JP2004066376A - 半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置およびその方法 - Google Patents

半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置およびその方法 Download PDF

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Tomoyuki Kawazu
河津 知之
Tetsuo Okuyama
奥山 哲雄
Kunihiro Saida
斎田 国広
Shiro Murai
村井 史朗
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Abstract

【課題】半導体ウエーハ研削盤において、クーラント42により、研削面11を洗浄冷却しても、鏡面仕上げを進める砥石30の化学的作用が、クーラント42で弱められないように、砥石30および砥石30に接触する研削面11を基本的には乾いた状態で維持できるクーラント噴射装置およびその方法を提供する。
【解決手段】砥石30の砥石面31を、クーラント42で濡らすことがないように、砥石30より外側部分に位置する半導体ウエーハ10の研削面11に対し、砥石30の外周から所定の間隔Gを確保するように噴射ノズル44からクーラント42を噴射する。このために、クーラント液種、噴射角度A、噴射位置B,D,H、噴射中心軸Xからの拡散角度S,T、噴射圧力および噴射速度を選択可能な前記噴射ノズル44および液送部4を備えた。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ研削盤、特に半導体ウエーハを精密研削加工して鏡面仕上げする半導体ウエーハ研削盤において、研削加工に伴って発生する削り屑等を半導体ウエーハの周辺、特に研削加工面およびロータリーテーブルの平坦面から除去して清浄維持し、かつ摩擦熱が蓄積して過熱しないように冷却する洗浄冷却媒体となるクーラントを研削面に噴射する装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3(a)は、従来の半導体ウエーハ研削盤のクーラント供給装置の要部を示す斜視図であり、図3(b)は半導体ウエーハ研削盤の要部の縦断面略図である。
図3に示すように、半導体ウエーハ研削盤にクーラント供給装置が付設されている。図示する前工程でシリコン単結晶の円柱を薄い円盤状にスライスした半導体ウエーハ10が、ロータリーテーブル20上に載置され、真空吸着により保持され、矢印J方向に毎分約10回転で回転している。
【0003】
ロータリーテーブル20の回転軸Z1から、回転半径の長さくらい離れた位置に平行に配設された別の回転軸Z2に軸支されたホルダ32に取付けられたカップ状の砥石30が、ロータリーテーブル20上の半導体ウエーハ10に対して、互いの面を部分的に面接触させるため、部分的に砥石30が覆い被さるような位置関係に配設されている。
【0004】
そして、半導体ウエーハ10の研削面11の一部に、砥石30の下側の砥石面31が、その一部を摺接し、図示せぬモータに軸直結されるか、または前記モータからベルト等のドライブシフトを介して矢印K方向に回転する。
【0005】
また、研削面11と砥石面31を適宜に摺接させるため、また半導体ウエーハ10がロータリーテーブル20上で研削工程の進捗に合わせて間欠的に載置・吸着・保持・離脱されるように、ロータリーテーブル20と砥石30の少なくとも何れか一方は、その軸方向に昇降可能な昇降機構(図示せず)がある。
【0006】
すなわちロータリーテーブル20のテーブル面と砥石面31の間隔を大きく広げて、前記テーブル面と砥石面31の間に、半導体ウエーハ10を挿入するようにセットしてから、隙間を閉じて所定の押し圧を静かに加えながら研削加工する。なお、ロータリーテーブル20と砥石30のそれぞれの回転制御も適宜になされる。
【0007】
このとき、液送部40から液送管41を介し、少量のクーラント42が、研削面11と砥石面31に向かって供給される。このクーラント42によって砥石30の砥石面31を湿潤させながら、研削面11の研削が行われる。
従来、研削面11を鏡面仕上げする場合、研削加工後にポリッシングやエッチングを行っていた。しかし、ポリッシングやエッチングはコストがかかり、環境への負担が大きいという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年の、半導体大容量メモリー、ICカード、半導体大容量メモリを備えた高速処理可能なパソコン等に内蔵される超小型ICになる30〜50μmの極薄の半導体ウエーハ10を研削加工する半導体ウエーハ研削盤には、品質管理上、塵埃の付着を防止し、研削面11を清浄に維持して適温に維持することが必須の要件である。この要件は半導体ウエーハ10の極薄化が進む程に高度で厳密な管理を要求される。
【0009】
特に、鏡面仕上げにおいては、従来からあるポリッシングやエッチングの代替加工法として、例えばシリカ等の軟質砥粒を固定砥粒とした化学的作用のある砥石が開発され、砥石による鏡面仕上げ加工が試みられている。
