JP2004072822A - 電動機 - Google Patents

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濱岡 文夫
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Abstract

【課題】小型でトルク密度の大きい電動機を提供する。
【解決手段】電動機10のロータ12は、回転軸RA方向に直列に連結された2個のロータ磁極12a、12bによって構成されるとともに、各々の角柱状磁極11はロータ磁極12a、12bに対して、各々その半径方向外側に所定の間隔を備えて対向するように配置した2個の外周磁極11a2、11a3と、外周磁極11a2、11a3をロータ12の回転軸RA方向に互いに連結する軸方向磁路11a1によって構成されている。ロータ磁極12a、12bを各々円周上分割した磁極ユニット12a1〜12a4、12b1〜12b4の間には、ユニット間磁石17a1〜17a4、17b1〜17b4を配設した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円周状に配置されたステータと、その半径方向内側において回転するロータを備えた電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機に関する従来技術としては、図13に示したものがある。これは、円筒状のステータ131内に励磁巻線(図示せず)を収める為に、一般に半閉のスロット132が円周方向に多数加工されており、隣り合う、または所定の間隔で配置された2つのスロット132を用いて導体を巻き付けて励磁コイルを形成し、これらに3相交流を印加することによってステータ131の磁極(磁極歯)133を励磁して磁界を発生させ、この磁界によってロータ134の磁石135を吸引または反発させて駆動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術については、多数設けられたスロット132のために、ステータ131の磁極歯133の断面積を十分にとることができず、磁束密度が増大し、ステータ131とロータ134の間を通る磁束(図13に破線矢印にて示す)の数が制約を受ける。ステータ131とロータ134間に通る磁束の数は、電動機の出力(ロータ回転トルク)を左右する重要な要素であるため出力も低下する。
【0004】
ステータ131とロータ134の間を通る磁束の数を多くするために、スロット132の面積を少なくして、ステータ131の磁極歯133の断面積を大きくすることはできるが、ステータ131とロータ134の間において、所詮、磁束はロータ134の回転軸に垂直な面内のみに通っているため、電動機の外形寸法を大きくしない限り、その数を飛躍的に多くすることはできない。
【0005】
【発明の概要】
本発明の目的は、前記した従来技術の課題を解消するもので、小型でトルク密度の大きい電動機を提供することである。本発明の第1の発明においては、回転軸方向に複数個直列に連結されたロータ磁極を含むとともに、前記複数個のロータ磁極が各々、円周上を複数の磁極ユニットに分割されたロータ、および前記ロータの複数個のロータ磁極に対して、各々その半径方向外側に所定の間隔を備えて対向するように配置された複数個の外周磁極と、前記複数個の外周磁極を前記ロータの回転軸方向に互いに連結する軸方向磁路を含んだステータ磁極を円周上に複数個配設したステータを備え、前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極と、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極との間で、互いにロータ回転軸方向に対応する位置にある磁極ユニット同士を結合するように、前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極から前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極へ向けて、前記ステータ磁極のうちの1つを介して磁束が通るとともに、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極と、前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極との間で、前記磁束によって結ばれた磁極ユニットのそれぞれ隣に位置し、互いにロータ回転軸方向に対応する位置にある磁極ユニット同士を結ぶように、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極から前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極へ向けて、前記磁束が通ったステータ磁極の隣に位置するステータ磁極を介して磁束が通ることにより、閉磁路が成立することを特徴とする電動機とした。
