JP2004068326A - 遠隔操作式排水栓装置 - Google Patents

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Abstract

洗面化粧台や浴槽の底部に備えた排水口を、遠隔操作で開閉する遠隔操作式排水栓装置において、昇降機構部の作動性を確実に行い、信頼性の高い優れた遠隔操作式排水栓装置を提供する。
【解決手段】遠隔操作式排水栓装置の昇降機構部(6)を、排水栓(2)内に固定された支持軸(7)と、筒状にして下方に開口を備え、下方の開口から上記支持軸(7)をその内部に上下動自在に収納するケーシング部(8)と、操作部(4)に加えられた操作に対して、支持軸(7)に対して上昇した状態で固定/固定を解除して降下、を繰り返す、ケーシング部(8)内に組み込まれた動作部(9)と、から構成する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、洗面化粧台や浴槽等の底部に備えた排水口を、遠隔操作で開閉する遠隔操作式排水栓装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、洗面化粧台や浴槽等の底部に備えられた排水口を、遠隔操作で開閉する遠隔操作式排水栓装置がよく知られている。このような遠隔操作式排水栓装置の構造としては、およそ下記1.乃至3.に記載した構造がある。
【0003】
1.図3に示した遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載した排水栓、弁体、昇降機構部、操作伝達部材としてのレリースワイヤ、操作部、その他の部材より構成されて成る。
排水栓は、内部に排水口を形成する略円筒形状の部材であって、その上縁外周側にフランジ部を設けて成る。
弁体は、上記排水口を開閉する弁部と、該弁部の中心より下方に向けて垂下された弁軸より成る。
昇降機構部は、周囲をケーシング部で被包されており、該ケーシング部内に、ボールペン等の芯を出し入れするために多く用いられている機構であるスラストロック機構を内蔵している。
該スラストロック機構の構造を詳細に説明すると、
ケーシング部内を進退自在に動作する動作軸と、
該動作軸に固定される、下部に鋸歯状歯を備え、またその側部には数個の凸部を備えている固定リングと、
該動作軸の周囲を回転可能な、上部に固定リングの鋸歯状歯と合致する鋸歯状歯を有し、またその側部に数個の凸部を備えている回転リングと、
ケーシング部の内周面に形成された、回転リングの鋸歯状歯及び凸部と対応する、案内溝と鋸歯状歯とを交互に有しているガイド部と、から成る動作部と、
動作軸は、その施工完了時には先端が蛇腹パッキンを介して弁体の弁軸下端に、後端がレリースワイヤの一方の端部に、それぞれ当接するように配置される。
操作伝達部材であるレリースワイヤは、筒状にして側面方向に可撓性を備えたアウターチューブと、該アウターチューブ内を軸方向に進退自在に摺動するインナーワイヤと、操作部側にインナーワイヤを付勢する戻りスプリングと、から成る。
操作部は、外周に雄ネジ部を設けた軸受け部と、操作を行うツマミ部からなり、上記レリースワイヤのインナーワイヤの進退を介して動作部を操作させ、排水口の開閉操作を行うものである。
また、その他の部材として、排水栓に接続され、配管によって排水を下水側に排出する排水エルボと、該排水エルボに、動作部、蛇腹パッキン、レリースワイヤを固定するための固定部材と、排水栓を排水機器に設けられた取着孔に固定するための板ナット、三角パッキン等を備えて成る。
【0004】
上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置は、以下のようにして洗面ボウル等に設けられた取着孔に取着される。
あらかじめ、工場にて、レリースワイヤの一方の端部を、動作部の後端に当接させ、蛇腹パッキンを動作軸の先端に被冠させた上で、固定部材を用いて排水エルボに昇降機後部を取り付け固定する。次に、施工現場にて、取着孔と三角パッキンを介して排水栓を板ナットと螺合させ、取着孔に取り付け固定する。その後、排水エルボを排水栓に取り付け固定し、更に排水口に弁体を、弁軸下端が蛇腹パッキンを介して動作部の動作軸先端に当接するようにして配置し、レリースワイヤの未接続の端部を操作部に接続して、遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
