JP2004072080A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低誘電率絶縁膜のk値の変動を防止できる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、半導体基板1上に第1の低誘電率絶縁膜2形成し、前記第1の低誘電率絶縁膜上にフォトレジストパターン4形成し、前記フォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に凹部5を形成し、前記フォトレジストパターン4を除去した後、前記凹部5に導電膜8を埋め込み、前記導電膜を埋め込んだ後、前記フォトレジストパターンを除去した際に前記第1の低誘電率絶縁膜2の凹部5の側壁に形成された変質層6を除去し、前記変質層6の除去により生じた前記凹部側壁9間隙を埋め込むように、第2の低誘電率絶縁膜10を形成することを具備している。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低誘電率を有する絶縁膜を用いた半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の高集積密度化と高速動作化に伴い、配線間容量を低減することが強く求められている。このような寄生容量を低減するために、金属配線層の抵抗を減少する技術および層間絶縁膜の誘電率を低減する技術の開発が必須となっている。
【0003】
ここでは、後者の層間絶縁膜の誘電率を低減する技術について、その問題点を説明する。層間絶縁膜としては、プラズマCVD法によるSiO2 膜やFSG(Fluorinated Silicate Glass)膜が知られている。しかし、これらの絶縁膜は、膜質の安定性の観点からその誘電率を低下することには限界がある。具体的には、3.3程度までしか比誘電率(k)を下げることができない。
【0004】
比誘電率を3.0以下に低減するために、low−k膜と呼ばれる絶縁膜が検討されている。このようなlow−k膜としては、CH3 を含む有機シリコン酸化膜やCF系膜が知られている(例えば、特許文献1)。
【0005】
しかしながら、この種のlow−k膜には以下のような問題がある。図4(a)−(c)は、上記問題を説明するための工程断面図である。この問題は、ダマシンプロセスにおけるフォトレジストパターンの剥離工程で生じる。
【0006】
図4(a)においては、半導体素子やCu配線層等が形成されたシリコン基板81上に、層間絶縁膜となるlow−k膜として、例えば、CH3 を含む有機シリコン酸化膜(low−k膜)82を形成し、さらにその上にキャップ層83を形成している。キャップ層83は、例えばSiO膜、SiN膜などの絶縁膜を用いて形成される。
【0007】
図4(b)に示すように、キャップ層83上にフォトレジストパターン84を形成した後、このフォトレジストパターン84をマスクにしてlow−k膜82をエッチングし、配線溝85を形成する。
【0008】
しかる後、図4(c)に示すように、酸素プラズマ処理を用いたアッシングにより、フォトレジストパターン84を剥離する。
【0009】
このとき、プラズマ中の酸素ラジカルにより、low−k膜82の露出表面である配線溝85の内壁が変質し、変質層86が形成される。具体的には、配線溝85の内壁(底面および側面)に露出した有機シリコン酸化膜からCH3 が引き抜かれ、配線溝85の内壁がシリコン酸化膜(変質層86)に変質してしまう。変質層86の存在は、low−k膜82の実質的なk値を変化させる。
【0010】
通常のシリコン酸化膜のk値は4前後あるが、配線溝85の内壁が変質して生じたシリコン酸化膜(変質層86)は、多孔質シリコン酸化膜になっている。多孔質シリコン酸化膜のk値は、通常のシリコン酸化膜のk値よりも低い。
【0011】
しかし、実際には、多孔質シリコン酸化膜は水分を吸収してしまうため、変質層86が生じると、low−k膜82のk値は実質的に増加し、その結果として層間絶縁膜の誘電率を低下させることが困難となる。
【0012】
このような問題の解決方法として、変質層86である多孔質シリコン酸化膜中の水分を除去する方法が試みられているが、現状では水分除去は困難であるため、有効な解決方法であるとはいえない。
【0013】
