JP2004070023A - 資料提示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の設定のための説明書や画面案内等を不要として容易かつ手軽に装置の設定を行うことができる資料提示装置を提供する。
【解決手段】資料提示装置の設定項目、設定項目に関する複数の選択項目および選択項目を選択するマークボックスが記載された入力シート70をカメラで撮影し、その撮影画像データから、記入されたマークが指示する設定情報にしたがって装置を設定する。
【選択図】 図4
【解決手段】資料提示装置の設定項目、設定項目に関する複数の選択項目および選択項目を選択するマークボックスが記載された入力シート70をカメラで撮影し、その撮影画像データから、記入されたマークが指示する設定情報にしたがって装置を設定する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿、写真、立体物等の資料を撮影し、その撮影画像をスクリーン等の画像表示手段に表示する資料提示装置に係り、特に、装置の設定を複雑な操作を要することなく容易に行えるようにした資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン等に原稿や写真等の資料を映し、その画像を参照しながら聴衆に対してプレゼンテーションを行う場合、近年では、資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、資料を被写体とするビデオカメラ等の動画用カメラを有し、そのカメラで撮影した資料の画像を、例えば液晶プロジェクタ等の投影装置からスクリーンに投影するようにして用いられる。資料提示装置の中には、単に資料のみを聴衆に表示するだけにとどまらず、パソコン等の外部装置が併合され、その外部装置が保有する画像を表示できるようにしたものもあり、また、様々な機能が搭載されて多様なプレゼンテーションを可能とする機種も供給されている。
【0003】
ところで、上記のようにパソコンが併合されたり多数の機能を有したりするにつれ、資料提示装置にあっては使用する際の設定項目が増加し、設定も複雑になる傾向にある。装置の設定は、設定項目ごとに掲げられた選択項目をボタン操作等で選択することによって行われるが、そのような設定作業は、ユーザーであるプレゼンターが説明書を参照するか、あるいは付属のモニタに表示される案内にしたがうなどして行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような装置の設定方法では、初めての使用者は勿論のこと、設定方法を忘れてしまった場合にはその都度説明書を確認することになり、効率的ではなかった。また、ボタン操作による設定作業そのものが煩雑であり、このため、プレゼンターが変わって設定をし直す場合など、設定の変更作業もきわめて面倒であった。
【0005】
よって本発明は、装置の設定のための説明書や画面案内等を不要として容易かつ手軽に装置の設定を行うことができる資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、資料を撮影する撮像部と、この撮像部による撮影画像を出力する画像出力部と、当該装置の設定項目、設定項目に関する複数の選択項目および選択項目を選択するマーク記入欄が記載された入力シートと、入力シートにおけるマーク記入欄に記入されたマークを読み取るマーク読取部と、このマーク読取部が読み取ったマークが指示する設定情報にしたがって当該装置の設定を行う制御部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明によると、入力シートに記載された設定項目に関する複数の選択項目から、該当するマーク記入欄にマークすることで希望する設定を選択する。この入力シートをマーク読取部により読み取らせ、マーク読取部が読み取ったマークの指示する設定情報にしたがって制御部が当該装置の設定を行う。このように、本発明では入力シートをマーク読取部によって読み取らせることにより装置の設定が自動的になされるので、説明書を参照したり画面案内にしたがって装置の設定を行う必要がない。その結果、初めての使用者でも容易に装置の設定を行うことができ、しかも、設定方法を忘れるといったことが起こらない。また、ボタン操作等による煩わしい設定作業から解放され、装置の設定を容易かつ手軽に行うことができる。
【0008】
入力シートのマーク記入欄は、選択項目に並べて四角等の空白欄を配置し、この空白欄を塗りつぶしたり線を引いたりして記入し、これをマークとする形態が挙げられる。あるいは空白欄を1つとし、選択項目に応じた数字を記入して数字を読み取る形態でもよい。
【0009】
本発明では、撮像部がマーク読取部を兼ね、該撮像部が読み取り可能、すなわち撮影可能な範囲に入力シートを位置決めする位置決め手段を備えていることを含む。これによると、撮像部が撮影可能な範囲に入力シートを簡単にセットすることができ、その状態から速やかにマークを撮影することができる。
【0010】
入力シートのフォーマット種は1種類とは限らず、異なる設定項目が記載された複数種類の入力シートを用いる場合がある。その場合には、入力シートの種類を識別させる識別手段を入力シートに付加し、これを識別手段読取部が読み取り、読み取った識別手段の情報に基づいて制御部が入力シートの種類を識別するようにすればよい。
【0011】
入力シートの種類を識別させるための識別手段としては、バーコード、二次元バーコード、文字、記号、切欠き、パンチ穴等の視覚的に認識可能な情報形態を用いることができる。このような情報形態を識別手段とした場合の識別手段読取部としては、バーコードの場合であればバーコードリーダーであり、他には画像撮影手段が挙げられ、その画像撮影手段としては当該装置の撮像部を用いることができる。また、識別手段として赤外光吸収塗料を採用することもできる。この場合の識別手段読取部としては、赤外光透過フィルタを装備したカメラ等が用いられる。
【0012】
