JP2004069878A - 防眩性反射防止部材、及び光学部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】微細な凹凸が空気層との屈折率が擬似的に連続変化して反射光を抑える反射防止性を有するような、反射防止したい波長域の長波長の少なくとも25%以上の高さを持つ凸部を、反射防止したい波長域の短波長よりも短い間隔で並べた微細な凹凸を有するハードコート層が積層され、該ハードコート層の表面粗さにおける、Rmax−Rzが20〜200nmである防眩性反射防止部材、及び光学部材を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防眩性反射防止部材に関し、さらに詳しくは、優れた防眩性及び反射防止性を有し、表面硬度が大きく、ディスプレイの前面に配置され、表示画質を低下させず、表示画像の視認性に優れる防眩性反射防止部材、及び光学部材に関するものである。
【0002】
【従来技術】
(技術の概要)事務処理のOA化でコンピューターの使用が増加し、CRT、LCDなどを見ている時間が長くなってきた。ディスプレイへの反射像などによる画像表示品質の低下は、目や身体の健康に障害を引き起こす原因とも言われている。また、移動時やアウトドアライフでディスプレイを使用する機会が増えて、ディスプレイの多くは室内外を問わず外光などが入射するような環境下で使用される。この外光はディスプレイへ映り込んで、映り込んだ反射像が表示画像と重なり見にくい。一方、ディスプレイ内部からの内光(表示光)も、ギラツいたり(シンチレーションともいう)、表示画質を劣化させる。
このように、外光及び内光を吸収及び/又は弱拡散させて、防眩(アンチグレアともいう)及び反射防止の両機能を有し、全光線透過率が高く、映り込み防止性及び面ぎら防止性が高く、表示画像が鮮明で、表示品質を向上させて視認性を高める防眩性反射防止部材や、防眩性反射防止光学部材が要求されている。
防眩性反射防止部材は、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管ディスプレイ(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイの前面に貼るなどして、ディスプレイ画像の視認性を高めるための防眩性反射防止部材である。防眩性反射防止部材は、種々の物品に貼って使用され、その物品の外観、表示機器に貼る場合であれば、その表示内容が見えるよう、全体としては無色透明、もしくは有色透明であり、かつ、表面には耐久性の高い硬化性樹脂の硬化皮膜を有したものである。
【0003】
(従来技術)防眩性反射防止部材はハードコート層を有する部材で、該ハードコート層、及び/又は他の層へ防眩機能及び反射防止機能をもたせたものである。ハードコート層の材料としては、通常、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂を架橋させ、必要な機能及び耐久性を付与する。従来の主な方法として次の方法がある。
(1)特開2002−36452号公報で、平均粒径0.5〜5μmのシリカ粒子と平均粒径1〜60nmの微粒子を特定量含有させた高精細防眩性ハードコートフィルムが、記載されている。しかしながら、該微粒子を絶えず一定の割合で含有させることは製造上難しく、歩留まりが低く、また、微粒子が脱落しやすいという問題がある。また、光拡散性(ヘイズ値)を高くすれば表示画像の視認性は良くなるが、解像性が低下してしまう。逆に、光拡散性を低くすれば表示画像の解像性は向上するが、外光反射で視認性を低下するという欠点がある。
(2)特開2002−82206号公報で、透明基材上に防眩層、反射防止層を順次積層した防眩性反射防止部材が、記載されている。しかしながら、防眩層と反射防止層とを別個に形成するために、工程が増加して、歩留まりが低下し、コスト的に不利となるという欠点がある。
(3)特開昭63−298201号公報、特開昭64−46702号公報、特開平5−341123号公報、特開平6−16851号公報、特開平7−181306号公報、特開平7−333404公報、再公表特許国際公開番号WO95/31737号公報、特開平10−20105号公報、特開2001−343501号公報などで、表面を凸凹にする防眩部材が多く開示されている。しかしながら、いずれ透明基材の表面を、サンドブラスト方式、エンボス方式、シリカなどの微粒子を含有する紫外線硬化型樹脂を部材上に塗布し硬化させる凸凹形成方式等で形成されるもので、規則正しい凸凹形状ではない。
また、一部の公報で凸部の高さを規定し、凹凸の高低差を小さくし、高い光拡散性と解像力を両立させようとしている。しかしながら、凹凸の高低差が低過ぎたり、均一過ぎたりすると、光拡散性(ヘイズ値)が高くても外光が映り込んで表示画像の視認性を低下させるという問題がある。