そこで、low−k膜82の変質層86が最小になるように、アッシング条件の見直しが行われているが、それでも変質層86は20nm程度残ってしまうため、low−k膜82の実質的なk値の増加を抑制できない。このようなk値の増加は、素子の微細化が進み、集積度が高くなって配線間が狭くなるにつれ、大きな問題となる。即ち、図5に示すように、変質層86の誘電率が大きくなり、しかも、配線間が、例えば、0.1μmのように狭くなると、隣接する導体87間の寄生容量Cが無視できなくなる。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−284600号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来のlow−k膜は、その上に形成されたフォトレジストパターンを酸素プラズマ処理により剥離する工程で、k値が実質的に増加するという問題があった。本発明の目的は、このような低誘電率絶縁膜のk値の変動を防止できる半導体装置の製造方法および半導体装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様によると、半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1の低誘電率絶縁膜を形成し、前記第1の低誘電率絶縁膜上にフォトレジストパターンを形成し、前記フォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に凹部を形成し、前記フォトレジストパターンを除去した後、前記凹部に導電膜を埋め込み、前記導電膜を埋め込んだ後、前記フォトレジストパターンを除去した際に前記第1の低誘電率絶縁膜の凹部の側壁に形成された変質層を除去し、前記変質層の除去により生じた前記凹部側壁の間隙を埋め込むように、第2の低誘電率絶縁膜を形成することを具備している。
【0017】
また、本発明の第2の態様によると、半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1の低誘電率絶縁膜を形成し、第1のフォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜を貫通するように前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の開口幅を有する第1の開口部を形成し、前記第1のフォトレジストパターンを除去し、第2のフォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に前記第1の開口幅よりも大きい第2の開口幅を有し、前記第1の開口部よりも浅い第2の開口部を形成し、前記第2のフォトレジストパターンを除去し、前記第1および第2の開口部が連通した凹部内に導電膜を埋め込み、前記導電膜を埋め込んだ後、前記第2のフォトレジストパターンを除去した際に前記第2の開口部の側壁に形成された変質層を除去し、前記変質層の除去により生じた前記第2の開口部側壁の間隙を埋め込むように、第2の低誘電率絶縁膜を形成することを具備している。
【0018】
本発明の第3の態様によると、半導体装置は、半導体基板上に設けられた凹部を有する第1の低誘電率絶縁膜と、前記凹部内に埋め込み形成された導電膜と、前記導電膜の側壁と前記第1の低誘電率絶縁膜との間に介在するように形成された第2の低誘電率絶縁膜とを具備している。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
【0020】
図1(a)−(g)は、第1の実施例によるCuダマシンプロセスを示す一連の工程断面図である。
【0021】
まず、図1(a)に示すように、図示しない半導体素子やCu配線層が形成されたシリコン基板1上にlow−k膜2を塗布或いはCVD法により形成し、さらにその上に改質層3を形成する。
【0022】
ここでは、low−k膜2として有機シリコン酸化膜を使用する。有機シリコン酸化膜としては、例えばポリシロキサン、ベンゾシクロブテン(BCB)などがあげられる。
【0023】
また、改質層3は、一般には、機械的強度の小さいlow−k膜2の表面に対して例えばプラズマ照射や、O2 −RIEや、UV−Cureなどの表面改質処理を施したものであるが、ここではO2 プラズマ処理を用いる。この場合、改質層3は機械的強度のより大きなシリコン酸化膜となる。また、low−k膜2として有機シリコン酸化膜以外のSiを含むものを用いた場合にも改質層3はシリコン酸化膜となる。
【0024】
図1(b)に示すように、改質層3上にフォトレジストパターン4を形成した後、このフォトレジストパターン4をマスクにしてlow−k膜2をエッチングし、配線溝5を形成する。low−k膜2のエッチングには、例えばRIE(Reactive Ion Etching)を用いる。
【0025】
なお、図において、low−k膜2には1つの配線溝5を示しているが、前記配線溝5から、例えば、0.1μm離間して他の配線溝が形成される。
【0026】
図1(c)に示すように、酸素プラズマ処理を用いたアッシングにより、フォトレジストパターン4を剥離する。上記アッシングはRIEタイプのアッシング装置を用いて行う。このとき、プラズマ中の酸素ラジカルにより、low−k膜2の露出している部分が変質し、厚さ20nm以上の変質層(シリコン酸化膜)6が配線溝5の側壁および底部に形成される。
