JP2004071875A - 集積型半導体モード同期レーザ、タイミング抽出装置、及び、波長変換装置 - Google Patents

集積型半導体モード同期レーザ、タイミング抽出装置、及び、波長変換装置 Download PDF

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鍬塚 治彦
Taketeru Mukai
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Abstract

【課題】集積型半導体モード同期レーザ、タイミング抽出装置、及び、波長変換装置に関し、パルス繰り返し周波数を高精度に制御し、且つ、光出力を良好に取り出す。
【解決手段】利得領域2と過飽和吸収領域3を同一基板1上に集積した集積型半導体モード同期レーザのレーザ共振器を前記基板1の縁より内側に形成されたミラー5により構成するとともに、前記レーザ共振器内部に出力光10を取り出す光カプラ4を集積化する。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は集積型半導体モード同期レーザ、タイミング抽出装置、及び、波長変換装置に関するものであり、特に、高速光通信網に用いるモード同期レーザにおけるパルス繰り返し周波数を高精度に制御し、且つ、光出力を良好に取り出すための光結合構造に特徴のある集積型半導体モード同期レーザ、タイミング抽出装置、及び、波長変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の光通信の高度化、高速化に伴い、その情報伝送速度として40Gb/s以上が要求されてきており、また、単位時間当たりの情報伝送量が大きくなるため、素子単体に対する信頼性もより高いものが要求されてきている。
【0003】
このような状況で、40Gb/s以上の動作速度を実現できる光源としては、半導体モード同期レーザが注目を集めている。
通常の半導体モード同期レーザでは、直線状光導波路の両端に、劈開によりミラーを形成し、共振器を構成しているので、ここで、図14を参照して従来の半導体モード同期レーザを説明する。
【0004】
図14参照
図14は、従来の半導体モード同期レーザの斜視図であり、n型InP基板51上に、n型InPクラッド層52、n型InGaAsPSCH(Separate Confinement Heterostructure)層53、MQW活性層54、p型InGaAsPSCH層55、p型InPクラッド層56、及び、p型InGaAsPキャップ層57を順次成長させたのち、ストライプ状メサにエッチングし、次いで、このストライプ状メサの側面をFeドープInP埋込層58で埋め込み、n型InP基板11の裏面に共通電極となるn側電極62を形成するとともに、p型InGaAsPキャップ層57上にSiO2 保護膜59に設けたストライプ状の開口部を介して利得領域63に対応するp側電極60及び過飽和吸収領域64に対応するp側電極61を設け、劈開によって共振器を構成したものである。
【0005】
この様な半導体モード同期レーザで発生する40GHzオーダーの繰り返しパルス光を光通信に用いることによってRZ(Return to Zero)信号による通信となるため、光ファイバの分散の影響を受けずらくなり、パルス波形が崩れにくく、長距離通信が可能になる。
【0006】
この様な半導体モード同期レーザにおいては、共振器長で決まるモード間隔の逆数が発生するパルスの繰り返し周波数になるため、繰り返し周波数を0.1%以下の精度で制御しようとすると、共振器長を0.1%の精度で制御する必要がある。
【0007】
しかし、この方法では、共振器長で決まるモード間隔は、劈開で決まってしまうが、一般に、劈開で共振器を形成する場合、共振器長が300μmの長さに対して数μm程度のばらつきが生じるため、繰り返し周波数を精度良く制御することが困難である。
【0008】
また、この問題を克服するためにリング共振器を用いた半導体モード同期レーザも考えられるが、半導体に、光アイソレータを集積することが困難なため、リング共振器の右周りと左周りの両方のモードが競合することになり、そのため、発振が不安定となり実用に適さない。
【0009】
この様な問題を解決するために、半導体レーザにおいても、通常の半導体技術で使われるリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて反射鏡を作製すれば、共振器長はマスクパターンで決定でき、共振器長を精度良く制御することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、リソグラフィー技術とエッチング技術で形成したミラーでは、基板の端より内側にしかミラーを形成できないため、ミラーの反射率を下げてここから光を取り出す従来の方法では、出射ビームの一部が基板に散乱され、所望の出射ビームを取り出せないという問題がある。
【0011】