また、本発明では、入力シートを収納する収納部を備えていることを含む。入力シートの収納部としては、例えば引き出し式のトレイ等が挙げられ、入力シートの保管に便利となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態に係る資料提示装置1の概略図である。この資料提示装置1は、資料載置台11と、この資料載置台11にアーム12を介して支持され、資料載置台11に置かれた原稿等の資料を撮影するカメラ(撮像部、マーク読取部、識別手段読取部)13と、ディスプレイ14とを備えている。ディスプレイ14は、資料載置台11上の資料載置箇所の奥に、資料載置台11の前に位置する図示せぬ使用者(プレゼンター)に向けて後傾した状態で設置されている。
【0014】
図2は資料提示装置1の構成と、この資料提示装置1に接続される周辺装置を示すブロック図である。資料提示装置1は、上記カメラ13およびディスプレイ14に加え、制御部21、記憶部22、画像選択部23、画像合成部24および外部出力端子(画像出力部)25を備えている。これら構成要素のうち、カメラ13およびディスプレイ14以外は資料載置台11の内部に収納させることができる。記憶部22は、固定的な内部記憶装置あるいは資料載置台11に脱着されるリムーバル型の外部記憶媒体等で構成される。制御部21には、カメラ13による撮影画像の画像データが供給され、その画像データは、画像選択部23に直接供給されるか、あるいは一旦記憶部22に記憶される。記憶部22には、カメラ13により撮影された画像データ以外の他の画像データも記憶されることが可能であり、その画像データは、制御部21からのコマンドにより制御部21を介して画像選択部23に供給可能である。
【0015】
制御部21および画像選択部23には、画像データが保有されていたり画像データが生成されたりするパソコン30が接続されており、それら画像データは、制御部21からのコマンドが入力されることにより画像選択部23に供給される。また、パソコン30には制御部21から後述する画面送り(画面の送り/戻し)のコマンドが入力され、そのコマンドにしたがってパソコン30の画像データが画像選択部23に供給される。このように、画像選択部23には、カメラ13による撮影画像の画像データ、記憶部22に記憶された画像データおよびパソコン30の画像データが供給され、これら画像データの中から、ディスプレイ14と外部出力端子25に出力する画像データが選択されるようになっている。外部出力端子25にはプロジェクタ40が接続され、プロジェクタ40からは、外部出力端子25に出力された画像データに基づく画像が、聴衆が視認する図示せぬスクリーンに投影される。なお、以下の説明では、カメラ13による撮影画像をカメラ画像、記憶部22に記憶された画像を記憶画像、パソコン30による画像をパソコン画像と称する。
【0016】
この資料提示装置1では、図1に示すペン50の指示マーク51によって、スクリーンの表示画面にポイントを指示する(ポインティング)ことができる。指示マーク51は、スイッチを入れることにより発光するLED等の発光体で構成される。以下に、ポインティング機能の作用を説明する。
【0017】
まず、制御部21により、資料載置台11の上面におけるカメラ13の撮影画角内に、一般的な画像解析法によって仮想スクリーンのXY座標を設定する。仮想スクリーンの設定法としては、次の方法が挙げられる。まず、カメラ13の撮影画角の少なくとも対角隅点2箇所でペン50の指示マーク51を順次発光させ、これをカメラ13により撮影し、その画像データから各発光点である指示マーク51の位置を認識する。そして、画像処理によって指示マーク51の位置から設定すべき仮想スクリーンのXY座標を生成する。これで不可視な仮想スクリーンが資料載置台11上に設定され、この仮想スクリーンは、カメラ13と資料載置台11との間隔が変わらない限り固定的とされる。すなわち、仮想スクリーンの設定は初期設定として1回行えばよい。
【0018】
ポインティングを行う際には、仮想スクリーンが設定された資料載置台11上においてペン50の指示マーク51を発光させる。すると、指示マーク51がカメラ13で撮影され、制御部21はその画像データを基に仮想スクリーンの座標上での指示マーク51の位置座標を逐一算出する。そして、制御部21は算出した指示マーク51の位置座標に矢印等のポイント画像等を生成する。制御部21で生成されたポイント画像は画像合成部24に入力され、画像合成部24は、画像選択部23から入力された画像にポイント画像を合成する。画像合成部24には外部出力端子25が接続されており、したがって、ポイント画像はスクリーンに表示される画像に合成される。
【0019】
資料提示装置1の資料載置台11の適宜な箇所には、図3に示す画面送りパネル60が設けられている。この画面送りパネル60には、画面送りキー61、画面戻しキー62、画面送り/戻しする対象画像を指定するパソコン画像キー63、記憶画像キー64が配置されている。パソコン画像キー63を押すと画面送り/戻しする対象画像がパソコン画像に選択され、その状態で画面送りキー61や画面戻しキー62を押すと、そのコマンドがパソコン30に入力され、パソコン画像の画面の送り/戻しがなされる。また、記憶画像キー64を押すと画面送り/戻しする対象画像が記憶画像に選択され、その状態で画面送りキー61や画面戻しキー62を押すと、そのコマンドが制御部21に入力され、記憶画像の画面の送り/戻しがなされる。
【0020】
上記の画面送り/戻しは、上記キー63,64を選択することで、パソコン画像か記憶画像の画面を単独で送り/戻しすることができるのであるが、この資料提示装置1では、以下に述べる入力シートに記入されたマークの指示による設定情報にしたがって、例えば外部出力画像(外部出力端子25に出力されてプロジェクタ40から投影される画像)をパソコン画像に設定し、ディスプレイ14への出力画像を記憶画像とした場合、双方の画面を連動させて画面送り/戻しを行うことができる機能を有している。この連動画面送り/戻し機能は、予めパソコン画像と記憶画像とを関連する対の画像として出力されるようにページの設定をしておくことで、好適に利用できる。
