JP2004071887A - 縦型パワー半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板の薄型化によりオン抵抗の低減を図り、且つ新たな装置開発を必要としない縦型パワー半導体装置の製造方法を提案する。
【解決手段】半導体基板10に想定された複数の各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6及びソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より80〜100μmになるまで削って主面10bを形成し、この主面10b上にドレイン電極を形成した後、導電性接着シート21を介して導電性樹脂基板22を接合し、この状態でウエハテストを行う。この方法によれば、ウエハテストやその後のアセンブリ工程において薄いシリコン基板10の割れを防ぐことができ、従来装置をそのまま使用できる。また、製造されたD−MOSFET30は、シリコン基板10の厚みL2が従来に比べて非常に薄いことからオン抵抗が大幅に低減される。
【選択図】 図2
【解決手段】半導体基板10に想定された複数の各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6及びソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より80〜100μmになるまで削って主面10bを形成し、この主面10b上にドレイン電極を形成した後、導電性接着シート21を介して導電性樹脂基板22を接合し、この状態でウエハテストを行う。この方法によれば、ウエハテストやその後のアセンブリ工程において薄いシリコン基板10の割れを防ぐことができ、従来装置をそのまま使用できる。また、製造されたD−MOSFET30は、シリコン基板10の厚みL2が従来に比べて非常に薄いことからオン抵抗が大幅に低減される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置、特にIGBTやMOSFET等の縦型パワー半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IGBT(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の縦型パワー半導体装置は、ICと異なり、電流が縦方向すなわち半導体基板に対して垂直方向に流れる素子構造となっている。図6は、従来の電力制御用素子として用いられる二重拡散形MOSFET(D−MOSFET)の構造例を示す図である。従来のD−MOSFETを構成するシリコン基板100は、n−型シリコン層12を出発材料として作られ、相対向する主面100A、100Bを有する。下に位置する主面100B側には、n−型シリコン層12の出発材料にn型の不純物が全面に拡散され、n+型シリコン層11が形成されている。上に位置する主面100A側には、n−型シリコン層12に主面100Aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層13が形成され、さらにp型シリコン層13の中にn型の不純物を選択的に拡散し、n+型シリコン層14が形成されている。また、主面100A上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜15を介して制御電極(ゲート電極)16が形成され、このゲート電極16はn−型シリコン層12とその周りのp型シリコン層13に対向している。さらに、主面100A上には、n+型シリコン層14とその周りのp型シリコン層13にオーミック接触している第1主電極(ソース電極)17が形成されている。一方、シリコン基板100の主面100B上にはドレイン電極18が形成され、ソース電極17との間に、シリコン基板100に対して垂直方向の電流経路を形成する。
【0003】
次に、動作について簡単に説明する。ゲート電極16に正の電圧を印加すると、ゲート電極16に対向したp型シリコン層13部分にチャネルが形成され、ドレイン電極18からn+型シリコン層11、n−型シリコン層12、p型シリコン層13のチャネルを通ってn+型シリコン層14、ソース電極17へ電流が流れる。ゲート電圧を零または負とするとチャネルは消え、オフ状態に戻る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなパワーMOSFETは、制御する電流が大きく、電力制御用素子として電力損失を低減するためには上記の電流経路により形成されるオン抵抗が低い方がよい。オン抵抗を低くする方法としては、シリコン基板100の抵抗を下げるか、またはシリコン基板100を薄くする方法がある。シリコン基板100の抵抗を下げるためには、シリコン中の不純物を増加させる方法があるが、これは物理的に限界がある。
【0005】
図4は、縦型パワー半導体装置におけるシリコン基板の厚みとオン抵抗の関係の一例を示す図であり、基板厚みが薄いほどオン抵抗が低くなる傾向があることを示している。しかし、従来のシリコン基板100の厚さ(図6中L1で示す)は通常400μm程度であるが、これよりも薄いシリコン基板を用いて素子を形成することは、素子製造工程中に基板が割れたり、反り、たわみが生じ易いため、非常に困難であった。また、素子製造工程完了後にシリコン基板を研磨等により薄くした場合、その後に行われる検査工程(ウエハテスト)やアセンブリ工程においてシリコン基板の割れ等を防止する必要が生じ、従来と同様にシリコン基板を取り扱えないため、新たな装置開発が必要となりコスト高となる問題があった。
【0006】
一方、例えば特開平4−43971号公報では、モリブデン(Mo)による金属基板とシリコンウエハを接合した後、シリコンウエハ表面を機械研磨にて荒く削り取り、さらに鏡面研磨、エッチングを施し、金属基板上に約10μmの厚さのn−型のシリコン薄膜が形成された構造とし、このシリコン薄膜上にトランジスタあるいはダイオード等の半導体能動素子を形成している。しかし、この例では、素子製造工程の前に金属基板とシリコンウエハを結合させるため、素子製造ラインが金属汚染される恐れがあり実現は非常に困難である。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、半導体基板の薄型化によりオン抵抗の低減を図ることができ、且つ新たな装置開発を必要としない縦型パワー半導体装置の製造方法を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる縦型パワー半導体装置の製造方法は、相対向する第1主面と第2主面を有する半導体基板を準備する工程、半導体基板に複数の能動素子領域を想定しこの各能動素子領域のそれぞれについて第1主面から半導体基板内に第1不純物領域を形成しまたこの各第1不純物領域内にそれぞれ第2不純物領域を形成する工程、および複数の能動素子領域のそれぞれについて第1不純物領域に絶縁膜を介して対向する制御電極を第1主面上に形成しまた少なくとも第2不純物領域に接合する第1主電極を第1主面上に形成する工程を含んだ縦型パワー半導体装置の製造方法であって、各能動素子領域のそれぞれに第1不純物領域と第2不純物領域と制御電極と第1主電極を形成した後に、さらに、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削り第1主面と対向する第3主面を形成する工程と、第3主面上に第2主電極層を形成しこの第2主電極層上に導電性接着材を介して導電性樹脂基板を接合する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で第1主面側から第3主面に達する切れ目を形成し各能動素子領域を分離する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行い各能動素子領域の良否判定を行う工程とを含んで製造するようにしたものである。
