JP2004073483A - 医療用粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

医療用粘着テープ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟なプラスチックフィルム、殊に柔軟で高透湿性の微多孔性プラスチックフィルムを支持体として、ヒトの皮膚面への適用時に手切れ性がよく、貼付中に突っ張り感やごわごわ感などの違和感がなく、かつ、実用上十分な引張り強度を有する医療用粘着テープとその製造方法を提供すること。
【解決手段】支持体の片面に粘着剤層が設けられた医療用粘着テープであり、支持体がポリオレフィンフィルムであり、該ポリオレフィンフィルムには、該フィルムの幅方向に直列した多数の貫通孔が該フィルムの長さ方向に間隔を置いて形成されているとともに、各貫通孔の周辺領域には溶融部が形成されている。貫通孔の径が0.05〜0.5mm、貫通孔の周辺領域の溶融部の径が0.2〜0.8mm、溶融部の長さ方向の径(C)に対する幅方向の径(D)の比が0.5〜0.9、幅方向の溶融部間距離が0.1〜0.7mmである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用粘着テープに関し、さらに詳しくは、柔軟で高透湿性の多孔性プラスチックフィルムを支持体とし、ヒトの皮膚面への適用時に手切れ性がよく、貼付中に突っ張り感やごわごわ感などの違和感がなく、かつ、実用上十分な引張り強度を有する医療用粘着テープに関する。また、本発明は、このような優れた特性を有する医療用粘着テープの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用粘着テープは、一般に、テープ状支持体の片面に粘着剤層が形成された層構成を有しており、医療現場や家庭などで、様々な目的のためにヒトの皮膚に貼付して用いられている。医療用粘着テープは、主として、脱脂綿、ガーゼ、包帯、カテーテル、チューブ、シップ剤などをヒトの皮膚に固定するために用いられている。また、医療用粘着テープは、患部の保護や手術部位の被覆、縫合、固定などに用いられている。医療用粘着テープは、粘着剤層に薬物を含有させることにより、薬物を皮膚から吸収させるための経皮吸収型貼付剤として用いることができる。このほか、医療用粘着テープは、特殊処理を施したパッド部を備えた救急絆創膏、外科用粘着テープなどにも用いられている。
【0003】
医療用粘着テープは、貼付対象がヒトの皮膚であり、しかも長時間にわたって貼付されることが多いため、できるだけ皮膚にかぶれが生じないように配慮して設計されている。具体的に、医療用粘着テープの粘着剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系などの粘着剤であって、皮膚に感作作用を及ぼしたり、著しい皮膚刺激を起したりしないものが使用されている。
【0004】
また、医療用粘着テープには、透湿性と柔軟性が共に優れることが要求されている。医療用粘着テープの透湿性が不十分であると、発汗により皮膚表面と粘着剤層との間に汗が溜まって、皮膚にかぶれが生じたり、粘着剤層の粘着力が低下する。貼付中に医療用粘着テープの粘着力が低下すると、剥離したり、脱脂綿やガーゼ等を固定することができなくなる。医療用粘着テープの柔軟性が不十分であると、膝関節などの複雑な形状の部位に貼付することが困難であり、貼付後には、皮膚の動きに追随することができず、剥離したり、しわが発生したり、使用感が悪くなったりする。
【0005】
医療用粘着テープの支持体としては、柔軟性が良好な織布や不織布、プラスチックフィルム、和紙などが用いられている。これらの中でも、プラスチックフィルム、特にポリオレフィンフィルムは、柔軟性及び伸縮性に優れており、微多孔化により通気性や透湿性の向上が容易であるため好適に用いられている。
【0006】
医療用粘着テープは、主として支持体と粘着剤層から構成されているが、その形態としては、(1)支持体の背面に剥離剤を塗布し、そのまま粘着剤層を支持体背面に重ね合わせて巻き取ってロール状態としたものと、(2)剥離剤を塗布した紙などのセパレータを粘着剤面に重ねた積層状態としたものとがある。これらの中でも、ロール状態とした医療用粘着テープは、使用後にセパレータがごみとして廃棄されないので好ましい。
【0007】
ロール状の医療用粘着テープは、使用時に必要分を巻き戻した際に、はさみなどを用いずに指でつまんで切断できることが作業上望まれている。そこで、医療用粘着テープに手切れ性を付与する目的で、支持体表面に多数の貫通孔を設けたものが提案されている。例えば、実公昭52−8775号公報には、合成樹脂、紙、不織布などの基材に、長手方向の長さより幅方向の長さの方が長い形状を有し、かつ、引裂かれ方向にある端部が常に鋭角である方向性を有する孔を設けてなる医療用粘着テープが提案されている。
