JP3882802B2 - 包装体 - Google Patents

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本発明は、ガスバリヤー性を有する透明性に優れた包装体、及びガスバリヤー性と酸素吸収性を有する透明性に優れた包装体、並びにこれらの成形方法に関する。
従来、包装体としては、金属缶、ガラスビン、各種プラスチック容器等の容器、多層シート、カップ等が使用されているが、これらの包装体内に残留する酸素や包装体壁を透過する酸素による内容物の変質やフレーバー低下が問題となっている。
特に、金属缶やガラスビンでは容器壁を通しての酸素透過がゼロであり、容器内に残留する酸素のみが問題であるのに対して、プラスチック容器の場合には器壁を通しての酸素透過が無視し得ないオーダーで生じ、内容品の保存性の点で問題となっている。
この問題を解決するために、プラスチック容器では容器壁を多層構造とし、その内の少なくとも一層として、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の耐酸素透過性を有する樹脂を用いることが行われている。
容器内の酸素を除去するために、脱酸素剤の使用も古くから行われており、これを容器壁に適用した例としては、酸素透過性を有する樹脂に鉄粉などの還元性物質を主剤とする脱酸素剤を配合して成る層と、酸素ガス遮断性を有する層とを積層した、包装用多層構造物が知られている(特許文献1参照)。
また、ガスバリヤー性と機械的性能を低下させることなくかつ透明性にも優れた多層容器を提供するために、ガスバリヤー層をガスバリヤー性樹脂とそれ以外の混合樹脂層とし、かつ該混合樹脂層においていずれの樹脂も長径10μm以下の粒子で存在する割合は10%以下となる状態とする多層容器も知られている(特許文献2参照)
本発明者等の提案に係る発明である、20℃及び0%RH(RHは相対湿度を示す。以下同じ。)での酸素透過係数が10−12cc・cm/cm・sec・cmHg以下で且つ20℃及び100%RHでの水分吸着量が0.5%以上であるガスバリヤー性熱可塑性樹脂に遷移金属の有機金属錯体を配合した樹脂組成物を中間層とし、該中間層の両側に耐湿性熱可塑性樹脂の層を設けた積層構造物から成ることを特徴とするプラスチック多層容器が知られている(特許文献3参照)。
また、ポリマーから成り酸素捕集特性を有する組成物または該組成物の層を含有する包装用障壁において、組成物が酸化可能有機成分の金属触媒酸化により酸素を捕集することを特徴とする包装用障壁が記載されており、酸化可能有機成分としては、ポリアミド、特にキシリレン基含有ポリアミドが使用されることも知られている(特許文献4参照)。
更に、ポリアミド樹脂、酸化性有機成分及び遷移金属系触媒を含有してなる酸素吸収性樹脂組成物、並びに該樹脂組成物を成形して得られる包装材料及び包装用多層容器が知られている(特許文献5参照)。
特公昭62−1824号公報 特開昭63−203540号公報 特開平1−278344号公報 特表平2−500846号公報 特開2002−241608号公報
包装材料の器壁に鉄粉等の酸素吸収剤を樹脂に配合する方法は、酸素吸収性能が大きいという点では満足できるものであるが、樹脂を固有の色相に着色するために、透明性が要求される包装の分野には使用できないという用途上の制約がある。
一方、遷移金属系触媒を含有させ、ポリアミド樹脂等の基材を酸化させることにより酸素吸収機能を発現させる酸素吸収性樹脂組成物は、実質上透明である包装容器にも適用できるという利点を有しているが、遷移金属系触媒を配合した基材樹脂が酸化により劣化するため、器壁を通しての酸素透過が経時により大きくなるという欠点がある。
包装体のガスバリヤー性を高めるために、包装体の基材樹脂に機能性樹脂のガスバリヤー性樹脂を多く配合すると海島構造を形成し、海部分となる基材樹脂と、島部分となるガスバリヤー性樹脂(機能性樹脂)が異なる屈折率を有するため、配合量の増加と共に透明性が低下するという問題点があった。
また、本発明者らは、包装体にガスバリヤー性樹脂、酸化性有機成分及び遷移金属系触媒で構成される機能性樹脂から成る酸素吸収性樹脂組成物の層を、積層構造中に少なくとも一層以上設けることにより、該機能性樹脂を通しての酸素透過を長期間にわたって低減可能となることを見出した。
しかしながら、包装体のガスバリヤー性、酸素吸収性等を高めるため、包装体の基材樹脂に前記機能性樹脂を多く配合すると透明性が低下するという問題点があった。
特に基材樹脂と、ガスバリヤー性、酸素吸収性等を付与する機能性樹脂からなる混合樹脂を溶融混連して成形する際に、これらの混合樹脂中で、機能性樹脂が30〜70体積分率(%)を占める範囲では、海島構造の海部分を形成する基材樹脂中で、機能性樹脂が島部分を形成し、更に該機能性樹脂の島部分中に基材樹脂の島が形成されるようになり、その結果、ヘイズが大幅に増加して透明性が顕著に低下する。この傾向は、基材樹脂と、機能性樹脂の配合割合が等量に近づくと一層顕著になる。
本発明者らは、包装体を成形する際に基材樹脂に機能性樹脂を多く配合しても、溶融成形時に基材樹脂の溶融粘度を機能性樹脂の溶融粘度以上とすることにより、得られる包装体の透明性を大幅に向上できることを見出した。
即ち、本発明の目的は、高いガスバリヤー性と透明性を兼ね備えた包装体を提供することにある。
本発明の他の目的は、高いガスバリヤー性、酸素吸収性及び透明性を兼ね備えた包装体を提供することにある。
本発明によれば、基材樹脂と機能性樹脂から成る混合樹脂より形成される包装体であって、前記混合樹脂が機能性樹脂を30乃至70体積分率(%)の割合で含有し、基材樹脂が海部分の連続層を構成し、機能性樹脂が島部分の不連続層を構成する海島構造を形成し、かつ該不連続層の機能性樹脂の島部分中に、長径0.5μm以上の基材樹脂の島が存在する割合が15%以下であることを特徴とする包装体が提供される。
尚、本発明において機能性樹脂とは、少なくともガスバリヤー性、もしくはガスバリヤー性と酸素吸収性を有する樹脂又は樹脂組成物をいいい、ガスバリヤー性樹脂とは、基材樹脂を除く樹脂をいい、好ましくは無延伸のポリエチレンテレフタレートを基準として、それより酸素ガス透過性の低い樹脂をいう。
本発明の包装体においては、
.前記基材樹脂の溶融粘度(η)が前記機能性樹脂の溶融粘度(η)以上である成形条件下で混合樹脂層を形成すること、
.前記基材樹脂が熱可塑性ポリエステル樹脂であること、
.前記熱可塑性ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートであること、
.前記機能性樹脂がガスバリヤー性樹脂(G1)であること、
.前記5のガスバリヤー性樹脂(G1)がポリアミド樹脂(P1)であること、
.前記機能性樹脂がガスバリヤー性樹脂(G2)、酸化性有機成分(Y2)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物であること、