【0009】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離される前に行われるものである。
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離された後に行われるものである。
また、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削る工程において、所定の厚みが80〜100μmとされるものである。
また、導電性樹脂基板として半導体基板と外形がほぼ等しいものを用いるものである。
さらに、導電性樹脂基板として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いるものである。
また、電気特性テストにおいて、各能動素子領域上の第1主電極と導電性樹脂基板との間に流れる電流をプローバにより測定するものである。
さらに、電気特性テストの結果、不良品と判別された能動素子領域にマークを付けるものである。
また、各能動素子領域を分離する工程において、切れ目が導電性樹脂基板の板厚の中程まで達するものである。
【0010】
また、各能動素子領域を分離し、また電気特性テストを行った後に、第1主面の全面を覆うように接着シートを接着する工程と、接着シートを接着した状態で半導体基板を加熱して導電性樹脂基板を半導体基板から剥離する工程と、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離して所定の素子取付基材に固着する工程とを含むものである。
また、導電性樹脂基板を剥離した後に、接着シートを引き伸ばして各能動素子領域の間に隙間を形成するものである。
さらに、各能動素子領域の間に隙間を形成した状態において、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域が接着シートから剥離されるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態において製造される縦型パワーデバイスの例である二重拡散形MOS(D−MOS)FETの構造を示す断面図である。本実施の形態におけるD−MOSFET30を構成するシリコン基板10は、n+CZシリコン基板1を出発材料として作られ、相対向する主面10a、10bを有する。
上に位置する主面10a側には、n+型シリコン層1の出発材料にエピタキシャル成長されたn−型シリコン層2が形成されている。上に位置する主面10a側には、n−型シリコン層2に主面10aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層3が形成される。このp型シリコン層3はリング状に形成されて主面10Aに露出しており、その中央にはn−型シリコン層2が主面10aに露出している。さらにp型シリコン層3の中にn型の不純物を選択的に拡散し、n+型シリコン層4が形成される。このn+型シリコン層4もリング状に形成されて主面10aに露出している。
【0012】
また、主面10a上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜5が形成されている。この絶縁膜5は主面10aに接触するように形成され、n−型シリコン層2とその周りのp型シリコン層3およびn+型シリコン層4を覆っている。絶縁膜5の上には、制御電極(ゲート電極)6が形成され、このゲート電極6はn−型シリコン層2とその周りのp型シリコン層3に対向している。さらに主面10aには第1主電極(ソース電極)7が形成されている。このソース電極7は、n+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3にオーミック接触している。一方、主面10b上には金属層よりなるドレイン電極8が形成され、ソース電極7との間に、シリコン基板10に対して垂直方向の電流経路を形成する。
以上の構造は従来のD−MOSFET(図6参照)と同様であるが、本実施の形態において製造されるD−MOSFET30の特徴は、シリコン基板10の厚みL2が80μm〜100μm程度であるということである。これは、従来の一般的なシリコン基板の厚み(図6中L1で示す)が400μmであるのに対し、20〜25%の厚みであり、このシリコン基板の薄型化によりオン抵抗の大幅な低減を図るものである。
【0013】
次に、本実施の形態におけるD−MOSFET30の動作について簡単に説明する。ゲート電極6に正の電圧を印加すると、ゲート電極6に対向したp型シリコン層3部分にチャネルが形成され、ドレイン電極8からn+型シリコン層1、n−型シリコン層2、p型シリコン層3のチャネルを通ってn+型シリコン層4、ソース電極7へ電流が流れる。ゲート電圧を零または負とするとチャネルは消え、オフ状態に戻る。
【0014】
本実施の形態におけるD−MOSFET30の製造方法について図2を用いて説明する。なお、図2では便宜上D−MOSFET30の各構成要素については図示を省略しているが、図2中、図1と同一、相当部分には同一符号を付している。まず、相対向する一対の主面10a、10cを有するシリコン基板10を準備する。シリコン基板10は、例えば直径約5インチ、厚みL1は約400μmの従来と同様のものである。このシリコン基板10に複数のD−MOSFET30の能動素子領域を想定しこの各能動素子領域のそれぞれについて主面10aからシリコン基板10内に第1不純物領域であるp型シリコン層3(図1参照)を形成しさらに主面10aからp型シリコン層3内に第2不純物領域であるn+型シリコン層4(図1参照)を形成する。さらに、複数の能動素子領域のそれぞれについてp型シリコン層3に絶縁膜5(図1参照)を介して対向するゲート電極6を主面10a上に形成し、n+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3に接合するソース電極7(図1参照)を主面10a上に形成する(図2(a))。
【0015】
上記のように各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6およびソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より所定の厚みL2になるまで機械研磨にて削り、主面10aと対向する主面10bを形成する(図2(b))。本実施の形態では、所定の厚みL2として80〜100μmは残すようにしているが、この厚みL2は、n−型シリコン層2へのダメージを回避するためにn+型シリコン層1を10μm程度残すように考慮して決定される。なお、シリコン基板10を短時間で削るためには機械研磨が適しているが、水酸化カリウム(KOH)及び弗硝酸等を用いたウェットエッチングでも良いし、機械研磨とウェットエッチングの両方を組み合わせても良い。
【0016】