【0006】
この第1の発明の構成によれば、ステータとロータ間において、磁束がロータの回転軸方向およびロータの回転軸に垂直な面内に通るようになる。すなわち磁束が3次元方向に進むため、同一磁束がステータとロータ間の空隙を通過する回数が増加し、体積を変えずにトルク密度の大きい電動機とすることができる。
【0007】
また、本発明の第2の発明においては、回転軸方向に複数個直列に連結されたロータ磁極を含むとともに、前記複数個のロータ磁極が各々、円周上を複数の磁極ユニットに分割されたロータ、および前記ロータの複数個のロータ磁極に対して、各々その半径方向外側に所定の間隔を備えて対向するように配置された複数個の外周磁極と、前記複数個の外周磁極を前記ロータの回転軸方向に互いに連結する軸方向磁路を含んだステータ磁極を円周上に複数個配設したステータを備え、更に、前記複数個のロータ磁極の内の少なくとも2個のロータ磁極の、各々の隣合った磁極ユニットの間に、ユニット間磁石を配設したことを特徴とする電動機とした。
【0008】
この第2の発明の構成によれば、隣合った磁極ユニットの間に、ユニット間磁石を配設したため、ステータとロータ間において、磁束がロータの回転軸方向およびロータの回転軸に垂直な面内に通るため、ステータとロータ間の磁束の利用回数を増やすことができ、体積を変えずに、トルク密度の大きい電動機とすることができる。
【0009】
また、本発明の第1の詳細な構成においては、前記ロータは回転軸方向に直列に連結される3個の前記ロータ磁極を備え、前記各々のステータ磁極は前記3個のロータ磁極に対して各々対向するように配置された3個の前記外周磁極と、前記3個の外周磁極を互いに連結する2個の前記軸方向磁路を備えたことを特徴とする第2の発明記載の電動機とした。
【0010】
この本発明の第1の詳細な構成によれば、3個のロータ磁極を結合する、軸方向磁路によって磁束が左右に2分されるから、軸方向磁路の高さ、即ちステータの外径が小さくなり、且つ軸方向磁路の長さの増分だけ磁石量を増やすことができ、よりトルク密度の大きい電動機とすることができる。
【0011】
また、本発明の第2の詳細な構成においては、前記ロータ磁極の内の特定のロータ磁極の前記ステータ磁極と対向する外周面に部分的にカット部を設けたことを特徴とする第2の発明記載の電動機とした。
【0012】
この本発明の第2の詳細な構成によれば、ロータ磁極のステータと対向する外周面に部分的にカット部を設けたため、ステータとロータ間に磁石トルクあるいは誘導トルク以外に、部分的にリラクタンストルクが発生し、ロータの回転トルクを増大させることができる。
【0013】
また、本発明の第3の詳細な構成においては、前記ステータ磁極は、角柱状磁極であることを特徴とする第2の発明記載の電動機とした。
【0014】
この本発明の第3の詳細な構成によれば、ステータが複数の角柱状磁極によって構成されているため、励磁コイルを整列巻きでき、コイル巻線の作業性が向上するとともに、コイル占積率が向上し、コイルの熱放散性が改善される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図1乃至図3を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態による電動機10の、ロータ回転軸RA(図2に示す)に垂直な面でカットした時の断面図(図2の1−1断面図)、図2はロータ回転軸RAに沿ってカットした時の断面図(図1の2−2断面図)、図3(a)はステータSTを構成する本発明のステータ磁極に該当する角柱状磁極11の側面断面図(図3(b)の3−3断面図)、図3(b)は角柱状磁極11の正面図、図3(c)は図3(b)の側面図である。
【0016】
