JP2004065486A - 指輪 - Google Patents

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JP2004065486A JP2002228170A JP2002228170A JP2004065486A JP 2004065486 A JP2004065486 A JP 2004065486A JP 2002228170 A JP2002228170 A JP 2002228170A JP 2002228170 A JP2002228170 A JP 2002228170A JP 2004065486 A JP2004065486 A JP 2004065486A
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Yukio Iwasaki
岩崎 行雄
Tadahiko Ito
伊藤 忠彦
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Takashima Sangyo KK
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Abstract

【課題】サイズを簡単に調整することができること。指輪全周に渡ってデザインを施したとしても、デザインに影響を与えることなくねサイズを調整することができること。
【解決手段】この指輪は、2つの貫通孔13,15が互いに平行に形成される複数個の連結部材1を、複数本の連結ピン2とスプリングとで環状に接続している。連結部材1は、1つの連結部材本体11で構成されており、切欠部12と、少なくとも2つの本体貫通孔13,13と、突出部14と、突出部貫通孔15と、を備える。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指輪に関する。
【0002】
【従来の技術】
指輪は、指が挿入される環状リングと、環状リングに取り付けられる台座と、この台座に固定される宝石と、で構成されたり、時には、よりシンプルに、指が挿入される環状リングのみで構成されているものもある。さらに他の指輪としては、環状リングに直接小さい宝石を埋め込んで固定したり、環状リングの表面にデザインを施したものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の指輪では、環状リングが貴金属材料で形成されているため、使用者の指の太さに合わせて環状リングのサイズを調整する必要がある。環状リングのサイズを大きくするためには、環状リングを加熱して切断した後、環状リングと同じ材料の基材を、その切断した部位の間に加熱溶接する必要がある。逆に、環状リングのサイズを小さくするためには、環状リングの一部を加熱切断した後、環状リングの切断部位同士を加熱溶接する必要がある。
【0004】
このような環状リングのサイズを調整する作業は、環状リングのデザインや宝石を加熱しないように行う必要がある。つまり、加熱個所は、大体2〜3mm、大きくても5mm程度の範囲とする必要がある。そのため、環状リングを加熱するための特殊なバーナなどの専門的な工具を使用する必要があり、且つ、そのような工具の使用に熟練した作業者に作業を依頼する必要がある。
【0005】
その結果、指輪を購入したとしても、その使用者は、指輪のサイズを調整してもらうために少なくとも数日間は待たなければならない。また、高価な指輪とは別に、高い加工費用を支払わなければならない。さらに、購入した後、指輪を宝石箱などにしまい、そのまま十数年経つことがある。購入して十数年も経つと、指が太くなったり、細くなったりして指輪のサイズが適切でなくなる場合がある。このように場合も、指輪のサイズを調整する必要が生じる。
【0006】
また、従来の指輪では、環状リングに、このようなサイズ調整をするための部分を設ける必要がある。そのため、従来の指輪では、環状リングの全周に渡ってデザインを施すことができない。逆に、環状リング全周に渡ってデザインを施した場合には、指輪のサイズを調整することができない。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、指輪のサイズを簡単に調整することができる指輪を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、指輪全周に渡ってデザインを施したとしても、デザインに影響を与えないように指輪のサイズを調整することができる指輪を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る指輪は、2つの貫通孔が互いに平行に形成される複数個の連結部材と、複数個の連結部材の中の1つの連結部材の貫通孔と他の連結部材の貫通孔とに挿入され、棒形状に形成された複数本の連結ピンと、を備え、複数個の連結部材を環状に接続したものである。
【0010】
この構成を採用すれば、指輪は、複数個の連結部材を複数本の連結ピンで環状に接続することで形成されている。そのため、たとえば、環状になっている複数の連結部材から連結ピンを1本抜いて、その間に新たな連結部材を追加することで、指輪のリングサイズを大きくすることができる。逆に、環状になっている複数の連結部材から連結ピンを2本抜いて、環の両端の連結部材同士を連結ピンで接続することで、指輪のリングサイズを小さくすることができる。
【0011】
したがって、指輪を構成する連結部材の個数を増減させることで、指輪のサイズを簡単に調整することができる。その結果、指が細い人でも、あるいは、指が細くない人であっても、さらには、指のサイズが変わってしまった人であっても、この指輪を指にはめて楽しむことができる。
【0012】
また、この構成を採用すれば、全ての連結部材にデザインを施したとしても、そのデザインを損なうことなく、指輪のサイズを調整することができる。
【0013】
本発明に係る他の指輪は、一端の中央部分に形成される切欠部、切欠部の両側に配置され、切欠部へ貫通する2つの本体貫通孔、他端側へ突出する突出部、および突出部を貫通する突出部貫通孔を備える複数個の連結部材と、棒形状に形成される複数本の連結ピンと、を備え、各連結部材の切欠部に他の連結部材の突出部を配置することで、2つの本体貫通孔と突出部貫通孔とを一直線状に配置するとともに各貫通孔に連結ピンを挿入し、これにより複数個の連結部材を環状に接続するものである。
【0014】
この構成を採用すれば、指輪は、複数個の連結部材を複数本の連結ピンで環状に接続することで形成されている。そのため、たとえば、環状になっている複数の連結部材から連結ピンを1本抜いて、その間に新たな連結部材を追加することで、指輪のリングサイズを大きくすることができる。逆に、環状になっている複数の連結部材から連結ピンを2本抜いて、環の両端の連結部材同士を連結ピンで接続することで、指輪のリングサイズを小さくすることができる。
【0015】
したがって、指輪を構成する連結部材の個数を増減させることで、指輪のサイズを簡単に調整することができる。その結果、指が細い人でも、あるいは、指が細くない人であっても、さらには、指のサイズが変わってしまった人であっても、この指輪を指にはめて楽しむことができる。
【0016】
また、この構成を採用すれば、全ての連結部材にデザインを施したとしても、そのデザインを損なうことなく、指輪のサイズを調整することができる。
【0017】
さらに、この構成を採用すれば、本体貫通孔は、連結部材自体に形成されている。したがって、たとえば、切欠部の換わりに他の突出部を設け、この他の突出部に本体貫通孔を設けた場合に比べて、本体貫通孔と突出部貫通孔との間隔を短くすることができる。その結果、各連結部材の幅を小さくすることができ、10個以上の連結部材で指輪を構成することができる。
【0018】
本発明に係る他の指輪は、さらに、突出部貫通孔の内径を、本体貫通孔の内径よりも大きく形成し、突出部貫通孔内には、本体貫通孔の内径よりも外形が大きなスプリングを配設し、スプリングに連結ピンを挿入するものである。
【0019】