続いて、主面10b上にD−MOSFET30の第2主電極層であるドレイン電極8(図1参照)を形成し、このドレイン電極8上に、導電性接着材である導電性接着シート21を介して、シリコン基板10と外形がほぼ等しい導電性樹脂基板22を接合する(図2(c))。この導電性樹脂基板22は、例えばガラス繊維編組布にエポキシ樹脂やBTレジンを含浸させたものであり、縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2であることが望ましい。また、必要に応じて銅箔よりなる配線回路層を設け、ガラスエポキシ回路基板としてもよい。この場合、配線回路を密に構成すると、銅の縦弾性係数が12250Kgf/mm2であることから、導電性樹脂基板22の剛性をより大きくすることができる。また、EガラスやTガラス等、ガラス繊維の種類を変更したり、配線回路を構成する銅箔の材質や硬度、あるいはレジンの材質や含有率を変更することにより、縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2の導電性樹脂基板22が得られる。例えば、ガラスエポキシ基板でFR−4基板として呼称される樹脂基板では1900Kgf/mm2、BTレジンを用いたガラス繊維基材では2400Kgf/mm2の縦弾性係数の導電性樹脂基板22が得られる。また、導電性樹脂基板22とシリコン基板10の厚みの合計L3が研磨前のシリコン基板の厚みL1と同程度になるように、導電性樹脂基板22の厚みを300μm程度とすることにより、この後に行われる電気特性テスト(ウエハテスト)やアセンブリ工程において従来装置をそのまま使用することができ、新たな装置開発の必要がない。ただし、導電性樹脂基板22の剛性はシリコン基板10よりも大きいため、導電性樹脂基板22の厚みを300μmより薄くしても従来と同様の剛性は得られる。このため、ウエハテストやアセンブリ工程にて用いられる従来装置が対応可能であるならば、導電性樹脂基板22の厚みは例えば100〜200μm程度にしてもよい。また、導電性接着シート21は両面粘着性で、シリコン基板10および導電性樹脂基板22と外形がほぼ等しいものを用いる。例えばアクリル系導電性接着シートの場合、155℃以上で加熱することにより剥離することができる。
【0017】
次に、導電性樹脂基板22をドレイン電極8上に接合した状態で、各能動素子領域のそれぞれの電気特性テスト(ウエハテスト)を行い、各能動素子領域の良否判定を行う(図2(d))。この時、D−MOSFET30の主面10a上のゲート電極6にプローバの電気印加電極針23を、ソース電極7に接地電極端子を接触させ、プローバのステージに設けられた真空吸着(ウエハチャック24)により固定された導電性樹脂基板22を共通のドレイン電極として、ソース電極7と導電性樹脂基板22との間に流れる電流を測定する。なお、測定の結果は、導電性樹脂基板22の抵抗を考慮した上で判断されることは言うまでもない。測定の結果、不良品と判別された能動素子領域にはマークを付ける。マークを付ける方法としては、例えばインカーと呼ばれる装置でインクにより印を付ける方法等がある。ウエハテスト終了後、ダイシングブレードによりシリコン基板10の主面10a側からダイシングラインに沿って主面10bに達する切れ目(ダイシング溝25)を形成し、シリコン基板10を各D−MOSFET30に分離する(図2(e))。この時、ダイシング溝25を導電性樹脂基板22の板厚の中程まで達するように形成することで、各D−MOSFET30が完全に分割され、シリコン基板10の切り残しに起因する割れが生じない。
【0018】
上記のようにダイシング溝25を形成し各能動素子領域を分離し、またウエハテストを行った後に、主面10aの全面を覆うように引き伸ばし可能なエキスパント用の接着シート26を接着する(図2(f))。この接着シート26は片面粘着性であり、シリコン基板10の主面10a側を保護すると共に、導電性樹脂基板22を除去後も、分割された各D−MOSFET30の整列を保つものである。続いて、接着シート26を下側、導電性樹脂基板22を上側にした状態でシリコン基板10を155℃で加熱し、導電性樹脂基板22をシリコン基板10から剥離する(図2(g))。最後に、引き伸ばし治具(図示せず)により接着シート26を引き伸ばして各D−MOSFET30の間に隙間を形成し、良品のD−MOSFET30のみを接着シート26から剥離して、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着する(図2(h))。このように、接着シート26を引き伸ばして各D−MOSFET30の間に隙間を形成することにより、個々のD−MOSFETを治具によって容易且つ確実に保持することができる。なお、良品、不良品の選別は、ウエハテストの際に不良品に付けられたマークを、チップソータ(ダイボンダ)において例えばCCDカメラにより自動で認識させ、良品のみを選んでコレット27にて接着シート26から剥離し、予め半田28等が配置されたフレーム29上に置いていく(図3)。また、接着シート26として、紫外線を照射することにより粘着力が無くなるUVシートを用いることができる。
【0019】
本実施の形態によって製造されたD−MOSFET30は、シリコン基板10の厚みL2が従来の400μmと比較して80〜100μmと非常に薄いことから、そのオン抵抗が大幅に低減され、電力損失の少ない高品質なものとなる。図4は、縦型パワーデバイスにおけるシリコン基板の厚みとオン抵抗の関係の一例を示す図であり、基板が薄いほどオン抵抗が低くなる傾向があることを示している。図4より、シリコン基板の厚みを400μmから100μmにした場合、オン抵抗が約半分になると予想される。
また、本実施の形態によれば、各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6およびソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より所定の厚み(80〜100μm)になるまで機械研磨にて削って主面10bを形成し、この主面10b上に形成されたドレイン電極8上に導電性接着シート21を介してシリコン基板10と外形がほぼ等しい導電性樹脂基板22を接合するようにしたので、素子製造工程は従来と同様に行うことができ、ウエハテストやアセンブリ工程においては導電性樹脂基板22によってシリコン基板10の割れを防ぐため、従来装置をそのまま使用することができる。すなわち、新たな装置開発の必要がない。さらに、導電性樹脂基板22として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いることにより、従来の厚みを有するシリコン基板と同様またはそれ以上の剛性を確保でき、研磨後のシリコン基板10を従来と同様に取り扱うことができる。また、導電性樹脂基板22を接合した状態で、主面10a上のソース電極7と導電性樹脂基板22との間に流れる電流をプローバにより測定することができるため、縦型パワー半導体装置のウエハテストを従来と同様に容易に行うことができる。
【0020】
なお、本実施の形態では、導電性樹脂基板22をドレイン電極8上に接合した後で、しかもダイシング溝25により各能動素子領域が分離される前に各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行うので、各能動素子領域の整列が保たれており容易に検査が行えるが、電気特性テストはダイシング溝25により各能動素子領域が分離された後に行ってもよい。分離された後に電気特性テストを行うことにより、各能動素子領域(チップ)が独立した状態であるため、より厳密で詳細なテスト結果を得ることが可能となる。
【0021】
実施の形態2.