適正な光拡散性(ヘイズ値)でギラツキがなく、かつ、外光の影響を受けにくく、解像力を劣化させない、優れた防眩性と優れた反射防止性を兼ねそなえた防眩性反射防止部材、及び光学部材を供給することは極めて困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、凹凸の形状を表面粗さで規定することで、外光及び内光を吸収及び/又は弱拡散させて、防眩及び反射防止の両機能を有し、表示品質を向上させて視認性のよい実用性に優れた防眩性反射防止部材、及び光学部材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる防眩性反射防止部材は、透明基材の少なくとも一方の側に、微細な凹凸が形成されている防眩性反射防止部材において、前記微細な凹凸と空気層との屈折率変化が擬似的に連続となって反射防止性を発現するような、反射防止したい波長域の長波長の少なくとも25%以上の高さを持つ凸部を、反射防止したい波長域の短波長よりも短い間隔で並べた微細な凹凸であって、前記微細な凹凸の表面粗さにおける、RmaxとRzとの差が20〜200nmであるようにしたものである。本発明によれば、凹凸の形状を表面粗さで規定することで、外光及び内光を吸収及び/又は弱拡散させて、防眩及び反射防止の両機能を有し、表示品質を向上させて視認性のよい実用性に優れた防眩性反射防止部材が提供される。
請求項2の発明に係わる防眩性反射防止部材は、ヘイズ値が、0.7〜5であるようにしたものである。本発明によれば、内光を十分に拡散できてディスプレイの表示画像にギラツキが発生せず、また、白濁もなくディスプレイの表示画像や文字がにじんだり不鮮明となったりせず、防眩性反射防止部材の透明感が増し、コントラストがより高くなり、文字や画像のにじみも減少し、表示画像の視認性に優れる防眩性反射防止部材が提供される。
請求項3の発明に係わる光学部材は、請求項1〜2のいずれかに記載の防眩性反射防止部材を有するようにしたものである。本発明によれば、凹凸の形状を表面粗さで規定することで、外光及び内光を吸収及び/又は弱拡散させて、防眩及び反射防止の両機能を有し、表示品質を向上させて視認性のよい実用性に優れた光学部材が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す防眩性反射防止部材の断面図である。
(基本の構成)本発明の反射防止部材1は、透明基材の少なくとも一方の側に、微細な凹凸が形成されていればよい。本発明の1実施例を示す図1(A)の本発明の反射防止部材1は、透明基材11、必要に応じてプライマ層13、ハードコート層15、必要に応じて防汚層19から構成され、前記ハードコート層15の表面には、微細な凹凸17が形成されている。他の実施例を示す図1(B)の本発明の反射防止部材1は、透明基材11表面に微細な凹凸17が形成され、必要に応じて防汚層19から構成されている。
該凹凸は、反射防止したい波長域の長波長の少なくとも25%以上の高さを持つ凸部を、反射防止したい波長域の短波長よりも短い間隔で並べた形状の微細な凹凸とする。このようにすると、所謂Motheye(蛾の目)の原理で、該凹凸が形成されたハードコート層15と空気層との屈折率屈折率変化が擬似的に連続となり、前記反射防止したい波長域の反射を抑えて反射防止する機能が発現する。
【0007】
この凹凸17の高低差(高さ)及びピッチ(間隔)は、用途及び目的にあった反射防止したい波長域によって、適宜選定すれば良い。ところが、この凹凸17の高低差(以降、凸部の高さという)及び間隔(以降、ピッチという)ともに極めて微細なものであり、凸部の高さは10〜10000nm程度、好ましくは50〜5000nm程度、さらに好ましくは100〜1000nm(赤外可視紫外を防止)である。また、凹凸17のピッチは20〜20000nm程度以下、好ましくは100〜10000nm程度、さらに好ましくは200〜2000nm(赤外可視紫外を防止)である。例えば、反射防止したい波長域が、下限波長が360〜400nm、上限波長が760〜830nmの可視光域であれば、凸部の高さを208nm、ピッチを360nmとすればよい。
【0008】
(発明のポイント1)このような微細な、凸部の高さ及びピッチを有する凹凸17を、防眩性反射防止部材1の必要面積全域にわたって一定の凸部の高さに高低差(以降、バラツキという)を設けて賦型する必要がある。ところが、凸部の高さのバラツキが、反射防止したい波長領域と同程度の面積内であると、屈折率が変化してヘイズが発生する。屈折率の面内ムラがヘイズを発生することは、報文:重合性棒状液晶の構造制御と光学特性;河村ら、機能材料2000年10月号などから推測される。
防眩性機能には、適度のヘイズ値が必要であり、JIS−K7105に準拠したヘイズ値で0.1〜10程度、好ましくは0.5〜9程度、特に好ましくは0.7〜5である。この範囲未満では光拡散効果が十分に得られないので、内光が十分に拡散できず、ディスプレイの表示画像にギラツキが発生する。また、この範囲以上では白濁が著しくなり、反射防止機能が優れていても、ディスプレイの前面に設置した際に、表示画像や文字がにじんだり、不鮮明となったりして、表示画像の視認性が低下する。この範囲内にあると、防眩性反射防止部材の透明感が増し、コントラストがより高くなり、文字や画像のにじみも減少し、表示画像の視認性に優れる。また、60゜グロス値(JIS−K7105準拠)は130以下、好ましくは10〜100である。この範囲未満では濁りが激しく、この範囲以上では外光の照り返しが大きく、ギラツキが大きくなる。この範囲内であると、反射防止効果が高く濁りが減少し、文字や画像の視認性がよい。さらに、透過鮮明度の合計値が100以上で、全光線透過率が70%以上であることが好ましい。
【0009】
そこで、本発明者は、凹凸17の形状から適正なヘイズ値を有することで、防眩性及び反射防止性の両方に優れることを見出して、凹凸の形状を表面粗さ(凹凸17の高低差)で規定して、優れた視認性を有する防眩性反射防止部材1の本発明に至った。
