JP2004071233A

JP2004071233A - 入力装置

Info

Publication number: JP2004071233A
Application number: JP2002226310A
Authority: JP
Inventors: Takaaki Katsumata; 勝亦　孝明; Sukefumi Seo; 瀬尾　右文
Original assignee: Fujikura Ltd
Current assignee: Fujikura Ltd
Priority date: 2002-08-02
Filing date: 2002-08-02
Publication date: 2004-03-04

Abstract

【課題】操作者の操作負担を軽減し操作性を向上させる。
【解決手段】入力装置１は、赤外線センサで構成される空間入力検知部２とタッチパネルで構成される接触入力検知部３とを備えて構成される。接触入力検知部３を透過して表示部４には初期画面１７が表示される。操作者が指１６を入力装置１の筐体１０の凹部１１に形成された入力領域１５に挿入すると、初期画面１７が操作メニュー画面１８に切り換わり、そのまま入力領域１５で指１６を動かすことで操作項目１９ａ〜１９ｆに表示される電装品の選択を行う。接触入力検知部３は、その機能が表示されている操作項目１９ａ〜１９ｆへの接触等の有無を検出する。制御部５は、空間入力検知部２及び接触入力検知部３からの出力に基づき操作項目等の選択や確定操作の処理、及び制御ユニット９０との通信を行う。
【選択図】　図２

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばエアコンやオーディオ等の電子機器を操作するための入力装置に関し、特に操作者の操作負担を軽減して電子機器の操作性を向上させることができる入力装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、例えば自動車に搭載されるエアコンやオーディオ等の各種電子機器を操作する入力装置がある。この入力装置として、これらの電子機器で使用される複数の操作スイッチをスイッチ群としてまとめ、１つのディスプレイ上に統合して表示し、表示される全ての機能（メニュー）を、例えば表示されたメニュー画像を選択等することにより１つのコントローラで操作指示するものがある。
【０００３】
このような入力装置の入力手段（コントローラ）として、ロータリースイッチ、プッシュスイッチ及び多方向スイッチを組み合わせたものが知られている。
【０００４】
これらロータリースイッチ、プッシュスイッチ及び多方向スイッチを組み合わせたコントローラを有する入力装置によれば、複数の階層に分かれた多数のメニューを選択したり決定したりする操作を、１つのコントローラで効率良く行うことができるため、例えば自動車の運転者にとっては大変便利なものとなる。また、複数のコントローラを使用する場合と比べると、適切な操作のためのコントローラを探して操作するという手間を省くことができるため、操作指示の入力作業時間を短縮することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このロータリースイッチ、プッシュスイッチ及び多方向スイッチを組み合わせたコントローラを有する入力装置では、これらのスイッチを組み合わせた複雑な構造を有するため、入力装置自体が高価なものとなる。また、統合された操作スイッチの数が多くなる傾向にあるため、例えば各スイッチ群がメニュー毎に階層化された構造となり、入力作業が煩雑となる。更に、この入力装置では、操作者がディスプレイを見ながらコントローラを操作して入力作業を行うため、自動車の運転者が操作する場合は、運転に集中し難く危険性が増すおそれがある。
【０００６】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、操作者の操作負担を軽減して操作性を向上させることができる入力装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る入力装置は、電子機器の複数の操作項目を含む操作メニューを表示する表示手段と、この表示手段の操作メニューの表示面上に入力操作面を有しこの入力操作面における所定値を超える圧力が印加された位置を入力位置として検出する接触入力検知部と、この接触入力検知部の入力操作面の周囲に配置されて前記入力操作面の近傍領域に位置する物体を検出する空間入力検知部と、この空間入力検知部の検出結果に基づいて前記操作メニューの表示を制御すると共に、前記接触入力検知部で検出された入力位置に基づいて前記操作メニューに対する選択確定処理を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【０００８】