【0008】
実公平5−2576号公報には、ポリエチレンシートなどの支持体上に薬剤を含有するポリマー層が形成された貼付剤に、該支持体を貫通する長手方向及び幅方向に鋭角な切れ目を持つ微小孔を規則的に設けた貼付剤が提案されている。特開平8−199123号公報には、非伸張性かつ寸法安定性のプラスチックフィルム基材に、微細な貫通孔または非貫通状の凹部を形成し、そして、フィルムの片面に粘着剤層を設けた易裂性粘着テープが提案されている。
【0009】
しかし、支持体のポリオレフィンフィルムに多数の貫通孔を設けると、貫通孔がフィルムの引張り強度を低下させるため、ロール状の医療用粘着テープの端部をつまんで巻き戻す際やその一端をガーゼ等に貼りつけた切片を皮膚に貼りつける際に、それらの負荷によって切断してしまう場合があった。また、該医療用粘着テープを手で切断すると、切り口が直線状ではなく、斜めに切断されて、見苦しくなる場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、柔軟なプラスチックフィルム、殊に柔軟で高透湿性の微多孔性プラスチックフィルムを支持体として、ヒトの皮膚面への適用時に手切れ性がよく、貼付中に突っ張り感やごわごわ感などの違和感がなく、かつ、実用上十分な引張り強度を有する医療用粘着テープを提供することにある。また、本発明の課題は、このような優れた特性を有する医療用粘着テープの製造方法を提供することにある。
【0011】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、柔軟で破断強度が比較的低いポリオレフィンフィルム支持体に、長さ方向に細長い菱形断面を有する四角錐状の多数の突起を加熱圧着して穿孔することにより、手切れ性が顕著に改善され、柔軟性や通気性も良好で、しかも実用上十分な引張り強度を有する医療用粘着テープの得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、支持体の片面に粘着剤層が設けられた医療用粘着テープにおいて、
(1)支持体がポリオレフィンフィルムであり、
(2)該ポリオレフィンフィルムには、該フィルムの幅方向に直列した多数の貫通孔が該フィルムの長さ方向に間隔を置いて形成されているとともに、各貫通孔の周辺領域には溶融部が形成されており、
(3)貫通孔の径が0.05〜0.5mmの範囲内であり、
(4)貫通孔の周辺領域の溶融部の径が0.2〜0.8mmの範囲内であり、
(5)溶融部の長さ方向の径(C)に対する幅方向の径(D)の比(D/C)が0.5〜0.9の範囲内であり、かつ、
(6)幅方向の溶融部間距離が0.1〜0.7mmの範囲内である
ことを特徴とする医療用粘着テープが提供される。
【0013】
また、本発明によれば、支持体となるポリオレフィンフィルムの片面側に、あるいはポリオレフィンフィルムからなる支持体の片面に粘着剤層を形成した後、該粘着剤層とは反対側のポリオレフィンフィルム面側に、多数の四角錐状の突起を備えた穿孔ロールを加熱圧着して穿孔する工程を含む医療用粘着テープの製造方法であって、
(I)該穿孔ロールとして、その幅方向に直列した多数の四角錐状の突起がその回転方向に間隔を置いて形成されたものであって、各四角錐状の突起の底面が菱形を形成しており、かつ、該菱形の長辺の対角線が回転方向に平行に配列されたものを使用し、そして、
(II)各突起の温度をポリオレフィンの融点Tm+10℃からTm+70℃の範囲内の温度に加熱しながら穿孔ロールをポリオレフィンフィルム面に加熱圧着することを特徴とする医療用粘着テープの製造方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
1.医療用粘着テープの概要
本発明の医療用粘着テープは、ポリオレフィンフィルムを支持体とし、その片面に粘着剤層を設けた層構成を有する医療用粘着テープである。本発明の医療用粘着テープの支持体であるポリオレフィンフィルムには、穿孔ロールの加熱圧着により形成された貫通孔が形成されている。より具体的に、ポリオレフィンフィルムには、その幅方向に直列した多数の貫通孔が該フィルムの長さ方向に間隔を置いて形成されている。各貫通孔の周辺領域には、加熱圧着時に溶融部が形成されている。
【0015】