したがって、本発明は、パルス繰り返し周波数を高精度に制御し、且つ、光出力を良好に取り出すことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、利得領域2と過飽和吸収領域3を同一基板1上に集積した集積型半導体モード同期レーザにおいて、レーザ共振器が前記基板1の縁より内側に形成されたミラー5により構成され、前記レーザ共振器内部に出力光10を取り出す光カプラ4を集積化したことを特徴とする。
【0013】
このように、レーザ共振器内部に光カプラ4を集積し、光カプラ4により出力光10を取り出すことにより、レーザ共振器をエッチングによって形成することが可能になり、それによって、パルス繰り返し周波数を高精度に制御することができ、また、出力光10は光カプラ4に接続された光導波路6から取り出すので、出力光10が基板1で反射されることがない。
【0014】
この場合、利得領域2と過飽和吸収領域3とを、光カプラ4を挟んで直線上に配置しても良いし、或いは、利得領域2と過飽和吸収領域3とを、光カプラ4を挟んで異なった直線上に配置するとともに、光導波路6を構成する2つのポート7,8を光カプラ4を挟んで異なった直線上に配置しても良いし、或いは、利得領域2と過飽和吸収領域3とを直接接するように一直線上に配置するとともに、光カプラ4のポートの他端にレーザ共振器を構成する一方のミラーを配置しても良いし、さらには、記利得領域2と過飽和吸収領域3とを、光カプラ4に対して同じ側で且つ異なった直線上に配置するとともに、光カプラ4の前記過飽和吸収領域3と同じ直線上に配置したポートの他端にミラーを配置しても良い。
なお、各要素は、直線的に配置しても、或いは、屈曲導波路等を用いて斜めに曲げたり、90°に曲げて配置しても良いものである。
【0015】
また、本発明の光カプラ4としては、方向性結合器等の各種の光カプラ4を用いることができるが、分岐特性の制御性の観点から多モード干渉カプラ〔MMI(Multi−mode Interference)カプラ〕が望ましい。
なお、このMMIカプラは、2対2のカプラに限られるものではない。
【0016】
また、この様な集積型半導体モード同期レーザを構成する材料系は何でも良いが、長距離光通信システムの光源として用いる場合には、基板1としてInP基板を用い、利得領域2、過飽和吸収領域3、光カプラ4、及び、光導波路6をInP基板に格子整合する材料系を用いれば良い。
【0017】
また、この集積型半導体モード同期レーザは、光カプラ4に接続する光導波路6の一つのポート7から光信号9を入力し、前記入力した光信号9に同期した光信号パルスを出力するタイミング抽出装置として用いることが可能であり、長距離光通信システムにおける中間光増幅器等において、電気−光変換を用いることなくリタイミングが可能になる。
【0018】
また、この集積型半導体モード同期レーザは、光カプラ4に接続する光導波路6の一つのポート7から光信号9を入力し、入力した光信号9とレーザ発振光の四光波混合による位相共役光を出力する波長変換装置として用いことが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
ここで、図2乃至図7を参照して、本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの製造工程を説明するが、各図における右側の図は、左側の図の利得領域を含む領域における光軸に垂直な概略的断面図である。
図2(a)参照
まず、n型InP基板11上に、MOCVD法(有機金属気相成長法)を用いて、バッファ層を兼ねる厚さが、例えば、200nmのn型InPクラッド層12、バンドギャップ波長λg が、例えば、1.15μm組成で、厚さが、例えば、30nmのn型InGaAsPSCH層13、MQW活性層14、及び、バンドギャップ波長λg が、例えば、1.15μm組成で、厚さが、例えば、100nmのp型InGaAsPSCH層15を順次成長させる。
【0020】
なお、この場合のMQW活性層14は、バンドギャップ波長λg が、例えば、1.3μm組成で、厚さが、例えば、5.0nmのi型InGaAsP障壁層と、バンドギャップ波長λg が、例えば、1.78μm組成で、厚さが、例えば、5.1nmのi型InGaAs井戸層とを交互に5ペア成長させたものである。
【0021】
図2(b)参照
次いで、CVD法によって厚さ0.3μmのSiO2 膜を堆積させたのち、フォトレジストを塗布し、露光・現像することによって後述する利得領域及び過飽和吸収領域に残すようにレジストパターン(図示を省略)を形成し、レジストパターンをマスクとしてSiO2 膜の露出部をエッチングしてSiO2 マスク16を形成し、次いで、レジストパターンを除去したのち、SiO2 マスク16をマスクとして、その下の半導体層を、少なくとも、MQW活性層14及びn型InGaAsPSCH層13が完全になくなるまでエッチングする。
【0022】
図3(c)参照
次いで、SiO2 マスク16をそのまま選択成長マスクとして用いて、再び、MOCVD法によってバンドギャップ波長λg が、例えば、1.3μm組成で、厚さが、例えば、500nmのi型InGaAsP導波層17、及び、厚さが、例えば、100nmのi型InPクラッド層18を順次成長させる。
