JP2004067764A - 酸素捕捉性樹脂組成物および積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な酸素捕捉性と透明性を兼ね備えた酸素捕捉性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】メタキシリレンジアミンを使用したポリアミド樹脂に、遷移金属化合物を添加してなる酸素捕捉性樹脂組成物において、樹脂組成物中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物、あるいは原料メタキシリレンジアミン中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物。
【選択図】 無
【解決手段】メタキシリレンジアミンを使用したポリアミド樹脂に、遷移金属化合物を添加してなる酸素捕捉性樹脂組成物において、樹脂組成物中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物、あるいは原料メタキシリレンジアミン中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物。
【選択図】 無
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素捕捉性に優れる樹脂組成物に関する。詳しくは、ポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医薬品、飲料、食品、化学品などの包装材として、金属缶、ガラス瓶、あるいは熱可塑性樹脂からなる容器や成形体などが使用されている。中でも熱可塑性樹脂からなる容器や成形体はその軽量性、成形性、ヒートシールなどの包装生産性、コストの面で優越しており、最も大量に使用されている。しかしながら、一般に熱可塑性樹脂からなる容器や成型体は、包装材として優れているが、容器壁を通しての酸素透過が無視し得ないオーダーで生じ、内容物の保存性の点で課題が残っている。
【0003】
これを防止するために、熱可塑性樹脂の容器や成形体では容器壁を多層構造とし、そのうちの少なくとも1層として、ポリメタキシリレンアジパミド(以下「ポリアミドMXD6」という)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリルあるいはアルミ箔等の酸素バリア性の層を設けることが行われているが、容器内に残存する酸素による内容物の劣化を防止できない。
【0004】
容器内の酸素を除去するため、酸素吸収剤の使用が古くから行われており、これを容器壁に適用した多層体としては、例えば、特開平2−72851号公報、特開平4−90848号公報の発明があり、これによると鉄系酸素吸収組成物を樹脂中に分散させた酸素吸収多層体および酸素吸収フィルムが利用されている。
【0005】
また、特許2991437号公報には、酸化を受けやすい高分子材料に金属触媒を添加することにより酸素捕捉特性が発現する樹脂組成物および包装用障壁の記載がある。被酸化高分子材料としては、ポリアミド樹脂、特にキシリレン基含有ポリアミド樹脂であるポリアミドMXD6を使用することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
鉄粉等の酸素吸収剤を樹脂に配合して、包装容器の容器壁に用いる方法は、容器内部の残存酸素の吸収速度では満足できる性能を有するものである。しかしながら、酸素吸収剤のために樹脂が着色してしまうため、透明性が要求される包装の分野には使用できないという用途上の制約がある。
【0007】
一方、遷移金属化合物を含有する酸素捕捉性樹脂組成物では、透明性が必要な包装容器にも適用可能である利点を有するが、容器内に残存する酸素の吸収速度が内容物の酸化防止には十分でない。
本発明の目的は、良好な酸素捕捉性と透明性を兼ね備えた酸素捕捉性樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、メタキシリレンジアミンを使用したポリアミド樹脂に、遷移金属化合物を添加してなる酸素捕捉性樹脂組成物において、樹脂組成物中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物、あるいは原料メタキシリレンジアミン中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物が、酸素捕捉性能に優れることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、(1)アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.3重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物、および(2)アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、メタキシリレンジアミン中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.6重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物に関する。また、本発明は、(1)または(2)の酸素捕捉性樹脂組成物を利用してなる成形体および包装容器に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するポリアミド樹脂は、メタキシリレンジアミンとジカルボン酸成分とを重合して得られる。ジカルボン酸成分中には、アジピン酸が70モル%以上含まれることが必要である。ジカルボン酸成分中のアジピン酸が70モル%を下回ると結晶性が過度に低下する。アジピン酸以外に使用できるジカルボン酸として、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が例示できるが、これらに限定されるものではない。また、本ポリアミド樹脂重合時に分子量調整剤として少量のモノアミン、モノカルボン酸を加えてもよい。
【0011】
