JP2004070533A - 硬貨識別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、硬貨3の凹凸形状のみならず、穴の検出を高精度かつ低コストで行うことを可能とする。
【解決手段】検出用コイル4,5から得られる二つの検出信号の和を演算して出力する加算手段41を設け、その加算手段41から発せられる和に相当する出力信号に基づいて、硬貨3の表面のマクロ的情報を得ることにより「穴」の有無を良好に検出し、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたもの。
【選択図】 図2
【解決手段】検出用コイル4,5から得られる二つの検出信号の和を演算して出力する加算手段41を設け、その加算手段41から発せられる和に相当する出力信号に基づいて、硬貨3の表面のマクロ的情報を得ることにより「穴」の有無を良好に検出し、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたもの。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨の凹凸形状を検出する硬貨識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動販売機、自動券売機、ATM等のような硬貨を取り扱う各種装置には硬貨識別装置が装着されており、硬貨搬送路内に投入された硬貨の凹凸形状等の特定情報を検出することによって当該硬貨の金種や真偽などを識別するようにしている。このような硬貨識別装置に用いられているコインセンサとして、例えば図9に示されているような渦電流損失型の磁気センサを用いて硬貨表面の凹凸形状を検出するようにしたものがある。
【0003】
この図9に示されている渦電流損失型の磁気センサは、磁束変化を利用したものであって、一対の検出用磁極部1,2が、凹凸形状を有する硬貨3の識別面3aと対向しつつ相対移動するように配置されていて、上記各検出用磁極部1,2には、検出用コイル4,5がそれぞれ巻回されている。また、上記一対の検出用磁極部1,2の間部分に配置された励磁用磁極部6には、励磁用コイル7が巻回されていて、その励磁用コイル7に対しては、図10に示された交流電源11から、常時、一定の正弦波形を有する励磁信号が供給されている。そして、その励磁信号に対応した磁束φ1,φ2が、当該励磁用磁極部6から前記各検出用磁極部1,2にかけてそれぞれ形成され、それらの各磁束φ1,φ2の変化に対応した検出信号が、上記各検出用コイル4,5からそれぞれ出力されるようになっている。
【0004】
すなわち、上記硬貨3の識別面3aには、上述した各磁束φ1,φ2に基づいて渦電流が発生し、それらの渦電流が磁束φ1,φ2を制限するように作用するが、その渦電流は、上記硬貨3の表面である識別面3aと、両検出用磁極部1,2との対向隙間の大きさに対応している。つまり、上記硬貨3の識別面3aが平坦面である場合には、上記両検出用磁極部1,2の双方が、共に識別面3aと同一の対向隙間となっているため、上述した渦電流による磁束φ1,φ2の制限量も同一となり、両検出用コイル4,5からは同一大きさの出力信号が得られる。これら検出用磁極部1,2側の検出用コイル4,5からの出力の各々は、それぞれ検波器12,13、及びローパスフィルター14,15を通して差動増幅器16に入力され、当該差動増幅器16から差動出力を得るように構成されている。上述した硬貨3の識別面3aが平坦面である場合には、上記両検出用コイル4,5による差動出力が0状態のままに維持される。
【0005】
一方、上記硬貨3の識別面3aが凹凸形状に変化している場合には、相対移動させると、上記識別面3aの凹凸形状に対応して、検出用磁極部1,2と識別面3aとの対向隙間の寸法が連続的に減少・拡大するように変化し、その対向隙間量の変化に伴って識別面3aに生じる渦電流も変化する。より具体的には、図9中の右側に先行する検出用磁極部1が、識別面3aの凸形状部分3bに対向した状態となっているときには、検出用磁極部1との対向隙間が狭くなって渦電流が大きくなり、その分、検出用コイル4からの出力が低下することとなる。一方、そのとき、図示左側の後行の検出用磁極部2では、識別面3aとの対向隙間が広い状態となっていることから、渦電流は小さく、検出用コイル5は大きい出力となる。その結果、上記両検出用コイル4,5からの差動出力は減少・増大することとなって凹凸部を含む出力波形が得られ、この差動出力波形に基づいて上記硬貨3の識別面3aに凸形状部分3bが存在していることが検出される。
【0006】