【0023】
この場合のi型InGaAsP導波層17の組成は、MQW活性層14における発振波長に対して透明になるようにする必要があり、また、この選択成長工程において、i型InGaAsP導波層17と、MQW活性層14の高さがほぼ一致して、バッドジョイントによって光学結合することになる。
【0024】
図3(d)参照
次いで、SiO2 マスク16を除去したのち、再び、MOCVD法を用いて、全面に、厚さが、例えば、1μmのp型InPクラッド層19、及び、バンドギャップ波長λg が、例えば、1.3μm組成で、厚さが、例えば、50nmのp型InGaAsPコンタクト層20を順次成長させて表面を平坦化する。
【0025】
図4(e)参照
次いで、再び、CVD法を用いてSiO2 膜を全面に堆積させたのち、全面にフォトレジストを塗布し、露光・現像することによって、利得領域用ストライプ、過飽和吸収領域用ストライプ、入力ポート用ストライプ、出力ポート用ストライプ、及び、これらのストライプを結合する2対2のMMIカプラに対応する形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、SiO2 膜を選択的にエッチングしてSiO2 マスク21を形成する。
【0026】
次いで、レジストパターンを除去したのち、RIE(反応性イオンエッチング)法によって、SiO2 マスク21をマスクとして、n型InPクラッド層12に達するまでエッチングを施すことによって、利得領域用ストライプ、過飽和吸収領域用ストライプ、入力ポート用ストライプ、出力ポート用ストライプ、及び、MMIカプラ部を形成する。
【0027】
なお、この場合、利得領域用ストライプ及び過飽和吸収領域用ストライプの幅は、1.6μmとし、入力ポート用ストライプ及び出力ポート用ストライプの幅は1.6μmとする。
また、MMIカプラ部は、幅14.5μm、長さ300μmとし、ポート間隔は2.6μmとし、分岐比は1対1となる。
【0028】
図4(f)参照
次いで、SiO2 マスク21をそのまま選択成長マスクとして用いて、MOCVD法によってFeドープInP埋込層22を選択成長させることによって、利得領域用ストライプ、過飽和吸収領域用ストライプ、入力ポート用ストライプ、出力ポート用ストライプ、及び、MMIカプラ部の側部を埋め込む。
【0029】
図5(g)参照
次いで、SiO2 マスク21を除去したのち、再び、CVD法を用いてSiO2 膜を全面に堆積させ、全面にフォトレジストを塗布し、露光・現像することによって、利得領域用24及び過飽和吸収領25と、入力ポート27と出力ポート28とを分離するとともに、寄生容量を低減するための分離溝29に対応する形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして、堆積させたSiO2 膜を選択的にエッチングしてSiO2 マスク23を形成する。
【0030】
次いで、レジストパターンを除去したのち、再び、RIE法によって、SiO2 マスク23をマスクとしてエッチングすることによって、少なくともFeドープInP埋込層22を分離する分離溝29を形成する。
このエッチング工程において、レーザ共振器の共振器面が形成され、ここでは、この共振器長は1200μmとする。
【0031】
図6(h)参照
次いで、SiO2 マスク23を除去したのち、再び、CVD法を用いてSiO2 保護膜30を全面に堆積させ、次いで、利得領域用24及び過飽和吸収領25に対応する領域に開口部を設けたのち、Ti/Pt/Au電極を蒸着させてp側電極31,32を形成するとともに、n型InP基板11の裏面にAu−Ge/Au電極を蒸着させてn側電極37を形成する。
【0032】
次いで、利得領域24及び過飽和吸収領域25の露出端面に誘電体膜を介して金属膜を設けることによって高反射膜33,34を形成するとともに、入力ポート27及び出力ポート28の露出端面に誘電体膜を設けて反射防止膜35,36とすることによって集積型半導体モード同期レーザの基本構成が完成する。
【0033】
図7参照
図7は、この様な工程を経て完成した本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの斜視図である。
この集積型半導体モード同期レーザの利得領域24におけるp側電極31に100mAの電流を流すとともに、過飽和吸収領域25におけるp側電極32に1Vの逆バイアスを印加することによって、40GHzちょうどの繰り返し周波数で発振するパルスレーザ光が得られる。
【0034】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、レーザ共振器内にMMIカプラ26を組み込んでいるので、レーザ光を出力ポート28から取り出すことができるため、レーザ共振器を劈開ではなく、共振器長を精度良く形成できるエッチングによって形成することが可能になり、それによって、パルス繰り返し周波数を高精度に制御し、且つ、光出力を良好に取り出すことができる。
【0035】
