JP2004068369A - 南京錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】両面にディンプルを形成したキーを使用できて鍵違い数を増加した南京錠を提供する。
【解決手段】南京錠1は、キー2の一方の面に設けられたディンプル2aに係合する第1タンブラーピン20と、他方の面に設けられたディンプル2aに係合する第2タンブラーピン21とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】南京錠1は、キー2の一方の面に設けられたディンプル2aに係合する第1タンブラーピン20と、他方の面に設けられたディンプル2aに係合する第2タンブラーピン21とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるディンプルキー用の南京錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に示すように、従来の南京錠41については、シャックル42の短脚部43が収容される本体部44の収容凹部45の下方でキーのディンプルに係合するタンブラーピン46が設けられたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の南京錠41では、タンブラーピン46はシャックル42の短脚部43の下方に設けられて、ディンプルキーの一方の面側のみのディンプルにしか係合せず、他方の面側にはタンブラーピンが設けられていなかったため、ディンプルは片方の面にしか形成できず、鍵違い数が制限されてしまっていた。
そこで、本発明は、両面にディンプルを形成したキーを使用できて鍵違い数を増加した南京錠を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は以下の技術的手段を講じた。
すなわち、キーのディンプルに係合するタンブラーピンを備えた南京錠において、キーの一方の面に設けられたディンプルに係合する第1タンブラーピンと、他方の面に設けられたディンプルに係合する第2タンブラーピンとを備えたことである。
これによれば、第1タンブラーピンと第2タンブラーピンを設けたことによって、その両面にディンプルを形成したキーを使用できるようになり、鍵違い数を増加できる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る南京錠1は、図1、図5に示すような、その両面にディンプル2aが形成されたキー2によって施錠・解錠がなされるものである。
図1乃至図4の第1実施形態では、南京錠1は、平行な短脚部3と長脚部4とを有して略U字形状に形成されたシャックル5と、このシャックル5の短脚部3、長脚部4が挿通される一対の収容凹部7、8を備える本体部6とを有する。
【0006】
シャックル5は、短脚部3の終端が本体部6内に没入する施錠状態と、短脚部3終端が本体部6から飛び出す解錠状態との間で移動可能とされている。
本体部6は所定の厚さt、上下長さ(高さ)h、呼び幅wで形成されている。本体部6の上下方向の上方の端面(以下、上面6aという)側には、シャックル5の短脚部3が収容される第1収容凹部7と、長脚部4が収容される第2収容凹部8とが幅方向に離間されて形成されている。各収容凹部7、8は、本体の幅方向各側面寄りに形成されている。
【0007】
各収容凹部7、8は、上下方向に沿って形成されており、第2収容凹部8は、第1収容凹部7よりも深く形成されている。また、第2収容凹部8は、本体部6の上下方向略全幅にわたって形成されている。
第2収容凹部8の底には、南京錠1が解錠されるときに、シャックル5を上方に押し上げるためのバネ部材9が設けられている。このバネ部材9は、その上端部が長脚部4の終端に当接しており、施錠状態で、この長脚部4を上方に付勢するようになっている。
【0008】
図1乃至図3に示すように、本体部6の上面寄りの内部位置には、シャックル5をロック・ロック解除するためのロック部材10、11を収容するロック部材収容孔12が幅方向に沿って形成されている。このロック部材収容孔12は、第1収容凹部7、第2収容凹部8と略直交するように連絡されている。
ロック部材収容孔12に納められたロック部材は、短脚部3をロック・ロック解除するための第1ロック部材10と、長脚部4をロック・ロック解除する第2ロック部材11とからなる。
【0009】
シャックル5の短脚部3の終端寄りには、第1ロック部材10と係合する第1係合溝13が設けられている。また、長脚部4には、第2ロック部材11と係合する第2係合溝14が、前記第1係合溝13と上下方向の位置が略一致するように形成されている。
また、本体部6の幅方向略中央部の内部位置には、キー2の差込孔15を有する円筒状の回動体16が設けられている。回動体16は、本体部6内の幅方向略中央部に形成された回動体収納孔17に嵌入されている。キー2の差込孔15は、回動体16の長手方向の一端側に設けられており、他端側には、前記ロック部材と係合する係合突起18が形成されている。前記各ロック部材10、11には、この係合突起18に当接する当接部19が形成されており、回動体16が解錠するように回動した場合に各ロック部材10、11を本体部6幅方向中央側に退避させて、ロック解除されるようになっている。
【0010】