すなわち、このようにして上記検出用コイル4,5から得られる検出信号は、例えば図11(a),(b)に示されているように、硬貨3の識別面3aの凹凸形状にそれぞれ対応したものとなっているが、これらの両検出信号どうしは互いに時間ズレしており、上述した一方側の検出用磁極部1と、他方側の検出用磁極部2との間に形成される2箇所の感磁部どうしの間の間隔D(図9参照)に相当する分だけズレした状態で得られる。そして、これら両検出信号どうしの各時間ごとの差に相当する差動出力信号が、上述した差動増幅器16から図11(c)のように得られる。得られた差動出力信号は、予め記憶されたマスターパターンと比較され、その比較結果に基づいて、検出すべき硬貨の金種及び真偽が判別されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような差動増幅器16から得られる差動出力信号を用いた従来装置では、硬貨の「凹凸形状」に関しては高感度に測定することができるという利点があるが、硬貨に形成された「穴」に相当する部位の差動出力信号は、他の凹凸形状の検出信号と類似したものになってしまい、穴か凹凸であるのかの識別が困難になってしまうという問題がある。このようなことから従来の装置では、穴検出用のセンサを別個に設けるなどの対策が採られているものもあるが、その場合には、装置全体が高価なものにならざるを得ない。
【0008】
そこで本発明は、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出をも高精度かつ低コストで行うことができるようにした硬貨識別装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の硬貨識別装置では、一対の検出用磁極部の各検出用コイルから得られる二つの検出信号の和に相当する信号を出力する加算手段が設けられている。
この加算手段から発せられる両検出信号の和に相当する出力信号は、2つの出力の差のみを出力する差動出力とは違い、被検出物としての硬貨の有無や凹凸段差に対応した大きさの出力が得られる。また、このとき、1つの出力では、硬貨の走行方向に対して非対称な出力となるが、2つの出力とすることによって非対称を相殺し、被検出物により対応した出力とすることもできる。つまり、このような加算手段から発せられる両検出信号の和に相当する出力信号による硬貨の表面形状のマクロ的な情報に基づいて、硬貨に設けられた穴の有無が良好に検出されるようになっており、従って、単一の装置により、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方が良好に行われることとなる。
【0010】
また、請求項2記載の硬貨識別装置では、請求項1記載の加算手段からの出力信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うとともに、一対の検出用磁極部の各検出用コイルから出力される二つの検出信号どうしを、上記二つの検出用コイルによる感磁部の間隔差に対応した時間分だけずらして重ね合わせるようにして比較し、それら二つの検出信号どうしが相違したレベル値となっている箇所を、計測速度の変動箇所として検出するようにしている。
この請求項2にかかる硬貨識別装置によれば、硬貨との相対移動速度が変動した部分が直ちに検出されることとなり、その計測速度の変動に基づく誤検出が良好に回避されるようになっている。
【0011】
さらに、請求項3記載の硬貨識別装置では、励磁用コイルのインピーダンス変化を検出する手段を設け、その検出手段による検出信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うようにしている。具体的には、励磁コイルの電源供給側に直流抵抗が接続され、それにより、上記励磁コイルを含むセンサー部のインピーダンス変化を電圧として検出する手段、又はそのインピーダンス変化を電流変動として検出する手段からの検出信号に基づいて、硬貨に形成された穴の検出を行うようにしていることから、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、上述したインピーダンス変化に基づく穴の検出との双方が良好に行われるようになっている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明にかかる硬貨識別装置は、例えば図1に示されているような平面略「く」の状に折れ曲げられた形状の硬貨搬送路21を備えている。この硬貨搬送路21は、図示右端側の搬送入口部21aから図示左方側に向かって送られてきた検出すべき硬貨3を支持する底面摺動板21bを有しているとともに、その底面摺動板21bの直上に、搬送ベルト22が配置されている。この搬送ベルト22は、下側のベルト部分が上記底面摺動板21bとの間に硬貨3の厚さ分に相当する隙間を介して、略平行に対面するように配置されており、当該搬送ベルト22と底面摺動板21bとの間に硬貨3を挟持しながら、当該搬送ベルト22の延在方向に向かって硬貨3を搬送させるように構成されている。
【0013】
また、上記底面摺動板21bの一側部には、当該底面摺動板21bの縁部に沿うようにしてガイド23が立設されているとともに、そのガイド23に対して硬貨3を押し付ける硬貨規制レバー24が、上記硬貨搬送路21の折れ曲がり部分においてピン24aによって回動可能に軸支されている。上記硬貨規制レバー24は、前記底面摺動板21b上に支持されながら送られてくる硬貨3を、図示を省略したバネ等の付勢手段によって前記ガイド23側に押し付けるように構成されていて、当該硬貨規制レバー24が配置された部位から搬送方向下流側に向かって送り出された硬貨3は、上記ガイド23に対して外周面部を接触させた状態を維持しながら順次搬送されるようになっている。