この構成を採用すれば、突出部貫通孔内に配設されるスプリングは、本体貫通孔に挟まれるため、抜け落ちてしまうことはない。また、連結ピンは、スプリングから抜け落ちてしまうことはない。したがって、本体貫通孔の内径よりも細く連結ピンを形成したとしても、連結ピンが本体貫通孔から抜け落ちてしまうことはない。
【0020】
本発明に係る他の指輪は、さらに、連結ピンは、本体貫通孔の内径および突出部貫通孔の内径よりも小さな外径であるとともに、その長さ方向において若干曲がっているか、あるいは、波打った曲線形状であるものである。
【0021】
この構成を採用すれば、連結ピンが、本体貫通孔の内径や突出部貫通孔の内径よりも小さな外径であるので、軽い力で連結ピンを本体貫通孔や突出部貫通孔へ挿入したり、抜いたりすることができる。また、連結ピンは、その長さ方向において若干曲がっているか、あるいは、波打った曲線形状であるので、連結ピンを本体貫通孔および突出部貫通孔内に保持させることができる。
【0022】
本発明に係る他の指輪は、さらに、本体貫通孔は、直径が0.6〜1.0mmであるとともに、連結部材は、1.2〜2.3mmの厚さであるものである。
【0023】
この構成を採用すれば、ガラスなどの脆い材料を使用して連結部材を形成したとしても、指輪として使用することができる強度を確保することができる。また、連結部材の厚さが2.3mm以下なので、他の指輪と比べても遜色ない美しさを得ることができる。
【0024】
そして、このように連結ピンを本体貫通孔の内径よりも細く形成することで、連結ピンに対して比較的強く押し込む力を作用させる必要がなくなるので、連結ピンを曲げてしまうことを効果的に抑制することができる。また、連結ピンに回転力を加えながら押し込むことで、スプリングの内径を広げつつスプリング内に連結ピンへ挿入することができる。これにより、連結ピンを押し込む力を小さくすることができる。
【0025】
本発明に係る他の指輪は、さらに、突出部の根元の両側それぞれに、補強部を設けるものである。
【0026】
この構成を採用すれば、連結部材本体と突出部との接続部位に作用する応力の集中を抑制することができる。その結果、ガラスなどの脆い材料を使用して連結部材を形成したとしても、指輪として使用するには十分な強度を確保することができる。
【0027】
本発明に係る他の指輪は、さらに、突出部の先端部を面取りするとともに、切欠部が、突出部の外形形状と略同一形状となるように形成されているものである。
【0028】
この構成を採用すれば、連結部材本体の切欠部の両側となる部位の間に作用する応力の集中を抑制することができる。その結果、ガラスなどの脆い材料を使用して連結部材を形成したとしても、指輪として使用するには十分な強度を確保することができる。
【0029】
本発明に係る他の指輪は、さらに、複数個の連結部材の中の少なくとも1つには、宝石その他の装飾部材が取り付けられ、又は、文字、図形若しくは模様が形成されているものである。
【0030】
この構成を採用すれば、指輪としての装飾を高めることができる。
【0031】
本発明に係る他の指輪は、さらに、連結部材の外側面に、カバーを配置するものである。
【0032】
この構成を採用すれば、連結部材自体の形状や材料に左右されることなく、指輪表面に任意のデザインを施すことができる。また、カバーを連結部材の外側面に形成することで、各連結部材の強度を向上させることができる。
【0033】
スプリングを有する本発明に係る他の指輪は、さらに、連結ピンの一端部あるいは両端部の角には、連結ピンの端面の大きさがスプリングの内径よりも小さくなるようにテーパ面が形成されるものである。
【0034】
この構成を採用すれば、連結ピンの先端部がスプリング内に挿入されている状態から押し込む力を加えることができるので、スムースに連結ピンをスプリング内に押し込むことができる。
【0035】
スプリングを有する本発明に係る他の指輪は、さらに、連結ピンの一端部あるいは両端部に溝が形成されているものである。
【0036】
この構成を採用すれば、溝にドライバーなどの先端を差し込んで回すことで、連結ピンに簡単に回転力と押し込む力とを加えることができる。
【0037】
本発明に係る指輪および他の指輪は、さらに、連結部材の1個の、指輪の環に沿った方向の長さが2〜5mmであるものである。
【0038】
この構成を採用すれば、複数個の連結部材を環状に接続することで、指の外周面に沿った好適な環形状の指輪を形成することができる。連結部材が5mmよりも大きくなると、各連結部材自体の形状が強調され過ぎてしまい、複数の連結部材の全体として得られる指輪としての美観を得難くなってしまう。逆に、連結部材が2mmよりも小さくなると、本体貫通孔や突出部貫通孔を好適に形成することが難しく、さらに、指輪として使用したときの強度を確保できなくなってしまう。
【0039】
本発明に係る他の指輪は、さらに、突出部の先端から、隣接する切欠部の先端までの長さと、突出部自体の長さとの比を、10:7〜10:9の範囲に設定したものである。
【0040】
この構成を採用すれば、連結部材の強度として、指輪として使用することができる強度を確保することができる。たとえば、突出部の先端から、隣接する切欠部の先端までの長さと、突出部自体の長さとの比が、10:7よりも大きくなると、必然的に、1つ1つの連結部材の長尺方向の長さが長くなる。連結部材の長尺方向の長さが長くなると、必然的に、環状に連結したときに各連結部材に作用する応力の絶対値が大きくなってしまう。その結果、突出部の根元付近で連結部材に亀裂が入ったり、壊れたりし易くなってしまう。逆に、突出部の先端から、隣接する切欠部の先端までの長さと、突出部自体の長さとの比が、10:9よりも小さくなると、1つ1つの連結部材の長尺方向の長さは短くすることができる。しかしながら、そもそもの連結部材の強度が弱くなり過ぎてしまうため、突出部の根元付近で連結部材に亀裂が入ったり、壊れたりし易くなってしまう。
【0041】
本発明に係る他の指輪は、さらに、突出部貫通孔の内径を、本体貫通孔の内径よりも大きく形成し、複数の突出部貫通孔の全てまたはその一部の孔に、本体貫通孔の内径よりも大きな外形を有するチューブを配設し、チューブに連結ピンを挿入するものである。
【0042】
この構成を採用すれば、突出部貫通孔内に配設されるチューブは、本体貫通孔に挟まれるため、抜け落ちてしまうことはない。また、連結ピンは、チューブから抜け落ちてしまうことはない。したがって、本体貫通孔の内径よりも細く連結ピンを形成したとしても、連結ピンが本体貫通孔から抜け落ちてしまうことはない。
【0043】
そして、このように連結ピンを本体貫通孔の内径よりも細く形成することで、連結ピンに対して比較的強く押し込む力を作用させる必要がなくなるので、連結ピンを曲げてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0044】
チューブを有する本発明に係る他の指輪は、さらに、チューブは、プラスチック、塩化ビニルなどの弾性材料で形成され、連結部材は、10個から30個で構成されているものである。
【0045】
この構成を採用すれば、チューブが弾性変形することによって、指輪のサイズを微調整することができる。
【0046】
その結果、たとえば、指のサイズが、単に連結部材の個数を増減するだけでは指輪をはめるために連結部材を1つ多くしなければならず、その結果として指輪をはめた状態で若干指輪が緩くなってしまうような場合であったとしても、連結部材を余分に1つ追加すること無しに、指輪を指にはめて且つ指輪を指にしっかりとフィットさせることができる。また、簡単に、指輪を指から外すことができる。
【0047】
また、指の第二関節のサイズと、指の第二関節と根元との間のサイズとに大きなサイズ差があるような場合であっても、連結部材を余分に1つ追加すること無しに、指輪を指にはめて且つ指輪を指にしっかりとフィットさせることができる。また、簡単に、指輪を指から外すことができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る指輪を、図面に基づいて説明する。
【0049】
実施の形態1.
