JP2004065439A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】停留装置の停留解除をスイッチ操作に基づき行なうことにより、遊技者の意志や技術をパチンコゲームに反映させて、パチンコゲームに対する興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤3上の遊技領域3a内に遊技球を一時的に停留させる停留装置10が配設され、停留装置10で停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞すると、遊技者に有利な特別遊技状態が発生する。遊技機の前面に停留装置10の停留動作を解除するための操作スイッチ35が設けられ、停留装置10が遊技球を停留している状態で、操作スイッチ35を操作したとき、停留装置10の停留動作を解除する停留壁16と停留解除ソレノイド17が設けられる。
【選択図】図1
【解決手段】遊技盤3上の遊技領域3a内に遊技球を一時的に停留させる停留装置10が配設され、停留装置10で停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞すると、遊技者に有利な特別遊技状態が発生する。遊技機の前面に停留装置10の停留動作を解除するための操作スイッチ35が設けられ、停留装置10が遊技球を停留している状態で、操作スイッチ35を操作したとき、停留装置10の停留動作を解除する停留壁16と停留解除ソレノイド17が設けられる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤上の遊技領域内に遊技球を停留させる停留装置を備えたパチンコ遊技機に関し、特に遊技者のスイッチ操作によって停留装置の停留動作を解除することができるパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤上の遊技領域内に発射された遊技球が、遊技領域内に配設された停留装置に進入し、その停留装置で一時的に遊技球が停留した後、何れの入賞口に入るか否かによって、遊技者に大当りなどの特典を付与するか否かを決定するパチンコ遊技機が知られている(例えば特開平6−7540号公報等参照)。この種のパチンコ遊技機は、遊技盤上に発射された遊技球がその停留装置の内部に進入すると、遊技球の転がり具合に応じて、或いは停留後に開放されるタイミングに応じて、大当りなどの特典につながる特定入賞口に入るか、或いは通常の入賞口に入るかを分別する機能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の停留装置を備えたパチンコ遊技機は、遊技球が停留された後、所定時間経過後に、或いは所定の状態となったときに、遊技球が特定の入賞口或いは通常の入賞口に入賞し、又は入賞せずに排出口に向って遊技球が進行する。このため、その停留装置の停留後の遊技球の動きに対し、遊技者の意志や技術が入る余地がなく、自動的に入賞か否かが決まってしまう。このために、停留装置に遊技球が停留されている間は、遊技者の遊技への興味が向上するものの、停留装置の停留解除が自動的に行なわれてしまうため、遊技者の意志や技術がそこに介入されず、停留装置を備えたパチンコ遊技への興趣が低下する問題があった。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、停留装置の停留解除をスイッチ操作に基づき行なうことにより、遊技者の意志や技術をパチンコゲームに反映させて、パチンコゲームに対する興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパチンコ遊技機は、遊技盤上の遊技領域内に遊技球を一時的に停留させる停留装置が配設され、停留装置で停留を解除された遊技球が特定入賞口に入賞すると、遊技者に有利な特別遊技状態が発生するパチンコ遊技機において、遊技機の前面に停留装置の停留動作を解除するための操作スイッチが設けられ、停留装置が遊技球を停留している状態で、操作スイッチを操作したとき、停留装置の停留動作を解除する停留解除機構が設けられたことを特徴とする。
【0006】
ここで、請求項2のように、上記停留装置には、停留状態の遊技球を回動させる機構を設け、上記停留解除機構は、回動する状態の遊技球の停留を解除して特定入賞口に向かう遊技球の方向を決定するように構成することができる。
【0007】