【0014】
さらに、上記硬貨搬送路21の下流側部分には、硬貨3の表面に形成された凹凸形状を検出するためのコインセンサ25が取り付けられている。このコインセンサ25は、前述した従来技術の欄で説明した図9に示されたものと同一構造の磁気センサからなるものであることから、詳細な説明は省略することとするが、当該コインセンサ25には、図2に示されているような、本願発明の一実施形態にかかるコイン検出回路が付設されている。以下、上記コインセンサ25の概略構造とともにコイン検出回路の構造を説明する。
【0015】
すなわち、図2に示された交流電源(発振器)31からは、常時、一定の正弦波形を有する励磁信号が、励磁用磁極部に巻回された励磁用コイル7に供給されており、その励磁信号に対応した磁束(図9中のφ1,φ2参照)が、当該励磁用コイル7から検出用磁極部に巻回された検出用コイル4,5にそれぞれ掛け渡されるようにして形成される。このとき、上記検出用磁極部の先端面は、前記硬貨3の識別面(図9中の符号3a参照)に対して、適宜の検出用空隙部を介して対向するように配置されている。
【0016】
そして、例えば図9の矢印方向に硬貨3が平行移動したときに、当該硬貨3の識別面3aに形成された模様等の凹凸形状に従って前記検出用空隙部の隙間寸法も変化する。一方、上述した励磁用磁極部から検出用磁極部にかけて発生している磁束φ1,φ2の影響によって硬貨3の識別面3aには渦電流が生じるが、その渦電流の大きさは、硬貨3の凹凸形状部分を含む識別面3aが通過するときの上述した検出用空隙部の隙間寸法変化に従って増減する。
【0017】
つまり、励磁用磁極部と検出用磁極部との間の感磁部が、硬貨3の凸形状部分3bに対向したときには、上記検出用空隙部の隙間寸法が小さくなるため、上述した渦電流値が増大することとなって磁束φ1,φ2は低下し、その分、上記検出用コイル4,5からの出力も低下する。それとは逆に、検出用磁極部が硬貨3の凹形状部分に対向することによって、検出用空隙部の隙間寸法が大きくなると、上述した渦電流値は小さくなることから、磁束φ1,φ2は増大し、その分、検出用コイル4,5からの出力も増大する。このように、上記検出用磁極部に巻回された検出用コイル4,5からの出力は、硬貨3の識別面3aにおける模様等の凹凸形状に完全に対応して変化するようになっており、例えば図3に示されているような二つの略同一の検出信号4S,5Sが得られることとなる。
【0018】
一方、図2に示されているように、上述したような検出用磁極部側の検出用コイル4,5からの出力は、それぞれ検波器32,33、及びアンプ34,35を通して差動増幅器36に入力され、当該差動増幅器36から、図4に示されているような差動出力信号を得る構成になされており、それによって硬貨表面の凹凸パターンが検出されるようになっている。
【0019】
また、上記両検出用コイル4,5からの各検出信号は、アンプ34,35の出力側から引き出されて、加算手段41及び比較手段42に入力されている。加算手段41は、上記両検出用コイル4,5から得られる二つの検出信号の和を演算して出力する機能を備えたものであって、その加算手段41からは、図5に示されているような上記両検出信号の和に相当する出力信号が得られるようになっている。この加算手段41から発せられる和の出力信号は、前述した差動出力信号に比して感度的には劣るものの、硬貨3の表面のマクロ的な情報を表したものとなっており、当該和の出力信号に基づいて、硬貨3に設けられた「穴」の有無が良好に検出されるようになっている。従って本実施形態によれば、単一の装置で、差動出力信号に基づく硬貨3の凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方が良好に行われる。
【0020】
一方、上述した二つの検出用コイル4,5から出力される二つの検出信号どうしを比較する比較手段42は、上記二つの検出用コイル4,5どうしの間の感磁部間隔D(図9参照)に対応する時間分だけずらして、上記両検出信号を重ね合わせるようにして比較する機能を有しており、例えば図6に示されているような二つの検出信号どうしを重ね合わせて比較したとき、そのレベル値が相違している箇所A,Bを、計測速度の変動箇所として検出する構成になされている。
【0021】
従って、本実施形態にかかる硬貨識別装置によれば、硬貨3の相対移動速度が変動した部分が直ちに検出されることとなり、その計測速度の変動に基づく誤検出が良好に回避されるようになっている。
【0022】
さらに、図7に示されている実施形態にかかる硬貨識別装置は、励磁用コイル7のインピーダンス変化を検出することにより「穴」を検出するようにしたものであって、この実施形態では、上記励磁用コイル7の電源供給側に直流抵抗R1が接続されているとともに、その直流抵抗R1と励磁用コイル7との接続点から上記励磁用コイル7のインピーダンス変化を検出する手段43に出力が取り出されており、例えば、図8に示されているようなインピーダンス変化検出信号に基づいて、硬貨3に形成された「穴」の検出を行うようにしている。この場合、励磁用コイル7を含むセンサー部のインピーダンス変化を電圧として検出する手段を設けるようにしてもよいし、インピーダンス変化を電流変動として検出する手段を設けるようにしてもよい。本実施形態においても、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、穴の検出との双方が良好に行われるようになっている。