【0005】
上記のようにして構成した遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、まず操作部に操作を加えて、図3にあるように弁体が排水口を閉口した状態、即ち動作部の支持軸が下方に後退した状態とする。この状態より操作部に操作を加えて、インナーワイヤを介し、動作部の後端に押し込み操作を加えると、動作部の動作軸が、上方に突出した状態で固定される。これによって弁軸下端が押し上げられ、弁体が上昇し、排水口が開口する。
この状態より再度操作部に操作を加えて、インナーワイヤを介し、動作部の後端に押し込み操作を加えると、動作軸の固定が解除され、動作軸が下方に降下する為、弁体が下降し、排水口が弁部により閉口される。以後、同様の操作を繰り返すことで排水口の開口/閉口を自在に操作することができる。
【0006】
2.図5に示した遠隔操作式排水栓装置は、下記した排水栓、弁体、昇降機構部、操作伝達部材としてのレリースワイヤ、操作部、その他の部材より構成されて成る。
排水栓は、内部に排水口を形成する略円筒形状の部材であって、その上縁外周側にフランジ部を設けて成る。
弁体は、上記排水口を開閉する弁部と、該弁部の中心より下方に向けて垂下された弁軸より成る。
昇降機構部は、
周囲をケーシング部で被包されており、該ケーシング部内に、段落0003で詳細に説明した、動作軸を備えたスラストロック機構を備えて成る。
操作伝達部材であるレリースワイヤは、筒状にして側面方向に可撓性を備えアウターチューブと、該アウターチューブ内を軸方向に進退自在に摺動するインナーワイヤと、操作部側にインナーワイヤを付勢する戻りスプリングと、から成る。操作部は、外周に雄ネジ部を設けた軸受け部と、操作を行うツマミ部からなり、上記レリースワイヤのインナーワイヤの進退を介して動作部を操作させ、排水口の開閉操作を行うものである。
また、その他の部材として、排水栓に接続され、配管によって排水を下水側に排出する排水管と、排水管にレリースワイヤを固定するブッシュ部を備えたナット部材と、排水栓を排水機器に設けられた取着孔に固定するための板ナット、三角パッキン、また排水栓と排水管を接続する排水管ナット等を備えて成る。
【0007】
上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置は、以下のように洗面ボウル等に設けられた取着孔に取着される。
洗面化粧台のカウンター等の任意の位置に操作部を取付固定し、あらかじめ工場にて、レリースワイヤの一方の端部を、動作部の後端に当接させる。
施工現場において、洗面ボウルの底部に設けた取着孔に、三角パッキンを介して排水栓を板ナットと螺合させ取り付け固定する。更に、排水管の側面に設けたブッシュ部に、排水管上方より通したナット部材を取りつけ、レリースワイヤを排水管に通し、更に動作部の動作軸と、レリースワイヤの後端とを接続する。その後、ブッシュ部を固定するナット部材を締めこみ、排水管を排水栓と排水管ナットによって接続して、遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
【0008】
上記のようにして構成した遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、まず操作部に操作を加えて、図5にあるように弁体が排水口を閉口した状態、即ち昇降機後部の動作軸が下方に後退した状態とする。この状態より、操作部に操作を加えて、インナーワイヤを介し、動作部の後端に押し込み操作を加えると、昇降機後部の動作軸が、上方に突出した状態で固定される。これによって、弁軸下端が押し上げられ、弁体が上昇し、排水口が開口する。
この状態より再度操作部に操作を加えて、インナーワイヤを介し、動作部の後端に押し込み操作を加えると、動作部の動作軸の固定が解除され、該動作軸が下方に降下する為、弁体が下降し、排水口が弁部により閉口される。以後、同様の操作を繰り返すことで排水口の開口/閉口を自在に操作することができる。
【0009】