上記のポリアミド樹脂は、溶融重合法により製造される。例えば、メタキシリレンジアミンとアジピン酸からなるナイロン塩を水の存在下に、加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法により製造される。また、メタキシリレンジアミンを溶融状態のアジピン酸に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によっても製造される。この場合、反応系を均一な状態に保つために、メタキシリレンジアミンをアジピン酸に連続的に加え、その間、反応温度は生成するオリゴアミドおよびポリアミド樹脂の融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
【0012】
溶融重合によって得られるポリアミド樹脂の相対粘度(ポリアミド樹脂1gを96%硫酸水溶液100mlに溶解し、25℃で測定した値、以下同じ)は、2.3以下が好ましい。溶融重合後の相対粘度が2.3より大きい場合、ポリアミド樹脂の溶融粘度が高く排出に時間がかかるため、ゲル状物質の生成や、色調の悪化が起こる。溶融重合によって得られるポリアミド樹脂は、フィルムやシート、ボトル等の包装材料に使用するには溶融粘度が不十分であるため、溶融重合によって得られたポリアミド樹脂はついで固相重合される。固相重合は、溶融重合によって得られた比較的低分子量のポリアミド樹脂をペレットあるいは粉末状にし、これを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下に150℃からポリアミド樹脂の融点の範囲の温度に加熱することにより実施される。固相重合ポリアミド樹脂の相対粘度は、2.3から4.2が望ましい。この範囲であるとフィルム、シート、中空容器の性能、特に耐衝撃性を含む機械的性能が良好である。溶融重合後のポリアミド樹脂においても本発明の効果は一部得られるが、機械的強度、特に耐衝撃強度が十分ではなく、フィルム、シート、中空容器用材料として実用的ではない。
【0013】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂に遷移金属化合物を添加することによりポリアミド樹脂の酸化反応を促進し、ポリアミド樹脂に酸素捕捉性能を発現させる。遷移金属化合物によって起こるポリアミド樹脂の酸化は、遷移金属化合物中の金属原子によるポリアミド樹脂のアリレン基に隣接するメチレン鎖からの水素原子の引き抜きに起因するラジカルの発生、前記ラジカルに酸素分子が付加することによるパーオキシラジカルの発生、パーオキシラジカルによる水素原子の引き抜き、以上の各反応により起こるものと考えられている。
【0014】
本発明に用いる遷移金属化合物の金属成分としては、コバルト、鉄、ロジウム等の周期律表第VIII属の遷移金属、他に銅、銀等の第IB族金属、亜鉛等の第IIB族金属、チタン、ジルコニウム等の第IVA族金属、バナジウムの第VA族、クロム等のVIA族、およびマンガン等のVIIA族の金属が挙げることができる。この中でも、コバルト、鉄、亜鉛、銅、マンガンおよびロジウムが好ましく、コバルトが特に好ましい。
【0015】
遷移金属化合物は、上記遷移金属の低価数の無機酸塩、有機酸塩或いは錯塩の形で一般に使用される。無機酸塩としては、塩化物などのハライド、硫酸塩等の硫黄のオキシ酸塩、硝酸塩等の窒素のオキシ酸塩、リン酸塩等のリンのオキシ酸塩、珪酸塩等が挙げられる。
【0016】
また、有機酸塩としては、モノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられる。中でも、モノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩が好適であり、例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ナフテン酸、スルファミン酸、シュウ酸等の遷移金属塩が挙げられる。
【0017】
さらに、錯塩としては、β−ジケトンまたはβ−ジケト酸エステルとの錯体が使用され、例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、1,3−シクロヘキサジオン、メチレンビス−1,3−シクロヘキサジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサンジオン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)−メタン、ジピバノイルメタンなどとの錯体が挙げられる。
【0018】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物に含まれる遷移金属化合物の濃度は、ポリアミド樹脂当たり遷移金属量として10乃至10000ppm、好ましくは70乃至5000ppm、より好ましくは200ppm乃至3000ppmである。遷移金属濃度が10ppmより少ないと酸素捕捉性能が十分でなく、10000ppmより多いと成形加工時に樹脂劣化等の問題が発生する。
【0019】
本発明に用いる遷移金属化合物は、1種類でも良いし、2種類以上を併用してもかまわない。本発明では、遷移金属化合物の形状に特に制限はないが、固体状の場合には、粒径が小さい方が樹脂組成物中に均一に分散させることが容易になるため、粒径は200μm以下が好ましい。
【0020】
ポリアミド樹脂に遷移金属化合物を配合するには、公知の添加方法を適用できる。例えば、押出機、ニーダーなどの装置により、添加する方法が採用される。また、ポリアミド樹脂と遷移金属化合物をドライブレンドして、フィルムや容器等に直接成形してもかまわない。
【0021】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物では、該組成物中の不純物成分、即ち芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量を0.3重量%以下とすることにより、酸素捕捉性樹脂組成物の酸素捕捉性能を良好に保つことが可能になる。
【0022】
特に含有しない方がよい芳香族アルコール,芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルとしては、フェノール,ベンジルアルコール,メタトルニトリル,パラトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,4−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコール,4−シアノベンジルアルコール,イソフタロニトリル,テレフタロニトリル,2.4−ジメチルベンジルアルコール,2.5−ジメチルベンジルアルコール,3.4−ジメチルベンジルアルコール,3.5−ジメチルベンジルアルコール,3.5−ジメチルベンズアルデヒド,3−シアノベンズアルデヒド,4−シアノベンズアルデヒド,3−シアノ安息香酸,4−シアノ安息香酸,3−シアノベンズアミド,4−シアノベンズアミド,1.3−ビスアミノメチルシクロヘキサン,1.4−ビスアミノメチルシクロヘキサン,3−メチルジベンジルアミン,4−メチルジベンジルアミン,トリメチルフェノール等が挙げられる。
