JP2004073917A - 有機質物のリサイクル資源化法と、有機質物のリサイクル資源化処理装置。 - Google Patents
有機質物のリサイクル資源化法と、有機質物のリサイクル資源化処理装置。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】長期保存のきかない有機質物の変質、腐敗、発酵、分解現象を一時的に止め、環境衛生上の無害化と長期保存を可能にするとともに、食材を再利用したリサイクル製品化、飼料化、肥料化などの二次加工へのスムーズな工程移行、搬送、加工等の取扱いを容易にし、未利用有機質物のリサイクルを可能にする。
【解決手段】縦型円筒形状のリアクター室1の内周壁面7aと底面7bとを加温する加熱手段2を配設するとともに、リアクター室内には有機質物を細断し、掬い、跳ね上げ、攪拌することのできる複数の剪断分散型の翼体10を軸着してなる攪拌翼12を装着することにより有機質物を加温しながら浮遊流動させる。また、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設し、蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようにして、有機質物を加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をして、急速に加熱乾燥させる。
【選択図】 図1
【解決手段】縦型円筒形状のリアクター室1の内周壁面7aと底面7bとを加温する加熱手段2を配設するとともに、リアクター室内には有機質物を細断し、掬い、跳ね上げ、攪拌することのできる複数の剪断分散型の翼体10を軸着してなる攪拌翼12を装着することにより有機質物を加温しながら浮遊流動させる。また、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設し、蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようにして、有機質物を加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をして、急速に加熱乾燥させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
農産物、水産物、畜産物などの生鮮食品材料、農産物の業務用残渣、水産物の業務用残渣、畜産物の業務用残渣などの業務用有機性廃棄物、食品残渣、厨房廚芥などのいわゆる生ごみ、汚泥、家畜糞尿、飼料原料、堆肥原料などの有機質物は、放置するとすぐ変質、腐敗、発酵、分解されてしまううえ、その腐敗、分解過程ではいやな臭気を発することも多い。このため有機性廃棄物や有機性残渣は、生活環境衛生を悪化させる物質であるとされており、その処理の仕方については大きな環境問題となっている。本発明は、このように腐りやすく長期保存のきかない有機質物の変質、腐敗、発酵、分解現象を一時的に止め、環境衛生上の無害化と長期保存を可能にするとともに、食材を再利用したリサイクル製品化、飼料化、肥料化などの二次加工へのスムーズな工程移行、搬送、加工等の取扱いが簡単にできるようにして、未利用資源を有効利用できるようにした有機質物のリサイクル資源化法とそのリサイクル資源化処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のように有機質物は、放置するとすぐ変質、腐敗、発酵、分解されてしまう性質があり、長期保存が難しい。このため、有機質物は普通新鮮なうちに一次利用することは盛んに行なわれているが、再利用したり、品質劣化してから二次的利用することは非常に難しいとされている。そのうえ、有機質物は、腐敗、分解が始まると嫌な臭気を発し、生活環境衛生を悪化させるため、生ごみや動植物残渣や家畜糞尿などの有機性廃棄物を無害化したり、再利用できるようにする方法や装置の開発が強く望まれており、いまや大きな社会的問題になっている。
【0003】
そこで本発明者は、生鮮食品や各種食材の保存技術と再利用技術について、調査、研究したところ、例えば、乾し椎茸、昆布、干あわび、干瓢などの乾燥食材の多くは有機質でありながら常温で長期保存が可能なうえ、環境衛生を害することもない。しかもこれを食材として利用しようとする場合には、加水するだけで、ほぼ元の生状態に復元できるし、その品質も充分利用できるものである。このように取扱いが簡単で、再利用に耐えられるので非常に便利且つ有用である。このような昔からの慣用されている加工処理法に着目した発明者は、有機質物が多少変質したり腐敗したりしていている有機性廃棄物の処理にも応用できるのではないかと着想した。即ち、有機性廃棄物を含み有機質物を加熱殺菌し乾燥すると、その腐敗や分解作用が一時的に止まり、無害化するし、長期保存も可能になる。そのため、取扱いが簡単となり、便利になるのではと考えた。そして、これを実験により確認することによって充分応用可能な技術であるとの知見を得て、本発明を完成した。思うに、有機質物を腐敗や分解する細菌その他の微生物を加熱殺菌処理によって除き、さらに乾燥させることによって細菌微生物が当該有機質物に繁殖したり活性化したりしないためであると考える。
【0004】
本発明は、このような技術知見に基づいて、食品残渣や生ごみなどを含む有機性物質であっても、加熱殺菌処理と乾燥処理を組み合わせれば、その腐敗・分解作用を一時的に止め、その品質の安定化と無害化を図ることができ、常温でも長期保存が可能となる。しかも必要な時に、加水するだけで簡単に再利用できるようにする有機質物のリサイクル資源化法と、有機質物のリサイクル資源化処理装置を開発したのである。
【0005】
従来、このような発想と方針で有機質物をリサイクル資源化しようとする技術の研究開発は、ほとんどされていというのが現状である。それは、従来日本における有機性廃棄物の処理の仕方は、法令上、原則として廃棄すべきものであって、焼却処分するか、堆肥化して埋め立てなければならないとされているからと思われる。つまり、従来は廃棄物は廃棄処分すべきものであって、これを有用物と認識する発想がないからである。特に、有機性廃棄物の処理法の一つとして堆肥化することが認められるが、この場合の堆肥化は、埋め立てという最終処分の前処理であって、中間処理でしかない。従って、堆肥化についてもその技術は、あくまで廃棄物として無害化することが一義的目的であり、肥料や飼料として再利用することを目指したものではない。そのため、有機性廃棄物を堆肥化したものを農業用肥料や土壌改良剤として使用される例は少なく、例え使用しても、かえって問題を起こすことが多かった。
【0006】
これに比べて、有機質物を食材などの原材料として認識する場合には、従来よりこれを資源として利用する技術は、昔から数多く開発されている。つまり、腐りやすい有機質物の変質や腐敗を一時止めて、長期保存でき、必要に応じて元の腐りやすい有機質物に復元して利用できる処理技術のひとつとして、乾燥処理することが昔から行われている。そのため本発明者は、有機質物を効率的に乾燥する方法や、その乾燥装置についての先行技術を調査した。
【0007】
その結果、小型の設置場所をとらない縦型の方式で、加熱乾燥させる方式の乾燥方法や乾燥装置の従来例としては、次のようなものがあった。
【0008】
例えば、円筒形状の乾燥槽の内部に被乾燥物を投入し、前記乾燥槽内に垂直に配設された縦型の回転軸によって回転せしめられる羽根を設け、これを回転させることにより、前記被乾燥物を乾燥槽の内周の伝熱面に接触させて乾燥させる被乾燥物の乾燥法(特許第3057544号)やその乾燥法を実現するための縦型乾燥装置(特許2533566号、特許第2840639号、特許第2958869号)等である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記先行技術の基本的原理と基本的技術思想は、いずれも処理対象を有機物とか無機物と限定せず、純粋に被乾燥物を乾燥させることだけを目的とする技術である。本発明のように有機質物の腐敗・分解作用を止めて品質の安定化と無害化を図り、常温でも長期保存が可能で、取扱い易く必要な時に、簡単に再利用できるようにする乾燥有機質物を製造するというリサイクル資源化法や有機質物のリサイクル資源化処理装置を開発しようという発想や技術思想は記載されていない。以下、前記従来技術について検討した結果、次のような技術的課題のあることが解った。
【0010】
まず、前記特許2533566号は、回転羽根として螺旋回転羽根を用いて被乾燥物を伝熱面に押し付けつつ上昇し、上部で、バッフルに当たって落下空間を通って落下し、再び螺旋回転羽根に載って伝熱面に押し付けられながら上昇を始め、このような上昇及び落下の循環流動を効率良くするものである。
【0011】
次に、特許第2840639号の技術思想は、回転羽根を、平面からみて360度の円周範囲内の長さに定められた複数枚の基羽根となし、それは、細長形状に形成された平坦面を有し、その外周端は、伝熱面の円筒形状に沿った弧状に形成し、伝熱面との間に所定のクリアランスを形成し、回転方向の逆方向に向かって斜め上方に伸びるように形成し、被乾燥物を平坦面を前から後ろ方向に移動させる作用と、遠心力による伝熱面側の押し付け作用により、上方え巻き上げられつつ伝熱面へ押し付けられて乾燥することが特徴である。即ち、本発明は、先の螺旋回転羽根より短く、独立しているので、クリアランスが全羽根全体に連続していないので、螺旋回転羽根の欠点であった被乾燥物中の異物がクリアランスに噛み込むことがないし、特許公報中第5図に示したように、左記に巻き上げられつつ伝熱面に押し付けられる被乾燥物が後から巻き上げる被乾燥物で上方に押し上げ、連続して上昇させる状態となし、上記伝熱面全面を使用して被乾燥物を乾燥させることができることが特徴であるとしている。
【0012】
更に特許第2958869号の技術思想は、前記特許第2840639号の技術思想とほぼ同じであるが、特に本件発明の特徴は、一つの基羽根の他端部の高さ位置は、上記回転方向と逆方向に向かって隣に位置する他の基羽根の一端部の高さより高い位置に位置し、上記被乾燥物を複数枚の各基羽根上に載せて巻き上げつつ、遠心力によって伝熱面に押し付け、被乾燥物を乾燥させるように構成した点にある。即ちこのように構成すると、被乾燥物は、巻き上げ時の回転によるある接触速度を持った接触に加えて、乱流領域が複数回発生し、その乱流によるある接触速度をもった接触が伝熱面に対して行われ、双方の接触による相乗効果でより被乾燥物が伝熱面に接触し易く、電熱面から熱が被乾燥物に伝わり易い、このため乾燥効率が向上するというのが特徴である。
【0013】
これら従来発明の基本的技術思想は、円筒形状の乾燥槽の内周壁に伝熱面を設け、回転軸に羽根を軸着し回転し得るようにして、この羽根を回転させることにより羽根の平坦面に被乾燥物を載せ遠心力により外周方向に移動させて内周壁の伝熱面に押し付け、伝熱面から受熱して水分を蒸発させて乾燥させるという原理であり、被乾燥物を伝熱面に押し付ける効率を高めるために、回転軸に設けた羽根の構成を工夫したというのが、各従来発明の技術本旨である。
【0014】
従来の乾燥装置の羽根の構造は、被乾燥物を伝熱面の全体を活用して効率的に押し付けることができるように工夫してある。また、この乾燥法は、被乾燥物が、穀物や汚泥などのように最初から細かく粉砕された砂状または顆粒状になっていて、適度の大きさと流動性を有し、ほぼ均一な物性を有していること、同じ被乾燥物どうしであり、押し上げ力の付加によって崩れない適度の粘性があることなど、限定された条件が揃った場合にだけ、効率的乾燥を実現できる技術である。
【0015】
このように当該発明は、上記のように処理対象が極めて狭い特定の物性条件を満足させる被乾燥物の場合にのみ、主張する通りの伝熱面に薄膜状に広がって接触し、効率的乾燥ができるものであり、その実用性が極限られているという欠点がある。
【0016】
従って、例えば、食品残渣や生塵などのように大きさ、重量、材質、形状など物性の異なる固形物が混在している有機性廃棄物のような場合には、その細長い羽根の平坦面にはうまく載らなくなったり、平坦面上を移動することもできないし、伝熱面にうまく押し付けられないことも多い。また、例え細かい粉状や顆粒状の被乾燥物であっても、回転によって転がりながら成分が寄り集まって団塊となり易く、それが成長して団子状やボール状固形物が多数出来てしまう欠点がある。
【0017】
更に、被乾燥物が伝熱面に常に遠心力によって押し付けられるので、被乾燥物が伝熱面に付着したり、粘着したり、被乾燥物が結着して板状や棒状の固形物に成形されたり、噛み込んだりすることも多く、攪拌翼への負荷が大きくなって故障の原因になりやすい。従って乾燥効率は良いものではない。更にまた、そのまま無理に乾燥処理を続けても出来上がった乾燥品の形状や品質が不揃いになるという欠点もある。
【0018】
本発明者は、これら従来技術について、慎重に検討し研究した結果、乾燥処理槽を縦型にした場合、伝熱面を垂直な周壁面だけにしたこと、その垂直面に被乾燥物を押し付けようとすることは、地球上の基本的環境条件である重力という自然法則を利用しないだけでなく、当該自然法則に逆らった基本設計になっている点が不自然であり、合理性に欠けている。このように、従来技術に多くの欠点があるのは、このような自然法則を無視した条件設定と、設計をしているためと思われる。
【0019】
本発明者は、上記のような検討結果を踏まえて、単なる乾燥処理をする装置の開発という発想ではなく、処理対象物を農産物、水産物、畜産物などの各種食品材料や、農産物残渣、水産物残渣、畜産物残渣、食品残渣、汚泥、家畜糞尿などの有機性廃棄物等の有機質物に限定し、その特性を踏まえて、その腐敗・分解作用を一時的に止めて品質の安定化と無害化を図り、常温でも長期保存が可能となり、しかも必要な時に、加水するだけで簡単に再利用できるようにする有機質物のリサイクル資源化法を開発したのである。
【0020】
また、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、調理器具や調理装置のように、細断加工処理、加熱蒸製処理、乾燥処理、反応処理等の複合的処理の出来る装置であって、常温においても腐敗・分解せず、長期保存が可能で、環境衛生上も無害であり、必要な時に、加水するだけで簡単に復元再利用できるような乾燥有機質物を調製できるような装置にしたものである。しかも、その目指した設計コンセプトは、地球環境にやさしい処理であること、操作が容易で効率がよく実用性のある装置にすること、処理対象の物性が多種多様であっても柔軟に対応して確実に予定通りの乾燥有機質物を実現できるタフな装置にすること、出来るだけ小型で、設置場所をとらない装置にすることである。