3.次に、図6に示した遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載した排水栓、弁体、昇降機構部、操作伝達部材としてのレリースワイヤ、操作部、その他の部材より構成されて成る。
排水栓は、内部に排水口を形成する略円筒形状の部材であって、その上縁外周側にフランジ部を設けて成る。
弁体は、上記排水口を開閉する弁部と、該弁部の中心より下方に向けて垂下された弁軸より成る。
昇降機構部は、上記レリースワイヤのインナーワイヤの進退を介して動作部を操作させ、排水口の開閉操作を行うものである。周囲をケーシング部で被包されており、該ケーシング部内に、段落0003で詳細に説明した、動作軸を備えたスラストロック機構を備えて成り、本従来例にあっては後述する操作部内に収納配置されている。
レリースワイヤは、筒状にして側面方向に可撓性を備えたアウターチューブと、該アウターチューブ内を軸方向に進退自在に摺動するインナーワイヤと、操作部側にインナーワイヤを付勢する戻りスプリングと、から成り、インナーワイヤの先端部分は、排水栓内の弁軸の下端位置に配置される。
操作部は、外周に雄ネジ部を設けた軸受け部と、操作を行うツマミ部とからなり、更に軸受け部内に、動作軸の一端がツマミ部に、もう一端が動作がインナーワイヤの端部に、それぞれ接続されてなる。この時の昇降機構部の配置の方向は、ツマミ部の押し込み操作毎に、動作軸の先端が弁体側に前進して固定/固定を解除して昇降機構部側に後退、を繰り返す方向であり、動作軸はレリースワイヤの戻りスプリングに付勢されて固定解除時上昇する。
また、その他の部材として、排水栓に接続され、配管によって排水を下水側に排出する排水管と、該排水管にレリースワイヤを固定するブッシュ部を備えたナット部材、排水栓を排水機器に設けられた取着孔に固定するための板ナット、三角パッキン、また排水栓と排水管を接続するナット部材等を備えて成る。
【0010】
上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置は、以下のように洗面ボウル等に設けられた取着孔に取着される。
施工現場において、洗面化粧台のカウンター等を介して、下方に昇降機構部、上方に操作部を接続固定させる。また、洗面ボウルの底部に設けた取着孔に、三角パッキンを介して排水栓を板ナットと螺合させ取り付け固定する。更に、排水管の側面に設けたブッシュ部に、排水管上方より通したナット部材を取りつけ、レリースワイヤを排水管に通す。その後、動作部の動作軸と、レリースワイヤの後端とをジョイントし、ブッシュ部を固定するナット部材を締めこみ、排水管を排水栓と排水管ナットによって接続して、遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
【0011】
上記のようにして構成した遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、まず操作部に操作を加えて、図6にあるように弁体が排水口を閉口した状態、即ち昇降機構部の動作軸が下方に前進した状態とする。この状態より操作部に操作を加えて、動作部の後端に押し込み操作を加えると、動作軸が、下方に突出した状態で固定され、それに押されてインナーワイヤが弁体側に前進する。これによって、レリースワイヤの先端に当接した弁軸下端が押し上げられ、弁体が上昇し、排水口が開口する。
この状態より再度操作部に操作を加えて、インナーワイヤを介し、動作部の後端に押し込み操作を加えると、動作軸の固定が解除され、戻りスプリングの作用によって動作軸が上方に後退する為、弁体が下降し、排水口が弁部により閉口される。以後、同様の操作を繰り返すことで排水口の開口/閉口を自在に操作することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような遠隔操作式排水栓装置においては、以下のような問題があった。1.図3に示した従来例の場合、蛇腹パッキンは、排水口の開口時には図4の(c)のように上下に伸長し、閉口時には図4の(a)のように収縮する。その為、蛇腹パッキンを図4の(a)または(c)のいずれか一方の形状で形成すると、他方の形状に変形させたとき、変形による負担が大きくなり、蛇腹パッキンが裂けるなどの問題があるため、通常は、図4の(a)及び図4の(c)の中間の形状である、図4の(b)のような形状に成形して、変形によって生じる負担を軽減している。従って、蛇腹パッキンの復元力は、図4の(b)の形に戻るように作用する。