【0023】
これらの芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルが酸素捕捉性樹脂組成物に混入する支配的要因は、原料(モノマー)、特にメタキシリレンジアミン由来であり、原料メタキシリレンジアミンから上記の不純物成分を除くことでほぼ完全に本発明は達成され、効率的である。本発明の酸素捕捉性樹脂組成物においては、原料メタキシリレンジアミン中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量を0.6重量%以下とすることが好ましい。
【0024】
原料メタキシリレンジアミンから前記不純物成分を除去する方法は蒸留操作が一般的であり、含有される不純物成分に応じて、段数,還流比等の蒸留条件を決定することが効果的である。また、メタキシリレンジアミンの製造工程は一般的にアンモ酸化工程と水素添加工程があるが、各工程毎に溶媒の見直し、精製レベルの向上、触媒の選択性向上、反応条件の最適化等詳細な検討を通じて、メタキシリレンジアミンの製造工程における不純物の抑制を図ることが好ましい。
【0025】
尚、本発明の樹脂組成物には本発明の目的を損なわない限り、他の樹脂、例えばナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル類、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート、ポリオレフィンエラストマーやポリアミドエラストマー等の各種エラストマー類、アイオノマー等を添加してもよい。また、必要に応じて、滑剤、離型剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、有機染料、無機染料および顔料等の着色剤、着色防止剤等の添加剤を加えることができる。
【0026】
本発明の樹脂組成物からは、トレイ、カップ、ボトル、フィルム等の成形体を得ることができる。また、本発明の樹脂組成物から形成された層と他の熱可塑性樹脂層を積層した、2層以上の積層体とすることもできる。例えば、1層以上の熱可塑性樹脂層/本発明の樹脂組成物からなる層、あるいは1層以上の熱可塑性樹脂層/本発明の樹脂組成物からなる層/1層以上の熱可塑性樹脂層のような積層体を形成し、トレイ、カップ、ボトル、フィルム等として用いることができる。また、これらの成形体あるいは積層体を少なくとも一部に利用してなる包装容器は、容器内部の残存酸素を捕捉するため、内容物を長期にわたり良好な状態で保存することができる。
【0027】
本発明の樹脂組成物と積層される熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンに例示されるポリエチレン類、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンブロック共重合体およびプロピレン−エチレンランダム共重合体に例示されるポリプロピレン類、メタロセン触媒ポリエチレン類およびポリプロピレン類等の一部位触媒ポリオレフィン類、ポリメチルペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−αオレフィン共重合体に例示されるエラストマー類、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド類、さらに、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類およびこれらの組合せが挙げられる。
【0028】
本発明の成形体あるいは積層体は、その形状を問わない。例えば、フィルム、シート、ボトル乃至チューブ成形用のパリソン、パイプ、プリフォーム等が挙げられる。また、これらは多層同時押出、共射出または逐次射出、ドライラミネーション、押出ラミネーション、押出コート等の公知の方法で製造が可能である。
【0029】
本発明の包装容器には様々な物品を収納、保存することができる。例えば、牛乳、ジュース、酒類、コーヒー、茶、ゼリー飲料、健康飲料等の液状飲料、調味液、ソース、醤油、ドレッシング、液体だし、マヨネーズ、味噌、すりおろし香辛料等の調味料、ジャム、クリーム、チョコレートペースト等のペースト状菓子、液体スープ、煮物、漬け物、シチュー等の液状加工食品、そば、うどん、ラーメン等の生麺およびゆで麺等の高水分食品、精米、調湿米、無洗米等の調理前の米類や調理された炊飯米、五目飯等の加工米製品類、粉末スープ、だしの素等の粉末調味料、その他高水分および液体系物品としては、工業材料、農薬や殺虫剤等の固体状や溶液状の化学薬品並びに乳液、液体およびペースト状の医薬品、化粧水、化粧クリーム、化粧乳液、整髪料、染毛剤、シャンプー等が挙げられる。
【0030】
【実施例】
次に実施例により、本発明をさらに具体的に詳しく説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されない。以下に実施例等における評価条件等を記す。
(イ)ポリアミド樹脂の相対粘度
ポリアミド樹脂1gを精秤し、96%硫酸100ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5ccを取り、25℃±0.03℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。tおよびt0から次式(A)により相対粘度を求めた。
相対粘度=t/t0・・・・・・・・・・(A)
(ロ)ポリアミド樹脂中の不純物量
ポリアミド樹脂を凍結粉砕した500μmパス250μmオンの粉体を約10g精秤し、100ccのメタノール,アセトン,エチルエーテルの順に3時間ずつ煮沸抽出した。濾過した抽出液をガスクロマトグラフィーに導き分析した。
ガスクロマトグラフィー:HP5890A
カラム:MEGABORE DB5(30m×0.55mm×1.5μm)
昇温プログラム:40℃→300℃(5分保持),10℃/分