図3(a)に側面断面図を示した角柱状磁極11は、円周上に6個集まってステータSTを構成しており、それぞれ軸方向磁路11a1と、軸方向磁路11a1によってロータ回転軸RA方向に連結された外周磁極11a2および11a3で構成されたU字形の強磁性材料から成る角柱状磁極片11aと、同じくU字形をした磁気的セパレータ11bを交互に組合せて構成される。
【0017】
角柱状磁極11は図1に示すように、ロータ12を取り囲んでヨーク13上に所定の間隔で所定数(本実施の形態においては6個)配設されている(図1において1つの角柱状磁極11のみに符号を付す)。図2にあるように、ヨーク13の両端にはブラケット14が固着され、ブラケット14の中心には軸受15を介してロータ12の回転軸であるロータシャフト16が回転可能に支承される。
【0018】
また、各々の角柱状磁極11の外周磁極11a2および11a3には、各々励磁コイル11c1および11c2を装着する。これらの励磁コイル11c1および11c2は、同一方向に磁束を発生するように、互に逆極性に接続されている。尚、上述したように外周磁極11a2および11a3に励磁コイル11c1および11c2を装着する代りに、軸方向磁路11a1に励磁コイルを装着してもよい。
【0019】
ロータ12は、ロータ回転軸RA方向に互いに直列に連結された2個のロータ磁極12aおよび12bにて構成され、これらは、それぞれ円周上4個の磁極ユニット12a1〜12a4および12b1〜12b4に分割されている。ロータ磁極12aおよび12bは、上述した角柱状磁極11の外周磁極11a2および11a3に対して半径方向内側に所定間隔隔てて対向している。各磁極ユニット12a1〜12a4および12b1〜12b4は、ロータシャフト16の近傍に埋設され、ロータ回転軸方向に延在した軸方向磁石12a11〜12a41および12b11〜12b41を備えている。
【0020】
更に、各磁極ユニット12a1〜12a4および12b1〜12b4は、軸方向磁石12a11〜12a41および12b11〜12b41と同極性で、径方向に延在した側端磁石12a12〜12a42、12a13〜12a43および12b12〜12b42、12b13〜12b43を備えている。ここで、隣合う磁極ユニット間では、軸方向磁石12a11〜12a41および12b11〜12b41、側端磁石12a12〜12a42、12a13〜12a43および12b12〜12b42、12b13〜12b43の極性は逆になるように設置している。尚、軸方向磁石12a11〜12a41および12b11〜12b41あるいは側端磁石12a12〜12a42、12a13〜12a43、12b12〜12b42および12b13〜12b43は必ずしも必要としない。但し、ロータ12の構造によっては、軸方向磁石12a11とこれに対向する12a31および12b11とこれと対向する12b31を埋設し、他方軸方向磁石12a41とこれに対向する12a31および12b41とこれに対する12b21を埋設しない構成とするか、又は上記の埋設磁石と埋設しない磁石を反対にした構成とする。(図10参照)
【0021】
更に、各磁極ユニット12a1〜12a4および12b1〜12b4の隣合った2つの各磁極ユニット間には、それぞれロータ12の回転軸RA方向に延在し、軸方向磁石12a11〜12a41、12b11〜12b41および側端磁石12a12〜12a42、12a13〜12a43、12b12〜12b42、12b13〜12b43と同極性のユニット間磁石17a1〜17a4および17b1〜17b4が設置されている(各ロータ磁極12aおよび12bは、4個ずつのユニット間磁石17a1〜17a4および17b1〜17b4を備えている)。上述した各磁石の配置は、ロータ12の模式的な展開図である図10に示している。
【0022】
以下に、本実施の形態による電動機10において、発生する磁束について説明する。ロータ12の軸方向磁石12a11〜12a41および12b11〜12b41の磁束(図2において2点鎖線で示す)、側端磁石12a12〜12a42および12b13〜12b43の磁束(図2において1点鎖線で示す)および側端磁石12a13〜12a43および12b12〜12b42の磁束(図2において破線で示す)は、ロータ12のロータ磁極12aおよび角柱状磁極11の外周磁極11a2、更に軸方向磁路11a1を通り、外周磁極11a3、ロータ12のロータ磁極12bを経て、それぞれ軸方向磁石12b11〜12b41、側端磁石12b13〜12b43および12b12〜12b42を通って、各磁石12a11〜12a41、12a12〜12a42および12a13〜12a43の反対磁極に入って各々閉磁路を形成する。
