JP2004068323A - ゴム製袋体とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】起立してゴム堰として使用するとき流木などにより破損されることがなく、倒伏時に折曲げ側辺部が大きな半径の筒状になることがなく土砂等堆積物が堆積しないゴム製袋体を提供する。
【解決手段】このゴム製袋体1は、ゴム製保護層41の折曲げ側端部24が、ほぼ均一な厚さで成形され、かつ、その外周曲面がゴム製袋体総厚Aの0.5〜1倍である半径で屈曲する形状が記憶されていることにより、起立時にはフィンなど大きな突起部を生じることがなく緩やかな外周曲面を形成し、倒伏時には小さな折曲げ形状で屈曲される。なお、開放された側辺部26は繋止治具等により閉止されている。
【選択図】 図1
【解決手段】このゴム製袋体1は、ゴム製保護層41の折曲げ側端部24が、ほぼ均一な厚さで成形され、かつ、その外周曲面がゴム製袋体総厚Aの0.5〜1倍である半径で屈曲する形状が記憶されていることにより、起立時にはフィンなど大きな突起部を生じることがなく緩やかな外周曲面を形成し、倒伏時には小さな折曲げ形状で屈曲される。なお、開放された側辺部26は繋止治具等により閉止されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、河川におけるいわゆるゴム堰などに用いられるゴム製袋体に関する。詳しくは、図4(b)に従来のゴム堰28’であるゴム製袋体1’の断面図を示すように、堰堤基礎20の上面にゴム製袋体1’の開放端部26を板金21とボルト22により押さえて閉止し固定する。ゴム製袋体1’の内部に空気を圧入して所定の高さに膨らませる。このゴム堰28’に堰き止められた流水は、矢印25の方向にゴム堰28’をオーバーフローして流下する。河川は、ゴム製袋体1’の高さまで堰き止められ流量が調整される。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴム堰等として用いられるゴム製袋体は、上記のように内部に詳細後述する内側空間を形成する細長い帯状であって、使用するときは内側空間に空気などを圧入して膨らませ棒状中空体とする。使用しないときは空気などを排出して、平坦に押しつぶして堰堤基礎の上面に倒伏して河川水などが自然な状態で流れるようにして保持する。
【0003】
図3に、従来例1のゴム製袋体1’の加硫直後の断面図を示す。このゴム製袋体1’の製造手順は、まず、作業台35に未加硫の外被ゴム層7を積層した所定寸法(ほぼ、倒伏時のゴム製袋体の寸法)の外側補強帆布5を展開する。この外側補強帆布5の上面に、内側ゴム層3を積層した所定寸法(外側補強帆布5の約2倍の幅)の内側補強帆布4を、一方の側辺を揃えて重ね合わせる。つづけて、この内側ゴム層3の前記外側補強帆布5と重ね合わされた位置の上面に、所定寸法の離形シート9’を重ね合わせ、内側ゴム層3の離形シート9’を重ね合わせていない部分を、離形シート9’を挟み込みながら折り曲げ重ね合わせる。更に、この折り重ねられた上側の内側補強帆布4の上面に、外被ゴム層7を積層した外側補強帆布5を重ね合わせて未加硫のゴム製袋体1’とする。
【0004】
なお、この折曲げ側辺部を補強するために、通常、耳ゴムを補強してゴム突起部42を形成している。この未加硫のゴム製袋体1’を図示しない平盤加硫プレスで加硫して加硫済みのゴム製袋体1’とし、そのまま又は離形シート9’を抜き取った後、開放側辺部26を閉止し、離形シート9’の位置に形成される内側空間に空気を圧入して膨らまして、棒状中空体であるゴム製袋体1’とする。
【0005】
他の構成による従来例2のゴム製袋体は、図示しない補強帆布の両面にカバー材としてのゴム材料を加硫接着し、所定寸法を有する補強帆布で補強された加硫済みの平板状ゴム板(帆布コンベヤベルトに類似)を製造し、これをベルト幅方向に折り曲げて、他の側辺部を閉止してゴム製袋体とする。また、ゴム堰の高さ(太さ)が大きい場合には、長い補強帆布で補強された平板状ゴム板を、ゴム堰の外周長に相当する長さにカットし、このカットされた平板状ゴム板をその幅方向につなぎ合わせて、川幅に相当する所定の長さの長方形の平板状ゴム板とし、これを幅方向(川の流れ方向に相当する)に折り曲げ、端部を閉止して大きなゴム製袋体とする場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成を有する従来例1のゴム製袋体1’では、図4(b)に示すように、ゴム堰28’として河川に設置したとき、ゴム堰28’の川下側にゴム突起部42(フィンともいう、図3に示すゴム製袋体1’のゴム突起部42に相当する部分)が突出して水の流れを攪乱している。河川の流れの中に流木などの固形浮遊物が流れてくると、このゴム突起部42に衝突して、このゴム突起部42を破損し、経時または繰り返し衝突によりこの破損箇所が大きくなり、ゴム製袋体1’が破壊することがある。
【0007】
従来例2に記載の平板状ゴム板をゴム製袋体1”としたゴム堰では、従来例1と同様に開放側辺部26を堰堤基礎20に固定し閉止して、袋体内に空気などを圧入して膨らました状態(起立時ともいう)では、従来例1’のようにフィンを形成せず流木等による破損は生じにくい。しかし、空気を排出して保持する時(倒伏時ともいう)には、図4(a)に示すように、開放側辺部26の反対側端部である折曲げ側辺部24”は、平板状に加硫されたゴム板を湾曲させているので、その剛性によりある大きな半径を有する筒状部分が残される。この状態で倒伏、保持すると、筒状部分で流れが堰き止められ、土砂等堆積物40がゴム製袋体1”の上に堆積し、使用時に空気圧入で膨らませることが困難となり、川水がスムーズに流れなくなる問題がある。
【0008】
この発明は、ゴム堰として使用する起立時に流木などにより破損されることがなく、空気を抜いて保持する倒伏時に折曲げ側辺部が大きな筒状になることがなく土砂等堆積物が堆積しないゴム堰を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1に記載のゴム製袋体は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、この折曲げ側辺部に、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の厚さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する外周曲面となるように屈曲する小さな折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には、前記折曲げ側辺部が前記小さな折曲げ形状で屈曲され、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面になることを特徴とする。
【0010】