本体部6内には回動体16の回動を規制するためのタンブラーピン20、21が設けられている。各タンブラーピン20、21は、幅方向で短脚部3側に設けられた第1タンブラーピン20と、長脚部4側に設けられた、第2タンブラーピン21とから構成されている。第1タンブラーピン20は、キー2の一方の面に形成されたディンプル2aに係合する第1係合ピン23と、施錠状態で回動体16が回動しないようにロックする第1ロックピン24とから構成される。第1係合ピン23は、回動体16の第1係合ピン収容孔25に納められており、第1ロックピン24は、本体部6において第1収容凹部7の下方で幅方向に沿って形成された第1ロックピン収容孔26に納められている。なお、この第1ロックピン収容孔26は、本体部6内で上下方向に間隔をおいて複数形成されている。
【0011】
第1ロックピン24は、第1ロックピン収容孔26に納められたバネ部材27によって、本体部6の幅方向中央側に付勢されている。この第1実施形態では、第1ロックピン収容孔26およびこれに納められた第1ロックピン24の数はともに5である。
第2タンブラーピン21は、キー2の他方の面に形成されたディンプル2aに係合する第2係合ピン29と、この第2係合ピン29と当接しつつ施錠状態で回動体16が回動しないようにロックする第2ロックピン30とから構成される。
【0012】
第2係合ピン29は、回動体16において第1係合ピン収容孔25と径方向で対向するように形成された第2係合ピン収容孔31に納められており、第2ロックピン30は、幅方向において回動体収納孔17と第2収容凹部8とによって挟まれた位置、すなわち回動体収納孔17と第2収容凹部8との間に形成された第2ロックピン収容孔32に納められている。この第2ロックピン収容孔32は、幅方向に沿って、すなわちロック部材収容孔12と平行に形成されており、また、上下方向に間隔をおいて複数形成されている。また第2ロックピン収容孔32には、第2ロックピン30を本体部6幅方向中央側に付勢するバネ部材33が設けられている。この実施の形態では、第2ロックピン収容孔32およびこれに納められた第2ロックピン30の数はともに4である。
【0013】
第1ロックピン収容孔26のうち、下から4番目までのものと、第2ロックピン収容孔32とは上下方向の位置がそれぞれ一致するように形成されている。すなわち、各第2ロックピン収容孔32と対応する第1ロックピン収容孔26とは、その中心軸が一致するように形成されているのである。このようにすることによって、第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とをドリル等の工作機械によって一度に穿設することができ、加工に手間がかからず、この点で有利である。
【0014】
本体部6内の短脚部3側であって、最上の第1タンブラーピン20の上方には、回動体16の位置を規制する位置決めピン34が設けられている。回動体16にはこの位置決めピン34と係合する凹条部35が回動体16の周方向に沿って形成されている。
上記の第1実施形態によれば、回動体収納孔17と第2収容凹部8との間に第2ロックピン収容孔32を形成したことで、この第2ロックピン収容孔32に第2ロックピン30とこれを付勢するバネ部材33を設けることができる。さらに、第2ロックピン30に係合する第2係合ピンとこれが納まる第2係合ピン収容孔32を回動体16に設けたことによって、差込孔15から差し込まれたキー2において幅方向で長脚部4側に向く面に形成されたディンプル2aには第2タンブラーピン21を係合させることができる。
【0015】
また、差込孔15から差し込まれたキー2において幅方向で短脚部3側を向く面に形成されたディンプル2aには第1タンブラーピン20が係合することとなる。
以上により本発明に係る南京錠は、キー2の一方の面に設けられたディンプルに係合する第1タンブラーピン20と、他方の面に設けられたディンプルに係合する第2タンブラーピン21とを備えたことにより、両面に設けられたディンプルの組み合わせによる鍵違い数を増加できる。
【0016】
さらに、キーのディンプルに係合するタンブラーピン20、21の数を多くすることができるので、南京錠1は、不正解除(ピッキング)を困難にすることができる。
図6、図7の第2実施形態では、各ロックピン収容孔26、32は、本体部6の幅方向略中央位置で、厚さ方向に沿って形成されている。すなわち、第1ロックピン収容孔26は、本体部6の正面の幅方向略中央位置からドリル等の工作機械によって穿設され、第2ロックピン収容孔32は、本体部6の背面の幅方向略中央位置から穿設されている。換言すれば、第2ロックピン収容孔32は、本体部6の幅方向に対して略90°の角度で交差するように形成されている。なお、第2ロックピン収容孔32については、前記角度は90°に限らず、30°、45°、60°等の他の種々の角度で形成(穿設)することができる。
【0017】
また、図7に示すように第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とは互いに上下方向の位置がずれるように形成されている。したがって、各ロックピン収容孔26、32に収容される各ロックピン24、30も互いに上下方向の位置がずれることになる。同様に各ロックピン収容孔26、30に対応する各係合ピン収容孔25、30の互いの上下位置、および各係合ピン収容孔25、30に収容される各係合ピン23、29の互いの上下位置もずれることになる。
以上のことから、各ロックピン収容孔26、32を本体部6内に設け、これら各ロックピン収容孔26、32に対応する各係合ピン収容孔25、31を回動体16に形成することによって、本体部6の正面側からキーの一方の面に形成されたディンプル2aに係合する第1タンブラーピン20と、背面側からキーの他方の面に形成されたディンプル2aに係合する第2タンブラーピン21が設けられることになる。その他の構成は第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態と同様の作用効果を生じる。