本発明の表面粗さは、JIS−B0601に準拠するが、従来の一般的な表面粗さ計では限界があるので、nm単位の測定ができる原子間力顕微鏡(AFMと略す)を用いて、測定位置は隣り合う突起の最凸部と最凹部を結ぶようにし、測定時の基準長さは4〜5μmとして測定したものである。AFMとしては、Digital Instruments社製、セイコー電子社製、Topometrix社製等が適用できる。
【0010】
表面粗さRaは中心線平均粗さで、Rmaxは凹凸の断面形状の中心線に対しての最高値と最低値の差で、Rzは10点平均法による値で最高上位5点平均値と最低上位5点平値の差である。表面粗さは、中心線平均粗さRaで論議されてきたが、微細凹凸による防眩性反射防止部材の実際の現物では、Raに差がなくても、ヘイズには差が生じている。Ra(平均粗さ)が同程度でも、RmaxとRzとの差が大きくなるとヘイズが大きくなり、RmaxとRzとの差が小さいとヘイズが小さくなる。また、防眩性反射防止部材1のヘイズとしては、ヘイズ値で0.1〜10程度、好ましくは0.5〜10程度、特に好ましくは0.7〜5である。
RmaxとRzとの差が小さいことは、凸部の高さが均一であるということである。もちろん、Raも同程度でないと、RmaxとRzとの差が小さくならない。即ち、Rmax−Rz=20〜200nmの凹凸17とすることで、凹凸部を有するハードコート層15と空気層との屈折率の変化が反射防止部材の面上で、屈折率分布が一様でなくなる。即ち、各凸部においては屈折率変化は擬似的に連続なことは変わらないが、凸部の高さが違うことにより、連続的に変化する度合にバラツキを生じ、面内において屈折率にバラツキが生じて特定のヘイズ値を付与することができて、優れた防眩性及び反射防止性を併せ持った防眩性反射防止部材1とすることができる。
【0011】
このような特定のヘイズ値を有する微細な凹凸をディスプレイの使用全面積にわたって再現することが極めて困難で、特に製造ロット間の差が大きい、該困難性は、従来、大量生産(複製)で賦型に問題があるとの認識であった。しかしながら、本発明の開示する原版の撮影方法で特定のヘイズを得られる。
凸部の高さを制御した防眩性反射防止部材1を得るには、まず、凸部の高さを制御した原版を得る必要がある。該原版の製造方法として、本発明では、レーザ光を用いた干渉法でレジスト原版へ撮影する際に、該レジスト原版の非レジスト面へ、裏面からの反射を防止するが、この反射防止材料として面内で屈折率に差のあるものを用いて撮影するようにした。このように撮影すると、Rmax−Rz=20〜200nmの凹凸を制御された原版が作成できる。
【0012】
(原版の製造方法)微細な凹凸を有する防眩性反射防止部材の原版の製造方法は、レーザ光を用いた光干渉法でレジスト原版へ撮影する際に、該レジスト原版の非レジスト面へ、裏面からの反射を防止するが、この反射防止材料として面内で屈折率に差のあるものを用いて撮影するようにした。このように撮影すると、Rmax−Rz=20〜200nmの凹凸を制御された原版が作成できる。
凹凸の作成は、まず、所望の凹凸形状を有する原版を作成する。該原版から一回又は複数の複製を繰り返して複製版材(刷版)を作成する。該複製版材を直接、又は複製機に搭載する形状や状態にして、複製機へ設置して、製品を複製する。原版の作成は、厚さ0.5〜3mm程度のガラス板上に、ポジ型フォトレジストをスピンナーコートにより厚さ1〜3μmに塗布乾燥しレジスト原版を作成する。該レジスト原版上へ、レーザ光などのコヒーレント光をハーフミラーにより複数光束に分割し、該分割光束を所定の角度で交差させて、干渉縞を発生させ、この干渉縞をフォトレジストに記録する。該レジスト原版を回転して、同様に干渉縞を記録し、現像すればよい。干渉縞が凹凸模様として記録されている原版が作成できる。好ましい回転角度は90度である。また、分割する光束は、2光束、3光束、4光束などの複数光束とし、複数光束の干渉縞でもよい。
【0013】
(レーザ光源)レーザ光としては、アルゴンイオンレーザの、514.5nmの波長のレーザ光(緑色),488nmのレーザ光(青緑色)又は波長457.9nmの波長のレーザ光(青色)を用いることができる。またアルゴンイオンレーザ以外でもコヒーレント性の良いレーザ光源であればよく、例えばヘリウムネオンレーザやクリプトンイオンレーザなどが使用できる。
レジスト原版を載置し該レジスト原板を回転する手段は、公知のX−Yテーブルでよく、また、2光束に分割する手段、レーザ光を乾板上に結像する結像手段などは、公知のレンズ系、ハーフミラー、ビームスプリッター、ホログラフィック・オプティカル・エレメントなどを用いればよい。
【0014】
(凹凸形状)凹凸17のピッチは干渉縞のピッチ(空間周波数の逆数)で決まり2光束に分かれたレーザ光の入射角による。凹凸17の並ぶ方向は干渉縞の方向で2光束の入射方向による。また、凸部の高さはレーザ光の波長とレーザ光の入射角で決まる。例えば、感光原版の角度を90度違えて記録すれば、凸部が縦及び横方向に規則正しく並んだ凸部が得られる。このように、凹凸17の形状は反射防止する波長によって、適宜選択すればよい。
【0015】
図2は、本発明のレジスト原版の撮影時の構成を示す断面図である。