【0021】
つまり、本発明は、有機質物を、破砕し、加熱殺菌し、乾燥し、混合し、必要に応じて発酵させたり、反応させたりして、当該有機質物に人為的に加水しない限り、常温で臭気を発したり、変質、腐敗、醗酵などせずに安定した状態にし、これによってリサイクル製品化、飼料化、肥料化などの二次加工へのスムーズな工程移行、搬送、加工等が便利なリサイクル資源となるように加工調製するための有機質物のリサイクル資源化法と、そのためのリサイクル資源化処理装置である。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下のような課題を解決するための手段を構成した。
【0023】
特許を受けようとする第1発明は、有機質物を収納して細断・混合・加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部とをヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、有機質物を細断し、掬いあげ、跳ね上げ、攪拌する事のできる複数の剪断分散型翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着しておく。そして、リアクター室内をヒート面で加温しながら当該攪拌翼を回転することにより、収納された有機質物の個体成分を細断しながらリアクター室内を旋回させるとともに、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げて分散させることにより、その有機質物に遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力等の複合した力が作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こり、細断されて小さくなった有機質物は、この循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになり、リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設し、そのリアクター槽の外部に吸引手段を設けてあり、当該リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようになす。これによって、リアクター室内に収納された有機質物は、室内空気が高温で且つ負圧雰囲気となったリアクター室内で、起こっている空気の循環対流に乗って有機質物の固体成分が分散しながら浮遊流動することを繰り返す間に、当該個体成分はヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接して加熱されることによって有機質物の加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をするようになす。更にリアクター槽内に蒸発放出された蒸気を含む湿度の高い空気は、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出させるようにして、水分が急速に蒸発するのを促し、急速に固体成分を加熱乾燥させて、有機質物を常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物を調製できるようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化法である。
【0024】
当該第1発明は、有機質物を、破砕し、加熱蒸製し、乾燥し、混合し、必要に応じて発酵させたり、反応させたりして、当該有機質物に人為的に加水しない限り、常温で臭気を発せず腐敗もしない安定した状態にし、これによって取扱い易く、簡単に再利用できる乾燥有機質物を加工調製するための有機質物のリサイクル資源化法である。従って、本発明は、単なる乾燥処理するのとは相違する処理法である。
【0025】
特許を受けようとする第2発明は、有機質物を収納して細断、混合、加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、細断し、掬いあげ、跳ね上げ、分散、旋回させることのできる複数の剪断分散型の翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着し、当該リアクター槽の外部には、回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るように構成した攪拌装置を装着してなる有機質物のリサイクル資源化処理装置において、前記攪拌装置の攪拌翼を次のように工夫したものである。
【0026】
前記攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には、剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には、凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように構成されており、当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側明からみて上下方向に所定の間隔をもって高さの異なる位置に多段状に軸着する。そして、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の攪拌翼の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成したことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0027】
当該第2発明は、有機質物のリサイクル資源化処理装置における攪拌装置の攪拌翼の基本構造を特定した発明である。当該攪拌翼は、有機質物の細断機能と分散旋回機能と循環対流機能を備えることにより、乾燥有機質物が、その材料が良く混合したものとなり、均一な細片形状のものとなり、効率良く乾燥したものとなるのである。
【0028】
特許を受けようとする第3発明は、有機質物を収納し得る内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにしたリアクター槽と、当該リアクター槽のリアクター室内には重力方向に回転軸を設け、当該回転軸に複数枚の剪断分散型の翼体を固着するとともに、当該リアクター槽の外部には回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るようにしてなる攪拌装置と、リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設するとともに、その吸引排気口には吸引手段を連設し、リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に外部に吸引排出し、リアクター室内を負圧状態にし得るようにしてなる蒸気排出装置とからなっている。そして当該攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。しかも、当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢で回転軸に軸着し得るように構成する。更に、当該回転軸には、複数枚の前記翼体を前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔をおいた高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成してある。従って、前記リアクター槽内に有機質物を投入し、当該リアクター槽内を加温しながら前記攪拌翼を回転させると、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げられるとともに、当該有機質物を小さく細断してリアクター室内を分散、旋回するようになる。また、当該有機質物には、遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力とが複合した力として作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こるので、当該有機質物は、その発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになる。更に、リアクター室内に収納された細かい有機質物は、空気が高温に加温されており、しかも負圧雰囲気になっているリアクター室内で、掬いあげられ、跳ね上げられて、細断され、旋回し、発生する旋回循環対流に乗って固体成分を分散しながら上昇したり下降したりして浮遊流動し、これを繰り返す間に、当該有機質物は、ヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接触して加熱されることにより、加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理がなさる。同時に、リアクター槽内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出するとともに、負圧雰囲気にすることにより、水分の蒸発を促し、固体成分を急速に乾燥させて、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物となし、リサイクル資源化できる。本発明は、以上のようなことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0029】
当該第3発明は、有機質物のリサイクル資源化処理装置の実施態様発明である。本発明装置は、細断処理、混合攪拌処理、加熱殺菌処理、乾燥処理などをすることによって出来る乾燥有機質物を一台で効率よく調製できるようにした点に特徴がある。
【0030】
特許を受けようとする第4発明は、第2発明又は第3発明に記載する攪拌装置の攪拌翼を、次のように改良したものである。中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。そのうえで、一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の形状がリアクター室の底面形状に相対応して回転軸近傍の中心部から周壁部の極近傍まで可及的均一に且つほぼ全面的に摺動することができ、しかも回転方向の前方にある有機質物となるべく直交又は直交に近い角度で掬い上作用が高まるような形状にしたことを特徴となす。次に、二段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の剪断用刃部を大き目に鋭くしたり、のこぎり刃にするなど刃付けを充分にするとともに、その剪断用刃部の全体を回転方向に向かって突円弧状に反った形状となして、回転方向の前方にある有機質物と鋭く接触し、細断能力が高まるような形状にしたことを特徴となす。更に、三段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部と旋回・跳ね上げ翼部の幅を他の翼体よりは少し狭く形成し、軸着時の傾斜姿勢角度を他の翼体より大きくし、回転方向後側端部の凹湾状の切欠部を大きく穿設して、回転軸近傍の中央部に大きい落下用空間部を形成するようになすとともに、旋回・跳ね上げ翼部の後部上面には、固体成分が中央部方向に落下するように誘導する案内体を突設して、固体成分の浮遊分散流動が高まるような形状にしたことを特徴となす。更にまた、当該各段の翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように形成しておき、当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔を持った高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方で且つより高位置となるように軸着固定されており、三段目の翼体は、前段の攪拌翼より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方で、より高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成するようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0031】
当該第4発明は、一段目、二段目、三段目の翼体形状をその主な役割に応じてより適切なものに改良し、攪拌翼の作用性能をより高めるようにした有機質物のリサイクル資源化処理装置の実施態様発明である。
【0032】
特許を受けようとする第5発明は、リアクター槽の下部周壁部に有機質物の投入口部を設け、リアクター室内に外部から有機質物を供給し得るようにするが、当該投入口部には、開閉自在な密閉用扉を設けておき、リアクター室内を加温したり、攪拌翼を回転作動する際には、当該密閉用扉が閉成しているようにしたことを特徴とする第2発明、第3発明、第4発明に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0033】
本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、負圧雰囲気中にて効率良く作業して調製しようとするものであるので、その負圧状態を確実に維持し、性能を維持するするために、必須の装置である。特に本発明は、乾燥がある程度進んだときに、後から多量に水分を含んだ有機質物や水分が負圧吸引されて入り込むと、団塊やボールが出来てしまったり、乾燥斑が出来てしまうので、このような現象を防ぐものである。
【0034】
特許を受けようとする第6発明は、リアクター槽の底部には、乾燥により有機質物をリサイクル資源化できるように処理した乾燥有機質物を取り出す取り出し口を設けておき、その攪拌翼をゆっくり回転させながら開閉扉を開成することによりリアクター槽の下部から外部に取り出せるようにしたことを特徴とする第2発明、第3発明、第4発明に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0035】