図5は、本実施の形態において製造される縦型パワー半導体装置の例であるIGBT(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)の構造を示す断面図である。なお、図中、同一、相当部分には同一符号を付している。
IGBTは、パワーMOSFETのドレイン側にp+型シリコン層を追加した構造を有するものである。本実施の形態におけるIGBT50を構成するシリコン基板40は、p+型CZシリコン層41を出発材料として作られる。n+、n−層がエピタキシャル成長されているこのシリコン基板40は相対向する主面40a、40bを有する。
上に位置する主面40a側には、上記実施の形態1で示したD−MOSFET30(図1)と同様に、n−型シリコン層2に主面40aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層3が形成され、このp型シリコン層3の中にn型の不純物を選択的に拡散しn+型シリコン層4が形成されている。また、主面40a上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜5を介して制御電極(ゲート電極)6が形成され、さらにn+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3にオーミック接触している第1主電極(エミッタ電極)7が形成されている。p+型シリコン層41が露出する主面41bには第2電極層(コレクタ電極)8が形成されている。なお、本実施の形態におけるIGBT50の製造方法については、基板構造以外は上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0022】
本実施の形態によって製造されたIGBT50は、シリコン基板40の厚みが従来の400μmと比較して80〜100μmと非常に薄いことから、そのオン抵抗が大幅に低減され、電力損失の少ない高品質なIGBT200が得られる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各能動素子領域のそれぞれに第1不純物領域と第2不純物領域と制御電極と第1主電極を形成した後に、さらに、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削り第1主面と対向する第3主面を形成する工程と、第3主面上に第2主電極層を形成しこの第2主電極層上に導電性接着材を介して導電性樹脂基板を接合する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で第1主面側から第3主面に達する切れ目を形成し各能動素子領域を分離する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行い各能動素子領域の良否判定を行う工程とを含んで製造するようにしたので、電気特性テストやその後のアセンブリ工程において従来より薄い半導体基板が割れるのを防ぐことができ、縦型パワー半導体装置のオン抵抗の低減を図ることが可能である。
【0024】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離される前に行われるので、各能動素子領域の整列が保たれておりテストが容易に行える。
【0025】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離された後に行われるので、各能動素子領域(チップ)が独立した状態でテストが行え、より厳密で詳細なテスト結果を得ることが可能となる。
【0026】
また、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削る工程において、所定の厚みを80〜100μmとすることにより、従来の基板の厚みの約400μmと比較して縦型パワー半導体装置のオン抵抗が約半分に低減される。
【0027】
また、導電性樹脂基板として半導体基板と外形がほぼ等しいものを用いるようにしたので、従来装置をそのまま使用することができ、新たな装置開発の必要がない。
【0028】
さらに、導電性樹脂基板として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いることにより、従来の厚みを有する半導体基板と同様またはそれ以上の剛性を確保でき、半導体基板を従来と同様に取り扱うことができる。
【0029】
また、電気特性テストにおいて、各能動素子領域上の第1主電極と導電性樹脂基板との間に流れる電流をプローバにより測定することができるので、従来より薄い半導体基板が割れるのを防ぎながら、各能動素子領域のウエハテストを従来と同様に容易に行うことが可能である。
【0030】
また、電気特性テストの結果、不良品と判別された能動素子領域にマークを付けることにより、チップソータ(ダイボンダ)において、このマークを例えばCCDカメラにより自動で認識させ、良品のみを選んで接着シートから剥離し、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着することができる。
【0031】
また、各能動素子領域を分離する工程において、切れ目が導電性樹脂基板の板厚の中程まで達するようにしたので、各能動素子領域が完全に分割され、半導体基板の切り残しに起因する割れが生じない。
【0032】
さらに、各能動素子領域を分離し、また電気特性テストを行った後に、第1主面の全面を覆うように接着シートを接着する工程と、接着シートを接着した状態で半導体基板を加熱して導電性樹脂基板を半導体基板から剥離する工程と、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離して所定の素子取付基材に固着する工程とを含んで製造するようにしたので、半導体基板の第1主面側を保護すると共に、導電性樹脂基板を半導体基板から剥離した後も、分割された各能動素子領域の整列を保つことが可能である。
【0033】
また、導電性樹脂基板を剥離した後に、接着シートを引き伸ばして各能動素子領域の間に隙間を形成することにより、個々の能動素子領域を治具により容易且つ確実に保持することができる。
【0034】
さらに、各能動素子領域の間に隙間を形成した状態において、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離するようにしたので、良品のみを選んで治具で保持し、接着シートから剥離し、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着する工程が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における縦型パワー半導体装置の例である二重拡散形MOSFETの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1である二重拡散形MOSFETの製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1である二重拡散形MOSFETの製造方法を示す断面図である。
【図4】シリコン基板の厚みとオン抵抗の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における縦型パワー半導体装置の例であるIGBTの構造を示す断面図である。