【0050】
図1は、本発明の実施の形態1に係る指輪を示す側面図である。
【0051】
実施の形態1に係る指輪は、22個の連結部材1と、22本の連結ピン2と、22個のスプリング3(図1では省略)と、を有する。22個の連結部材1は、22本の連結ピン2で環状に連結されている。なお、この連結部材1、連結ピン2およびスプリング3の個数は、22個よりも多くても少なくてもよい。
【0052】
図2(A)は、図1に示す指輪を構成する1個の連結部材1を示す平面図である。図2(B)は、1個の連結部材1の側面図である。図2(C)は、図2(A)の連結部材1のA−A断面図である。
【0053】
連結部材1は、1つの板形状に形成されている連結部材本体11で形成されている。連結部材1は、連結部材本体11の長尺方向一端部16の略中央部に形成され、連結部材1の一端部16側を二又状とする1つの切欠部12と、連結部材本体11の短尺方向の両側面から切欠部12へ貫通する2つの貫通孔としての本体貫通孔13,13と、連結部材本体11の長尺方向他端部の両側方が切り抜かれた側方切欠部17,17が設けられることで略中央部から突出するように形成された1つの突出部14と、突出部14を貫通する1つの貫通孔としての突出部貫通孔15と、を備える。
【0054】
なお、連結部材本体11の長尺方向は、指輪としては、指輪の周方向に相当し、連結部材本体11の短尺方向は、指輪としては、指輪の幅方向に相当する。また、突出部貫通孔15の内径R2は、本体貫通孔13の内径R1よりも大きく形成されている。スプリング3の外径R3は、突出部貫通孔15の内径R2よりもわずかに小さく、且つ、本体貫通孔13の内径R1よりも大きく形成されている(R1<R3<R2)。
【0055】
連結部材1は、たとえば、金、銀、プラチナなどの貴金属材料や、黄銅などの基材に貴金属材料をめっき処理を施したものなどで形成することができる。その他にも、連結部材1は、チタン、セラミック、透明なガラスなどの材料で形成しても良い。
【0056】
突出部14の外形形状は、切欠部12の内径形状と相似する略長方形の形状に形成する。突出部14は、切欠部12よりもわずかに一回り小さく形成する。これにより、1つの連結部材1の突出部14を他の連結部材1の切欠部12に配置した状態において、突出部14と切欠部12を囲む連結部材本体11との間に大きな隙間が形成されなくなる。その結果、連結部材1同士の一体感を持たせることができる。なお、隙間としては、10〜500μm、好ましくは50〜300μmとする。
【0057】
なお、突出部14の長さを切欠部12の長さよりもずっと短くしたり、突出部14の形状と切欠部12の形状とを互いに異なる形状としてもよい。この場合には、1つの連結部材1の突出部14を他の連結部材1の切欠部12に配置した状態において、連結部材1同士の間に隙間や穴や段差が形成される。このように構成すると、指輪全体として立体感を持たせることができる。
【0058】
2つの本体貫通孔13,13は、直線状に配置されるとともに、この2つの本体貫通孔13,13と、1つの突出部貫通孔15とは、互いに平行に形成される。連結部材本体11の長尺方向一端部(一端部)16から本体貫通孔13までの距離L1は、連結部材本体11の肩部18から突出部貫通孔15までの距離L2にわずかに大きな距離となるようにしている。これにより、1つの連結部材1の切欠部12に、他の連結部材1の突出部14を配置すると、1つの連結部材1の2つの本体貫通孔13の中心軸と、他の連結部材1の突出部貫通孔15の中心軸とが、一直線に並ぶことになる。また、肩部18と長尺方向一端部16とが当接または近接して配置されることになる。
【0059】
図3(A)は、図1中の連結ピン2を示す正面図である。図3(B)は、図1中の連結ピン2を示す側面図である。
【0060】
連結ピン2は、円柱形状の棒形状に形成されている。連結ピン2の太さは、本体貫通孔13の内径R1と同じ外径かあるいは若干細い外径R5に形成されている。連結ピン2の長さは、連結部材本体11の短尺方向の長さと等しいあるいはそれよりも少しだけ短く形成すればよい。これにより、連結ピン2の全体を連結部材1内に納めることができる。連結ピン2は、ステンレス、その他の材料で形成することかできる。なお、この実施の形態1では、連結ピン2の外径R5を0.9mmとしているが、強さや小型化を考慮すると、外径R5は0.5〜1.0mmが好ましい。
【0061】
突出部貫通孔15は、上述したように、本体貫通孔13よりも少し大きい直径に形成され、突出部貫通孔15内には、スプリング3が配設される。
【0062】
スプリング3は、図4に示すように、バネ線をコイル状に形成したものである。バネ線には0.1〜0.2mmの太さのもの、たとえば0.16mmのものを使用すればよい。
【0063】
そして、スプリング3の外径R3は、本体貫通孔13の内径R1よりも大きく形成する。これにより、突出部貫通孔15の中心軸と2つの本体貫通孔13の中心軸とが一直線になった状態では、スプリング3が突出部貫通孔15内においてスプリング3がその軸方向に移動したとしても、本体貫通孔13の切欠部12側の側面に当接する。そのため、本体貫通孔13からスプリング3が抜け落ちてしまうことはない。
【0064】
スプリング3の内径R4は、連結ピン2の外径R5に比べてわずかに小さい値とされている。このため、連結ピン2を入れるときは、スプリング3をわずかに拡径しながら挿入でき、一方、一旦挿入すると、連結ピン2はスプリング3との摩擦係合によって簡単には抜けなくなる。スプリング3の長さは、突出部貫通孔15の長さと同じ長さあるいはそれよりも若干短ければよい。
【0065】
ところで、指輪としての大きさやデザインを考慮した場合、指輪の太さ(幅)に相当する連結部材1(連結部材本体11)の短尺方向の長さは、2mm以上で、10mm以下とするのがよい。特に、手が小さくて細い女性用の指輪としては、5mm以下とするのが好まれる。また、スプリング3の挿入を考慮すると、3mm以上とするのが好ましい。
【0066】
また、指輪としての大きさやデザインを考慮した場合、各連結部材1における本体貫通孔13の中心と突出部貫通孔15の中心との間隔は、1mm以上、6mm以下とするのがよい。特に、手が小さくて細い女性用の指輪としては、3mm以下とのものが好まれる。また、連結部材1の強さを考慮すると、1.5mm以上とするのが好ましい。