当該第6発明は、攪拌翼を装着したリアクター槽から乾燥有機質物を残すことなく全てを取り出すための構成である。装着されている攪拌翼が邪魔になるのではなく、その底面全体を摺動しながら回転する機能を利用することにより、積極的に且つ確実に取り出すことが出来る。しかもこの機能は、清掃する場合にも有効であり、メンテナンス上も有効である。本件発明に係る構成にしたからこそ、その取り出し易さや、メンテナンスの良さは、使い易い装置としておおきな特徴となり便利さとなるのである。
【0036】
【実施例】
以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例を示す縦断側面図、図2は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例を示す縦断側面図であり、図3は、本発明に係る攪拌翼を回転軸に軸着した状態を示す平面説明図、図4は、本発明に係る攪拌翼の翼体を示す斜視図、図5は、本発明に係る攪拌翼を構成する各段の翼体を回転軸に軸着する際の側面図であり、図6は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図、図7は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図であり、図8は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例における縦断正面図である。
【0037】
図1、図2、図6、図7、図8に示すように、本件発明は、有機質物Aを収納し得るリアクター室1と、これを加熱し得る加熱手段2を備えた縦型のリアクター槽3内に、攪拌翼4を回転し得る攪拌装置4を内装するとともに、当該リアクター槽3のリアクター室1内を負圧状態にし得るようにしてなる蒸気排出装置6を装着して、前記リアクター槽3内を加熱するとともに、減圧雰囲気下で攪拌装置5の攪拌翼12を回転させることにより、収納されている有機質物Aをその発生した循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動させ、その間に細断処理と、攪拌混合処理と、加熱殺菌処理と、水分の蒸発乾燥処理を行い、これによって常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物Aとなし、リサイクル資源化できるようにした有機質物のリサイクル資源化法と、そのための有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0038】
前記リアクター槽3は、有機質物Aを収納し得る内部を縦型の円筒形状のリアクター室1に形成し、その内周壁面7aと底面7bの少なくとも一部をヒート面7となし、当該リアクター槽3の周壁部7aと底部7bの外側には、前記ヒート面7を加温する加熱手段8を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるように構成した。尚、当該加熱手段は、図示実施例の場合には、高温蒸気を供給するようにしたが、これに限る必要はなく、電気ヒーターなどを用いても良いこと勿論である。
【0039】
前記攪拌装置4は、当該リアクター槽3のリアクター室1内には重力方向に回転軸9を設け、当該回転軸9に複数枚の剪断分散型の翼体10を固着するとともに、当該リアクター槽3の外部には回転軸駆動手段11を設けて、当該回転軸9を回転自在となし、当該回転軸9の回転に伴ってリアクター室1内の攪拌翼12が回転し得るように構成してある。
【0040】
また、蒸気排出装置6は、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設するとともに、その吸引排気口6aには吸引手段6bを連設し、リアクター槽3内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に外部に吸引排出し、リアクター室1内を負圧状態にし得るように構成する。
【0041】
前記攪拌装置4の攪拌翼12は、リアクター室1内の中央部に設けた回転軸9に剪断分散型の翼体10を複数枚軸着したものであるが、当該剪断分散型の翼体10というのは図3,図4,図5に示すように、次のような基本構成に形成されている。中心部の回転軸9から円周壁7aに向けて延出する掬い上げ・カッター翼部13と、それに連続して円筒状の周壁面7aに沿って回転方向Bと逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部14とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10a荷は剪断用刃部13aを形成し、当該掬い上げ・カッター翼部13とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bには凹湾状の切欠部15を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状に形成されている。また、当該翼体10は、その中心部の回転軸9から円周壁7aに向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aが低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bにいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢で回転軸9に軸着し得るように構成されている。
【0042】
当該回転軸9には、上記のように形成された剪断分散型の翼体10が複数枚、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔をおいた高さ位置に多段状に軸着されている。
【0043】
更に詳しく軸着状態を説明すると、その最下位にある一段目の翼体10xは、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aがリアクター室1の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体10yは、一段目の翼体10xより回転方向Bとは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに形成した剪断用刃部13aの位置が、一段目の翼体10xの旋回・跳ね上げ翼部14の最後尾位置10bよりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されており、当該三段目およびそれ以上の追加段目の翼体10zは、前段の翼体10yより回転方向Bとは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに形成した剪断用刃部13aの位置が、前段の翼体10yの旋回・跳ね上げ翼部14の最後尾よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されている。
【0044】
尚、攪拌装置4の攪拌翼12を、図示実施例に示したように、一段目、二段目、三段目の翼体10x,10y,10z形状を、その主な役割に応じてより適切なものに改良すると、当該攪拌翼12の作用性能をより高めることができる。
【0045】
攪拌翼12を構成する翼体10の基本構成は、中心部の回転軸9から円周壁7aに向けて延出する掬い上げ・カッター翼部13と、それに連続して円筒状の周壁面7aに沿って回転方向Bと逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部14とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに剪断用刃部13aを形成し、当該掬い上げ・カッター翼部13とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bには凹湾状の切欠部15を設けて、回転軸9近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状に形成されていること、また当該各段の翼体10x,10y,10zが、その中心部の回転軸9から円周壁7aに向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aが低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部14aにいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように構成されているのが前提である。従って、このような基本構成を備えながら、それに加えて、更に一段目、二段目、三段目の翼体10x,10y,10z形状を次のように改良すると良い。
【0046】
その一段目の翼体10xは、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aの形状がリアクター室1の底面形状に相対応して回転軸9近傍の中心部から周壁部7aの極近傍まで可及的均一に且つほぼ全面的に摺動することができ、しかも回転方向の前方にある有機質物Aとなるべく直交又は直交に近い角度で掬い上作用が高まるような形状に構成する。
【0047】
また、二段目の翼体10yは、その掬い上げ・カッター翼部14の回転方向前端縁10aのは差断用刃部13aを大き目に鋭くしたり、のこぎり刃にするなど刃付けを充分にするとともに、その剪断用刃部13aの全体を回転方向に向かって突円弧状に反った形状となして、回転方向の前方にある有機質物Aと鋭く接触し、細断能力が高まるような形状に構成する。
【0048】
更に、三段目の翼体10zは、その掬い上げ・カッター翼部13と旋回・跳ね上げ翼部14の幅を他の翼体10yよりは少し狭く形成し、軸着時の傾斜姿勢角度を他の翼体より大きくし、回転方向後側端部10bの凹湾状の切欠部15を大きく穿設して、回転軸9近傍の中央部に大きい落下用空間部を形成するようになすとともに、旋回・跳ね上げ翼部14の後部上面には、固体成分が中央部方向に落下するように誘導する案内体16を突設して、固体成分の浮遊分散流動が高まるような形状に構成する。
【0049】
有機質物のリサイクル資源化処理装置は、上記のように各構成部材が組合せ構成されているので、前記リアクター槽3内に有機質物Aを投入し、当該リアクター槽3内を加温しながら前記攪拌翼12を回転させると、底部7bに沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げられるとともに、当該有機質物Aを小さく細断してリアクター室1内を分散、旋回するようになる。
【0050】
そうすると、当該有機質物Aには、遠心力と、重力と、攪拌翼12の回転により発生する室内空気の流動風力とが複合した力として作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こる。そのため、当該有機質物Aは、その発生した循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動するようになるのである。
【0051】
更に、リアクター室1内に収納された細かい有機質物Aは、空気が高温に加温されており、しかも負圧雰囲気になっているリアクター室1内で、掬いあげられ、跳ね上げられて、細断され、旋回し、発生する旋回循環対流に乗って固体成分を分散しながら上昇したり下降したりして浮遊流動し、これを繰り返す間に、当該有機質物Aは、ヒート面7からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接触して加熱されることにより、加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理がなされる。
【0052】
同時に、リアクター槽1内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口6aよりリアクター槽1の外部に強制排出するとともに、負圧雰囲気にすることにより、水分の蒸発を促し、固体成分を急速に乾燥させて、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物に調製する。
【0053】
固体の乾燥速度は、基本的にこれに接する空気の温度条件、湿度条件と、速度および空気以外の熱源の有無に影響をうけるものである。更に、物体自身のおおきさ、形状、構造、ならびにその水分の含有状態によって異なるものである。本発明は、このような乾燥の基本原理に基づき、これらの乾燥条件を充分考慮しながら基本設計したものであり、次のような特徴がある。
【0054】
固体を効率良く乾燥させるのは、当該固体を直接温めることではなく、当該固体に接触する空気の温度と湿度条件を整えることである。前記従来技術のように被乾燥物を出来るだけ伝熱面に押し付けて伝導加熱することにより乾燥させたとしても、必ずしも効率的な乾燥方法にはならない。それより被乾燥物を湿度が低く、温度が高い空気に出来るだけ接触させるようにする方が効率的に乾燥できる。本発明は、広いヒート面7で温められた空気中を有機質物Aが浮遊流動させながら固体から水分を蒸発させる方式を基本とする。
【0055】
発明は、吸引排出口6aを装着し、リアクター槽3内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口6aよりリアクター槽3の外部に強制排出して、湿度を低下させるようにするとともに、リアクター室1内を負圧雰囲気にすることにより、水分を蒸発し易くして、更に急速な乾燥を実現するのである。
【0056】
かも、高温低湿度空気と被乾燥物との接触速度が速いほうが効率的であるとされているので、本発明の場合には、リアクター室1内に攪拌翼12で空気の旋回循環対流を発生させ、その対流に有機質物Aを接触させる方式にした。
【0057】
リアクター室1の周壁面7aと底面7bをヒート面7とすることにより、リアクター室1内の空気と収納されている有機質物Aの両方を、伝導熱と輻射熱の相乗効果により加熱するので、乾燥効率は加速度的に良好となる。これは電気釜や調理用鍋とほぼ同じ構造であり、同じ位加熱効率が良いものとなり、無駄がない。