また、請求項3のように、停留装置には、遊技球を停留させる停留凹部を設けた停留部材が回転駆動可能に配設され、上記停留解除機構として、停留部材の停留凹部を閉じる停留壁が停留位置と停留解除位置を移動可能に配設され、停留壁が停留解除側に移動して停留が解除されるタイミングに応じて、遊技球の特定入賞口に向かう方向が変わるように構成することができる。
【0008】
また、請求項4のように、操作スイッチが操作されたタイミングと上記停留解除機構が停留を解除するタイミングとの間に、遅延時間を設定し、遅延時間を抽選により決定するように構成することができる。
【0009】
また、請求項5のように、遊技者に対し上記操作スイッチを操作するタイミングを表示するためのタイミング表示装置を設けることができる。
【0010】
【作用】
このパチンコ遊技機では、遊技中に、発射された遊技球が停留装置内の停留部材の停留凹部に入ると、停留部材が回動する間、遊技者は、任意のタイミングで操作スイッチを押して、停留壁を下降させ、停留解除を行う。これにより、停留を解除された遊技球は、特定入賞口の略方向に向かって転動するが、停留部材の回転により、その停留解除のタイミングがずれると、遊技球は特定入賞口に入賞できず、遊技者に有利な特別遊技状態つまり大当りとならないが、停留解除のタイミングが良好で、遊技球が特定入賞口に正確に向かって転動した場合、特定入賞口に遊技球が入賞して大当りが発生する。
【0011】
したがって、操作スイッチを操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチの操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図を示している。図において、1はパチンコ機の木枠で、木枠1の前には前面枠2が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠2の前面にはガラス扉5を開閉可能に設けた金枠が取り付けられ、前面枠2の内側に遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。また、遊技盤3の背面側に合成樹脂製の機構板がヒンジを介して回動可能に装着される。
【0013】
ガラス扉5の下側に、前板7が発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に装着され、前板7の前面には打球供給皿6が設けられる。更に、前面枠2の下部に、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル9が設けられると共に、打球供給皿6で貯留できなくなった賞球を貯留する下皿8が設けられる。
【0014】
遊技盤3の前面には、遊技領域3aが外レール4aと内レール4bによって区画されて形成され、打球発射装置によって発射された遊技球を遊技領域3a内に導き、下方に落下させる。この遊技領域3aの略中央に、遊技球を一時的に停留させる停留装置10が配設される。
【0015】
停留装置10は、図3〜図5に示すように、上部の両側に電動役物として、羽根ソレノイド38によって開閉する羽根11を設け、羽根11の開放時に遊技球を内部に受け入れる。そして、受け入れた遊技球を選別して入賞口13に通し、その遊技球を停留部材14の停留凹部14aに導入して停留した後、停留部材14が往復回動する間、タイミングを見計らって遊技者が操作スイッチ35を操作することにより、停留壁16を外して、遊技球を傾斜板18に沿って転動させ、遊技球の転動方向に応じて、特定入賞口19に入るか否かを振り分ける構造である。
【0016】
すなわち、停留装置10は、図3に示すように、上部両側設けられた羽根11の内側近傍に、3個の導入口12a,12b,12cを設け、左右の導入口12a,12cに入った遊技球はそのまま排出され、図4のように、中央の導入口12bを通過した遊技球が、入賞口13を通過して入賞し、その後、その下側の停留部材14の停留凹部14aに入るように構成される。入賞口13には入賞口検出器28が設けられ、入賞球を検出する。停留部材14は、図5に示すように、一部に停留凹部14aを形成した略円盤状に形成され、軸心位置に固定された回転軸によって回転可能に軸支される。その回転軸は下方に延設されて停留用モータ15に連結され、この停留用モータ15より、停留部材14は、低速で一定の角度範囲で往復回転する。
【0017】