【0027】
図1(d)に示すように、配線溝5を埋め込むように、バリアメタル膜7となるTaN膜(タンタルを含む導電膜)、Cu配線層8となるCu膜を全面に順次堆積した後、配線溝5の外部の不要なTaN膜、Cu膜をケミカルメカニカルポリッシング(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により除去し、配線溝5の内部にバリアメタル膜7、Cu配線8を埋込み形成する。この際、low−k膜2の上面に機械的強度のより大きい改質層3が形成されていることで、機械的強度の小さなlow−k膜2についてクラック発生などから保護することができCMP耐性が十分高められている。
【0028】
続いて、図1(e)に示すように、希弗酸処理(HF系のウエット処理)により、シリコン酸化膜である変質層6および改質層3を選択的に除去する。即ち、改質層3および変質層6はともにlow−k膜2の表面改質処理により形成された同等のシリコン酸化膜であるため、この希弗酸処理により改質層3から配線溝5の側壁に沿った変質層6までを除去することができる。これにより配線溝5側壁に間隙9が形成される。この場合、バリアメタル膜7の下部には変質層6がそのまま残存するように処理条件が制御される。なお、ここでは、改質層3がシリコン酸化膜であるので、ウエット処理として希弗酸処理を用いたが、ウエット処理は改質層3の材料によって適宜変更する。
【0029】
図1(f)に示すように、変質層6を除去して生じた配線溝5側壁の間隙9を埋め込むように、low−k膜10を全面に堆積する。low−k膜10の材料としては、通常、low−k膜2と同じ材料を用いることになるが、必要に応じて異なる材料を用いても良い。
【0030】
このように、異なる材料を用いた場合、配線層が埋め込まれる絶縁膜は配線層の底部に残存する変質層6を除き、実質的に種類の異なる二つの絶縁膜となる。さらに、low−k膜10に相当する絶縁膜は必ずしも配線溝5の側壁の間隙9を完全に埋め込む必要はなく、例えば、配線溝5側壁の間隙中に空洞ができるように、low−k膜10に相当する絶縁膜を形成してもよい。
【0031】
最後に、図1(g)に示すように、Cu配線層8の表面が露出するまで、low−k膜10をCMPにより研磨して、Cuダマシンプロセスは終了する。
【0032】
この実施例によれば、図1(e)の工程で変質層6が配線溝5の側壁から除去されるので、寄生容量の増大が最も問題となる配線間においてlow−k膜2の実質的なk値が増加することはない。それ故、配線間容量を低減することができる。また、配線溝5の底部に残存する変質層6は、図1(a)におけるlow−k膜2の表面の改質層3と同様のOプラズマ処理によりlow−k膜2が改質されて形成されたものであるため、バリアメタル膜7の周囲全面がlow−k膜2、10で囲まれた構造に比較して半導体装置の機械的強度の向上に寄与することが期待される。
【0033】
次いで、low−k膜を用いてデュアルダマシン配線層を形成する第2の実施例を説明する。図2(a)−(h)は、これら配線層を形成する工程断面図である。
【0034】
まず、図2(a)に示すように、図示しない半導体素子やCu配線層が形成されたシリコン基板11上にlow−k膜12を形成し、第1の実施例と同様に、さらにその上に改質層13を形成する。改質層13上に第1のフォトレジストパターン14を形成した後、このフォトレジストパターン14をマスクにして、low−k膜12を貫通するようにlow−k膜12をRIE法により選択的に除去し、第1の開口部15を形成する。
【0035】
図2(b)に示すように、酸素プラズマ処理を用いたアッシングにより、第1のフォトレジストパターン14を除去する。このアッシング処理の際、プラズマ中の酸素ラジカルにより、low−k膜12の露出している部分が変質し、変質層(シリコン酸化膜)16が第1の開口部15の側壁に形成される。
【0036】
図2(c)に示すように、残存する改質層13上に第2のレジストパターン17を形成して、low−k膜12をその厚さ方向の半ばまで選択的に除去する。これによりlow−k膜12にはその一部が第1の開口部15に重畳してその幅よりも大きい第2の開口部18が形成される。これと同時に、第2の開口部18に近接して埋め込み配線用の配線溝19をlow−k膜12中に形成する。
【0037】
図2(d)に示すように、同様なアッシングにより、第2のフォトレジストパターン17を除去する。このアッシング処理の際、プラズマ中の酸素ラジカルにより、low−k膜12の露出している部分が変質し、変質層20および21が第2の開口部18の側壁および底部に形成される。同時に、変質層22および23が配線溝19の側壁および底部に形成される。
【0038】