遠隔操作式排水栓装置に、操作部から押し込み操作を加えた際、動作軸が下方よりインナーワイヤによって上方に押し上げられ、蛇腹パッキンを内部より伸長させる。しかし、再度操作部から操作を行い、動作部に備えたスラストロック機構によって動作軸を引き込めても、蛇腹パッキンの復元力が、支持軸の自重と弁体の荷重に勝ってしまい、蛇腹パッキンが図4の(a)の状態まで収縮せず、図4の(b)の状態で静止し、遠隔操作式排水栓装置の排水口は閉口できない場合があった。
2.図5に示した従来例の場合、操作部からの操作によって作動する昇降機構部が、排水管内に配置されている。このため、昇降機構部の開口と動作軸のとの隙間から、排水と共に、排水中の浮遊物や水かす等がケーシング内に侵入してしまうことがある。ケーシング内にあるスラストロック機構の、固定リング、回転リング、案内溝、及び動作軸に浮遊物や水かすが入り込むと、スラストロック機構の正常な動作の障害となり、遠隔操作式排水栓装置が誤作動を起こすことがあった。
3.図6に示した従来例の場合、操作部側に動作部を配置しているため、アウターチューブが、浴槽等からの排水時など、室温と異なる排水にさらされる場合がある。この場合、熱の影響を受けて、樹脂材などから成るアウターチューブは伸縮を生じるが、インナーワイヤは、アウターチューブに外周を保護されており熱の変化を受けにくい上、通常は金属材から構成されるため熱による伸縮自体が殆ど生じない。図3の従来例や、図5の従来例のように、昇降機構部の動作軸が直接弁体を押し上げる場合、弁体の昇降幅は動作軸の動作幅で一定しているが、図6の従来例のようにレリースワイヤなどの操作伝達部材を介して昇降機構部が弁体を押し上げる場合、アウターチューブの長さが変化した分、インナーワイヤの飛び出し幅が変化をしてしまい、飛び出し幅が小さくなりすぎて弁体が開口できなくなったり、逆に大きくなりすぎて閉口できなくなってしまう場合がある。
【0013】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、昇降機構部の作動性を確実にし、信頼性の高い優れた遠隔操作式排水栓装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置は、排水口(1)を備えた排水栓(2)と、排水口(1)を開閉する弁体(3)と、弁体(3)の開閉動作を操作する操作部(4)と、操作部(4)に加えられた操作を弁体(3)に伝達する操作伝達部材と、操作部(4)に加えられた操作に対応して、弁体(3)を昇降動作させる昇降機構部(6)と、から成る遠隔操作式排水栓装置において、上記昇降機構部(6)を、排水栓(2)内に固定された支持軸(7)と、筒状にして下方に開口を備え、下方の開口から上記支持軸(7)をその内部に上下動自在に収納するケーシング部(8)と、操作部(4)に加えられた操作に対応して、支持軸(7)に対して上昇した状態で固定/固定を解除して降下、を繰り返す、ケーシング部(8)内に組み込まれた動作部(9)と、から構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
【0015】
請求項2に記載の遠隔操作式排水栓装置は、上記遠隔操作式排水栓装置において、支持軸(7)を中空の筒状体とし、該支持軸(7)の下方から、支持軸(7)内部を介し操作伝達部材の動作を伝達することを特徴とした、段落0014に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0016】
請求項3に記載の遠隔操作式排水栓装置は、上記した遠隔操作式排水栓装置において、動作部(9)を、支持軸(7)に固定される、下部に鋸歯状歯を有し、その側部に、数個の突部を備えた固定リング(9a)と、上部に固定リング(9a)の鋸歯状歯と合致する鋸歯状歯を有し、その側部に数個の突部を備えた回転リング(9b)と、前記固定リング(9a)と、回転リング(9b)の突部が入る、ケーシング部(8)内に設けられた案内溝と鋸歯状歯とを交互に有したガイド部(9c)と、から成るスラストロック機構であることを特徴とした、段落0014乃至段落0015に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0017】