【0023】
従って、或る時刻tに外周磁極11a2および11a3とロータ12の磁極ユニット12a1および12b1が対向した時、励磁コイル11c1および11c2に外部電源から交流電圧を印加すると、これら励磁コイル11c1および11c2の電流によって発生する磁界と、上述した閉磁路を構成している直流磁束間に、吸引力または反発力が発生して、ロータ12がステータSTに対して回転する。
【0024】
その後、次の印加交流電圧の逆極性の時刻tには、外周磁極11a2および11a3の対向面には、ロータ12の回転によってロータ12の次の反対極性の磁極ユニット12a2および12b2が来ているため、外周磁極11a2および11a3を通る直流磁束の方向が反対となる。ここで、時刻tでは時刻tとは逆極性の交流電流が流されているため、励磁コイル11c1および11c2の電流によって発生する磁界と、外周磁極11a2および11a3を通る直流磁束間にも吸引力または反発力が働きロータは回転を続ける。
【0025】
次に、図11を用いて、電動機10のユニット間磁石17a1〜17a4および17b1〜17b4に起因する磁束について説明する。図11は、電動機10のユニット間磁石17a1〜17a4および17b1〜17b4に起因する磁束について説明するための模式的な図であって、図において説明の便宜上、角柱状磁極11は円周上に4個配置されているものとし、そのうち、3個のみ図示する。ユニット間磁石17a1〜17a4および17b1〜17b4に起因する磁束は、図2において、実線矢印で示されたもので、図11においては破線矢印で示されている。
【0026】
図11において、ロータ12のロータ磁極12aの2つの磁極ユニット12a1と12a2との間にあるユニット間磁石17a1から発生した磁束φは、磁極ユニット12a1から磁極ユニット12a1に対向する角柱状磁極11の外周磁極11a2へと進み、軸方向磁路11a1、外周磁極11a3を通って、磁極ユニット12a1に対してロータ回転軸RA方向に対応するロータ磁極12bの磁極ユニット12b1に入り、2つの磁極ユニット12b1と12b2との間にあるユニット間磁石17b1の磁石に入る。
【0027】
また、ロータ12のロータ磁極12bの2つの磁極ユニット12b1と12b2との間にあるユニット間磁石17b1を通過した磁束φは、(磁極ユニット12b1の隣の)磁極ユニット12b2から磁極ユニット12b2に対向する(上述した磁束φが通過したものの隣に位置した)角柱状磁極11の外周磁極11a3へと進み、軸方向磁路11a1、外周磁極11a2を通って、磁極ユニット12b2に対してロータ回転軸RA方向に対応するロータ磁極12aの(磁極ユニット12a1の隣の)磁極ユニット12a2に入り、2つの磁極ユニット12a1と12a2との間にあるユニット間磁石17a1の反対磁極に入って閉磁路を形成する。
【0028】
図を見て分かるように、本発明によれば、ロータ12と角柱状磁極11間には、ロータ12の回転軸RA方向に通る磁束および回転軸RAに対して垂直な面内に通る磁束が発生する。すなわち、磁束が3次元的に進むことにより、図において空隙g1〜g4の4箇所にて、磁束φがロータ12と角柱状磁極11との間を通るため、もちろん、励磁コイルの電流は増加するが、磁束が空隙を通過する回数が2倍になるから、同一磁束で電動機10の回転トルクを、ほぼ2倍に増大できる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態について図4乃至図6、および図12を用いて説明する。図4は本発明の第2の実施の形態による電動機40の、ロータ回転軸RA(図5に示す)に垂直な面でカットした時の断面図(図5の4−4断面図)、図5はロータ回転軸RAに沿ってカットした時の断面図(図4の5−5断面図)、図6(a)はステータSTを構成する角柱状磁極41の側面断面図(図6(b)の6−6断面図)、図6(b)は角柱状磁極41の正面図、図6(c)は図6(b)の側面図である。
【0030】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対して、ロータ42にロータ回転軸RA方向に互いに直列に連結した3個のロータ磁極42a、42bおよび42cを設け、これらと対向するように、角柱状磁極41に外周磁極41a3、41a4および41a5を設置した点が異なる。第1の実施の形態に対する相違点についてのみ説明する。