次に、図8を参照して、上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザのリタイミング動作を説明するが、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図8参照
入力ポート27から40Gb/sの信号光を入力光41として入射すると、入力光41の一部はMMIカプラ26で分岐されて過飽和吸収領域25に入射し、利得領域24において、入力信号光の位相にあわせて40GHzで光パルスを出すようになり、この入力信号光の位相に同期した光出力42の一部はMMIカプラ26で分岐されて出力ポート28から出力されることになる。
【0036】
この動作により、光−電気変換及び電気−光変換を経ることなく、直接信号光のタイミング抽出が可能になり、電気的操作では困難な160GHz等の40GHz以上の高速光通信における中間光増幅等を構成するタイミング抽出装置として使用することができる。
【0037】
次に、図9を参照して、上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの波長変換動作を説明するが、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図9参照
例えば、λo =1.550μmに相当する周波数ωp で発振している利得領域24に対し、入力ポート27から周波数がωs (≠ωp )の信号光を入力光43として入射させた場合、入射光43は利得領域24で発振しているレーザ光を励起光とし、この励起光の2つの光子と入力光43の1つの光子とが反応し、周波数ωout が2ωp −ωs の位相共役波が出力光44として出力されることになる。
【0038】
この動作により、本発明の集積型半導体モード同期レーザを四光波混合位相共役波発生による波長変換装置として使用することが可能になる。
なお、出力ポート28の出射端側に周波数がωs の入力光43及び周波数がωp の励起光を除去するフィルタ設けることにより、周波数が2ωp −ωs に波長変換された位相共役波のみを取り出すことができる。
【0039】
次に、図10を参照して、本発明の第2の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザを説明するが、基本的積層構造は上記の第1の実施の形態と同様であるので、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図10参照
図10は、本発明の本発明の第2の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図であり、利得領域24と過飽和吸収領域25をMMIカプラ26を介してクロス状に配置するとともに、入力ポート27及び出力ポート28もMMIカプラ26を介してクロス状に配置したものである。
【0040】
この第2の実施の形態においては、各要素の配置が異なるだけで、得られる作用効果は上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザと同様である。
【0041】
次に、図11を参照して、本発明の第3の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザを説明するが、基本的積層構造は上記の第1の実施の形態と同様であるので、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図11参照
図11は、本発明の本発明の第3の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図であり、利得領域24と過飽和吸収領域25を連続して形成し、MMIカプラ26の他端に高反射膜33を設けたものである。
【0042】
この第3の実施の形態においては、各要素の配置が異なるだけで、利得領域24の位置を特定の位置としなければ、得られる作用効果は上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザと同様である。
【0043】
例えば、利得領域24の位置を高反射膜33と高反射膜34との丁度中間になるように配置した場合には、二つの光パルスが同期して利得領域24に入射して2倍の周波数で発振する衝突モード同期現象が起こるので、より高周波数化が可能になる。
但し、2倍の80GHzで発振するか、或いは、そのままの40GHzで発振するかを予め制御することはこのままの構成では困難である。
【0044】
次に、図12を参照して、本発明の第4の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザを説明するが、基本的積層構造は上記の第1の実施の形態と同様であるので、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図12参照
図12は、本発明の本発明の第4の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図であり、利得領域24と過飽和吸収領域25をMMIカプラ26に対して同じ側の異なったポートに配置し、MMIカプラ26の他方の側のポートの一つに高反射膜39を設け、光入出力を一つの入出力ポート38で行うようにしたものである。