請求項4に記載の遠隔操作式排水栓装置は、上記した遠隔操作式排水栓装置において、弁体(3)と操作伝達部材の間に、弁体(3)に加えられた衝撃を緩和する緩衝部材を備えたことを特徴とする、段落0014乃至段落0016のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である
【0018】
請求項5に記載の遠隔操作式排水栓装置は、上記操作伝達部材を、筒状にして側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ(5a)と、該アウターチューブ(5a)内を摺動自在に動作し、操作部(4)に加えられた操作を弁体(3)に伝達するインナーワイヤ(5b)と、から成るレリースワイヤ(5)としたことを特徴とする段落0014乃至段落0017のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第一実施例は、図1に示したように、以下に記載した排水栓(2)、弁体(3)、昇降機構部(6)、操作伝達部材としてのレリースワイヤ(5)、操作部(4)、その他の部材より構成されて成る。
排水栓(2)は、内部に排水口(1)を形成する略円筒形状の部材であって、その上縁外周側にフランジ部(11)を設けて成り、更に昇降機構部(6)の一部である支持軸(7)をその内部に支持固定してなる。
弁体(3)は、上記排水口(1)を開閉する弁部(12)と、該弁部(12)の下部に、以下に記載する昇降機構部(6)を被包するケーシング部(8)を、弁体(3)とを一体に備えている。また、弁体(3)の下部に、支持軸(7)内に収納されるシャフト(13)を設けてなる。
昇降機構部(6)は、筒状にして下方に開口を備え、下方の開口から上記支持軸(7)をその内部に上下動自在に収納する、弁体(3)と一体に構成されたケーシング部(8)と、上記昇降機構部(6)を、排水栓(2)内に固定された支持軸(7)と、を備えて成り、更にその内部に、操作部(4)に加えられた操作に対応して、支持軸(7)に対して上昇した状態で固定/固定を解除して降下、を繰り返す、動作部(9)としてのスラストロック機構を組み込まれてなる。
該スラストロック機構の構造を詳細に説明すると、
排水栓(2)内に固定された、円筒状の支持軸(7)と、
該支持軸(7)に固定される、上部に鋸歯状歯を備え、またその側部には数個の凸部を備えている固定リング(9a)と、
該支持軸(7)の周囲を回転可能な、下部に固定リング(9a)の鋸歯状歯と合致する鋸歯状歯を有し、またその側部に数個の凸部を備えている回転リング(9b)と、
ケーシング部(8)の内周面に形成された、回転リング(9b)の鋸歯状歯及び凸部と対応する、案内溝と鋸歯状歯とを交互に有しているガイド部(9c)と、からなる。
レリースワイヤ(5)は、筒状にして側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ(5a)と、該アウターチューブ(5a)内を軸方向に進退自在に摺動するインナーワイヤ(5b)と、操作部(4)側にインナーワイヤ(5b)を付勢する戻りスプリング(14)と、からなり、施工完了時には、アウターチューブ(5a)の端部が支持軸(7)の下端に取り付けられ、インナーワイヤ(5b)の先端が支持軸(7)内部に配置されて、緩衝部材である緩衝スプリング(10)を介して弁体(3)のシャフト(13)下端位置に配置されて成る。
操作部(4)は、外周に雄ネジを設けた軸受け部(16)と、操作を行うツマミ部(17)からなり、上記レリースワイヤ(5)のインナーワイヤ(5b)の進退を介して動作部(9)を作動させ、排水口(1)の開閉操作を行うものである。
また、その他の部材として、排水栓(2)に接続され、配管によって排水を下水側に排出する排水管(18)と、該排水管(18)に、レリースワイヤ(5)を固定するブッシュ部(19)に備えたナット部材(20)、排水栓(2)を排水機器に設けられた取着孔に固定するための板ナット(21)、三角パッキン(22)、また排水栓(2)と排水管(18)を接続する排水管ナット(15)等を備えて成る。
【0020】
また、上記した遠隔操作式排水栓装置は、以下のようにして洗面化粧台等に取り付けられる。