ヘリウム流量:10cc/分
インジェクション温度:300℃
ディテクター:FID
ディテクター温度:300℃
本分析法で、ポリアミド樹脂から抽出されたオリゴマー等も同時に検出されるが、ポリアミド樹脂に含まれる不純物と容易に識別できる。
(ハ)酸素吸収速度
フィルムサンプルを400cm2に切り出し、アルミ箔積層フィルムからなる25cm×18cmの3方シール袋に、水3ccと共に封入し、空気量400ccとして密封した。23℃下で14日保存後に、袋内の酸素濃度を酸素濃度計(東レエンジニアリング(株)製、形式LC−700F)で測定し、この酸素濃度から酸素吸収量を計算し、1日当たりの酸素吸収量を酸素吸収速度とした。
【0031】
[実施例1]
攪拌機,分縮器を備えた反応槽に水分が0.15重量%、純度が99.85重量%のアジピン酸を溶融し、180℃まで加熱したところで、常圧下に昇温しながら、純度が99.98重量%のメタキシリレンジアミン(MXDA)を滴下した。内温が250℃に達したところでMXDAの滴下を終え、内温が255℃に達してから60kPaに維持し、20分で260℃まで昇温した後、取り出し、水冷し、ペレット化してポリアミドMXD6を得た。得られたポリアミドMXD6のモルバランス(ジアミン/ジカルボン酸)は0.994、相対粘度は2.15であった。
【0032】
得られたポリアミドMXD6のペレット状製品100kgを熱媒加熱用の外筒を有する内容積250リットルのタンブラー(回転式の真空槽)に、室温大気圧で仕込んだ。熱媒を通してペレット温度が120℃を超えてポリアミドMXD6ペレットを結晶化させた後、熱媒温度を上げ、槽内のペレットの温度を120分かけて200℃まで上昇させた。この間、ペレットの温度が140℃を越えたところで真空ポンプを作動させて槽内を減圧状態(0.5〜10Torr)とし、そのまま200℃で40分間加熱を続けた。その後、再び窒素を導入して常圧にし、冷却を開始した。ペレットの温度が90℃以下になったところで、槽からペレットを取り出すことにより酸素捕捉性樹脂組成物の原料となるポリアミド樹脂のペレット(原料ポリアミド1)を得た。この原料ポリアミド1を分析した結果、相対粘度は2.60であった。
【0033】
原料ポリアミド1について、不純物の分析を行った。不純物の総量は0.02重量%であり、メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコールが主な不純物であった。
【0034】
得られた原料ポリアミド1に対して、ステアリン酸コバルトをコバルト濃度で400ppmとなるように添加し、押出機中で溶融混合しペレット化して、樹脂組成物1を得た。
【0035】
得られた樹脂組成物1を20mmφ単軸押出機、Tダイからなる押出装置を用いて、厚み約70μmの単層フィルム1を作製した。得られた単層フィルム1について、酸素吸収速度を測定した結果を表1に示す。
【0036】
[実施例2]
メタキシリレンジアミンの濃度を99.60重量%とした以外は、実施例1と同様にして、原料ポリアミド2を得た。原料ポリアミド2について、不純物を分析した結果、不純物の総量は0.30重量%であり、メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコールが主な不純物であった。
【0037】
原料ポリアミド2から、実施例1と同様にして樹脂組成物2を作製し、樹脂組成物2から単層フィルム2を得た。得られた単層フィルム2の酸素吸収速度を表1に示す。
【0038】
[比較例1]
メタキシリレンジアミンの純度を99.14重量%とした以外は、実施例1と同様にして、比較ポリアミドを得た。比較ポリアミドについて、不純物を分析した結果、不純物の総量は0.46重量%であり、フェノール,ベンジルアルコール,メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコール,イソフタロニトリル,ジメチルベンジルアルコール等であった。
【0039】
比較ポリアミドから、実施例1と同様にして比較樹脂組成物1を作製し、比較樹脂組成物1から比較単層フィルム1を得た。得られた比較単層フィルム1の酸素吸収速度を表1に示す。
【0040】
[実施例3、4]
ステアリン酸コバルトを、酢酸コバルト、アセチルアセトンコバルトにした以外は、実施例1と同様にして、単層フィルム3、4を得た。得られた単層フィルムの酸素吸収速度を表1に示す。
【0041】
[比較例2、3]
ステアリン酸コバルトを、酢酸コバルト、アセチルアセトンコバルトにした以外は、比較例1と同様にして、比較単層フィルム2、3を得た。得られた比較単層フィルムの酸素吸収速度を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
[実施例5]
実施例1と同様にして、厚さ200μmの単層フィルム(原反フィルム)を作製した。得られた原反フィルムを二軸延伸装置(テンター法)を用いて延伸温度95℃でMDおよびTDに4.0倍に延伸して、単層フィルム5を得た。得られた単層フィルム5の酸素吸収速度を表2に示す。
【0044】
[比較例4]
比較例1で得られた比較ポリアミドを用いた以外は、実施例5と同様にして二軸延伸された比較単層フィルム2を得た。得られた比較単層フィルム2の酸素吸収速度を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
表2に示すように、本発明の酸素捕捉性樹脂組成物は、延伸フィルムとして使用した場合にも従来品と比較し酸素捕捉性能に優れる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物および多層体は、樹脂組成物中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの含有量を0.3重量%以下とすることにより、従来のキシリレン基含有ポリアミド樹脂と遷移金属からなる酸素捕捉性樹脂および多層体と比較し、酸素吸収速度が増大する。本発明の樹脂組成物、および多層体を使用することで、内容物を良好な状態で保存することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素捕捉性に優れる樹脂組成物に関する。詳しくは、ポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医薬品、飲料、食品、化学品などの包装材として、金属缶、ガラス瓶、あるいは熱可塑性樹脂からなる容器や成形体などが使用されている。中でも熱可塑性樹脂からなる容器や成形体はその軽量性、成形性、ヒートシールなどの包装生産性、コストの面で優越しており、最も大量に使用されている。しかしながら、一般に熱可塑性樹脂からなる容器や成型体は、包装材として優れているが、容器壁を通しての酸素透過が無視し得ないオーダーで生じ、内容物の保存性の点で課題が残っている。
