JP2004069622A - モータ取付構造、モータ取付部材及びモータを備えた電子機器 - Google Patents
モータ取付構造、モータ取付部材及びモータを備えた電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】振動モータを機器ケースに簡単に、且つがたつきのない状態で固定でき、更に振動を確実に伝達できる構造とし、更に固定に必要な体積を小さくできる振動モータ取付部材を提供する。
【解決手段】モータ取付部材2は、このモータ取付部材2と振動モータ1とを接合する接合部3を有する当接部2aとモータ固定部材5に嵌合される結合片4aとを具備して成り、当接部2aは振動モータ1の本体胴部と当接するように円弧形に形成され、この円弧形の深さは振動モータ1の本体胴部の半径よりも小さく、且つ、円弧形の弦の長さW1は振動モータ1の本体胴部の直径より小さい寸法に設定されている。従って固定に必要な体積を小さくできると共に、振動モータ1を機器ケースに簡単に、がたつきのない状態で固定でき振動を確実に伝達できる。
【選択図】 図1
【解決手段】モータ取付部材2は、このモータ取付部材2と振動モータ1とを接合する接合部3を有する当接部2aとモータ固定部材5に嵌合される結合片4aとを具備して成り、当接部2aは振動モータ1の本体胴部と当接するように円弧形に形成され、この円弧形の深さは振動モータ1の本体胴部の半径よりも小さく、且つ、円弧形の弦の長さW1は振動モータ1の本体胴部の直径より小さい寸法に設定されている。従って固定に必要な体積を小さくできると共に、振動モータ1を機器ケースに簡単に、がたつきのない状態で固定でき振動を確実に伝達できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はモータをモータ固定部材に取付けるためのモータ取付け構造、モータ取付けのためのモータ取付部材及びモータを備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子腕時計や腕時計型無線機、携帯電話等の電子機器では、設定された時刻に至った時や、設定された時間が経過したとき、あるいは着信等があったことを振動によって使用者に告知する構造のものが商品化されている。振動による告知を用いる理由は、無音のため騒音とならず、又、街頭、工事現場等の騒がしい場所での音の報知では聞き洩らしが発生するが振動では確実に告知できるからである。
【0003】
このような電子機器は、機器ケース内に振動モータが配置されていると共に、振動モータの振動が機器ケースを介して人体に伝達されるようになっている。
【0004】
例えば、電子腕時計等の従来の機器ケースへの振動モータの固定は、図21に示すように、振動モータ50を緩衝材51によって包み込み、この状態で緩衝材51をモータ固定部材52の凹部52aに固定することにより間接的に固定している。又、特開平10−319146号公報では、前記振動モータを腕時計の裏蓋と接触するように前記裏蓋に固定部材を介して押さえ付けて固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図21に示すように、緩衝材51を介して固定する構造では、前記緩衝材51の肉厚は振動モータ50全体を包み込むための厚みを持つため振動モータ50の固定に必要な体積が大きくなる問題を有している。
【0006】
一方、特開平10−319146号公報の構造では、前記振動モータを前記裏蓋と接触するようにこの裏蓋に固定部材を介して押さえ付けて固定しているため、この固定部材の厚みと、前記裏蓋に前記固定部材を固定するための体積が必要になり、その結果、電子機器が大きくなる問題を有している。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、モータを機器ケース内に最小限の体積で簡単に固定することができると共に、モータの振動を確実に伝達でき、さらには、モータのがたつきのない固定が可能なモータの取付構造、モータの取付部材及びモータを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1のモータ取付け構造の発明は、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、このモータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成されたモータ固定部材とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この構造では、このモータの前記円筒型の本体胴部に当接する前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入凹部に挿入され、モータ固定部材にモータのがたつきのない固定が可能になる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さ(H)が前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さ(W1)が前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0011】
前記モータ取付部材に設けられた前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さが前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、前記モータ固定部材の前記挿入凹部の幅寸法は前記モータの本体胴部の直径の幅寸法を確保すれば良く、電子機器の小型化が可能になる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1及び請求項2記載の発明であって、前記モータは振動モータであることを特徴とする。
【0013】
前記モータは振動モータであるため、振動を発生し、この振動による人体への告知が可能になる。
【0014】
請求項4の発明は、本体胴部が円筒形に形成されてなるモータを挿入凹部が形成されたモータ固定部材に取付けるモータ取付部材であって、このモータ取付部材は、前記モータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部に一体的に形成され前記モータ固定部材に形成された前記挿入凹部に挿入される一対の結合片を備えたことを特徴とする。
【0015】
前記モータの前記円筒型の本体胴部に当接されたモータ取付部材の円弧形の当接部に一体的に形成された一対の結合片が前記モータ固定部材に形成された前記挿入凹部に挿入されるため、前記モータは、前記モータ固定部材にがたつきのない固定が可能になる。
【0016】
請求項5の発明は、請求項4に記載の発明であって、前記円弧形の当接部の深さは前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0017】
前記モータ固定部材の溝部の幅寸法は前記当接部の弦の長さが前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、前記モータの本体胴部の直径寸法を確保すれば良く電子機器の小型化が可能になる。