ゴム堰などに使用され、ゴム製保護層を折曲げ重ね合わせて、開放側辺部を閉止したゴム製袋体であり、このゴム製袋体を倒伏したとき(倒伏時)、折曲げ側辺部の外周曲面がゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径の外周曲面となって倒伏する。即ち、折曲げ側辺部は、ゴム製袋体総厚、即ち前記上下のゴム製保護層厚さの和に、前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さの0.5〜1.0倍の半径を有する外周曲面となるように屈曲する。
【0011】
なお、ゴム製袋体総厚に含まれる内側空間の厚さとは、詳細後述するこのゴム製袋体製造時に使用される離形シートの厚さに相当し、この離形シートを抜き取ったときはその残された空間の厚さを想定し、離形シートを取り除かない場合にはその離形シートの厚さに相当する。
【0012】
このゴム製袋体を倒伏した時の折曲げ側辺部の形状を小さな折曲げ形状といい、この形状は製造工程の一つである加硫工程において付与されている。即ち、加硫により癖付けされており、起立時には引き伸ばされるが、引き伸ばす力が無くなる倒伏時には、加硫時の小さな折曲げ形状に戻る性質を有する(形状記憶とも云う)。小さな折曲げ形状が記憶されているので、倒伏して保持するときは、小さな半径の外周曲面で折り曲げ可能であり、折曲げ側辺部が堰堤基礎より立ち上がる高さは低くなり、長期に保持しても土砂等堆積物が堆積することがない。
【0013】
加硫時に折曲げ側辺部の外周曲面は、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径の曲面で加硫されているので、袋体に空気等を圧入して起立させたとき(起立時)、ゴム製保護層の折曲げ側辺部にはフィンのような大きな突起が生じることがなく、緩やかな曲面(ゴム製袋体総厚の0.5倍までの高さの小さな突起を含む、以下同じ)となり、流水をオーバーフローしても流木などが衝突してゴム製保護層が破損することがない。
【0014】
なお、折曲げ側辺部の屈曲された曲面の半径がゴム製保護層の厚さの0.5倍未満では、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さが、折曲げ側辺部以外の外被ゴム層の厚さより薄くなる部分を生じることがあり、強度上好ましくない。また、この折曲げ側辺部の記憶された外周曲面がゴム製保護層の厚さの1.0倍を超える場合には、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さは厚くなり、起立時にはゴム製保護層の厚さを超える高さの突起を生じることがある。
【0015】
請求項2に記載のゴム製袋体は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、前記ゴム製袋体を倒伏したとき下側となる下側ゴム製保護層の厚さが上側となる上側ゴム製保護層の厚さより薄く、前記折曲げ側辺部に、前記上側ゴム製保護層の厚さに前記下側ゴム製保護層の厚さを加えた厚さに、前記折曲げ側辺部の内側空間の厚さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径とする外周曲面となるように屈曲する小さい折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には前記折曲げ側辺部は前記小さな折曲げ形状で折り曲げられ、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面なることを特徴とする。
【0016】
このゴム製袋体は、倒伏時に下側となる下側ゴム保護層の厚さを上側となる上側ゴム製保護層の厚さより薄くしたものである。ゴム製袋体を起立したとき下側ゴム製保護層は、流水の主な流れに直接触れないので、流水に運ばれる流木などの障害物と接することがなく、上側ゴム製保護層のような強度を必要としない。そこで下側ゴム保護層を薄くすることによりゴム製袋体は、軽量となり、取り扱いやすくなる。
【0017】
折曲げ側辺部のゴム製保護層の厚さは、上側ゴム製保護層の厚さから下側ゴム製保護層の厚さまで徐々に変化し、起立時には折曲げ側辺部に僅かな凹凸を生じるが、緩やかな曲面となり流木が衝突するような突起にはならない。また、このゴム製袋体の折曲げ側辺部に小さな半径で折曲がる形状を記憶させることにより、この折曲げ側辺部は倒伏時に小さな半径の筒状となり、土砂等堆積物が堆積することがない。
【0018】
なお、折曲げ側辺部の外周曲面の半径がゴム製袋体総厚の0.5倍未満では、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さが他の外被ゴム層の厚さより薄くなることがあり、強度的に問題を生じることがあり、また、この外周曲面の半径がゴム製袋体総厚の1.0倍を超える場合には、折曲げ側辺部の外側面にゴム製保護層の厚さを超える大きな突起を生じることがあり、流木などによる破損を生じることがある。
【0019】
請求項3に記載のゴム製袋体の製造方法は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体の製造方法であって、展開された未加硫の前記ゴム製保護層の内側ゴム層に、この内側ゴム層と離型性があり所定の厚さと幅を有する離形シートを貼り付けて、この離形シートの上面に未加硫の前記ゴム製保護層の一部を折曲げたうえ重ね合わせて、均一に押圧しつつ加硫し、つづけてこの加硫済みのゴム製保護層の開放側辺部を閉止することを特徴とする。
【0020】
作業台上に展開された未加硫のゴム製保護層の内側ゴム層の上面に、折曲げ側辺部の内側空間の厚さに相当する厚さを有する離形シートを載置し、つづけて前記未加硫のゴム製保護層を、前記ゴム製離形シートを包み込むように折り曲げ重ね合わせて加硫する。加硫した後、この折曲げ側辺部には、離形シートの側辺部に従って折り曲げられた形状が記憶されて、経時により容易に解消されることがなく、長期にわたって加硫時の形状(小さい半径で折り曲げられた形状)に復帰しようとする。離形シートとしては、所定厚さの加硫済みゴム製離形シートや、薄いポリエチレンフィルム等が好ましく使用される。
【0021】
この離形シートとして、ポリエチレンフィルム等を用いる場合には、加硫後取り除くこと無くゴム製袋体として使用することができるが、加硫済みゴム製離形シートなど厚い離形シートを使用するときは、加硫後に開放側辺部をカットしてこれを取り除いた後閉止してゴム製袋体とすることが好ましいことがある。この開放側辺部を閉止する手段は、堰堤基礎等に繋止すると同時に、繋止治具等により閉止する(長さ方向端部も閉止する)。
【0022】
請求項4に記載のゴム製袋体の製造方法は、前記ゴム製袋体を平盤加硫プレスにより耳金を使用して加硫するとき、前記耳金の未加硫の前記ゴム製保護層と接する面が、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する凹曲面に形成され、この凹曲面により前記ゴム製袋体の折曲げ側辺部の外周曲面を形成することを特徴とする。