図2(e)に示すように、第1および第2の開口部15、18並びに配線溝19を埋め込むように、バリアメタル膜24となるTaN膜およびCu配線層25となるCu膜を全面に順次堆積した後、これら開口部15、18および配線溝19の外部の不要なTaN膜、Cu膜をCMP法により除去し、開口部15、18および配線溝19の内部にバリアメタル膜24およびCu配線層25を埋込み形成する。
【0039】
図2(f)に示すように、ウエット処理により、シリコン酸化膜である露出した改質層13および変質層20、22を選択的に除去して、バリアメタル膜24の上部とlow−k膜12との間に間隙26を形成する。即ち、このウエット処理により改質層13と共に第2の開口部18の側壁に沿って変質層20が除去される。同時に、配線溝19の側壁に沿って変質層22が除去される。この場合、バリアメタル膜24の下部には、開口部18、15の変質層21、16および配線溝19の変質層23がそのまま残存するように処理条件が制御される。
【0040】
図2(g)に示すように、開口部18および配線溝19における側壁の間隙26を埋め込むように、low−k膜27を全面に堆積する。low−k膜27の材料としては、low−k膜12と同じ材料を用いている。
【0041】
最後に、図2(h)に示すように、Cu配線層25の表面が露出するまで、low−k膜27をCMPにより研磨して、Cuダマシンプロセスは終了する。
【0042】
この実施例においても、前記第1の実施例と同様に、変質層20が第2の開口部18の側壁から除去され、同時に、変質層22が配線溝19の側壁から除去されて、それらの間隙26をlow−k膜27で埋め込んでいるので、寄生容量の増大が最も問題となる配線間においてlow−k膜の実質的なk値が増加することはなく、配線間容量を低減することができる。また、配線層の底部に接して変質層21、23を残存させることで、半導体装置の機械的強度の向上が期待できる。
【0043】
さらに、2層のlow−k膜を用いてデュアルダマシン配線層を形成する第3の実施例を説明する。図3(a)−(h)は、これら配線層を形成する工程断面図である。
【0044】
まず、図3(a)に示すように、図示しない半導体素子やCu配線層が形成されたシリコン基板31上に、所望の厚さを有する第1のlow−k膜32、SiO膜、SiN膜およびSiC膜から選択された1つの絶縁膜33および第2のlow−k膜34を積層し、第2の実施例と同様に、さらに第2のlow−k膜34上に改質層35を形成する。ここで第1、第2のlow−k膜32、34には、互いに同じ材料を用いても異なる材料を用いてもよい。改質層35上に第1のフォトレジストパターン36を形成した後、このフォトレジストパターン36をマスクにして、シリコン基板31が露出するように改質層35、第2のlow−k膜34、絶縁膜33および第1のlow−k膜32をRIE法により選択的に除去して、第1の開口部37を形成する。
【0045】
図3(b)に示すように、酸素プラズマ処理を用いたアッシングにより、第1のフォトレジストパターン36を除去する。このアッシング処理により、プラズマ中の酸素ラジカルにより、第2および第1のlow−k膜34、32の露出している部分が変質し、シリコン酸化膜の変質層38が第1の開口部37の側壁に形成される。
【0046】
図3(c)に示すように、残存する改質層35上に第2のフォトレジストレジストパターン39を形成して、第2のlow−k膜34を絶縁膜33が露出するまで選択的に除去する。これにより第2のlow−k膜34にはその一部が第1の開口部37に重畳してその幅よりも大きい第2の開口部40が形成される。これと同時に、第2の開口部40に近接して埋め込み配線用の配線溝41を第2のlow−k膜34中に形成する。
【0047】
図3(d)に示すように、同様なアッシングにより、第2のフォトレジストパターン39を除去する。このアッシング処理の際、プラズマ中の酸素ラジカルにより、第2のlow−k膜34の露出している部分が変質し、変質層42が第2の開口部40の側壁に形成される。同時に、変質層43が配線溝41の側壁に形成される。
【0048】
図3(e)に示すように、第1および第2の開口部37、40並びに配線溝41を埋め込むように、バリアメタル膜44となるTaN膜およびCu配線層45となるCu膜を全面に順次堆積した後、これら開口部37、40および配線溝41の外部の不要なTaN膜、Cu膜をCMP法により除去し、開口部37、40および配線溝41の内部にバリアメタル膜44およびCu配線層45を埋込み形成する。
【0049】
図3(f)に示すように、ウエット処理により、シリコン酸化膜である露出した改質層35、第2の開口部40の側壁に形成された変質層42および配線溝41の側壁に形成された変質層43を選択的に除去して、バリアメタル膜44の上部と第2のlow−k膜34との間に間隙46を形成する。即ち、このウエット処理により改質層35と共に第2の開口部40の側壁に沿って変質層42が除去される。同時に、配線溝41の側壁に沿って変質層43が除去される。このとき、絶縁膜33がストッパとなってバリアメタル膜44の下部には、絶縁膜33および第1の開口部37の変質層38がそのまま残存する。
