JP2004072850A - 仮設電力ケーブル用接続体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明における課題は、仮設配電系統の末端部の電力ケーブルや接続体においても、その場において直ちに検電作業が行えるようにし、また仮設電力ケーブルが多数本輻輳している状態でも、課電状態をその場で正確に判断することができ、課電状態を誤認しないようにすることにある。
【解決手段】接続体の導体1に対して静電結合状態となりうるように、接続体の絶縁部2に円柱状またはリング状の検出電極4を埋め込み、この検出電極4の一部を露出させ、露出した検出電極4の一部を常時塞ぐとともに接地された開閉蓋5を設ける。また、検出電極の近傍に充電表示器を設け、検出電極に誘起される電圧を充電表示器に入力して課電表示を行うようにしてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】接続体の導体1に対して静電結合状態となりうるように、接続体の絶縁部2に円柱状またはリング状の検出電極4を埋め込み、この検出電極4の一部を露出させ、露出した検出電極4の一部を常時塞ぐとともに接地された開閉蓋5を設ける。また、検出電極の近傍に充電表示器を設け、検出電極に誘起される電圧を充電表示器に入力して課電表示を行うようにしてもよい。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、仮設配電線路工事に使用される仮設電力ケーブル用の接続体に関し、検電機能を付加し、作業安全性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、仮設配電系統を示すもので、恒久配電線路11から分岐された仮設の分岐線路12に開閉器13を設け、この開閉器13に仮設電力ケーブル14を接続し、この仮設電力ケーブル14の端末に接続体15を取り付け、この接続体15に別の仮設電力ケーブル14を接続するようになっている。
【0003】
さらに、必要に応じて、接続体15および仮設電力ケーブル14が順次接続されていくようになっており、その端末に各種電気機器が接続されるようになって仮設配電系統が構成されている。
このような仮設配電系統にあっては、作業安全上各電力ケーブル14・・や各種電気機器が課電状態にあるか否かを検知する必要がある。
【0004】
しかし、従来の仮設配電系統では、開閉器13に検電器を付設し、ここで課電状態であることを確認して、仮設電力ケーブル14の取り外し作業などを行っているため、その検電作業のためには、開閉器13の設置場所まで、そのたび毎にわざわざ、出向いて行かねばならなかった。
また、仮設電力ケーブル14・・が多数本使用現場において輻輳して使用されている場合には、離れた場所にある開閉器13での確認を正確に行うことが非常に面倒で手間がかかるなどの不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、仮設配電系統の末端部の電力ケーブルや接続体においても、その場において直ちに検電作業が行えるようにし、また仮設電力ケーブルが多数本輻輳している状態でも、課電状態にあることをその場で正確に判断することができ、課電状態を誤認しないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の一部を露出させ、露出した検出電極の一部を常時塞ぐとともに接地された開閉蓋を設けたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体である。
【0007】
請求項2にかかる発明は、検出電極が円柱状であって、その一方の端部が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体である。
請求項3にかかる発明は、検出電極がリング状であって、その外周面が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体である。
【0008】
請求項4にかかる発明は、仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の外側に充電表示器を設け、検出電極に誘起される電圧を充電表示器に入力して課電表示を行うようにしたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
本発明での接続体とは、仮設電力ケーブルの末端や各種電力機器に取り付けられて、他の電力機器や他の仮設電力ケーブルと接続するための一種のコネクタを言い、さらにケーブル端末に取り付けられた接続体と別のケーブル端末に取り付けられた接続体とを繋ぐ中間の接続体もこれに包含されるものとする。
【0010】
図1は、この発明の仮設電力ケーブル用接続体の第1の例を示すもので、3個接続用の例である。
図中符号1は、導体を示す。この導体1は、T字状の外形を有するもので、それぞれの端部が接続体の接続用の開口に臨むようになっている。
【0011】
