014】
また、レーザトーチ12と溶接トーチ19との相対角度θを小さくして溶接を行う場合に、レーザ光10と内側のノズルの先端15aとが干渉することを避けるために、内側のノズル15の先端部を先細りにしている。また、この場合、内側のノズル15と外側のノズル17との間に形成される空間の断面積が一定となるように外側のノズル17の先端部を先細りにすると、シールドガス18によるシールド性を向上させることができる。
【0015】
また、図4に示すように、内側のノズルの先端15aと外側のノズルの先端17aとを一致させることによって、シールドガスによるシールド性を向上させることができる。
【0016】
また、内側のノズル15から噴出されるシールドガス16及び外側のノズル18から噴出されるシールドガス18の流量をそれぞれ独立して調節できるようにしている。
【0017】
本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッドは14、上述した構造を有するために、シールドガスによるシールド性が向上して、溶接速度が速い溶接の場合に対しても、アーク3と溶融金属とを大気から遮蔽できるようになるため、溶接品質が向上する。
また、アルミニウム合金のような高いシールド性が要求される被溶接物2に対しても、シールドガスが溶融池を大気から十分に遮蔽することができるために、溶融金属が大気を巻き込むことがなく、ブローホール等の気孔欠陥が発生するなどの溶接の品質を低下させるという問題が発生しない。
【0018】
また、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、大型化することがないので、溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着された場合、溶接方向が制限されることがなく、溶接ロボットの操作性が悪くなることがない。
【0019】
尚、本発明を消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ19に適用した実施の形態を説明したが、ティグ溶接トーチにも適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、内側のノズル15の先端部を先細りにし、この内側のノズル15の外側に外側のノズル17を設け、この外側のノズル17がレーザ光10と干渉する側に切欠部17bを設けて、レーザ光10がこの切欠部17bを通過することによって被溶接物2への照射をしやすくした。従って、シールドガスによるシールド性が向上して、溶接速度が速い溶接の場合に対しても、アーク3と溶融金属とを大気から遮蔽できるようになるため、溶接品質が向上する。
また、アルミニウム合金のような高いシールド性が要求される被溶接物2に対しても、シールドガスが溶融池を大気から十分に遮蔽することができるために、溶融金属が大気を巻き込むことがなく、ブローホール等の気孔欠陥が発生するなどの溶接の品質を低下させるという問題が発生しない。
また、本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14は、大型化することがないので、溶接ロボットのマニピュレータ先端に装着された場合、溶接方向が制限されることがなく、溶接ロボットの操作性が悪くなることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なレーザ照射アーク溶接装置を示す図である。
【図2】従来技術のレーザ照射アーク溶接ヘッド13を示す図である。
【図3】本発明のレーザ照射アーク溶接ヘッド14を示す図である。
【図4】本発明の溶接トーチ4のノズル部分を説明する図である。
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ
2 被溶接物
3 アーク
4 (従来技術の)溶接トーチ
5 給電チップ
6 (従来技術の)ノズル
7 ノズル6に噴出されるシールドガス
9 レーザ発振装置
10 レーザ光
11 光ファイバ
12 レーザトーチ
13 (従来技術の)レーザ照射アーク溶接ヘッド
14 (本発明の)レーザ照射アーク溶接ヘッド
15 内側のノズル
15a 内側のノズルの先端
16 (内側のノズル15から噴出される)シールドガス
17 外側のノズル
17a 外側のノズルの先端
17b 外側のノズルの切欠部
18 (外側のノズル17から噴出される)シールドガス
19 (本発明の)溶接トーチ
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
PS 溶接用電源装置
WM ワイヤ送給装置
WR ワイヤ送給ロール
θ レーザトーチと溶接トーチとの相対角度
Claims (5)
- 消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチとレーザトーチとから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドであって、前記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチの先端に取り付けられた給電チップを取囲むノズルからシールドガスを噴出し、前記給電チップを通って送給される溶接ワイヤと被溶接物との間にアークを発生させる前記消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチと、レーザ光を伝送経路を通してアークの発生部又はその周辺部に照射する前記レーザトーチとから成るレーザ照射アーク溶接ヘッドにおいて、前記ノズルの外側にさらにノズルを設け、前記内側のノズルと前記外側のノズルとの間からシールドガスを噴出し、前記外側のノズルの先端のレーザ光が照射される片側に切欠部を設け、レーザ光がこの切欠部を通過することによって被溶接物への照射をしやすくしたことを特徴とするレーザ照射アーク溶接ヘッド。
- 内側のノズルの先端部を先細りにしてレーザ光の被溶接物への照射をしやすくした請求項1に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッド。
- 内側のノズルの先端位置と外側のノズルの先端位置とを略一致させた請求項1又は請求項2に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッド。
- 外側のノズルの先端部を先細りにした請求項2又は請求項3に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッド。
- 内側のノズルから噴出するシールドガスの流量と、外側のノズルから噴出するシールドガスの流量とをそれぞれ独立して調整することができる請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のレーザ照射アーク溶接ヘッド。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104014933A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-09-03 | 哈尔滨工业大学 | 一种激光-toptig复合焊接的方法 |
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2002
- 2002-08-20 JP JP2002238727A patent/JP2004074231A/ja not_active Withdrawn
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CN104014933A (zh) * | 2014-06-10 | 2014-09-03 | 哈尔滨工业大学 | 一种激光-toptig复合焊接的方法 |
CN104014933B (zh) * | 2014-06-10 | 2016-08-17 | 哈尔滨工业大学 | 一种激光-toptig复合焊接的方法 |
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