【0023】
未加硫のゴムシートを平盤加硫プレスで加硫するとき、未加硫のゴムシートが無制限に流出することを規制するために耳金を用いるのが一般的である。この発明において、耳金が未加硫のゴム製保護層と接する面を、ゴム製保護層の折曲げ側端部の外周曲面に対応する凹曲面を形成しておくことにより、得られたゴム製保護層の折曲げ側端部の外周曲面は、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する 曲面に成形される。この凹曲面の半径の範囲が、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径に達しない場合、超える場合には請求項1または請求項2のゴム製袋体を成形することができない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るゴム製袋体の実施の形態を図面を参考にして説明する。
【0025】
図1に本発明の実施例に係るゴム製袋体が、平盤加硫プレス(上盤32,下盤33)に挟まれた状態にある加硫直後のゴム製袋体の部分断面図を示す。ゴム製袋体1は、内側ゴム層3、内側補強帆布4、外側補強帆布5および外被ゴム層7をこの順序で積層したゴム製保護層41が、ゴム製離形シート9を挟んで上下に折り重ねて加硫されている(内側補強帆布4と外側補強帆布5との間はゴム材などにより軽く接着される)。このゴム製離形シート9は、加硫終了後、ゴム製保護層41が重ねられていない側辺部、または切り取られて開放された開放側辺部26より取り除かれる。このゴム製離形シートが取り除かれた空間を内側空間とも云う。なお、離形シートとしてポリエチレンフィルム等を使用するときは、取り除かれないこともある。
【0026】
図1のゴム製袋体1は、ゴム製離形シート9を挟んで成形された未加硫のゴム製袋体1を、平盤加硫プレスの下盤33,上盤32と耳金31により加圧、加熱されて加硫されている。ゴム製保護層41の折曲げ側辺部24の外側に取り付けられた耳金31は、上側のゴム製保護層41の厚さtと下側のゴム製保護層の厚さt’および離形シートの厚さTとの和であるゴム製袋体総厚Aと同じ厚さを有している。また、この耳金31のゴム製袋体1の折曲げ側辺部24と接する面39は半径Rの凹形状の曲面に形成され、これによって折曲げ側辺部24の外周面は半径Rの凸曲面に形成される。なお、この半径Rは上記ゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍であり、この半径Rが折曲げ側辺部に記憶されてゴム堰として空気などを圧入して起立させたときの折曲げ側辺部の形状が定まる。空気を排出して倒伏したときの折曲げ側辺部24の高さは、耳金31の高さにより定まる。
【0027】
この半径Rがゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍の範囲においてはゴム堰の起立時(使用中)に大きな突起部(フィン)を形成することがなくスムーズな曲面となり、流木などによる損傷を生じない。また、倒伏時(保持中)には、ゴム製保護層41の折曲げ側辺部24は、加硫時に形状記憶された小さな折曲げ形状に倒伏されるので土砂等堆積物の堆積もない。
【0028】
図2(a)に本発明に係るゴム製袋体1の開放側辺部26を、堰堤基礎20に、板金21、ボルト22により繋止すると同時に閉止して、空気などを排出して倒伏した状態を断面図で示す。折曲げ側辺部24は小さな折曲げ形状で折りたたまれ、土砂等堆積物が堆積しない。
【0029】
また、図2(b)にゴム製袋体1に空気を圧入して起立させゴム堰28として使用する状態(断面図)を示す。従来と同じように、その開放側辺部26を堰堤基礎20に固定し、ゴム製袋体1を起立させると、折曲げ側端部24は緩やかな曲面となり、流木などにより損傷を受けることがない。
【0030】
このゴム製袋体1の構成材料と製造方法を図1に示すゴム製袋体1の部分断面図を参考に説明する。内側ゴム層3および外被ゴム層7として使用されるゴムとしては、例えば、天然ゴム、SBR,NBR,BR,CR,EPDM等の一種以上を主体とし、所定の強度、伸びとなるように、カーボンブラック等の補強材、液状ゴムなどの軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等の一般のゴム配合剤を配合している。なかでも耐候性を良くするためにEPDM(例えば、JSR社製、商品名JSR・EP33)を主体としたゴムが好ましく使用される。
【0031】
内側補強帆布3および外側補強帆布5として使用される帆布は、屈曲や衝撃に強いポリアミド繊維やアラミド繊維などの織布が好ましく使用され、例えば、ナイロン製帆布(綾羽工業社製、商品名「NN−300(G)」)が好ましく使用される。これらのゴム層、補強帆布を積層したゴム製保護層41の厚さは、本実施例では2.5mmとした。
【0032】
ゴム製離形シート9は、内側ゴム層3と離型性のある柔軟なゴム製シートであって、所定の厚さを有する。所定の厚さは、上記ゴム製保護層41の厚さ、硬さなどとの関係で決定され この実施例では、幅1180mm、長さ6000mmで厚さ=2.3mmのNBR(ニトリルブタジエンラバー)を加硫したゴムシートを用いた。このゴム製離形シート9の側辺部は半径1.25mmの凸曲面を形成している。
【0033】
このゴム製離形シート9の幅は、製造するゴム製袋体の加硫直後の空気を圧入する前の内側空間2の幅に相当する。なお、加硫後、ゴム製離形シート9を取り除いてゴム製袋体1とするので、ゴム製離形シート9の幅を、内側空間の幅より大きくしておくと、ゴム製離形シート9が内側ゴム層3よりはみ出して、開放側辺部を形成し、ゴム製離形シート9を取り出しやすい。このゴム製離形シートの幅が小さいときは開放側辺部をカットして開放して取り出す。なお、ポリエチレンフィルムを使用するときにはこれを取り除かないことがある。
【0034】
つづいて、未加硫のゴム製保護層41にゴム製離形シート9を重ね合わせてゴム製袋体1とする手順を、加硫直後の断面図である図1を参考に説明する。図示しない作業台の上に、下面に未加硫の外被ゴム層7を積層した外側補強帆布5を展開し、この上面に未加硫の内側ゴム層3を積層した内側補強帆布4を重ね合わせる。なお、外側補強帆布5と内側補強帆布4との間にも接着ゴム層が設けられる。更にこの内側ゴム層3の上に、内側ゴム層3の幅の約2分の1の幅を有する加硫済みのゴム製離形シート9を、この一方の側辺部を内側ゴム層3の開放端部となる側辺部に揃えて貼り付ける。なお、このゴム製離形シート9には未加硫のゴム糊を部分的に塗布しておくことが好ましい。加硫中、ゴム製離形シート9が移動せず、加硫後、内側ゴム層3よりより容易に剥離できるからである。