この導体1は、合成ゴム、合成樹脂など電気絶縁材料からなる円筒状の絶縁部2によって包囲されている。この絶縁部2の外周は、半導電性ゴムや半導電性合成樹脂からなるシールド層3に包囲されており、このシールド部3は接地されている。シールド部3の一部には開口部が形成されている。
【0012】
この開口部には、上記絶縁部2の一部が筒状になって延出しており、この筒状の部分には、金属などの導体からなる円柱状の検出電極4が埋め込まれた状態で設けられている。この検出電極4の一方の端面は、絶縁部2から露出して外方に面している。この検出電極4は、導体1に対して静電結合状態となりうるようになっており、導体1に課電されると、この課電電圧に応じた誘起電圧がこれに誘起されるようになっている。
【0013】
また、この検出電極4の表面に露出した端面は、開閉蓋5により常時塞がれている。この開閉蓋5は、導電性ゴムや金属などの導電性材料からなるもので、電気的にシールド部3と導通されており、必要時にこれを開くことにより検出電極4の端面が外部に露出するようになっている。
さらに、開閉蓋5以外の部分は、ステンレス鋼、黄銅などの金属からなる外装体6で覆われている。
【0014】
このような接続体では、導体1が課電状態となると、導体1に印加される印加電圧に応じた誘起電圧が導体1と静電結合状態されている検出電極4に誘起されることになる。
検電作業は、開閉蓋5を開き、検出電極4の端面に、例えばネオンランプ式検電器の先端部を接触させ、ネオンランプが発光するか否かを判別することで行われる。
【0015】
このような検電部を有する接続体を用いることで、仮設電力ケーブルの末端部においても検電作業を実施することができる。このため、電力ケーブルの取り外しなどの作業箇所において、作業者本人がすぐに検電確認を行え、取り外し作業などの確実性、安全性が向上し、作業者が精神的ストレスから解放される。
また、検電のために離れた位置にある開閉器などに移動する時間、手間が削減できる。さらに、仮設配電系統の末端において、多数の仮設電力ケーブルが輻輳していても、正確に課電状態にあるものを判別することができる。
【0016】
図2は、本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第2の例を示すもので、2個接続用のものである。図2において、図1と共通部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0017】
この例では、導体1は直棒状であり、この導体1は円筒状の絶縁部2で包囲され、この絶縁部2の外周は円筒状のシールド部3で被覆されている。このシールド部3は、その長手方向のほぼ中間位置の表面側の部分において、絶縁部2で分断されており、この分断した部分の絶縁部2には検出電極4が埋め込まれて設けられている。
【0018】
この検出電極4は、その外形が幅5〜15mm、厚さ1.5〜10mmのリング状であって、その外周面が絶縁部2から露出し、外方に向いている。この検出電極4の外側には、円筒状の開閉蓋5が着脱自在に取り付けられており、この開閉蓋5の長手方向の両端部分は、シールド部3に接触しており、開閉蓋5がシールド部3を介して接地されている。また、円筒状の外装体6がシールド部3の外側に設けられており、この外装体6の中間部分は開閉蓋5によって分断されている。
この例の接続体でも、必要に応じて開閉蓋5を開き、露出した検出電極4に検電器の先端部を接触させることで、検電作業が行える。
【0019】
この第2の例の接続体においても、先の第1の例と同様の作用効果が得られる他、検出電極4の導体1に対して対峙するリング状体の面積を大きくしたり小さくしたりすることができるので、これに誘起される誘起電圧も大きくしたり小さくしたりすることができ、導体1に印加される電圧が高い場合には、作業者の安全の観点から小さな幅のリング状体とした接続体を使用し、電圧が低い場合には、大きな幅のリング状体とした接続体を使用する等の現場における作業対応が的確に行える。
また、接続体の全周にわたって検出電極4を露出できるため、検電作業範囲を拡大することができ、検電器を種々の方向から検出電極4に容易に接触させることができる。
【0020】
図3は、この発明の仮設電力ケーブル用接続体の第3の例を示すものである。この例の接続体は、2個接続用のものであり、先の例のものと同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】
この例の接続体では、絶縁部2に円板状の検出電極4を埋め込み、この検出電極4の外側に充電表示器7を設けたものである。
この充電表示器7は、検出電極4と接する部分に設けられ、検出電極4に誘起される電圧を入力する入力接点(図示せず)と、シールド部3に接する部分に設けられ、シールド部3と導通する接地接点(図示せず)を備え、入力接点からの誘起電圧を検知して、課電状態を表示する機能を有するもので、発光ダイオード、液晶表示素子、ブザーなどが具体例として挙げられる。
【0022】