【0058】
本発明に係る翼体10には、回転方向前端縁10aには差断用刃部13aを形成してあるので、回転しながら有機質物Aを細断し、細片状、粒状、顆粒状に細かくし、これを分散しながら加熱乾燥する。このため、水分含量が多い生ごみや食品残渣のようなものでも、加熱乾燥を急速に行うことが出来る。しかも良く攪拌混合されているので、野菜、魚、肉など品質の異なる有機質物が混在していても、出来上がった乾燥有機質物は、ほぼ均質なものになる。
【0059】
また、本発明においては、周壁面7aと底面7bとをヒート面7とした伝導熱と輻射熱により加熱するとともに高温空気の接触による加熱処理とが加わり、その相乗効果により、有機質物Aが高温加熱殺菌される。そのため、出来た乾燥有機質物は、常温でも長期保存が可能となり、いやな臭気も消えるなど環境衛生上無害なものとなる。更に、乾燥有機質物は、乾燥されているので、加水するだけで、簡単に腐敗する有機質物に戻すことができるので、再利用が非常に便利である。
【0060】
叙上のように、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、これに有機質物Aを収納し、作動するだけで、自動的に上記のような常温でも長期保存が可能で環境衛生上も無害で取扱い易く、再利用ができるな乾燥有機質物となし、簡単に有機質物のリサイクル資源化ができる装置である。
【0061】
尚、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、図8に示すように、リアクター槽3の下部周壁部7aに有機質物の投入口部17を設けてあり、リアクター室内に外部から有機質物を供給し得るようにするが、当該投入口部には、開閉自在な密閉用扉18を設けておき、リアクター室1内を加温したり、攪拌翼12を回転作動する際には、当該密閉用扉が閉成しているように設定してある。これによって、負圧雰囲気下での細断、混合、加熱殺菌、乾燥処理を確実に行うことが出来る。
【0062】
また、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、リアクター槽3の底部には、乾燥により有機質物をリサイクル資源化できるように処理した有機質物を取り出す取り出し口19を設けておき、その攪拌翼12をゆっくり回転させながら開閉扉を開成することによりリアクター槽3の下部から外部に取り出せるようにしてある。本装置の製品取り出し易さと、清掃のし易さを工夫した構成である。
【0063】
次に、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化装置を用いて、有機質物をリサイクル資源化する方法は、リアクター室1内をヒート面7で加温しながら当該攪拌翼7を回転することにより、収納された有機質物の個体成分を細断しながらリアクター室1内を旋回させるとともに、底部に沈積している有機質物を掬い跳ね上げて分散させ、その有機質物に遠心力と、重力と、攪拌翼12の回転により発生する室内空気の流動風力等の複合した力が作用して、リアクター室1内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸9のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こり、細断されて小さくなった有機質物が、この循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動するようになし、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設し、そのリアクター槽3の外部に吸引手段を設けてあり、当該リアクター槽1内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようになし、リアクター室内に収納された有機質物は、室内空気が高温で且つ負圧雰囲気となったリアクター室1内で、起こっている空気の循環対流に乗って有機質物の固体成分が分散しながら浮遊流動するが、これを繰り返す間に、当該個体成分はヒート面7からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接して加熱されることによって有機質物の加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をするようになし、更にリアクター槽3内に蒸発放出された蒸気を含む湿度の高い空気は、前記吸引排出口6aよりリアクター槽1の外部に強制排出させるようにして、固体成分を急速に加熱乾燥させ、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、そのその取扱いが容易なうえ、必要な時には加水するだけで簡単に含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物が調製できる方法である。
【0064】
【効果】上記のように、有機質物のリサイクル資源化処理装置は、細断加工処理、加熱蒸製処理、乾燥処理、反応処理等の複合的処理の出来る装置であって、常温においても腐敗・分解せず、長期保存が可能で、環境衛生上も無害であり、必要な時に、加水するだけで簡単に復元再利用できるような乾燥有機質物を作動するだけで調製できるような装置にしたものである。従って、本発明に係るリサイクル資源化処理装置は、有機質物を実質的に脱水、濃縮、殺菌、乾燥処理をすることが出来るので、その操作の仕方を工夫することにより、そのいずれの目的にでも利用できるものである。
【0065】
しかも、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化法は、固体乾燥の基本原理に基ずいて、有機質物に接触する空気の湿度が低く、温度が高い空気に出来るだけ接触させるように、有機質物を浮遊流動させながら急速に水分を蒸発させるものである。
【0066】
また本発明は、吸引排出口を装着し、リアクター槽内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出して、湿度を低下させるとともに、リアクター室内を負圧雰囲気にすることにより、急速な乾燥を実現するのである。
【0067】
更に、本発明は、リアクター室内に攪拌翼で空気の旋回循環対流を発生させ、その対流に有機質物を接触させることにより乾燥効率を上げているのである。
【0068】
更にまた、リアクター室の周壁面と底面をヒート面となし、伝導熱と輻射熱の相乗効果により加熱するので、乾燥効率は加速度的に良好となるうえ、その相乗効果により、有機質物が高温加熱殺菌されるため、出来る乾燥有機質物は、常温でも長期保存が可能となり、環境衛生上無害なものとなり、加水するだけで簡単に腐敗する有機質物に戻すことができるので、再利用が便利である。
【0069】
更にまた、本発明に係る翼体には、回転方向前端縁に剪断用刃部を形成してあるので、回転しながら有機質物を細断し、細片状、粒状、顆粒状に細かくし、これを分散しながら加熱乾燥する。このため、水分含量が多い生ごみや食品残渣のようなものでも、加熱乾燥を急速に行うことが出来るし、良く攪拌混合されているので出来上がった乾燥有機質物は、均質なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例を示す縦断側面図である。
【図3】本発明に係る攪拌翼を回転軸に軸着した状態を示す平面説明図である。
【図4】本発明に係る攪拌翼の翼体を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る攪拌翼を構成する各段の翼体を回転軸に軸着する際の側面図である。
【図6】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図である。
【図7】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例における縦断正面図である。
【符合の説明】
1…リアクター室
2…加熱手段
3…リアクター槽
4…攪拌装置
6…蒸気排出装置
6a…吸引排気口
6b…吸引手段
7…ヒート面
7a…周壁面
7b…底面
8…加熱手段
9…回転軸
10…翼体
10a…回転方向前端縁
10b…回転方向後側端部
11…回転軸駆動手段
12…攪拌翼
13…掬い上げ・カッター翼部
13a…剪断用刃部
14…旋回・跳ね上げ翼部
15…切欠部
16…案内体
17…投入口部
18…密閉用扉
19…取り出し口
20…開閉扉
【産業上の利用分野】
農産物、水産物、畜産物などの生鮮食品材料、農産物の業務用残渣、水産物の業務用残渣、畜産物の業務用残渣などの業務用有機性廃棄物、食品残渣、厨房廚芥などのいわゆる生ごみ、汚泥、家畜糞尿、飼料原料、堆肥原料などの有機質物は、放置するとすぐ変質、腐敗、発酵、分解されてしまううえ、その腐敗、分解過程ではいやな臭気を発することも多い。このため有機性廃棄物や有機性残渣は、生活環境衛生を悪化させる物質であるとされており、その処理の仕方については大きな環境問題となっている。本発明は、このように腐りやすく長期保存のきかない有機質物の変質、腐敗、発酵、分解現象を一時的に止め、環境衛生上の無害化と長期保存を可能にするとともに、食材を再利用したリサイクル製品化、飼料化、肥料化などの二次加工へのスムーズな工程移行、搬送、加工等の取扱いが簡単にできるようにして、未利用資源を有効利用できるようにした有機質物のリサイクル資源化法とそのリサイクル資源化処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のように有機質物は、放置するとすぐ変質、腐敗、発酵、分解されてしまう性質があり、長期保存が難しい。このため、有機質物は普通新鮮なうちに一次利用することは盛んに行なわれているが、再利用したり、品質劣化してから二次的利用することは非常に難しいとされている。そのうえ、有機質物は、腐敗、分解が始まると嫌な臭気を発し、生活環境衛生を悪化させるため、生ごみや動植物残渣や家畜糞尿などの有機性廃棄物を無害化したり、再利用できるようにする方法や装置の開発が強く望まれており、いまや大きな社会的問題になっている。
【0003】
そこで本発明者は、生鮮食品や各種食材の保存技術と再利用技術について、調査、研究したところ、例えば、乾し椎茸、昆布、干あわび、干瓢などの乾燥食材の多くは有機質でありながら常温で長期保存が可能なうえ、環境衛生を害することもない。しかもこれを食材として利用しようとする場合には、加水するだけで、ほぼ元の生状態に復元できるし、その品質も充分利用できるものである。このように取扱いが簡単で、再利用に耐えられるので非常に便利且つ有用である。このような昔からの慣用されている加工処理法に着目した発明者は、有機質物が多少変質したり腐敗したりしていている有機性廃棄物の処理にも応用できるのではないかと着想した。即ち、有機性廃棄物を含み有機質物を加熱殺菌し乾燥すると、その腐敗や分解作用が一時的に止まり、無害化するし、長期保存も可能になる。そのため、取扱いが簡単となり、便利になるのではと考えた。そして、これを実験により確認することによって充分応用可能な技術であるとの知見を得て、本発明を完成した。思うに、有機質物を腐敗や分解する細菌その他の微生物を加熱殺菌処理によって除き、さらに乾燥させることによって細菌微生物が当該有機質物に繁殖したり活性化したりしないためであると考える。
【0004】
本発明は、このような技術知見に基づいて、食品残渣や生ごみなどを含む有機性物質であっても、加熱殺菌処理と乾燥処理を組み合わせれば、その腐敗・分解作用を一時的に止め、その品質の安定化と無害化を図ることができ、常温でも長期保存が可能となる。しかも必要な時に、加水するだけで簡単に再利用できるようにする有機質物のリサイクル資源化法と、有機質物のリサイクル資源化処理装置を開発したのである。
【0005】
従来、このような発想と方針で有機質物をリサイクル資源化しようとする技術の研究開発は、ほとんどされていというのが現状である。それは、従来日本における有機性廃棄物の処理の仕方は、法令上、原則として廃棄すべきものであって、焼却処分するか、堆肥化して埋め立てなければならないとされているからと思われる。つまり、従来は廃棄物は廃棄処分すべきものであって、これを有用物と認識する発想がないからである。特に、有機性廃棄物の処理法の一つとして堆肥化することが認められるが、この場合の堆肥化は、埋め立てという最終処分の前処理であって、中間処理でしかない。従って、堆肥化についてもその技術は、あくまで廃棄物として無害化することが一義的目的であり、肥料や飼料として再利用することを目指したものではない。そのため、有機性廃棄物を堆肥化したものを農業用肥料や土壌改良剤として使用される例は少なく、例え使用しても、かえって問題を起こすことが多かった。
【0006】
これに比べて、有機質物を食材などの原材料として認識する場合には、従来よりこれを資源として利用する技術は、昔から数多く開発されている。つまり、腐りやすい有機質物の変質や腐敗を一時止めて、長期保存でき、必要に応じて元の腐りやすい有機質物に復元して利用できる処理技術のひとつとして、乾燥処理することが昔から行われている。そのため本発明者は、有機質物を効率的に乾燥する方法や、その乾燥装置についての先行技術を調査した。
【0007】
その結果、小型の設置場所をとらない縦型の方式で、加熱乾燥させる方式の乾燥方法や乾燥装置の従来例としては、次のようなものがあった。
【0008】
例えば、円筒形状の乾燥槽の内部に被乾燥物を投入し、前記乾燥槽内に垂直に配設された縦型の回転軸によって回転せしめられる羽根を設け、これを回転させることにより、前記被乾燥物を乾燥槽の内周の伝熱面に接触させて乾燥させる被乾燥物の乾燥法(特許第3057544号)やその乾燥法を実現するための縦型乾燥装置(特許2533566号、特許第2840639号、特許第2958869号)等である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記先行技術の基本的原理と基本的技術思想は、いずれも処理対象を有機物とか無機物と限定せず、純粋に被乾燥物を乾燥させることだけを目的とする技術である。本発明のように有機質物の腐敗・分解作用を止めて品質の安定化と無害化を図り、常温でも長期保存が可能で、取扱い易く必要な時に、簡単に再利用できるようにする乾燥有機質物を製造するというリサイクル資源化法や有機質物のリサイクル資源化処理装置を開発しようという発想や技術思想は記載されていない。以下、前記従来技術について検討した結果、次のような技術的課題のあることが解った。