図2(A)に示すように、ガラス板21へレジスト23を塗布し、レジスト原版の非レジスト面へ反射防止フィルム25を粘着剤27で貼着して撮影する。撮影し現像して得られた凹凸17の形状としては、凹凸の高さが所望の高さに制御されて、特定のヘイズ値を持たせることができる。
【0016】
図2(B)は、他の反射防止材料の例で、同様にレーザ光を用いた光干渉法でレジスト原版のレジスト面へ撮影する際に、レジスト原版の非レジスト面へ、スリ黒色ガラス板35を密着させて撮影することで、凸部の高さのバラツキを制御して、所望の凹凸17を有する原版を得た。スリ黒色ガラス板35としては、黒ガラスの表面をサンドブラスト法などで、所望の凹凸17が得られる粗面とすればよい。
【0017】
詳細は実施例で記載するが、ガラスを透過して反射防止フィルムに達した光が、その表面でわずかに反射して戻る光が粘着剤27などの影響により散乱し、その散乱した光が入射光と不用に干渉しあうことにより、凸部の高さにバラツキが生じて、特定の表面粗さが発現するものと考えられる。粘着剤27は粘着性を有する熱可塑性樹脂を主体とする混合体であり、複数材料の分散具合、塗布時の厚さムラ、分子量分布、分子のミセルの状態などによって、光を散乱させるなどの影響をすると思われる。
【0018】
(版材の作製方法)以上で説明してきた原版を用いて、一回又は複数の複製を繰り返して複製版材(刷版)を作成する。該複製版材を直接、又は複製機に搭載する形状や状態にして、複製機へ設置して、防眩性反射防止部材を複製する。複製版材としては、2P法による樹脂複製版材、又はメッキによる金属複製版材が適用できる。2P法(PhotoPolymerization法)とは、原版に、紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線を照射して硬化させた後に、剥がす方法である。2P法による樹脂複製版材は2P法で作製した、基材/必要に応じてプライマー層/紫外線硬化樹脂層が順次積層されたものである。該複製用版材は、原版の逆凹凸レリーフ形状を有する。2P法は、微細な形状をを効率良く、安価に複製でき、また、この2P法を繰り返すことで、複数枚が複製でき、さらに、複製版材を用いて、2P法を繰り返してもよい。金属複製版材は、原版の表面に金などを蒸着し、これを電極に厚さ数百μm程度のニッケルメッキ層を形成してから、ニッケル層を剥離して複製版材とする。
なお、照射する紫外線は、紫外線以外に、ガンマー線、X線及び電子線などの電離放射線、可視光線なども適用できる。硬化性の樹脂としては、紫外線硬化の場合は光重合開始剤、および/または光重合促進剤を添加し、エネルギーの高い電子線硬化の場合は添加しないで良く、また、適正な触媒が存在すれば、熱エネルギーでも硬化できる。このことは、後述する複製でも同様である。
【0019】
(防眩性反射防止部材の製造)上記の複製版材を用いて、ハードコート層15へ凹凸17形状を賦型して防眩性反射防止部材1を作製する。
凹凸17の大量賦型は、2P法、射出成形法、ゾルゲル法、エンボス法などが適用できる。賦型の精度及び製造効率の点から2P法、射出成形法が好ましい。エンボス法は、ハードコート層15を透明基材11上に塗布形成し、ハードコート層15の塗膜の表面に、複製版材を載置した複製用ロール等の型付け手段を、必要に応じて加熱しつつ押し付けて行なう。
【0020】
2P法は、複製版材の作製に用いた方法と原理は同じで、今度は複製版材に紫外線硬化樹脂を塗布し、透明基材11を重ねて密着し、紫外線を照射して硬化させた後に、剥がすことで、凹凸17形状が精度よく賦型されたハードコート層15が透明基材11に接着しもの、即ち、防眩性反射防止部材1が得られる。射出成形法は、公知の例えばコンパクトディスクを製造する射出成形法と同様の方法でよい。ニッケルなどの金属複製版材を射出金型へ載置し、軟化又は溶融した樹脂を射出し、冷却後、金型を開放して取り出せばよい。ゾルゲル法も、公知のゾルを含むゾル液から加水分解、重縮合して被膜を形成する方法である。
【0021】
(材料)次に、防眩性反射防止部材1を構成する材料について説明する。
(透明基材)透明基材11としては、視覚的な意味での透明性、機械的強度があり、平滑性で、製造及び使用時に耐える機械的強度、耐熱性、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト・ポリエチレンナフタレ−ト・ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体・テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体・ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6・ナイロン66・ナイロン610などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリアクリレート・ポリメタアクリレート・ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミド・ポリアミドイミド・ポリエーテルイミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレ−ト・ポリスルホン・ポリエーテルスルホン・ポリフェニレンエ−テル・ポリフェニレンスルフィド(PPS)・ポリアラミド・ポリエーテルケトン・ポリエーテルニトリル・ポリエーテルエーテルケトン・ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン・高衝撃ポリスチレン・AS樹脂・ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セロファン・セルロースジアセテート・セルローストリアセテート・セルロースダイアセテート・セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系フィルム、などがある。