【図6】従来の縦型パワー半導体装置の例である二重拡散形MOSFETの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10、40 シリコン基板、1 n+型シリコン層、2 n−型シリコン層、3 p型シリコン層、4 n+型シリコン層、5 絶縁膜、6 制御電極(ゲート電極)、7 第1主電極(ソース電極、エミッタ電極)、8 第2主電極(ドレイン電極、コレクタ電極)、21 導電性接着シート、22 導電性樹脂基板、23 電気印加電極針、24 ウエハチャック、25 ダイシング溝、26 接着シート、27 コレット、28 半田、29 フレーム、30 D−MOSFET、41 p+型シリコン層、50 IGBT。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置、特にIGBTやMOSFET等の縦型パワー半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IGBT(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の縦型パワー半導体装置は、ICと異なり、電流が縦方向すなわち半導体基板に対して垂直方向に流れる素子構造となっている。図6は、従来の電力制御用素子として用いられる二重拡散形MOSFET(D−MOSFET)の構造例を示す図である。従来のD−MOSFETを構成するシリコン基板100は、n−型シリコン層12を出発材料として作られ、相対向する主面100A、100Bを有する。下に位置する主面100B側には、n−型シリコン層12の出発材料にn型の不純物が全面に拡散され、n+型シリコン層11が形成されている。上に位置する主面100A側には、n−型シリコン層12に主面100Aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層13が形成され、さらにp型シリコン層13の中にn型の不純物を選択的に拡散し、n+型シリコン層14が形成されている。また、主面100A上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜15を介して制御電極(ゲート電極)16が形成され、このゲート電極16はn−型シリコン層12とその周りのp型シリコン層13に対向している。さらに、主面100A上には、n+型シリコン層14とその周りのp型シリコン層13にオーミック接触している第1主電極(ソース電極)17が形成されている。一方、シリコン基板100の主面100B上にはドレイン電極18が形成され、ソース電極17との間に、シリコン基板100に対して垂直方向の電流経路を形成する。
【0003】
次に、動作について簡単に説明する。ゲート電極16に正の電圧を印加すると、ゲート電極16に対向したp型シリコン層13部分にチャネルが形成され、ドレイン電極18からn+型シリコン層11、n−型シリコン層12、p型シリコン層13のチャネルを通ってn+型シリコン層14、ソース電極17へ電流が流れる。ゲート電圧を零または負とするとチャネルは消え、オフ状態に戻る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなパワーMOSFETは、制御する電流が大きく、電力制御用素子として電力損失を低減するためには上記の電流経路により形成されるオン抵抗が低い方がよい。オン抵抗を低くする方法としては、シリコン基板100の抵抗を下げるか、またはシリコン基板100を薄くする方法がある。シリコン基板100の抵抗を下げるためには、シリコン中の不純物を増加させる方法があるが、これは物理的に限界がある。
【0005】
図4は、縦型パワー半導体装置におけるシリコン基板の厚みとオン抵抗の関係の一例を示す図であり、基板厚みが薄いほどオン抵抗が低くなる傾向があることを示している。しかし、従来のシリコン基板100の厚さ(図6中L1で示す)は通常400μm程度であるが、これよりも薄いシリコン基板を用いて素子を形成することは、素子製造工程中に基板が割れたり、反り、たわみが生じ易いため、非常に困難であった。また、素子製造工程完了後にシリコン基板を研磨等により薄くした場合、その後に行われる検査工程(ウエハテスト)やアセンブリ工程においてシリコン基板の割れ等を防止する必要が生じ、従来と同様にシリコン基板を取り扱えないため、新たな装置開発が必要となりコスト高となる問題があった。
【0006】
一方、例えば特開平4−43971号公報では、モリブデン(Mo)による金属基板とシリコンウエハを接合した後、シリコンウエハ表面を機械研磨にて荒く削り取り、さらに鏡面研磨、エッチングを施し、金属基板上に約10μmの厚さのn−型のシリコン薄膜が形成された構造とし、このシリコン薄膜上にトランジスタあるいはダイオード等の半導体能動素子を形成している。しかし、この例では、素子製造工程の前に金属基板とシリコンウエハを結合させるため、素子製造ラインが金属汚染される恐れがあり実現は非常に困難である。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、半導体基板の薄型化によりオン抵抗の低減を図ることができ、且つ新たな装置開発を必要としない縦型パワー半導体装置の製造方法を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる縦型パワー半導体装置の製造方法は、相対向する第1主面と第2主面を有する半導体基板を準備する工程、半導体基板に複数の能動素子領域を想定しこの各能動素子領域のそれぞれについて第1主面から半導体基板内に第1不純物領域を形成しまたこの各第1不純物領域内にそれぞれ第2不純物領域を形成する工程、および複数の能動素子領域のそれぞれについて第1不純物領域に絶縁膜を介して対向する制御電極を第1主面上に形成しまた少なくとも第2不純物領域に接合する第1主電極を第1主面上に形成する工程を含んだ縦型パワー半導体装置の製造方法であって、各能動素子領域のそれぞれに第1不純物領域と第2不純物領域と制御電極と第1主電極を形成した後に、さらに、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削り第1主面と対向する第3主面を形成する工程と、第3主面上に第2主電極層を形成しこの第2主電極層上に導電性接着材を介して導電性樹脂基板を接合する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で第1主面側から第3主面に達する切れ目を形成し各能動素子領域を分離する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行い各能動素子領域の良否判定を行う工程とを含んで製造するようにしたものである。
【0009】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離される前に行われるものである。
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離された後に行われるものである。
また、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削る工程において、所定の厚みが80〜100μmとされるものである。
また、導電性樹脂基板として半導体基板と外形がほぼ等しいものを用いるものである。
さらに、導電性樹脂基板として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いるものである。
また、電気特性テストにおいて、各能動素子領域上の第1主電極と導電性樹脂基板との間に流れる電流をプローバにより測定するものである。
さらに、電気特性テストの結果、不良品と判別された能動素子領域にマークを付けるものである。
また、各能動素子領域を分離する工程において、切れ目が導電性樹脂基板の板厚の中程まで達するものである。
【0010】
また、各能動素子領域を分離し、また電気特性テストを行った後に、第1主面の全面を覆うように接着シートを接着する工程と、接着シートを接着した状態で半導体基板を加熱して導電性樹脂基板を半導体基板から剥離する工程と、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離して所定の素子取付基材に固着する工程とを含むものである。
また、導電性樹脂基板を剥離した後に、接着シートを引き伸ばして各能動素子領域の間に隙間を形成するものである。
さらに、各能動素子領域の間に隙間を形成した状態において、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域が接着シートから剥離されるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態において製造される縦型パワーデバイスの例である二重拡散形MOS(D−MOS)FETの構造を示す断面図である。本実施の形態におけるD−MOSFET30を構成するシリコン基板10は、n+CZシリコン基板1を出発材料として作られ、相対向する主面10a、10bを有する。