【0003】
これを防止するために、熱可塑性樹脂の容器や成形体では容器壁を多層構造とし、そのうちの少なくとも1層として、ポリメタキシリレンアジパミド(以下「ポリアミドMXD6」という)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリルあるいはアルミ箔等の酸素バリア性の層を設けることが行われているが、容器内に残存する酸素による内容物の劣化を防止できない。
【0004】
容器内の酸素を除去するため、酸素吸収剤の使用が古くから行われており、これを容器壁に適用した多層体としては、例えば、特開平2−72851号公報、特開平4−90848号公報の発明があり、これによると鉄系酸素吸収組成物を樹脂中に分散させた酸素吸収多層体および酸素吸収フィルムが利用されている。
【0005】
また、特許2991437号公報には、酸化を受けやすい高分子材料に金属触媒を添加することにより酸素捕捉特性が発現する樹脂組成物および包装用障壁の記載がある。被酸化高分子材料としては、ポリアミド樹脂、特にキシリレン基含有ポリアミド樹脂であるポリアミドMXD6を使用することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
鉄粉等の酸素吸収剤を樹脂に配合して、包装容器の容器壁に用いる方法は、容器内部の残存酸素の吸収速度では満足できる性能を有するものである。しかしながら、酸素吸収剤のために樹脂が着色してしまうため、透明性が要求される包装の分野には使用できないという用途上の制約がある。
【0007】
一方、遷移金属化合物を含有する酸素捕捉性樹脂組成物では、透明性が必要な包装容器にも適用可能である利点を有するが、容器内に残存する酸素の吸収速度が内容物の酸化防止には十分でない。
本発明の目的は、良好な酸素捕捉性と透明性を兼ね備えた酸素捕捉性樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、メタキシリレンジアミンを使用したポリアミド樹脂に、遷移金属化合物を添加してなる酸素捕捉性樹脂組成物において、樹脂組成物中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物、あるいは原料メタキシリレンジアミン中の特定不純物成分の含有量を特定値以下とした樹脂組成物が、酸素捕捉性能に優れることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、(1)アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.3重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物、および(2)アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、メタキシリレンジアミン中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.6重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物に関する。また、本発明は、(1)または(2)の酸素捕捉性樹脂組成物を利用してなる成形体および包装容器に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するポリアミド樹脂は、メタキシリレンジアミンとジカルボン酸成分とを重合して得られる。ジカルボン酸成分中には、アジピン酸が70モル%以上含まれることが必要である。ジカルボン酸成分中のアジピン酸が70モル%を下回ると結晶性が過度に低下する。アジピン酸以外に使用できるジカルボン酸として、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が例示できるが、これらに限定されるものではない。また、本ポリアミド樹脂重合時に分子量調整剤として少量のモノアミン、モノカルボン酸を加えてもよい。
【0011】
上記のポリアミド樹脂は、溶融重合法により製造される。例えば、メタキシリレンジアミンとアジピン酸からなるナイロン塩を水の存在下に、加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法により製造される。また、メタキシリレンジアミンを溶融状態のアジピン酸に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によっても製造される。この場合、反応系を均一な状態に保つために、メタキシリレンジアミンをアジピン酸に連続的に加え、その間、反応温度は生成するオリゴアミドおよびポリアミド樹脂の融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
【0012】
溶融重合によって得られるポリアミド樹脂の相対粘度(ポリアミド樹脂1gを96%硫酸水溶液100mlに溶解し、25℃で測定した値、以下同じ)は、2.3以下が好ましい。溶融重合後の相対粘度が2.3より大きい場合、ポリアミド樹脂の溶融粘度が高く排出に時間がかかるため、ゲル状物質の生成や、色調の悪化が起こる。溶融重合によって得られるポリアミド樹脂は、フィルムやシート、ボトル等の包装材料に使用するには溶融粘度が不十分であるため、溶融重合によって得られたポリアミド樹脂はついで固相重合される。固相重合は、溶融重合によって得られた比較的低分子量のポリアミド樹脂をペレットあるいは粉末状にし、これを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下に150℃からポリアミド樹脂の融点の範囲の温度に加熱することにより実施される。固相重合ポリアミド樹脂の相対粘度は、2.3から4.2が望ましい。この範囲であるとフィルム、シート、中空容器の性能、特に耐衝撃性を含む機械的性能が良好である。溶融重合後のポリアミド樹脂においても本発明の効果は一部得られるが、機械的強度、特に耐衝撃強度が十分ではなく、フィルム、シート、中空容器用材料として実用的ではない。