【0067】
さらに、指輪としての大きさやデザインを考慮した場合、各連結部材1の厚さは、1.2mm以上、3mm以下とするのがよい。特に、手が小さくて細い女性用の指輪としては、1.2〜2.3mmの薄いものが好まれる。この実施の形態では、厚さを2.1mmとしている。
【0068】
このような指輪に求められる嗜好性を考慮すると、指輪に用いる連結部材1(連結部材本体11)は、できるだけ短尺方向の長さおよび長尺方向の長さが短く、且つ、できるだけ薄く形成する必要がある。
【0069】
そこで、この実施の形態1では、図5に示すように、連結部材本体11の2つの本体貫通孔13の内径R1を、1.3mmに形成している。これにより、ガラスなどの脆い材料を使用して連結部材1を形成したとしても、連結部材1の厚さを2.1mmに収めつつ、指輪として使用することができる強度を確保することができる。また、連結部材の厚さが2.3mm以下になれば、他の指輪と比べても遜色ない美しさを得ることができる。
【0070】
また、連結ピン2の外径R5は、上述したように本体貫通孔13よりも0.1mm小さい0.9mmに形成している。これにより、連結ピン2は、本体貫通孔13内において自由に回転できる。このように外径R5は、内径R1より0.1mm小さい値とするのが好ましい。このため、連結ピン2の外径R5を0.5〜1.0mmとすると、本体貫通孔13の内径R1は、0.6〜1.1mmとされる。スプリング3の内径R4は、上述したように、連結ピン2の外形とほぼ同じ内径あるいはそれよりも若干小さな径に形成する。これにより、スプリング3内に挿入されている連結ピン2が、スプリング3から抜け落ちてしまうことはない。
【0071】
次に、この実施の形態1に係る2つの連結部材1を、1本の連結ピン2で接続する仕方を、図5を参照しながら、説明する。
【0072】
2つの連結部材1を1本の連結ピン2で接続する場合、まず、一方の連結部材1の突出部貫通孔15に、スプリング3を挿入する(図5(A)参照)。次に、このスプリング3が挿入されている突出部14を、他方の連結部材1の切欠部12に配設する(図5(B)参照)。これにより、一方の連結部材1の突出部貫通孔15と、他方の連結部材1の2つの本体貫通孔13とは、一直線に並ぶ。
【0073】
次に、一直線に並んでいる2つの本体貫通孔13および1つの突出部貫通孔15へ、連結ピン2を挿入する(図5(C)参照)。このとき、連結ピン2には、スプリング3のバネ線の巻方向に沿った方向へ回す回転力を加えながら、軽く押し込むように力を加える。
【0074】
スプリング3は、バネ線がコイル状に巻かれたものである。そのため、バネ線の一端が固定された状態で、バネ線の他端に、バネ線の巻き方向に沿った方向の回転力が加えられると、スプリング3の内径が広がり、スプリング3の内径R4は大きくなる。
【0075】
したがって、連結ピン2を一方側の本体貫通孔13から軽く押し込むと、スプリング3の他端側となるバネ線の端部は、他方の本体貫通孔13の周囲の面に食い込んで一時的に固定される。また、このようにスプリング3の他端側が周囲の面で固定された状態で、連結ピン2に、スプリング3のバネ線の巻方向に沿った方向へ回す回転力を加えると、スプリング3の内径R4は広がる。その結果、連結ピン2は、内径R4が広がっているスプリング3内に、軽い押し込み力で、スムーズに押し込むことができる。また、連結ピン2は、本体貫通孔13の内径R1よりも小さい外径R5に形成されているので、これらの間で挿入時に摩擦力が発生してしまうこともない。なお、このようにスプリング3を広げるため、スプリング3の外径R3は、突出部貫通孔15の内径R2よりも少し小さく形成するとよい。以上のようにして、連結ピン2とスプリング3とによって2つの連結部材1が接続される(図5(D)参照)。
【0076】
その結果、この実施の形態1では、弱い押し込み力で、連結ピン2を、2つの本体貫通孔13、1つの突出部貫通孔15およびスプリング3内に挿入することができる。それゆえ、この実施の形態1では、連結ピン2としては太さ0.9mmと非常に細いものを使用するにもかかわらず、これを挿入する際に座屈させてします危険性が殆ど無くなる。同様に、連結部材1自体にも不要な力を加えてしまうことがないので、ガラスなどの割れ易い材料で連結部材1を形成しているような場合であっても、連結部材1を破壊し難くなる。
【0077】
そして、22個の連結部材1を、22本の連結ピン2と22個のスプリング3とを利用して連結することで、指輪を形成することができる。
【0078】
なお、3つの貫通孔13,13,15に連結ピン2を挿入する場合、上述したように、連結ピン2には、スプリング3の内径R4を拡げるための力を加える必要がある。そのため、たとえば、連結ピン2とほぼ同径の円柱形状の冶具を連結ピン2に当接させて、この冶具を小型のハンマーで軽く叩くようにして、連結ピン2を3つの貫通孔13,13,15に挿入するようにしてもよい。これにより、連結ピン2を、スプリング3および3つの貫通孔13,13,15にスムーズに挿入することができる。
【0079】
このように、切欠部12に突出部14を配置し、一直線に位置決めされている2つの本体貫通孔13および1つの突出部貫通孔15(スプリング3)に連結ピン2を挿入することで、2つの連結部材1を1つの連結ピン2で連結することができる。また、この連結作業を繰り返して、22個の連結部材1を、22本の連結ピン2と、22個のスプリング3とで連結することで、図1に示す指輪を形成することができる。
【0080】
この実施の形態1に係る指輪は、複数の連結部材1を、連結ピン2とスプリング3とで環状に連結することで形成されている。そのため、たとえば、環状になっている複数の連結部材1から連結ピン2を1本抜いて、その間に新たな連結部材1を追加することで、指輪のリングサイズを大きくすることができる。逆に、環状になっている複数の連結部材1から連結ピン2を2本抜いて、1個の連結部材1を取り去りね環の両端の連結部材1同士を連結ピン2で接続することで、指輪のリングサイズを小さくすることができる。
【0081】