上に位置する主面10a側には、n+型シリコン層1の出発材料にエピタキシャル成長されたn−型シリコン層2が形成されている。上に位置する主面10a側には、n−型シリコン層2に主面10aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層3が形成される。このp型シリコン層3はリング状に形成されて主面10Aに露出しており、その中央にはn−型シリコン層2が主面10aに露出している。さらにp型シリコン層3の中にn型の不純物を選択的に拡散し、n+型シリコン層4が形成される。このn+型シリコン層4もリング状に形成されて主面10aに露出している。
【0012】
また、主面10a上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜5が形成されている。この絶縁膜5は主面10aに接触するように形成され、n−型シリコン層2とその周りのp型シリコン層3およびn+型シリコン層4を覆っている。絶縁膜5の上には、制御電極(ゲート電極)6が形成され、このゲート電極6はn−型シリコン層2とその周りのp型シリコン層3に対向している。さらに主面10aには第1主電極(ソース電極)7が形成されている。このソース電極7は、n+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3にオーミック接触している。一方、主面10b上には金属層よりなるドレイン電極8が形成され、ソース電極7との間に、シリコン基板10に対して垂直方向の電流経路を形成する。
以上の構造は従来のD−MOSFET(図6参照)と同様であるが、本実施の形態において製造されるD−MOSFET30の特徴は、シリコン基板10の厚みL2が80μm〜100μm程度であるということである。これは、従来の一般的なシリコン基板の厚み(図6中L1で示す)が400μmであるのに対し、20〜25%の厚みであり、このシリコン基板の薄型化によりオン抵抗の大幅な低減を図るものである。
【0013】
次に、本実施の形態におけるD−MOSFET30の動作について簡単に説明する。ゲート電極6に正の電圧を印加すると、ゲート電極6に対向したp型シリコン層3部分にチャネルが形成され、ドレイン電極8からn+型シリコン層1、n−型シリコン層2、p型シリコン層3のチャネルを通ってn+型シリコン層4、ソース電極7へ電流が流れる。ゲート電圧を零または負とするとチャネルは消え、オフ状態に戻る。
【0014】
本実施の形態におけるD−MOSFET30の製造方法について図2を用いて説明する。なお、図2では便宜上D−MOSFET30の各構成要素については図示を省略しているが、図2中、図1と同一、相当部分には同一符号を付している。まず、相対向する一対の主面10a、10cを有するシリコン基板10を準備する。シリコン基板10は、例えば直径約5インチ、厚みL1は約400μmの従来と同様のものである。このシリコン基板10に複数のD−MOSFET30の能動素子領域を想定しこの各能動素子領域のそれぞれについて主面10aからシリコン基板10内に第1不純物領域であるp型シリコン層3(図1参照)を形成しさらに主面10aからp型シリコン層3内に第2不純物領域であるn+型シリコン層4(図1参照)を形成する。さらに、複数の能動素子領域のそれぞれについてp型シリコン層3に絶縁膜5(図1参照)を介して対向するゲート電極6を主面10a上に形成し、n+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3に接合するソース電極7(図1参照)を主面10a上に形成する(図2(a))。
【0015】
上記のように各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6およびソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より所定の厚みL2になるまで機械研磨にて削り、主面10aと対向する主面10bを形成する(図2(b))。本実施の形態では、所定の厚みL2として80〜100μmは残すようにしているが、この厚みL2は、n−型シリコン層2へのダメージを回避するためにn+型シリコン層1を10μm程度残すように考慮して決定される。なお、シリコン基板10を短時間で削るためには機械研磨が適しているが、水酸化カリウム(KOH)及び弗硝酸等を用いたウェットエッチングでも良いし、機械研磨とウェットエッチングの両方を組み合わせても良い。
【0016】
続いて、主面10b上にD−MOSFET30の第2主電極層であるドレイン電極8(図1参照)を形成し、このドレイン電極8上に、導電性接着材である導電性接着シート21を介して、シリコン基板10と外形がほぼ等しい導電性樹脂基板22を接合する(図2(c))。この導電性樹脂基板22は、例えばガラス繊維編組布にエポキシ樹脂やBTレジンを含浸させたものであり、縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2であることが望ましい。また、必要に応じて銅箔よりなる配線回路層を設け、ガラスエポキシ回路基板としてもよい。この場合、配線回路を密に構成すると、銅の縦弾性係数が12250Kgf/mm2であることから、導電性樹脂基板22の剛性をより大きくすることができる。また、EガラスやTガラス等、ガラス繊維の種類を変更したり、配線回路を構成する銅箔の材質や硬度、あるいはレジンの材質や含有率を変更することにより、縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2の導電性樹脂基板22が得られる。例えば、ガラスエポキシ基板でFR−4基板として呼称される樹脂基板では1900Kgf/mm2、BTレジンを用いたガラス繊維基材では2400Kgf/mm2の縦弾性係数の導電性樹脂基板22が得られる。また、導電性樹脂基板22とシリコン基板10の厚みの合計L3が研磨前のシリコン基板の厚みL1と同程度になるように、導電性樹脂基板22の厚みを300μm程度とすることにより、この後に行われる電気特性テスト(ウエハテスト)やアセンブリ工程において従来装置をそのまま使用することができ、新たな装置開発の必要がない。ただし、導電性樹脂基板22の剛性はシリコン基板10よりも大きいため、導電性樹脂基板22の厚みを300μmより薄くしても従来と同様の剛性は得られる。このため、ウエハテストやアセンブリ工程にて用いられる従来装置が対応可能であるならば、導電性樹脂基板22の厚みは例えば100〜200μm程度にしてもよい。また、導電性接着シート21は両面粘着性で、シリコン基板10および導電性樹脂基板22と外形がほぼ等しいものを用いる。例えばアクリル系導電性接着シートの場合、155℃以上で加熱することにより剥離することができる。
【0017】
次に、導電性樹脂基板22をドレイン電極8上に接合した状態で、各能動素子領域のそれぞれの電気特性テスト(ウエハテスト)を行い、各能動素子領域の良否判定を行う(図2(d))。この時、D−MOSFET30の主面10a上のゲート電極6にプローバの電気印加電極針23を、ソース電極7に接地電極端子を接触させ、プローバのステージに設けられた真空吸着(ウエハチャック24)により固定された導電性樹脂基板22を共通のドレイン電極として、ソース電極7と導電性樹脂基板22との間に流れる電流を測定する。なお、測定の結果は、導電性樹脂基板22の抵抗を考慮した上で判断されることは言うまでもない。測定の結果、不良品と判別された能動素子領域にはマークを付ける。マークを付ける方法としては、例えばインカーと呼ばれる装置でインクにより印を付ける方法等がある。ウエハテスト終了後、ダイシングブレードによりシリコン基板10の主面10a側からダイシングラインに沿って主面10bに達する切れ目(ダイシング溝25)を形成し、シリコン基板10を各D−MOSFET30に分離する(図2(e))。この時、ダイシング溝25を導電性樹脂基板22の板厚の中程まで達するように形成することで、各D−MOSFET30が完全に分割され、シリコン基板10の切り残しに起因する割れが生じない。
【0018】