【0013】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂に遷移金属化合物を添加することによりポリアミド樹脂の酸化反応を促進し、ポリアミド樹脂に酸素捕捉性能を発現させる。遷移金属化合物によって起こるポリアミド樹脂の酸化は、遷移金属化合物中の金属原子によるポリアミド樹脂のアリレン基に隣接するメチレン鎖からの水素原子の引き抜きに起因するラジカルの発生、前記ラジカルに酸素分子が付加することによるパーオキシラジカルの発生、パーオキシラジカルによる水素原子の引き抜き、以上の各反応により起こるものと考えられている。
【0014】
本発明に用いる遷移金属化合物の金属成分としては、コバルト、鉄、ロジウム等の周期律表第VIII属の遷移金属、他に銅、銀等の第IB族金属、亜鉛等の第IIB族金属、チタン、ジルコニウム等の第IVA族金属、バナジウムの第VA族、クロム等のVIA族、およびマンガン等のVIIA族の金属が挙げることができる。この中でも、コバルト、鉄、亜鉛、銅、マンガンおよびロジウムが好ましく、コバルトが特に好ましい。
【0015】
遷移金属化合物は、上記遷移金属の低価数の無機酸塩、有機酸塩或いは錯塩の形で一般に使用される。無機酸塩としては、塩化物などのハライド、硫酸塩等の硫黄のオキシ酸塩、硝酸塩等の窒素のオキシ酸塩、リン酸塩等のリンのオキシ酸塩、珪酸塩等が挙げられる。
【0016】
また、有機酸塩としては、モノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられる。中でも、モノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩が好適であり、例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ナフテン酸、スルファミン酸、シュウ酸等の遷移金属塩が挙げられる。
【0017】
さらに、錯塩としては、β−ジケトンまたはβ−ジケト酸エステルとの錯体が使用され、例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、1,3−シクロヘキサジオン、メチレンビス−1,3−シクロヘキサジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサンジオン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ビス(メチレン−3,4−ジオキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)−メタン、ジピバノイルメタンなどとの錯体が挙げられる。
【0018】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物に含まれる遷移金属化合物の濃度は、ポリアミド樹脂当たり遷移金属量として10乃至10000ppm、好ましくは70乃至5000ppm、より好ましくは200ppm乃至3000ppmである。遷移金属濃度が10ppmより少ないと酸素捕捉性能が十分でなく、10000ppmより多いと成形加工時に樹脂劣化等の問題が発生する。
【0019】
本発明に用いる遷移金属化合物は、1種類でも良いし、2種類以上を併用してもかまわない。本発明では、遷移金属化合物の形状に特に制限はないが、固体状の場合には、粒径が小さい方が樹脂組成物中に均一に分散させることが容易になるため、粒径は200μm以下が好ましい。
【0020】
ポリアミド樹脂に遷移金属化合物を配合するには、公知の添加方法を適用できる。例えば、押出機、ニーダーなどの装置により、添加する方法が採用される。また、ポリアミド樹脂と遷移金属化合物をドライブレンドして、フィルムや容器等に直接成形してもかまわない。
【0021】
本発明の酸素捕捉性樹脂組成物では、該組成物中の不純物成分、即ち芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量を0.3重量%以下とすることにより、酸素捕捉性樹脂組成物の酸素捕捉性能を良好に保つことが可能になる。
【0022】
特に含有しない方がよい芳香族アルコール,芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルとしては、フェノール,ベンジルアルコール,メタトルニトリル,パラトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,4−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコール,4−シアノベンジルアルコール,イソフタロニトリル,テレフタロニトリル,2.4−ジメチルベンジルアルコール,2.5−ジメチルベンジルアルコール,3.4−ジメチルベンジルアルコール,3.5−ジメチルベンジルアルコール,3.5−ジメチルベンズアルデヒド,3−シアノベンズアルデヒド,4−シアノベンズアルデヒド,3−シアノ安息香酸,4−シアノ安息香酸,3−シアノベンズアミド,4−シアノベンズアミド,1.3−ビスアミノメチルシクロヘキサン,1.4−ビスアミノメチルシクロヘキサン,3−メチルジベンジルアミン,4−メチルジベンジルアミン,トリメチルフェノール等が挙げられる。
【0023】
これらの芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルが酸素捕捉性樹脂組成物に混入する支配的要因は、原料(モノマー)、特にメタキシリレンジアミン由来であり、原料メタキシリレンジアミンから上記の不純物成分を除くことでほぼ完全に本発明は達成され、効率的である。本発明の酸素捕捉性樹脂組成物においては、原料メタキシリレンジアミン中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量を0.6重量%以下とすることが好ましい。
【0024】
原料メタキシリレンジアミンから前記不純物成分を除去する方法は蒸留操作が一般的であり、含有される不純物成分に応じて、段数,還流比等の蒸留条件を決定することが効果的である。また、メタキシリレンジアミンの製造工程は一般的にアンモ酸化工程と水素添加工程があるが、各工程毎に溶媒の見直し、精製レベルの向上、触媒の選択性向上、反応条件の最適化等詳細な検討を通じて、メタキシリレンジアミンの製造工程における不純物の抑制を図ることが好ましい。