【0045】
この第4の実施の形態においては、MMIカプラ26を介した折り畳み構造となるため、装置のサイズを大幅に小さくすることが可能になる。
また、その他の作用効果は、各要素の配置が異なるだけで、上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザと同様である。
【0046】
次に、図13を参照して、本発明の第5の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザを説明するが、基本的積層構造は上記の第1の実施の形態と同様であるので、図示を簡単にするため、導波路構造が理解できる概念的平面図を用いて説明する。
図13参照
図13は、本発明の本発明の第5の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図であり、光カプラとしてMMIカプラの代わりに方向性結合器40を用いたものである。
【0047】
この第5の実施の形態においても得られる作用効果は、上記の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザと基本的に同様である。
但し、光カプラとして所期の結合特性が得られるように製造することは、MMIカプラに比べて難しくなる。
【0048】
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、本発明は各実施の形態に記載した構成に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態の説明においては、長距離光通信用の光源を前提としているため、InP基板を用い、InPに格子整合する材料により素子を構成しているが、他の材料系を用いても良く、例えば、GaAs基板を用い、GaAsに格子整合する材料により素子を構成しても良い。
【0049】
また、上記の各実施の形態においては、利得領域、過飽和吸収領域、入力ポート、及び、出力ポートをの各要素を直線的に配置しているが、屈曲導波路等を用いて斜めに曲げたり、或いは、90°に曲げて配置しても良いものである。
【0050】
また、上記の各実施の形態においては、MMIカプラを、分岐比が1対1の2対2型のMMIカプラを用いているが、必ずしも、2対2型のMMIカプラに限られるものではない。
【0051】
また、上記の各実施の形態においては、レーザ共振器をRIEによって形成しているが、他のエッチング方法で形成しても良く、さらには、共振器長を精度良く形成できるのであれば、エッチングに限られるものではない。
【0052】
ここで、再び、図1(a)を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1(a)参照
(付記1) 利得領域2と過飽和吸収領域3を同一基板1上に集積した集積型半導体モード同期レーザにおいて、レーザ共振器が前記基板1の縁より内側に形成されたミラー5により構成され、前記レーザ共振器内部に出力光10を取り出す光カプラ4を集積化したことを特徴とする集積型半導体モード同期レーザ。
(付記2) 上記利得領域2と過飽和吸収領域3とを、上記光カプラ4を挟んで直線上に配置したことを特徴とする付記1記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記3) 上記利得領域2と過飽和吸収領域3とを、上記光カプラ4を挟んで異なった直線上に配置するとともに、光導波路6を構成する2つのポート7,8を前記光カプラ4を挟んで異なった直線上に配置したことを特徴とする付記1記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記4) 上記利得領域2と過飽和吸収領域3とを直接接するように一直線上に配置するとともに、光カプラ4のポートの他端に上記レーザ共振器を構成する一方のミラー5を配置したことを特徴とする付記1記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記5) 上記利得領域2と過飽和吸収領域3とを、上記光カプラ4に対して同じ側で且つ異なった直線上に配置するとともに、光カプラ4の前記過飽和吸収領域3と同じ直線上に配置したポートの他端にミラーを配置したことを特徴とする付記1記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記6) 上記光カプラ4が、多モード干渉カプラであることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記7) 上記基板1がInP基板であり、上記利得領域2、過飽和吸収領域3、光カプラ4、及び、光導波路6が、前記InP基板に格子整合する材料で構成されていること特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載の集積型半導体モード同期レーザ。