【0022】
該透明基材11は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。
該透明基材11の厚さは、通常、8〜1000μm程度が適用できるが、12〜500μmが好適で、25〜250μmが最適である。この範囲未満では、強度や硬さに欠けるので、製造時にシワが発生したり、またディスプレイへ組立時に取扱いしにくい、この範囲以上の厚さでは、強度が過剰であり、コスト的にも不利である。好ましくは、写真用フィルムによく用いられるポリエチレンテレフタレートフィルムや、透明性が高く光学的に異方性がなくやはり写真用フィルムによく用いられるセルローストリアセテート(=トリアセチルセルロース)フィルム等である。なお、これらはフレキシブルで使いやすいが、取り扱い時も含めて曲げる必要が全くなく、硬いものが望まれるときは、上記の樹脂の板やガラス板等の板状のものも使用できる。この板状の場合の厚みとしては、上記の範囲を超えてもよい。
【0023】
透明基材11は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状、板状として使用する。シート又はフィルムのJIS−K6900での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅の割りには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。従って、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくい。本発明の部材に用いる透明基材11は、通常、フィルム、シート、ボード、板、基板などと呼ばれている形状のものもを包含する。
【0024】
(プライマ層)透明基材11は、塗布に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。好ましくは、ハードコート層15との接着性をより強固にするプライマ層13である。
透明基材11へは、性能に影響のない範囲で、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
【0025】
(ハードコート層)ハードコート層15は、防眩性反射防止部材1の表面に傷が付かないように、耐擦傷性を向上させるためのものである。ハードコート層15に用いる材料としては、熱可塑性樹脂を用いてもよいが、好ましくは熱で架橋硬化させた熱硬化性樹脂、さらに好ましくは、紫外線や電子線などの活性エネルギー線の照射によって活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を架橋硬化させたものである。また、ハードコート層15の硬さは硬いほどよいが、JIS−K5400で示す鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すことが好ましい。なお、本明細書では、硬化前の前駆体を硬化性樹脂、活性エネルギー線の照射による硬化後の樹脂を硬化性樹脂という。
【0026】
紫外線硬化性樹脂組成物としては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものである。紫外線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
【0027】
紫外線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0028】
通常、紫外線硬化性樹脂組成物中のモノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて、1種若しくは2種以上を混合して用いるが、紫外線硬化性樹脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプレポリマー又はオリゴマーを5質量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオール化合物を95質量%以下とするのが好ましい。
【0029】
紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーが要求されるときは、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のアクリレートモノマーを使用するとよい。紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ以上のアクリレートモノマーを使う等、紫外線硬化性樹脂組成物の設計が可能である。ここで、官能基が1のものとして、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートが挙げられる。官能基が2のものとして、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが挙げられる。官能基が3以上のものとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクレリート等が挙げられる。