【0021】
次に、この資料提示装置1での入力シートによる出力画像の設定方式を説明する。図4はその入力シートの一例であり、この入力シート70には、基本的な設定項目として次の5項目が記載されている。
1.接続する画像
2.ディスプレイに出力する画像(選択は1つだけ)
3.外部に出力する画像(選択は1つだけ)
4.ポインタの形状(選択は1つだけ)
5.連動して画面送りしますか
(なお、この第5項は上記外部出力画像とディスプレイ14への出力画像の連動に関するものである)
【0022】
設定項目1〜3には、a.カメラ画像、b.パソコン画像、c.記憶画像、の3つの選択項目が記載され、これら選択項目には空欄のマークボックス(マーク記入欄)71がそれぞれ並べて配置されている。また、設定項目4には、a.矢印、b.アンダーライン、c.丸、の3つの選択項目が記載され、これら選択項目にも空欄のマークボックス71がそれぞれ並べて配置されている。また、設定項目5には、a.はい、b.いいえ、の2つの選択項目が記載され、これら選択項目にも空欄のマークボックス71がそれぞれ並べて配置されている。なお、設定項目1の接続する画像とは、画像選択部23に入力させる画像のことである。
【0023】
また、入力シート70の所定箇所(この場合右上)には、入力シート70のフォーマット種、すなわちいかなる設定項目が記載されているかを識別するためのバーコード(識別手段)80がシールの貼付等の手段により付加されており、このバーコード80をカメラ13が撮影し、カメラ13が撮影したバーコード80の情報を制御部21が認識することにより、入力シート70のフォーマット種が識別されるようになっている。各選択項目ごとのマークボックス71は、バーコード80による識別情報に応じて所定箇所に定められている。
【0024】
資料提示装置1を使用するプレゼンターは、各設定項目について選択項目の中から希望する設定を選択し、その右側のマークボックス71を鉛筆等で塗りつぶす。図4では、次のように選択している。
1.接続する画像:パソコン画像と記憶画像
2.ディスプレイに出力する画像:記憶画像
3.外部に出力する画像:パソコン画像
4.ポインタの形状:矢印
5.連動して画面送りしますか:はい
【0025】
上記入力シート70を資料載置台11に置き、入力シート70をカメラ13により撮影させる。その場合、資料載置台11に設けられた設定入力用のスタートボタン15を押す。カメラ13による撮影画像の画像データは制御部21に供給され、制御部21はその画像データに基づき入力シート70中の設定情報を認識する。以下に、制御部21による入力シート70の設定情報を認識する方式の例として、枠線方式と基準線方式を挙げる。
【0026】
a)枠線方式
図5に示すように、資料載置台11の上面のカメラ13の撮影画角内に、入力シート70よりも僅かに大きな枠線(位置決め手段)16を設定しておき、この枠線16内に入力シート70を置く。図6のフローに示すように、制御部21は、入力したカメラ13の撮影画像データから、まず枠線16の右上隅点である原点(0,0)から所定位置にあるバーコード80の中心座標(X0,Y0)に相当する画像データを中心に水平方向(左右方向)にバーコード80を走査し、そのバーコードパターンからバーコード80の情報を認識する(ステップS101)。制御部21は、認識したバーコード80の情報から入力シート70の種類(フォーマット種)を検索して認識する(ステップS102)。次いで、制御部21はフォーマット種から事前に登録されているマークボックス71の位置データ(X,Y1),(X,Y2),…(X,Yn),…(X,Ye)から、マークの有無をチェックする(ステップS103)。
【0027】
b)基準線方式
基準線方式では、図7に示すように、右端に縦方向に沿った基準線72が描かれた入力シート70を用いる。この入力シート70を置く資料載置台11の上面は、基準線72のコントラストが明瞭となるように白色系に設定するとよい。この入力シート70では、図8に示すように、資料載置台11にやや斜めに置いた場合でも、次のようにしてマークを認識することができる。図9のフローに示すように、制御部21は、カメラ13の撮影画像データに対し、まず中央右端より水平方向に左へ走査し、はじめにある濃度を超えるデータ(基準線72に交差するQ点)を探索する(ステップS201)。次に、垂直方向(上下方向)上方に向かって同様に走査して基準線72を追跡し(ステップS202)、基準線72が見つからなくなる位置(V点)まで垂直方向上方に移動して走査する(ステップS203)。次に、Q点とV点から基準線72の傾きθを求める(ステップS204)。傾きθは、V点の座標(Xv,Yv)、Q点の座標(Xq,Yq)とした場合、次式によって求められる。
θ=tan−1{(Xq−Xv)/(Yq−Yv)}
【0028】
次に、所定位置にあるバーコード80の中心座標(X0’,Y0’)に相当する画像データを中心に水平方向にバーコード80を走査し、バーコードパターンからバーコード80の情報を認識する(ステップS205)。この場合のV点を原点(0,0)とした画像データ上のバーコード80の中心(X0’,Y0’)は、入力シート70上のバーコード80の中心から基準線72までの距離X0と、V点からバーコード80の高さの中心までの距離Y0で表し、かつ入力シート70の傾き角をθとしたとき、それぞれ以下の式で求められる。
X0’=Y0sinθ+X0cosθ
Y0’=Y0cosθ−X0sinθ
【0029】
次に、制御部21は認識したバーコード80の情報から入力シート70の種類(フォーマット種)を検索して認識する(ステップS206)。続いて制御部21は、フォーマット種から事前に登録されているマークボックス71の位置データ(X1,Y1),(X2,Y2),…(Xn,Yn),…(Xe,Ye)から、マークの有無をチェックする(ステップS207)。その際、入力シート70の傾き角をθとしたときのマークボックス71の座標(Xn’,Yn’)は、それぞれ以下の式で求められる。