この発明によれば、指等による接触入力検知部の操作メニューに対する接触入力操作に先立ち、空間入力検知部が入力操作面に接触する直前の指等を検出し、この検出結果に基づいて制御手段が操作メニューの表示を制御し、更に接触入力検知部が入力位置を検出したら制御手段が操作メニューに対する選択確定処理を実行するので、空間入力検知部と接触入力検知部とで二段階スイッチを構成することができる。これにより、接触入力検知部の単独使用の場合に比べ、操作者の操作負担は大幅に軽減される。
【０００９】
空間入力検知部は、例えば、入力操作面の近傍領域における物体の位置を検出するように入力操作面の周囲に配置された複数の赤外線センサを備えるものであり、制御手段は、例えば、操作メニューを構成する複数の操作項目のうち空間入力検知部で検出された物体の位置と対応する位置に表示された選択項目を選択状態とするように操作メニューの表示を制御するものである。
このような構成とすれば、空間入力検知部の検出領域において指等を動かす動作で任意の選択項目を選択状態とすることができるので、接触入力検知部に対する操作回数を減らすことができる。
【００１０】
更に、制御手段が、接触入力検知部で入力操作面における入力位置が検出された際に、操作メニューを構成する複数の操作項目のうち検出された入力位置と対応する位置に表示された操作項目を選択決定状態とし、入力操作面における入力位置での所定値を超える圧力の印加状態が所定時間継続したら入力位置と対応する位置に表示された操作項目を選択確定状態とするものであると、接触入力検知部に対する指等の位置を動かさない入力操作であっても、２種類の入力操作を実現することができるので、更に入力操作が楽になる。
【００１１】
この場合、接触入力検知部に振動を与える振動手段を更に備えるようにし、制御手段が、操作項目の選択確定状態の際に、振動手段を振動させるように制御しても良い。このようにすれば、入力操作面を注視せずに、選択確定状態を知ることができる。
【００１２】
更に、操作メニューの各操作項目の選択状態及び選択確定状態を音声で案内する音声案内手段を設けるようにし、制御手段が、操作メニューを構成する複数の操作項目のうち空間入力検知部で検出された物体の位置と対応する位置に表示された選択項目が選択状態となっていることを音声で案内し、接触入力検知部で入力操作面における入力位置での所定値を超える圧力の印加状態が所定時間継続したら入力位置と対応する位置に表示された操作項目が選択確定状態となったことを音声で案内するように音声案内手段を制御するものであると、操作メニューを全く見ることなしに、所望とする操作項目の選択操作と確定操作が可能になる。
【００１３】
なお、上記入力装置を、例えば自動車のセンターコンソールパネル、ドア及びステアリングホイールなどに配設すれば、自動車の運転者の操作負担を軽減して操作性を向上させることが期待できる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図１は、この発明の一実施形態に係る入力装置を示す機能ブロック図である。
入力装置１は、複数の赤外線センサ等からなる空間入力検知部２及びタッチパネル等からなる接触入力検知部３と、例えば自動車に搭載された各種電子機器（以下、「電装品」と呼ぶ。）の機能（メニュー）等を表示する表示手段としての表示部４と、空間入力検知部２や接触入力検知部３からの入力処理及び表示部４の画面表示や表示切換等の処理などの各種処理を行うための制御手段としての制御部５と、電装品を操作するときの音声案内等の音声処理を行う音声部６と、電装品の操作に合わせて入力装置１を振動させる振動部７と、自動車の制御ユニット９０と制御部５との通信を行うためのドライバ８とを備えて構成され、これらを所定の筐体に配設して形成されている。なお、入力部９は、空間入力検知部２及び接触入力検知部３で検知される入力以外の入力を行うときなどに使用される。
【００１５】