【0030】
紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性を調整するため、紫外線硬化性樹脂組成物に、紫外線照射では硬化しない樹脂を添加することもできる。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中でも、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の添加がフレキシビリティーの向上の点で好ましい。
【0031】
(光重合開始剤)一般的な紫外線硬化性樹脂組成物には、光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、一般的には、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の配合量は、紫外線硬化性組成物100質量部に対し、0.1〜10質量部である。ハードコート層15の厚みにもよるが、過度に配合すると、透明基材部材1とハードコート層15との密着性を低下させることもある。なお、光重合開始剤をプライマー層13に配合することにより、透明基材部材1とハードコート層15との密着性をさらに向上させることもできる。
【0032】
本発明においては、光重合開始剤としては、200nm以上、好ましくは250nm〜450nmの波長域で反応し得るものを使用することが好ましい。例えば2,4,6−(トリメチルベンゾイル)−ジフェニルホスフィンオキサイドは、特に好ましいものである。なお、上記の特に好ましい光重合開始剤に、その光重合開始機能を阻害しない範囲で、他の波長域で光重合を開始させる光重合開始剤を添加して併用することもできる。併用により硬化速度が上昇する等の利点が生じるからである。
【0033】
紫外線硬化性組成物には、次のような有機反応性ケイ素化合物を併用してもよい。例えば、その1は、一般式RmSi(OR’)nで表せるもので、RおよびR’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、Rの添え字mとR’の添え字nとは、各々が、m+n=4の関係を満たす整数であり、有機反応性ケイ素化合物の2は、シランカップリング剤であり、また、有機反応性ケイ素化合物の3は、紫外線硬化性ケイ素化合物であり、さらにこれら以外のものもある。
【0034】
有機反応性ケイ素化合物の1である一般式RmSi(OR’)nで表せるものとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0035】
有機反応性ケイ素化合物の2のシランカップリング剤としては、具体的には、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、メチルメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等が挙げられる。
【0036】
紫外線硬化性組成物に併用し得る有機ケイ素化合物の3の紫外線硬化性ケイ素化合物としては、具体的には、紫外線の照射によって反応し架橋する複数の官能基、例えば、重合性二重結合基を有する分子量5,000以下の有機ケイ素化合物が挙げられ、より具体的には、片末端ビニル官能性ポリシラン、両末端ビニル官能性ポリシラン、片末端ビニル官能ポリシロキサン、両末端ビニル官能ポリシロキサン、又はこれらの化合物を反応させたビニル官能性ポリシラン、もしくはビニル官能性ポリシロキサン等が挙げられる。
【0037】
その他、紫外線硬化性組成物に併用し得る有機ケイ素化合物としては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシシラン化合物等が挙げられる。
【0038】
ハードコート層15は、以上のような組成物を用いて、公知のコーティング法により、透明基材11上に塗布し、塗布後、紫外線を選択して照射し、塗膜を架橋硬化させる。なお、必要に応じ、ハードコート層15に紫外線による劣化を防止する目的で、光重合の開始を阻害しない範囲で、紫外線吸収剤を配合してもよい。
【0039】
ハードコート層15の厚みは、好ましくは0.5〜30μm、より好ましくは2〜15μmである。ハードコート層15を有する防眩性反射防止部材1の場合においても、ハードコート層15の厚みが薄すぎると、得られる表面の硬度や耐汚染性等の耐久性が不十分であり、また、厚すぎると、全体のフレキシブルさを低下させ、また、硬化に時間がかかる等、生産効率の低下をまねく。
【0040】
(射出成形法の材料)次に、射出成形法で用いる透明基材11としては、視覚的な意味での透明性、機械的強度があり、製造及び使用時に耐える機械的強度、耐熱性、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト・ポリエチレンナフタレ−トなどのポリエステル系樹脂、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアクリレート・ポリメタアクリレート・ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリアリレ−ト・ポリスルホン・ポリエーテルスルホン・ポリフェニレンエ−テル・ポリフェニレンスルフィド(PPS)・ポリエーテルケトン・ポリエーテルニトリル・ポリエーテルエーテルケトン・ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカ−ボネ−ト、AS樹脂・ABS樹脂などのスチレン系樹脂、などがある。好ましくは、アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−トである。