【0010】
まず、前記特許2533566号は、回転羽根として螺旋回転羽根を用いて被乾燥物を伝熱面に押し付けつつ上昇し、上部で、バッフルに当たって落下空間を通って落下し、再び螺旋回転羽根に載って伝熱面に押し付けられながら上昇を始め、このような上昇及び落下の循環流動を効率良くするものである。
【0011】
次に、特許第2840639号の技術思想は、回転羽根を、平面からみて360度の円周範囲内の長さに定められた複数枚の基羽根となし、それは、細長形状に形成された平坦面を有し、その外周端は、伝熱面の円筒形状に沿った弧状に形成し、伝熱面との間に所定のクリアランスを形成し、回転方向の逆方向に向かって斜め上方に伸びるように形成し、被乾燥物を平坦面を前から後ろ方向に移動させる作用と、遠心力による伝熱面側の押し付け作用により、上方え巻き上げられつつ伝熱面へ押し付けられて乾燥することが特徴である。即ち、本発明は、先の螺旋回転羽根より短く、独立しているので、クリアランスが全羽根全体に連続していないので、螺旋回転羽根の欠点であった被乾燥物中の異物がクリアランスに噛み込むことがないし、特許公報中第5図に示したように、左記に巻き上げられつつ伝熱面に押し付けられる被乾燥物が後から巻き上げる被乾燥物で上方に押し上げ、連続して上昇させる状態となし、上記伝熱面全面を使用して被乾燥物を乾燥させることができることが特徴であるとしている。
【0012】
更に特許第2958869号の技術思想は、前記特許第2840639号の技術思想とほぼ同じであるが、特に本件発明の特徴は、一つの基羽根の他端部の高さ位置は、上記回転方向と逆方向に向かって隣に位置する他の基羽根の一端部の高さより高い位置に位置し、上記被乾燥物を複数枚の各基羽根上に載せて巻き上げつつ、遠心力によって伝熱面に押し付け、被乾燥物を乾燥させるように構成した点にある。即ちこのように構成すると、被乾燥物は、巻き上げ時の回転によるある接触速度を持った接触に加えて、乱流領域が複数回発生し、その乱流によるある接触速度をもった接触が伝熱面に対して行われ、双方の接触による相乗効果でより被乾燥物が伝熱面に接触し易く、電熱面から熱が被乾燥物に伝わり易い、このため乾燥効率が向上するというのが特徴である。
【0013】
これら従来発明の基本的技術思想は、円筒形状の乾燥槽の内周壁に伝熱面を設け、回転軸に羽根を軸着し回転し得るようにして、この羽根を回転させることにより羽根の平坦面に被乾燥物を載せ遠心力により外周方向に移動させて内周壁の伝熱面に押し付け、伝熱面から受熱して水分を蒸発させて乾燥させるという原理であり、被乾燥物を伝熱面に押し付ける効率を高めるために、回転軸に設けた羽根の構成を工夫したというのが、各従来発明の技術本旨である。
【0014】
従来の乾燥装置の羽根の構造は、被乾燥物を伝熱面の全体を活用して効率的に押し付けることができるように工夫してある。また、この乾燥法は、被乾燥物が、穀物や汚泥などのように最初から細かく粉砕された砂状または顆粒状になっていて、適度の大きさと流動性を有し、ほぼ均一な物性を有していること、同じ被乾燥物どうしであり、押し上げ力の付加によって崩れない適度の粘性があることなど、限定された条件が揃った場合にだけ、効率的乾燥を実現できる技術である。
【0015】
このように当該発明は、上記のように処理対象が極めて狭い特定の物性条件を満足させる被乾燥物の場合にのみ、主張する通りの伝熱面に薄膜状に広がって接触し、効率的乾燥ができるものであり、その実用性が極限られているという欠点がある。
【0016】
従って、例えば、食品残渣や生塵などのように大きさ、重量、材質、形状など物性の異なる固形物が混在している有機性廃棄物のような場合には、その細長い羽根の平坦面にはうまく載らなくなったり、平坦面上を移動することもできないし、伝熱面にうまく押し付けられないことも多い。また、例え細かい粉状や顆粒状の被乾燥物であっても、回転によって転がりながら成分が寄り集まって団塊となり易く、それが成長して団子状やボール状固形物が多数出来てしまう欠点がある。
【0017】
更に、被乾燥物が伝熱面に常に遠心力によって押し付けられるので、被乾燥物が伝熱面に付着したり、粘着したり、被乾燥物が結着して板状や棒状の固形物に成形されたり、噛み込んだりすることも多く、攪拌翼への負荷が大きくなって故障の原因になりやすい。従って乾燥効率は良いものではない。更にまた、そのまま無理に乾燥処理を続けても出来上がった乾燥品の形状や品質が不揃いになるという欠点もある。
【0018】
本発明者は、これら従来技術について、慎重に検討し研究した結果、乾燥処理槽を縦型にした場合、伝熱面を垂直な周壁面だけにしたこと、その垂直面に被乾燥物を押し付けようとすることは、地球上の基本的環境条件である重力という自然法則を利用しないだけでなく、当該自然法則に逆らった基本設計になっている点が不自然であり、合理性に欠けている。このように、従来技術に多くの欠点があるのは、このような自然法則を無視した条件設定と、設計をしているためと思われる。
【0019】
本発明者は、上記のような検討結果を踏まえて、単なる乾燥処理をする装置の開発という発想ではなく、処理対象物を農産物、水産物、畜産物などの各種食品材料や、農産物残渣、水産物残渣、畜産物残渣、食品残渣、汚泥、家畜糞尿などの有機性廃棄物等の有機質物に限定し、その特性を踏まえて、その腐敗・分解作用を一時的に止めて品質の安定化と無害化を図り、常温でも長期保存が可能となり、しかも必要な時に、加水するだけで簡単に再利用できるようにする有機質物のリサイクル資源化法を開発したのである。
【0020】
また、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、調理器具や調理装置のように、細断加工処理、加熱蒸製処理、乾燥処理、反応処理等の複合的処理の出来る装置であって、常温においても腐敗・分解せず、長期保存が可能で、環境衛生上も無害であり、必要な時に、加水するだけで簡単に復元再利用できるような乾燥有機質物を調製できるような装置にしたものである。しかも、その目指した設計コンセプトは、地球環境にやさしい処理であること、操作が容易で効率がよく実用性のある装置にすること、処理対象の物性が多種多様であっても柔軟に対応して確実に予定通りの乾燥有機質物を実現できるタフな装置にすること、出来るだけ小型で、設置場所をとらない装置にすることである。
【0021】
つまり、本発明は、有機質物を、破砕し、加熱殺菌し、乾燥し、混合し、必要に応じて発酵させたり、反応させたりして、当該有機質物に人為的に加水しない限り、常温で臭気を発したり、変質、腐敗、醗酵などせずに安定した状態にし、これによってリサイクル製品化、飼料化、肥料化などの二次加工へのスムーズな工程移行、搬送、加工等が便利なリサイクル資源となるように加工調製するための有機質物のリサイクル資源化法と、そのためのリサイクル資源化処理装置である。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下のような課題を解決するための手段を構成した。
【0023】
特許を受けようとする第1発明は、有機質物を収納して細断・混合・加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部とをヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、有機質物を細断し、掬いあげ、跳ね上げ、攪拌する事のできる複数の剪断分散型翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着しておく。そして、リアクター室内をヒート面で加温しながら当該攪拌翼を回転することにより、収納された有機質物の個体成分を細断しながらリアクター室内を旋回させるとともに、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げて分散させることにより、その有機質物に遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力等の複合した力が作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こり、細断されて小さくなった有機質物は、この循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになり、リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設し、そのリアクター槽の外部に吸引手段を設けてあり、当該リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようになす。これによって、リアクター室内に収納された有機質物は、室内空気が高温で且つ負圧雰囲気となったリアクター室内で、起こっている空気の循環対流に乗って有機質物の固体成分が分散しながら浮遊流動することを繰り返す間に、当該個体成分はヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接して加熱されることによって有機質物の加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をするようになす。更にリアクター槽内に蒸発放出された蒸気を含む湿度の高い空気は、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出させるようにして、水分が急速に蒸発するのを促し、急速に固体成分を加熱乾燥させて、有機質物を常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物を調製できるようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化法である。
【0024】
当該第1発明は、有機質物を、破砕し、加熱蒸製し、乾燥し、混合し、必要に応じて発酵させたり、反応させたりして、当該有機質物に人為的に加水しない限り、常温で臭気を発せず腐敗もしない安定した状態にし、これによって取扱い易く、簡単に再利用できる乾燥有機質物を加工調製するための有機質物のリサイクル資源化法である。従って、本発明は、単なる乾燥処理するのとは相違する処理法である。
【0025】
特許を受けようとする第2発明は、有機質物を収納して細断、混合、加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、細断し、掬いあげ、跳ね上げ、分散、旋回させることのできる複数の剪断分散型の翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着し、当該リアクター槽の外部には、回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るように構成した攪拌装置を装着してなる有機質物のリサイクル資源化処理装置において、前記攪拌装置の攪拌翼を次のように工夫したものである。
【0026】
前記攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には、剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には、凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように構成されており、当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側明からみて上下方向に所定の間隔をもって高さの異なる位置に多段状に軸着する。そして、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の攪拌翼の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成したことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0027】
当該第2発明は、有機質物のリサイクル資源化処理装置における攪拌装置の攪拌翼の基本構造を特定した発明である。当該攪拌翼は、有機質物の細断機能と分散旋回機能と循環対流機能を備えることにより、乾燥有機質物が、その材料が良く混合したものとなり、均一な細片形状のものとなり、効率良く乾燥したものとなるのである。
【0028】