穿孔前のポリオレフィンフィルムは、30%引張抗張力が25N/25mm以下、破断強度が35N/25mm以下、及び破断伸度が100%以上であることが好ましい。穿孔後のポリオレフィンフィルムは、貫通孔の径が0.05〜0.5mmの範囲内、溶融部の径が0.2〜0.8mmの範囲内、溶融部の幅方向径(D)/長さ方向径(C)の比が0.5〜0.9の範囲内、及び幅方向の溶融部間距離が0.1〜0.7mmの範囲内であることが好ましい。
【0016】
穿孔ロールは、四角錐状の突起底面の菱形の対角線長さが0.3〜1.0mmの範囲内、該菱形の長辺の対角線長さ(A)に対する短辺の対角線長さ(B)の比(B/A)が0.5〜0.9の範囲内、かつ、幅方向に隣接する各突起の頂点間距離が0.3〜1.0mmの範囲内であることが好ましい。ポリオレフィンフィルムは、ポリオレフィンと無機微粒子とを含有する樹脂組成物から形成された一軸または二軸延伸微多孔性フィルムであるであることが好ましい。
【0017】
2.ポリオレフィンフィルム
本発明の支持体として用いるポリオレフィンフィルムは、例えば、ポリオレフィンと無機微粒子とを含有する樹脂組成物を用いて未延伸フィルムを作製し、次いで、該フィルムを一軸または二軸方向に延伸して延伸フィルムとしたものが好ましい。この延伸フィルムは、無機微粒子の存在下に延伸されているため、微多孔性を有しており、通気性や透湿性に優れている。
【0018】
ポリオレフィンとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂(IO)などを挙げることができる。
【0019】
ポリオレフィンには、LLDPEの如きエチレン−α−オレフィン共重合体が含まれる。α−オレフィンとしては、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンは、通常のチーグラー・ナッタ触媒を用いて得られたものであっても、あるいはメタロセン触媒や拘束幾何触媒などのシングルサイト触媒を用いて得られたものであってもよい。
【0020】
ポリオレフィンの密度は、通常0.89〜0.97g/cmの範囲内であり、メルトインデックス(MI)は、通常0.1〜50g/10minの範囲内である。これらのポリオレフィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0021】
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン、シリカ、クレー、タルク、硫酸アルミニウムなどを挙げることができる。これらの無機充填剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み含わせて使用することができる。無機充填剤の形状は、任意であるが、球状、粒状、不定形などの形状であることが好ましい。無機充填剤の平均粒径は、通常0.07〜15μm、好ましくは0.1〜9μm程度である。平均粒径がこの範囲内にあることによって、延伸性が良好で、平均孔径、透気度、透湿度などを所望の範囲に調整しやすくなる。
【0022】
無機充填剤の配合割合は、ポリオレフィン100重量部に対して、通常50〜250重量部、好ましくは80〜200重量部程度である。無機充填剤の配合割合がこの範囲内にあることによって、得られる微多孔性フィルムの諸特性を所望の範囲に調整することができる。ポリオレフィンと無機充填剤とを含有する樹脂組成物には、必要に応じて、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤などの添加剤を含有させることができる。
【0023】
上記樹脂組成物を用いて微多孔性フィルムを作製するには、Tダイ法やインフレーション法により該樹脂組成物を溶融成形して未延伸フィルム(シート)とした後、該未延伸フィルムを一軸方向または二軸方向に延伸して延伸フィルムとする。同時二軸延伸を行ってもよい。延伸方法としては、特に限定されず、一軸延伸では、フラット状でのロール延伸、オーブン延伸、チューブ状延伸等があり、二軸延伸では、フラット状でのテンター延伸、チューブ状でのインフレーション延伸、マンドレル延伸等がある。
【0024】
延伸倍率は、少なくとも一軸方向に、通常1.2〜6倍、好ましくは1.5〜5倍、より好ましくは2〜3倍程度である。寸法精度を高めるために、延伸後、フィルムを緊張下に熱処理して熱固定してもよい。延伸温度や熱処理条件などのその他の延伸条件は、通常のポリオレフィン系樹脂の延伸条件に従って、適宜選択することができる。延伸することにより、ポリオレフィンと無機充填剤との界面が剥離するなどして、微多孔質構造が形成される。
【0025】
支持体として使用するポリオレフィンフィルムの物性としては、柔軟性の観点から、30%引張抗張力が25N/25mm以下、破断強度が35N/25mm以下、及び破断伸度が100%以上であることが好ましい。これらの物性は、穿孔前のポリオレフィンフィルムの物性である。