【0050】
図3(g)に示すように、第2の開口部40および配線溝41における側壁の間隙46を埋め込むように、第3のlow−k膜47を全面に堆積する。第3のlow−k膜47の材料としては、第1のlow−k膜32と同じ材料を用いている。
【0051】
最後に、図3(h)に示すように、Cu配線層45の表面が露出するまで、第3のlow−k膜47をCMPにより研磨して、Cuダマシンプロセスは終了する。
【0052】
この実施例においても、前記第2の実施例と同様に、変質層42および43が第2の開口部40および配線溝41の側壁から除去され、それらの間隙46をlow−k膜47で埋め込んでいるので、low−k膜の実質的なk値が増加することはなく、配線容量を低減することができる。さらに、第1のlow−k膜32上には、SiO膜、SiN膜およびSiC膜から選択された1つの絶縁膜33が形成されているので、第2の開口部40および配線溝41を形成する際、並びに第2の開口部40および配線溝41の側壁に形成された変質層42、43を除去する際、エッチング量の制御が容易となる。また、第3のlow−k膜47をCMP法により研磨しても、少なくとも第1のlow−k膜32が不所望なダメージを受けることがない。
【0053】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例では、配線材料としてCuを用いた場合について説明したが、Ag,Al,W等の他の配線材料を用いた場合にも適用できる。また、バリアメタル膜としては、TaN以外にTa、Ti、W、Nbやこれらの窒化物などを1種または2種以上を積層して形成してもよい。これらの場合、変質層および改質層を選択的に除去できるように、ウエット処理に用いる薬液を適宜変更する。
【0054】
さらに、上記実施例においては、配線溝の底部全面で変質層を残存させた場合で説明したが、配線溝の底部の変質層がウエット処理の際に多少除去されてもよい。
【0055】
また、上記実施例では、low−k膜として有機シリコン酸化膜を用いた場合について説明したが、k値が3.0以下の他の絶縁膜を使用することも可能である。具体的には、ハイドロゲンシルセスキオキサンのような無機シリコン酸化膜、またはポリアリーレンエーテル、パリレン、ポリイミドフロロポリマー等のCF系膜などがあげられる。
【0056】
さらに、上記実施例では、いわゆる埋め込み配線層およびデュアルダマシン配線層を形成する場合について説明したが、導電性プラグ等にも適用できる。即ち、低誘電率絶縁膜に対して形成される開口部は、低誘電率絶縁膜を貫通しない凹部および低誘電率絶縁膜を貫通する凹部の少なくとも一方であればよい。例えば、ダマシン配線層の配線溝、プラグが埋め込まれる接続孔、デュアルダマシン配線の配線溝および接続孔をあげることができ、デュアルダマシン配線の連通した配線溝および接続孔である場合、その開口順は特に限定されない。
【0057】
さらにまた、上記実施例において、low−k膜上に改質層を形成しているが、これは、かならずしも必要としない。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、フォトレジストパターンを除去する工程で低誘電率絶縁膜の凹部側壁に形成された変質層が除去されるので、変質層に起因した低誘電率絶縁膜のk値の変動を防止できるようになり、また、素子の微細化が進み、集積度が高くなって配線間が狭くなっても、隣接する配線層間の寄生容量の影響を受けることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるCuダマシンプロセスを示す一連の工程断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例によるlow−k膜を用いてデュアルダマシン配線層を形成する一連の工程断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例による2層のlow−k膜を用いてデュアルダマシン配線層を形成する一連の工程断面図である。
【図4】従来のlow−k膜を用いたダマシンプロセスを示す一連の工程断面図である。
【図5】従来のlow−k膜を用いたダマシンプロセスにより形成された隣接する導体間の寄生容量を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1、11、31…シリコン基板,2、12、32、34…low−k膜,3、13、35…改質層,4、14、17、36、39…レジストパターン,5、19、41…配線溝,6、16、38、42、43…変質層,7、24、44…バリアメタル膜,8、25、45…Cu配線層,9、26、46…間隙,10、27、47…low−k膜,33…絶縁膜