【0023】
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0024】
例えば、上述したコインセンサの検出回路としては、差動増幅器の後段側に対して検波器及びローパスフィルターを配置したものや、差動増幅器の前段側に検波器を配置し、かつ上記差動増幅器の後段側にローパスフィルターを配置したものなどであっても、同様に採用することができる。また、これらの各回路構成については、A/D変換器を用いたディジタル回路により同様に構成することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の硬貨識別装置は、検出用コイルから得られる二つの検出信号の和を演算して出力する加算手段を設け、その加算手段から発せられる和に相当する出力信号に基づいて、硬貨の表面のマクロ的情報を得ることにより「穴」の有無を良好に検出し、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたものであるから、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出を高精度かつ低コストで行うことができる。
【0026】
また、請求項2記載の硬貨識別装置は、請求項1記載の加算手段からの出力信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うとともに、二つの検出用コイルから出力される二つの検出信号どうしを、それら二つの検出用コイルによる感磁部の間隔差に対応する時間分だけずらして重ね合わせるようにして比較し、それら二つの検出信号どうしの相違箇所を計測速度の変動箇所として検出して、硬貨との相対移動速度が変動した部分を直ちに検出し、計測速度の変動に基づく誤検出を良好に回避するようにしたものであるから、上述した効果に加えて、検出全体の精度を向上させることができる。
【0027】
さらに、請求項3記載の硬貨識別装置は、励磁用コイルのインピーダンス変化を検出する手段を設け、その検出手段による検出信号に基づいて、前記硬貨に形成された穴の検出を行うことにより、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、インピーダンス変化の検出に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたものであるから、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出を高精度かつ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬貨識別装置に設けられている硬貨搬送路の概略構造を表した平面説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における硬貨識別装置に設けられた検出回路を表したブロック図である。
【図3】穴有り硬貨の表面凹凸形状を測定した場合における両検出用コイルからの検出信号を表した線図である。
【図4】図2に表された両検出用コイルからの検出信号の差動出力信号を表した線図である。
【図5】図2に表された検出回路における両検出用コイルからの検出信号の和に相当する演算出力信号を表した線図である。
【図6】穴有り硬貨の表面凹凸形状を測定した場合において速度変動があった際の両検出用コイルからの検出信号を表した線図である。
【図7】本発明の他の実施形態における硬貨識別装置に設けられた検出回路を表したブロック図である。
【図8】図7に表された検出回路における直流抵抗のインピーダンス変化の一例を表した線図である。
【図9】硬貨識別装置に用いられているコインセンサの構造例を表した模式的側面説明図である。
【図10】図9に示されている硬貨識別装置に設けられた検出回路の一例を表したブロック図である。
【図11】両検出用コイルからの検出信号の差動出力信号の一例を表した線図である。
【符号の説明】
3 硬貨
3a 識別面
4,5 検出用コイル(検出用磁極部)
7 励磁用コイル(励磁用磁極部)
D 感磁部間隔
21 硬貨搬送路
25 コインセンサ
31 交流電源(発振器)
36 差動増幅器
41 加算手段
42 比較手段
R1 直流抵抗
43 インピーダンス変化検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨の凹凸形状を検出する硬貨識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動販売機、自動券売機、ATM等のような硬貨を取り扱う各種装置には硬貨識別装置が装着されており、硬貨搬送路内に投入された硬貨の凹凸形状等の特定情報を検出することによって当該硬貨の金種や真偽などを識別するようにしている。このような硬貨識別装置に用いられているコインセンサとして、例えば図9に示されているような渦電流損失型の磁気センサを用いて硬貨表面の凹凸形状を検出するようにしたものがある。