【0026】
本発明で使用するポリオレフィンフィルム、典型的には微多孔性ポリオレフィンフィルムの厚みは、通常40〜200μm、好ましくは45〜150μm、より好ましくは50〜100μmの範囲内である。ポリオレフィンフィルムの厚みが薄すぎると、柔らかくなりすぎて、得られる医療用粘着テープが扱いにくいものとなる。この厚みが厚くなりすぎると、柔軟性が損なわれて、得られる医療用粘着テープの皮膚追従性が低下する。
【0027】
微多孔性ポリオレフィンフィルムの平均孔径は、通常0.02〜10μm、好ましくは0.05〜6μm、より好ましくは0.1〜5μmの範囲内である。微多孔性ポリオレフィンフィルムの透気度は、通常10〜300sec/100cc、好ましくは30〜280sec/100cc、より好ましくは50〜270sec/100ccの範囲内である。透気度は、JIS P−8117の透気度試験方法(温度23℃、相対湿度65%)により測定される値である。微多孔性ポリオレフィンフィルムの透湿度は、通常1,000〜20,000g/m・24h、好ましくは2,500〜15,000g/m・24h、より好ましくは3,000〜10,000g/m・24hの範囲内である。
【0028】
ポリオレフィンの種類、充填剤の種類と配合割合、分散剤などの添加剤の種類と添加量、延伸倍率などの延伸条件などを適切に制御することにより、上記の特性を有する微多孔性ポリオレフィンフィルムを作製することができる。
【0029】
3.粘着剤
粘着剤は、特に限定されないが、皮膚刺激性の低減等の観点から、前記の支持体同様、貼付する皮膚面の動きを阻害しにくいもの、剥離時に皮膚面から角質細胞を剥離しにくく、皮膚面に損傷を与えないもの、透湿性が高いものが、低刺激性の皮膚貼付用粘着テープを得る上で好ましい。
【0030】
粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤などを挙げることができる。また、所望により、粘着剤中に汎用の各種添加剤を添加することができる。さらに、粘着剤には、所望により、経皮吸収可能な薬物を配合することができる。
【0031】
ゴム系粘着剤としては、合成ポリイソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリブテンなどのゴム基剤に、粘着付与剤、軟化剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを配合した組成物が挙げられる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、エステルガム、アルキルフェノール樹脂などが挙げられる。粘着付与剤は、ゴム基剤100重量部に対して、好ましくは30〜150重量部の割合で用いられる。
【0032】
アクリル系粘着剤としては、ブチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル酸エステル系モノマーの単独重合体または共重合体、あるいはこれらのアクリル酸エステル系モノマーとアクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、酢酸ビニルなどの他のモノマーとの共重合体などのアクリレート系重合体を基剤とするものが挙げられる。好ましいアクリル系粘着剤としては、例えば、炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜95重量%、(メタ)アクリル酸アルコキシポリアルキレングリコールエステル4〜29重量%、水酸基やカルボキシ基などの官能基含有モノマー1〜10重量%、及びその他の共重合可能なビニルモノマー0〜25重量%を共重合した共重合体が挙げられる。
【0033】
シリコーン系粘着剤としては、シリコーンガムとシリコーンレジンを溶剤に溶解させた汎用のものが挙げられ、シリコーン共重合体が基剤となっている。ビニルエーテル系粘着剤としても汎用のものを使用することができる。
【0034】
4.医療用粘着テープとその製造方法
本発明の医療用粘着テープは、常法に従って、ポリオレフィンフィルム、好ましくは微多孔性ポリオレフィンフィルムの片面に粘着剤を塗工することにより製造することができる。シリコーンなどの剥離剤を紙若しくは合成樹脂フィルム表面に塗布したセパレータ上に、粘着剤を塗工し乾燥した後、粘着剤層を支持体表面に転写してもよい。粘着剤を塗工するには、基剤高分子(例えば、ゴム、アクリレート共重合体など)、及び必要に応じて添加剤成分を有機溶剤に均一に溶解または分散させた溶液を、支持体若しくはセパレータ上に塗布し、乾燥すればよい。粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、通常10〜100μm、好ましくは20〜70μm、より好ましくは30〜50μm程度である。