上記のようにダイシング溝25を形成し各能動素子領域を分離し、またウエハテストを行った後に、主面10aの全面を覆うように引き伸ばし可能なエキスパント用の接着シート26を接着する(図2(f))。この接着シート26は片面粘着性であり、シリコン基板10の主面10a側を保護すると共に、導電性樹脂基板22を除去後も、分割された各D−MOSFET30の整列を保つものである。続いて、接着シート26を下側、導電性樹脂基板22を上側にした状態でシリコン基板10を155℃で加熱し、導電性樹脂基板22をシリコン基板10から剥離する(図2(g))。最後に、引き伸ばし治具(図示せず)により接着シート26を引き伸ばして各D−MOSFET30の間に隙間を形成し、良品のD−MOSFET30のみを接着シート26から剥離して、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着する(図2(h))。このように、接着シート26を引き伸ばして各D−MOSFET30の間に隙間を形成することにより、個々のD−MOSFETを治具によって容易且つ確実に保持することができる。なお、良品、不良品の選別は、ウエハテストの際に不良品に付けられたマークを、チップソータ(ダイボンダ)において例えばCCDカメラにより自動で認識させ、良品のみを選んでコレット27にて接着シート26から剥離し、予め半田28等が配置されたフレーム29上に置いていく(図3)。また、接着シート26として、紫外線を照射することにより粘着力が無くなるUVシートを用いることができる。
【0019】
本実施の形態によって製造されたD−MOSFET30は、シリコン基板10の厚みL2が従来の400μmと比較して80〜100μmと非常に薄いことから、そのオン抵抗が大幅に低減され、電力損失の少ない高品質なものとなる。図4は、縦型パワーデバイスにおけるシリコン基板の厚みとオン抵抗の関係の一例を示す図であり、基板が薄いほどオン抵抗が低くなる傾向があることを示している。図4より、シリコン基板の厚みを400μmから100μmにした場合、オン抵抗が約半分になると予想される。
また、本実施の形態によれば、各能動素子領域のそれぞれにp型シリコン層3、n+型シリコン層4、ゲート電極6およびソース電極7を形成した後に、シリコン基板10を主面10c側より所定の厚み(80〜100μm)になるまで機械研磨にて削って主面10bを形成し、この主面10b上に形成されたドレイン電極8上に導電性接着シート21を介してシリコン基板10と外形がほぼ等しい導電性樹脂基板22を接合するようにしたので、素子製造工程は従来と同様に行うことができ、ウエハテストやアセンブリ工程においては導電性樹脂基板22によってシリコン基板10の割れを防ぐため、従来装置をそのまま使用することができる。すなわち、新たな装置開発の必要がない。さらに、導電性樹脂基板22として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いることにより、従来の厚みを有するシリコン基板と同様またはそれ以上の剛性を確保でき、研磨後のシリコン基板10を従来と同様に取り扱うことができる。また、導電性樹脂基板22を接合した状態で、主面10a上のソース電極7と導電性樹脂基板22との間に流れる電流をプローバにより測定することができるため、縦型パワー半導体装置のウエハテストを従来と同様に容易に行うことができる。
【0020】
なお、本実施の形態では、導電性樹脂基板22をドレイン電極8上に接合した後で、しかもダイシング溝25により各能動素子領域が分離される前に各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行うので、各能動素子領域の整列が保たれており容易に検査が行えるが、電気特性テストはダイシング溝25により各能動素子領域が分離された後に行ってもよい。分離された後に電気特性テストを行うことにより、各能動素子領域(チップ)が独立した状態であるため、より厳密で詳細なテスト結果を得ることが可能となる。
【0021】
実施の形態2.
図5は、本実施の形態において製造される縦型パワー半導体装置の例であるIGBT(Insulated Gate Bipolar mode Transistor)の構造を示す断面図である。なお、図中、同一、相当部分には同一符号を付している。
IGBTは、パワーMOSFETのドレイン側にp+型シリコン層を追加した構造を有するものである。本実施の形態におけるIGBT50を構成するシリコン基板40は、p+型CZシリコン層41を出発材料として作られる。n+、n−層がエピタキシャル成長されているこのシリコン基板40は相対向する主面40a、40bを有する。
上に位置する主面40a側には、上記実施の形態1で示したD−MOSFET30(図1)と同様に、n−型シリコン層2に主面40aからp型の不純物を選択的に拡散してp型シリコン層3が形成され、このp型シリコン層3の中にn型の不純物を選択的に拡散しn+型シリコン層4が形成されている。また、主面40a上には、酸化シリコン膜等の絶縁膜5を介して制御電極(ゲート電極)6が形成され、さらにn+型シリコン層4とその周りのp型シリコン層3にオーミック接触している第1主電極(エミッタ電極)7が形成されている。p+型シリコン層41が露出する主面41bには第2電極層(コレクタ電極)8が形成されている。なお、本実施の形態におけるIGBT50の製造方法については、基板構造以外は上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0022】
本実施の形態によって製造されたIGBT50は、シリコン基板40の厚みが従来の400μmと比較して80〜100μmと非常に薄いことから、そのオン抵抗が大幅に低減され、電力損失の少ない高品質なIGBT200が得られる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各能動素子領域のそれぞれに第1不純物領域と第2不純物領域と制御電極と第1主電極を形成した後に、さらに、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削り第1主面と対向する第3主面を形成する工程と、第3主面上に第2主電極層を形成しこの第2主電極層上に導電性接着材を介して導電性樹脂基板を接合する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で第1主面側から第3主面に達する切れ目を形成し各能動素子領域を分離する工程と、導電性樹脂基板を第2主電極層上に接合した状態で各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行い各能動素子領域の良否判定を行う工程とを含んで製造するようにしたので、電気特性テストやその後のアセンブリ工程において従来より薄い半導体基板が割れるのを防ぐことができ、縦型パワー半導体装置のオン抵抗の低減を図ることが可能である。
【0024】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離される前に行われるので、各能動素子領域の整列が保たれておりテストが容易に行える。
【0025】
また、電気特性テストが、第2主電極層上に導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも切れ目により各能動素子領域が分離された後に行われるので、各能動素子領域(チップ)が独立した状態でテストが行え、より厳密で詳細なテスト結果を得ることが可能となる。
【0026】
また、半導体基板を第2主面側より所定の厚みになるまで削る工程において、所定の厚みを80〜100μmとすることにより、従来の基板の厚みの約400μmと比較して縦型パワー半導体装置のオン抵抗が約半分に低減される。
【0027】
また、導電性樹脂基板として半導体基板と外形がほぼ等しいものを用いるようにしたので、従来装置をそのまま使用することができ、新たな装置開発の必要がない。
【0028】
さらに、導電性樹脂基板として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いることにより、従来の厚みを有する半導体基板と同様またはそれ以上の剛性を確保でき、半導体基板を従来と同様に取り扱うことができる。
【0029】