【0025】
尚、本発明の樹脂組成物には本発明の目的を損なわない限り、他の樹脂、例えばナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル類、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート、ポリオレフィンエラストマーやポリアミドエラストマー等の各種エラストマー類、アイオノマー等を添加してもよい。また、必要に応じて、滑剤、離型剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、有機染料、無機染料および顔料等の着色剤、着色防止剤等の添加剤を加えることができる。
【0026】
本発明の樹脂組成物からは、トレイ、カップ、ボトル、フィルム等の成形体を得ることができる。また、本発明の樹脂組成物から形成された層と他の熱可塑性樹脂層を積層した、2層以上の積層体とすることもできる。例えば、1層以上の熱可塑性樹脂層/本発明の樹脂組成物からなる層、あるいは1層以上の熱可塑性樹脂層/本発明の樹脂組成物からなる層/1層以上の熱可塑性樹脂層のような積層体を形成し、トレイ、カップ、ボトル、フィルム等として用いることができる。また、これらの成形体あるいは積層体を少なくとも一部に利用してなる包装容器は、容器内部の残存酸素を捕捉するため、内容物を長期にわたり良好な状態で保存することができる。
【0027】
本発明の樹脂組成物と積層される熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンに例示されるポリエチレン類、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンブロック共重合体およびプロピレン−エチレンランダム共重合体に例示されるポリプロピレン類、メタロセン触媒ポリエチレン類およびポリプロピレン類等の一部位触媒ポリオレフィン類、ポリメチルペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−αオレフィン共重合体に例示されるエラストマー類、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド類、さらに、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類およびこれらの組合せが挙げられる。
【0028】
本発明の成形体あるいは積層体は、その形状を問わない。例えば、フィルム、シート、ボトル乃至チューブ成形用のパリソン、パイプ、プリフォーム等が挙げられる。また、これらは多層同時押出、共射出または逐次射出、ドライラミネーション、押出ラミネーション、押出コート等の公知の方法で製造が可能である。
【0029】
本発明の包装容器には様々な物品を収納、保存することができる。例えば、牛乳、ジュース、酒類、コーヒー、茶、ゼリー飲料、健康飲料等の液状飲料、調味液、ソース、醤油、ドレッシング、液体だし、マヨネーズ、味噌、すりおろし香辛料等の調味料、ジャム、クリーム、チョコレートペースト等のペースト状菓子、液体スープ、煮物、漬け物、シチュー等の液状加工食品、そば、うどん、ラーメン等の生麺およびゆで麺等の高水分食品、精米、調湿米、無洗米等の調理前の米類や調理された炊飯米、五目飯等の加工米製品類、粉末スープ、だしの素等の粉末調味料、その他高水分および液体系物品としては、工業材料、農薬や殺虫剤等の固体状や溶液状の化学薬品並びに乳液、液体およびペースト状の医薬品、化粧水、化粧クリーム、化粧乳液、整髪料、染毛剤、シャンプー等が挙げられる。
【0030】
【実施例】
次に実施例により、本発明をさらに具体的に詳しく説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されない。以下に実施例等における評価条件等を記す。
(イ)ポリアミド樹脂の相対粘度
ポリアミド樹脂1gを精秤し、96%硫酸100ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5ccを取り、25℃±0.03℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。tおよびt0から次式(A)により相対粘度を求めた。
相対粘度=t/t0・・・・・・・・・・(A)
(ロ)ポリアミド樹脂中の不純物量
ポリアミド樹脂を凍結粉砕した500μmパス250μmオンの粉体を約10g精秤し、100ccのメタノール,アセトン,エチルエーテルの順に3時間ずつ煮沸抽出した。濾過した抽出液をガスクロマトグラフィーに導き分析した。
ガスクロマトグラフィー:HP5890A
カラム:MEGABORE DB5(30m×0.55mm×1.5μm)
昇温プログラム:40℃→300℃(5分保持),10℃/分
ヘリウム流量:10cc/分
インジェクション温度:300℃
ディテクター:FID
ディテクター温度:300℃
本分析法で、ポリアミド樹脂から抽出されたオリゴマー等も同時に検出されるが、ポリアミド樹脂に含まれる不純物と容易に識別できる。
(ハ)酸素吸収速度
フィルムサンプルを400cm2に切り出し、アルミ箔積層フィルムからなる25cm×18cmの3方シール袋に、水3ccと共に封入し、空気量400ccとして密封した。23℃下で14日保存後に、袋内の酸素濃度を酸素濃度計(東レエンジニアリング(株)製、形式LC−700F)で測定し、この酸素濃度から酸素吸収量を計算し、1日当たりの酸素吸収量を酸素吸収速度とした。
【0031】
[実施例1]
攪拌機,分縮器を備えた反応槽に水分が0.15重量%、純度が99.85重量%のアジピン酸を溶融し、180℃まで加熱したところで、常圧下に昇温しながら、純度が99.98重量%のメタキシリレンジアミン(MXDA)を滴下した。内温が250℃に達したところでMXDAの滴下を終え、内温が255℃に達してから60kPaに維持し、20分で260℃まで昇温した後、取り出し、水冷し、ペレット化してポリアミドMXD6を得た。得られたポリアミドMXD6のモルバランス(ジアミン/ジカルボン酸)は0.994、相対粘度は2.15であった。
【0032】