【0035】
内側補強帆布4により補強された内側ゴム層3のゴム製離形シート9を貼り付けていない部分を、折曲げ側辺部より順次、ゴム製離形シート9を挟み込みながら折り曲げて未加硫の中間積層体とし、更に、この中間積層体の上側に外側補強帆布5により補強された未加硫の外被ゴム層7を重ね合わせて未加硫のゴム製袋体1とする。なお、詳しくは、内側補強帆布4は折曲げ側辺部24の近くで重ね継ぎされることがある。
【0036】
この未加硫のゴム製袋体1を、例えば大型の平盤加硫プレス(上盤32,下盤33)により加圧・加熱して加硫済みのゴム製袋体1とする。この加硫工程においては、未加硫のゴム製袋体1の折曲げ側端部24と接する面39に半径Rを有する凹曲面を形成された耳金31を用いる。
【0037】
なお、このゴム堰などに用られるゴム製袋体1では、開放側辺部26を開放して、ゴム製離形シート9を取り出し、この開放側辺部26を再び閉止してゴム製袋体1を完成する。開放側辺部26を閉止する方法は、例えば図2(b)に断面図を示すゴム堰28のように、堰堤基礎20の上面にゴム製袋体23の開放側辺部26を板金21とボルト22により押さえて閉止し固定する。
【0038】
下側ゴム保護層を上側のゴム保護層より薄くしたゴム製袋体の実施例を図5により説明する。図5は、図1と同様に加硫直後、平盤加硫プレスに挟まれた状態で下側ゴム保護層が薄いゴム製袋体1の断面図を示し、下側の外被ゴム層7’の厚さt’は、上側の外被ゴム層7の厚さtより薄く成形されている。これによってゴム製袋体は軽量化され取り扱いが簡単になり、かつ、ゴム堰として起立時にも下側となり、流木などにより傷つけられることがない。
【0039】
なお、耳金31’の内側凹面39は上側のゴム保護層の厚さtと下側ゴム製保護層の厚さ及び離形シート9の厚さを加えたゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍の半径に成形され、折曲げ側辺部の外周面はこの耳金31’の内側凹面39の形状に加硫される。加硫により折曲げ側辺部はこの形状を記憶し、起立時にはフィンのような大きな突起は生じず、倒伏時には記憶された小さな形状で折りたたまれ、土砂などが堆積することがない。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明のゴム製袋体とその製造方法には、次のような効果がある。請求項1に記載のゴム製袋体は、ゴム製保護層を折り曲げた折曲げ側辺部に、この外周曲面の半径がゴム製袋体総厚0.5〜1.0倍の小さな折曲げ形状を記憶しているので、ゴム堰として堰堤基礎に取付けた後、倒伏して保持するとき、上記折曲げ側辺部は小さい半径で屈曲され、保持中に土砂等堆積物が堆積することがない。また、折曲げ側辺部の外周曲面は所定の半径の曲面に形成されているので、起立してゴム堰として使用するとき、折曲げ側辺部は緩やかな曲面に引き伸ばされ、河川水が流下する面において大きな突起部を生じない。従って、流木などによりゴム製袋体が破損することがない。
【0041】
請求項2に記載のゴム製袋体は、請求項1と同様に折曲げ側辺部に小さな折曲げ形状を記憶しているので請求項1と同様な効果があり、更に、下側のゴム保護層を上側のゴム保護層より薄くすることにより、全体として軽量になり取り扱いやすくなる。また、ゴム堰として使用する場合には下側のゴム保護層は、流木などに接することがないので、傷つけられることもない。
【0042】
請求項3に記載のゴム製袋体の製造方法は、展張された未加硫のゴム製保護層に、離形シートを貼り付け、この離形シートを挟み込んで前記ゴム製保護層の一部を折り重ねて、均一に押圧しつつ加硫するので、加硫後、ゴム製保護層の折曲げ側辺部には、小さな折曲げ形状が記憶される。なお、所定の厚さの離形シートを使用することにより、折曲げ側辺部における外周曲面の半径を所定の範囲(ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍)に調整することができる。
【0043】
請求項4に記載のゴム製袋体の製造方法は、平盤加硫プレスにより、小さな半径の凹曲面を有する耳金を使用して加硫することにより、加硫されたゴム製袋体の側辺部は、所定の小さな半径(ゴム製保護層の厚さの1.1〜2倍)を有する凸曲面に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴム製袋体を加硫した直後の状態であって、ゴム製離形シートを取り除いていないゴム製袋体の部分断面図である。
【図2】本発明のゴム製袋体の断面図を示し、図2(a)は倒伏して保持中の断面図であり、図2(b)は起立してゴム堰として使用中の断面図である。
【図3】従来の離形シートを使用して製造されたゴム製袋体であって加硫直後で空気を圧入する前の部分断面図である。
【図4】従来のゴム製袋体の断面図を示し、図4(a)はゴム製袋体を倒伏した状態であり、図4(b)はゴム製袋体を起立させた状態である。
【図5】本発明の下側のゴム保護層が上側のゴム製保護層より薄いゴム製袋体が平盤加硫プレス32,33に加圧された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1’、1”:ゴム製袋体
2:内側空間
3:内側ゴム層
4:内側補強帆布
5:外側補強帆布
7:外被ゴム層
9:ゴム製離形シート
20:堰堤基礎
24:折曲げ側辺部
28、28’:ゴム堰
31:耳金
41:ゴム製保護層
t:ゴム製補強層の厚さ
t’:薄い下側ゴム保護層の厚さ
T:ゴム製離形シートの厚さ
R:耳金の凹曲面の半径
【発明の属する技術分野】
この発明は、河川におけるいわゆるゴム堰などに用いられるゴム製袋体に関する。詳しくは、図4(b)に従来のゴム堰28’であるゴム製袋体1’の断面図を示すように、堰堤基礎20の上面にゴム製袋体1’の開放端部26を板金21とボルト22により押さえて閉止し固定する。ゴム製袋体1’の内部に空気を圧入して所定の高さに膨らませる。このゴム堰28’に堰き止められた流水は、矢印25の方向にゴム堰28’をオーバーフローして流下する。河川は、ゴム製袋体1’の高さまで堰き止められ流量が調整される。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴム堰等として用いられるゴム製袋体は、上記のように内部に詳細後述する内側空間を形成する細長い帯状であって、使用するときは内側空間に空気などを圧入して膨らませ棒状中空体とする。使用しないときは空気などを排出して、平坦に押しつぶして堰堤基礎の上面に倒伏して河川水などが自然な状態で流れるようにして保持する。
【0003】