Xn’=Ynsinθ+Xcosθ
Yn’=Yncosθ−Xsinθ
【0030】
さて、上記のような方式により制御部21が入力シート70のマークによる設定情報を認識したら、続いて制御部21はその設定情報にしたがって実際に装置の設定を行う。以下に、図4に示した入力シート70のマークの指示にしたがって、その設定を行う例を説明する。
【0031】
接続する画像がパソコン画像と記憶画像に設定されているので、制御部21がパソコン30にコマンドを送ることによりパソコン30からパソコン画像が画像選択部23に入力され、また、制御部21が記憶部22にコマンドを送ることにより記憶部22から制御部21を介して記憶画像が画像選択部23に入力される。次に、ディスプレイ14に出力する画像が記憶画像に設定されているので、制御部21は画像選択部23に対しディスプレイ14に出力する画像として記憶画像を選択するようコマンドを送る。これによってディスプレイ14には記憶画像が表示される。また、外部に出力する画像がパソコン画像に設定されているので、制御部21は画像選択部23に対し画像合成部24に出力する画像としてパソコン画像を選択するようコマンドを送る。これによって、外部出力端子25には画像合成部24を介してパソコン画像が出力され、スクリーンにはパソコン画像が投影される。
【0032】
次に、ポインタ形状は矢印に設定されているので、制御部21はポインティングによるポインタ形状を矢印としてポイント画像を生成するように制御部21内のポイント画像生成回路を設定する。このポイント画像生成回路から出力されるポイント画像は画像合成部24でパソコン画像と合成され、その合成画像がスクリーンに投影される。また、「連動して画面送りする」と設定されているので、画面送り/戻しコマンドはパソコン30と記憶部22との両方に向けて発行するように設定する。これにより画面送りパネル60の画面送りキー61や画面戻しキー62を押すことで、その都度、スクリーンに投影されるパソコン画像の画面が送り/戻しされ、これと連動して、ディスプレイ14に表示される画面が送り/戻しされる。
【0033】
図10は、入力シート70を収納する引き出し式のトレイ(収納部)17が資料載置台11の下方に設けられた資料提示装置1を示している。トレイ17には、マークボックス71が空欄の未使用の入力シート70を収納することができ、また、プレゼンターが使用した入力シート70を保管しておけば、次回に使用するときに手軽に取り出せるので便利である。
【0034】
以上が本発明の一実施形態であり、この実施形態によれば、入力シート70に記載された各設定項目に関し、希望する設定をマークボックス71にマークし、この入力シート70をカメラ13によって撮影し、マークから設定情報を認識することにより、各設定項目に関する装置の設定が自動的になされる。このため、説明書を参照したり画面案内にしたがって装置の設定を行う必要がなく、その結果、初めての使用者でも容易に装置の設定を行うことができる。また、設定方法を忘れることを回避することができるとともに、ボタン操作等による煩わしい設定作業から解放され、装置の設定を容易かつ手軽に行うことができる。なお、装置の設定が終了した際に、その旨を知らせる終了音が発生するように構成されているとよく、その場合には、終了音発生用のスピーカを資料載置台11に内蔵しておけばよい。
【0035】
上記枠線方式のように、資料載置台11のカメラ13の撮影範囲を示す枠線16を設定しておけば、カメラ13の撮影範囲に入力シート70を簡単にセットすることができる。また、上記基準線方式のように、入力シート70に基準線72を描いておき、この基準線72に基づいてマークの有無を認識するようにすれば、入力シート70を置く姿勢が比較的ラフでかまわなくなるとともに、入力シート70が置かれた姿勢にかかわらず確実にマークの有無を認識することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力シートのマーク記入欄に記入されたマークを読み取り、マークが指示する設定情報にしたがって装置の設定がなされるので、装置の設定を、説明書や画面案内等に頼ることなく容易かつ手軽に行うことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る資料提示装置の概略側面図である。
【図2】一実施形態の資料提示装置および接続される周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画面送りパネルの図である。
【図4】入力シートの一例を示す図である。
【図5】図4の入力シートを資料載置台に置いた状態の平面図である。
【図6】図4の入力シートの設定情報を読み取る過程を示すフローチャートである。
【図7】入力シートの他の例を示す図である。
【図8】図7の入力シートを資料載置台に置いた状態の平面図である。
【図9】図7の入力シートの設定情報を読み取る過程を示すフローチャートである。
【図10】入力シート収納用のトレイを備えた資料提示装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1…資料提示装置
13…カメラ(撮像部、マーク読取部、識別手段読取部)
16…枠線(位置決め手段)
17…トレイ(収納部)
21…制御部
25…画像出力端子(画像出力部)
70…入力シート
71…マークボックス(マーク記入欄)
80…バーコード(識別手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿、写真、立体物等の資料を撮影し、その撮影画像をスクリーン等の画像表示手段に表示する資料提示装置に係り、特に、装置の設定を複雑な操作を要することなく容易に行えるようにした資料提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン等に原稿や写真等の資料を映し、その画像を参照しながら聴衆に対してプレゼンテーションを行う場合、近年では、資料提示装置が用いられている。資料提示装置は、資料を被写体とするビデオカメラ等の動画用カメラを有し、そのカメラで撮影した資料の画像を、例えば液晶プロジェクタ等の投影装置からスクリーンに投影するようにして用いられる。資料提示装置の中には、単に資料のみを聴衆に表示するだけにとどまらず、パソコン等の外部装置が併合され、その外部装置が保有する画像を表示できるようにしたものもあり、また、様々な機能が搭載されて多様なプレゼンテーションを可能とする機種も供給されている。