【0018】
図8の第3実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26を穿設し、長脚部4側の側面から第2ロックピン収容孔32を穿設している。したがって、長脚部4を収容する第2収容凹部8と、第2ロックピン収容孔32とが連絡されてしまって、第2収容凹部8の内壁に第2ロックピン収容孔32の開口が形成されることになる。
第3実施形態では、第2収容凹部内に、この開口を閉塞する円筒状の菅体(スリーブ)36が設けられている。したがって、第2ロックピン収容孔32に第2ロックピン30とこれを付勢するバネ部材33を収容し、第2ロックピン収容孔32を菅体36で閉塞することで、第2ロックピン30およびバネ部材33が開口からはみ出すことがなくなり、長脚部4と第2ロックピン30、バネ部材33とが干渉しないようになっている。以下、前記菅体36のように、第2ロックピン収容孔32の第2収容凹部8側を閉塞する手段を閉塞手段37という。その他の点は、第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態と同様の作用効果を生じる。
【0019】
ここで、第1実施形態と第3実施形態とを比較すると、第3実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26を穿設し、長脚部4側の側面から第2ロックピン収容孔32を穿設しているので、各ロックピン収容孔26、32を形成するのに手間がかかり、さらに第2収容凹部の内面に形成された第2ロックピン収容孔32の開口を閉塞するのに菅体36が必要となり、部品数が増加する。
これに対し、第1実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とをドリル等の工作機械によって一度に穿設することができるので、第3実施形態よりも各ロックピン収容孔26、32の加工に手間が掛かることがなく、また、ドリル等による第2ロックピン収容孔32の加工深さを調節することによって、第3実施形態のように第2収容凹部8の内面に第2ロックピン収容孔の開口を形成することもなくなり、前記菅体36のような部品も不要となって部品数が増加することもなくなり、この点で有利である。つまり、第1実施形態では、図1、図3に示すように、ドリル等の工作機械によって、第2ロックピン収容孔32の加工深さを調節することで、第2収容凹部8と第2ロックピン収容孔32とが離間させて第2ロックピン収容孔32の第2収容凹部8側を閉塞する閉塞部38を設け、これを閉塞手段37としているのである。
【0020】
なお、本発明は上記の実施の形態に限らず、以下のように変形・変更が可能である。
第1ロックピン24、第1ロックピン収容孔26の数は5に限らず、1乃至4、または6以上としてもよく、また、第2ロックピン30、第2ロックピン収容孔32の数は4に限らず1乃至3または5以上としてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明の南京錠によれば、両面にディンプルを形成したキーを使用できて鍵違い数を増加できる。
また、キーのディンプルに係合するタンブラーピンの数を増加できるので、不正解除をより困難なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】南京錠の正面断面図である。
【図2】南京錠の側面図である。
【図3】本体部6の正面断面図である。
【図4】回動体を示す側面図である。
【図5】キーの正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す正面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す側面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す正面断面図である。
【図9】従来の南京錠を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 南京錠
2 キー
2a ディンプル
20 第1タンブラーピン
21 第2タンブラーピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるディンプルキー用の南京錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に示すように、従来の南京錠41については、シャックル42の短脚部43が収容される本体部44の収容凹部45の下方でキーのディンプルに係合するタンブラーピン46が設けられたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の南京錠41では、タンブラーピン46はシャックル42の短脚部43の下方に設けられて、ディンプルキーの一方の面側のみのディンプルにしか係合せず、他方の面側にはタンブラーピンが設けられていなかったため、ディンプルは片方の面にしか形成できず、鍵違い数が制限されてしまっていた。
そこで、本発明は、両面にディンプルを形成したキーを使用できて鍵違い数を増加した南京錠を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は以下の技術的手段を講じた。