図3に、従来例1のゴム製袋体1’の加硫直後の断面図を示す。このゴム製袋体1’の製造手順は、まず、作業台35に未加硫の外被ゴム層7を積層した所定寸法(ほぼ、倒伏時のゴム製袋体の寸法)の外側補強帆布5を展開する。この外側補強帆布5の上面に、内側ゴム層3を積層した所定寸法(外側補強帆布5の約2倍の幅)の内側補強帆布4を、一方の側辺を揃えて重ね合わせる。つづけて、この内側ゴム層3の前記外側補強帆布5と重ね合わされた位置の上面に、所定寸法の離形シート9’を重ね合わせ、内側ゴム層3の離形シート9’を重ね合わせていない部分を、離形シート9’を挟み込みながら折り曲げ重ね合わせる。更に、この折り重ねられた上側の内側補強帆布4の上面に、外被ゴム層7を積層した外側補強帆布5を重ね合わせて未加硫のゴム製袋体1’とする。
【0004】
なお、この折曲げ側辺部を補強するために、通常、耳ゴムを補強してゴム突起部42を形成している。この未加硫のゴム製袋体1’を図示しない平盤加硫プレスで加硫して加硫済みのゴム製袋体1’とし、そのまま又は離形シート9’を抜き取った後、開放側辺部26を閉止し、離形シート9’の位置に形成される内側空間に空気を圧入して膨らまして、棒状中空体であるゴム製袋体1’とする。
【0005】
他の構成による従来例2のゴム製袋体は、図示しない補強帆布の両面にカバー材としてのゴム材料を加硫接着し、所定寸法を有する補強帆布で補強された加硫済みの平板状ゴム板(帆布コンベヤベルトに類似)を製造し、これをベルト幅方向に折り曲げて、他の側辺部を閉止してゴム製袋体とする。また、ゴム堰の高さ(太さ)が大きい場合には、長い補強帆布で補強された平板状ゴム板を、ゴム堰の外周長に相当する長さにカットし、このカットされた平板状ゴム板をその幅方向につなぎ合わせて、川幅に相当する所定の長さの長方形の平板状ゴム板とし、これを幅方向(川の流れ方向に相当する)に折り曲げ、端部を閉止して大きなゴム製袋体とする場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成を有する従来例1のゴム製袋体1’では、図4(b)に示すように、ゴム堰28’として河川に設置したとき、ゴム堰28’の川下側にゴム突起部42(フィンともいう、図3に示すゴム製袋体1’のゴム突起部42に相当する部分)が突出して水の流れを攪乱している。河川の流れの中に流木などの固形浮遊物が流れてくると、このゴム突起部42に衝突して、このゴム突起部42を破損し、経時または繰り返し衝突によりこの破損箇所が大きくなり、ゴム製袋体1’が破壊することがある。
【0007】
従来例2に記載の平板状ゴム板をゴム製袋体1”としたゴム堰では、従来例1と同様に開放側辺部26を堰堤基礎20に固定し閉止して、袋体内に空気などを圧入して膨らました状態(起立時ともいう)では、従来例1’のようにフィンを形成せず流木等による破損は生じにくい。しかし、空気を排出して保持する時(倒伏時ともいう)には、図4(a)に示すように、開放側辺部26の反対側端部である折曲げ側辺部24”は、平板状に加硫されたゴム板を湾曲させているので、その剛性によりある大きな半径を有する筒状部分が残される。この状態で倒伏、保持すると、筒状部分で流れが堰き止められ、土砂等堆積物40がゴム製袋体1”の上に堆積し、使用時に空気圧入で膨らませることが困難となり、川水がスムーズに流れなくなる問題がある。
【0008】
この発明は、ゴム堰として使用する起立時に流木などにより破損されることがなく、空気を抜いて保持する倒伏時に折曲げ側辺部が大きな筒状になることがなく土砂等堆積物が堆積しないゴム堰を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1に記載のゴム製袋体は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、この折曲げ側辺部に、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の厚さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する外周曲面となるように屈曲する小さな折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には、前記折曲げ側辺部が前記小さな折曲げ形状で屈曲され、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面になることを特徴とする。
【0010】
ゴム堰などに使用され、ゴム製保護層を折曲げ重ね合わせて、開放側辺部を閉止したゴム製袋体であり、このゴム製袋体を倒伏したとき(倒伏時)、折曲げ側辺部の外周曲面がゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径の外周曲面となって倒伏する。即ち、折曲げ側辺部は、ゴム製袋体総厚、即ち前記上下のゴム製保護層厚さの和に、前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さの0.5〜1.0倍の半径を有する外周曲面となるように屈曲する。
【0011】
なお、ゴム製袋体総厚に含まれる内側空間の厚さとは、詳細後述するこのゴム製袋体製造時に使用される離形シートの厚さに相当し、この離形シートを抜き取ったときはその残された空間の厚さを想定し、離形シートを取り除かない場合にはその離形シートの厚さに相当する。
【0012】
このゴム製袋体を倒伏した時の折曲げ側辺部の形状を小さな折曲げ形状といい、この形状は製造工程の一つである加硫工程において付与されている。即ち、加硫により癖付けされており、起立時には引き伸ばされるが、引き伸ばす力が無くなる倒伏時には、加硫時の小さな折曲げ形状に戻る性質を有する(形状記憶とも云う)。小さな折曲げ形状が記憶されているので、倒伏して保持するときは、小さな半径の外周曲面で折り曲げ可能であり、折曲げ側辺部が堰堤基礎より立ち上がる高さは低くなり、長期に保持しても土砂等堆積物が堆積することがない。
【0013】
加硫時に折曲げ側辺部の外周曲面は、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径の曲面で加硫されているので、袋体に空気等を圧入して起立させたとき(起立時)、ゴム製保護層の折曲げ側辺部にはフィンのような大きな突起が生じることがなく、緩やかな曲面(ゴム製袋体総厚の0.5倍までの高さの小さな突起を含む、以下同じ)となり、流水をオーバーフローしても流木などが衝突してゴム製保護層が破損することがない。
【0014】
なお、折曲げ側辺部の屈曲された曲面の半径がゴム製保護層の厚さの0.5倍未満では、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さが、折曲げ側辺部以外の外被ゴム層の厚さより薄くなる部分を生じることがあり、強度上好ましくない。また、この折曲げ側辺部の記憶された外周曲面がゴム製保護層の厚さの1.0倍を超える場合には、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さは厚くなり、起立時にはゴム製保護層の厚さを超える高さの突起を生じることがある。