【0031】
図6(a)に側面断面図を示した角柱状磁極41は、軸方向磁路41a1および41a2と、軸方向磁路41a1および41a2によってロータ回転軸RA方向に互いに直列に連結された外周磁極41a3、41a4および41a5で構成されたE字形の強磁性材料から成る角柱状磁極片41aと、同じくE字形をした磁気的セパレータ41bを交互に組合せて構成される。
【0032】
また、各々の角柱状磁極41の外周磁極41a3,41a4および41a5には、各々励磁コイル41c1、41c2および41c3を装着する。これらの励磁コイル41c1、41c2および41c3は、同一方向に磁束を発生するように、互に逆極性に接続されている。尚、上述したように外周磁極41a3,41a4および41a5に励磁コイル41c1、41c2および41c3を装着する代りに、軸方向磁路41a1および41a2に励磁コイルを装着してもよい。
【0033】
ロータ42は、回転軸RA方向に3個のロータ磁極42a、42bおよび42cにて構成され、これらは、第1の実施の形態と同様に、それぞれ円周上4個の磁極ユニットに分割されている(符号なし)。ロータ42の各磁極ユニットは、内部に埋設された軸方向磁石42pと、これらと同極性の側端磁石42q1および42q2を含んでいる。更に、各磁極ユニット間には、第1の実施の形態と同様に、それぞれ軸方向磁石42pおよび側端磁石42q1および42q2と同極性のユニット間磁石47が設置されている。
【0034】
以下に、本実施の形態による電動機40において、発生する磁束について説明する。ロータ42の軸方向磁石42pの磁束(図5に2点鎖線で示す)および側端磁石42q1および42q2の磁束(図5に破線で示す)はロータ42のロータ磁極42bおよび角柱状磁極41の外周磁極41a4を経て、左右の外周磁極41a3および41a5に分流し、各々ロータ42のロータ磁極42aおよび42cを経て各磁石42p、42q1および42q2の反対磁極部にそれぞれ入って閉磁路を形成する。
【0035】
次に、ユニット間磁石47に起因する磁束(図12に破線で示す)について、図5および図12を用いて説明する。第1の実施の形態と同様に、軸方向磁石42pおよび側端磁石42q1および42q2と同極の磁束(図5に実線で示す)がロータ42のロータ磁極42bおよび角柱状磁極41の外周磁極41a4を経て、各々左右の軸方向磁路41a1および41a2に分流し、それぞれ角柱状磁極41の外周磁極41a3および41a5を経てロータ42のロータ磁極42aおよび42cに達し、ロータ磁極42aおよび42cのそれぞれ反対極性のユニット間磁石47に入る。
【0036】
ユニット間磁石47を通った磁束は、上述した磁束が通ったものと隣接する外周磁極41a3、41a5、および軸方向磁路41a1、41a2更に外周磁極41a4を経て、ロータ磁極42bの磁極ユニットに隣接するユニット間磁石47の反対磁極に入って閉磁路を形成する。
【0037】
第2の実施の形態によれば、ロータ42に3個のロータ磁極42a、42bおよび42cを設け、これらと所定の間隔を備えて対向するように、角柱状磁極41に外周磁極41a3、41a4および41a5を設置したため、第1の実施の形態に比べて、3個のロータ磁極を結合する軸方向磁路によって磁束が2分されるから、軸方向磁路の高さ、即ちステータの外径が小さくなり、且つ軸方向磁路の長さの増分だけ磁石量を増やすことができ、より出力の大きい電動機とすることができる。
【0038】
次に、本発明による第3の実施の形態について図7乃至図9を用いて説明する。本実施の形態は第2の実施の形態とほぼ同じであるので、異なる構成についてのみ説明する。図7および図8は本発明の第3の実施の形態による電動機70の、ロータ回転軸RA(図9に示す)に垂直な面でカットした時の断面図(それぞれ図9の7−7断面図、8−8断面図)、図9はロータ回転軸RAに沿ってカットした時の断面図である。図9は電動機70の上半分のみを表すが、これは図5とほぼ同じ構成である。図8および図9に関する構成と作用は第2の実施の形態と同じであるため説明を省略する。
【0039】