(付記8) 付記1乃至7のいずれか1に記載の集積型半導体モード同期レーザの光カプラ4に接続する光導波路6の一つのポート7から光信号9を入力し、前記入力した光信号9に同期した光信号パルスを出力光10として出力することを特徴とするタイミング抽出装置。
(付記9) 付記1乃至7のいずれか1に記載の集積型半導体モード同期レーザの光カプラ4に接続する光導波路6の一つのポート7から光信号9を入力し、前記入力した光信号9とレーザ発振光の四光波混合による位相共役光を出力光10として出力することを特徴とする波長変換装置。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、レーザ共振器内にMMIカプラ等の光カプラを組み込んでいるので、レーザ光を光導波路から取り出すことができるため、レーザ共振器を劈開ではなく、共振器長を精度良く形成できるエッチング等によって形成することが可能になり、それによって、パルス繰り返し周波数を高精度に制御し、且つ、光出力を良好に取り出すことができ、ひいては、高速光通信システムの発展に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの途中までの製造工程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの図2以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの図3以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの図4以降の途中までの製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの図5以降の製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザのリタイミング動作の説明図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの波長変換動作の説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態の集積型半導体モード同期レーザの概念的構成図である。
【図14】従来の半導体モード同期レーザの斜視図である。
【符号の説明】
1 基板
2 利得領域
3 過飽和吸収領域
4 光カプラ
5 ミラー
6 光導波路
7 ポート
8 ポート
9 光信号
10 出力光
11 n型InP基板
12 n型InPクラッド層
13 n型InGaAsPSCH層
14 MQW活性層
15 p型InGaAsPSCH層
16 SiO2 マスク
17 i型InGaAsP光導波層
18 i型InPクラッド層
19 p型InPクラッド層
20 p型InGaAsPキャップ層
21 SiO2 マスク
22 FeドープInP埋込層
23 SiO2 マスク
24 利得領域
25 過飽和吸収領域
26 MMIカプラ
27 入力ポート
28 出力ポート
29 分離溝
30 SiO2 保護膜
31 p側電極
32 p側電極
33 高反射膜
34 高反射膜
35 反射防止膜
36 反射防止膜
37 n側電極
38 入出力ポート
39 高反射膜
40 方向性結合器
41 入力光
42 出力光
43 入力光
44 出力光
45 出力光
51 n型InP基板
52 n型InPクラッド層
53 n型InGaAsPSCH層
54 MQW活性層
55 p型InGaAsPSCH層
56 p型InPクラッド層
57 p型InGaAsPキャップ層
58 FeドープInP埋込層
59 SiO2 保護膜
60 p側電極
61 p側電極
62 n側電極
63 利得領域
64 過飽和吸収領域

Claims (5)

  1. 利得領域と過飽和吸収領域を同一基板上に集積した集積型半導体モード同期レーザにおいて、レーザ共振器が前記基板の縁より内側に形成されたミラーにより構成され、前記レーザ共振器内部に出力光を取り出す光カプラを集積化したことを特徴とする集積型半導体モード同期レーザ。
  2. 上記利得領域と過飽和吸収領域とを、上記光カプラを挟んで直線上に配置したことを特徴とする請求項1記載の集積型半導体モード同期レーザ。
  3. 上記光カプラが、多モード干渉カプラであることを特徴とする請求項1または2に記載の集積型半導体モード同期レーザ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の集積型半導体モード同期レーザの光カプラに接続する光導波路の一つのポートから光信号を入力し、前記入力した光信号に同期した光信号パルスを出力光として出力することを特徴とするタイミング抽出装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の集積型半導体モード同期レーザの光カプラに接続する光導波路の一つのポートから光信号を入力し、前記入力した光信号とレーザ発振光の四光波混合による位相共役光を出力光として出力することを特徴とする波長変換装置。
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