制御部５や音声部６は、例えばＣＰＵやＭＰＵ等の各種プロセッサやＡＳＩＣ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃ　Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ　Ｃｉｒｃｕｉｔ）と、所定のプログラムと、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置とを備えて構成され、これらを組み合わせて動作させることにより所定の機能を実現している。音声部６には、音声案内のための音声処理を行うＤＳＰが備えられ、このＤＳＰにより生成された電気信号を自動車に搭載されたスピーカのような電気音響変換装置で音声として出力し音声案内を行う。
【００１６】
図２は、入力装置１の一部平面図及び一部断面図である。
入力装置１の筐体１０には、凹部１１が形成され、この凹部１１の開口周辺部には、例えば押しボタン式のスイッチからなる入力部９が配設されている。凹部１１の底面部分には、表示部４とその表示部４上に設置された接触入力検知部３とが配設され、凹部１１の底面部分の周辺の壁部には、空間入力検知部２が配設されている。入力部９の下部には、図２（ｂ）に示すように、基板２０上に実装されたタクトスイッチ１２が配設され、表示部４の下部には、接触入力検知部３に振動を与えるための振動手段としての振動モータ１３が配設されている。なお、凹部１１の接触入力検知部３上の空間入力検知部２に囲まれた空間は、入力領域１５を形成している。
【００１７】
空間入力検知部２は、図２（ａ）に示すように、矩形平面状の接触入力検知部３の各辺に沿ってそれぞれ接触入力検知部３上の空間を挟んで対向するように配設された複数の赤外線ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ）２ａと、フォトトランジスタ２ｂとから構成されている。この例では、図２（ａ）の接触入力検知部３の入力操作面３ａの図中左辺及び下辺に各３つの赤外線ＬＥＤ２ａが配列され、同じく右辺及び上辺に各３つのフォトトランジスタ２ｂが配列され、これら赤外線ＬＥＤ２ａ及びフォトトランジスタ２ｂで計９つ（＝３×３）の異なる入力位置を検出できるようになっている。表示部４に表示された画像等は、タッチパネルである接触入力検知部３を透過して目視することができる。なお、表示部４のディスプレイとしては、例えばＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ　Ｃｒｙｓｔａｌ　Ｄｉｓｐｌａｙ）、ＶＦＤ（Ｖａｃｕｕｍ　Ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｔ　Ｄｉｓｐｌａｙ）、ＥＬＤ（Ｅｌｅｃｔｒｏ　Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｔ　Ｄｉｓｐｌａｙ）及びＦＥＤ（Ｆｉｅｌｄ　Ｅｍｉｓｓｉｏｎ　Ｄｉｓｐｌａｙ）などを用いることができる。
【００１８】
図３は、空間入力検知部２として赤外線センサを用いた場合の検知方法を説明するための回路図である。
筐体１０の凹部１１の壁部に、対向するように配設された赤外線ＬＥＤ２ａから出力された光は、入力領域１５を通ってフォトトランジスタ２ｂに受光される。赤外線ＬＥＤ２ａからの光を受光したフォトトランジスタ２ｂでは、コレクタ（Ｃ）−エミッタ（Ｅ）間に電流が流れると共にエミッタ（Ｅ）に接続された抵抗（Ｒ）に電流が流れる。その結果、出力に電位が発生し、発生した電位は出力値として比較器１４に入力され所定の電圧レベルと比較されてＨｉ又はＬｏｗのディジタル信号が制御部５に出力される。例えば、赤外線ＬＥＤ２ａとフォトトランジスタ２ｂとの間の入力領域１５に物体（指など）が挿入されると、フォトトランジスタ２ｂの赤外線ＬＥＤ２ａからの光の受光量が減少し、コレクタ−エミッタ間に流れる電流が減少して出力の電位が下がるため、比較器１４から出力されるディジタル信号は変化することとなる。この現象を利用して制御部５では、配設された複数の赤外線ＬＥＤ２ａ及びフォトトランジスタ２ｂからなる空間入力検知部２からの出力に基づき、接触入力検知部３上の入力領域１５において指の有無や位置を検出する。
【００１９】
一方、接触入力検知部３としてタッチパネルを用いた場合の検知方法は、以下のようになる。なお、タッチパネルは押圧（若しくは接触）した点を検出できる装置であり、例えば抵抗膜式、赤外線式、静電容量式及びピエゾ圧電式などがある。ここでは、抵抗膜式のタッチパネルを用いた接触入力検知部３の詳細を説明する。図４は、抵抗膜式のタッチパネルである接触入力検知部の概略構成を示す分解斜視図である。