このように指輪を構成する連結部材1の個数を増減させることで、指輪のサイズを大きくしたり小さくしたりすることができる。このため、専門家に依頼することなく、自分自身で簡単に指輪のサイズを変更することができる。この結果、指が細い人でも、あるいは、指が細くない人であっても、指輪の購入時点ですぐに指輪をはめて楽しむことができ、さらには、指のサイズが変わってしまった人であっても、簡単に指輪のサイズを調整して、この指輪を指にはめて楽しむことができる。
【0082】
さらに、この実施の形態1に係る指輪では、連結部材1同士を連結するために、連結部材1に設ける2種類の貫通孔13,15の中の一方を、連結部材本体11に形成している。また、この連結部材本体11に形成された本体貫通孔13は、切欠部12に連通している。したがって、たとえば、連結部材本体11の両側それぞれに突出部を形成し、これら突出部それぞれに貫通孔を形成した場合に比べて、連結部材1としての強度を維持しながら、連結部材1の長尺方向の長さを短くすることができる。また、本体貫通孔13と突出部貫通孔15との間隔も短くなる。その結果、各連結部材1の長尺方向の長さを短くすることができ、10個以上の連結部材1で指輪を構成することができる。
【0083】
実施の形態2.
【0084】
図6は、本発明の実施の形態2に係る連結部材1の構成を示す平面図である。
【0085】
この連結部材1では、突出部14の根元(肩部18と突出部14とが接続される部分)の両側それぞれに、略三角柱形状の補強部31が設けられている。突出部14の先端部の両角は、面取り32がなされている。
【0086】
そして、切欠部12は、連結部材本体11の長尺方向一端部16,16および切欠部12で構成される形状が、肩部18,18、2つの補強部31および突出部14で構成される外形形状と略同一形状となるように、形成されている。
【0087】
これ以外の指輪の構成要素および作り方は、実施の形態1に係る指輪の構成要素と同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。
【0088】
そして、このように肩部18と突出部14とが接続されることで形成される2つの角それぞれに、略三角柱形状の補強部31を設けることで、突出部14の根元が太くなる。このため、連結部材本体11の二又状部分と突出部14との間の幅が狭くなっている部分の強度が向上する。連結部材1を曲げようとする力によって、連結部材本体11の二又状部分と突出部14との間のその幅狭となっている部分に作用してしまう、まげ応力やねじり応力の集中を低減することができる。
【0089】
また、突出部14の先端部の両角を斜めに面取り32をすることで、突出部14を切欠部12に挿入し易くなる。また、この面取り32に対応する斜面部34を設けることで、二又状部分と突出部14との間の幅狭部分が広くなり、連結部材本体11の強度が向上する。連結部材1を曲げようとする力によって、連結部材本体11の切欠部12の両側となる部位(=幅が狭くなっている部分)の間に作用してしまう、まげ応力やねじり応力の集中を低減することができる。
【0090】
したがって、たとえば、本体貫通孔13の中心と突出部貫通孔15の中心との間隔が3mm以下であり、且つ、本体貫通孔13や突出部貫通孔15の直径が1mm以上であるとしても、連結部材本体11の二又状部分と突出部14との幅狭部分に作用する応力の集中を抑制し、このような曲げ応力やねじり応力によって連結部材1が破損してしまうことを効果的に抑制することができる。
【0091】
別な言い方をすれば、突出部14の根元と切欠部12の最深部との間の距離Aが1mm以下になってしまうような場合であっても、二又状部分33,33や突出部14に力が加わったとしても、連結部材本体11の二又状部分と突出部14との間の幅狭部分に作用する応力の集中が抑制され、このような曲げ応力やねじり応力によって連結部材1が破損してしまうことを効果的に抑制することができる。特に、ガラスなどの脆い材料を使用して連結部材1を形成したとしても、指輪として使用するには十分な強度を確保することができる。また、この実施の形態では、切欠部12の入口部分にも開口側が徐々に広くなるテーパ部35を設けている。このように、この実施の形態では、補強部31、面取り32、斜面部34およびテーパ部35を設けているが、これらのいずれか1つまたは複数を設けるようにしてもよい。
【0092】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。たとえば、上述の各実施の形態では、連結部材本体11は、角型の板形状に形成されている。この他にもたとえば、連結部材本体は、それを連結して指輪を形成した場合に、指輪の内径が円あるいは楕円形状となるように全体的に指輪の内接円に沿って湾曲した形状であってもよい。また、連結部材本体の平面形状は、円形状であっても、三角形形状であっても、花や蝶などの形をモチーフした形状であってもよい。
【0093】
上述の各実施の形態では、切欠部12および突出部14は、略長方形の形状に形成されている。この他にもたとえば、切欠部および突出部は、三角形形状に形成されても良い。また、図7に示すように、台形形状の切欠部41および突出部42としてもよい。切欠部および突出部を、三角形形状あるいは台形形状とすることで、補強部31を設けた場合と同様の効果を期待することができる。
【0094】
上述の各実施の形態では、連結部材1には、切欠部12と突出部14とが1組だけ形成されている。この他にもたとえば、図8(A)に示すように、各連結部材1には、複数の突出部14,14および複数の切欠部12,12を櫛歯状に複数組形成してもよい。さらに、図8(A)に示すように、複数の突出部14,14それぞれに、スプリング3a,3bを配設してもよい。
【0095】