図7は本実施の形態である突極形リラクタンスロータのロータ磁極72aおよび72cの特徴を端的に表したものであり、第2の実施の形態に於けるロータ42の円柱形状をしたロータ磁極42aおよび42cを突極構造の磁極に変形している。すなわち、ロータ磁極72a、72bおよび72cの内、本発明の特定のロータ磁極に該当するロータ磁極72aおよび72cの角柱状磁極71との対向する外周面に部分的にカット部78を設けている(図9においてロータ磁極72aおよび72c上に設けたものを破線にて示し、図7においてロ−タ磁極72c上に設けたもの4個のみを示す)。
【0040】
これにより、図9に示すロータ磁極72aおよび72cでは角柱状磁極71の外周磁極71a3および71a5との間ではリラクタンストルクを発生し、外周磁極71a4とロータ磁極72bとの間では磁石トルクを発生するため、ロータ72全体では両トルクの総和となりトルクを増大させることができる。リラクタンス型ロータでは、ロータ歯の溝(ここではカット部78)を深くすれば、インダクタンス変化が大きくなるため、更にリラクタンストルクを増大できる。尚、複数のロータ磁極72a、72bおよび72cを、磁石型ロータとリラクタンス型ロータの組合せにするばかりではなく、リラクタンスロータとかご型ロータの組合せにしても同様の効果が得られる。
【0041】
また、4極のロータの場合、一般にリラクタンストルクと磁石トルクを発生させるためのd軸(直軸:ロータ72の永久磁石の磁束の通る方向)とq軸(横軸:d軸より90°回転した外部電源による磁束の方向)(d軸およびq軸については、『電気学会技術報告第614号1996年12月』参照)のなす角度は45度であり、各々の最大トルクを同時に利用することはできないため、複雑な電流位相制御を必要とするが、本実施の形態によればロータ72のロータ磁極72bに対してロータ磁極72aおよび72cをそれぞれ単独に調整でき、複雑な電流位相制御の代りに各磁極の取付け位置を調整して、各トルクの最大値軸を揃えることができるため、トルクを効果的に取り出すことが可能である。
【0042】
図9に示す突極形ロータ磁極72aおよび72cを用いれば、インバータ駆動される磁石同期形電動機に必要なロータの回転位置の検出を容易に行うことができる。本実施の形態では4極で1回転4等分の位置検出となるが、更に精密な位置検出の必要な場合は、細かな突極歯を持った別の検出板を突極形ロータ磁極に付加すればよい。
【0043】
本発明のいずれの実施の形態においても、ステータSTが角柱状磁極片11a、41aによって構成されており、励磁コイル11c1、11c2、41c1、41c2および41c3を整列巻きできるため、コイル巻線の作業性が向上するとともに、コイル占積率が向上し、更に、コイルの熱放散性が改善される。又、角柱状磁極片11a、41aは、製造のための抜き型の構造を簡単にできるため、低コストにでき、更に、材料の歩留まりが向上する。
【0044】
尚、本発明においては、ステータSTの各磁極に設けられた磁気的セパレータ11b、41bが磁石型ロータおよびかご型ロータに於ては、隣り合う磁極片間の磁束の短絡を防止するため、磁気効率が向上する。また、リラクタンス型ロータに対しては上述した磁気的セパレータは小歯の役目を果し、磁気誘導効果が向上するためトルク(または出力)が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電動機のロータ回転軸に垂直な面にてカットした時の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による電動機のロータ回転軸に沿ってカットした時の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による電動機の角柱状磁極の側面断面図(a)、角柱状磁極の正面図(b)、図3(b)の側面図(c)である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による電動機のロータ回転軸に垂直な面にてカットした時の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による電動機のロータ回転軸に沿ってカットした時の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による電動機の角柱状磁極の側面断面図(a)、角柱状磁極の正面図(b)、図3(b)の側面図(c)である。
【図7】図9の7−7断面図である。