【００２０】
透明の接触入力検知部３は、上下のパネルに形成された透明導電膜が接触した位置を抵抗値の変化として検出するものである。図４の接触入力検知部３は、対向配置された下部パネル５０及び上部パネル６０を備えて構成されている。下部パネル５０は、例えば硝子板５１の上面のほぼ全面に抵抗膜となるＩＴＯ（錫添加酸化インジウム）等の透明導電膜５２を形成し、図中Ｘ方向の両端側に位置検出用電極５３ａ，５３ｂを形成した構造からなる。
【００２１】
また、上部パネル６０は、可撓性のある透明樹脂フィルム６１の下面のほぼ全面に抵抗膜となるＩＴＯ等の透明導電膜６２を形成し、図中Ｙ方向の両端側に位置検出用電極６３ａ，６３ｂを形成した構造からなる。なお、下部パネル５０と上部パネル６０とは、図５に一部拡大断面図で示すように、透明絶縁体からなるドットスペーサ５４を介して対向配置され、通常の状態では上下の透明導電膜５２，６２が離間した状態となるように構成されている。
【００２２】
なお、接触入力検知部３の下部パネル５０の位置検出用電極５３ａと上部パネル６０の位置検出用電極６３ｂは、それぞれスイッチＳＷ１，ＳＷ２を介して電源（Ｖｃｃ）に接続されている。また、下部パネル５０の位置検出用電極５３ｂと上部パネル６０の位置検出用電極６３ａは、それぞれスイッチＳＷ３，ＳＷ４を介して接地されている。
【００２３】
このように構成された接触入力検知部３においては、図４に示す接触入力検知部３の上部パネル６０の入力操作面３ａ上の点Ｐの位置が押圧されると、図５に示すように、透明樹脂フィルム６１が撓んで上下の透明導電膜５２，６２が接触する。このとき、スイッチＳＷ１，ＳＷ３をＯＮ状態にし、スイッチＳＷ２，ＳＷ４をＯＦＦ状態にすると、下部パネル５０の位置検出用電極５３ａ，５３ｂ間にはそれぞれ電源電圧Ｖｃｃと接地電圧とが与えられるので、上部パネル６０の位置検出用電極６３ａからは、点ＰのＸ方向位置ｘに応じて電源電圧Ｖｃｃを分圧した電圧が得られる。これがＸ座標検出信号として図示しない検出回路に出力される。
【００２４】
同様に、スイッチＳＷ２，ＳＷ４をＯＮ状態にし、スイッチＳＷ１，ＳＷ３をＯＦＦ状態にすると、上部パネル６０の位置検出用電極６３ａ，６３ｂ間にはそれぞれ電源電圧Ｖｃｃと接地電圧とが与えられるので、下部パネル５０の位置検出用電極５３ｂからは、点ＰのＹ方向位置ｙに応じて電源電圧Ｖｃｃを分圧した電圧が得られる。これがＹ座標検出信号として図示しない検出回路に出力される。
【００２５】
次に、この入力装置１による動作の一例について図６〜１２を用いて説明する。図６は、この入力装置の動作の一例を示すフローチャート、図７〜図１２は、この動作のステップを説明するための図である。なお、図７〜図１２中の（ａ）は接触入力検知部３が配設された表示部４を示す平面図であり、（ｂ）は入力装置１の一部簡易側面図である。また、図９〜図１１中の（ｃ）は選択される操作メニューの切換順序を示すブロック図である。
【００２６】
まず、図７（ａ）に示すように、初期状態において、例えば表示部４にはカーナビゲーション画面等の初期画面１７が表示されている（ステップＳ１）。このとき、制御部５では、空間入力検知部２からの出力に基づき、入力領域１５において指１６を検出したか否かが判断されている（ステップＳ２）。そして、入力装置１の操作者（例えば、自動車の運転者等）が、図７（ｂ）に示すように、指１６を図中矢印方向に挿入し、図８（ｂ）に示すように、入力領域１５に指１６が進入すると、空間入力検知部２からの出力に基づき、制御部５において指１６を検出したとの判断がなされ（ステップＳ２）、図８（ａ）に示すように、表示部４に表示されていた初期画面１７が切り換わり、操作メニュー画面１８が表示される（ステップＳ３）。
【００２７】
ここで、操作メニュー画面１８に表示される電装品の各操作項目について説明する。図８（ａ）に示すように、操作メニュー画面１８の中央部には、６個の矩形状の操作項目１９ａ〜１９ｆが表示されている。この例では、各操作項目１９ａ〜１９ｆには、操作項目１９ａ〜１９ｆにより操作される電装品が表示されている。
【００２８】