また、電気特性テストにおいて、各能動素子領域上の第1主電極と導電性樹脂基板との間に流れる電流をプローバにより測定することができるので、従来より薄い半導体基板が割れるのを防ぎながら、各能動素子領域のウエハテストを従来と同様に容易に行うことが可能である。
【0030】
また、電気特性テストの結果、不良品と判別された能動素子領域にマークを付けることにより、チップソータ(ダイボンダ)において、このマークを例えばCCDカメラにより自動で認識させ、良品のみを選んで接着シートから剥離し、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着することができる。
【0031】
また、各能動素子領域を分離する工程において、切れ目が導電性樹脂基板の板厚の中程まで達するようにしたので、各能動素子領域が完全に分割され、半導体基板の切り残しに起因する割れが生じない。
【0032】
さらに、各能動素子領域を分離し、また電気特性テストを行った後に、第1主面の全面を覆うように接着シートを接着する工程と、接着シートを接着した状態で半導体基板を加熱して導電性樹脂基板を半導体基板から剥離する工程と、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離して所定の素子取付基材に固着する工程とを含んで製造するようにしたので、半導体基板の第1主面側を保護すると共に、導電性樹脂基板を半導体基板から剥離した後も、分割された各能動素子領域の整列を保つことが可能である。
【0033】
また、導電性樹脂基板を剥離した後に、接着シートを引き伸ばして各能動素子領域の間に隙間を形成することにより、個々の能動素子領域を治具により容易且つ確実に保持することができる。
【0034】
さらに、各能動素子領域の間に隙間を形成した状態において、電気特性テストで良品と判定された能動素子領域を接着シートから剥離するようにしたので、良品のみを選んで治具で保持し、接着シートから剥離し、所定のフレームや基板等の素子取付基材に固着する工程が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における縦型パワー半導体装置の例である二重拡散形MOSFETの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1である二重拡散形MOSFETの製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1である二重拡散形MOSFETの製造方法を示す断面図である。
【図4】シリコン基板の厚みとオン抵抗の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における縦型パワー半導体装置の例であるIGBTの構造を示す断面図である。
【図6】従来の縦型パワー半導体装置の例である二重拡散形MOSFETの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10、40 シリコン基板、1 n+型シリコン層、2 n−型シリコン層、3 p型シリコン層、4 n+型シリコン層、5 絶縁膜、6 制御電極(ゲート電極)、7 第1主電極(ソース電極、エミッタ電極)、8 第2主電極(ドレイン電極、コレクタ電極)、21 導電性接着シート、22 導電性樹脂基板、23 電気印加電極針、24 ウエハチャック、25 ダイシング溝、26 接着シート、27 コレット、28 半田、29 フレーム、30 D−MOSFET、41 p+型シリコン層、50 IGBT。
Claims (12)
- 相対向する第1主面と第2主面を有する半導体基板を準備する工程、前記半導体基板に複数の能動素子領域を想定しこの各能動素子領域のそれぞれについて前記第1主面から前記半導体基板内に第1不純物領域を形成しまたこの各第1不純物領域内にそれぞれ第2不純物領域を形成する工程、および前記複数の能動素子領域のそれぞれについて前記第1不純物領域に絶縁膜を介して対向する制御電極を前記第1主面上に形成しまた少なくとも前記第2不純物領域に接合する第1主電極を前記第1主面上に形成する工程を含んだ縦型パワー半導体装置の製造方法であって、前記各能動素子領域のそれぞれに前記第1不純物領域と第2不純物領域と制御電極と第1主電極を形成した後に、さらに、前記半導体基板を前記第2主面側より所定の厚みになるまで削り前記第1主面と対向する第3主面を形成する工程と、前記第3主面上に第2主電極層を形成しこの第2主電極層上に導電性接着材を介して導電性樹脂基板を接合する工程と、前記導電性樹脂基板を前記第2主電極層上に接合した状態で前記第1主面側から前記第3主面に達する切れ目を形成し各能動素子領域を分離する工程と、前記導電性樹脂基板を前記第2主電極層上に接合した状態で前記各能動素子領域のそれぞれの電気特性テストを行い各能動素子領域の良否判定を行う工程とを含むことを特徴とする縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記電気特性テストが、前記第2主電極層上に前記導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも前記切れ目により前記各能動素子領域が分離される前に行われることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記電気特性テストが、前記第2主電極層上に前記導電性樹脂基板を接合した後であって、しかも前記切れ目により前記各能動素子領域が分離された後に行われることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記半導体基板を前記第2主面側より所定の厚みになるまで削る工程において、前記所定の厚みが80〜100μmとされることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記導電性樹脂基板として前記半導体基板と外形がほぼ等しいものを用いることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記導電性樹脂基板として縦弾性係数が500〜4000Kgf/mm2のものを用いることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記電気特性テストにおいて、前記各能動素子領域上の第1主電極と前記導電性樹脂基板との間に流れる電流をプローバにより測定することを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記電気特性テストの結果、不良品と判別された前記能動素子領域にマークを付けることを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記各能動素子領域を分離する工程において、前記切れ目が前記導電性樹脂基板の板厚の中程まで達することを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記各能動素子領域を分離し、また前記電気特性テストを行った後に、前記第1主面の全面を覆うように接着シートを接着する工程と、前記接着シートを接着した状態で前記半導体基板を加熱して前記導電性樹脂基板を前記半導体基板から剥離する工程と、前記電気特性テストで良品と判定された前記能動素子領域を前記接着シートから剥離して所定の素子取付基材に固着する工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記導電性樹脂基板を剥離した後に、前記接着シートを引き伸ばして前記各能動素子領域の間に隙間を形成することを特徴とする請求項10記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
- 前記各能動素子領域の間に隙間を形成した状態において、前記電気特性テストで良品と判定された前記能動素子領域が前記接着シートから剥離されることを特徴とする請求項11記載の縦型パワー半導体装置の製造方法。
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2002
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