【0018】
請求項6の発明は、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から外方に突出する突出部が形成されたモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記突出部が挿入される凹部が形成されたモータ固定部材とからなることを特徴とする。
【0019】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から外方に突出する突出部が形成されたモータが、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記突出部がモータ固定部材の凹部に挿入嵌合されるため、がたつきのない固定が可能になり、また、モータの挿入方向の寸法は、前記モータ取付部材の板厚寸法を必要としないため、電子機器の小型化が可能になる。
【0020】
請求項7の発明は、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から内方に窪む凹部が形成されたモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記凹部が嵌合される突出部が形成されたモータ固定部材とからなることを特徴とする。
【0021】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から内方に窪む凹部が形成されたモータが、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記凹部がモータ固定部材の突出部に嵌合されるため、がたつきのない固定が可能になり、また、モータの挿入方向の寸法は、前記モータ取付部材の板厚寸法を必要としないため、電子機器の小型化が可能になる。
【0022】
請求項8の発明は、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成された機器ケースとを備えたことを特徴とする。
【0023】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータは、前記モータ取付部材が円弧形の当接部で接合され、この円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片が、前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成された機器ケースに挿入されることで機器ケースに固定できる。
【0024】
請求項9の発明は、請求項8記載の発明であって、前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径よりも小さく、且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0025】
前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径よりも小さく、且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、一対の結合片が挿入される挿入凹部の体積を小さくできるため、電子機器を小型化できる。
【0026】
請求項10の発明は、請求項8、請求項9、に記載の発明であって、前記モータは振動モータであることを特徴とする。
【0027】
前記モータは振動モータであるため、電子機器に振動を発生させ、この振動をこの電子機器を介して人体に確実に告知できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のそれぞれの実施の形態を図面を参照して説明する。
【0029】
図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態であり、図1は振動モータ1の取付け前の形状を示す図である。この振動モータ1は内部に固定子、回転子(図示せず)等が配置された円筒状の本体胴部であるモータケース1aと、このモータケース1aの一端から突出したモータ回転軸1bと、このモータ回転軸1bに固定された錘1cと、モータケース1aの他端に配置されたモータ回転軸1bの軸受け部材1dと、外部から駆動電圧が供給される電線1e,1eとから構成される。前記振動モータ1の前記モータケース1aの下面には、振動モータ取付部材2がスポット溶接等により取り付けられている。この振動モータ取付部材2は金属の薄板で出来ていて厚さは約0.1mm〜0.5mmであり、前記金属の薄板を抜き加工した後、モータケース1aの外面に当接するように円弧状に曲げ加工をしたものである。前記振動モータ取付部材2は図2に示すように、前記モータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部2a,2aと、この当接部2a,2aの間に設けられた結合部4とから構成されている。前記当接部2a,2aの中心部には、夫々前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材2をスポット溶接等によって接合固定するための接合部3,3が設けられている。又、前記結合部4には、夫々外側に突出する舌片状の結合片4a,4aが形成されている。
【0030】
図1に戻り、前記振動モータ取付部材2が固定された前記振動モータ1は、モータ固定部材5の底面円弧状の溝部6に取り付けられるものである。前記モータ固定部材5の前記溝部6の中央部分には、凹部7が形成されており、この凹部7には、前記モータ取り付部材2の前記舌片状の結合片4aが挿入されて嵌合固定される。即ち、結合片4aのモータ回転軸1b方向の長さは、凹部7に圧入によって挿入されるような長さとなっており、これによって結合片4aは凹部7に嵌合固定されるものである。
【0031】
図3は、前記振動モータ1が前記モータ固定部材5に挿入固定された状態を示しており、この状態において、さらに図4に示すように弾性体からなる緩衝材8を介して押さえ部材9で押さえることにより確実な固定がなされる。
【0032】
尚、図2、図4に示すように、前記振動モータ取付部材2の円弧状の前記当接部2a,2aの端部から端部までの長さ、即ち円弧状の弦の長さW1は前記振動モータ1の直径Dより小さく、前記当接部2aの厚さ寸法Hは前記振動モータ1の半径より小さく形成され、さらに、前記結合部4の長さW2は前記振動モータ1の直径と同一か、やや小さく形成されている。
【0033】
このように、前記振動モータ1に前記振動モータ取付部材2を前記接合部3で接合させた状態で、前記モータ固定部材5の前記凹部7に前記結合片4aを嵌合させて、図3に示すように収納されることにより、前記振動モータ1のモータ回転軸1b方向の動きが規制される。さらに、前記振動モータ1の収納方向の固定は図4の前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われるので確実な固定がなされる。また、モータ取付け部材7は、当接部2及び接合部3によってモータケース1aの外表面と面接触しているので、振動モータ1の振動を確実にモータ固定部材5に伝えることが出来る。
【0034】