.前記のガスバリヤー性樹脂(G2)がポリアミド樹脂(P2)であること、
.前記のポリアミド樹脂(P2)の末端アミノ基濃度が40eq/10g以上のポリアミド樹脂であること、
.前記の酸化性有機成分(Y2)がポリエンから誘導された重合体であること、
10.前記の酸化性有機成分(Y2)が酸変性ポリエン系重合体であること、
11.前記の酸化性有機成分(Y2)が酸素吸収性樹脂組成物中に0.01乃至10質量%の割合で含有されていること、
12.前記機能性樹脂が酸化性有機成分(Y3)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物であること、
13.前記12の酸化性有機成分(Y3)がポリアミド樹脂(P3)であること、
14.前記13のポリアミド樹脂(P3)の末端アミノ基濃度が40eq/10g未満のポリアミド樹脂であること、
15.前記又は12の遷移金属系触媒(S)がコバルトのカルボン酸塩であること、
16.前記又は12の遷移金属系触媒(S)が酸素吸収性樹脂組成物中に、遷移金属換算で100乃至3000ppmの割合で含有されていること、
17.前記5,7,8,13,14、のポリアミド樹脂(P1、P2、及びP3)がキシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とジカルボン酸成分から重縮合反応で得られたポリアミド樹脂であること
が好ましい。
本発明によれば、前記混合樹脂の層から成る包装体が提供される。
また、本発明によれば、前記混合樹脂からなる層を少なくとも1層含む包装用多層容器が提供される。
本発明の包装体は、基材樹脂に、ガスバリヤー性、酸素吸収性等の機能を付与する機能性樹脂を配合する際に、海部分となる基材樹脂と島部分となる機能性樹脂から得られる海島構造を特定の構成とすることにより、透明性の低下を抑制して高いガスバリヤー性を発現させることができる。
特に、包装体を成形する際に、溶融成形時に基材樹脂の溶融粘度を機能性樹脂の溶融粘度以上とすることにより、機能性樹脂の島部分中に基材樹脂からなる島の形成が抑制され、ヘイズが増加するのを防止し、透明性の低下を抑制して高いガスバリヤー性を効果的に発現させることができる。
本発明の包装体は、基材樹脂に機能性樹脂を配合して得られる特定の海島構造を有することが特徴であり、透明性の低下を抑制して高いガスバリヤー性を発現させることができる。
即ち、包装体を成形する際に基材樹脂に機能性樹脂を多く配合しても、溶融成形時に基材樹脂の溶融粘度を機能性樹脂の溶融粘度以上とすることにより、海島構造中の海部分を形成する基材樹脂中で機能性樹脂が島部分を形成し、更に該島部分中における基材樹脂の島の形成が減少してヘイズの増加を防止でき、透明性の低下を抑制して高いガスバリヤー性を発現させることができる。
本発明の包装体成形の際に、海島構造の海部分を形成する基材樹脂中で機能性樹脂が島部分を形成する。
一般に、基材樹脂と、機能性樹脂とを溶融ブレンドして成形する際に、その相構造は、これらの樹脂の溶融粘度、組成割合、成形機シリンダーのスクリュー形状と回転数、溶融樹脂の温度などの成形条件に依存する。そしてこれらの中で特に重要なのは溶融粘度と組成割合である。
本発明において、樹脂成分の溶融粘度が機能性樹脂に接近している場合に、ガスバリヤー性、酸素吸収性等の機能性を高めるために、該機能性樹脂の配合割合を増加すると、海島構造の海部分を形成する基材樹脂中で機能性樹脂が島部分を形成し、更に該島部分中に基材樹脂からなる島を形成するようになり、その結果ヘイズが大幅に増加して透明性が低下する。
例えば、内外層及び中間層をポリエチレンテレフタレートとし、海島構造部分の海部分を構成する基材樹脂であるポリエチレンテレフタレートとガスバリヤー性樹脂、酸化性有機成分及び遷移金属系触媒からなる機能性樹脂の混合樹脂を射出成形して2種5層のプリフォームを成形すると、このプリフォームの混合樹脂中間層における機能性樹脂の体積分率が30%以下であれば、図1に示すように、海部分を構成する基材樹脂a中に、機能性樹脂からなる島部分bが形成され、形成された機能性樹脂の島部分b中に基材樹脂からなる島は形成され難い。しかしながら、機能性樹脂の体積分率が30%以下であると、ガスバリヤー性、酸素吸収性等の機能を十分に発揮することができない。一方、図2に示すように、機能性樹脂の体積分率が30%を越えると、海部分を構成する基材樹脂a中に、機能性樹脂からなる島部分bが形成されると共に、形成された機能性樹脂の島部分b中に基材樹脂からなる島cが、機能性樹脂の体積分率(%)の増加と共に形成され易くなる。そして、該基材樹脂からなる島cの形成の増加に対応して、ヘイズが大幅に増加して透明性が低下する(図3参照)。
尚、図3中、「基材樹脂の存在する割合(%)」とは機能性樹脂の島部分に長径0.5μm以上の基材樹脂の存在する割合(%)をいい、「機能性樹脂の体積分率(%)」とは混合樹脂中の機能性樹脂の体積分率(%)をいう。
そして、混合樹脂中の機能性樹脂の体積分率を30〜70%としてガスバリヤー性、酸素吸収性等の機能を発揮しつつ島部分とし、且つ、ヘイズの増加による透明性の低下を防止するためには、基材樹脂の溶融粘度(η)を機能性樹脂の溶融粘度(η)以上となる条件を選択することが好ましい。
なぜならば、基材樹脂の溶融粘度(η)が機能性樹脂の溶融粘度(η)以下のときは、機能性樹脂の島部分bの径が大きくなり、基材樹脂からなる島cが混入する確率が高くなる。一方、基材樹脂の溶融粘度(η)が機能性樹脂の溶融粘度(η)以上の時は、機能性樹脂の島部分bの径が小さくなり、基材樹脂からなる島cが、機能性樹脂の島部分bに混入する確率が低くなるためである(図1,2参照)。
また、この時の機能性樹脂の島部分bの径は、ヘイズの増加による透明性の低下を防止するため4μm以下、特に0.7乃至3.5μmが好ましい。
従って、本発明の包装体にガスバリヤー性、酸素吸収性等の機能を付与し、且つ、ヘイズの増加による透明性の低下を抑制する場合は、成形条件において、基材樹脂の溶融粘度(η)を機能性樹脂の溶融粘度(η)以上となる条件を選択することが好ましいい。
かくして、本発明によれば、基材樹脂と機能性樹脂をドライブレンドして混合樹脂からなる層を成形する際に、混合樹脂層中の機能性樹脂の体積分率が30%を越える場合、成形条件において基材樹脂の溶融粘度が機能性樹脂の溶融粘度以上となる条件を選択することにより、包装体にガスバリヤー性、又はガスバリヤー性と酸素吸収性等を有し、かつ透明性に優れた包装体を得ることが可能となる。
本発明に用いる基材樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等があげられるが、これらのなかでも熱可塑性ポリエステル樹脂が好ましい。また、熱可塑性ポリエステル樹脂のなかでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレート中のテレフタル酸の一部にイソフタル酸やシクロヘキサンジフタノールを使用した共重合体、ポリエチレンナフタレート等が特に好ましい。