図4は、上述の充電表示器7の具体例を示すもので、この例のものは液晶表示素子である。図4において、符号31は入力接点、32は接地接点、33は透明板、34は液晶素子、35は回路素子、36は保護ケースを示す。上記入力接点31は検出電極4に導通し、接地接点32はシールド部3に導通している。入力接点31にしきい値以上の電圧が印加されると、回路素子35が働き、荷電状態を意味する「充」の文字が液晶素子34に表示されるようになっている。
【0023】
この例の接続体では、導体1が課電状態にある場合には、検出電極4に誘起電圧が誘起され、この誘起電圧が入力接点を介して充電表示器7に入力されて、充電表示器7は、導体1が課電状態であることを表示する。
したがって、開閉蓋を開くことや検電器を接触させる手間を必要とせず、その場で常時課電状態を監視することが可能である。一方、充電表示器7を取り外せば、従来通り検電器をさせる検電も可能となる。また、充電表示器7を外し、検出電極4と充電表示器7の入力接点との間を結線すれば、離れた地点での検電が可能となる。
【0024】
図5は、本発明の接続体を用いた仮設電力ケーブルの接続例を示すものである。
第1の仮設電力ケーブルAの端末および第2の仮設電力ケーブルBの端末には、それぞれ検電部が設けられた端末用接続体21、22が取り付けられており、この第1の電力ケーブルAと第2の電力ケーブルBとの間には、両者を繋ぐ2個接続用の検電部が設けられた接続体Cが接続されている。
【0025】
この接続体Cは、異なる端末用接続体を有する電力ケーブルの接続のための異種接続用のものであり、先に示した例での検電部を有している。
この接続系統においても、個々の電力ケーブルの端末の接続体21、22の検電部および中間の接続体Cの検電部において、検電作業を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の仮設電力ケーブル用接続体によれば、その接続体自体に検電部を有するものであるので、仮設電力ケーブルの末端部においても検電作業を実施することができる。このため、電力ケーブルの取り外しなどの作業箇所において、作業者本人がすぐに検電確認を行え、取り外し作業などの確実性、安全性が向上し、作業者が精神的ストレスから解放される。また、検電のために離れた位置にある開閉器などに移動する時間、手間が削減できる。さらに、仮設配電系統の末端において、多数の仮設電力ケーブルが輻輳していても、正確に課電状態にあるものを判別することができる。
【0027】
また、検出電極にリング状のものを使用することで、検出電極の面積を大きくすることができるので、これに誘起される誘起電圧を大きくすることができ、導体に印加される電圧が低い場合などには好適となる。また、接続体の全周にわたって検出電極を外部に露出できるため、検電作業範囲を拡大することができ、検電器を種々の方向から検出電極に容易に接触させることができる。
【0028】
さらに、充電表示器を設けたものでは、導体が課電状態にある場合に、検出電極に誘起電圧が誘起され、この誘起電圧が入力接点を介して充電表示器に入力されて、充電表示器は、導体が課電状態であることを表示する。このため、開閉蓋を開くことや検電器を接触させる手間を必要とせず、その場で常時課電状態を監視することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第1の例を示す部分断面した側面図である。
【図2】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第2の例を示す部分断面した側面図である。
【図3】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第3の例を示す部分断面した側面図である。
【図4】本発明で使用される充電表示器の具体例を示す一部断面視した側面図である。
【図5】本発明での仮設電力ケーブル用接続体を使用した仮設電力ケーブルの接続例を示す概略構成図である。
【図6】従来の仮設配電系統の例を示す概略系統図である。
【符号の説明】
1・・・導体、2・・・絶縁部、3・・・シールド部、4・・・検出電極、5・・・開閉蓋、7・・・充電表示器。
【発明の属する技術分野】
この発明は、仮設配電線路工事に使用される仮設電力ケーブル用の接続体に関し、検電機能を付加し、作業安全性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、仮設配電系統を示すもので、恒久配電線路11から分岐された仮設の分岐線路12に開閉器13を設け、この開閉器13に仮設電力ケーブル14を接続し、この仮設電力ケーブル14の端末に接続体15を取り付け、この接続体15に別の仮設電力ケーブル14を接続するようになっている。
【0003】
さらに、必要に応じて、接続体15および仮設電力ケーブル14が順次接続されていくようになっており、その端末に各種電気機器が接続されるようになって仮設配電系統が構成されている。
このような仮設配電系統にあっては、作業安全上各電力ケーブル14・・や各種電気機器が課電状態にあるか否かを検知する必要がある。
【0004】