【0035】
剥離剤としては、シリコーン系または非シリコーン系が用いられるが、使用時の粘着テープ同士の背面への重ね貼り性の観点からは、非シリコーン系剥離剤が好ましく、例えば、ポリビニルアルコールとオクタデシルイソシアネートとの反応物、ポリエチレンイミンとオクタデシルイソシアネートとの反応物、ステアリルアクリレートを含む共重合体、官能基を有するモノマーとオクタデシルイソシアネートとの反応物を含む共重合体などが用いられる。剥離剤の塗布量は、通常0.1〜10g/m程度である。
【0036】
本発明では、ポリオレフィンフィルムからなる支持体単独あるいは該支持体の片面に粘着剤層を設けた粘着テープ原反の支持体面側に、多数の突起を備えた穿孔手段を、突起の温度をポリオレフィンの融点以上の温度に加熱しながら圧着して貫通孔を形成する。この方法を「熱穿孔法」と呼ぶ。この熱穿孔法によって、図1に示すように、ポリオレフィンフィルムからなる支持体1の表面に、多数の微細な貫通孔2が形成されるとともに、各貫通孔2の周辺領域には、突起の加熱圧着により生じた溶融部3が形成される。
【0037】
この溶融部3は、貫通孔(穿孔部)を中心としたすり鉢状の薄膜状になっている。溶融部3は、顕微鏡による観察によって、すり鉢状の形状とともに、溶融による変色や屈折率の差異により、ポリオレフィンフィルム本体と明瞭に区別することができる。本発明の医療用粘着テープは、貫通孔2の径が0.05〜0.5mmの範囲内であり、貫通孔2の周辺領域の溶融部3の径が0.2〜0.8mmの範囲内であり、該溶融部の長さ方向の径(C)に対する幅方向の径(D)の比(D/C)が0.5〜0.9の範囲内であり、かつ、幅方向の各溶融部間距離が0.1〜0.7mmの範囲内である。
【0038】
特に、貫通孔の周辺領域に形成される溶融部の長さ方向の径(C)に対する幅方向の径(D)の比(D/C)が0.5〜0.9の範囲内にあることによって、粘着テープの手切れ性が顕著に改善され、美麗な切断面が形成される。
【0039】
熱穿孔は、支持体と粘着剤層を含む粘着テープ全体を貫通する微小孔を形成するのが、皮膚への貼付時の通気性の観点から好ましい。したがって、熱穿孔は、ポリオレフィンフィルムからなる支持体の片面に粘着剤層を形成した後、該粘着剤層とは反対側のポリオレフィンフィルム面側に穿孔手段を加熱圧着する方法が好ましい。
【0040】
穿孔手段としては、例えば、表面に多数の突起を設けた穿孔ロールを用いることが、連続生産を行う上で好ましい。穿孔ロールの内部には、ヒータまたは熱媒(オイル)を内蔵させて、突起及び穿孔ロール表面の温度を制御する。この他、多数の突起を設けたエンドレスベルトを用いてもよい。
【0041】
支持体などの繰り出し部と巻き取り部の途中に、穿孔ロールと加圧ロールとを対向して配置し、粘着テープ原反の支持体面側が穿孔ロールの突起と接触するように穿孔ロールと加圧ロールとの間に導き連続的に熱穿孔する方法が好ましい。加圧ロールとしては、表面が平滑なステンレスロール、芯金上にシリコーンゴムを被覆した表面が平滑なゴムロールなどが挙げられる。
【0042】
粘着剤層の表面には、剥離紙を設けた状態であってもよい。熱穿孔は、剥離紙を除去してから行うことができるが、剥離紙が付着したままで行ってもよい。粘着剤層の表面に剥離紙が存在すると、熱穿孔時、剥離紙がクッション材として作用し、加圧ロールの表面が傷つきにくくなる。
【0043】
図2に示すように、穿孔ロール21は、その幅方向(図2の横方向)に直列した多数の四角錐状の突起(穿孔針)22がその回転方向(図2の縦方向)に間隔を置いて形成されたものである。図4に示すように、四角錐状の突起の底面(基端部)は、菱形を形成している。各突起は、該菱形の長辺の対角線が回転方向に平行に配列されるように穿孔ロール表面に形成されたものが好ましい。突起底面の菱形の対角線長さが0.3〜1.0mmの範囲内であり、該菱形の長辺の対角線長さ(A)に対する短辺の対角線長さ(B)の比(B/A)が0.5〜0.9の範囲内であり、かつ、幅方向に隣接する各突起の頂点間距離が0.3〜1.0mmの範囲内であることがより好ましい。該突起の高さは、0.2〜1.0mmの範囲内が好ましい。
【0044】
穿孔ロールの表面には、多数の突起が回転方向と幅方向に各々等間隔に直線状に整列配置されている。幅方向に隣あう突起頂点間距離は、0.3〜1.0mmの範囲内であることが好ましいが、この場合、短辺長さ以上の距離となり、短辺長さと同等の場合は、突起基底部同士が隣接することになる(図4参照)。回転方向に隣接する突起頂点間距離は、0.5〜2.0mmの範囲内が好ましい。