【0015】
請求項2に記載のゴム製袋体は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、前記ゴム製袋体を倒伏したとき下側となる下側ゴム製保護層の厚さが上側となる上側ゴム製保護層の厚さより薄く、前記折曲げ側辺部に、前記上側ゴム製保護層の厚さに前記下側ゴム製保護層の厚さを加えた厚さに、前記折曲げ側辺部の内側空間の厚さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径とする外周曲面となるように屈曲する小さい折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には前記折曲げ側辺部は前記小さな折曲げ形状で折り曲げられ、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面なることを特徴とする。
【0016】
このゴム製袋体は、倒伏時に下側となる下側ゴム保護層の厚さを上側となる上側ゴム製保護層の厚さより薄くしたものである。ゴム製袋体を起立したとき下側ゴム製保護層は、流水の主な流れに直接触れないので、流水に運ばれる流木などの障害物と接することがなく、上側ゴム製保護層のような強度を必要としない。そこで下側ゴム保護層を薄くすることによりゴム製袋体は、軽量となり、取り扱いやすくなる。
【0017】
折曲げ側辺部のゴム製保護層の厚さは、上側ゴム製保護層の厚さから下側ゴム製保護層の厚さまで徐々に変化し、起立時には折曲げ側辺部に僅かな凹凸を生じるが、緩やかな曲面となり流木が衝突するような突起にはならない。また、このゴム製袋体の折曲げ側辺部に小さな半径で折曲がる形状を記憶させることにより、この折曲げ側辺部は倒伏時に小さな半径の筒状となり、土砂等堆積物が堆積することがない。
【0018】
なお、折曲げ側辺部の外周曲面の半径がゴム製袋体総厚の0.5倍未満では、折曲げ側辺部の外被ゴム層の厚さが他の外被ゴム層の厚さより薄くなることがあり、強度的に問題を生じることがあり、また、この外周曲面の半径がゴム製袋体総厚の1.0倍を超える場合には、折曲げ側辺部の外側面にゴム製保護層の厚さを超える大きな突起を生じることがあり、流木などによる破損を生じることがある。
【0019】
請求項3に記載のゴム製袋体の製造方法は、ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体の製造方法であって、展開された未加硫の前記ゴム製保護層の内側ゴム層に、この内側ゴム層と離型性があり所定の厚さと幅を有する離形シートを貼り付けて、この離形シートの上面に未加硫の前記ゴム製保護層の一部を折曲げたうえ重ね合わせて、均一に押圧しつつ加硫し、つづけてこの加硫済みのゴム製保護層の開放側辺部を閉止することを特徴とする。
【0020】
作業台上に展開された未加硫のゴム製保護層の内側ゴム層の上面に、折曲げ側辺部の内側空間の厚さに相当する厚さを有する離形シートを載置し、つづけて前記未加硫のゴム製保護層を、前記ゴム製離形シートを包み込むように折り曲げ重ね合わせて加硫する。加硫した後、この折曲げ側辺部には、離形シートの側辺部に従って折り曲げられた形状が記憶されて、経時により容易に解消されることがなく、長期にわたって加硫時の形状(小さい半径で折り曲げられた形状)に復帰しようとする。離形シートとしては、所定厚さの加硫済みゴム製離形シートや、薄いポリエチレンフィルム等が好ましく使用される。
【0021】
この離形シートとして、ポリエチレンフィルム等を用いる場合には、加硫後取り除くこと無くゴム製袋体として使用することができるが、加硫済みゴム製離形シートなど厚い離形シートを使用するときは、加硫後に開放側辺部をカットしてこれを取り除いた後閉止してゴム製袋体とすることが好ましいことがある。この開放側辺部を閉止する手段は、堰堤基礎等に繋止すると同時に、繋止治具等により閉止する(長さ方向端部も閉止する)。
【0022】
請求項4に記載のゴム製袋体の製造方法は、前記ゴム製袋体を平盤加硫プレスにより耳金を使用して加硫するとき、前記耳金の未加硫の前記ゴム製保護層と接する面が、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する凹曲面に形成され、この凹曲面により前記ゴム製袋体の折曲げ側辺部の外周曲面を形成することを特徴とする。
【0023】
未加硫のゴムシートを平盤加硫プレスで加硫するとき、未加硫のゴムシートが無制限に流出することを規制するために耳金を用いるのが一般的である。この発明において、耳金が未加硫のゴム製保護層と接する面を、ゴム製保護層の折曲げ側端部の外周曲面に対応する凹曲面を形成しておくことにより、得られたゴム製保護層の折曲げ側端部の外周曲面は、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する 曲面に成形される。この凹曲面の半径の範囲が、ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径に達しない場合、超える場合には請求項1または請求項2のゴム製袋体を成形することができない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るゴム製袋体の実施の形態を図面を参考にして説明する。
【0025】
図1に本発明の実施例に係るゴム製袋体が、平盤加硫プレス(上盤32,下盤33)に挟まれた状態にある加硫直後のゴム製袋体の部分断面図を示す。ゴム製袋体1は、内側ゴム層3、内側補強帆布4、外側補強帆布5および外被ゴム層7をこの順序で積層したゴム製保護層41が、ゴム製離形シート9を挟んで上下に折り重ねて加硫されている(内側補強帆布4と外側補強帆布5との間はゴム材などにより軽く接着される)。このゴム製離形シート9は、加硫終了後、ゴム製保護層41が重ねられていない側辺部、または切り取られて開放された開放側辺部26より取り除かれる。このゴム製離形シートが取り除かれた空間を内側空間とも云う。なお、離形シートとしてポリエチレンフィルム等を使用するときは、取り除かれないこともある。
【0026】
図1のゴム製袋体1は、ゴム製離形シート9を挟んで成形された未加硫のゴム製袋体1を、平盤加硫プレスの下盤33,上盤32と耳金31により加圧、加熱されて加硫されている。ゴム製保護層41の折曲げ側辺部24の外側に取り付けられた耳金31は、上側のゴム製保護層41の厚さtと下側のゴム製保護層の厚さt’および離形シートの厚さTとの和であるゴム製袋体総厚Aと同じ厚さを有している。また、この耳金31のゴム製袋体1の折曲げ側辺部24と接する面39は半径Rの凹形状の曲面に形成され、これによって折曲げ側辺部24の外周面は半径Rの凸曲面に形成される。なお、この半径Rは上記ゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍であり、この半径Rが折曲げ側辺部に記憶されてゴム堰として空気などを圧入して起立させたときの折曲げ側辺部の形状が定まる。空気を排出して倒伏したときの折曲げ側辺部24の高さは、耳金31の高さにより定まる。