また、少なくとも内外層と中間層とから形成される包装体に、基材樹脂と機能性樹脂との混合樹脂を中間層として使用する場合には、基材樹脂としては、該中間層と接する層を構成する樹脂に対して接着性を有するものを使用することが望ましい。
即ち、内外層と同種の樹脂又は、従来から接着剤層形成用の接着剤樹脂として使用されているもの、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のカルボン酸、或いは、これらカルボン酸の無水物、アミド、エステル等によりグラフト変性されたグラフト変性オレフィン樹脂などを基材樹脂として使用することができる。このようなグラフト変性オレフィン樹脂において、グラフト変性すべきオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体等が好ましい。また、このようなグラフト変性オレフィン樹脂以外にも、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架橋オレフィン系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合ポリエステル、共重合ポリアミド等を接着性樹脂として使用することができる。これらの接着性樹脂では、接着性の見地から、カルボニル基(>C=O)を主鎖又は側鎖に1乃至100meq/100g樹脂、特に10乃至100meq/100g樹脂の量で含有していることが好ましい。
本発明において、包装体にガスバリヤー性、又はガスバリヤー性及び酸素吸収性の機能を付与する機能性樹脂は以下の3種類に分けられる。
(1)本発明の包装体にガスバリヤー性の機能を付与する場合は、機能性樹脂(K1)としてエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド樹脂(P1)等のガスバリヤー性樹脂(G1)を使用する。
(2)本発明の包装体にガスバリヤー性及び酸素吸収性の機能を付与する場合は、機能性樹脂(K2)としてエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド樹脂(P2)等のガスバリヤー性樹脂(G2)、酸化性有機成分(Y2)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物を使用する。
(3)本発明の包装体にガスバリヤー性及び酸素吸収性の機能を付与する場合は、機能性樹脂(K3)としてガスバリヤー性を有すると共に、酸化性を有するポリアミド樹脂(P3)等の酸化性有機成分(Y3)及び遷移金属系触媒(S)を使用する。
前記機能性樹脂(K1)に使用可能なガスバリヤー性樹脂(G1)としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、例えば、エチレン含有量が20乃至60モル%、特に25乃至50モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が好適である。このエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物)は、フィルムを形成し得るに足る分子量を有するべきであり、一般に、フェノール/水の質量比が85/15の混合溶媒中、30℃で測定して0.01dl/g以上、特に0.05dl/g以上の固有粘度を有することが望ましい。
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体以外のガスバリヤー性樹脂の例としては、ポリアミド樹脂(P1)を挙げることができる。
ポリアミド樹脂(P1)としては、(a)ジカルボン酸成分とジアミン成分とから誘導された脂肪族、脂環族或いは半芳香族ポリアミド、(b)
アミノカルボン酸或いはそのラクタムから誘導されたポリアミド、或いはこれらのコポリアミド或いはこれらのブレンド物が挙げられる。
ジカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数4乃至15の脂肪族ジカルボン酸やテレフタル酸やイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
また、ジアミン成分としては、1,6’−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン等の炭素数4〜25とくに6〜18の直鎖状又は分岐鎖状アルキレンジアミンや、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’- ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、特にビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミン、m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレンジアミン等の芳香脂肪族ジアミンが挙げられる。
アミノカルボン酸成分として、脂肪族アミノカルボン酸、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノオクタン酸、ω−アミノウンデカン酸、ω−アミノドデカン酸や、例えばパラ−アミノメチル安息香酸、パラ−アミノフェニル酢酸等の芳香脂肪族アミノカルボン酸等を挙げることができる。
本発明の目的には、これらのポリアミド樹脂(P1)の内でもキシリレン基含有ポリアミドが好ましく、具体的には、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、ポリメタキシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスベラミド、ポリパラキシリレンピメラミド、ポリメタキシリレンアゼラミド等の単独重合体、及びメタキシリレン/パラキシリレンアジパミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピメラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンセバカミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼラミド共重合体等の共重合体、或いはこれらの単独重合体または共重合体の成分とヘキサメチレンジアミンの如き脂肪族ジアミン、ピペラジンの如き脂環式ジアミン、パラ−ビス(2アミノエチル)ベンゼンの如き芳香族ジアミン、テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸、ε−カプロラクタムの如きラクタム、7−アミノヘプタン酸の如きω−アミノカルボン酸、パラ−アミノメチル安息香酸の如き芳香族アミノカルボン酸等を共重合した共重合体が挙げられるが、m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分と、脂肪族ジカルボン酸及び/又は芳香族ジカルボン酸とから得られるポリアミドが特に好適に用いることができる。この場合、キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とは、ジアミン成分中のキシリレンジアミンが60モル%、好ましくは70モル%、特に好ましくは80モル%以上であることをいう。