【0041】
(ゾルゲル法の材料)次に、ゾルゲル法で用いる透明基材11としては、ゾルゲル反応で得られ、視覚的な意味での透明性であれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、In2O3、Ta2O5、ITO、MgOなどの酸化物薄膜、またはSiO2ゾルを含むゾル液から被膜を形成するSiO2ゲル膜、クロロまたはアルコキシシランなどを加水分解、重縮合して得られるオルガノポリシロキサンなどである。
【0042】
(防汚層)本発明の防眩性反射防止部材1は、最上層に防汚層19を有していてもよい。防汚層19は、透明基材11、ハードコート層15表面を保護し、さらに、その表面にごみや汚れが付着するのを防止し、あるいは付着しても除去しやすくするために形成される。具体的には、透明性や反射防止機能を低下させない範囲で、疎水性や撥油性を示す化合物が適用できる。例えば、フッ素系界面活性剤等の界面活性剤、フッ素系樹脂を含む塗料、フルオロカーボン、パーフルオロシラン、シリコーンオイル等の剥離剤、もしくはワックス等をごく薄く、光学性能を変えない程度に塗布する。余剰分を拭い除去してもよい。防汚層19は材料に応じて、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、プラズマ重合法などの真空成膜法や、マイクログラビア印刷、スクリーン印刷などの各種の印刷法、コーティング方法を用いて形成すればよい。防汚層19は、恒久的な層として形成してもよいが、必要の都度、塗布して形成してもよい。防汚層19の厚みとしては、1〜20nm程度が好ましい。
【0043】
(凹凸)ハードコート層15の上面には、図1に示すように、制御された凹凸17を形成することにより、防眩性及び反射防止性等を付与できる。また、防眩性反射防止部材1の場合には、透明基材11側からディスプレイへの内光(表示光)を散乱させ、防眩性反射防止部材の特定の部分の輝度が高くなる不自然な「ぎらつき」を起こすのを緩和させ、もちろん外光の反射も防止し、映り込みを少なくすることができる。
【0044】
(光学部材)以上のような制御された微細な凹凸17を有するハードコート層15は、防眩性反射防止部材はもちろん、携帯電話やデジタルカメラの液晶ディスプレイの保護ウィンドウとしたり、フロントライト方式面光源装置で導光板の液晶側に配置したり、CDプレイヤーのピックアップレンズの平面部などに付与するなどの光学部材に使用でき、反射防止、光線透過率の向上を図れる。
【0045】
【実施例】
(実施例1)厚さが3.5mmの両面に二次研磨を施したソーダガラス板へ、フォトレジスト(シプレイ社製、ポジ型レジスト商品名)を厚さ1μmに塗布して縦横10×10cm角のレジスト原版とし、非レジスト面へ黒色スリガラスを密着させた。該レジスト原版へ、レーザ光としてアルゴンイオンレーザの波長457.9nm(青色)を用い、該レーザ光を2分割した後に、それぞれの光束を、左方向と右方向から、それぞれ60度の角度でレジスト原版のレジスト面へ130mJ露光した。さらにレジスト原版を同一面で90度回転させた後に、同様に露光し、現像して、原版を得た。
該原版から2P法で複製版材(マスタ版M1)とし、該複製版材(マスタ版M1)から2P法で複製版材(マスタ版M2)とし、該複製版材(マスタ版M2)から2P法で複製版材(マスタ版M3)とした。
該複製版材(マスタ版M3)を2P複製機へ載置して、凹凸面へ、N−ビニル−2−ピロリドン20質量部、ジシクロペンテニルアクリレート25質量部、オリゴエステルアクリレート(東亜合成(株)製、M−8060)52質量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製、イルガキュア184)3質量部とからなる紫外線硬化性樹脂組成物を、厚さが5μmになるように滴下した。さらに、透明基材として厚さ1mmのアクリル板を載置し、60N/cm2の圧力で圧力を加え、超高圧水銀ランプの365nm輝線を透明基材側から150mJ/cm2照射し、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させた。原版からを剥離した。紫外線硬化性樹脂組成物が硬化したハードコート層を有し、その表面には凹凸が賦型された反射防止部材1を得た。
【0046】
(実施例2)
非レジスト面へ屈折率標準液で磨り黒色ガラスを密着させる代わりに、粘着剤付きの非レジスト面へ屈折率標準液で黒色ガラスを密着させる代わりに、粘着剤付きの下記の製版用反射防止フィルムの粘着剤面をレジスト原版の非レジスト面へ貼着した以外は、実施例1と同様にした。