洗面化粧台のカウンター等の任意の位置に操作部(4)を取付固定し、あらかじめ工場にて、弁体(3)と、スラストロック機構を有する動作部(9)を、排水栓(2)の内周に設けた凸部に支持軸(7)の外周に設けた凸部が当接するように設置して組み上げる。次に、施工現場にて、洗面ボウルの底部に設けた取着孔に、三角パッキン(22)を介して排水栓(2)を板ナット(21)と螺合させ取り付け固定する。更に、排水管(18)の側面に設けたブッシュ部(19)に、排水管(18)上方より通したナット部材(20)を取りつけ、レリースワイヤ(5)を排水管(18)に通す。そして、動作部(9)の支持軸(7)と、レリースワイヤ(5)の先端とをジョイントした後、ブッシュ部(19)を固定するナット部材(20)を締めこみ、排水管(18)を排水栓(2)と排水管ナット(15)によって接続して、遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
【0021】
上記のようにして構成した遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、まず操作部(4)に操作を加えて、図1にあるように弁体(3)が排水口(1)を閉口した状態、即ち回転リング(9b)が案内溝内に収納されて弁体(3)が降下した状態とする。この状態より操作部(4)に操作を加えて、インナーワイヤ(5b)の先端が緩衝スプリング(10)を介し、シャフト(13)の下端を押し上げると、弁体(3)がケーシング部(8)ごと持ち上げられると同時に、固定リング(9a)の鋸歯状歯に歯合して回転リング(9b)が若干回転する。この状態からインナーワイヤ(5b)を後退させると、回転リング(9b)の側面の凸部の鋸歯状歯がガイド部(9c)の鋸歯状歯と歯合して弁体(3)ごとケーシング部(8)の降下を防止し、排水口(1)が開口した状態が保持固定される。
更にこの状態より操作部(4)に操作を加えて、インナーワイヤ(5b)の先端が緩衝スプリング(10)を介し、シャフト(13)の下端を押し上げると、弁体(3)がケーシング部(8)ごと持ち上げられると同時に、固定リング(9a)の鋸歯状歯に歯合して回転リング(9b)が再度若干回転する。この状態からインナーワイヤ(5b)を後退させると、回転リング(9b)の側面の凸部がガイド部(9c)の案内溝内に入り込むため、弁体(3)は排水口(1)の閉口位置まで降下し、排水口(1)が閉口する。
以後、同様の操作を繰り返すことで排水口(1)の開口/閉口を自在に操作することができる。
【0022】
また上記第一実施例において、弁体(3)の開口時に弁体(3)を踏むなどして過大な荷重が働いた場合、緩衝スプリング(10)が収縮して弁体(3)が排水口(1)の閉口位置まで降下するため、遠隔操作式排水装置は破損することがない。
【0023】
本発明は上記のようであるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では弁体(3)と昇降機構部(6)を一体の部材として構成しているが、図2に示した実施例のように、昇降機構部(6)と、弁体(3)とを着脱自在となるように別部材として構成しても良い。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成したため、以下のような優れた効果を奏する。
1.本発明においては、動作部と支持軸の間に、水密性を保つためのパッキンなどを配置する必要が無いため、それによって弁体の昇降が阻害されることがない。
2.本発明においては、動作部を収納するケーシング部の開口を、下方に向かって開口しているため、動作部内に排水中の浮遊物や水かす等が浸入することが殆どなく、これらが原因による作動不良の発生を殆ど防ぐことができる。
3.本発明においては、弁体の昇降を行う動作部が、レリースワイヤなどの操作伝達部材を介して弁体に接続されていないため、操作伝達部材の状態によって作動不良が生じることもほとんどない。
4.本発明においては、支持軸を中空として、操作伝達部材を排水口の下方から配置しているため、槽体の内部に操作伝達部材を配置する必要が無く、意匠性の向上を計ることができ、また操作伝達部材が手に触れて破損する、と言った問題が発生しない。