【0003】
ところで、上記のようにパソコンが併合されたり多数の機能を有したりするにつれ、資料提示装置にあっては使用する際の設定項目が増加し、設定も複雑になる傾向にある。装置の設定は、設定項目ごとに掲げられた選択項目をボタン操作等で選択することによって行われるが、そのような設定作業は、ユーザーであるプレゼンターが説明書を参照するか、あるいは付属のモニタに表示される案内にしたがうなどして行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような装置の設定方法では、初めての使用者は勿論のこと、設定方法を忘れてしまった場合にはその都度説明書を確認することになり、効率的ではなかった。また、ボタン操作による設定作業そのものが煩雑であり、このため、プレゼンターが変わって設定をし直す場合など、設定の変更作業もきわめて面倒であった。
【0005】
よって本発明は、装置の設定のための説明書や画面案内等を不要として容易かつ手軽に装置の設定を行うことができる資料提示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、資料を撮影する撮像部と、この撮像部による撮影画像を出力する画像出力部と、当該装置の設定項目、設定項目に関する複数の選択項目および選択項目を選択するマーク記入欄が記載された入力シートと、入力シートにおけるマーク記入欄に記入されたマークを読み取るマーク読取部と、このマーク読取部が読み取ったマークが指示する設定情報にしたがって当該装置の設定を行う制御部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明によると、入力シートに記載された設定項目に関する複数の選択項目から、該当するマーク記入欄にマークすることで希望する設定を選択する。この入力シートをマーク読取部により読み取らせ、マーク読取部が読み取ったマークの指示する設定情報にしたがって制御部が当該装置の設定を行う。このように、本発明では入力シートをマーク読取部によって読み取らせることにより装置の設定が自動的になされるので、説明書を参照したり画面案内にしたがって装置の設定を行う必要がない。その結果、初めての使用者でも容易に装置の設定を行うことができ、しかも、設定方法を忘れるといったことが起こらない。また、ボタン操作等による煩わしい設定作業から解放され、装置の設定を容易かつ手軽に行うことができる。
【0008】
入力シートのマーク記入欄は、選択項目に並べて四角等の空白欄を配置し、この空白欄を塗りつぶしたり線を引いたりして記入し、これをマークとする形態が挙げられる。あるいは空白欄を1つとし、選択項目に応じた数字を記入して数字を読み取る形態でもよい。
【0009】
本発明では、撮像部がマーク読取部を兼ね、該撮像部が読み取り可能、すなわち撮影可能な範囲に入力シートを位置決めする位置決め手段を備えていることを含む。これによると、撮像部が撮影可能な範囲に入力シートを簡単にセットすることができ、その状態から速やかにマークを撮影することができる。
【0010】
入力シートのフォーマット種は1種類とは限らず、異なる設定項目が記載された複数種類の入力シートを用いる場合がある。その場合には、入力シートの種類を識別させる識別手段を入力シートに付加し、これを識別手段読取部が読み取り、読み取った識別手段の情報に基づいて制御部が入力シートの種類を識別するようにすればよい。
【0011】
入力シートの種類を識別させるための識別手段としては、バーコード、二次元バーコード、文字、記号、切欠き、パンチ穴等の視覚的に認識可能な情報形態を用いることができる。このような情報形態を識別手段とした場合の識別手段読取部としては、バーコードの場合であればバーコードリーダーであり、他には画像撮影手段が挙げられ、その画像撮影手段としては当該装置の撮像部を用いることができる。また、識別手段として赤外光吸収塗料を採用することもできる。この場合の識別手段読取部としては、赤外光透過フィルタを装備したカメラ等が用いられる。
【0012】
また、本発明では、入力シートを収納する収納部を備えていることを含む。入力シートの収納部としては、例えば引き出し式のトレイ等が挙げられ、入力シートの保管に便利となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態に係る資料提示装置1の概略図である。この資料提示装置1は、資料載置台11と、この資料載置台11にアーム12を介して支持され、資料載置台11に置かれた原稿等の資料を撮影するカメラ(撮像部、マーク読取部、識別手段読取部)13と、ディスプレイ14とを備えている。ディスプレイ14は、資料載置台11上の資料載置箇所の奥に、資料載置台11の前に位置する図示せぬ使用者(プレゼンター)に向けて後傾した状態で設置されている。
【0014】
図2は資料提示装置1の構成と、この資料提示装置1に接続される周辺装置を示すブロック図である。資料提示装置1は、上記カメラ13およびディスプレイ14に加え、制御部21、記憶部22、画像選択部23、画像合成部24および外部出力端子(画像出力部)25を備えている。これら構成要素のうち、カメラ13およびディスプレイ14以外は資料載置台11の内部に収納させることができる。記憶部22は、固定的な内部記憶装置あるいは資料載置台11に脱着されるリムーバル型の外部記憶媒体等で構成される。制御部21には、カメラ13による撮影画像の画像データが供給され、その画像データは、画像選択部23に直接供給されるか、あるいは一旦記憶部22に記憶される。記憶部22には、カメラ13により撮影された画像データ以外の他の画像データも記憶されることが可能であり、その画像データは、制御部21からのコマンドにより制御部21を介して画像選択部23に供給可能である。