これは、軟質砥粒と被加工物との接触点に生ずるメカノケミカル現象(すなわち加えられた機械エネルギーにより誘起される化学反応)を利用して、極微小単位の表面研磨を行うものである。
【0010】
このような化学的作用のある砥石を用いて研削する場合、研削加工に伴って発生する微細な削り屑や、脱落した砥粒が直接ウエーハに吸着されること、融着が生じること、あるいは、空中に飛散し、空中から降りてくる塵埃がウエーハに付着することがありえる。これらを除去して清浄に保つ機能と、摩擦熱を除去する冷却機能を兼ね備えた洗浄冷却媒体として優れた物性を有する水または油等をクーラント42に用いて、砥石30および研削面11を洗い流しながら研削加工する方法もあるが、水で流せば砥石面31は当然に濡れる。
【0011】
このように、砥石30に直接クーラント42がかかったり、濡れた研削面11が砥石30に接触すると、砥石面31が当然に濡れ、湿潤した砥石面31が適温から下がり過ぎて、メカノケミカル現象が阻害され、鏡面仕上げの効果が弱められる。これを防止するには、砥石30および砥石30に接触する半導体ウエーハ10の研削面11を基本的に乾いた状態で維持することが望まれる。すなわち、メカノケミカル現象の維持には、該当部分を乾いた状態に保つことが必要であり、クーラント42で洗浄冷却することに対して二律背反するという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、洗浄冷却媒体として優れたクーラント42を用いて、研削面11を清浄に保ちながら冷却し、しかも、砥石30による鏡面仕上げの効果が低減されないように、砥石30および砥石30に接触する研削面11を基本的に乾いた状態で維持する半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置およびその方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、半導体ウエーハ(10)を保持するロータリーテーブル(20)と、前記ロータリーテーブル(20)に保持された半導体ウエーハ(10)の研削面(11)に対面して回転自在に軸支された砥石(30)と、を備えた半導体ウエーハ研削盤において、前記半導体ウエーハ(10)を清浄維持し前記研削面(11)を冷却するクーラント(42)を噴射する噴射ノズル(44)と、前記噴射ノズル(44)に前記クーラント(42)を供給する液送部(4)を備えたクーラント噴射装置であって、前記噴射ノズル(44)は、前記砥石(30)より外側部分に位置する前記研削面(11)に対し前記砥石(30)の外周から所定の間隔(G)を確保するように前記クーラント(42)を噴射するようにしたクーラント噴射装置およびその方法を用いた。
【0014】
そして、前記砥石(30)として化学的作用のある砥石、特にシリカを砥粒とした砥石を備えたクーラント噴射装置およびその方法を用いた。
【0015】
さらに、前記噴射ノズル(44)は前記研削面(11)で前記クーラント(42)が撥水されるようにクーラント(42)を噴射するように、クーラント液種、噴射角度(A)、噴射位置(B),(D),(H)、噴射中心軸(X)からの拡散角度(S),(T)、噴射圧力および噴射速度を選択可能な前記噴射ノズル(44)および前記液送部(4)を備えたクーラント噴射装置およびその方法を用いた。
【作用】
【0016】
このように、前記半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置およびその方法により、前記噴射ノズル(44)によるクーラント噴射装置を前記砥石(30)から離間させ、前記砥石(30)を濡らさないようにするとともに、前記半導体ウエーハ(10)の前記研削面(11)を濡らさないで済むようなクーラント液種の洗浄冷却媒体となるクーラント(42)を噴射ノズルから噴出するようにした。
従って、前記砥石面(31)を加工中、適温に保ち、前記砥石(30)による鏡面仕上げの効果を最高の状態で維持できるようにした。
【0017】
また、前記研削面(11)、例えば予め別工程により300番以上に研削加工された半導体ウエーハ(10)の研削面(11)は、本発明の若干の研削により、撥水性が高まっている上に、はじき易い液玉になるような液面張力を有するクーラント液種、噴射角度(A)、噴射位置(B),(D),(G),(H)、噴射中心軸からの拡散角度(S),(T)、噴射圧力および噴射速度を所定範囲内に設定すれば、撥水性を維持できる。
【0018】
そうすると、半導体ウエーハ(10)の研削面(11)は基本的に乾いた状態を維持し、前記砥石面(31)を濡らさないので、砥石(30)のメカノケミカル現象による鏡面仕上げの効果がクーラント(42)で弱められることによる害が避けられる。
【0019】
なお、前記砥石(30)として化学的作用のある砥石、特にシリカを砥粒とした砥石を用いることにより、前記メカノケミカル現象による鏡面仕上げの効果を、より一層確実にできる。しかも、軟質砥粒のため、表面に傷をつけることもない。
【0020】