尚、前記振動モータ1と前記振動モータ取付部材2の接合方法はスポット溶接に限らず接着剤を用いる等、他の方法を用いてもよい。
【0035】
図5、図6は前記第1の実施の形態で示した振動モータ取付部材2の他の実施の形態であり、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。前記振動モータ取付部材20は図1で示したモータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部20a,20aと、この当接部20a,20aの間に設けられた結合部24,24とから構成されている。前記当接部20a,20aの中心部には夫々、前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材20をスポット溶接等によって固定するための前記接合部3,3が設けられている。又、前記結合部24,24には、夫々下側に突出する舌片状の結合片24a,24aが形成されている。図6は振動モータ取付部材20を振動モータ1と接合した後、前記モータ固定部材5の前記凹部7に嵌合した状態の断面図であり、前記振動モータ1の収納方向の固定は前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われる。この構成においても、結合片24a,24aによって振動モータ1のモータ回転軸1b方向の動きが規制され、また、振動モータ1の振動が確実にモータ固定部材5に伝えられるものである。
【0036】
図7、図8は前記振動モータ取付部材2の更に他の実施の形態であり、振動モータ取付部材21は前記モータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部21a,21aと、この当接部21a,21aの間に設けられた結合部22とから構成されている。前記当接部21a,21aの中心部には夫々、前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材21をスポット溶接等によって固定するための前記接合部3,3が設けられている。又、前記結合部22には、夫々下側に突出する舌片状の結合片22a,22aが形成されている。図8は前記振動モータ1と接合された振動モータ取付部材21を前記モータ固定部材5の前記凹部7に嵌合した状態の断面図で、前記振動モータ1の収納方向の固定は前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われている。この構成にあっても結合片22aによって確実な固定と振動の伝達がなされるものである。
【0037】
図9、図10は本発明の第2の実施の形態を示す。尚、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態による振動モータ11は軸受け部材11dに一体的に突起部14,14を形成させたものであって、この振動モータ11は前記突起部14,14の下半分が前記モータ固定部材5に形成された凹部15,15に嵌合されて固定される。尚、前記振動モータ11の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0038】
図11、図12は第2の実施の形態の他の実施の形態を示す。この実施の形態では、振動モータ12のモータケース12aの一端部に一体的に外方に突出する突起部14a,14aが形成されている。この振動モータ12の突起部14a,14aはモータ固定部材5の凹部15a,15aに嵌合されて固定される。前記振動モータ12の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ、確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0039】
図13、図14は本発明の第3の実施の形態を示す。尚、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態では、振動モータ13の軸受け部材13dに一体的に凹部16,16が形成されている。この振動モータ13の前記凹部16,16には、図14に示すように前記モータ固定部材5の突起部17,17が嵌合されて固定される。前記振動モータ13の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ、確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0040】
図15は本発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態では、振動モータ18のモータケース18aの一端部に一体的に突起部18b,18bが形成されている。この振動モータ18の前記突起部18bと軸受け部材1dとの間に前記モータ固定部材5のリブ状の当接部19が嵌合されることによって固定される。前記振動モータ18の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われるので確実な固定がなされる。
【0041】
図16乃至図18は、本発明のモータを備えた電子機器の実施の形態を示すもので、腕時計に振動モータを組み込んだ例である。図16において、腕時計型の機器ケース30は、透明な表示板ガラス33と押し釦43とシールリング40を具備しており、前記機器ケース30の第1の収納部31aには、時計全体の制御を行う回路部(図示せず)、時刻等の表示を行う表示部(図示せず)、振動モータ制御部(図示せず)、及び外部から情報を入力するための前記押し釦43の入力部(図示せず)から構成される時計モジュール31bがねじ(図示せず)等で固定されている。
【0042】
前記機器ケース30には開口部35cと凹部35bとからなる第2の収納部35aが形成されており、この第2の収納部35aには振動モータ36が配置され、前記機器ケース30の前記開口部35cの上側に表蓋34が取付けられている。また、この機器ケース30の前記第1の収納部31aには金属で形成した裏蓋32が取り付けられている。尚、前記開口部35cは、図1で示した円弧状の溝部6と同一形状であり、また凹部35bは図1の凹部7と同一形状に形成されているもので図16は、凹部7に相当する位置の断面図であり、さらに図18は凹部7とは異なった位置での断面図である。
【0043】
図16において、前記振動モータ36は、固定子、回転子(図示せず)等が内部に配置されており、図17に拡大図示してあるように前記振動モータ36の1端に錘36aを備えている。この錘36aは前記振動モータ36の1端から外部に引き出されたモータ回転軸36bに取付けられて、このモータ回転軸36bと一体的に回転する。前記錘36aは半円形に成形されており、前記錘36aの回転により前記モータ回転軸36bの回転振動を増幅して前記振動モータ36自体に振動を発生させる。さらに前記振動モータ36に図2で示した前記振動モータ取付部材2と同一形状の振動モータ取付部材37が図1の前記接合部3と同様に接合されている。
【0044】