さらに、停留部材14の停留凹部14aの前部には、停留壁16がその停留凹部14a内に入った遊技球をそこに停留させるように、且つ上下動可能に配設される。この停留壁16は、その下部に設けた停留解除ソレノイド17によって上下動するように配設され、停留解除ソレノイド17が作動して停留壁16が下降したとき、遊技球の停留は解除される。停留壁16の前方には傾斜板18が配設され、傾斜板18の中央の前部に特定入賞口19が形成される。停留を解除された遊技球は、概ねその前方の傾斜板18上を前方に転動するが、その転動方向は、停留部材14が往復回動する間、停留壁16が下降して停留解除されるタイミングにより左右される。
【0018】
図7(b)に示すように、停留部材14の停留凹部が中央に達したとき、停留壁を下降させて停留解除すれば、遊技球は停留装置10の前部に配設された特定入賞口19に真っ直ぐに向かい、その特定入賞口19に入賞可能である。また、図7(a)のように、遊技球を傾斜板の側壁部に一度当てた後その跳ねかえりを使用して、特定入賞口19に球が向かうように、停留壁16を停留解除動作させることもできる。特定入賞口19には特定入賞口検出器29が設けられ、入賞した遊技球を検出する。
【0019】
上記のように、停留部材14に遊技球が停留したとき、遊技者が自らの判断で停留を解除するために、停留壁16の停留解除ソレノイド17を作動させるための、操作スイッチ35が、図1のように、例えば上皿6の正面位置などに設けられる。さらに、遊技球が停留したとき、その停留解除の良好なタイミングを遊技者が容易に知ることができるように、図3に示すごとく、停留装置10の上部に、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置36が配設される。このタイミング表示装置36は、縦長の表示セグメントを並設した構造であり、停留部材14に遊技球が停留したときに、例えば左端から表示を開始し、右端までその表示が進んだタイミングで、停留解除の操作を行なうと、その遊技球がほぼ特定入賞口19に入賞するように動作する。
【0020】
遊技盤3の遊技領域3a内の中央上部に、図柄表示装置37が配置される。図柄表示装置37には、フルカラーの液晶ディスプレイが設けられ、各種の図柄や動画が表示される。また、遊技領域3aには、中間部の両側に通常入賞口21が配設され、下部には始動入賞口22が配設され、下部中央にはチューリップ始動入賞口23が配設される。始動入賞口22又はチューリップ始動入賞口23に遊技球が入賞したとき、始動入賞となり、上記停留装置10の羽根11が羽根ソレノイド38によって、所定時間開放される。
【0021】
図3に示すように、パチンコ遊技機の制御系は、マイクロコンピュータを基本構成要素として構成され、CPU21、ROM22、RAM23、入出力回路24を備え、入賞球の検出や大当たりの判定等主要なゲームの進行を制御する主制御部20と、CPU31、ROM32、RAM33、入出力回路34を備え、図柄表示装置37の図柄の表示とタイミング表示装置36の停留解除のタイミングの表示を制御する図柄制御部30と、CPU41、ROM42、RAM43、入出力回路44を備え、音声の発生や振動の発生を制御する音声制御部40と、CPU51、ROM52、RAM53、入出力回路54を備え、ランプの点灯や点滅を制御するランプ制御部50とから構成される。
【0022】
図柄制御部30のROM32には、図柄表示装置37に表示する図柄表示パターン用のデータが予め記憶される。図柄制御部30のCPU31は、主制御部20からのコマンド信号に基づき、ROM32から図柄変動パターンデータを読み出すと共に、キャラクタメモリから画像データを読み出し、RAM33のビデオRAM領域を使用して、図柄表示装置37に図柄を表示する。
【0023】
主制御部20のCPU21は、遊技の進行を総括的に制御する機能を有し、遊技球の入賞状況に応じて、払出球の制御を行ない、遊技中に、始動入賞口25またはチューリップ始動入賞口26に遊技球が入賞すると、羽根ソレノイド38を動作させて、中央の停留装置10の羽根11を所定時間開放する。また、遊技球が停留後、特定入賞口19に入賞した場合、特別遊技状態である大当たりを発生させ、羽根11を所定時間、所定回数だけ開放するように、制御する。また、その際、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを条件に、羽根11を所定時間、所定回数だけ開放するように制御する。
【0024】
図2のブロック図に示すように、主制御部20の入出力回路24の入力系には、始動入賞口の入賞球を検出する始動入賞検出器27、停留装置10の入賞口13の入賞球を検出する入賞口検出器28、特定入賞口19の入賞球を検出する特定入賞口検出器29が接続される。