また、洗浄冷却機能の面では噴射ノズル(44)から噴射された霧状または噴射後に霧状になった、あるいは霧状にならないクーラント(42)が、前記研削面(11)を清浄維持し冷却する機能も阻害しない。すなわち研削加工に伴って発生する切粉等の削り屑(6)は霧状のクーラント(42)で捕捉され、汚れたクーラント(42)は噴射の勢いで吹き飛ばされる。このとき、霧状のクーラント(42)が蒸発する際に周囲の気化熱を奪うので、冷却効果も発揮できる。
【0021】
ここで、前記クーラント(42)に純水を用いたので、純水の物性により、微細な削り屑(6)を吸着する霧水の洗浄効果が高く、水が蒸発する際に奪う気化熱が大きいので冷却効果が高い。
【0022】
また、前記クーラント(42)の噴射ノズル(44)に並行して空気を吹き付けるブロア管(50)を備え、前記クーラント(42)の噴射に空気の吹き付けを併用したので、乾いた状態を維持する条件を設定し難い場合、例えば、鏡面仕上げの程度が最終段階より手前で、前記研削面(11)に傷の多い場合も、前記研削面(11)を濡らそうとするクーラント(42)を、送風により吹き飛ばし、基本的に乾いた状態を容易に維持できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明による一実施例について説明する。
図1は本発明の実施の一形態を示す半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置の要部を示す斜視図である。図1に示すように、半導体ウエーハ10は、ロータリーテーブル20上に載置され、真空吸着により保持され、矢印J方向に毎分約10回転で回転している。
【0024】
半導体ウエーハ10の研削面11の一部にシリカを砥粒とした化学的作用のある砥石30が、その砥石面31の一部を摺接し、最終完成段階に近づいた半導体ウエーハ10の研削面11を、メカノケミカル現象等の化学的作用を伴う砥石30での研削により、高品位の鏡面に仕上げる。
【0025】
液送部4は、クーラント42を液圧ポンプ43で所定の圧力に加圧し、液送管41を経て噴射ノズル44から、研削加工中の研削面11で、砥石30より外周部分に対し、砥石30の外周から所定の間隔をおいた位置に、クーラント42を矢印46方向に噴射する。そして、クーラント42は砥石30に直接かかることなく、砥石30から離れた研削面11に対して、半導体ウエーハ10の研削加工に伴って発生する削り屑6の他、空中から降りてくる塵埃等を半導体ウエーハ10の表面および周辺から除去し、かつ蓄積する摩擦熱を冷却して半導体ウエーハ10の鏡面の品質劣化を防止する。
【0026】
クーラント42は、洗浄冷却媒体として機能し、汚濁して、半導体ウエーハ研削盤の底部パン45に流れ落ちて溜まる。
そして、図示しないフィルタ等で汚濁物質を除去して純水に再生してから、半導体ウエーハ研削盤の内外で循環再生利用される。クーラント42の循環系は閉ループでも開ループでも良い。
【0027】
ここでは、例えば#325の粗砥石、#1000の中仕上げ砥石、#20000の上仕上げ砥石等による物理的研削を経た後の鏡面仕上げの段階のみに関する説明をする。最終完成段階に近づいた半導体ウエーハ10の研削面11は、メカノケミカル現象を伴う砥石の化学的作用により、高品位の鏡面に仕上げる。
【0028】
また、研削加工に伴って発生する削り屑6の他、空中から降りてくる塵埃を除去して清浄に保つ洗浄機能と、摩擦熱を冷却する冷却機能を兼ね備えた洗浄冷却媒体として優れた物性を有する純水をクーラント42に用いて、研削面11を洗い流しながら研削加工する。
【0029】
このとき、クーラント42により研削面11が濡れた状態で砥石30に接触した場合、砥石30の砥石面31もクーラント42で湿潤して低温化することになり、前記化学的作用が進まなくなるような害を生じる。これを避けられるように、半導体ウエーハ10の研削面11を基本的に乾いた状態に維持することが望ましい。
【0030】
図2(a)は図1に示したクーラント噴射装置の要部正面図であり、砥石30等は省略している。図2(b)は図1に示したクーラント噴射装置の要部平面図である。
【0031】
図2に示すように、φ200mmのウエーハに対して、研削面11に対する噴射ノズル44の設定位置と角度に関しては、寸法Dが150mm、寸法Hが25mm、寸法Bが12mm、寸法Gが5mm、角度Aは15度に設定されている。
【0032】
また、クーラント42のクーラントは純水であり、噴射ノズル44の噴霧液粒あるいは噴射後の霧状液端の大きさは直径300μm、噴射中心軸Xからの拡散角度として角度Sは15度、角度Tは15度に、噴射圧力を1.6MPaとし、噴量は0.3リットル/分に設定されている。この設定により、クーラント42は研削面11を撥水して濡らすことがなく、削り屑6と摩擦熱を除去できる。
【0033】
つまり、砥石30にクーラント42を噴射しない。そして、研削面11のうち砥石30の外周から、はみ出した部分にだけクーラント42を勢い良く噴射することにより、クーラント42の水玉が撥水して、鏡面上を転がり落ちる際に、削り屑6と摩擦熱をいっしょに除去する。