これらのキシリレン基含有ポリアミドは、他のポリアミド樹脂に比して酸素バリヤー性に優れており、本発明の目的に好ましいものである。
これらのポリアミド樹脂(P1)もフィルムを形成するに足る分子量を有するべきであり、例えば、濃硫酸(濃度1.0g/dl)中、30℃で測定した相対粘度が1.1以上、特に1.5以上であることが望ましい。
本発明の包装体にガスバリヤー性及び酸素吸収性の機能を付与する機能性樹脂(K2)を構成するガスバリヤー性樹脂(G2)としては、前記のガスバリヤー性樹脂(G1)が使用できる。この場合、ガスバリヤー性樹脂(G2)として、ポリアミド樹脂(P2)を使用する場合は、ガスバリヤー性を有しかつ酸素吸収性を殆ど有しない末端アミノ基量が40eq/10g以上のポリアミド樹脂を使用するのが望ましい。ポリアミド樹脂(P2)としては、キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とジカルボン酸成分から重縮合反応で得られたポリアミド樹脂、特にキシリレン基含有ポリアミド樹脂を使用するのが特に望ましい。この場合、キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とは、ジアミン中のキシリレンジアミンが60モル%、好ましくは70モル%、特に好ましくは80モル%以上であることをいう。
また、本発明の包装体にガスバリヤー性及び酸素吸収性の機能を付与する機能性樹脂(K3)を構成する酸化性有機成分(Y3)として、ポリアミド樹脂(P3)が例示できるが、この場合、ガスバリヤー性及び酸素吸収性を有する末端アミノ基量が40eq/10g未満のポリアミド樹脂(P3)を使用するのが望ましい。ポリアミド樹脂(P3)としては、キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とジカルボン酸成分から重縮合反応で得られたポリアミド樹脂、特にキシリレン基含有ポリアミド樹脂を使用するのが特に望ましい。この場合、キシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とは、ジアミン中のキシリレンジアミンが60モル%、好ましくは70モル%、特に好ましくは80モル%以上であることをいう。
前記酸化性有機成分(Y2)としては、エチレン系不飽和基含有重合体を挙げることができる。即ち、この重合体は、炭素−炭素二重結合を有しており、この二重結合部分が酸素により容易に酸化され、これにより酸素の吸収捕捉が行なわれる。このようなエチレン系不飽和基含有重合体は、例えば、ポリエンを単量体として誘導される。ポリエンの適当な例としては、これに限定されるものではないが、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン;1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエン、クロロプレンなどを挙げることができる。
即ち、前記ポリエンの単独重合体、或いは前記ポリエンを2種以上組み合わせ若しくは他の単量体と組み合わせてのランダム共重合体、ブロック共重合体等を酸化性重合体として用いることができる。また、前記ポリエンと共重合させる他の単量体としては、炭素数が2乃至20のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセン等を例示することができ、また、これら以外にも、スチレン、ビニルトリエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、エチルアクリレートなどを用いることもできる。
本発明においては、上述したポリエンから誘導される重合体の中でも、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等が好適であるが、勿論、これらに限定されない。
また、上述したエチレン系不飽和基含有重合体以外にも、それ自体酸化されやすい重合体、例えばポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体なども酸化性有機成分として使用することができる。
これらのポリエン系重合体は、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、水酸基が導入された酸変性ポリエン重合体であることが好ましい。これらの官能基を導入するのに用いられる単量体としては、官能基を有するエチレン系不飽和単量体が挙げられる。
これらの単量体としては、不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体を用いるのが望ましく、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸等のα,β−不飽和カルボン酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等のα,β不飽和カルボン酸無水物、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無水物が挙げられる。
ポリエン系重合体の酸変性は、炭素−炭素二重結合を有する樹脂をベースポリマーとし、このベースポリマーに不飽和カルボン酸またはその誘導体をそれ自体公知の手段でグラフト共重合させることにより製造されるが、前述したポリエンと不飽和カルボン酸またはその誘導体とをランダム共重合させることによっても製造することができる。
本発明の目的に特に好適な酸変性ポリエン系重合体は、不飽和カルボン酸乃至その誘導体を、0.01乃至10モル%の量で含有していることが好ましい。
不飽和カルボン酸乃至その誘導体の含有量が前記の範囲にあると、酸変性ポリエン系重合体のポリアミド樹脂への分散が良好となると共に、酸素の吸収も円滑に行われる。また、末端に水酸基を有する水酸基変性ポリエン系重合体も良好に使用することができる。
酸変性ポリエン重合体をポリアミド樹脂に配合すると、ポリアミド樹脂に対する酸変性ポリエン系重合体の分散性が向上し、樹脂組成物の加工性が向上するというきわめて好都合の作用が達成される。
本発明においては、成形性等の見地から、上述した酸化性重合体やその共重合体の40℃での粘度は1乃至200Pa・sの範囲にあることが好適である。