上述の各実施の形態では、連結部材1は、連結部材本体11のみの1部材で構成されている。この他にもたとえば、図8(B)に示すように、各連結部材1は、外側部材1bと、内側部材1aとの二部材で構成されてもよい。外側部材1bは、略H型の外形形状に形成され、H型の一方の長尺方向に突出する2つの部位43,43それぞれに本体貫通孔13が形成され、さらに、H型の他方の長尺方向に突出する2つの部位44,44それぞれに連結貫通孔45が形成されたものである。なお、H型の一方の長尺方向に突出する部位43の長さと、H型の他方の長尺方向に突出する部位44の長さとは、一致していなくてよい。内側部材1aは、外側部材1bの長尺方向に突出する2つの部位44,44(43,43)の間に入る幅の長方形の板に、その短尺方向に沿って平行に、突出部貫通孔15と連結貫通孔46とが形成されたものである。内側部材1aの連結貫通孔46と外側部材1bの連結貫通孔45,45とが一直線状となるように、且つ、外側部材1bから内側部材1aが突出するように、外側部材1bの長尺方向に突出する2つの部位44,44間に内側部材1aを配置し、これら連結貫通孔45,46,45に連結ピン2を挿入する。外側部材1bと連結した状態で、内側部材1aの外側部材1bから突出している部分が、この連結部材1の突出部14となる。
そして、この突出部14の突出部貫通孔15と、外側部材1bの本体貫通孔13,13とを、連結ピン2で連結することで、複数の連結部材1を連結することができる。
【0096】
上述の各実施の形態では、22個の連結部材1を連結することで1つの指輪を構成している。この他にもたとえば、22個以下のたとえば10個の連結部材を連結することで1つの指輪を構成しても、22個以上のたとえば30個の連結部材1を連結することで1つの指輪を構成してもよい。また、1つの指輪に使用される複数個の連結部材は、その中の一部あるいは全てが互いに異なる形状であってもよい。複数個の連結部材本体の中の一部あるいは全てを互いに異なる形状としてもよい。
【0097】
特に、一部の連結部材本体の長尺方向の幅を広くするとともに、その連結部材本体の外側面上に宝石その他の装飾部材を取り付けてもよい。
【0098】
さらに、連結部材本体の表面には、文字、図形、模様などをつけてもよい。文字としては、たとえば、十二支、十干、梵字、古代文字、名前、住所、アルファベットなどが挙げられる。図形としては、家紋、記号、マークなどが挙げられる。模様としては、波模様などが挙げられる。他にも、連結部材本体の外側面(指輪にしたときに指輪の表面となる面)には、図9に示すように、カバー51を一体的に設けたり、貼り付けてもよい。これにより、連結部材自体の形状や材料に左右されることなく、指輪表面に任意のデザインを施すことができる。なお、このカバー51を一体的に設ける場合は、連結部材と同一の材料としたり、カバー51部分のみ異なる材料としてもよい。このカバー51を連結部材1の外側面に形成することで、各連結部材の強度も向上する。
【0099】
上述の各実施の形態や変形例では、連結ピン2は、円柱形状に形成されている。この他にもたとえば、図10に示すように、連結ピンの両端部にテーパ面61を形成してもよい。特に、連結ピン2の端面62の大きさがスプリング3の内径よりも小さくなるようにこのテーパ面61を形成することで、連結ピン2の先端部をスプリング3内に挿入した状態から押し込む力を加えることができるので、連結ピンの外径R5よりもスプリング3の内径R4が小さい場合であったとしても、スムーズに連結ピン2をスプリング3内に押し込むことができる。なお、テーパ面61は、連結ピン2の一方の端部だけに形成してもよい。
【0100】
この他にもたとえば、図11に示すように、連結ピン2の一端部あるいは両端部に溝71を形成してもよい。この溝71にたとえばドライバーの先端を差し込んでドライバーを回すことで、連結ピン2に簡単に回転力と押し込む力とを加えることができる。
【0101】
なお、連結ピン2を非常に細く形成した場合には、このような溝71を形成することが難しい場合がある。そのような場合には、図12に示すように連結ピン2の一端部に、連結ピン2よりも太いヘッド部81を形成し、このヘッド部81に溝71を形成すればよい。さらに、ヘッド部81を六角形や四角形に形成したり、ヘッド部81の外周面に突起や溝を形成しても良い。このようにヘッド部81自体に角や突起などを形成することで、溝71を形成しなくとも、簡単に連結ピンを回すことができる。
【0102】
他にもたとえば、連結ピン2自体を六角柱や四角柱に形成するとともに、この六角柱や四角柱と適合する穴が形成された工具を用いて連結ピン2を回すようにしても良い。連結ピン2にヘッド部81を形成した場合には、そのヘッド部81が連結部材1の側面から突出してしまい、指輪の外観を変えてしまうことになってしまうが、このように連結ピン2自体を、角を有する棒形状とする場合には指輪の外観を変えてしまうことがない。そのため、ヘッド部81を設けた場合に比べて、作業性の向上と、デザインの自由度とを高度に両立することができる。
【0103】
さらに他にもたとえば、図13に示すように、連結ピン2の外周面に、スプリング3と同じ巻方向のねじ溝91を形成しても良い。これにより、連結ピン2に対して回す力を加えるだけで、連結ピン2をスプリング3に、よりスムーズに挿入することができる。なお、連結ピン2の外周面に形成するねじ溝91のピッチは、スプリング3の巻線のピッチと同一であっても良いが、異なっていても良い。
【0104】
特に、連結ピン2の外周面に形成するねじ溝91のピッチが、スプリング3の巻線のピッチよりも大きい場合には、連結ピン2は、スプリング3を伸ばしながらスプリング3に挿入されることになる。その結果、スプリング3の縮もうとする力で、連結ピン2とスプリング3との間の回転を阻止することができる。それゆえ、連結ピン2をスプリング3によりスムーズに挿入することができるとともに、挿入後に、スプリング3から連結ピン2が抜け落ちてしまうことを効果的に抑制することができる。
【0105】
上述の各実施の形態や変形例では、連結ピン2を貫通させることで複数の連結部材1を連結している。この他にもたとえば、図14に示すように、説明してきた連結ピン2を二つに分け、2つの連結ピン101を各本体貫通孔13から挿入し、2つの連結ピン101をスプリング21で接続するようにしてもよい。
【0106】
また、上述の各実施の形態では、内径R4が一定であるスプリング3を使用している。この他にもたとえば、図15に示すように、その一部111がその他の部分よりも絞り込まれたスプリング21を使用しても良い。このようなスプリング21では、その絞り込まれた部位111で、連結ピン2を強固に保持することができるので、挿入後にスプリング21から連結ピン2が脱落し難くなる。
【0107】