5.本発明においては、弁体と操作伝達部材との間に緩衝部材を配置したことで、排水栓の開口時に、弁体に過大な荷重がかかり、遠隔操作式排水栓装置を破壊してしまう、という問題を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、弁体と昇降機構部を一体とした断面図である。
【図2】本発明の、弁体と昇降機構部を別体とした断面図である。
【図3】従来例の、動作軸に蛇腹パッキンを使用した断面図である。
【図4】図3に示す従来例の、蛇腹パッキンの復元力を示した断面図である。
【図5】従来例の、昇降機後部を、排水管内に配置した断面図である。
【図6】従来例の、昇降機後部を、操作部側に配置した断面図である。
【符号の説明】
1   排水口          2   排水栓
3   弁体           4   操作部
5   レリースワイヤ      5a  アウターチューブ
5b  インナーワイヤ      6   昇降機構部
7   支持軸              8   ケーシング部
9   動作部          9a  固定リング
9b  回転リング        9c  ガイド部
10  緩衝スプリング      11  フランジ部
12  弁部           13  シャフト
14  戻りスプリング      15  排水管ナット
16  軸受け部         17  ツマミ部
18  排水管          19  ブッシュ部
20  ナット部材        21  板ナット
22  三角パッキン

Claims (5)

  1. 排水口(1)を備えた排水栓(2)と、
    排水口(1)を開閉する弁体(3)と、
    弁体(3)の開閉動作を操作する操作部(4)と、
    操作部(4)に加えられた操作を弁体(3)に伝達する操作伝達部材と、
    操作部(4)に加えられた操作に対応して、弁体(3)を昇降動作させる昇降機構部(6)と、
    から成る遠隔操作式排水栓装置において、
    上記昇降機構部(6)を、排水栓(2)内に固定された支持軸(7)と、
    筒状にして下方に開口を備え、下方の開口から上記支持軸(7)をその内部に上下動自在に収納するケーシング部(8)と、
    操作部(4)に加えられた操作に対応して、支持軸(7)に対して上昇した状態で固定/固定を解除して降下、を繰り返す、ケーシング部(8)内に組み込まれた動作部(9)と、
    から構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
  2. 上記遠隔操作式排水栓装置において、
    支持軸(7)を中空の筒状体とし、該支持軸(7)の下方から、支持軸(7)内部を介し操作伝達部材の動作を伝達することを特徴とした、請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置。
  3. 上記した遠隔操作式排水栓装置において、
    動作部(9)を、支持軸(7)に固定される、下部に鋸歯状歯を有し、その側部に、数個の突部を備えた固定リング(9a)と、
    上部に固定リング(9a)の鋸歯状歯と合致する鋸歯状歯を有し、その側部に数個の突部を備えた回転リング(9b)と、
    前記固定リング(9a)と、回転リング(9b)の突部が入る、ケーシング部(8)内に設けられた案内溝と鋸歯状歯とを交互に有したガイド部(9c)と、から成るスラストロック機構であることを特徴とした、請求項1乃至請求項2に記載の遠隔操作式排水栓装置。
  4. 上記した遠隔操作式排水栓装置において、
    弁体(3)と操作伝達部材の間に、弁体(3)に加えられた衝撃を緩和する緩衝部材を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
  5. 上記操作伝達部材を、
    筒状にして側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ(5a)と、
    該アウターチューブ(5a)内を摺動自在に動作し、操作部(4)に加えられた操作を弁体(3)に伝達するインナーワイヤ(5b)と、
    から成るレリースワイヤ(5)としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
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