図17において、前記振動モータ36に接合された前記振動モータ取付部材37は前記第2の収納部35aの前記開口部35cの円弧状溝部に両面接着テープ38を介して接着固定される。また、前記振動モータ取付部材37の舌片状の結合片37a,37a(図2の結合片4a,4aに該当するもの)は、前記凹部35bに嵌入固定される。さらに図18に示すように前記第2の収納部35aの1部には前記振動モータ36の電線42を前記時計モジュール31bに接続するために貫通穴44が前記第1の収納部31aと前記第2の収納部35aをつないで形成されている。
【0045】
図17において前記表蓋34は、前記機器ケース30の上側から前記第2の収納部35aを超音波溶着等の手段で密閉するように固定される。さらに、前記表蓋34と前記振動モータ36の間に弾性体からなる緩衝材39が配置されており、前記振動モータ36をがたつくことなく確実に固定できる。その結果、前記振動モータ36の振動は前記振動モータ取付部材37を介して前記機器ケース30に伝達される。
【0046】
また、図18において前記裏蓋32は、前記機器ケース30の下面を覆うように取付けられる。この裏蓋32は、前記機器ケース30の下面外周側に配置された前記シールリング40に外周側が密着した状態で、ねじ止めされることによって前記機器ケース30の下面を覆うように固定される。その結果、時計バンド取付部41に取付けられる時計バンド(図示せず)によって上記腕時計を腕に装着している使用者に対して前記機器ケース30に伝達された前記振動モータ36の振動は前記裏蓋32を介して伝達される。従って、振動による告知を確実に行うことができる。
【0047】
図19、図20は、本発明の他の実施の形態を示す。尚、図16乃至図18と同一構成部には同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態においては第2の収納部35aは前記機器ケース30の前記第1の収納部31aと隣接して形成されており、この第2の収納部35aに前記振動モータ36が配置されると共に前記機器ケース30の下側に前記裏蓋32が取り付けられている。
【0048】
即ち、前記機器ケース30の第2の収納部35aは前記裏蓋32側に形成されており、前記振動モータ36の前記振動モータ取付部材37は前記第2の収納部35aの上側底面に前記両面接着テープ38を介して取付けられ、前記振動モータ取付部材37の結合片37a,37aは上側凹部35bに嵌合固定されている。また、前記振動モータ36は前記緩衝材39を介して前記裏蓋32で固定される。
【0049】
この裏蓋32は、前記機器ケース30の下面を覆うように取付けられる。前記裏蓋32は、前記機器ケース30の下面外周側に配置された前記シールリング40に外周側が密着した状態で、ねじ止めされることによって前記機器ケース30の前記第1の収納部31aと前記第2の収納部35aとを覆うように固定される。その結果、前記振動モータ36の振動が前記緩衝材39を介して、及び前記振動モータ取付部材37並びに前記機器ケース30を介して前記裏蓋32に伝達される。従って、腕時計の装着者に振動による告知を確実に行うことができる。
【0050】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々変形が可能であり、例えば腕時計だけでなく電子手帳、携帯電話、その他の電子機器に同様に適用することができる。
【0051】
また、本発明はモータよりも小さなモータ取付部材を用いてモータを確実に取り付けるものであるので、振動モータだけでなく、ステップモータや直流モータ等他のモータの取付けにも適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればモータを簡単に固定できるとともに、固定に必要な体積を小さくでき、がたつきのない確実な固定が可能になる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の振動モータをモータ固定部材に取付ける前の斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の振動モータ取付部材の斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図4】図3に示した固定状態の断面図である。
【図5】振動モータ取付部材の他の例を示す斜視図である。
【図6】図5に示した振動モータ取付部材の断面図である。
【図7】振動モータ取付部材の更に他の例を示す斜視図である。
【図8】図7に示した振動モータ取付部材の断面図である。
【図9】第2の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図10】第2の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図11】第2の実施の形態の他の振動モータ取付部の斜視図である。
【図12】第2の実施の形態の他の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図13】第3の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図14】第3の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図15】第4の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図16】モータを備えた電子機器の実施の形態の断面図である。
【図17】図16に示した部分拡大断面図である。
【図18】図16に示した他の断面図である。
【図19】モータを備えた電子機器の他の実施の形態の断面図である。
【図20】図19に示した部分拡大断面図である。
【図21】従来技術の実施の形態の斜視図である。
【符号の説明】
1 振動モータ
2a 当接部
2 振動モータ取付部材
3 接合部
4 結合部
4a 結合片
5 モータ固定部材
7 凹部
8 緩衝材
9 押さえ部材
30 機器ケース
31b 時計モジュール
32 裏蓋
33 表示板ガラス
34 表蓋
35b 凹部
35c 開口部
36 振動モータ
37 振動モータ取付部材
38 両面接着テープ
39 緩衝材
41 バンド取付部
【発明の属する技術分野】
本発明はモータをモータ固定部材に取付けるためのモータ取付け構造、モータ取付けのためのモータ取付部材及びモータを備えた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子腕時計や腕時計型無線機、携帯電話等の電子機器では、設定された時刻に至った時や、設定された時間が経過したとき、あるいは着信等があったことを振動によって使用者に告知する構造のものが商品化されている。振動による告知を用いる理由は、無音のため騒音とならず、又、街頭、工事現場等の騒がしい場所での音の報知では聞き洩らしが発生するが振動では確実に告知できるからである。
【0003】
このような電子機器は、機器ケース内に振動モータが配置されていると共に、振動モータの振動が機器ケースを介して人体に伝達されるようになっている。
【0004】