例えば、操作項目１９ａはエアコン用、操作項目１９ｂはサウンド用、操作項目１９ｃはＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ　Ｄｉｓｃ）用、操作項目１９ｄはカセット・テープ用、操作項目１９ｅはラジオのＡＭ用、操作項目１９ｆはラジオのＦＭ用である。なお、例えばこれらの操作項目１９ａ〜１９ｆを押圧すると、押圧した操作項目に対応する下層階の操作メニュー（サブ操作）項目が表示され、それぞれの電装品について種々の動作状態を変更することが可能となる。また、押圧でなくても接触等することにより表示を変更するように構成することもできる。なお、図８（ａ）では、操作項目１９ａ〜１９ｆで操作される電装品の動作状態がＯＦＦであることを示しており、例えば選択される電装品についてはその電装品に対応する操作項目が反転表示されたり、枠が太く表示されたりすることにより操作者が視認することができる構造となっている。
【００２９】
操作メニュー画面１８上の上部左側には、バックボタンスイッチ２１が表示されている。このバックボタンスイッチ２１は、例えば下層階の操作メニュー表示から上層階の操作メニュー表示に戻る場合などに用いられる。また、このバックボタンスイッチ２１の右側には、矩形状の動作表示領域２２が配置されている。この動作表示領域２２には、操作項目１９ａ〜１９ｆにより操作される電装品の動作の詳細等が表示される。図８（ａ）では上述したように全ての電装品の動作がＯＦＦ状態であることを表示している。
【００３０】
一方、操作メニュー画面１８上の下部には、操作項目３個分の横寸法とほぼ等しい横寸法の矩形状の表示切換領域２３が配置されている。この表示切換領域２３は、例えば複数の電装品を動作させている場合に、表示切換領域２３の押圧等を繰り返すことにより、動作表示領域２２に表示されている電装品の動作の詳細を順に切り換えて表示することなどに利用される。
【００３１】
ステップＳ３で操作メニュー画面１８が表示された後、図９（ｂ）に示すように、操作者は接触入力検知部３の入力操作面３ａに触れない状態で指１６を入力領域１５内で図中矢印方向に動かし、操作項目１９ａ〜１９ｆの選択動作を行う。このとき、制御部５は、空間入力検知部２からの出力に基づき指１６の位置を検出し（ステップＳ４）、図９（ａ）に示すように、表示部４においてその指１６の位置に対応する位置に表示された操作項目１９ａ〜１９ｆを選択項目としてその枠を太く表示し、選択状態となるように操作メニュー表示を制御して操作項目の選択を行う（ステップＳ５）。なお、操作項目１９ａ〜１９ｆを選択項目とした場合の太枠表示は、入力領域１５内における指１６の位置により、図９（ｃ）に示すように例えば順番に切り換わる。図９（ａ）においては、操作項目１９ａ上の入力領域１５に指１６が存在し、操作項目１９ａが選択項目として選択されている状態を表わしている。
【００３２】
このとき、制御部５では、空間入力検知部２からの出力と共に接触入力検知部３からの出力もモニターしており、接触入力検知部３の入力操作面３ａへの指１６の押圧（接触）があるか否かを判断する（ステップＳ６）。接触入力検知部３の入力操作面３ａへの指１６の接触がない場合は、選択状態が継続される。一方、図１０（ｂ）に示すように、操作項目選択の最中に接触入力検知部３の入力操作面３ａへの指１６の接触があった場合は、制御部５は、その接触が特定位置（例えば、バックボタンスイッチ２１）への接触であるか否かを判断する（ステップＳ７）。例えば、バックボタンスイッチ２１などの特定位置への接触である場合は、全てのオペレーションを取り消して初期画面表示に戻るなどの制御がなされる。一方、特定位置への接触ではない場合は、例えば操作項目１９ａ〜１９ｆのいずれかへの接触であると判断し、その接触した位置に対応する位置に表示されている操作項目を選択決定状態とする（ステップＳ８）と共に、図１０（ａ）に示すように、操作メニュー画面１８上に、決定した操作項目のサブ操作項目２０ａ〜２０ｆが表示される（ステップＳ９）。なお、このとき、例えば動作表示領域２２には、選択決定された操作項目に対応する電装品の動作状態が表示される。
【００３３】
なお、例えば操作メニュー画面１８に表示されるサブ操作項目２０ａは内気循環用、サブ操作項目２０ｂは上方排気用、サブ操作項目２０ｃは上下排気用、サブ操作項目２０ｄは下方排気用、サブ操作項目２０ｅは下方排気とデフォッグ用、サブ操作項目２０ｆはデフォッグ用である。
【００３４】