Claims (16)

  1. 半導体基板上に第1の低誘電率絶縁膜を形成し、
    前記第1の低誘電率絶縁膜上にフォトレジストパターンを形成し、
    前記フォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に凹部を形成し、
    前記フォトレジストパターンを除去した後、前記凹部に導電膜を埋め込み、
    前記導電膜を埋め込んだ後、前記フォトレジストパターンを除去した際に前記第1の低誘電率絶縁膜の凹部の側壁に形成された変質層を除去し、
    前記変質層の除去により生じた前記凹部側壁の間隙を埋め込むように、第2の低誘電率絶縁膜を形成する、
    ことを具備する半導体装置の製造方法。
  2. 前記フォトレジストパターンを酸素プラズマを用いたアッシング処理により除去する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記フォトレジストパターンを形成する前に、前記第1の低誘電率絶縁膜の表面に改質層を形成することをさらに具備する請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 半導体基板上に第1の低誘電率絶縁膜を形成し、
    第1のフォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜を貫通するように前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の開口幅を有する第1の開口部を形成し、
    前記第1のフォトレジストパターンを除去し、
    第2のフォトレジストパターンを用い、前記第1の低誘電率絶縁膜をエッチングして、前記第1の低誘電率絶縁膜に前記第1の開口幅よりも大きい第2の開口幅を有し、前記第1の開口部よりも浅い第2の開口部を形成し、
    前記第2のフォトレジストパターンを除去し、
    前記第1および第2の開口部が連通した凹部内に導電膜を埋め込み、
    前記導電膜を埋め込んだ後、前記第2のフォトレジストパターンを除去した際に前記第2の開口部の側壁に形成された変質層を除去し、
    前記変質層の除去により生じた前記第2の開口部側壁の間隙を埋め込むように、第2の低誘電率絶縁膜を形成する、
    ことを具備する半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1および第2のフォトレジストパターンを酸素プラズマを用いたアッシング処理により除去する請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記導電膜は、Cu膜を含む請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記導電膜は、前記凹部の内面を被覆するバリアメタル膜と、このバリアメタル膜を介して前記凹部の内部を埋め込むCu膜とを含む請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記変質層をウエット処理により除去する請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記変質層を弗化水素を用いたウエット処理により除去する請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第1および第2の低誘電率絶縁膜は、有機シリコン酸化膜である請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第1および第2の低誘電率絶縁膜は、互いに異なる材料で形成されている請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第1および第2の低誘電率絶縁膜の比誘電率は3.0以下である請求項1又は4記載の半導体装置の製造方法。
  13. 半導体基板上に設けられた凹部を有する第1の低誘電率絶縁膜と、
    前記凹部内に埋め込み形成された導電膜と、
    前記導電膜の側壁と前記第1の低誘電率絶縁膜との間に介在するように形成された第2の低誘電率絶縁膜とを具備する半導体装置。
  14. 前記第1および第2の低誘電率絶縁膜の比誘電率は、3.0以下である請求項13記載の半導体装置。
  15. 前記導電膜の底部に接して、前記第1の低誘電率絶縁膜の変質層が形成されている請求項13又は14記載の半導体装置。
  16. 前記導電膜の底部に接して、前記第1および第2の低誘電率絶縁膜とは異なる絶縁膜が形成されている請求項13又は14記載の半導体装置。
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