しかし、従来の仮設配電系統では、開閉器13に検電器を付設し、ここで課電状態であることを確認して、仮設電力ケーブル14の取り外し作業などを行っているため、その検電作業のためには、開閉器13の設置場所まで、そのたび毎にわざわざ、出向いて行かねばならなかった。
また、仮設電力ケーブル14・・が多数本使用現場において輻輳して使用されている場合には、離れた場所にある開閉器13での確認を正確に行うことが非常に面倒で手間がかかるなどの不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、仮設配電系統の末端部の電力ケーブルや接続体においても、その場において直ちに検電作業が行えるようにし、また仮設電力ケーブルが多数本輻輳している状態でも、課電状態にあることをその場で正確に判断することができ、課電状態を誤認しないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の一部を露出させ、露出した検出電極の一部を常時塞ぐとともに接地された開閉蓋を設けたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体である。
【0007】
請求項2にかかる発明は、検出電極が円柱状であって、その一方の端部が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体である。
請求項3にかかる発明は、検出電極がリング状であって、その外周面が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体である。
【0008】
請求項4にかかる発明は、仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の外側に充電表示器を設け、検出電極に誘起される電圧を充電表示器に入力して課電表示を行うようにしたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
本発明での接続体とは、仮設電力ケーブルの末端や各種電力機器に取り付けられて、他の電力機器や他の仮設電力ケーブルと接続するための一種のコネクタを言い、さらにケーブル端末に取り付けられた接続体と別のケーブル端末に取り付けられた接続体とを繋ぐ中間の接続体もこれに包含されるものとする。
【0010】
図1は、この発明の仮設電力ケーブル用接続体の第1の例を示すもので、3個接続用の例である。
図中符号1は、導体を示す。この導体1は、T字状の外形を有するもので、それぞれの端部が接続体の接続用の開口に臨むようになっている。
【0011】
この導体1は、合成ゴム、合成樹脂など電気絶縁材料からなる円筒状の絶縁部2によって包囲されている。この絶縁部2の外周は、半導電性ゴムや半導電性合成樹脂からなるシールド層3に包囲されており、このシールド部3は接地されている。シールド部3の一部には開口部が形成されている。
【0012】
この開口部には、上記絶縁部2の一部が筒状になって延出しており、この筒状の部分には、金属などの導体からなる円柱状の検出電極4が埋め込まれた状態で設けられている。この検出電極4の一方の端面は、絶縁部2から露出して外方に面している。この検出電極4は、導体1に対して静電結合状態となりうるようになっており、導体1に課電されると、この課電電圧に応じた誘起電圧がこれに誘起されるようになっている。
【0013】
また、この検出電極4の表面に露出した端面は、開閉蓋5により常時塞がれている。この開閉蓋5は、導電性ゴムや金属などの導電性材料からなるもので、電気的にシールド部3と導通されており、必要時にこれを開くことにより検出電極4の端面が外部に露出するようになっている。
さらに、開閉蓋5以外の部分は、ステンレス鋼、黄銅などの金属からなる外装体6で覆われている。
【0014】
このような接続体では、導体1が課電状態となると、導体1に印加される印加電圧に応じた誘起電圧が導体1と静電結合状態されている検出電極4に誘起されることになる。
検電作業は、開閉蓋5を開き、検出電極4の端面に、例えばネオンランプ式検電器の先端部を接触させ、ネオンランプが発光するか否かを判別することで行われる。
【0015】
このような検電部を有する接続体を用いることで、仮設電力ケーブルの末端部においても検電作業を実施することができる。このため、電力ケーブルの取り外しなどの作業箇所において、作業者本人がすぐに検電確認を行え、取り外し作業などの確実性、安全性が向上し、作業者が精神的ストレスから解放される。
また、検電のために離れた位置にある開閉器などに移動する時間、手間が削減できる。さらに、仮設配電系統の末端において、多数の仮設電力ケーブルが輻輳していても、正確に課電状態にあるものを判別することができる。
【0016】
図2は、本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第2の例を示すもので、2個接続用のものである。図2において、図1と共通部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0017】