【0015】
制御部21および画像選択部23には、画像データが保有されていたり画像データが生成されたりするパソコン30が接続されており、それら画像データは、制御部21からのコマンドが入力されることにより画像選択部23に供給される。また、パソコン30には制御部21から後述する画面送り(画面の送り/戻し)のコマンドが入力され、そのコマンドにしたがってパソコン30の画像データが画像選択部23に供給される。このように、画像選択部23には、カメラ13による撮影画像の画像データ、記憶部22に記憶された画像データおよびパソコン30の画像データが供給され、これら画像データの中から、ディスプレイ14と外部出力端子25に出力する画像データが選択されるようになっている。外部出力端子25にはプロジェクタ40が接続され、プロジェクタ40からは、外部出力端子25に出力された画像データに基づく画像が、聴衆が視認する図示せぬスクリーンに投影される。なお、以下の説明では、カメラ13による撮影画像をカメラ画像、記憶部22に記憶された画像を記憶画像、パソコン30による画像をパソコン画像と称する。
【0016】
この資料提示装置1では、図1に示すペン50の指示マーク51によって、スクリーンの表示画面にポイントを指示する(ポインティング)ことができる。指示マーク51は、スイッチを入れることにより発光するLED等の発光体で構成される。以下に、ポインティング機能の作用を説明する。
【0017】
まず、制御部21により、資料載置台11の上面におけるカメラ13の撮影画角内に、一般的な画像解析法によって仮想スクリーンのXY座標を設定する。仮想スクリーンの設定法としては、次の方法が挙げられる。まず、カメラ13の撮影画角の少なくとも対角隅点2箇所でペン50の指示マーク51を順次発光させ、これをカメラ13により撮影し、その画像データから各発光点である指示マーク51の位置を認識する。そして、画像処理によって指示マーク51の位置から設定すべき仮想スクリーンのXY座標を生成する。これで不可視な仮想スクリーンが資料載置台11上に設定され、この仮想スクリーンは、カメラ13と資料載置台11との間隔が変わらない限り固定的とされる。すなわち、仮想スクリーンの設定は初期設定として1回行えばよい。
【0018】
ポインティングを行う際には、仮想スクリーンが設定された資料載置台11上においてペン50の指示マーク51を発光させる。すると、指示マーク51がカメラ13で撮影され、制御部21はその画像データを基に仮想スクリーンの座標上での指示マーク51の位置座標を逐一算出する。そして、制御部21は算出した指示マーク51の位置座標に矢印等のポイント画像等を生成する。制御部21で生成されたポイント画像は画像合成部24に入力され、画像合成部24は、画像選択部23から入力された画像にポイント画像を合成する。画像合成部24には外部出力端子25が接続されており、したがって、ポイント画像はスクリーンに表示される画像に合成される。
【0019】
資料提示装置1の資料載置台11の適宜な箇所には、図3に示す画面送りパネル60が設けられている。この画面送りパネル60には、画面送りキー61、画面戻しキー62、画面送り/戻しする対象画像を指定するパソコン画像キー63、記憶画像キー64が配置されている。パソコン画像キー63を押すと画面送り/戻しする対象画像がパソコン画像に選択され、その状態で画面送りキー61や画面戻しキー62を押すと、そのコマンドがパソコン30に入力され、パソコン画像の画面の送り/戻しがなされる。また、記憶画像キー64を押すと画面送り/戻しする対象画像が記憶画像に選択され、その状態で画面送りキー61や画面戻しキー62を押すと、そのコマンドが制御部21に入力され、記憶画像の画面の送り/戻しがなされる。
【0020】
上記の画面送り/戻しは、上記キー63,64を選択することで、パソコン画像か記憶画像の画面を単独で送り/戻しすることができるのであるが、この資料提示装置1では、以下に述べる入力シートに記入されたマークの指示による設定情報にしたがって、例えば外部出力画像(外部出力端子25に出力されてプロジェクタ40から投影される画像)をパソコン画像に設定し、ディスプレイ14への出力画像を記憶画像とした場合、双方の画面を連動させて画面送り/戻しを行うことができる機能を有している。この連動画面送り/戻し機能は、予めパソコン画像と記憶画像とを関連する対の画像として出力されるようにページの設定をしておくことで、好適に利用できる。
【0021】
次に、この資料提示装置1での入力シートによる出力画像の設定方式を説明する。図4はその入力シートの一例であり、この入力シート70には、基本的な設定項目として次の5項目が記載されている。
1.接続する画像
2.ディスプレイに出力する画像(選択は1つだけ)
3.外部に出力する画像(選択は1つだけ)
4.ポインタの形状(選択は1つだけ)
5.連動して画面送りしますか
(なお、この第5項は上記外部出力画像とディスプレイ14への出力画像の連動に関するものである)
【0022】
設定項目1〜3には、a.カメラ画像、b.パソコン画像、c.記憶画像、の3つの選択項目が記載され、これら選択項目には空欄のマークボックス(マーク記入欄)71がそれぞれ並べて配置されている。また、設定項目4には、a.矢印、b.アンダーライン、c.丸、の3つの選択項目が記載され、これら選択項目にも空欄のマークボックス71がそれぞれ並べて配置されている。また、設定項目5には、a.はい、b.いいえ、の2つの選択項目が記載され、これら選択項目にも空欄のマークボックス71がそれぞれ並べて配置されている。なお、設定項目1の接続する画像とは、画像選択部23に入力させる画像のことである。
【0023】