【図8】図9の8−8断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態による電動機のロータ回転軸に沿ってカットした時の断面図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態による電動機の各磁石の配置を示した模式的な展開図である。
【図11】本発明による電動機の作用について説明する模式的な図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態による電動機の作用について説明する模式的な図である。
【図13】従来技術による電動機の断面図である。
【符号の説明】
10、40,70…電動機、11、41,71…角柱状磁極、11a1、41a1、41a271a1、71a2…軸方向磁路、11a2、11a3、41a3、41a4、41a5、71a3、71a4、71a5…外周磁極、12、42、72…ロータ、12a、12b、42a、42b、42c、72a、72b、72c…ロータ磁極、12a1〜12a4、12b1〜12b4…磁極ユニット、17a1〜17a4、17b1〜17b4、47、77…ユニット間磁石、78…カット部、ST…ステータ、RA…ロータ回転軸

Claims (5)

  1. 回転軸方向に複数個直列に連結されたロータ磁極を含むとともに、前記複数個のロータ磁極が各々、円周上を複数の磁極ユニットに分割されたロータ、および前記ロータの複数個のロータ磁極に対して、各々その半径方向外側に所定の間隔を備えて対向するように配置された複数個の外周磁極と、前記複数個の外周磁極を前記ロータの回転軸方向に互いに連結する軸方向磁路を含んだステータ磁極を円周上に複数個配設したステータを備え、
    前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極と、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極との間で、互いにロータ回転軸方向に対応する位置にある磁極ユニット同士を結合するように、前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極から前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極へ向けて、前記ステータ磁極のうちの1つを介して磁束が通るとともに、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極と、前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極との間で、前記磁束によって結ばれた磁極ユニットのそれぞれ隣に位置し、互いにロータ回転軸方向に対応する位置にある磁極ユニット同士を結ぶように、前記複数個のロータ磁極の内の他の1つのロータ磁極から前記複数個のロータ磁極の内の1つのロータ磁極へ向けて、前記磁束が通ったステータ磁極のとなりに位置するステータ磁極を介して磁束が通ることにより、閉磁路が成立することを特徴とする電動機。
  2. 回転軸方向に複数個直列に連結されたロータ磁極を含むとともに、前記複数個のロータ磁極が各々、円周上を複数の磁極ユニットに分割されたロータ、および前記ロータの複数個のロータ磁極に対して、各々その半径方向外側に所定の間隔を備えて対向するように配置された複数個の外周磁極と、前記複数個の外周磁極を前記ロータの回転軸方向に互いに連結する軸方向磁路を含んだステータ磁極を円周上に複数個配設したステータを備え、
    更に、前記複数個のロータ磁極の内の少なくとも2個のロータ磁極の、各々の隣合った磁極ユニットの間に、ユニット間磁石を配設したことを特徴とする電動機。
  3. 前記ロータは回転軸方向に直列に連結される3個の前記ロータ磁極を備え、前記各々のステータ磁極は前記3個のロータ磁極に対して各々対向するように配置された3個の前記外周磁極と、前記3個の外周磁極を互いに連結する2個の前記軸方向磁路を備えたことを特徴とする請求項2記載の電動機。
  4. 前記ロータ磁極の内の特定のロータ磁極の前記ステータ磁極と対向する外周面に、部分的にカット部を設けたことを特徴とする請求項2記載の電動機。
  5. 前記ステータ磁極は、角柱状磁極であることを特徴とする請求項2記載の電動機。
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