【0027】
この半径Rがゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍の範囲においてはゴム堰の起立時(使用中)に大きな突起部(フィン)を形成することがなくスムーズな曲面となり、流木などによる損傷を生じない。また、倒伏時(保持中)には、ゴム製保護層41の折曲げ側辺部24は、加硫時に形状記憶された小さな折曲げ形状に倒伏されるので土砂等堆積物の堆積もない。
【0028】
図2(a)に本発明に係るゴム製袋体1の開放側辺部26を、堰堤基礎20に、板金21、ボルト22により繋止すると同時に閉止して、空気などを排出して倒伏した状態を断面図で示す。折曲げ側辺部24は小さな折曲げ形状で折りたたまれ、土砂等堆積物が堆積しない。
【0029】
また、図2(b)にゴム製袋体1に空気を圧入して起立させゴム堰28として使用する状態(断面図)を示す。従来と同じように、その開放側辺部26を堰堤基礎20に固定し、ゴム製袋体1を起立させると、折曲げ側端部24は緩やかな曲面となり、流木などにより損傷を受けることがない。
【0030】
このゴム製袋体1の構成材料と製造方法を図1に示すゴム製袋体1の部分断面図を参考に説明する。内側ゴム層3および外被ゴム層7として使用されるゴムとしては、例えば、天然ゴム、SBR,NBR,BR,CR,EPDM等の一種以上を主体とし、所定の強度、伸びとなるように、カーボンブラック等の補強材、液状ゴムなどの軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等の一般のゴム配合剤を配合している。なかでも耐候性を良くするためにEPDM(例えば、JSR社製、商品名JSR・EP33)を主体としたゴムが好ましく使用される。
【0031】
内側補強帆布3および外側補強帆布5として使用される帆布は、屈曲や衝撃に強いポリアミド繊維やアラミド繊維などの織布が好ましく使用され、例えば、ナイロン製帆布(綾羽工業社製、商品名「NN−300(G)」)が好ましく使用される。これらのゴム層、補強帆布を積層したゴム製保護層41の厚さは、本実施例では2.5mmとした。
【0032】
ゴム製離形シート9は、内側ゴム層3と離型性のある柔軟なゴム製シートであって、所定の厚さを有する。所定の厚さは、上記ゴム製保護層41の厚さ、硬さなどとの関係で決定され この実施例では、幅1180mm、長さ6000mmで厚さ=2.3mmのNBR(ニトリルブタジエンラバー)を加硫したゴムシートを用いた。このゴム製離形シート9の側辺部は半径1.25mmの凸曲面を形成している。
【0033】
このゴム製離形シート9の幅は、製造するゴム製袋体の加硫直後の空気を圧入する前の内側空間2の幅に相当する。なお、加硫後、ゴム製離形シート9を取り除いてゴム製袋体1とするので、ゴム製離形シート9の幅を、内側空間の幅より大きくしておくと、ゴム製離形シート9が内側ゴム層3よりはみ出して、開放側辺部を形成し、ゴム製離形シート9を取り出しやすい。このゴム製離形シートの幅が小さいときは開放側辺部をカットして開放して取り出す。なお、ポリエチレンフィルムを使用するときにはこれを取り除かないことがある。
【0034】
つづいて、未加硫のゴム製保護層41にゴム製離形シート9を重ね合わせてゴム製袋体1とする手順を、加硫直後の断面図である図1を参考に説明する。図示しない作業台の上に、下面に未加硫の外被ゴム層7を積層した外側補強帆布5を展開し、この上面に未加硫の内側ゴム層3を積層した内側補強帆布4を重ね合わせる。なお、外側補強帆布5と内側補強帆布4との間にも接着ゴム層が設けられる。更にこの内側ゴム層3の上に、内側ゴム層3の幅の約2分の1の幅を有する加硫済みのゴム製離形シート9を、この一方の側辺部を内側ゴム層3の開放端部となる側辺部に揃えて貼り付ける。なお、このゴム製離形シート9には未加硫のゴム糊を部分的に塗布しておくことが好ましい。加硫中、ゴム製離形シート9が移動せず、加硫後、内側ゴム層3よりより容易に剥離できるからである。
【0035】
内側補強帆布4により補強された内側ゴム層3のゴム製離形シート9を貼り付けていない部分を、折曲げ側辺部より順次、ゴム製離形シート9を挟み込みながら折り曲げて未加硫の中間積層体とし、更に、この中間積層体の上側に外側補強帆布5により補強された未加硫の外被ゴム層7を重ね合わせて未加硫のゴム製袋体1とする。なお、詳しくは、内側補強帆布4は折曲げ側辺部24の近くで重ね継ぎされることがある。
【0036】
この未加硫のゴム製袋体1を、例えば大型の平盤加硫プレス(上盤32,下盤33)により加圧・加熱して加硫済みのゴム製袋体1とする。この加硫工程においては、未加硫のゴム製袋体1の折曲げ側端部24と接する面39に半径Rを有する凹曲面を形成された耳金31を用いる。
【0037】
なお、このゴム堰などに用られるゴム製袋体1では、開放側辺部26を開放して、ゴム製離形シート9を取り出し、この開放側辺部26を再び閉止してゴム製袋体1を完成する。開放側辺部26を閉止する方法は、例えば図2(b)に断面図を示すゴム堰28のように、堰堤基礎20の上面にゴム製袋体23の開放側辺部26を板金21とボルト22により押さえて閉止し固定する。
【0038】
下側ゴム保護層を上側のゴム保護層より薄くしたゴム製袋体の実施例を図5により説明する。図5は、図1と同様に加硫直後、平盤加硫プレスに挟まれた状態で下側ゴム保護層が薄いゴム製袋体1の断面図を示し、下側の外被ゴム層7’の厚さt’は、上側の外被ゴム層7の厚さtより薄く成形されている。これによってゴム製袋体は軽量化され取り扱いが簡単になり、かつ、ゴム堰として起立時にも下側となり、流木などにより傷つけられることがない。
【0039】
なお、耳金31’の内側凹面39は上側のゴム保護層の厚さtと下側ゴム製保護層の厚さ及び離形シート9の厚さを加えたゴム製袋体総厚Aの0.5〜1.0倍の半径に成形され、折曲げ側辺部の外周面はこの耳金31’の内側凹面39の形状に加硫される。加硫により折曲げ側辺部はこの形状を記憶し、起立時にはフィンのような大きな突起は生じず、倒伏時には記憶された小さな形状で折りたたまれ、土砂などが堆積することがない。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明のゴム製袋体とその製造方法には、次のような効果がある。請求項1に記載のゴム製袋体は、ゴム製保護層を折り曲げた折曲げ側辺部に、この外周曲面の半径がゴム製袋体総厚0.5〜1.0倍の小さな折曲げ形状を記憶しているので、ゴム堰として堰堤基礎に取付けた後、倒伏して保持するとき、上記折曲げ側辺部は小さい半径で屈曲され、保持中に土砂等堆積物が堆積することがない。また、折曲げ側辺部の外周曲面は所定の半径の曲面に形成されているので、起立してゴム堰として使用するとき、折曲げ側辺部は緩やかな曲面に引き伸ばされ、河川水が流下する面において大きな突起部を生じない。従って、流木などによりゴム製袋体が破損することがない。