すなわち、キーのディンプルに係合するタンブラーピンを備えた南京錠において、キーの一方の面に設けられたディンプルに係合する第1タンブラーピンと、他方の面に設けられたディンプルに係合する第2タンブラーピンとを備えたことである。
これによれば、第1タンブラーピンと第2タンブラーピンを設けたことによって、その両面にディンプルを形成したキーを使用できるようになり、鍵違い数を増加できる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る南京錠1は、図1、図5に示すような、その両面にディンプル2aが形成されたキー2によって施錠・解錠がなされるものである。
図1乃至図4の第1実施形態では、南京錠1は、平行な短脚部3と長脚部4とを有して略U字形状に形成されたシャックル5と、このシャックル5の短脚部3、長脚部4が挿通される一対の収容凹部7、8を備える本体部6とを有する。
【0006】
シャックル5は、短脚部3の終端が本体部6内に没入する施錠状態と、短脚部3終端が本体部6から飛び出す解錠状態との間で移動可能とされている。
本体部6は所定の厚さt、上下長さ(高さ)h、呼び幅wで形成されている。本体部6の上下方向の上方の端面(以下、上面6aという)側には、シャックル5の短脚部3が収容される第1収容凹部7と、長脚部4が収容される第2収容凹部8とが幅方向に離間されて形成されている。各収容凹部7、8は、本体の幅方向各側面寄りに形成されている。
【0007】
各収容凹部7、8は、上下方向に沿って形成されており、第2収容凹部8は、第1収容凹部7よりも深く形成されている。また、第2収容凹部8は、本体部6の上下方向略全幅にわたって形成されている。
第2収容凹部8の底には、南京錠1が解錠されるときに、シャックル5を上方に押し上げるためのバネ部材9が設けられている。このバネ部材9は、その上端部が長脚部4の終端に当接しており、施錠状態で、この長脚部4を上方に付勢するようになっている。
【0008】
図1乃至図3に示すように、本体部6の上面寄りの内部位置には、シャックル5をロック・ロック解除するためのロック部材10、11を収容するロック部材収容孔12が幅方向に沿って形成されている。このロック部材収容孔12は、第1収容凹部7、第2収容凹部8と略直交するように連絡されている。
ロック部材収容孔12に納められたロック部材は、短脚部3をロック・ロック解除するための第1ロック部材10と、長脚部4をロック・ロック解除する第2ロック部材11とからなる。
【0009】
シャックル5の短脚部3の終端寄りには、第1ロック部材10と係合する第1係合溝13が設けられている。また、長脚部4には、第2ロック部材11と係合する第2係合溝14が、前記第1係合溝13と上下方向の位置が略一致するように形成されている。
また、本体部6の幅方向略中央部の内部位置には、キー2の差込孔15を有する円筒状の回動体16が設けられている。回動体16は、本体部6内の幅方向略中央部に形成された回動体収納孔17に嵌入されている。キー2の差込孔15は、回動体16の長手方向の一端側に設けられており、他端側には、前記ロック部材と係合する係合突起18が形成されている。前記各ロック部材10、11には、この係合突起18に当接する当接部19が形成されており、回動体16が解錠するように回動した場合に各ロック部材10、11を本体部6幅方向中央側に退避させて、ロック解除されるようになっている。
【0010】
本体部6内には回動体16の回動を規制するためのタンブラーピン20、21が設けられている。各タンブラーピン20、21は、幅方向で短脚部3側に設けられた第1タンブラーピン20と、長脚部4側に設けられた、第2タンブラーピン21とから構成されている。第1タンブラーピン20は、キー2の一方の面に形成されたディンプル2aに係合する第1係合ピン23と、施錠状態で回動体16が回動しないようにロックする第1ロックピン24とから構成される。第1係合ピン23は、回動体16の第1係合ピン収容孔25に納められており、第1ロックピン24は、本体部6において第1収容凹部7の下方で幅方向に沿って形成された第1ロックピン収容孔26に納められている。なお、この第1ロックピン収容孔26は、本体部6内で上下方向に間隔をおいて複数形成されている。
【0011】
第1ロックピン24は、第1ロックピン収容孔26に納められたバネ部材27によって、本体部6の幅方向中央側に付勢されている。この第1実施形態では、第1ロックピン収容孔26およびこれに納められた第1ロックピン24の数はともに5である。
第2タンブラーピン21は、キー2の他方の面に形成されたディンプル2aに係合する第2係合ピン29と、この第2係合ピン29と当接しつつ施錠状態で回動体16が回動しないようにロックする第2ロックピン30とから構成される。
【0012】
第2係合ピン29は、回動体16において第1係合ピン収容孔25と径方向で対向するように形成された第2係合ピン収容孔31に納められており、第2ロックピン30は、幅方向において回動体収納孔17と第2収容凹部8とによって挟まれた位置、すなわち回動体収納孔17と第2収容凹部8との間に形成された第2ロックピン収容孔32に納められている。この第2ロックピン収容孔32は、幅方向に沿って、すなわちロック部材収容孔12と平行に形成されており、また、上下方向に間隔をおいて複数形成されている。また第2ロックピン収容孔32には、第2ロックピン30を本体部6幅方向中央側に付勢するバネ部材33が設けられている。この実施の形態では、第2ロックピン収容孔32およびこれに納められた第2ロックピン30の数はともに4である。
【0013】