なお、製版用反射防止フィルムとしては、ポリビニルアルコール樹脂の8%(固形分重量)水溶液中に、レッド染料(日本化薬(株)製、Kayafect RedG、C.I.Direct R−23)をポリビニルアルコール水樹脂液中で0.8重量%になるよう添加し溶解して着色した組成液を、易接着処理を施した厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートの片面に、3本リバースコーティング法で塗布し、乾燥させて膜厚5μmの反射防止層とした。
【0047】
(実施例3)
実施例1の原版を使用して、該原版から2P法で複製版材(マスタ版M1)とし、該複製版材(マスタ版M1)から2P法で複製版材(マスタ版M2)とし、該複製版材(マスタ版M2)へニッケルを厚さ300μmにメッキし、剥がして金属版材とした。該金属版材を公知の型締力50トン射出成形機の金型へ載置して、アクリル樹脂を溶融し射出して、冷却し金型を開放して取り出した。厚さ1.0mmで、表面に凹凸が賦型された防眩性反射防止機能を有する透明板を得た。
【0048】
(比較例1)
製版用反射防止フィルムの粘着剤面をレジスト原版の非レジスト面へ貼着する代わりに、非レジスト面へ屈折率標準液で黒色ガラスを密着させた以外は、実施例1と同様にした。
【0049】
(比較例2)
比較例1の原版を用いる以外は、実施例3と同様にした。
【0050】
評価は、表面粗さ、ヘイズ、外観で評価し、表1のそれぞれの欄へ表示した。なお、実施例1の表面粗さは、任意に選んだA点及びB点で測定した。
表面粗さは、原子間力顕微鏡NanoScope3(digital instrument社製、AFM商品名)を用いて、Section Analysisモードにおいて、隣り合う凹凸の最凸部と最凹部とを結ぶように測定し、RmaxとRzの差を計算した。
測定方法としては、実施例及び比較例の反射防止部材の中心付近を切り出して、カンチレバーにはNCH−10T(NanoSensor社製、商品名)を使用し、タッピングモードで測定した。スキャン範囲は3×3μmとし、スキャンレートは0.7Hzで測定した。Off line planefitはOffにして画像を得た。次に、該画像をAuto Plane Fitモードを用いてX方向、Y方向に一次フィルタリングをした。
ヘイズ(拡散透過率/全光線透過率)は、JIS−K6714に準拠して、カラーコンピュータ(スガ試験機社製、商品名)を用いて測定した。
外観は、カラー液晶ディスプレイの前面へ設置してもギラツキがなく、外光の映り込みも少なく、表示画像の視認性が良好なものを○印、ギラツキがあるか、表示画像の解像力が著しく悪いものを×印で表わした。
【0051】
【表1】
【0052】
(実施例4)光学部材の実施例としては、携帯電話やデジタルカメラの液晶ディスプレイには保護窓があり、該保護窓は厚さが1mm程度のアクリル板やポリカーボネート板が使用されている。そこで、厚さが1mmのアクリル板の片面に実施例1の処理を施したところ、未処理のアクリル板の片面の反射率が4%であるのが0.3%に低減し、また、光線透過率が92%から94%に上昇した。また、防眩効果を有するようになり、該凹凸処理したアクリル板を、液晶ディスプレイの前面へ配置して保護窓としたところ、ディスプレイの表示画面への外光の写り込みが低減し、また、光線透過率の上昇により液晶画面が明るく観察された。
【0053】
【発明の効果】
本発明の防眩性反射防止部材は、微細な凹凸17を大量生産(複製)で賦型しても、ディスプレイの使用全面積にわたって制御された凹凸17とすることで、適正なヘイズで、防眩性及び反射防止性に優れた防眩性反射防止部材及び該防眩性反射防止部材を利用した防眩性反射防止光学部材が得られる。このように、外光及び内光を吸収及び/又は弱拡散させて、防眩性及び反射防止性の両機能を有している。
また、各種のディスプレイの前面に配置すると、映り込み防止性及び面ぎら防止性が高く、全光線透過率が高く透明感があるので、ディスプレイの表示画像は、コントラストがより高く、表示画像や文字ににじみが少なく、表示画像が鮮明でムラが少なく、視認性が高められた防眩性反射防止部材及び該防眩性反射防止部材を利用した防眩性反射防止光学部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す防眩性反射防止部材の断面図である。
【図2】本発明のレジスト原版の撮影時の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反射防止部材
11 透明基材
13 プライマ層
15 ハードコート層
17 微細凹凸
19 防汚層
21 ガラス板
23 レジスト
25 反射防止フィルム
27 粘着剤
35 黒ガラス板
Claims (3)
- 透明基材の少なくとも一方の側に、微細な凹凸が形成されている防眩性反射防止部材において、前記微細な凹凸と空気層との屈折率変化が擬似的に連続となって反射防止性を発現するような、反射防止したい波長域の長波長の少なくとも25%以上の高さを持つ凸部を、反射防止したい波長域の短波長よりも短い間隔で並べた微細な凹凸であって、前記微細な凹凸の表面粗さにおける、RmaxとRzとの差が20〜200nmであることを特徴とする防眩性反射防止部材。
- ヘイズ値が、0.7〜5であることを特徴とする請求項1記載の防眩性反射防止部材。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の防眩性反射防止部材を有する光学部材。
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