また、これらの酸化性重合体或いはその共重合体からなる酸化性有機成分は、酸素吸収性樹脂組成物中で0.01乃至10質量%の割合で含有され、特に1乃至8質量%の割合で使用することが好ましい。
本発明の機能性樹脂(K2、K3)において遷移金属系触媒(S)は同じものを使用することができる。遷移金属系触媒(S)、としては、鉄、コバルト、ニッケル等の周期律表第VIII族金属が好適であるが、他に銅、銀等の第I族金属、錫、チタン、ジルコニウム等の第IV族金属、バナジウム等の第V族金属、クロム等の第VI族金属、マンガン等の第VII族金属等であってもよい。これらの中でも特にコバルトは、酸素吸収性(酸化性有機成分の酸化)を著しく促進させ、本発明の目的に特に適している。
遷移金属系触媒(S)は、一般に、前記遷移金属の低価数の無機塩、有機塩或いは錯塩の形で使用される。無機塩としては、塩化物などのハライド、硫酸塩等のイオウのオキシ塩、硝酸塩などの窒素のオキシ酸塩、リン酸塩などのリンオキシ塩、ケイ酸塩等が挙げられる。
有機塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩などが挙げられるが、本発明の目的にはカルボン酸塩が好適である。その具体例としては、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、イソヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、デカン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、リンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ギ酸、シュウ酸、スルファミン酸、ナフテン酸等の遷移金属塩を挙げることができる。
また、遷移金属の錯体としては、β−ジケトンまたはβ−ケト酸エステルとの錯体が挙げられる。β−ジケトンやβ−ケト酸エステルとしては、例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、1,3−シクロヘキサジオン、メチレンビス−1,3−シクロヘキサジオン、2−ベンジル−1,3−シクロヘキサジオン、アセチルテトラロン、パルミトイルテトラロン、ステアロイルテトラロン、ベンゾイルテトラロン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−ベンゾイルシクロヘキサノン、2−アセチル−1,3−シクロヘキサジオン、ベンゾイル−p−クロルベンゾイルメタン、ビス(4−メチルベンゾイル)メタン、ビス(2−ヒドロキシベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセトン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ラウロイルベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン、ビス(4−クロルベンゾイル)メタン、ベンゾイルアセチルフェニルメタン、ステアロイル(4−メトキシベンゾイル)メタン、ブタノイルアセトン、ジステアロイルメタン、ステアロイルアセトン、ビス(シクロヘキサノイル)メタン及びジピバロイルメタン等を用いることができる。
上記例示した遷移金属系触媒(S)の中でもコバルトのカルボン酸塩が特に望ましい。
また、本発明の機能性樹脂(K2とK3)を構成する酸素吸収性樹脂組成物においては、遷移金属系触媒(S)が該樹脂組成物中に、遷移金属換算で100乃至3000ppm、具体的にはコバルトでは100乃至2000ppm、鉄では150乃至1500ppm、マンガンでは200乃至2000ppmの濃度で含有されていることが好ましい。
ポリアミド樹脂(P2)等のガスバリヤー性樹脂(G2)に酸化性有機成分(Y2)及び遷移金属系触媒(S)を配合するには、種々の手段を用いることができる。この配合には、格別の順序はなく、任意の順序でブレンドを行ってよい。
例えば、酸化性有機成分(Y2)をポリアミド樹脂(P2)に乾式ブレンド或いはメルトブレンドすることにより、両者のブレンド物を容易に調製することができる。一方、遷移金属系触媒(S)はポリアミド樹脂(P2)や酸化性有機成分(Y2)に比して少量であるので、ブレンドを均質に行うために、一般に遷移金属系触媒(S)を有機溶媒に溶解し、この溶液と粉末或いは粒状のポリアミド樹脂(P2)及び酸化性有機成分(Y2)とを混合し、必要によりこの混合物を不活性雰囲気下に乾燥するのがよい。
遷移金属系触媒(S)を溶解させる溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒を用いることができ、一般に遷移金属系触媒(S)の濃度が5乃至90質量%となるような濃度で用いるのがよい。
ポリアミド樹脂(P2)、酸化性有機成分(Y2)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物の混合、及びその後の保存は、前段階での酸化が生じないように、非酸化性雰囲気中で行うのがよい。この目的に減圧下或いは窒素気流中での混合或いは乾燥が好ましい。
この混合及び乾燥は、ベント式或いは乾燥機付の押出機や射出機を用いて、成形工程の前段階で行うことができる。
また、遷移金属系触媒(S)を比較的高い濃度で含有するポリアミド樹脂(P2)及び/または酸化性有機成分(Y2)のマスターバッチを調製し、このマスターバッチを未配合のポリアミド樹脂(P2)と乾式ブレンドして、本発明の機能性樹脂として用いる酸素吸収性樹脂組成物を調製することもできる。
本発明の機能性樹脂として用いる酸素吸収性樹脂組成物には、一般に必要ではないが、所望によりそれ自体公知の活性化剤を配合することができる。活性化剤の適当な例は、これに限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、各種アイオノマー等の水酸基及び/またはカルボキシル基含有重合体である。
これらの水酸基及び/またはカルボキシル基含有重合体は、酸素吸収性樹脂組成物100質量部当たり30質量部以下、特に0.01乃至10質量部の量で配合することができる。
本発明の機能性樹脂(K1、K2、K3)に用いるガスバリヤー性樹脂(G1、G2、G3)、または酸素吸収性樹脂組成物(Y2及びY3)には、充填剤、着色剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属セッケンやワックス等の滑剤、改質用樹脂乃至ゴム、等の公知の樹脂配合剤を、それ自体公知の処方に従って配合できる。