第1ロックピン収容孔26のうち、下から4番目までのものと、第2ロックピン収容孔32とは上下方向の位置がそれぞれ一致するように形成されている。すなわち、各第2ロックピン収容孔32と対応する第1ロックピン収容孔26とは、その中心軸が一致するように形成されているのである。このようにすることによって、第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とをドリル等の工作機械によって一度に穿設することができ、加工に手間がかからず、この点で有利である。
【0014】
本体部6内の短脚部3側であって、最上の第1タンブラーピン20の上方には、回動体16の位置を規制する位置決めピン34が設けられている。回動体16にはこの位置決めピン34と係合する凹条部35が回動体16の周方向に沿って形成されている。
上記の第1実施形態によれば、回動体収納孔17と第2収容凹部8との間に第2ロックピン収容孔32を形成したことで、この第2ロックピン収容孔32に第2ロックピン30とこれを付勢するバネ部材33を設けることができる。さらに、第2ロックピン30に係合する第2係合ピンとこれが納まる第2係合ピン収容孔32を回動体16に設けたことによって、差込孔15から差し込まれたキー2において幅方向で長脚部4側に向く面に形成されたディンプル2aには第2タンブラーピン21を係合させることができる。
【0015】
また、差込孔15から差し込まれたキー2において幅方向で短脚部3側を向く面に形成されたディンプル2aには第1タンブラーピン20が係合することとなる。
以上により本発明に係る南京錠は、キー2の一方の面に設けられたディンプルに係合する第1タンブラーピン20と、他方の面に設けられたディンプルに係合する第2タンブラーピン21とを備えたことにより、両面に設けられたディンプルの組み合わせによる鍵違い数を増加できる。
【0016】
さらに、キーのディンプルに係合するタンブラーピン20、21の数を多くすることができるので、南京錠1は、不正解除(ピッキング)を困難にすることができる。
図6、図7の第2実施形態では、各ロックピン収容孔26、32は、本体部6の幅方向略中央位置で、厚さ方向に沿って形成されている。すなわち、第1ロックピン収容孔26は、本体部6の正面の幅方向略中央位置からドリル等の工作機械によって穿設され、第2ロックピン収容孔32は、本体部6の背面の幅方向略中央位置から穿設されている。換言すれば、第2ロックピン収容孔32は、本体部6の幅方向に対して略90°の角度で交差するように形成されている。なお、第2ロックピン収容孔32については、前記角度は90°に限らず、30°、45°、60°等の他の種々の角度で形成(穿設)することができる。
【0017】
また、図7に示すように第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とは互いに上下方向の位置がずれるように形成されている。したがって、各ロックピン収容孔26、32に収容される各ロックピン24、30も互いに上下方向の位置がずれることになる。同様に各ロックピン収容孔26、30に対応する各係合ピン収容孔25、30の互いの上下位置、および各係合ピン収容孔25、30に収容される各係合ピン23、29の互いの上下位置もずれることになる。
以上のことから、各ロックピン収容孔26、32を本体部6内に設け、これら各ロックピン収容孔26、32に対応する各係合ピン収容孔25、31を回動体16に形成することによって、本体部6の正面側からキーの一方の面に形成されたディンプル2aに係合する第1タンブラーピン20と、背面側からキーの他方の面に形成されたディンプル2aに係合する第2タンブラーピン21が設けられることになる。その他の構成は第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態と同様の作用効果を生じる。
【0018】
図8の第3実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26を穿設し、長脚部4側の側面から第2ロックピン収容孔32を穿設している。したがって、長脚部4を収容する第2収容凹部8と、第2ロックピン収容孔32とが連絡されてしまって、第2収容凹部8の内壁に第2ロックピン収容孔32の開口が形成されることになる。
第3実施形態では、第2収容凹部内に、この開口を閉塞する円筒状の菅体(スリーブ)36が設けられている。したがって、第2ロックピン収容孔32に第2ロックピン30とこれを付勢するバネ部材33を収容し、第2ロックピン収容孔32を菅体36で閉塞することで、第2ロックピン30およびバネ部材33が開口からはみ出すことがなくなり、長脚部4と第2ロックピン30、バネ部材33とが干渉しないようになっている。以下、前記菅体36のように、第2ロックピン収容孔32の第2収容凹部8側を閉塞する手段を閉塞手段37という。その他の点は、第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態と同様の作用効果を生じる。
【0019】
ここで、第1実施形態と第3実施形態とを比較すると、第3実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26を穿設し、長脚部4側の側面から第2ロックピン収容孔32を穿設しているので、各ロックピン収容孔26、32を形成するのに手間がかかり、さらに第2収容凹部の内面に形成された第2ロックピン収容孔32の開口を閉塞するのに菅体36が必要となり、部品数が増加する。