例えば、電子腕時計等の従来の機器ケースへの振動モータの固定は、図21に示すように、振動モータ50を緩衝材51によって包み込み、この状態で緩衝材51をモータ固定部材52の凹部52aに固定することにより間接的に固定している。又、特開平10−319146号公報では、前記振動モータを腕時計の裏蓋と接触するように前記裏蓋に固定部材を介して押さえ付けて固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図21に示すように、緩衝材51を介して固定する構造では、前記緩衝材51の肉厚は振動モータ50全体を包み込むための厚みを持つため振動モータ50の固定に必要な体積が大きくなる問題を有している。
【0006】
一方、特開平10−319146号公報の構造では、前記振動モータを前記裏蓋と接触するようにこの裏蓋に固定部材を介して押さえ付けて固定しているため、この固定部材の厚みと、前記裏蓋に前記固定部材を固定するための体積が必要になり、その結果、電子機器が大きくなる問題を有している。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、モータを機器ケース内に最小限の体積で簡単に固定することができると共に、モータの振動を確実に伝達でき、さらには、モータのがたつきのない固定が可能なモータの取付構造、モータの取付部材及びモータを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1のモータ取付け構造の発明は、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、このモータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成されたモータ固定部材とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この構造では、このモータの前記円筒型の本体胴部に当接する前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入凹部に挿入され、モータ固定部材にモータのがたつきのない固定が可能になる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明であって、前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さ(H)が前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さ(W1)が前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0011】
前記モータ取付部材に設けられた前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さが前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、前記モータ固定部材の前記挿入凹部の幅寸法は前記モータの本体胴部の直径の幅寸法を確保すれば良く、電子機器の小型化が可能になる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1及び請求項2記載の発明であって、前記モータは振動モータであることを特徴とする。
【0013】
前記モータは振動モータであるため、振動を発生し、この振動による人体への告知が可能になる。
【0014】
請求項4の発明は、本体胴部が円筒形に形成されてなるモータを挿入凹部が形成されたモータ固定部材に取付けるモータ取付部材であって、このモータ取付部材は、前記モータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部に一体的に形成され前記モータ固定部材に形成された前記挿入凹部に挿入される一対の結合片を備えたことを特徴とする。
【0015】
前記モータの前記円筒型の本体胴部に当接されたモータ取付部材の円弧形の当接部に一体的に形成された一対の結合片が前記モータ固定部材に形成された前記挿入凹部に挿入されるため、前記モータは、前記モータ固定部材にがたつきのない固定が可能になる。
【0016】
請求項5の発明は、請求項4に記載の発明であって、前記円弧形の当接部の深さは前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0017】
前記モータ固定部材の溝部の幅寸法は前記当接部の弦の長さが前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、前記モータの本体胴部の直径寸法を確保すれば良く電子機器の小型化が可能になる。
【0018】
請求項6の発明は、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から外方に突出する突出部が形成されたモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記突出部が挿入される凹部が形成されたモータ固定部材とからなることを特徴とする。
【0019】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から外方に突出する突出部が形成されたモータが、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記突出部がモータ固定部材の凹部に挿入嵌合されるため、がたつきのない固定が可能になり、また、モータの挿入方向の寸法は、前記モータ取付部材の板厚寸法を必要としないため、電子機器の小型化が可能になる。
【0020】
請求項7の発明は、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から内方に窪む凹部が形成されたモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記凹部が嵌合される突出部が形成されたモータ固定部材とからなることを特徴とする。
【0021】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成された前記本体胴部から内方に窪む凹部が形成されたモータが、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記凹部がモータ固定部材の突出部に嵌合されるため、がたつきのない固定が可能になり、また、モータの挿入方向の寸法は、前記モータ取付部材の板厚寸法を必要としないため、電子機器の小型化が可能になる。
【0022】
請求項8の発明は、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、このモータの前記円筒形の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成された機器ケースとを備えたことを特徴とする。
【0023】
この構造では、本体胴部が円筒形に形成されて成るモータは、前記モータ取付部材が円弧形の当接部で接合され、この円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片が、前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成された機器ケースに挿入されることで機器ケースに固定できる。
【0024】