この例では、導体1は直棒状であり、この導体1は円筒状の絶縁部2で包囲され、この絶縁部2の外周は円筒状のシールド部3で被覆されている。このシールド部3は、その長手方向のほぼ中間位置の表面側の部分において、絶縁部2で分断されており、この分断した部分の絶縁部2には検出電極4が埋め込まれて設けられている。
【0018】
この検出電極4は、その外形が幅5〜15mm、厚さ1.5〜10mmのリング状であって、その外周面が絶縁部2から露出し、外方に向いている。この検出電極4の外側には、円筒状の開閉蓋5が着脱自在に取り付けられており、この開閉蓋5の長手方向の両端部分は、シールド部3に接触しており、開閉蓋5がシールド部3を介して接地されている。また、円筒状の外装体6がシールド部3の外側に設けられており、この外装体6の中間部分は開閉蓋5によって分断されている。
この例の接続体でも、必要に応じて開閉蓋5を開き、露出した検出電極4に検電器の先端部を接触させることで、検電作業が行える。
【0019】
この第2の例の接続体においても、先の第1の例と同様の作用効果が得られる他、検出電極4の導体1に対して対峙するリング状体の面積を大きくしたり小さくしたりすることができるので、これに誘起される誘起電圧も大きくしたり小さくしたりすることができ、導体1に印加される電圧が高い場合には、作業者の安全の観点から小さな幅のリング状体とした接続体を使用し、電圧が低い場合には、大きな幅のリング状体とした接続体を使用する等の現場における作業対応が的確に行える。
また、接続体の全周にわたって検出電極4を露出できるため、検電作業範囲を拡大することができ、検電器を種々の方向から検出電極4に容易に接触させることができる。
【0020】
図3は、この発明の仮設電力ケーブル用接続体の第3の例を示すものである。この例の接続体は、2個接続用のものであり、先の例のものと同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】
この例の接続体では、絶縁部2に円板状の検出電極4を埋め込み、この検出電極4の外側に充電表示器7を設けたものである。
この充電表示器7は、検出電極4と接する部分に設けられ、検出電極4に誘起される電圧を入力する入力接点(図示せず)と、シールド部3に接する部分に設けられ、シールド部3と導通する接地接点(図示せず)を備え、入力接点からの誘起電圧を検知して、課電状態を表示する機能を有するもので、発光ダイオード、液晶表示素子、ブザーなどが具体例として挙げられる。
【0022】
図4は、上述の充電表示器7の具体例を示すもので、この例のものは液晶表示素子である。図4において、符号31は入力接点、32は接地接点、33は透明板、34は液晶素子、35は回路素子、36は保護ケースを示す。上記入力接点31は検出電極4に導通し、接地接点32はシールド部3に導通している。入力接点31にしきい値以上の電圧が印加されると、回路素子35が働き、荷電状態を意味する「充」の文字が液晶素子34に表示されるようになっている。
【0023】
この例の接続体では、導体1が課電状態にある場合には、検出電極4に誘起電圧が誘起され、この誘起電圧が入力接点を介して充電表示器7に入力されて、充電表示器7は、導体1が課電状態であることを表示する。
したがって、開閉蓋を開くことや検電器を接触させる手間を必要とせず、その場で常時課電状態を監視することが可能である。一方、充電表示器7を取り外せば、従来通り検電器をさせる検電も可能となる。また、充電表示器7を外し、検出電極4と充電表示器7の入力接点との間を結線すれば、離れた地点での検電が可能となる。
【0024】
図5は、本発明の接続体を用いた仮設電力ケーブルの接続例を示すものである。
第1の仮設電力ケーブルAの端末および第2の仮設電力ケーブルBの端末には、それぞれ検電部が設けられた端末用接続体21、22が取り付けられており、この第1の電力ケーブルAと第2の電力ケーブルBとの間には、両者を繋ぐ2個接続用の検電部が設けられた接続体Cが接続されている。
【0025】
この接続体Cは、異なる端末用接続体を有する電力ケーブルの接続のための異種接続用のものであり、先に示した例での検電部を有している。
この接続系統においても、個々の電力ケーブルの端末の接続体21、22の検電部および中間の接続体Cの検電部において、検電作業を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の仮設電力ケーブル用接続体によれば、その接続体自体に検電部を有するものであるので、仮設電力ケーブルの末端部においても検電作業を実施することができる。このため、電力ケーブルの取り外しなどの作業箇所において、作業者本人がすぐに検電確認を行え、取り外し作業などの確実性、安全性が向上し、作業者が精神的ストレスから解放される。また、検電のために離れた位置にある開閉器などに移動する時間、手間が削減できる。さらに、仮設配電系統の末端において、多数の仮設電力ケーブルが輻輳していても、正確に課電状態にあるものを判別することができる。
【0027】