【0003】
この図9に示されている渦電流損失型の磁気センサは、磁束変化を利用したものであって、一対の検出用磁極部1,2が、凹凸形状を有する硬貨3の識別面3aと対向しつつ相対移動するように配置されていて、上記各検出用磁極部1,2には、検出用コイル4,5がそれぞれ巻回されている。また、上記一対の検出用磁極部1,2の間部分に配置された励磁用磁極部6には、励磁用コイル7が巻回されていて、その励磁用コイル7に対しては、図10に示された交流電源11から、常時、一定の正弦波形を有する励磁信号が供給されている。そして、その励磁信号に対応した磁束φ1,φ2が、当該励磁用磁極部6から前記各検出用磁極部1,2にかけてそれぞれ形成され、それらの各磁束φ1,φ2の変化に対応した検出信号が、上記各検出用コイル4,5からそれぞれ出力されるようになっている。
【0004】
すなわち、上記硬貨3の識別面3aには、上述した各磁束φ1,φ2に基づいて渦電流が発生し、それらの渦電流が磁束φ1,φ2を制限するように作用するが、その渦電流は、上記硬貨3の表面である識別面3aと、両検出用磁極部1,2との対向隙間の大きさに対応している。つまり、上記硬貨3の識別面3aが平坦面である場合には、上記両検出用磁極部1,2の双方が、共に識別面3aと同一の対向隙間となっているため、上述した渦電流による磁束φ1,φ2の制限量も同一となり、両検出用コイル4,5からは同一大きさの出力信号が得られる。これら検出用磁極部1,2側の検出用コイル4,5からの出力の各々は、それぞれ検波器12,13、及びローパスフィルター14,15を通して差動増幅器16に入力され、当該差動増幅器16から差動出力を得るように構成されている。上述した硬貨3の識別面3aが平坦面である場合には、上記両検出用コイル4,5による差動出力が0状態のままに維持される。
【0005】
一方、上記硬貨3の識別面3aが凹凸形状に変化している場合には、相対移動させると、上記識別面3aの凹凸形状に対応して、検出用磁極部1,2と識別面3aとの対向隙間の寸法が連続的に減少・拡大するように変化し、その対向隙間量の変化に伴って識別面3aに生じる渦電流も変化する。より具体的には、図9中の右側に先行する検出用磁極部1が、識別面3aの凸形状部分3bに対向した状態となっているときには、検出用磁極部1との対向隙間が狭くなって渦電流が大きくなり、その分、検出用コイル4からの出力が低下することとなる。一方、そのとき、図示左側の後行の検出用磁極部2では、識別面3aとの対向隙間が広い状態となっていることから、渦電流は小さく、検出用コイル5は大きい出力となる。その結果、上記両検出用コイル4,5からの差動出力は減少・増大することとなって凹凸部を含む出力波形が得られ、この差動出力波形に基づいて上記硬貨3の識別面3aに凸形状部分3bが存在していることが検出される。
【0006】
すなわち、このようにして上記検出用コイル4,5から得られる検出信号は、例えば図11(a),(b)に示されているように、硬貨3の識別面3aの凹凸形状にそれぞれ対応したものとなっているが、これらの両検出信号どうしは互いに時間ズレしており、上述した一方側の検出用磁極部1と、他方側の検出用磁極部2との間に形成される2箇所の感磁部どうしの間の間隔D(図9参照)に相当する分だけズレした状態で得られる。そして、これら両検出信号どうしの各時間ごとの差に相当する差動出力信号が、上述した差動増幅器16から図11(c)のように得られる。得られた差動出力信号は、予め記憶されたマスターパターンと比較され、その比較結果に基づいて、検出すべき硬貨の金種及び真偽が判別されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような差動増幅器16から得られる差動出力信号を用いた従来装置では、硬貨の「凹凸形状」に関しては高感度に測定することができるという利点があるが、硬貨に形成された「穴」に相当する部位の差動出力信号は、他の凹凸形状の検出信号と類似したものになってしまい、穴か凹凸であるのかの識別が困難になってしまうという問題がある。このようなことから従来の装置では、穴検出用のセンサを別個に設けるなどの対策が採られているものもあるが、その場合には、装置全体が高価なものにならざるを得ない。
【0008】
そこで本発明は、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出をも高精度かつ低コストで行うことができるようにした硬貨識別装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の硬貨識別装置では、一対の検出用磁極部の各検出用コイルから得られる二つの検出信号の和に相当する信号を出力する加算手段が設けられている。