請求項9の発明は、請求項8記載の発明であって、前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径よりも小さく、且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする。
【0025】
前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径よりも小さく、且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されているため、一対の結合片が挿入される挿入凹部の体積を小さくできるため、電子機器を小型化できる。
【0026】
請求項10の発明は、請求項8、請求項9、に記載の発明であって、前記モータは振動モータであることを特徴とする。
【0027】
前記モータは振動モータであるため、電子機器に振動を発生させ、この振動をこの電子機器を介して人体に確実に告知できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のそれぞれの実施の形態を図面を参照して説明する。
【0029】
図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態であり、図1は振動モータ1の取付け前の形状を示す図である。この振動モータ1は内部に固定子、回転子(図示せず)等が配置された円筒状の本体胴部であるモータケース1aと、このモータケース1aの一端から突出したモータ回転軸1bと、このモータ回転軸1bに固定された錘1cと、モータケース1aの他端に配置されたモータ回転軸1bの軸受け部材1dと、外部から駆動電圧が供給される電線1e,1eとから構成される。前記振動モータ1の前記モータケース1aの下面には、振動モータ取付部材2がスポット溶接等により取り付けられている。この振動モータ取付部材2は金属の薄板で出来ていて厚さは約0.1mm〜0.5mmであり、前記金属の薄板を抜き加工した後、モータケース1aの外面に当接するように円弧状に曲げ加工をしたものである。前記振動モータ取付部材2は図2に示すように、前記モータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部2a,2aと、この当接部2a,2aの間に設けられた結合部4とから構成されている。前記当接部2a,2aの中心部には、夫々前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材2をスポット溶接等によって接合固定するための接合部3,3が設けられている。又、前記結合部4には、夫々外側に突出する舌片状の結合片4a,4aが形成されている。
【0030】
図1に戻り、前記振動モータ取付部材2が固定された前記振動モータ1は、モータ固定部材5の底面円弧状の溝部6に取り付けられるものである。前記モータ固定部材5の前記溝部6の中央部分には、凹部7が形成されており、この凹部7には、前記モータ取り付部材2の前記舌片状の結合片4aが挿入されて嵌合固定される。即ち、結合片4aのモータ回転軸1b方向の長さは、凹部7に圧入によって挿入されるような長さとなっており、これによって結合片4aは凹部7に嵌合固定されるものである。
【0031】
図3は、前記振動モータ1が前記モータ固定部材5に挿入固定された状態を示しており、この状態において、さらに図4に示すように弾性体からなる緩衝材8を介して押さえ部材9で押さえることにより確実な固定がなされる。
【0032】
尚、図2、図4に示すように、前記振動モータ取付部材2の円弧状の前記当接部2a,2aの端部から端部までの長さ、即ち円弧状の弦の長さW1は前記振動モータ1の直径Dより小さく、前記当接部2aの厚さ寸法Hは前記振動モータ1の半径より小さく形成され、さらに、前記結合部4の長さW2は前記振動モータ1の直径と同一か、やや小さく形成されている。
【0033】
このように、前記振動モータ1に前記振動モータ取付部材2を前記接合部3で接合させた状態で、前記モータ固定部材5の前記凹部7に前記結合片4aを嵌合させて、図3に示すように収納されることにより、前記振動モータ1のモータ回転軸1b方向の動きが規制される。さらに、前記振動モータ1の収納方向の固定は図4の前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われるので確実な固定がなされる。また、モータ取付け部材7は、当接部2及び接合部3によってモータケース1aの外表面と面接触しているので、振動モータ1の振動を確実にモータ固定部材5に伝えることが出来る。
【0034】
尚、前記振動モータ1と前記振動モータ取付部材2の接合方法はスポット溶接に限らず接着剤を用いる等、他の方法を用いてもよい。
【0035】
図5、図6は前記第1の実施の形態で示した振動モータ取付部材2の他の実施の形態であり、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。前記振動モータ取付部材20は図1で示したモータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部20a,20aと、この当接部20a,20aの間に設けられた結合部24,24とから構成されている。前記当接部20a,20aの中心部には夫々、前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材20をスポット溶接等によって固定するための前記接合部3,3が設けられている。又、前記結合部24,24には、夫々下側に突出する舌片状の結合片24a,24aが形成されている。図6は振動モータ取付部材20を振動モータ1と接合した後、前記モータ固定部材5の前記凹部7に嵌合した状態の断面図であり、前記振動モータ1の収納方向の固定は前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われる。この構成においても、結合片24a,24aによって振動モータ1のモータ回転軸1b方向の動きが規制され、また、振動モータ1の振動が確実にモータ固定部材5に伝えられるものである。
【0036】
図7、図8は前記振動モータ取付部材2の更に他の実施の形態であり、振動モータ取付部材21は前記モータケース1aの外側に当接される円弧状の当接部21a,21aと、この当接部21a,21aの間に設けられた結合部22とから構成されている。前記当接部21a,21aの中心部には夫々、前記モータケース1aに前記振動モータ取付部材21をスポット溶接等によって固定するための前記接合部3,3が設けられている。又、前記結合部22には、夫々下側に突出する舌片状の結合片22a,22aが形成されている。図8は前記振動モータ1と接合された振動モータ取付部材21を前記モータ固定部材5の前記凹部7に嵌合した状態の断面図で、前記振動モータ1の収納方向の固定は前記緩衝材8を介して前記押さえ部材9によって行われている。この構成にあっても結合片22aによって確実な固定と振動の伝達がなされるものである。
【0037】