また、検出電極にリング状のものを使用することで、検出電極の面積を大きくすることができるので、これに誘起される誘起電圧を大きくすることができ、導体に印加される電圧が低い場合などには好適となる。また、接続体の全周にわたって検出電極を外部に露出できるため、検電作業範囲を拡大することができ、検電器を種々の方向から検出電極に容易に接触させることができる。
【0028】
さらに、充電表示器を設けたものでは、導体が課電状態にある場合に、検出電極に誘起電圧が誘起され、この誘起電圧が入力接点を介して充電表示器に入力されて、充電表示器は、導体が課電状態であることを表示する。このため、開閉蓋を開くことや検電器を接触させる手間を必要とせず、その場で常時課電状態を監視することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第1の例を示す部分断面した側面図である。
【図2】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第2の例を示す部分断面した側面図である。
【図3】本発明の仮設電力ケーブル用接続体の第3の例を示す部分断面した側面図である。
【図4】本発明で使用される充電表示器の具体例を示す一部断面視した側面図である。
【図5】本発明での仮設電力ケーブル用接続体を使用した仮設電力ケーブルの接続例を示す概略構成図である。
【図6】従来の仮設配電系統の例を示す概略系統図である。
【符号の説明】
1・・・導体、2・・・絶縁部、3・・・シールド部、4・・・検出電極、5・・・開閉蓋、7・・・充電表示器。
Claims (4)
- 仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、
接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の一部を露出させ、露出した検出電極の一部を常時塞ぐとともに接地された開閉蓋を設けたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体。 - 検出電極が円柱状であって、その一方の端部が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体。
- 検出電極がリング状であって、その外周面が露出していることを特徴とする請求項1記載の仮設電力ケーブル用接続体。
- 仮設電力ケーブルの接続に使用される検電部を備えた接続体であって、
接続体の導体に対して静電結合状態となりうるように、接続体内の導体を包囲している絶縁部に検出電極を埋め込み、この検出電極の外側に充電表示器を設け、検出電極に誘起される電圧を充電表示器に入力して課電表示を行うようにしたことを特徴とする仮設電力ケーブル用接続体。
Priority Applications (1)
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JP2002226623A JP2004072850A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 仮設電力ケーブル用接続体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002226623A JP2004072850A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 仮設電力ケーブル用接続体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004072850A true JP2004072850A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32013910
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010239859A (ja) * | 2009-03-10 | 2010-10-21 | Kyushu Electric Power Co Inc | 充電表示器 |
KR101469892B1 (ko) * | 2014-05-16 | 2014-12-08 | 주식회사 평일 | 검전기 내장 접지형 엘보커넥터 |
-
2002
- 2002-08-02 JP JP2002226623A patent/JP2004072850A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015174572A1 (ko) * | 2014-05-16 | 2015-11-19 | 주식회사 평일 | 검전기 내장 접지형 엘보커넥터 |
US9806463B2 (en) | 2014-05-16 | 2017-10-31 | Pyungil Co., Ltd. | Grounding type elbow connector having electroscope therein |
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