これに対し、第1実施形態では、本体部6の幅方向側面のうち、短脚部3側の側面から第1ロックピン収容孔26と第2ロックピン収容孔32とをドリル等の工作機械によって一度に穿設することができるので、第3実施形態よりも各ロックピン収容孔26、32の加工に手間が掛かることがなく、また、ドリル等による第2ロックピン収容孔32の加工深さを調節することによって、第3実施形態のように第2収容凹部8の内面に第2ロックピン収容孔の開口を形成することもなくなり、前記菅体36のような部品も不要となって部品数が増加することもなくなり、この点で有利である。つまり、第1実施形態では、図1、図3に示すように、ドリル等の工作機械によって、第2ロックピン収容孔32の加工深さを調節することで、第2収容凹部8と第2ロックピン収容孔32とが離間させて第2ロックピン収容孔32の第2収容凹部8側を閉塞する閉塞部38を設け、これを閉塞手段37としているのである。
【0020】
なお、本発明は上記の実施の形態に限らず、以下のように変形・変更が可能である。
第1ロックピン24、第1ロックピン収容孔26の数は5に限らず、1乃至4、または6以上としてもよく、また、第2ロックピン30、第2ロックピン収容孔32の数は4に限らず1乃至3または5以上としてもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明の南京錠によれば、両面にディンプルを形成したキーを使用できて鍵違い数を増加できる。
また、キーのディンプルに係合するタンブラーピンの数を増加できるので、不正解除をより困難なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】南京錠の正面断面図である。
【図2】南京錠の側面図である。
【図3】本体部6の正面断面図である。
【図4】回動体を示す側面図である。
【図5】キーの正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す正面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す側面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す正面断面図である。
【図9】従来の南京錠を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 南京錠
2 キー
2a ディンプル
20 第1タンブラーピン
21 第2タンブラーピン
Claims (1)
- キーのディンプルに係合するタンブラーピンを備えた南京錠において、
キーの一方の面に設けられたディンプルに係合する第1タンブラーピンと、他方の面に設けられたディンプルに係合する第2タンブラーピンとを備えたことを特徴とする南京錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002227817A JP2004068369A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 南京錠 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002227817A JP2004068369A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 南京錠 |
Publications (1)
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JP2004068369A true JP2004068369A (ja) | 2004-03-04 |
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ID=32014736
Family Applications (1)
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JP2002227817A Pending JP2004068369A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 南京錠 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004068369A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102677995A (zh) * | 2012-04-05 | 2012-09-19 | 余义伦 | 一种高安全锁及钥匙 |
CN102926590A (zh) * | 2012-11-02 | 2013-02-13 | 昆明理工大学 | 防撬无线报警锁 |
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JPH04503545A (ja) * | 1989-10-17 | 1992-06-25 | ディ・モッタ,ベニート | 安全錠用の付加的構造体を備える小形ピストン |
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-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002227817A patent/JP2004068369A/ja active Pending
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