【0041】
請求項2に記載のゴム製袋体は、請求項1と同様に折曲げ側辺部に小さな折曲げ形状を記憶しているので請求項1と同様な効果があり、更に、下側のゴム保護層を上側のゴム保護層より薄くすることにより、全体として軽量になり取り扱いやすくなる。また、ゴム堰として使用する場合には下側のゴム保護層は、流木などに接することがないので、傷つけられることもない。
【0042】
請求項3に記載のゴム製袋体の製造方法は、展張された未加硫のゴム製保護層に、離形シートを貼り付け、この離形シートを挟み込んで前記ゴム製保護層の一部を折り重ねて、均一に押圧しつつ加硫するので、加硫後、ゴム製保護層の折曲げ側辺部には、小さな折曲げ形状が記憶される。なお、所定の厚さの離形シートを使用することにより、折曲げ側辺部における外周曲面の半径を所定の範囲(ゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍)に調整することができる。
【0043】
請求項4に記載のゴム製袋体の製造方法は、平盤加硫プレスにより、小さな半径の凹曲面を有する耳金を使用して加硫することにより、加硫されたゴム製袋体の側辺部は、所定の小さな半径(ゴム製保護層の厚さの1.1〜2倍)を有する凸曲面に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴム製袋体を加硫した直後の状態であって、ゴム製離形シートを取り除いていないゴム製袋体の部分断面図である。
【図2】本発明のゴム製袋体の断面図を示し、図2(a)は倒伏して保持中の断面図であり、図2(b)は起立してゴム堰として使用中の断面図である。
【図3】従来の離形シートを使用して製造されたゴム製袋体であって加硫直後で空気を圧入する前の部分断面図である。
【図4】従来のゴム製袋体の断面図を示し、図4(a)はゴム製袋体を倒伏した状態であり、図4(b)はゴム製袋体を起立させた状態である。
【図5】本発明の下側のゴム保護層が上側のゴム製保護層より薄いゴム製袋体が平盤加硫プレス32,33に加圧された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1’、1”:ゴム製袋体
2:内側空間
3:内側ゴム層
4:内側補強帆布
5:外側補強帆布
7:外被ゴム層
9:ゴム製離形シート
20:堰堤基礎
24:折曲げ側辺部
28、28’:ゴム堰
31:耳金
41:ゴム製保護層
t:ゴム製補強層の厚さ
t’:薄い下側ゴム保護層の厚さ
T:ゴム製離形シートの厚さ
R:耳金の凹曲面の半径
Claims (4)
- ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、
この折曲げ側辺部に、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する外周曲面となるように屈曲する小さな折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には、前記折曲げ側辺部が前記小さな折曲げ形状で屈曲され、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面になることを特徴とするゴム製袋体。 - ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体であって、
前記ゴム製袋体を倒伏したとき下側となる下側ゴム製保護層の厚さが上側となる上側ゴム製保護層の厚さより薄く、前記折曲げ側辺部に、前記上側ゴム製保護層の厚さに前記下側ゴム製保護層の厚さを加えた厚さに、前記折曲げ側辺部の内側空間の厚さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径とする外周曲面となるように屈曲する小さい折曲げ形状が記憶されて、倒伏時には前記折曲げ側辺部は前記小さな折曲げ形状で折り曲げられ、起立時には前記折曲げ側辺部が伸張されて緩やかな曲面なることを特徴とするゴム製袋体。 - ゴム堰などに使用され、帆布で補強されたゴム層であるゴム製保護層を折り曲げて折曲げ側辺部を形成し、前記ゴム製保護層の両側端部を重ね合わせて開放側辺部を形成し、この開放側辺部を閉止したゴム製袋体の製造方法であって、
展開された未加硫の前記ゴム製保護層の内側ゴム層に、この内側ゴム層と離型性があり所定の厚さと幅を有する離形シートを貼り付けて、この離形シートの上面に未加硫の前記ゴム製保護層の一部を折曲げたうえ重ね合わせて、均一に押圧しつつ加硫した後、この加硫済みのゴム製保護層の開放側辺部を閉止することを特徴とするゴム製袋体の製造方法。 - 前記ゴム製袋体を平盤加硫プレスにより耳金を使用して加硫するとき、前記耳金の未加硫の前記ゴム製保護層と接する面が、上下の前記ゴム製保護層の厚さの和に前記折曲げ側辺部の内側空間の高さを加えた厚さであるゴム製袋体総厚の0.5〜1.0倍の半径を有する凹曲面に形成され、この凹曲面により前記ゴム製袋体の折曲げ側辺部の外周曲面を形成する請求項3に記載のゴム製袋体の製造方法。
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JP2002226427A JP2004068323A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | ゴム製袋体とその製造方法 |
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KR100761550B1 (ko) | 2007-02-06 | 2007-09-27 | 주식회사 유일기연 | 가요성 댐 및 그 제조방법 |
KR101135357B1 (ko) | 2004-08-30 | 2012-04-16 | 주식회사 유일기연 | 고무댐용 가요성 고무판체 제조방법 |
CN103195021A (zh) * | 2013-04-18 | 2013-07-10 | 烟台天圣橡胶有限公司 | 一种挑坎橡胶坝 |
JP2014020174A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Marsima Aqua System Corp | 揺動式防波堤の引き留めベルトおよびその製造方法 |
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2002
- 2002-08-02 JP JP2002226427A patent/JP2004068323A/ja active Pending
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