【0045】
熱穿孔時には、ポリオレフィンフィルムまたは粘着テープ原反の厚さと突起の高さとの関係から、各突起の先端部から途中までが該フィルムと接触し、基端部までは接触しないので、基端部同士が接触した形状の突起を有する穿孔手段を用いても、ポリオレフィンフィルムに独立した貫通孔及び周辺領域の溶融部を形成することができる。
【0046】
穿孔ロール等の穿孔手段を、突起の温度をポリオレフィンフィルムを形成するポリオレフィンの融点(Tm)以上の温度に加熱しながら、ポリオレフィンフィルム若しくは粘着テープ原反に圧着し、穿孔時に穿孔部周辺のフィルムを、その表面部を中心に溶融させて表面上略菱形で厚さ方向に穿孔部に向かって深くなるくぼみを設ける。
【0047】
ポリオレフィンの融点をTmと表記すると、突起の加熱温度は、通常〔Tm+10℃〕〜〔Tm+70℃〕、好ましくは〔Tm+20℃〕〜〔Tm+50℃〕の範囲内である。熱穿孔時の突起温度が低すぎると、貫通孔と溶融部を設けることが困難になる。突起温度が高すぎると、貫通孔が広がりすぎたり、粘着剤の劣化若しくは分解が生じるおそれがある。
【0048】
ポリオレフィンフィルム支持体または粘着テープ原反の流れ速度や穿孔手段の圧着力(例えば、ロール間の圧力)などは、突起の形状、突起の温度、フィルムの融点や厚みなどを考慮に入れて、形成される貫通孔の径が0.05〜0.5mmの範囲内、溶融部の径が0.2〜0.8mmの範囲内(突起の形状を反映し、幅方向の径は、回転方向の径よりも小さくなっている)、幅方向径(D)/長さ方向径(C)の比が0.5〜0.9の範囲内、幅方向の溶融部間距離が0.1〜0.7mmの範囲内となるような条件を選択する。これらを上記範囲内に制御することにより、最終的に、手切れ性と破断強度とのバランスが良好で、切り口が美しい粘着テープを得ることができる。
【0049】
ポリオレフィンフィルムまたは粘着テープ原反を加熱した穿孔ロールと加圧ロールとの間を通過させて圧着させる場合には、例えば、穿孔ロールまたは加圧ロールに取り付けられたエアシリンダーの調節により、両ロールの接触圧(線圧)を、好ましくは0.01〜20kg/cm、より好ましくは0.05〜10kg/cmの範囲内となるように調整することが望ましい。線圧は、付属の圧力ゲージにより読み取った圧力とエアシリンダー径とロール面長とから算出することができる。
【0050】
ポリオレフィンフィルムまたは粘着テープ原反を穿孔ロールと加圧ロールとの間を通過させる速度は、通常0.1〜50m/分、好ましくは0.5〜30m/分、より好ましくは1〜20m/分の範囲内である。突起の加熱温度が低い場合には速度を遅くし、突起の加熱温度が高い場合には速くすることにより、貫通孔の大きさや溶融部の大きさを調整することができる。
【0051】
以上のようにして穿孔を行った後は、穿孔の対象が支持体フィルムの場合は、粘着加工を施して粘着テープ原反とし、穿孔の対象が粘着テープ原反の場合は、剥離紙が積層されている場合は剥離紙を引き剥がして除去し(あるいは除去しながら)、剥離紙が介在していない場合はそのままの状態で、粘着テープ原反をレザー刃等により原反長さ方向に10〜50mm程度の細幅となるように裁断後、粘着剤面がフィルム面に積層するようにして適当な長さに巻き取ることにより製品である医療用粘着テープを得る。
【0052】
図3に、本発明の医療用粘着テープにおける貫通孔と溶融部の顕微鏡写真の一例を示す。図3の左図は、剥離紙/粘着剤層/ポリオレフィンフィルム支持体からなる層構成を有する粘着テープの断面図であり、貫通孔と溶融部が形成された状態を示している。図3の右図は、貫通孔部分の正面図であり、粘着テープの長さ方向(図3の上下方向)に長い貫通孔と溶融部とが形成されていることが示されている。
【0053】
図4(a)は、四角錐状の突起の配列状態の一例を示す上面図である。穿孔ロールの場合、図4(a)の上下方向が回転方向であり、その横方向が幅方向である。図4(b)は、回転方向の突起の断面図であり、図4(c)は、幅方向の突起の断面図である。突起の底部の菱形の対角線長さは、0.3〜1.0mmの範囲内である。該菱形の長辺の長さAは、通常0.4〜1.0mm、好ましくは0.5〜0.9mmの範囲内であり、短辺の長さBは、通常0.3〜0.9mm、好ましくは0.4〜0.8mmの範囲内である。B/Aの比は、好ましくは0.5〜0.9、より好ましくは0.6〜0.9の範囲内である。幅方向に隣接する突起頂点間距離vは、好ましくは0.3〜1.0mmである。各横列の突起間距離yは、通常0.4〜5mmの範囲内であり、ピッチxは、通常0.1〜4mmの範囲内である。突起の高さzは、好ましくは0.2〜1.0mmの範囲内である。