図9、図10は本発明の第2の実施の形態を示す。尚、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態による振動モータ11は軸受け部材11dに一体的に突起部14,14を形成させたものであって、この振動モータ11は前記突起部14,14の下半分が前記モータ固定部材5に形成された凹部15,15に嵌合されて固定される。尚、前記振動モータ11の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0038】
図11、図12は第2の実施の形態の他の実施の形態を示す。この実施の形態では、振動モータ12のモータケース12aの一端部に一体的に外方に突出する突起部14a,14aが形成されている。この振動モータ12の突起部14a,14aはモータ固定部材5の凹部15a,15aに嵌合されて固定される。前記振動モータ12の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ、確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0039】
図13、図14は本発明の第3の実施の形態を示す。尚、第1の実施の形態と同一構成に対しては同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態では、振動モータ13の軸受け部材13dに一体的に凹部16,16が形成されている。この振動モータ13の前記凹部16,16には、図14に示すように前記モータ固定部材5の突起部17,17が嵌合されて固定される。前記振動モータ13の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われ、確実な固定と振動の伝達がなされる。
【0040】
図15は本発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態では、振動モータ18のモータケース18aの一端部に一体的に突起部18b,18bが形成されている。この振動モータ18の前記突起部18bと軸受け部材1dとの間に前記モータ固定部材5のリブ状の当接部19が嵌合されることによって固定される。前記振動モータ18の収納方向の固定は緩衝材(図示せず)を介して押さえ部材(図示せず)によって行われるので確実な固定がなされる。
【0041】
図16乃至図18は、本発明のモータを備えた電子機器の実施の形態を示すもので、腕時計に振動モータを組み込んだ例である。図16において、腕時計型の機器ケース30は、透明な表示板ガラス33と押し釦43とシールリング40を具備しており、前記機器ケース30の第1の収納部31aには、時計全体の制御を行う回路部(図示せず)、時刻等の表示を行う表示部(図示せず)、振動モータ制御部(図示せず)、及び外部から情報を入力するための前記押し釦43の入力部(図示せず)から構成される時計モジュール31bがねじ(図示せず)等で固定されている。
【0042】
前記機器ケース30には開口部35cと凹部35bとからなる第2の収納部35aが形成されており、この第2の収納部35aには振動モータ36が配置され、前記機器ケース30の前記開口部35cの上側に表蓋34が取付けられている。また、この機器ケース30の前記第1の収納部31aには金属で形成した裏蓋32が取り付けられている。尚、前記開口部35cは、図1で示した円弧状の溝部6と同一形状であり、また凹部35bは図1の凹部7と同一形状に形成されているもので図16は、凹部7に相当する位置の断面図であり、さらに図18は凹部7とは異なった位置での断面図である。
【0043】
図16において、前記振動モータ36は、固定子、回転子(図示せず)等が内部に配置されており、図17に拡大図示してあるように前記振動モータ36の1端に錘36aを備えている。この錘36aは前記振動モータ36の1端から外部に引き出されたモータ回転軸36bに取付けられて、このモータ回転軸36bと一体的に回転する。前記錘36aは半円形に成形されており、前記錘36aの回転により前記モータ回転軸36bの回転振動を増幅して前記振動モータ36自体に振動を発生させる。さらに前記振動モータ36に図2で示した前記振動モータ取付部材2と同一形状の振動モータ取付部材37が図1の前記接合部3と同様に接合されている。
【0044】
図17において、前記振動モータ36に接合された前記振動モータ取付部材37は前記第2の収納部35aの前記開口部35cの円弧状溝部に両面接着テープ38を介して接着固定される。また、前記振動モータ取付部材37の舌片状の結合片37a,37a(図2の結合片4a,4aに該当するもの)は、前記凹部35bに嵌入固定される。さらに図18に示すように前記第2の収納部35aの1部には前記振動モータ36の電線42を前記時計モジュール31bに接続するために貫通穴44が前記第1の収納部31aと前記第2の収納部35aをつないで形成されている。
【0045】
図17において前記表蓋34は、前記機器ケース30の上側から前記第2の収納部35aを超音波溶着等の手段で密閉するように固定される。さらに、前記表蓋34と前記振動モータ36の間に弾性体からなる緩衝材39が配置されており、前記振動モータ36をがたつくことなく確実に固定できる。その結果、前記振動モータ36の振動は前記振動モータ取付部材37を介して前記機器ケース30に伝達される。
【0046】
また、図18において前記裏蓋32は、前記機器ケース30の下面を覆うように取付けられる。この裏蓋32は、前記機器ケース30の下面外周側に配置された前記シールリング40に外周側が密着した状態で、ねじ止めされることによって前記機器ケース30の下面を覆うように固定される。その結果、時計バンド取付部41に取付けられる時計バンド(図示せず)によって上記腕時計を腕に装着している使用者に対して前記機器ケース30に伝達された前記振動モータ36の振動は前記裏蓋32を介して伝達される。従って、振動による告知を確実に行うことができる。
【0047】
図19、図20は、本発明の他の実施の形態を示す。尚、図16乃至図18と同一構成部には同一番号を付して詳細な説明は省略する。この実施の形態においては第2の収納部35aは前記機器ケース30の前記第1の収納部31aと隣接して形成されており、この第2の収納部35aに前記振動モータ36が配置されると共に前記機器ケース30の下側に前記裏蓋32が取り付けられている。
【0048】
即ち、前記機器ケース30の第2の収納部35aは前記裏蓋32側に形成されており、前記振動モータ36の前記振動モータ取付部材37は前記第2の収納部35aの上側底面に前記両面接着テープ38を介して取付けられ、前記振動モータ取付部材37の結合片37a,37aは上側凹部35bに嵌合固定されている。また、前記振動モータ36は前記緩衝材39を介して前記裏蓋32で固定される。
【0049】
この裏蓋32は、前記機器ケース30の下面を覆うように取付けられる。前記裏蓋32は、前記機器ケース30の下面外周側に配置された前記シールリング40に外周側が密着した状態で、ねじ止めされることによって前記機器ケース30の前記第1の収納部31aと前記第2の収納部35aとを覆うように固定される。その結果、前記振動モータ36の振動が前記緩衝材39を介して、及び前記振動モータ取付部材37並びに前記機器ケース30を介して前記裏蓋32に伝達される。従って、腕時計の装着者に振動による告知を確実に行うことができる。