この加算手段から発せられる両検出信号の和に相当する出力信号は、2つの出力の差のみを出力する差動出力とは違い、被検出物としての硬貨の有無や凹凸段差に対応した大きさの出力が得られる。また、このとき、1つの出力では、硬貨の走行方向に対して非対称な出力となるが、2つの出力とすることによって非対称を相殺し、被検出物により対応した出力とすることもできる。つまり、このような加算手段から発せられる両検出信号の和に相当する出力信号による硬貨の表面形状のマクロ的な情報に基づいて、硬貨に設けられた穴の有無が良好に検出されるようになっており、従って、単一の装置により、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方が良好に行われることとなる。
【0010】
また、請求項2記載の硬貨識別装置では、請求項1記載の加算手段からの出力信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うとともに、一対の検出用磁極部の各検出用コイルから出力される二つの検出信号どうしを、上記二つの検出用コイルによる感磁部の間隔差に対応した時間分だけずらして重ね合わせるようにして比較し、それら二つの検出信号どうしが相違したレベル値となっている箇所を、計測速度の変動箇所として検出するようにしている。
この請求項2にかかる硬貨識別装置によれば、硬貨との相対移動速度が変動した部分が直ちに検出されることとなり、その計測速度の変動に基づく誤検出が良好に回避されるようになっている。
【0011】
さらに、請求項3記載の硬貨識別装置では、励磁用コイルのインピーダンス変化を検出する手段を設け、その検出手段による検出信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うようにしている。具体的には、励磁コイルの電源供給側に直流抵抗が接続され、それにより、上記励磁コイルを含むセンサー部のインピーダンス変化を電圧として検出する手段、又はそのインピーダンス変化を電流変動として検出する手段からの検出信号に基づいて、硬貨に形成された穴の検出を行うようにしていることから、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、上述したインピーダンス変化に基づく穴の検出との双方が良好に行われるようになっている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明にかかる硬貨識別装置は、例えば図1に示されているような平面略「く」の状に折れ曲げられた形状の硬貨搬送路21を備えている。この硬貨搬送路21は、図示右端側の搬送入口部21aから図示左方側に向かって送られてきた検出すべき硬貨3を支持する底面摺動板21bを有しているとともに、その底面摺動板21bの直上に、搬送ベルト22が配置されている。この搬送ベルト22は、下側のベルト部分が上記底面摺動板21bとの間に硬貨3の厚さ分に相当する隙間を介して、略平行に対面するように配置されており、当該搬送ベルト22と底面摺動板21bとの間に硬貨3を挟持しながら、当該搬送ベルト22の延在方向に向かって硬貨3を搬送させるように構成されている。
【0013】
また、上記底面摺動板21bの一側部には、当該底面摺動板21bの縁部に沿うようにしてガイド23が立設されているとともに、そのガイド23に対して硬貨3を押し付ける硬貨規制レバー24が、上記硬貨搬送路21の折れ曲がり部分においてピン24aによって回動可能に軸支されている。上記硬貨規制レバー24は、前記底面摺動板21b上に支持されながら送られてくる硬貨3を、図示を省略したバネ等の付勢手段によって前記ガイド23側に押し付けるように構成されていて、当該硬貨規制レバー24が配置された部位から搬送方向下流側に向かって送り出された硬貨3は、上記ガイド23に対して外周面部を接触させた状態を維持しながら順次搬送されるようになっている。
【0014】
さらに、上記硬貨搬送路21の下流側部分には、硬貨3の表面に形成された凹凸形状を検出するためのコインセンサ25が取り付けられている。このコインセンサ25は、前述した従来技術の欄で説明した図9に示されたものと同一構造の磁気センサからなるものであることから、詳細な説明は省略することとするが、当該コインセンサ25には、図2に示されているような、本願発明の一実施形態にかかるコイン検出回路が付設されている。以下、上記コインセンサ25の概略構造とともにコイン検出回路の構造を説明する。
【0015】
すなわち、図2に示された交流電源(発振器)31からは、常時、一定の正弦波形を有する励磁信号が、励磁用磁極部に巻回された励磁用コイル7に供給されており、その励磁信号に対応した磁束(図9中のφ1,φ2参照)が、当該励磁用コイル7から検出用磁極部に巻回された検出用コイル4,5にそれぞれ掛け渡されるようにして形成される。このとき、上記検出用磁極部の先端面は、前記硬貨3の識別面(図9中の符号3a参照)に対して、適宜の検出用空隙部を介して対向するように配置されている。
【0016】
そして、例えば図9の矢印方向に硬貨3が平行移動したときに、当該硬貨3の識別面3aに形成された模様等の凹凸形状に従って前記検出用空隙部の隙間寸法も変化する。一方、上述した励磁用磁極部から検出用磁極部にかけて発生している磁束φ1,φ2の影響によって硬貨3の識別面3aには渦電流が生じるが、その渦電流の大きさは、硬貨3の凹凸形状部分を含む識別面3aが通過するときの上述した検出用空隙部の隙間寸法変化に従って増減する。