得られたポリアミドMXD6のペレット状製品100kgを熱媒加熱用の外筒を有する内容積250リットルのタンブラー(回転式の真空槽)に、室温大気圧で仕込んだ。熱媒を通してペレット温度が120℃を超えてポリアミドMXD6ペレットを結晶化させた後、熱媒温度を上げ、槽内のペレットの温度を120分かけて200℃まで上昇させた。この間、ペレットの温度が140℃を越えたところで真空ポンプを作動させて槽内を減圧状態(0.5〜10Torr)とし、そのまま200℃で40分間加熱を続けた。その後、再び窒素を導入して常圧にし、冷却を開始した。ペレットの温度が90℃以下になったところで、槽からペレットを取り出すことにより酸素捕捉性樹脂組成物の原料となるポリアミド樹脂のペレット(原料ポリアミド1)を得た。この原料ポリアミド1を分析した結果、相対粘度は2.60であった。
【0033】
原料ポリアミド1について、不純物の分析を行った。不純物の総量は0.02重量%であり、メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコールが主な不純物であった。
【0034】
得られた原料ポリアミド1に対して、ステアリン酸コバルトをコバルト濃度で400ppmとなるように添加し、押出機中で溶融混合しペレット化して、樹脂組成物1を得た。
【0035】
得られた樹脂組成物1を20mmφ単軸押出機、Tダイからなる押出装置を用いて、厚み約70μmの単層フィルム1を作製した。得られた単層フィルム1について、酸素吸収速度を測定した結果を表1に示す。
【0036】
[実施例2]
メタキシリレンジアミンの濃度を99.60重量%とした以外は、実施例1と同様にして、原料ポリアミド2を得た。原料ポリアミド2について、不純物を分析した結果、不純物の総量は0.30重量%であり、メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコールが主な不純物であった。
【0037】
原料ポリアミド2から、実施例1と同様にして樹脂組成物2を作製し、樹脂組成物2から単層フィルム2を得た。得られた単層フィルム2の酸素吸収速度を表1に示す。
【0038】
[比較例1]
メタキシリレンジアミンの純度を99.14重量%とした以外は、実施例1と同様にして、比較ポリアミドを得た。比較ポリアミドについて、不純物を分析した結果、不純物の総量は0.46重量%であり、フェノール,ベンジルアルコール,メタトルニトリル,3−メチルベンジルアルコール,3−シアノベンジルアルコール,イソフタロニトリル,ジメチルベンジルアルコール等であった。
【0039】
比較ポリアミドから、実施例1と同様にして比較樹脂組成物1を作製し、比較樹脂組成物1から比較単層フィルム1を得た。得られた比較単層フィルム1の酸素吸収速度を表1に示す。
【0040】
[実施例3、4]
ステアリン酸コバルトを、酢酸コバルト、アセチルアセトンコバルトにした以外は、実施例1と同様にして、単層フィルム3、4を得た。得られた単層フィルムの酸素吸収速度を表1に示す。
【0041】
[比較例2、3]
ステアリン酸コバルトを、酢酸コバルト、アセチルアセトンコバルトにした以外は、比較例1と同様にして、比較単層フィルム2、3を得た。得られた比較単層フィルムの酸素吸収速度を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
[実施例5]
実施例1と同様にして、厚さ200μmの単層フィルム(原反フィルム)を作製した。得られた原反フィルムを二軸延伸装置(テンター法)を用いて延伸温度95℃でMDおよびTDに4.0倍に延伸して、単層フィルム5を得た。得られた単層フィルム5の酸素吸収速度を表2に示す。
【0044】
[比較例4]
比較例1で得られた比較ポリアミドを用いた以外は、実施例5と同様にして二軸延伸された比較単層フィルム2を得た。得られた比較単層フィルム2の酸素吸収速度を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
表2に示すように、本発明の酸素捕捉性樹脂組成物は、延伸フィルムとして使用した場合にも従来品と比較し酸素捕捉性能に優れる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物および多層体は、樹脂組成物中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの含有量を0.3重量%以下とすることにより、従来のキシリレン基含有ポリアミド樹脂と遷移金属からなる酸素捕捉性樹脂および多層体と比較し、酸素吸収速度が増大する。本発明の樹脂組成物、および多層体を使用することで、内容物を良好な状態で保存することができる。
Claims (9)
- アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.3重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物。
- アジピン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とメタキシリレンジアミンとを重合して得たポリアミド樹脂と遷移金属化合物からなる酸素捕捉性樹脂組成物であって、メタキシリレンジアミン中の芳香族アルコール、芳香族アルデヒドおよび芳香族ニトリルの合計含有量が0.6重量%以下であることを特徴とする酸素捕捉性樹脂組成物。
- 芳香族アルコールが、ベンジルアルコールおよび/またはその誘導体である請求項1または2に記載の酸素捕捉性樹脂組成物。
- 酸素捕捉性樹脂組成物中の遷移金属化合物の含有量が、ポリアミド樹脂中の金属成分として10〜10000ppmの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の酸素捕捉性樹脂組成物。
- 遷移金属化合物の金属成分が、コバルト、銅、鉄、亜鉛、マンガンおよびロジウムから選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の酸素捕捉性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸素捕捉性樹脂組成物を成形して得られる成形体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の酸素捕捉性樹脂組成物から形成された層と他の熱可塑性樹脂層が積層されてなる積層体。
- 請求項6に記載の成形体を少なくとも一部に利用してなる包装容器。
- 請求項7に記載の積層体を少なくとも一部に利用してなる包装容器。
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