サブ操作項目が表示部４に表示された後、制御部５では、接触入力検知部３からの出力に基づき、接触入力検知部３への接触が継続的に行われているか否かを判断する（ステップＳ１０）。例えば、操作者が接触入力検知部３から指１６を離した場合は、ステップＳ４に戻り、再び操作項目の選択操作を行うことができる。操作者が接触入力検知部３から指１６を離さずにいる場合は、制御部５は、指１６の接触位置を検出し（ステップＳ１１）、図１０（ａ）に示すように、表示部４においてその指１６の位置に対応した位置に表示されているサブ操作項目２０ａ〜２０ｆの枠を太く表示する。そして、操作者は、図１０（ｂ）に示すように、接触入力検知部３の入力操作面３ａ上に指１６を触れたまま移動させ、サブ操作項目２０ａ〜２０ｆの選択を行う（ステップＳ１２）。このとき、サブ操作項目２０ａ〜２０ｆの太枠表示は、接触入力検知部３の入力操作面３ａ上の指１６の位置により、例えば図１０（ｃ）に示すように順番に切り換わる。図１０（ａ）においては、サブ操作項目２０ａ上の接触入力検知部３の入力操作面３ａに指１６が接触している状態を表わしている。
【００３５】
そして、制御部５は、ステップＳ１２でのサブ操作項目の選択の最中に、接触入力検知部３の入力操作面３ａ上の指１６の接触位置が所定時間移動していない（即ち、同一位置での接触入力検知部３への所定値を超える圧力の印加状態が所定時間継続している）かを判断し（ステップＳ１３）、移動している場合はサブ操作項目の選択状態が継続される。一方、指１６の接触位置が所定時間移動していない場合は、その指１６の接触位置に対応する位置に表示されているサブ操作項目が確定される。（ステップＳ１４）。図１１（ａ）は、サブ操作項目２０ｅが確定された状態を表わしており、同図（ｃ）に示すように、太枠表示の切り換えはサブ操作項目２０ｅでストップする。
【００３６】
こうしてサブ操作項目が確定された場合、制御部５は、振動部７に対して振動発生命令を出力し（ステップＳ１５）、それを受けた振動部７は、例えば図１１（ｂ）に示すように、表示部４の下部に配設された振動モータ１３を動作させて振動を発生させる。これにより、例えば操作者は、接触入力検知部３の入力操作面３ａに接触している指１６から伝わるこの振動を感知して触感でサブ操作項目が確定されたことを確認することができる。
【００３７】
そして、制御部５は、確定したサブ操作項目に基づく制御を電装品に実行させるべく、制御命令をドライバ８を介して制御ユニット９０に出力する（ステップＳ１６）。制御ユニット９０は、制御部５からの制御命令に基づき対応する電装品の動作を実行させる。この例では、サブ操作項目２０ｅが選択確定されたので、例えば、図１２（ａ）に示すように、表示部４にサブ操作項目の下層階の所定の画面（例えば、温度と風量の設定画面）を表示させて、操作者にその操作を促す。表示部４の設定画面１８ａには、温度と風量を表示する表示領域２４ａ，２４ｂと、これらの表示を変更するためのボタン領域２５ａ〜２５ｄが表示され、図１２（ｂ）に示すように、操作者が接触入力検知部３の入力操作面３ａのこれらのボタン領域２５ａ〜２５ｄが表示されている位置に対応する位置に指１６で触れる（押圧する）ことにより、温度や風量を変更することができるようになる。
【００３８】
その後、制御部５は、例えば操作者による電装品の動作の操作（操作項目の選択／確定等）が全て終了し、所定時間が経過したことを確認すると、設定画面１８ａを初期画面１７に切り換えて次の操作に対して待機する（ステップＳ１７）。なお、入力装置１の空間入力検知部２、接触入力検知部３及び入力部９が配設された部分の近傍を、筐体１０に着脱可能な構造とし、制御部５との通信を行う通信手段を更に配設すれば、電装品の遠隔操作を行うことができるようになるため、利便性を向上させることができる。
【００３９】
このように、この入力装置１によれば、接触入力検知部３への接触による入力動作に先立って、空間入力検知部２で電装品の操作項目の選択や確定操作を行うことができるため、接触入力検知部３に対する操作回数を減らすことができる。このため、従来の入力装置に比べて接触入力動作数を削減することができる。また、電装品の多数の操作項目の選択や確定操作を一連の動作の中で行うことができる。このため、操作者の操作負担を軽減して操作性を向上させることが可能となる。
【００４０】
なお、この入力装置１には、音声部６と入力部９とが備えられているため、振動モータ１３による振動で操作者に操作状況を確認させる構成の他に、音声により操作状況を確認させる構成とすることもできる。その場合の動作は、以下のようになる。