【0034】
こうすることで、砥石30にメカノケミカル現象による、化学反応を起こすのに十分な温度を維持しながら、研削面11の洗浄冷却も効率良くできる。
【0035】
このように、クーラント42のクーラント液種、噴射角度、噴射中心軸から拡散角度、噴射圧力および噴射速度を所定範囲内に設定すれば、予め別工程により300番以上に研削加工された半導体ウエーハ10の研削面11は、撥水性が高まっているので、確実に撥水性を維持できる。
【0036】
そうすると、半導体ウエーハ10の研削面11は基本的に乾いた状態を維持し、鏡面仕上げを進める砥石30の化学的作用による鏡面仕上げの効果がクーラント42で弱められない。具体的にはクーラント42で洗い流されると化学的作用が阻害されて、研磨レートが0.05μm/minに低下するところを、クーラント42によって研削面11を濡らさずにメカノケミカル現象による、化学反応を起こすのに十分な温度を維持することで、研磨レートを0.15μm/minに確保し、かつスクラッチは0.1個/cm以下の高品位に鏡面仕上げができる。
【0037】
なお、クーラント42の噴射ノズル44に並行して、矢印51方向に空気を吹き付けるブロア管50を備え、クーラント42の噴射に空気の吹き付けを併用したので、乾いた状態を維持する条件を設定し難い場合、例えば、鏡面仕上げの程度が最終段階より手前で、研削面11に傷が多い場合も、研削面11を濡らそうとするクーラント42を、送風により吹き飛ばすことにより、研削面11の乾いた状態を容易に維持できる。
【0038】
従って、化学的作用が阻害されることはない。しかも、噴射ノズル44から噴射されたクーラント42が、研削面11を清浄維持し冷却する機能も阻害されない。すなわち、研削加工に伴って発生する切粉等の削り屑6はクーラント42で捕捉され、汚れたクーラント42は噴射の勢いで吹き飛ばされる。また、クーラント42がウエーハ上を通過する際に、伝熱によりウエーハの熱を奪う。または、クーラント42が蒸発する際に周囲の気化熱を奪うので、冷却効果も発揮できる。
【0039】
このように、本発明の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置およびその方法によれば、洗浄冷却媒体として優れたクーラント液種のクーラント42を用いて、研削面11を清浄に保ちながら冷却し、しかも、鏡面仕上げを進める砥石30の化学的作用による鏡面仕上げの効果がクーラント42で阻害されないように、砥石30に接触する研削面11は基本的に乾いた状態を維持できる。
【0040】
なお、本発明は、その技術思想の範囲内で種々の改良が可能であり、前述した実施の一形態の他にも多様な実施形態が考えられる。それらにおいて、鏡面仕上げを進める砥石30の化学的作用による鏡面仕上げの効果がクーラント42で弱められないように、砥石30を直接濡らさず、また、砥石30に接触する研削面11を基本的に乾いた状態で維持するため、研削面11が濡れないようにクーラント42をはじき飛ばすようにした場合は、全て本願発明に属することは当然である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように構成したので、本発明によれば、砥石にクーラントをかけず、さらに半導体ウエーハの研削面を基本的に乾いた状態で維持し、鏡面仕上げを進める砥石の化学的作用による鏡面仕上げの効果がクーラントで弱められることもなく、化学的作用が阻害されずに済む。しかも、噴射ノズルから噴射されたクーラントにより、前記研削面を清浄維持し冷却する機能も阻害されない。
【0042】
すなわち研削加工に伴って発生する切粉等の削り屑は、クーラントで捕捉され、汚れたクーラントは噴射の勢いで吹き飛ばされる。また、クーラントの伝熱、あるいはクーラントが蒸発する際に周囲の気化熱を奪うので、冷却効果も発揮できる。
【0043】
また、純水の物性により、微細な削り屑を吸着する洗浄効果が高く、水が蒸発する際に奪う気化熱が大きいので冷却効果が高い。
【0044】
さらに、前記クーラントの噴射に空気の吹きつけを併用したので、基本的に乾いた状態を維持する条件を設定し難い場合でも、例えば、鏡面仕上げの程度が最終段階より手前で、前記研削面に傷が多い場合も、前記研削面を濡らそうとするクーラントを、送風により吹き飛ばし、基本的に乾いた状態を容易に維持できる。
【0045】
なお、化学的作用のある砥石、特にシリカを砥粒とした砥石を用いることにより、前記メカノケミカル現象による鏡面仕上げの効果を、より一層確実にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置の要部を示す斜視図である。
【図2】(a)は図1に示したクーラント噴射装置の要部正面図であり、同図(b)は図1に示したクーラント噴射装置の要部平面図である。
【図3】(a)従来の半導体ウエーハ研削盤のクーラント供給装置の要部を示す斜視図であり、同図(b)は半導体ウエーハ研削盤の要部の縦断面略図である。
【符号の説明】
4,40液送部
6 削り屑
10 半導体ウエーハ
11 研削面
20 ロータリーテーブル
30 砥石
31 砥石面