特許を受けようとする第3発明は、有機質物を収納し得る内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにしたリアクター槽と、当該リアクター槽のリアクター室内には重力方向に回転軸を設け、当該回転軸に複数枚の剪断分散型の翼体を固着するとともに、当該リアクター槽の外部には回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るようにしてなる攪拌装置と、リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設するとともに、その吸引排気口には吸引手段を連設し、リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に外部に吸引排出し、リアクター室内を負圧状態にし得るようにしてなる蒸気排出装置とからなっている。そして当該攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。しかも、当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢で回転軸に軸着し得るように構成する。更に、当該回転軸には、複数枚の前記翼体を前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔をおいた高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成してある。従って、前記リアクター槽内に有機質物を投入し、当該リアクター槽内を加温しながら前記攪拌翼を回転させると、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げられるとともに、当該有機質物を小さく細断してリアクター室内を分散、旋回するようになる。また、当該有機質物には、遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力とが複合した力として作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こるので、当該有機質物は、その発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになる。更に、リアクター室内に収納された細かい有機質物は、空気が高温に加温されており、しかも負圧雰囲気になっているリアクター室内で、掬いあげられ、跳ね上げられて、細断され、旋回し、発生する旋回循環対流に乗って固体成分を分散しながら上昇したり下降したりして浮遊流動し、これを繰り返す間に、当該有機質物は、ヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接触して加熱されることにより、加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理がなさる。同時に、リアクター槽内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出するとともに、負圧雰囲気にすることにより、水分の蒸発を促し、固体成分を急速に乾燥させて、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物となし、リサイクル資源化できる。本発明は、以上のようなことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0029】
当該第3発明は、有機質物のリサイクル資源化処理装置の実施態様発明である。本発明装置は、細断処理、混合攪拌処理、加熱殺菌処理、乾燥処理などをすることによって出来る乾燥有機質物を一台で効率よく調製できるようにした点に特徴がある。
【0030】
特許を受けようとする第4発明は、第2発明又は第3発明に記載する攪拌装置の攪拌翼を、次のように改良したものである。中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となす。そのうえで、一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の形状がリアクター室の底面形状に相対応して回転軸近傍の中心部から周壁部の極近傍まで可及的均一に且つほぼ全面的に摺動することができ、しかも回転方向の前方にある有機質物となるべく直交又は直交に近い角度で掬い上作用が高まるような形状にしたことを特徴となす。次に、二段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の剪断用刃部を大き目に鋭くしたり、のこぎり刃にするなど刃付けを充分にするとともに、その剪断用刃部の全体を回転方向に向かって突円弧状に反った形状となして、回転方向の前方にある有機質物と鋭く接触し、細断能力が高まるような形状にしたことを特徴となす。更に、三段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部と旋回・跳ね上げ翼部の幅を他の翼体よりは少し狭く形成し、軸着時の傾斜姿勢角度を他の翼体より大きくし、回転方向後側端部の凹湾状の切欠部を大きく穿設して、回転軸近傍の中央部に大きい落下用空間部を形成するようになすとともに、旋回・跳ね上げ翼部の後部上面には、固体成分が中央部方向に落下するように誘導する案内体を突設して、固体成分の浮遊分散流動が高まるような形状にしたことを特徴となす。更にまた、当該各段の翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように形成しておき、当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔を持った高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方で且つより高位置となるように軸着固定されており、三段目の翼体は、前段の攪拌翼より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方で、より高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成するようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0031】
当該第4発明は、一段目、二段目、三段目の翼体形状をその主な役割に応じてより適切なものに改良し、攪拌翼の作用性能をより高めるようにした有機質物のリサイクル資源化処理装置の実施態様発明である。
【0032】
特許を受けようとする第5発明は、リアクター槽の下部周壁部に有機質物の投入口部を設け、リアクター室内に外部から有機質物を供給し得るようにするが、当該投入口部には、開閉自在な密閉用扉を設けておき、リアクター室内を加温したり、攪拌翼を回転作動する際には、当該密閉用扉が閉成しているようにしたことを特徴とする第2発明、第3発明、第4発明に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0033】
本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、負圧雰囲気中にて効率良く作業して調製しようとするものであるので、その負圧状態を確実に維持し、性能を維持するするために、必須の装置である。特に本発明は、乾燥がある程度進んだときに、後から多量に水分を含んだ有機質物や水分が負圧吸引されて入り込むと、団塊やボールが出来てしまったり、乾燥斑が出来てしまうので、このような現象を防ぐものである。
【0034】
特許を受けようとする第6発明は、リアクター槽の底部には、乾燥により有機質物をリサイクル資源化できるように処理した乾燥有機質物を取り出す取り出し口を設けておき、その攪拌翼をゆっくり回転させながら開閉扉を開成することによりリアクター槽の下部から外部に取り出せるようにしたことを特徴とする第2発明、第3発明、第4発明に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0035】
当該第6発明は、攪拌翼を装着したリアクター槽から乾燥有機質物を残すことなく全てを取り出すための構成である。装着されている攪拌翼が邪魔になるのではなく、その底面全体を摺動しながら回転する機能を利用することにより、積極的に且つ確実に取り出すことが出来る。しかもこの機能は、清掃する場合にも有効であり、メンテナンス上も有効である。本件発明に係る構成にしたからこそ、その取り出し易さや、メンテナンスの良さは、使い易い装置としておおきな特徴となり便利さとなるのである。
【0036】
【実施例】
以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例を示す縦断側面図、図2は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例を示す縦断側面図であり、図3は、本発明に係る攪拌翼を回転軸に軸着した状態を示す平面説明図、図4は、本発明に係る攪拌翼の翼体を示す斜視図、図5は、本発明に係る攪拌翼を構成する各段の翼体を回転軸に軸着する際の側面図であり、図6は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図、図7は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図であり、図8は、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例における縦断正面図である。
【0037】
図1、図2、図6、図7、図8に示すように、本件発明は、有機質物Aを収納し得るリアクター室1と、これを加熱し得る加熱手段2を備えた縦型のリアクター槽3内に、攪拌翼4を回転し得る攪拌装置4を内装するとともに、当該リアクター槽3のリアクター室1内を負圧状態にし得るようにしてなる蒸気排出装置6を装着して、前記リアクター槽3内を加熱するとともに、減圧雰囲気下で攪拌装置5の攪拌翼12を回転させることにより、収納されている有機質物Aをその発生した循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動させ、その間に細断処理と、攪拌混合処理と、加熱殺菌処理と、水分の蒸発乾燥処理を行い、これによって常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物Aとなし、リサイクル資源化できるようにした有機質物のリサイクル資源化法と、そのための有機質物のリサイクル資源化処理装置である。
【0038】
前記リアクター槽3は、有機質物Aを収納し得る内部を縦型の円筒形状のリアクター室1に形成し、その内周壁面7aと底面7bの少なくとも一部をヒート面7となし、当該リアクター槽3の周壁部7aと底部7bの外側には、前記ヒート面7を加温する加熱手段8を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるように構成した。尚、当該加熱手段は、図示実施例の場合には、高温蒸気を供給するようにしたが、これに限る必要はなく、電気ヒーターなどを用いても良いこと勿論である。
【0039】
前記攪拌装置4は、当該リアクター槽3のリアクター室1内には重力方向に回転軸9を設け、当該回転軸9に複数枚の剪断分散型の翼体10を固着するとともに、当該リアクター槽3の外部には回転軸駆動手段11を設けて、当該回転軸9を回転自在となし、当該回転軸9の回転に伴ってリアクター室1内の攪拌翼12が回転し得るように構成してある。
【0040】
また、蒸気排出装置6は、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設するとともに、その吸引排気口6aには吸引手段6bを連設し、リアクター槽3内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に外部に吸引排出し、リアクター室1内を負圧状態にし得るように構成する。
【0041】
前記攪拌装置4の攪拌翼12は、リアクター室1内の中央部に設けた回転軸9に剪断分散型の翼体10を複数枚軸着したものであるが、当該剪断分散型の翼体10というのは図3,図4,図5に示すように、次のような基本構成に形成されている。中心部の回転軸9から円周壁7aに向けて延出する掬い上げ・カッター翼部13と、それに連続して円筒状の周壁面7aに沿って回転方向Bと逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部14とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10a荷は剪断用刃部13aを形成し、当該掬い上げ・カッター翼部13とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bには凹湾状の切欠部15を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状に形成されている。また、当該翼体10は、その中心部の回転軸9から円周壁7aに向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aが低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bにいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢で回転軸9に軸着し得るように構成されている。
【0042】
当該回転軸9には、上記のように形成された剪断分散型の翼体10が複数枚、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔をおいた高さ位置に多段状に軸着されている。
【0043】
更に詳しく軸着状態を説明すると、その最下位にある一段目の翼体10xは、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aがリアクター室1の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体10yは、一段目の翼体10xより回転方向Bとは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに形成した剪断用刃部13aの位置が、一段目の翼体10xの旋回・跳ね上げ翼部14の最後尾位置10bよりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されており、当該三段目およびそれ以上の追加段目の翼体10zは、前段の翼体10yより回転方向Bとは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに形成した剪断用刃部13aの位置が、前段の翼体10yの旋回・跳ね上げ翼部14の最後尾よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されている。
【0044】
尚、攪拌装置4の攪拌翼12を、図示実施例に示したように、一段目、二段目、三段目の翼体10x,10y,10z形状を、その主な役割に応じてより適切なものに改良すると、当該攪拌翼12の作用性能をより高めることができる。
【0045】