【００４１】
まず、操作者は、入力装置１の入力部９を押圧する。すると、タクトスイッチ１２によるスイッチ信号が制御部５に入力され、音声案内がＯＮ（又はＯＦＦ）状態となる。制御部５は、音声案内がＯＮ（又はＯＦＦ）になった旨を操作者に知らせるべく、音声部６に所定の音声出力を行わせる。この場合、例えば図１３（ａ）に示すように、スピーカ３０等から、「音声案内を始めます。」又は「音声案内を終了します。」等の音声メッセージが出力される。そして、ステップＳ５で操作項目の選択が行われている際には、選択されている操作項目１９ａ〜１９ｆに対応して、例えば図１３（ｂ）に示すように、「エアコン。」、「サウンド。」、「シーディー。」、「テープ。」、…等の音声メッセージが出力される。
【００４２】
ステップＳ８で操作項目が選択決定された場合には、選択決定された操作項目に対応した音声メッセージが出力される。ここでは、操作項目１９ａが選択決定されたため、例えば図１３（ｃ）に示すように、「エアコンが選択されました。」との音声メッセージが出力される。その後、ステップＳ１２でサブ操作項目の選択が行われている際には、選択されているサブ操作項目２０ａ〜２０ｆに対応して、例えば図１３（ｄ）に示すように、「内気循環。」、「上方排気。」、「上下排気。」、「下方排気。」、…等の音声メッセージが出力される。ステップＳ１４でサブ操作項目が確定された場合には、確定されたサブ操作項目に対応した音声メッセージが出力される。ここでは、サブ操作項目２０ｅが選択確定されたため、例えば図１３（ｅ）に示すように、「下方排気とデフォッグが選択されました。」との音声メッセージが出力される。
【００４３】
そして、ステップＳ１６での制御実行で表示された設定画面１８ａにおける入力動作が完了した際には、完了した入力動作の結果を表わす音声メッセージを出力する。ここでは、温度と風量の設定が完了したため、例えば、図１３（ｆ）に示すように、「温度“２５”℃、風量“強”に設定されました。」との音声メッセージが出力される。
【００４４】
このように、操作者の電装品の操作項目の選択や確定操作に対応して音声案内を行うことにより、表示部４を注視しながら操作しなくても所望とする電装品の各種操作（選択操作や確定操作）を行うことができるようになるため、操作者の操作負担を軽減して操作性を更に向上させることが可能となる。
【００４５】
なお、この例の入力装置１は、例えば自動車のセンターコンソールパネル、ドア及びステアリングホイール等に備えられることが考えられる。また、この例では自動車の電装品の操作を入力装置１を用いて行うことについて説明したが、この入力装置１は、例えば家電製品などの入力装置を必要とする全ての電子機器に適用することができる。
【００４６】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、指等による接触入力検知部の操作メニューに対する接触入力操作に先立ち、空間入力検知部が入力操作面に接触する直前の指等を検出し、この検出結果に基づいて制御手段が操作メニューの表示を制御し、更に接触入力検知部が入力位置を検出したら制御手段が操作メニューに対する選択確定処理を実行するので、空間入力検知部と接触入力検知部とで二段階スイッチを構成することができる。これにより、接触入力検知部の単独使用の場合に比べ、操作者の操作負担は大幅に軽減されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施形態に係る入力装置を示す機能ブロック図である。
【図２】同入力装置の一部平面図及び一部断面図である。
【図３】同入力装置における空間入力検知部として赤外線センサを用いた場合の検知方法を説明するための回路図である。
【図４】同入力装置における接触入力検知部としての抵抗膜式のタッチパネルの概略構成を示す分解斜視図である。
【図５】同タッチパネルの一部拡大断面図である。
【図６】同入力装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図７】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図である。
【図８】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図である。