例えば、滑剤を配合することにより、スクリューへの樹脂の食い込みが改善される。滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石ケン、流動、天然または合成パラフィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、塩素化ポリエチレンワックス等の炭化水素系のもの、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸系のもの、ステアリン酸アミド、バルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エシル酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸モノアミド系またはビスアミド系のもの、ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノステアレート等のエステル系のもの、セチルアルコール、ステアリルアルコール等のアルコール系のもの、及びそれらの混合系が一般に用いられる。滑剤の添加量は、ガスバリヤー性樹脂又は酸素吸収性樹脂組成物基準で50乃至1000ppmの範囲が適当である。
[包装体]
本発明の包装体は、フィルム、シートの形で、またカップ、トレイ、ボトル、チューブ容器等の形で包装容器として用いることができる。
また、本発明の包装体は、基材樹脂と機能性樹脂からなる混合樹脂の層の包装体とすることもできるし、前記混合樹脂からなる層を少なくとも1層含む包装用多層容器とすることもできる。
一般に、本発明の包装体において、混合樹脂層は、容器などの外表面に露出しないように容器などの外表面よりも内側に設けるのが好ましく、また内容物との直接的な接触を避ける目的で、容器などの内表面より外側に設けるのが好ましい。かくして、多層の包装体の少なくとも1個の中間層として、混合樹脂からなる層を用いるのが特に望ましい。
多層構成の包装体の場合、本発明の混合樹脂層と組み合わせる他の樹脂層としては、オレフィン系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ガスバリヤー性樹脂等が挙げられる。
オレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、線状超低密度ポリエチレン(LVLDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)或いはこれらのブレンド物等が挙げられる。
また、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、或いはこれらの共重合ポリエステル、更にはこれらのブレンド物等が挙げられる。
また、ガスバリヤー性樹脂の最も適当な例としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を挙げることができ、例えば、エチレン含有量が20乃至60モル%、特に25乃至50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が使用される。このエチレンビニルアルコール共重合体ケン化物は、フィルムを形成し得るに足る分子量を有するべきであり、一般に、フェノール:水の質量比で85:15の混合溶媒中30℃で測定して0.01 dl/g 以上、特に0.05 dl/g 以上の粘度を有することが望ましい。
更に、ガスバリヤー性樹脂の他の適当な例としては、前述した機能性樹脂で述べたポリアミド樹脂が挙げられる。
更にまた、バリヤー性樹脂の他の例としては、環状オレフィン系共重合体(COC)、特にエチレンと環状オレフィンとの共重合体等を用いることができる。
前記多層の包装体の製造に当たって、各樹脂層間に必要により接着剤樹脂を介在させることもできる。
このような接着剤樹脂としては、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、カルボン酸アミド、カルボン酸エステル等に基づくカルボニル(−CO−)基を主鎖又は側鎖に、1乃至700ミリイクイバレント(meq)/100g樹脂、特に10乃至500meq/100g樹脂の濃度で含有する熱可塑性樹脂が挙げられる。接着剤樹脂の適当な例は、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合ポリエステル、共重合ポリアミド等の1種又は2種以上の組合せである。これらの樹脂は、同時押出或いはサンドイッチラミネーション等による積層に有用である。
また、予め形成されたガスバリヤー性樹脂フィルムと耐湿性樹脂フィルムとの接着積層には、イソシアネート系或いはエポキシ系等の熱硬化型接着剤樹脂も使用される。
本発明の包装体において、混合樹脂層の厚みは、特に制限はないが、一般に1乃至300μm、特に3乃至50μmの範囲にあるのが好ましい。即ち、混合樹脂層の厚みがある範囲よりも薄くなるとバリヤー性、または酸素吸収性能が劣り、またある範囲よりも厚くなっても酸素吸収性の点では格別の利点がなく、樹脂量が増大するなど経済性の点、ヘイズの上昇、材料の可撓性や柔軟性が低下するなどの容器特性の点では不利となるからである。
本発明の包装体であるフィルム、シート或いはチューブの成形は、前記樹脂組成物を押出機で溶融混練した後、T−ダイ、サーキュラーダイ(リングダイ)等を通して所定の形状に押出すことにより行われ、T−ダイ法フィルム、ブローウンフィルム等が得られる。Tダイフィルムはこれを二軸延伸することにより、二軸延伸フィルムが形成される。
また、射出機を使用する場合は、溶融混練した後、射出金型中に射出することにより、容器や容器製造用のプリフォームを製造する。
更に、押出機を使用する場合は、一定の溶融樹脂塊に押し出し、これを金型で圧縮成形することにより、容器や容器製造用のプリフォームを製造する。
成形物は、フィルム、シート、ボトル乃至チューブ形成用パリソン乃至はパイプ、ボトル乃至チューブ成形用プリフォーム等の形をとり得る。
フィルム等の包装体は、種々の形態の包装袋として用いることができ、その製袋は、それ自体公知の製袋法で行うことができ、三方或いは四方シールの通常のパウチ類、ガセット付パウチ類、スタンディングパウチ類、ピロー包装袋などが挙げられるが、この例に限定されない。
本発明の包装体は、酸素による内容物の香味低下を防止しうる容器として有用である。充填できる内容物としては、飲料ではビール、緑茶、ワイン、果汁飲料、炭酸ソフトドリンク等、食品では果物、ナッツ、野菜、肉製品、幼児食品、コーヒー、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、食用油、ドレッシング、ソース類、佃煮類、乳製品等、その他では医薬品、化粧品、ガソリン等、酸素存在下で劣化を起こしやすい内容品などが挙げられるが、これらの例に限定されない。
本発明を次の例により更に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものでない。尚、本実施例、比較例において、評価方法は下記の1〜5の方法によった。
1.