また、図16に示すように、スプリング21に挿入した状態で、スプリング21の絞り込まれた部位111と位置する部位に溝112を形成した連結ピン24としても良い。これにより、スプリング21および連結ピン24に無用なストレスを与えてしまうことなく、連結ピン24を強固に保持することができる。さらに、このような溝112を連結ピン24に形成する場合、その溝112の両側にテーパ面113を形成するとよい。これにより、溝112から絞り込まれた部位111が外れやすくなり、より小さい力で、スプリング21から連結ピン24を抜くことができる。
【0108】
上述の各実施の形態や変形例では、突出部貫通孔15にスプリング3,21を挿入している。この他にもたとえば、図17に示すように、突出部貫通孔15に、プラスチック、塩化ビニルなどのチューブ121を挿入してもよい。特に、透明な材料でチューブ121を形成することで、連結部材1を透明なガラスなどで形成した場合において、指輪の透明感を向上させることができる。このようなチューブ121を利用する場合、その内径R6は、連結ピン2,2A,101の外径に比べ、100分の2程度小さい値を採用するのが好ましい。このようにすると、連結ピンの挿入がし易く且つ連結ピンの保持力も十分なものとなる。
【0109】
このように、突出部貫通孔15に、プラスチック、塩化ビニルなどの弾性材料からなるチューブ121を挿入した場合、弾性材料からなるチューブ121は、スプリング3,21に比べて柔らかい材料であるためその径方向において潰れ易い。そのため、このようなチューブ121を各突出部貫通孔15に挿入することで、連結ピン2,2Aや本体貫通孔15に政策誤差が生じてもこの誤差を吸収し易いものとなる。また、たわみ量が大きくなるチューブ121を採用することで、指輪としてサイズの許容範囲が広くなる。具体的には、たとえば、通常の指輪のリングサイズにおいて、10個から30個の連結部材1とそれと同数のチューブ121とを使用することで、指輪の内径にして1〜2mm程度のサイズ調整が可能となる。
【0110】
たとえば、連結部材1の個数を増減するだけで、指輪のサイズを調整した場合には、指輪をはめた状態で若干指輪が緩くなってしまうような場合であったとしても、連結部材1を1つ減らして、チューブ121をつぶすように指輪の内径を広げながら、指輪を指に挿入することで、指輪を指にしっかりとフィットさせることができる。また、チューブ121の伸び縮み作用を利用して、簡単に、指輪を指から外すことができる。
【0111】
また、指の第二関節のサイズと、指の第二関節と根元との間のサイズとに大きなサイズ差があるような場合であっても、チューブ121を利用した場合には、連結部材1を余分に1つ追加すること無しに、指輪を指にはめて且つ指輪を指にしっかりとフィットさせることができる。また、チューブ121とスプリング3,21とを混在させて利用することで、よりフィットしたもので、且つ、その指輪の径が必要以上に変化することの無い指輪とすることができる。
【0112】
なお、上述の各実施の形態や変形例に係る指輪の連結部材1では、突出部貫通孔15内にスプリング3,21(チューブ121)を配置する構成とし、且つ、連結ピン2,2A,101を、その長さ方向において、真直ぐな直線形状としたが、連結ピン2,2A,101を若干曲がったものとしたり、波打った曲線形状のものとし、スプリング3,21やチューブ121を設けないようにしてもよい。このように、連結ピン2,2A,101が曲がっていたり、波打っていたりする場合、連結ピン2,2A,101の外径を、本体貫通孔13の内径R1および突出部貫通孔15の内径R2よりも小さく形成し、且つ、両内径R1,R3を同一径としたとしても、連結ピン2,2A,101を3つの貫通孔13,15,13内に保持させることができる。
【0113】
また、本体貫通孔13の内径R1と突出部貫通孔15の内径R2とを同一とし、一方、連結ピン2の外径R5をそれらの内径R1,R2と略同一とし、連結ピン2の外周部と各貫通孔13,15の内周部との間に発生する摩擦によって連結ピン2が抜けないようにしてもよい。また、連結ピン2の外径R5と突出部貫通孔15の内径R2とを略同一とし、連結ピン2の外周部と突出部貫通孔15の内周部との摩擦力で連結ピン2が抜けないようにしてもよい。また、各実施の形態における連結ピン2,2A,101としては、その外周部に樹脂材やゴム材などの弾性部材を被覆するようにしてもよい。また、図10〜図13の連結ピン2の変形例は、本明細書で説明した全ての連結ピンに適用することができる。
【0114】
なお、連結部材1の1個の、指輪の環に沿った方向(長尺方向)の長さは、2〜5mmとするとよい。2〜5mmの長さの複数個の連結部材1を環状に接続することで、指の外周面に沿った好適な環形状の指輪を形成することができる。
【0115】
連結部材1が5mmよりも大きくなると、各連結部材1自体の形状が強調され過ぎてしまい、複数の連結部材1の全体として得られる指輪としての美観を得にくくなってしまう。逆に、連結部材1が2mmよりも小さくなると、本体貫通孔13や突出部貫通孔15を好適に形成することが難しく、さらに、指輪として使用したときの強度を確保できなくなってしまう。
【0116】
また、各連結部材1において、突出部14の先端から、隣接する切欠部12の先端までの長さと、突出部14自体の長さとの比は、10:7〜10:9の範囲に設定するとよい。これにより、連結部材1の強度として、指輪として使用することができる強度を確保することができる。
【0117】
たとえば、突出部14の先端から、隣接する切欠部12の先端までの長さと、突出部14自体の長さとの比が、10:7よりも大きくなると、必然的に、1つ1つの連結部材1の長尺方向の長さは長くなる。連結部材1の長尺方向の長さが長くなると、必然的に、環状に連結したときに各連結部材1に作用する応力の絶対値が大きくなってしまう。その結果、突出部14の根元付近で連結部材1に亀裂が入ったり、壊れたりし易くなってしまう。
【0118】
逆に、突出部14の先端から、隣接する切欠部12の先端までの長さと、突出部14自体の長さとの比が、10:9よりも小さくなると、1つ1つの連結部材1の長尺方向の長さは短くなる。しかしながら、そもそもの連結部材1の強度が弱くなり過ぎてしまうため、突出部14の根元付近で連結部材1に亀裂が入ったり、壊れたりし易くなってしまう。
【0119】
【発明の効果】
本発明では、指輪のサイズを簡単に調整することができる。