【0017】
つまり、励磁用磁極部と検出用磁極部との間の感磁部が、硬貨3の凸形状部分3bに対向したときには、上記検出用空隙部の隙間寸法が小さくなるため、上述した渦電流値が増大することとなって磁束φ1,φ2は低下し、その分、上記検出用コイル4,5からの出力も低下する。それとは逆に、検出用磁極部が硬貨3の凹形状部分に対向することによって、検出用空隙部の隙間寸法が大きくなると、上述した渦電流値は小さくなることから、磁束φ1,φ2は増大し、その分、検出用コイル4,5からの出力も増大する。このように、上記検出用磁極部に巻回された検出用コイル4,5からの出力は、硬貨3の識別面3aにおける模様等の凹凸形状に完全に対応して変化するようになっており、例えば図3に示されているような二つの略同一の検出信号4S,5Sが得られることとなる。
【0018】
一方、図2に示されているように、上述したような検出用磁極部側の検出用コイル4,5からの出力は、それぞれ検波器32,33、及びアンプ34,35を通して差動増幅器36に入力され、当該差動増幅器36から、図4に示されているような差動出力信号を得る構成になされており、それによって硬貨表面の凹凸パターンが検出されるようになっている。
【0019】
また、上記両検出用コイル4,5からの各検出信号は、アンプ34,35の出力側から引き出されて、加算手段41及び比較手段42に入力されている。加算手段41は、上記両検出用コイル4,5から得られる二つの検出信号の和を演算して出力する機能を備えたものであって、その加算手段41からは、図5に示されているような上記両検出信号の和に相当する出力信号が得られるようになっている。この加算手段41から発せられる和の出力信号は、前述した差動出力信号に比して感度的には劣るものの、硬貨3の表面のマクロ的な情報を表したものとなっており、当該和の出力信号に基づいて、硬貨3に設けられた「穴」の有無が良好に検出されるようになっている。従って本実施形態によれば、単一の装置で、差動出力信号に基づく硬貨3の凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方が良好に行われる。
【0020】
一方、上述した二つの検出用コイル4,5から出力される二つの検出信号どうしを比較する比較手段42は、上記二つの検出用コイル4,5どうしの間の感磁部間隔D(図9参照)に対応する時間分だけずらして、上記両検出信号を重ね合わせるようにして比較する機能を有しており、例えば図6に示されているような二つの検出信号どうしを重ね合わせて比較したとき、そのレベル値が相違している箇所A,Bを、計測速度の変動箇所として検出する構成になされている。
【0021】
従って、本実施形態にかかる硬貨識別装置によれば、硬貨3の相対移動速度が変動した部分が直ちに検出されることとなり、その計測速度の変動に基づく誤検出が良好に回避されるようになっている。
【0022】
さらに、図7に示されている実施形態にかかる硬貨識別装置は、励磁用コイル7のインピーダンス変化を検出することにより「穴」を検出するようにしたものであって、この実施形態では、上記励磁用コイル7の電源供給側に直流抵抗R1が接続されているとともに、その直流抵抗R1と励磁用コイル7との接続点から上記励磁用コイル7のインピーダンス変化を検出する手段43に出力が取り出されており、例えば、図8に示されているようなインピーダンス変化検出信号に基づいて、硬貨3に形成された「穴」の検出を行うようにしている。この場合、励磁用コイル7を含むセンサー部のインピーダンス変化を電圧として検出する手段を設けるようにしてもよいし、インピーダンス変化を電流変動として検出する手段を設けるようにしてもよい。本実施形態においても、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、穴の検出との双方が良好に行われるようになっている。
【0023】
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0024】
例えば、上述したコインセンサの検出回路としては、差動増幅器の後段側に対して検波器及びローパスフィルターを配置したものや、差動増幅器の前段側に検波器を配置し、かつ上記差動増幅器の後段側にローパスフィルターを配置したものなどであっても、同様に採用することができる。また、これらの各回路構成については、A/D変換器を用いたディジタル回路により同様に構成することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の硬貨識別装置は、検出用コイルから得られる二つの検出信号の和を演算して出力する加算手段を設け、その加算手段から発せられる和に相当する出力信号に基づいて、硬貨の表面のマクロ的情報を得ることにより「穴」の有無を良好に検出し、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、和の出力信号に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたものであるから、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出を高精度かつ低コストで行うことができる。