混合樹脂の機能性樹脂の島部分中における基材樹脂の島の存在割合の測定法
厚さ1mmの射出成形シート、又はボトル未延伸部(ネックリング下部乃至プリフォーム)を厚み方向に切り出し、ウルトラミクロトームで丁寧に面出しした後、減圧下で白金蒸着を施す。この処理したサンプル面を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率3000倍で海島構造を観察・写真撮影する。
そして、前記写真をカラーコピーで拡大した後、写真内の混合樹脂の機能性樹脂から成る島の総数を数える。次いで、機能性樹脂の島部分中に、長径0.5μm以上の粒子状で存在する基材樹脂の島を持つ機能性樹脂の島数を数え、その割合を計算した。
2.溶融樹脂中の機能性樹脂の体積分率(%)
基材樹脂と機能性樹脂のペレットを、ドライブレンドして混合樹脂とする際の各々の仕込み質量を計量し、各々の樹脂成分の比重で割った値より体積分率(%)を求めた。
3.溶融粘度の測定
溶融粘度測定装置[CAPIROGRAPH 1B:(株)東洋精機製作所製]を用いて測定温度270℃、樹脂温度安定待ち時間5分、キャピラリー長10mm、キャピラリー径1.0mmで溶融粘度を測定した。せん断速度100〜1000sec−1の範囲において、ドライブレンドする基材樹脂と機能性樹脂の2種の樹脂の溶融粘度を比較した。
4.ヘイズの測定
ボトルの肩部、又は縦横3×3倍に延伸した厚さ1mmの射出成形シートから、幅40mm、長さ30mmの試料片を層間剥離が起こらないよう切り出した。前記試料片を[S&M COLOUR COMPUTER MODEL SM−4(スガ試験機(株)製)]で.ヘイズ(%)を測定した。
5.末端アミノ基濃度(AEG)の測定法
試料0.6mgをフェノール/エタノール混合溶液(容積比4/1)50mlに溶解させた後、エタノール/水混合溶媒(容積比3/2)20mlを加え攪拌下に滴定を行った。滴定液には、1/200N塩酸エタノール/水混合規定液(容積比1/9)、指示薬にはメチルオレンジを用いた。また、試料を加えずに同様の操作を行い、ブランク測定とした。
この滴定量から、以下の式を用いて末端アミノ基濃度(AEG)を求めた。試料に遷移金属系触媒が含まれている場合は、同量の触媒のみを溶解させて滴定したAEG’を求めておき、これを差し引いた値を試料のAEGとした。
AEG(eq/10g)=[{(V−V)×N×f}/W]×10−AEG’
V:試料滴定に要した1/200N塩酸エタノール/水混合規定液(容積比1/9)量(ml)
:ブランク滴定に要した1/200N塩酸エタノール/水混合規定液(容積比1/9)量(ml)
N:エタノール/水混合規定液の規定度
f:規定液のファクター
W:試料重視(g)
AEG' :補正値(試料に遷移金属系触媒が含まれている場合)
尚、表1中の略号は、下記の通りである。
PET:ポリエチレンテレフタレート
MXD6:ポリメタキシリレンアジパミド
MA−Pd:無水マレイン酸変性ポリブタジエン
Co:ネオデカン酸コバルト
以下に実施例1について記載する。
機能性樹脂を、防湿包装開封直後の末端アミノ基濃度が87eq/10gのポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)樹脂[T−600:東洋紡績(株)製]に、液状無水マレイン酸変性ポリブタジエン[M−2000−20:日本石油化学(株)製]を5質量%、ネオデカン酸コバルト[DICNATE5000:大日本インキ化学工業(株)製]をコバルト換算で350ppm含有する酸素吸収性樹脂組成物とし、二軸押出機[TEM−35東芝機械(株)製]で溶融混練、ペレタイズした。
次いで、内外層ポリエチレンテレフタレート用射出機(A)、中間層ポリエチレンテレフタレート用射出機(B)、基材樹脂及び機能性樹脂からなる混合樹脂中間層用射出機(C)の3台の射出機を備えた共射出成形機を用い、前記(A)、(B)に、150℃−4h乾燥処理を行ったポリエチレンテレフタレート[RT543C:日本ユニペット(株)製]を供給した。
一方、前記(C)に、前記機能性樹脂、及び150℃−4h乾燥処理を行った基材樹脂のポリエチレンテレフタレート樹脂[RT543 C: 日本ユニペット(株)製]を、機能性樹脂の体積分率が52.7%となるようにドライブレンドして供給した。
次いで、内外層及び中間層がポリエチレンテレフタレート層、それらの間が混合樹脂中間層である2種5層の多層プリフォームを逐次射出成形した。
プリフォーム質量は26.5g、そのうち混合樹脂中間層は3質量%とし、前記プリフォームを二軸延伸ブロー成形して2種5層の多層ボトルを作成した。
そして、この多層プリフォーム断面の混合樹脂中間層における機能性樹脂の島部分中に、長径0.5μm以上の基材樹脂の島が存在する割合の測定、及び多層ボトルにける肩部のヘイズの測定を行った。
混合樹脂中間層用射出機(C)に、機能性樹脂の体積分率が42.6%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例1と同様に多層プリフォーム、多層ボトルを作成し、同様の測定を行った。
混合樹脂中間層用射出機(C)に、機能性樹脂の体積分率が32.3%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例1と同様に多層プリフォーム、多層ボトルを作成し、同様の測定を行った。
機能性樹脂を、防湿包装開封直後の末端アミノ基濃度が24eq/10gのポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)樹脂[6007:三菱瓦斯化学(株)製]に、ネオデカン酸コバルト[DICANATE5000:大日本インキ化学工業(株)製]をコバルト換算で400ppm含有する酸素吸収性樹脂組成物とし、二軸押出し機[TEM−35東芝機械(株)製]で溶融混練、ペレタイズした。
次いで、単層射出機(D)に、前記機能性樹脂、及び基材樹脂の150℃−4h乾燥処理を行ったポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット[RT543 C: 日本ユニペット(株)製]を、機能性樹脂の体積分率が32.3%となるようにドライブレンドして供給し、質量26.5gの単層プリフォームを射出成形し、得られたプリフォームを二軸延伸ブロー成形して単層ボトルを作成し、実施例1と同様の測定を行った。
射出シート成形機に、実施例1で用いた機能性樹脂、及び基材樹脂のポリエチレンテレフタレート樹脂を、機能性樹脂の体積分率が52.7%となるようにドライブレンドして供給し、混合樹脂から成る厚さ1mmの射出成形シートを作製し、前記シートにおける機能性樹脂の島部分中に、長径0.5μm以上の基材樹脂の島が存在する割合の測定を行った。
次いで、前記シートを縦横3倍×3倍に二軸延伸した後、ヘイズの測定を行った。
機能性樹脂の体積分率が42.6%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例5と同様に射出成形シートの作製、二軸延伸を行い、同様の測定を行った。