攪拌翼12を構成する翼体10の基本構成は、中心部の回転軸9から円周壁7aに向けて延出する掬い上げ・カッター翼部13と、それに連続して円筒状の周壁面7aに沿って回転方向Bと逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部14とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aに剪断用刃部13aを形成し、当該掬い上げ・カッター翼部13とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部10bには凹湾状の切欠部15を設けて、回転軸9近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状に形成されていること、また当該各段の翼体10x,10y,10zが、その中心部の回転軸9から円周壁7aに向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aが低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部14の回転方向後側端部14aにいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように構成されているのが前提である。従って、このような基本構成を備えながら、それに加えて、更に一段目、二段目、三段目の翼体10x,10y,10z形状を次のように改良すると良い。
【0046】
その一段目の翼体10xは、その掬い上げ・カッター翼部13の回転方向前端縁10aの形状がリアクター室1の底面形状に相対応して回転軸9近傍の中心部から周壁部7aの極近傍まで可及的均一に且つほぼ全面的に摺動することができ、しかも回転方向の前方にある有機質物Aとなるべく直交又は直交に近い角度で掬い上作用が高まるような形状に構成する。
【0047】
また、二段目の翼体10yは、その掬い上げ・カッター翼部14の回転方向前端縁10aのは差断用刃部13aを大き目に鋭くしたり、のこぎり刃にするなど刃付けを充分にするとともに、その剪断用刃部13aの全体を回転方向に向かって突円弧状に反った形状となして、回転方向の前方にある有機質物Aと鋭く接触し、細断能力が高まるような形状に構成する。
【0048】
更に、三段目の翼体10zは、その掬い上げ・カッター翼部13と旋回・跳ね上げ翼部14の幅を他の翼体10yよりは少し狭く形成し、軸着時の傾斜姿勢角度を他の翼体より大きくし、回転方向後側端部10bの凹湾状の切欠部15を大きく穿設して、回転軸9近傍の中央部に大きい落下用空間部を形成するようになすとともに、旋回・跳ね上げ翼部14の後部上面には、固体成分が中央部方向に落下するように誘導する案内体16を突設して、固体成分の浮遊分散流動が高まるような形状に構成する。
【0049】
有機質物のリサイクル資源化処理装置は、上記のように各構成部材が組合せ構成されているので、前記リアクター槽3内に有機質物Aを投入し、当該リアクター槽3内を加温しながら前記攪拌翼12を回転させると、底部7bに沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げられるとともに、当該有機質物Aを小さく細断してリアクター室1内を分散、旋回するようになる。
【0050】
そうすると、当該有機質物Aには、遠心力と、重力と、攪拌翼12の回転により発生する室内空気の流動風力とが複合した力として作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こる。そのため、当該有機質物Aは、その発生した循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動するようになるのである。
【0051】
更に、リアクター室1内に収納された細かい有機質物Aは、空気が高温に加温されており、しかも負圧雰囲気になっているリアクター室1内で、掬いあげられ、跳ね上げられて、細断され、旋回し、発生する旋回循環対流に乗って固体成分を分散しながら上昇したり下降したりして浮遊流動し、これを繰り返す間に、当該有機質物Aは、ヒート面7からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接触して加熱されることにより、加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理がなされる。
【0052】
同時に、リアクター槽1内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口6aよりリアクター槽1の外部に強制排出するとともに、負圧雰囲気にすることにより、水分の蒸発を促し、固体成分を急速に乾燥させて、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物に調製する。
【0053】
固体の乾燥速度は、基本的にこれに接する空気の温度条件、湿度条件と、速度および空気以外の熱源の有無に影響をうけるものである。更に、物体自身のおおきさ、形状、構造、ならびにその水分の含有状態によって異なるものである。本発明は、このような乾燥の基本原理に基づき、これらの乾燥条件を充分考慮しながら基本設計したものであり、次のような特徴がある。
【0054】
固体を効率良く乾燥させるのは、当該固体を直接温めることではなく、当該固体に接触する空気の温度と湿度条件を整えることである。前記従来技術のように被乾燥物を出来るだけ伝熱面に押し付けて伝導加熱することにより乾燥させたとしても、必ずしも効率的な乾燥方法にはならない。それより被乾燥物を湿度が低く、温度が高い空気に出来るだけ接触させるようにする方が効率的に乾燥できる。本発明は、広いヒート面7で温められた空気中を有機質物Aが浮遊流動させながら固体から水分を蒸発させる方式を基本とする。
【0055】
発明は、吸引排出口6aを装着し、リアクター槽3内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口6aよりリアクター槽3の外部に強制排出して、湿度を低下させるようにするとともに、リアクター室1内を負圧雰囲気にすることにより、水分を蒸発し易くして、更に急速な乾燥を実現するのである。
【0056】
かも、高温低湿度空気と被乾燥物との接触速度が速いほうが効率的であるとされているので、本発明の場合には、リアクター室1内に攪拌翼12で空気の旋回循環対流を発生させ、その対流に有機質物Aを接触させる方式にした。
【0057】
リアクター室1の周壁面7aと底面7bをヒート面7とすることにより、リアクター室1内の空気と収納されている有機質物Aの両方を、伝導熱と輻射熱の相乗効果により加熱するので、乾燥効率は加速度的に良好となる。これは電気釜や調理用鍋とほぼ同じ構造であり、同じ位加熱効率が良いものとなり、無駄がない。
【0058】
本発明に係る翼体10には、回転方向前端縁10aには差断用刃部13aを形成してあるので、回転しながら有機質物Aを細断し、細片状、粒状、顆粒状に細かくし、これを分散しながら加熱乾燥する。このため、水分含量が多い生ごみや食品残渣のようなものでも、加熱乾燥を急速に行うことが出来る。しかも良く攪拌混合されているので、野菜、魚、肉など品質の異なる有機質物が混在していても、出来上がった乾燥有機質物は、ほぼ均質なものになる。
【0059】
また、本発明においては、周壁面7aと底面7bとをヒート面7とした伝導熱と輻射熱により加熱するとともに高温空気の接触による加熱処理とが加わり、その相乗効果により、有機質物Aが高温加熱殺菌される。そのため、出来た乾燥有機質物は、常温でも長期保存が可能となり、いやな臭気も消えるなど環境衛生上無害なものとなる。更に、乾燥有機質物は、乾燥されているので、加水するだけで、簡単に腐敗する有機質物に戻すことができるので、再利用が非常に便利である。
【0060】
叙上のように、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、これに有機質物Aを収納し、作動するだけで、自動的に上記のような常温でも長期保存が可能で環境衛生上も無害で取扱い易く、再利用ができるな乾燥有機質物となし、簡単に有機質物のリサイクル資源化ができる装置である。
【0061】
尚、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、図8に示すように、リアクター槽3の下部周壁部7aに有機質物の投入口部17を設けてあり、リアクター室内に外部から有機質物を供給し得るようにするが、当該投入口部には、開閉自在な密閉用扉18を設けておき、リアクター室1内を加温したり、攪拌翼12を回転作動する際には、当該密閉用扉が閉成しているように設定してある。これによって、負圧雰囲気下での細断、混合、加熱殺菌、乾燥処理を確実に行うことが出来る。
【0062】
また、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置は、リアクター槽3の底部には、乾燥により有機質物をリサイクル資源化できるように処理した有機質物を取り出す取り出し口19を設けておき、その攪拌翼12をゆっくり回転させながら開閉扉を開成することによりリアクター槽3の下部から外部に取り出せるようにしてある。本装置の製品取り出し易さと、清掃のし易さを工夫した構成である。
【0063】
次に、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化装置を用いて、有機質物をリサイクル資源化する方法は、リアクター室1内をヒート面7で加温しながら当該攪拌翼7を回転することにより、収納された有機質物の個体成分を細断しながらリアクター室1内を旋回させるとともに、底部に沈積している有機質物を掬い跳ね上げて分散させ、その有機質物に遠心力と、重力と、攪拌翼12の回転により発生する室内空気の流動風力等の複合した力が作用して、リアクター室1内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸9のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こり、細断されて小さくなった有機質物が、この循環対流に乗ってリアクター室1内を分散しながら浮遊流動するようになし、リアクター槽3の上部には、吸引排気口6aを開設し、そのリアクター槽3の外部に吸引手段を設けてあり、当該リアクター槽1内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようになし、リアクター室内に収納された有機質物は、室内空気が高温で且つ負圧雰囲気となったリアクター室1内で、起こっている空気の循環対流に乗って有機質物の固体成分が分散しながら浮遊流動するが、これを繰り返す間に、当該個体成分はヒート面7からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接して加熱されることによって有機質物の加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をするようになし、更にリアクター槽3内に蒸発放出された蒸気を含む湿度の高い空気は、前記吸引排出口6aよりリアクター槽1の外部に強制排出させるようにして、固体成分を急速に加熱乾燥させ、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、そのその取扱いが容易なうえ、必要な時には加水するだけで簡単に含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物が調製できる方法である。
【0064】
【効果】上記のように、有機質物のリサイクル資源化処理装置は、細断加工処理、加熱蒸製処理、乾燥処理、反応処理等の複合的処理の出来る装置であって、常温においても腐敗・分解せず、長期保存が可能で、環境衛生上も無害であり、必要な時に、加水するだけで簡単に復元再利用できるような乾燥有機質物を作動するだけで調製できるような装置にしたものである。従って、本発明に係るリサイクル資源化処理装置は、有機質物を実質的に脱水、濃縮、殺菌、乾燥処理をすることが出来るので、その操作の仕方を工夫することにより、そのいずれの目的にでも利用できるものである。
【0065】
しかも、本発明に係る有機質物のリサイクル資源化法は、固体乾燥の基本原理に基ずいて、有機質物に接触する空気の湿度が低く、温度が高い空気に出来るだけ接触させるように、有機質物を浮遊流動させながら急速に水分を蒸発させるものである。
【0066】
また本発明は、吸引排出口を装着し、リアクター槽内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出して、湿度を低下させるとともに、リアクター室内を負圧雰囲気にすることにより、急速な乾燥を実現するのである。
【0067】
更に、本発明は、リアクター室内に攪拌翼で空気の旋回循環対流を発生させ、その対流に有機質物を接触させることにより乾燥効率を上げているのである。
【0068】
更にまた、リアクター室の周壁面と底面をヒート面となし、伝導熱と輻射熱の相乗効果により加熱するので、乾燥効率は加速度的に良好となるうえ、その相乗効果により、有機質物が高温加熱殺菌されるため、出来る乾燥有機質物は、常温でも長期保存が可能となり、環境衛生上無害なものとなり、加水するだけで簡単に腐敗する有機質物に戻すことができるので、再利用が便利である。
【0069】
更にまた、本発明に係る翼体には、回転方向前端縁に剪断用刃部を形成してあるので、回転しながら有機質物を細断し、細片状、粒状、顆粒状に細かくし、これを分散しながら加熱乾燥する。このため、水分含量が多い生ごみや食品残渣のようなものでも、加熱乾燥を急速に行うことが出来るし、良く攪拌混合されているので出来上がった乾燥有機質物は、均質なものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例を示す縦断側面図である。
【図3】本発明に係る攪拌翼を回転軸に軸着した状態を示す平面説明図である。
【図4】本発明に係る攪拌翼の翼体を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る攪拌翼を構成する各段の翼体を回転軸に軸着する際の側面図である。
【図6】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の一実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図である。
【図7】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例において、有機質物が、旋回しながら発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動する状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係る有機質物のリサイクル資源化処理装置の他実施例における縦断正面図である。