【0054】
本発明の医療用粘着テープの引張り破断強度は、好ましくは5〜30N/25mm、より好ましくは7〜25N/25mmの範囲内であり、破断伸度は、好ましくは40〜100%、より好ましくは45〜80%の範囲内である。本発明の医療用粘着テープの引裂き端裂抵抗力は、好ましくは1.9〜2.9N/25mm、より好ましくは2.0〜2.8N/25mmの範囲内であり、引裂き伝播抵抗力は、好ましくは0.9〜2.0N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmの範囲内である。
【0055】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。各種物性の測定法及び評価法は、下記の通りである。
【0056】
(1)貫通部及び溶融部の径などの測定:
穿孔表面を倍率50倍で電子顕微鏡写真をとり、貫通孔及び溶融部の長さを測定し、6点の平均値を求めた。
【0057】
(2)引裂き試験(引裂き端裂抵抗力、引裂き伝播低抗力):
25×78mm幅に裁断した試料片51に、図5に示すように、等脚台形に印53,54をつけた。引張試験機を用いて、つかみ間隔を10mmとして試料片の台形の短辺57を張り、長辺59を緩めて図5の52,55の部分をつかみ具で上下に挟み、次いで、引張速度1000mm/minで引き裂く時の応力を測定した。データは、最大荷重である初期荷重(引裂き端裂抵抗力)とその後比較的応力の安定する部分の平均値(引裂き伝播抵抗力)を求めた。
【0058】
(3)引張り試験:
JIS K−7115に準拠して、引張り試験機を用いて、温度23±2℃、相対湿度50±5%雰囲気下、幅25mmの試料をつかみ間隔100mmで伸長速度300mm/分で引張り、破断時の応力(破断強度)及び伸び(破断伸度)を測定した。
【0059】
[実施例1〜3、比較例1〜5]
直鎖状低密度ポリエチレン(密度=0.915g/m)100重量部に、平均粒径1.8μmの炭酸カルシウム120重量部、オレイン酸1.2重量部、及び精製ヒマシ油8重量部を加えて良く混合し、次いで、混合物を二軸押出機により200℃でストランド状に押し出し、ペレット化した。このぺレットを用いて、樹脂温度210℃で押出機のTダイからシート状に溶融押出して、約600μmの厚みの未延伸シートを得た。この未延伸シートを再加熱して、延伸温度85℃にて、テンター延伸法により、長さ方向(MD)及び横方向(TD)の両方向にそれぞれ約3倍の延伸倍率で二軸延伸した。延伸後、冷却ロールで冷却して、厚み80μmの二軸延伸フィルムを得た。
【0060】
次に、ポリビニルアルコールにオクタデシルイソシアネートを付加した剥離剤のトルエン溶液を該二軸延伸フィルムの片面に塗布・乾燥した。粘着剤として、イソノニルアクリレート/アクリル酸メトキシノナエチレングリコール/メタクリル酸エチレングリコール(共重合割合=83重量%/16重量%/1重量%)を共重合して得たアクリル系共重合体を用い、該共重合体(固形分)100重量部にコロネートL〔日本ポリウレタン工業(株)製〕0.6重量部を添加した粘着剤溶液(溶剤重量比:トルエン/酢酸エチル=3/1)を調製した。この粘着剤溶液を、表面にシリコーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、120℃で3分間乾燥した。続いて、二軸延伸フィルムの片面に、コロナ処理した後、前記の粘着剤層を塗布したセパレータの粘着剤層面と貼り合わせ(総厚180μm)、50℃で1週間熟成して、皮膚貼付用粘着テープ原反ロールを作製した。
【0061】
次に、該原反ロールを繰出しながら、多数の四角錐状の突起を設けた穿孔ロール(No.1〜7:表1参照)とステンレスロールとの間を穿孔ロール側が剥離剤処理面側になるようにして通過させて熱穿孔させることにより、原反に多数の貫通孔を設け、再度巻き取った。穿孔条件は、穿孔ロールの表面温度が175℃で、速度が3〜5m/分で行った。これを再度繰出して、剥離紙を引き剥がし除去しながら、25mm幅に裁断して、粘着剤表面が剥離剤処理表面に積層するように巻き取り皮膚貼付用の粘着テープを得た。各穿孔ロールの突起等の寸法は、表1に示し、各穿孔ロールで処理した粘着テープの評価結果は、表2に示した。
【0062】
【表1】
Figure 2004073483
【0063】
【表2】
Figure 2004073483
【0064】