機能性樹脂の体積分率が32.3%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例5と同様に射出成形シートの作製、二軸延伸を行い、同様の測定を行った。
機能性樹脂を、防湿包装開封直後の末端アミノ基濃度が24eq/10gのポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)樹脂ペレット[6007:三菱瓦斯化学(株)製]に、ネオデカン酸コバルト[DICANATE5000:大日本インキ化学工業(株)製]をコバルト換算で400ppm含有する酸素吸収性樹脂組成物とした以外は、実施例6と同様に射出成形シートの作製、二軸延伸を行い、同様の測定を行った。
機能性樹脂を、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)樹脂[T−600:東洋紡績(株)製]のみとした以外は、実施例6と同様に射出成形シートの作製、二軸延伸を行い、同様の測定を行った。
[比較例1]
混合樹脂中間層用射出機(C)に、機能性樹脂の体積分率が72.2%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例1と同様に多層プリフォーム、多層ボトルを作製し、同様の測定を行った。
[比較例2]
混合樹脂中間層用射出機(C)に、機能性樹脂の体積分率が62.5%となるようにドライブレンドして供給した以外は、実施例1と同様に多層プリフォーム、多層ボトルを作製し、同様の測定を行った。
[比較例3]
混合樹脂中間層用射出機(C)に、基材樹脂のポリエチレンテレフタレート樹脂[TR4550BH: 帝人(株)製]を用いた以外は、実施例1と同様に多層プリフォーム、多層ボトルを作製し、同様の測定を行った。
[比較例4]
基材樹脂を、ポリエチレンテレフタレート樹脂[RT523 C: 日本ユニペット(株)製]とした以外は、実施例6と同様に射出成形シートの作製、二軸延伸を行い、同様の測定を行った。
前記実施例及び比較例における測定の結果を表1に示す。
Figure 0003882802
本発明の包装体は、酸素による内容物の香味低下を防止しうる容器として広く使用することができる。具体的には、飲料ではビール、緑茶、ワイン、果汁飲料、炭酸ソフトドリンク等、食品では果物、ナッツ、野菜、肉製品、幼児食品、コーヒー、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、食用油、ドレッシング、ソース類、佃煮類、乳製品等、その他では医薬品、化粧品、ガソリン等の内容品の包装体として使用することができる。
基材樹脂と機能性樹脂から成る混合樹脂層における海島構造を示す概念図。 基材樹脂と機能性樹脂から成る混合樹脂層において、機能性樹脂の島部分に更に基材樹脂の島が存在する、海島構造を示す概念図。 混合樹脂層の機能性樹脂の体積分率(%)と、機能性樹脂の島部分中に0.5μm以上の基材樹脂の島が存在する割合及びヘイズとの関係を示す図。
符号の説明
a:海部分を構成する基材樹脂
b:機能性樹脂の島部分
c:基材樹脂からなる島部分

Claims (20)

  1. 基材樹脂と機能性樹脂から成る混合樹脂より形成される包装体であって、前記混合樹脂が機能性樹脂を30乃至70体積分率(%)の割合で含有し、基材樹脂が海部分の連続層を構成し、機能性樹脂が島部分の不連続層を構成する海島構造を形成し、かつ該不連続層の機能性樹脂の島部分中に、長径0.5μm以上の基材樹脂の島が存在する割合が15%以下であることを特徴とする包装体。
  2. 前記基材樹脂の溶融粘度(η)が前記機能性樹脂の溶融粘度(η)以上である成形条件下で混合樹脂層を形成することを特徴とする請求項1記載の包装体。
  3. 前記基材樹脂が熱可塑性ポリエステル樹脂である請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記熱可塑性ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートである請求項記載の包装体。
  5. 前記機能性樹脂がガスバリヤー性樹脂(G1)である請求項1乃至の何れかに記載の包装体。
  6. 前記ガスバリヤー性樹脂(G1)がポリアミド樹脂(P1)である請求項に記載の包装体。
  7. 前記機能性樹脂がガスバリヤー性樹脂(G2)、酸化性有機成分(Y2)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物である請求項1乃至の何れかに記載の包装体。
  8. 前記ガスバリヤー性樹脂(G2)がポリアミド樹脂(P2)である請求項に記載の包装体。
  9. 前記ポリアミド樹脂(P2)の末端アミノ基濃度が40eq/10g以上のポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項に記載の包装体。
  10. 前記酸化性有機成分(Y2)がポリエンから誘導された重合体である請求項乃至の何れかに記載の包装体。
  11. 前記酸化性有機成分(Y2)が酸変性ポリエン系重合体である請求項乃至10の何れかに記載の包装体。
  12. 前記酸化性有機成分(Y2)が酸素吸収性樹脂組成物中に0.01乃至10質量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項乃至11の何れかに記載の包装体。
  13. 前記機能性樹脂が酸化性有機成分(Y3)及び遷移金属系触媒(S)からなる酸素吸収性樹脂組成物である請求項1乃至の何れかに記載の包装体。
  14. 前記酸化性有機成分(Y3)がポリアミド樹脂(P3)である請求項13に記載の包装体。
  15. 前記ポリアミド樹脂(P3)の末端アミノ基濃度が40eq/10g未満のポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項14に記載の包装体。
  16. 前記遷移金属系触媒(S)がコバルトのカルボン酸塩である請求項乃至15の何れかに記載の包装体。
  17. 前記遷移金属系触媒(S)が酸素吸収性樹脂組成物中に、遷移金属換算で100乃至3000ppmの割合で含有されていることを特徴とする請求項乃至16の何れかに記載の包装体。
  18. 前記ポリアミド樹脂(P1、P2、及びP3)がキシリレンジアミンを主体とするジアミン成分とジカルボン酸成分から重縮合反応で得られたポリアミド樹脂である請求項6、8、9、14及び15のいずれかに記載の包装体。
  19. 請求項1乃至18の何れかに記載の混合樹脂の層から成ることを特徴とする包装体。
  20. 請求項1乃至18の何れかに記載の混合樹脂からなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする包装用多層容器。
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