また、入力シート70の所定箇所(この場合右上)には、入力シート70のフォーマット種、すなわちいかなる設定項目が記載されているかを識別するためのバーコード(識別手段)80がシールの貼付等の手段により付加されており、このバーコード80をカメラ13が撮影し、カメラ13が撮影したバーコード80の情報を制御部21が認識することにより、入力シート70のフォーマット種が識別されるようになっている。各選択項目ごとのマークボックス71は、バーコード80による識別情報に応じて所定箇所に定められている。
【0024】
資料提示装置1を使用するプレゼンターは、各設定項目について選択項目の中から希望する設定を選択し、その右側のマークボックス71を鉛筆等で塗りつぶす。図4では、次のように選択している。
1.接続する画像:パソコン画像と記憶画像
2.ディスプレイに出力する画像:記憶画像
3.外部に出力する画像:パソコン画像
4.ポインタの形状:矢印
5.連動して画面送りしますか:はい
【0025】
上記入力シート70を資料載置台11に置き、入力シート70をカメラ13により撮影させる。その場合、資料載置台11に設けられた設定入力用のスタートボタン15を押す。カメラ13による撮影画像の画像データは制御部21に供給され、制御部21はその画像データに基づき入力シート70中の設定情報を認識する。以下に、制御部21による入力シート70の設定情報を認識する方式の例として、枠線方式と基準線方式を挙げる。
【0026】
a)枠線方式
図5に示すように、資料載置台11の上面のカメラ13の撮影画角内に、入力シート70よりも僅かに大きな枠線(位置決め手段)16を設定しておき、この枠線16内に入力シート70を置く。図6のフローに示すように、制御部21は、入力したカメラ13の撮影画像データから、まず枠線16の右上隅点である原点(0,0)から所定位置にあるバーコード80の中心座標(X0,Y0)に相当する画像データを中心に水平方向(左右方向)にバーコード80を走査し、そのバーコードパターンからバーコード80の情報を認識する(ステップS101)。制御部21は、認識したバーコード80の情報から入力シート70の種類(フォーマット種)を検索して認識する(ステップS102)。次いで、制御部21はフォーマット種から事前に登録されているマークボックス71の位置データ(X,Y1),(X,Y2),…(X,Yn),…(X,Ye)から、マークの有無をチェックする(ステップS103)。
【0027】
b)基準線方式
基準線方式では、図7に示すように、右端に縦方向に沿った基準線72が描かれた入力シート70を用いる。この入力シート70を置く資料載置台11の上面は、基準線72のコントラストが明瞭となるように白色系に設定するとよい。この入力シート70では、図8に示すように、資料載置台11にやや斜めに置いた場合でも、次のようにしてマークを認識することができる。図9のフローに示すように、制御部21は、カメラ13の撮影画像データに対し、まず中央右端より水平方向に左へ走査し、はじめにある濃度を超えるデータ(基準線72に交差するQ点)を探索する(ステップS201)。次に、垂直方向(上下方向)上方に向かって同様に走査して基準線72を追跡し(ステップS202)、基準線72が見つからなくなる位置(V点)まで垂直方向上方に移動して走査する(ステップS203)。次に、Q点とV点から基準線72の傾きθを求める(ステップS204)。傾きθは、V点の座標(Xv,Yv)、Q点の座標(Xq,Yq)とした場合、次式によって求められる。
θ=tan−1{(Xq−Xv)/(Yq−Yv)}
【0028】
次に、所定位置にあるバーコード80の中心座標(X0’,Y0’)に相当する画像データを中心に水平方向にバーコード80を走査し、バーコードパターンからバーコード80の情報を認識する(ステップS205)。この場合のV点を原点(0,0)とした画像データ上のバーコード80の中心(X0’,Y0’)は、入力シート70上のバーコード80の中心から基準線72までの距離X0と、V点からバーコード80の高さの中心までの距離Y0で表し、かつ入力シート70の傾き角をθとしたとき、それぞれ以下の式で求められる。
X0’=Y0sinθ+X0cosθ
Y0’=Y0cosθ−X0sinθ
【0029】
次に、制御部21は認識したバーコード80の情報から入力シート70の種類(フォーマット種)を検索して認識する(ステップS206)。続いて制御部21は、フォーマット種から事前に登録されているマークボックス71の位置データ(X1,Y1),(X2,Y2),…(Xn,Yn),…(Xe,Ye)から、マークの有無をチェックする(ステップS207)。その際、入力シート70の傾き角をθとしたときのマークボックス71の座標(Xn’,Yn’)は、それぞれ以下の式で求められる。
Xn’=Ynsinθ+Xcosθ
Yn’=Yncosθ−Xsinθ
【0030】
さて、上記のような方式により制御部21が入力シート70のマークによる設定情報を認識したら、続いて制御部21はその設定情報にしたがって実際に装置の設定を行う。以下に、図4に示した入力シート70のマークの指示にしたがって、その設定を行う例を説明する。
【0031】
接続する画像がパソコン画像と記憶画像に設定されているので、制御部21がパソコン30にコマンドを送ることによりパソコン30からパソコン画像が画像選択部23に入力され、また、制御部21が記憶部22にコマンドを送ることにより記憶部22から制御部21を介して記憶画像が画像選択部23に入力される。次に、ディスプレイ14に出力する画像が記憶画像に設定されているので、制御部21は画像選択部23に対しディスプレイ14に出力する画像として記憶画像を選択するようコマンドを送る。これによってディスプレイ14には記憶画像が表示される。また、外部に出力する画像がパソコン画像に設定されているので、制御部21は画像選択部23に対し画像合成部24に出力する画像としてパソコン画像を選択するようコマンドを送る。これによって、外部出力端子25には画像合成部24を介してパソコン画像が出力され、スクリーンにはパソコン画像が投影される。
【0032】