【0026】
また、請求項2記載の硬貨識別装置は、請求項1記載の加算手段からの出力信号に基づいて硬貨に形成された穴の検出を行うとともに、二つの検出用コイルから出力される二つの検出信号どうしを、それら二つの検出用コイルによる感磁部の間隔差に対応する時間分だけずらして重ね合わせるようにして比較し、それら二つの検出信号どうしの相違箇所を計測速度の変動箇所として検出して、硬貨との相対移動速度が変動した部分を直ちに検出し、計測速度の変動に基づく誤検出を良好に回避するようにしたものであるから、上述した効果に加えて、検出全体の精度を向上させることができる。
【0027】
さらに、請求項3記載の硬貨識別装置は、励磁用コイルのインピーダンス変化を検出する手段を設け、その検出手段による検出信号に基づいて、前記硬貨に形成された穴の検出を行うことにより、単一の装置で、差動出力信号に基づく凹凸形状の検出と、インピーダンス変化の検出に基づく穴の検出との双方を良好に行うようにしたものであるから、簡易な構成よって、硬貨の凹凸形状のみならず穴の検出を高精度かつ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬貨識別装置に設けられている硬貨搬送路の概略構造を表した平面説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における硬貨識別装置に設けられた検出回路を表したブロック図である。
【図3】穴有り硬貨の表面凹凸形状を測定した場合における両検出用コイルからの検出信号を表した線図である。
【図4】図2に表された両検出用コイルからの検出信号の差動出力信号を表した線図である。
【図5】図2に表された検出回路における両検出用コイルからの検出信号の和に相当する演算出力信号を表した線図である。
【図6】穴有り硬貨の表面凹凸形状を測定した場合において速度変動があった際の両検出用コイルからの検出信号を表した線図である。
【図7】本発明の他の実施形態における硬貨識別装置に設けられた検出回路を表したブロック図である。
【図8】図7に表された検出回路における直流抵抗のインピーダンス変化の一例を表した線図である。
【図9】硬貨識別装置に用いられているコインセンサの構造例を表した模式的側面説明図である。
【図10】図9に示されている硬貨識別装置に設けられた検出回路の一例を表したブロック図である。
【図11】両検出用コイルからの検出信号の差動出力信号の一例を表した線図である。
【符号の説明】
3 硬貨
3a 識別面
4,5 検出用コイル(検出用磁極部)
7 励磁用コイル(励磁用磁極部)
D 感磁部間隔
21 硬貨搬送路
25 コインセンサ
31 交流電源(発振器)
36 差動増幅器
41 加算手段
42 比較手段
R1 直流抵抗
43 インピーダンス変化検出手段
Claims (3)
- 凹凸形状を有する硬貨の識別面と対向しながら相対移動するように配置され、その相対移動方向に適宜の間隔を離して検出用コイルがそれぞれ巻回された一対の検出用磁極部と、これら一対の検出用磁極部どうしの間部分において励磁用コイルが巻回された励磁用磁極部と、前記硬貨の識別面の凹凸形状に対応して前記一対の検出用磁極部の各検出用コイルからそれぞれ出力される二つの検出信号が入力される差動増幅手段とを備え、
上記差動増幅手段から得られる差動出力信号に基づいて、前記硬貨の識別面における凹凸形状のパターンを識別するようにした硬貨識別装置において、
前記一対の検出用磁極部の各検出用コイルから得られる二つの検出信号の和に相当する信号を出力する加算手段が設けられていることを特徴とする硬貨識別装置。 - 前記加算手段からの出力信号に基づいて、前記硬貨に形成された穴の検出を行うとともに、
前記一対の検出用磁極部の各検出用コイルから出力される二つの検出信号どうしを、上記二つの検出用コイルによる感磁部の間隔差に対応した時間分だけずらして重ね合わせるようにして比較し、それら二つの検出信号どうしが相違したレベル値となっている箇所を、計測速度の変動箇所として検出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の硬貨識別装置。 - 凹凸形状を有する硬貨の識別面と対向しながら相対移動するように配置され、その相対移動方向に適宜の間隔を離して検出用コイルがそれぞれ巻回された一対の検出用磁極部と、これら一対の検出用磁極部どうしの間部分において励磁用コイルが巻回された励磁用磁極部と、前記硬貨の識別面の凹凸形状に対応して前記一対の検出用磁極部の各検出用コイルからそれぞれ出力される二つの検出信号が入力される差動増幅手段とを備え、
上記差動増幅手段から得られる差動出力信号に基づいて、前記硬貨の識別面における凹凸形状のパターンを識別するようにした硬貨識別装置において、
前記励磁用コイルのインピーダンス変化を検出する手段を設け、その検出手段による検出信号に基づいて、前記硬貨に形成された穴の検出を行うようにしたことを特徴とする硬貨識別装置。
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