(脚注)比較例5(穿孔処理前)のポリオレフィンフィルムの30%引張り抗張力は、17.7N/25mmであった。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟なプラスチックフィルム、殊に柔軟で高透湿性の微多孔性プラスチックフィルムを支持体として、ヒトの皮膚面への適用時に手切れ性がよく、貼付中に突っ張り感やごわごわ感などの違和感がなく、かつ、実用上十分な引張り強度を有する医療用粘着テープが提供される。また、本発明によれば、このような優れた特性を有する医療用粘着テープの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、貫通孔と溶融部が形成された粘着テープの支持体面側の顕微鏡写真である。
【図2】図2は、穿孔ロールの表面に形成された四角錐状の突起の顕微鏡写真である。
【図3】粘着テープに貫通孔と溶融部が形成された状態を示す顕微鏡写真であり、左図は、断面図であり、右図は、正面図である。
【図4】穿孔ロール上に形成される四角錐状の突起の配列状態を示す図であり、(a)は、上面図であり、(b)及び(c)は、断面図である。
【図5】図5は、引裂き試験(引裂き端裂抵抗力、引裂き伝播低抗力)における試料片の処理方法を示す説明図である。
【図6】図6は、引裂き試験(引裂き端裂抵抗力、引裂き伝播低抗力)における測定原理の説明図である。
【符号の説明】
1:ポリオレフィンフィルム、
2:貫通孔、
3:溶融部、
21:穿孔ロール基体、
22:四角錐状の突起(穿孔針)、
A:菱形の長辺、
B:菱形の短辺、
C:溶融部の長辺、
D:溶融部の短辺、
51:試料片、
52:試料片上部、
53:台形部分の上の折線、
54:台形部分の下の折線、
55:試料片下部、
56:試料片の上部左側の長さ、
57:等脚台形の短辺、
58:試料片の下部左側の長さ、
59:等脚台形の長辺。

Claims (8)

  1. 支持体の片面に粘着剤層が設けられた医療用粘着テープにおいて、
    (1)支持体がポリオレフィンフィルムであり、
    (2)該ポリオレフィンフィルムには、該フィルムの幅方向に直列した多数の貫通孔が該フィルムの長さ方向に間隔を置いて形成されているとともに、各貫通孔の周辺領域には溶融部が形成されており、
    (3)貫通孔の径が0.05〜0.5mmの範囲内であり、
    (4)貫通孔の周辺領域の溶融部の径が0.2〜0.8mmの範囲内であり、
    (5)溶融部の長さ方向の径(C)に対する幅方向の径(D)の比(D/C)が0.5〜0.9の範囲内であり、かつ、
    (6)幅方向の溶融部間距離が0.1〜0.7mmの範囲内である
    ことを特徴とする医療用粘着テープ。
  2. 周辺領域に溶融部が形成されている貫通孔が、多数の四角錐状の突起を備えた穿孔ロールの加熱圧着により形成されたものである請求項1記載の医療用粘着テープ。
  3. 支持体が、30%引張抗張力が25N/25mm以下、破断強度が35N/25mm以下、破断伸度が100%以上のポリオレフィンフィルムである請求項1記載の医療用粘着テープ。
  4. 支持体が、ポリオレフィンと無機微粒子とを含有する樹脂組成物から形成された一軸または二軸延伸微多孔性フィルムである請求項1記載の医療用粘着テープ。
  5. 支持体となるポリオレフィンフィルムの片面側に、あるいはポリオレフィンフィルムからなる支持体の片面に粘着剤層を形成した後、該粘着剤層とは反対側のポリオレフィンフィルム面側に、多数の四角錐状の突起を備えた穿孔ロールを加熱圧着して穿孔する工程を含む医療用粘着テープの製造方法であって、
    (I)該穿孔ロールとして、その幅方向に直列した多数の四角錐状の突起がその回転方向に間隔を置いて形成されたものであって、各四角錐状の突起の底面が菱形を形成しており、かつ、該菱形の長辺の対角線が回転方向に平行に配列されたものを使用し、そして、
    (II)各突起の温度をポリオレフィンの融点Tm+10℃からTm+70℃の範囲内の温度に加熱しながら穿孔ロールをポリオレフィンフィルム面に加熱圧着することを特徴とする医療用粘着テープの製造方法。
  6. 突起底面の菱形の対角線長さが0.3〜1.0mmの範囲内であり、該菱形の長辺の対角線長さ(A)に対する短辺の対角線長さ(B)の比(B/A)が0.5〜0.9の範囲内であり、かつ、幅方向に隣接する各突起の頂点間距離が0.3〜1.0mmの範囲内である穿孔ロールを使用する請求項5記載の製造方法。
  7. 支持体が、30%引張抗張力が25N/25mm以下、破断強度が35N/25mm以下、破断伸度が100%以上のポリオレフィンフィルムである請求項5記載の製造方法。
  8. 支持体が、ポリオレフィンと無機微粒子とを含有する樹脂組成物から形成された一軸または二軸延伸微多孔性フィルムである請求項5記載の製造方法。
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