【符合の説明】
1…リアクター室
2…加熱手段
3…リアクター槽
4…攪拌装置
6…蒸気排出装置
6a…吸引排気口
6b…吸引手段
7…ヒート面
7a…周壁面
7b…底面
8…加熱手段
9…回転軸
10…翼体
10a…回転方向前端縁
10b…回転方向後側端部
11…回転軸駆動手段
12…攪拌翼
13…掬い上げ・カッター翼部
13a…剪断用刃部
14…旋回・跳ね上げ翼部
15…切欠部
16…案内体
17…投入口部
18…密閉用扉
19…取り出し口
20…開閉扉
Claims (6)
- 有機質物を収納して細断・混合・加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部とをヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、
当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、有機質物を細断し、掬いあげ、跳ね上げ、攪拌することのできる複数の剪断分散型の翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着しておき、
リアクター室内をヒート面で加温しながら当該攪拌翼を回転することにより、収納された有機質物の個体成分を細断しながらリアクター室内を旋回させるとともに、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げて分散させると、その有機質物や空気には遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力等の複合した力が作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こり、細断されて小さくなった有機質物が、この循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになり、
リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設し、そのリアクター槽の外部に吸引手段を設けてあり、当該リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に排出するとともにリアクター室内が負圧状態となるようになし、
リアクター室内に収納された有機質物は、室内空気が高温で且つ負圧雰囲気となったリアクター室内で、起こっている空気の循環対流に乗って有機質物の固体成分が分散しながら浮遊流動することを繰り返す間に、当該個体成分はヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接して加熱されることによって有機質物の加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理をするようになし、更にリアクター槽内に蒸発放出された蒸気を含む湿度の高い空気は、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出させるようにして、固体成分を急速に加熱乾燥させ、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で、そのその取扱いが容易なうえ、必要な時には加水するだけで簡単に含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物が調製できるようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化法。 - 有機質物を収納して細断、混合、加熱・乾燥しながら反応させるリアクター槽は、その内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱乾燥に適した温度に加温できるようにするとともに、
当該リアクター室内には、重力方向の回転軸を設け、当該回転軸には、細断し、掬いあげ、跳ね上げ、分散、旋回させることのできる複数の剪断分散型の翼体を平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に多段状に軸着してなる攪拌翼を装着し、当該リアクター槽の外部には、回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るように構成した攪拌装置を装着してなる有機質物のリサイクル資源化処理装置において、
前記攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、
前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には、剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には、凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となし、
当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように構成されており、
当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側明からみて上下方向に所定の間隔をもって高さの異なる位置に多段状に軸着するが、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の攪拌翼の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方でより高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成したことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置。 - 有機質物を収納し得る内部を縦型の円筒形状のリアクター室に形成し、その内周壁面と底面の少なくとも一部をヒート面となし、当該リアクター槽の周壁部と底部の外側には、前記ヒート面を加温する加熱手段を配設して、リアクター室内を加熱・乾燥に適した温度に加温できるようにしたリアクター槽と、
当該リアクター槽のリアクター室内には重力方向に回転軸を設け、当該回転軸に複数枚の剪断分散型の翼体を固着するとともに、当該リアクター槽の外部には回転軸駆動手段を設けて、当該回転軸を回転自在となし、当該回転軸の回転に伴ってリアクター室内の攪拌翼が回転し得るようにしてなる攪拌装置と、
リアクター槽の上部には、吸引排気口を開設するとともに、その吸引排気口には吸引手段を連設し、リアクター槽内の蒸気を含む湿度の高い空気を強制的に外部に吸引排出し、リアクター室内を負圧状態にし得るようにしてなる蒸気排出装置とからなり、
前記攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁には剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となし、
当該翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢で回転軸に軸着し得るように構成し、
当該回転軸には、複数枚の前記翼体を前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔をおいた高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定されており、三段目およびそれ以上の追加段目の翼体は、前段の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方の高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成し、
前記リアクター槽内に有機質物を投入し、当該リアクター槽内を加温しながら前記攪拌翼を回転させると、底部に沈積している有機質物を掬いあげ、跳ね上げられるとともに、当該有機質物を小さく細断してリアクター室内を分散、旋回するようになり、
また、当該有機質物には、遠心力と、重力と、攪拌翼の回転により発生する室内空気の流動風力とが複合した力として作用して、リアクター室内の周辺近傍では主に旋回しながら上昇し、回転軸のある中心部近傍では主に旋回しながら下降するような循環対流が起こるので、当該有機質物は、その発生した循環対流に乗ってリアクター室内を分散しながら浮遊流動するようになり、
更に、リアクター室内に収納された細かい有機質物は、空気が高温に加温されており、しかも負圧雰囲気になっているリアクター室内で、掬いあげられ、跳ね上げられて、細断され、旋回し、発生する旋回循環対流に乗って固体成分を分散しながら上昇したり下降したりして浮遊流動するのを繰り返す間に、当該有機質物は、ヒート面からの伝導熱と輻射熱によって加熱されるとともに、室内を流動する高温空気に接触して加熱されることにより、加熱殺菌処理と水分の急速蒸発処理がなされ、
同時に、リアクター槽内の蒸気を含んだ湿度の高い空気を、前記吸引排出口よりリアクター槽の外部に強制排出するとともに、負圧雰囲気にすることにより、水分の蒸発を促し、固体成分を急速に乾燥させて、常温で長期保存ができ、環境衛生上無害で取扱い易く、加水するだけで含水状態の有機質物に戻せるような乾燥有機質物となし、リサイクル資源化できるようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置。 - 請求項2又は請求項3に記載する攪拌装置の攪拌翼は、中心部の回転軸から円周壁に向けて延出する掬い上げ・カッター翼部と、それに連続して円筒状の周壁面に沿って回転方向と逆方向に延出した旋回・跳ね上げ翼部とからなり、前記掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に剪断用刃部を形成し、当該掬い上げ・カッター翼部とそれに連続する旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部には凹湾状の切欠部を設けて、回転軸近傍の中央部に落下用空間部を形成するようにしたV字状の翼体となすが、
その一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の形状がリアクター室の底面形状に相対応して回転軸近傍の中心部から周壁部の極近傍まで可及的均一に且つほぼ全面的に摺動することができ、しかも回転方向の前方にある有機質物となるべく直交又は直交に近い角度で掬い上作用が高まるような形状にしたことを特徴となし、
二段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の剪断用刃部を大き目に鋭くしたり、のこぎり刃にするなど刃付けを充分にするとともに、その剪断用刃部の全体を回転方向に向かって突円弧状に反った形状となして、回転方向の前方にある有機質物と鋭く接触し、細断能力が高まるような形状にしたことを特徴となし、
三段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部と旋回・跳ね上げ翼部の幅を他の翼体よりは少し狭く形成し、軸着時の傾斜姿勢角度を他の翼体より大きくし、回転方向後側端部の凹湾状の切欠部を大きく穿設して、回転軸近傍の中央部に大きい落下用空間部を形成するようになすとともに、旋回・跳ね上げ翼部の後部上面には、固体成分が中央部方向に落下するように誘導する案内体を突設して、固体成分の浮遊分散流動が高まるような形状にしたことを特徴となし、
更に、当該各段の翼体は、その中心部の回転軸から円周壁に向けてほぼ水平状態を維持するように延出し、且つ旋回・掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁が低位置で、そこから旋回・跳ね上げ翼部の回転方向後側端部にいくにしたがって次第に高位置となるように傾斜した姿勢を維持しながら回転軸に軸着し得るように形成しておき、
当該回転軸には、複数枚の前記翼体が、前記のように傾斜した軸着姿勢を維持しながら、平面からみて放射状に、且つ側面からみて上下方向に所定の間隔を持った高さ位置に多段状に軸着し、その最下位にある一段目の翼体は、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁がリアクター室の底面上を摺動するように軸着固定されており、二段目の翼体は、一段目の翼体より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、しかもその掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁に形成した剪断用刃部の位置が、一段目の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾位置よりもすこし離れた後方で且つより高位置となるように軸着固定されており、三段目の翼体は、前段の攪拌翼より回転方向とは逆方向に所定角度廻った後方位置に軸着固定されていて、その掬い上げ・カッター翼部の回転方向前端縁の位置が、前段の翼体の旋回・跳ね上げ翼部の最後尾よりもすこし離れた後方で、より高位置となるように軸着固定して攪拌翼を構成するようにしたことを特徴とする有機質物のリサイクル資源化処理装置。 - リアクター槽の下部周壁部に有機質物の投入口部を設け、リアクター室内に外部から有機質物を供給し得るようにするが、当該投入口部には、開閉自在な密閉用扉を設けておき、リアクター室内を加温したり、攪拌翼を回転作動する際には、当該密閉用扉が閉成しているようにしたことを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置。
- リアクター槽の底部には、乾燥により有機質物をリサイクル資源化できるように処理した有機質物を取り出す取り出し口を設けておき、その攪拌翼をゆっくり回転させながら開閉扉を開成することによりリアクター槽の下部から外部に取り出せるようにしたことを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4に記載する有機質物のリサイクル資源化処理装置。
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