32 ホルダ
41 液送管
42 クーラント
43 液圧ポンプ
44 噴射ノズル
45 底部パン
50 ブロア管
51,46,J,K 矢印
A,S,T 角度
B,D,G,H 噴射位置
X 噴射中心軸

Claims (14)

  1. 半導体ウエーハ(10)を保持するロータリーテーブル(20)と、
    前記ロータリーテーブル(20)に保持された半導体ウエーハ(10)の研削面(11)に対面して回転自在に軸支された砥石(30)と、を備えた半導体ウエーハ研削盤において、
    前記半導体ウエーハ(10)を清浄維持し前記研削面(11)を冷却するクーラント(42)を噴射する噴射ノズル(44)と、
    前記噴射ノズル(44)に前記クーラント(42)を供給する液送部(4)を備えたクーラント噴射装置であって、
    前記噴射ノズル(44)は、前記砥石(30)より外側部分に位置する前記研削面(11)に対し前記砥石(30)の外周から所定の間隔(G)を確保するように前記クーラント(42)を噴射することを特徴とする半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  2. 前記砥石(30)として化学的作用のある砥石を用いたことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  3. シリカを砥粒とした砥石を用いたことを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  4. 前記噴射ノズル(44)は前記研削面(11)で前記クーラント(42)が撥水されるようにクーラント(42)を噴射することを特徴とする請求項2または請求項3の何れか1項に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  5. クーラント液種、噴射角度(A)、噴射位置(B),(D),(H)、噴射中心軸(X)からの拡散角度(S),(T)、噴射圧力および噴射速度を選択可能な前記噴射ノズル(44)および前記液送部(4)を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  6. 前記クーラントは純水であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  7. 前記クーラント(42)の噴射ノズル(44)に並行して空気を吹き付けるブロア管(50)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射装置。
  8. 半導体ウエーハ(10)を保持するロータリーテーブル(20)と、
    前記ロータリーテーブル(20)に保持された半導体ウエーハ(10)の研削面(11)に対面して回転自在に軸支された砥石(30)と、を備えた半導体ウエーハ研削盤において、
    前記半導体ウエーハ(10)を研削加工する方法であって、
    液送部(4)から加圧供給したクーラント(42)を前記研削面(11)または前記研削面(11)の近傍に噴射ノズル(44)から噴射するにあたり、
    前記砥石(30)より外側部分に位置する前記研削面(11)に対し前記砥石(30)の外周から所定の間隔(G)を確保するように前記クーラント(42)を噴射することを特徴とする半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  9. 前記砥石(30)として化学的作用のある砥石を用いたことを特徴とする請求項8に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  10. シリカを砥粒とした砥石を用いたことを特徴とする請求項9に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  11. 前記研削面(11)で前記クーラント(42)が撥水されるようにクーラント(42)を噴射することを特徴とする請求項8〜請求項10の何れか1項に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  12. 前記研削面(11)で前記クーラント(42)が撥水され、かつ前記砥石(30)の外周から所定の間隔(G)を確保するようにクーラント液種、噴射角度(A)、噴射位置(B),(D),(H)、噴射中心軸(X)からの拡散角度(S),(T)、噴射圧力、噴射速度を設定したことを特徴とする請求項11に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  13. 前記クーラント(42)に純水を用いることを特徴とする請求項8〜請求項12の何れか1項に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
  14. 前記クーラント(42)の噴射に空気の吹き付けを併用したことを特徴とする請求項8に記載の半導体ウエーハ研削盤のクーラント噴射方法。
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