【0050】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々変形が可能であり、例えば腕時計だけでなく電子手帳、携帯電話、その他の電子機器に同様に適用することができる。
【0051】
また、本発明はモータよりも小さなモータ取付部材を用いてモータを確実に取り付けるものであるので、振動モータだけでなく、ステップモータや直流モータ等他のモータの取付けにも適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればモータを簡単に固定できるとともに、固定に必要な体積を小さくでき、がたつきのない確実な固定が可能になる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の振動モータをモータ固定部材に取付ける前の斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の振動モータ取付部材の斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図4】図3に示した固定状態の断面図である。
【図5】振動モータ取付部材の他の例を示す斜視図である。
【図6】図5に示した振動モータ取付部材の断面図である。
【図7】振動モータ取付部材の更に他の例を示す斜視図である。
【図8】図7に示した振動モータ取付部材の断面図である。
【図9】第2の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図10】第2の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図11】第2の実施の形態の他の振動モータ取付部の斜視図である。
【図12】第2の実施の形態の他の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図13】第3の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図14】第3の実施の形態の振動モータとモータ固定部材の固定状態の斜視図である。
【図15】第4の実施の形態の振動モータ取付部の斜視図である。
【図16】モータを備えた電子機器の実施の形態の断面図である。
【図17】図16に示した部分拡大断面図である。
【図18】図16に示した他の断面図である。
【図19】モータを備えた電子機器の他の実施の形態の断面図である。
【図20】図19に示した部分拡大断面図である。
【図21】従来技術の実施の形態の斜視図である。
【符号の説明】
1 振動モータ
2a 当接部
2 振動モータ取付部材
3 接合部
4 結合部
4a 結合片
5 モータ固定部材
7 凹部
8 緩衝材
9 押さえ部材
30 機器ケース
31b 時計モジュール
32 裏蓋
33 表示板ガラス
34 表蓋
35b 凹部
35c 開口部
36 振動モータ
37 振動モータ取付部材
38 両面接着テープ
39 緩衝材
41 バンド取付部
Claims (10)
- 本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、
このモータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、
このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成されたモータ固定部材とを備えたことを特徴とするモータ取付構造。 - 前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さが前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ取付構造。
- 前記モータは振動モータであることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ取付構造。
- 本体胴部が円筒形に形成されてなるモータを挿入凹部が形成されたモータ固定部材に取付けるモータ取付部材であって、
このモータ取付部材は、前記モータの前記円筒型の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部に一体的に形成され前記モータ固定部材に形成された前記挿入凹部に挿入される一対の結合片を備えたことを特徴とするモータ取付部材。 - 前記円弧形の当接部の深さは前記モータの本体胴部の半径より小さく且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のモータ取付部材。
- 本体胴部が円筒形に形成されて前記本体胴部から外方に突出する突出部が形成されたモータと、
このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記突出部が挿入される凹部が形成されたモータ固定部材とを備えたことを特徴とするモータ取付構造。 - 本体胴部が円筒形に形成されて前記本体胴部から内方に窪む凹部が形成されたモータと、
このモータの前記円筒形の本体胴部に当接する円弧形の当接部及び前記凹部に嵌合される突出部が形成されたモータ固定部材とを備えたことを特徴とするモータ取付構造。 - 本体胴部が円筒形に形成されて成るモータと、
このモータの前記円筒形の本体胴部に当接すると共に前記本体胴部に接合する接合部が設けられた円弧形の当接部及びこの円弧形の当接部と一体的に形成された一対の結合片からなるモータ取付部材と、
このモータ取付部材が配置され且つ前記モータ取付部材の一対の結合片が挿入される挿入凹部が形成された機器ケースとを備えたことを特徴とするモータを備えた電子機器。 - 前記モータ取付部材は、前記円弧形の当接部の深さが前記モータの本体胴部の半径よりも小さく、且つ前記当接部の弦の長さは前記モータの本体胴部の直径よりも小さい寸法に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のモータを備えた電子機器。
- 前記モータは振動モータであることを特徴とする請求項8、又は9に記載のモータを備えた電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2002232192A JP2004069622A (ja) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | モータ取付構造、モータ取付部材及びモータを備えた電子機器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016027341A (ja) * | 2015-09-28 | 2016-02-18 | カシオ計算機株式会社 | 振動装置、計時装置および電子機器 |
JP2016030471A (ja) * | 2014-07-25 | 2016-03-07 | 豊田合成株式会社 | ステアリングホイール |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002232192A patent/JP2004069622A/ja active Pending
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