【図９】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図並びに選択される操作メニューの切換順序を示すブロック図である。
【図１０】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図並びに選択される操作メニューの切換順序を示すブロック図である。
【図１１】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図並びに選択される操作メニューの切換順序を示すブロック図である。
【図１２】同入力装置の表示部を示す平面図及び同入力装置の一部簡易側面図である。
【図１３】同入力装置の音声部における音声メッセージの一例を示す図である。
【符号の説明】１…入力装置、２…空間入力検知部、２ａ…赤外線ＬＥＤ、２ｂ…フォトトランジスタ、３…接触入力検知部、３ａ…入力操作面、４…表示部、５…制御部、６…音声部、７…振動部、８…ドライバ、９…入力部、１０…筐体、１１…凹部、１２…タクトスイッチ、１３…振動モータ、１４…比較器、１５…入力領域、１６…指、１７…初期画面、１８…メニュー画面、１８ａ…設定画面、１９…操作項目、２０…サブ操作項目、２１…バックボタンスイッチ、２２…動作表示領域、２３…表示切換領域、２４…表示領域、２５…ボタン領域、３０…スピーカ、５０…下部パネル、５１…硝子板、５２，６２…透明導電膜、５３，６３…位置検出用電極、５４…ドットスペーサ、６０…上部パネル、６１…透明樹脂フィルム、９０…制御ユニット。

Claims

電子機器の複数の操作項目を含む操作メニューを表示する表示手段と、
この表示手段の操作メニューの表示面上に入力操作面を有しこの入力操作面における所定値を超える圧力が印加された位置を入力位置として検出する接触入力検知部と、
この接触入力検知部の入力操作面の周囲に配置されて前記入力操作面の近傍領域に位置する物体を検出する空間入力検知部と、
この空間入力検知部の検出結果に基づいて前記操作メニューの表示を制御すると共に、前記接触入力検知部で検出された入力位置に基づいて前記操作メニューに対する選択確定処理を実行する制御手段と
を備えたことを特徴とする入力装置。
前記空間入力検知部は、前記入力操作面の近傍領域における物体の位置を検出するように前記入力操作面の周囲に配置された複数の赤外線センサを備え、
前記制御手段は、前記操作メニューを構成する複数の操作項目のうち前記空間入力検知部で検出された物体の位置と対応する位置に表示された選択項目を選択状態とするように前記操作メニューの表示を制御するものである
ことを特徴とする請求項１記載の入力装置。
前記制御手段は、前記接触入力検知部で前記入力操作面における入力位置が検出された際に、前記操作メニューを構成する複数の操作項目のうち前記検出された入力位置と対応する位置に表示された操作項目を選択決定状態とし、前記入力操作面における入力位置での前記所定値を超える圧力の印加状態が所定時間継続したら前記入力位置と対応する位置に表示された操作項目を選択確定状態とするものである
ことを特徴とする請求項１又は２記載の入力装置。
前記接触入力検知部に振動を与える振動手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作項目が選択確定状態とされた際に、前記振動手段を振動させるように制御するものであることを特徴とする請求項３記載の入力装置。
前記操作メニューの各操作項目の選択状態及び選択確定状態を音声で案内する音声案内手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作メニューを構成する複数の操作項目のうち前記空間入力検知部で検出された物体の位置と対応する位置に表示された選択項目が選択状態となっていることを音声で案内し、前記接触入力検知部で前記入力操作面における入力位置での前記所定値を超える圧力の印加状態が所定時間継続したら前記入力位置と対応する位置に表示された操作項目が選択確定状態となったことを音声で案内するように前記音声案内手段を制御するものである
ことを特徴とする請求項３記載の入力装置。
請求項１〜５のいずれか１項記載の入力装置を備えたことを特徴とする自動車のセンターコンソールパネル。
請求項１〜５のいずれか１項記載の入力装置を備えたことを特徴とする自動車のドア。
請求項１〜５のいずれか１項記載の入力装置を備えたことを特徴とする自動車のステアリングホイール。