次に、ポインタ形状は矢印に設定されているので、制御部21はポインティングによるポインタ形状を矢印としてポイント画像を生成するように制御部21内のポイント画像生成回路を設定する。このポイント画像生成回路から出力されるポイント画像は画像合成部24でパソコン画像と合成され、その合成画像がスクリーンに投影される。また、「連動して画面送りする」と設定されているので、画面送り/戻しコマンドはパソコン30と記憶部22との両方に向けて発行するように設定する。これにより画面送りパネル60の画面送りキー61や画面戻しキー62を押すことで、その都度、スクリーンに投影されるパソコン画像の画面が送り/戻しされ、これと連動して、ディスプレイ14に表示される画面が送り/戻しされる。
【0033】
図10は、入力シート70を収納する引き出し式のトレイ(収納部)17が資料載置台11の下方に設けられた資料提示装置1を示している。トレイ17には、マークボックス71が空欄の未使用の入力シート70を収納することができ、また、プレゼンターが使用した入力シート70を保管しておけば、次回に使用するときに手軽に取り出せるので便利である。
【0034】
以上が本発明の一実施形態であり、この実施形態によれば、入力シート70に記載された各設定項目に関し、希望する設定をマークボックス71にマークし、この入力シート70をカメラ13によって撮影し、マークから設定情報を認識することにより、各設定項目に関する装置の設定が自動的になされる。このため、説明書を参照したり画面案内にしたがって装置の設定を行う必要がなく、その結果、初めての使用者でも容易に装置の設定を行うことができる。また、設定方法を忘れることを回避することができるとともに、ボタン操作等による煩わしい設定作業から解放され、装置の設定を容易かつ手軽に行うことができる。なお、装置の設定が終了した際に、その旨を知らせる終了音が発生するように構成されているとよく、その場合には、終了音発生用のスピーカを資料載置台11に内蔵しておけばよい。
【0035】
上記枠線方式のように、資料載置台11のカメラ13の撮影範囲を示す枠線16を設定しておけば、カメラ13の撮影範囲に入力シート70を簡単にセットすることができる。また、上記基準線方式のように、入力シート70に基準線72を描いておき、この基準線72に基づいてマークの有無を認識するようにすれば、入力シート70を置く姿勢が比較的ラフでかまわなくなるとともに、入力シート70が置かれた姿勢にかかわらず確実にマークの有無を認識することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力シートのマーク記入欄に記入されたマークを読み取り、マークが指示する設定情報にしたがって装置の設定がなされるので、装置の設定を、説明書や画面案内等に頼ることなく容易かつ手軽に行うことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る資料提示装置の概略側面図である。
【図2】一実施形態の資料提示装置および接続される周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画面送りパネルの図である。
【図4】入力シートの一例を示す図である。
【図5】図4の入力シートを資料載置台に置いた状態の平面図である。
【図6】図4の入力シートの設定情報を読み取る過程を示すフローチャートである。
【図7】入力シートの他の例を示す図である。
【図8】図7の入力シートを資料載置台に置いた状態の平面図である。
【図9】図7の入力シートの設定情報を読み取る過程を示すフローチャートである。
【図10】入力シート収納用のトレイを備えた資料提示装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1…資料提示装置
13…カメラ(撮像部、マーク読取部、識別手段読取部)
16…枠線(位置決め手段)
17…トレイ(収納部)
21…制御部
25…画像出力端子(画像出力部)
70…入力シート
71…マークボックス(マーク記入欄)
80…バーコード(識別手段)
Claims (6)
- 資料を撮影する撮像部と、
この撮像部による撮影画像を出力する画像出力部と、
当該装置の設定項目、設定項目に関する複数の選択項目および選択項目を選択するマーク記入欄が記載された入力シートと、
この入力シートにおける前記マーク記入欄に記入されたマークを読み取るマーク読取部と、
このマーク読取部が読み取ったマークが指示する設定情報にしたがって当該装置の設定を行う制御部とを備えることを特徴とする資料提示装置。 - 前記マーク読取部が前記撮像部であり、この撮像部が読み取り可能な範囲に前記入力シートを位置決めする位置決め手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の資料提示装置。
- 前記入力シートに該入力シートの種類を識別させる識別手段が付加され、当該装置はこの識別手段を読み取る識別手段読取部を備え、この識別手段読取部が識別手段を読み取り、その読み取られた情報に基づき前記制御部が入力シートの種類を識別することを特徴とする請求項1または2に記載の資料提示装置。
- 前記識別手段がバーコード、二次元バーコード、文字、記号、切欠き、パンチ穴等の視覚的に認識可能な情報形態であることを特徴とする請求項3に記載の資料提示装置。
- 前記識別手段読取部が前記撮像部であることを特徴とする請求項3または4に記載の資料提示装置。
- 前記入力シートを収納する収納部を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の資料提示装置。
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-
2002
- 2002-08-07 JP JP2002229463A patent/JP2004070023A/ja active Pending
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