【0120】
また、本発明では、指輪全周に渡ってデザインを施したとしても、デザインに影響を与えないように指輪のサイズを調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る指輪を示す側面図である。
【図2】図2(A)は、図1中の1個の連結部材を示す平面図で、図2(B)は、図1中の連結部材を示す側面図で、図2(C)は、図2(A)の連結部材のA−A断面図である。
【図3】図3(A)は、図1中の連結ピンを示す正面図で、図3(B)は、図1中の連結ピンを示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るスプリングを示す正面図である。
【図5】図1に示す2つの連結部材を1本の連結ピンで接続する仕方を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る連結部材を示す平面図である。
【図7】台形形状の切欠部と突出部とを備える、連結部材の変形例を示す正面図である。
【図8】図8(A)は、連結部材の第一の変形例を示す正面図で、図8(B)は、連結部材の第二の変形例を示す正面図である。
【図9】カバーを備える、連結部材の変形例を示す下から見た斜視図である。
【図10】両端部にテーパ面を有する、連結ピンの変形例を示す正面図である。
【図11】両端部に溝を有する、連結ピンの変形例を示す正面図である。
【図12】一端部にヘッド部を有する、連結ピンの変形例を示す正面図である。
【図13】外周面にスプリングと同じ巻方向のねじ溝が形成されている、連結ピンの変形例を示す正面図である。
【図14】2本の連結ピンを使用する変形例を示す図である。
【図15】一部がその他の部分よりも絞り込まれた、スプリングの変形例を示す正面図である。
【図16】図15のスプリングに挿入した状態で、スプリングの絞り込まれた部位と対応する部位に溝が形成されている、連結ピンの変形例を示す正面図である。
【図17】突出部貫通孔に挿入されるチューブを示す正面図である。
【符号の説明】
1 連結部材
2,2A 連結ピン
3 スプリング
11 連結部材本体
12 切欠部
13 本体貫通孔(貫通孔)
14 突出部
15 突出部貫通孔(貫通孔)
16 長尺方向一端部(一端部)
17 長尺方向他端部(他端部)
21 スプリング
31 補強部
32 面取り
33 切欠部の両側となる部位(二又状の部分)
41 切欠部
42 突出部
51 カバー
61 テーパ面
62 端面
71 溝
81 ヘッド部
91 ねじ溝
101 連結ピン
111 絞り込まれた部位
112 溝
113 テーパ面
121 チューブ

Claims (15)

  1. 2つの貫通孔が互いに平行に形成される複数個の連結部材と、
    上記複数個の連結部材の中の1つの連結部材の上記貫通孔と他の連結部材の上記貫通孔とに挿入され、棒形状に形成された複数本の連結ピンと、を備え、
    上記複数個の連結部材を環状に接続したことを特徴とする指輪。
  2. 一端の中央部分に形成される切欠部、上記切欠部の両側に配置され、上記切欠部へ貫通する2つの本体貫通孔、他端側へ突出する突出部、および上記突出部を貫通する突出部貫通孔を備える複数個の連結部材と、
    棒形状に形成される複数本の連結ピンと、を備え、
    上記各連結部材の上記切欠部に他の連結部材の上記突出部を配置することで、上記2つの本体貫通孔と上記突出部貫通孔とを一直線状に配置するとともに各貫通孔に上記連結ピンを挿入し、これにより上記複数個の連結部材を環状に接続することを特徴とする指輪。
  3. 前記突出部貫通孔の内径を、前記本体貫通孔の内径よりも大きく形成し、前記突出部貫通孔内には、前記本体貫通孔の内径よりも外形が大きなスプリングを配設し、上記スプリングに前記連結ピンを挿入することを特徴とする請求項2記載の指輪。
  4. 前記連結ピンは、前記本体貫通孔の内径および前記突出部貫通孔の内径よりも小さな外径であるとともに、その長さ方向において若干曲がっているか、あるいは、波打った曲線形状であることを特徴とする請求項2記載の指輪。
  5. 前記本体貫通孔は、直径が0.6〜1.0mmであるとともに、
    前記連結部材は、1.2〜2.3mmの厚さであることを特徴とする請求項2記載の指輪。
  6. 前記突出部の根元の両側それぞれに、補強部を設けることを特徴とする請求項2記載の指輪。
  7. 前記突出部の先端部を面取りするとともに、前記切欠部が、前記突出部の外形形状と略同一形状となるように形成されていることを特徴とする請求項2記載の指輪。
  8. 前記複数個の連結部材の中の少なくとも1つには、宝石その他の装飾部材が取り付けられ、又は、文字、図形若しくは模様が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の指輪。
  9. 前記連結部材の外側面に、カバーを配置することを特徴とする請求項1または2記載の指輪。
  10. 前記連結ピンの一端部あるいは両端部の角には、前記連結ピンの端面の大きさが前記スプリングの内径よりも小さくなるようにテーパ面が形成されることを特徴とする請求項3記載の指輪。
  11. 前記連結ピンの一端部あるいは両端部に溝が形成されていることを特徴とする請求項3記載の指輪。
  12. 前記連結部材の1個の、指輪の環に沿った方向の長さが2〜5mmであることを特徴とする請求項1または2記載の指輪。
  13. 前記突出部の先端から、隣接する切欠部の先端までの長さと、前記突出部自体の長さとの比を、10:7〜10:9の範囲に設定したことを特徴とする請求項2または3記載の指輪。
  14. 前記突出部貫通孔の内径を、前記本体貫通孔の内径よりも大きく形成し、複数の前記突出部貫通孔の全てまたはその一部の孔に、前記本体貫通孔の内径よりも大きな外形を有するチューブを配設し、上記チューブに前記連結ピンを挿入することを特徴とする請求項2記載の指輪。
  15. 前記チューブは、プラスチック、塩化ビニルなどの弾性材料で形成され、
    前記連結部材は、10個から30個で構成されていることを特徴とする請求項14記載の指輪。
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