【0025】
主制御部20の入出力回路24に接続される音声制御部40は、大当たり時等に予め記録されている音声や振動を発生させる回路であり、その入出力回路44にスピーカ45及び振動装置46が接続され、大当りなどの演出用に用意された音声や振動を発生させる。ランプ制御部50の入出力回路54には、サイドランプ56、ガラス枠ランプ57、装飾ランプ58が接続され、リーチや大当たり時にそれらのランプが点滅制御或は点灯制御される。
【0026】
次に、上記構成のパチンコ遊技機の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。CPU20は、遊技中に、遊技球が始動入賞口25またはチューリップ始動入賞口26に入り、始動入賞検出器27によってそれが検出されると、ステップ100からステップ110に進み、羽根ソレノイド38を動作させて、停留装置10の羽根11を開放させる。
【0027】
このとき、遊技領域内に発射された遊技球が、開放した羽根11を経て停留装置10内に入りその前面中央の導入口12bに入ると、図4のように、その遊技球はその奥の入賞口13を通り、下方に落下して停留部材14の停留凹部14aに保持される。入賞口13を通過する際、入賞口検出器28によりその入賞が検出される。このとき、主制御部20のCPU21は、ステップ120にて、停留装置10に遊技球が停留されたと判断し、次に、ステップ130に進み、タイミング表示装置36の点灯表示を開始し、左の表示セグメントから順に右に点灯表示していく。一方、ステップ120で、停留装置10に遊技球が停留されない場合は、再びステップ100に戻り、始動入賞を待つことになる。
【0028】
次に、ステップ140で、停留時の有効時間を所定時間(例えば5秒程度)タイマーにセットし、次に、ステップ150にて、有効時間が経過したか否かを判定し、有効時間が経過してない場合は、次に、ステップ160に進み、停留解除のためのスイッチ操作が行われたか否かを、操作スイッチ35の操作状況により判定する。
【0029】
一方、停留装置10では、停留部材14の停留凹部14a内に遊技球が入ると、停留用モータ15が作動し、停留部材14を所定の角度範囲で低速で往復回動させる。このとき、停留凹部14a内の遊技球は停留壁16によりそこに保持されながら回動し、遊技者は、タイミング表示装置36の表示を見ながら、操作スイッチ35を押して停留を解除するタイミングを計り、タイミング表示装置36の表示が右端に達したタイミングで、操作スイッチ35を操作する。
【0030】
このとき、CPU21は、ステップ160で、操作スイッチ35が押されたと判定し、次にステップ170に進み、遅延時間用の乱数発生器から乱数を取得して、遅延時間を抽選により決定し、その抽選で決定された遅延時間(極めて僅かな時間)を、遅延時間用タイマーにセットする。遅延時間は、抽選時に例えば、0m秒、25m秒、50m秒、75m秒、100m秒のように用意され、それらから1つの遅延時間が抽選により決定される。それらの遅延時間の選定確率は全て均一に設定することができるが、各々相違した選定確率で設定することもできる。
【0031】
抽選により決定された遅延時間が例えば50m秒であった場合、ステップ170で遅延時間用タイマーに50m秒がセットされ、ステップ180でその遅延時間が経過したか否かを判定し、そこでその遅延時間が経過したとき、次にステップ190に進み、CPU21は停留解除ソレノイド17を制御して、停留壁16を下降させる。
【0032】
停留装置10では、遊技球を保持した停留部材14が往復回動しているため、遊技者は、図7に示すように、何れのタイミングで停留壁16を下降させて遊技球を特定入賞口19の方向に向かわせるかを考えて、操作スイッチ35を押すことになるが、上記のように、操作スイッチ35を押した時点と実際に停留壁16が下降して遊技球の停留が解除されるまでに、遅延時間がセットされ、その遅延時間が抽選により決定され、毎回微妙に変化することから、遊技者には簡単に遊技球を特定入賞口19に入れることは難しい。このために、遊技者は、微妙に変化する遅延時間を考慮しながら、操作スイッチ35を押して、停留装置10の停留を解除することになる。
【0033】
停留壁16を下降させて停留解除する際、図7(b)に示すように、遊技球が中央に達したときに、停留解除を行なうと、遊技球は停留装置10の前部に配設された特定入賞口19に真っ直ぐに向かうように転動し、その特定入賞口19に入賞可能である。また、図7(a)のように、遊技球が中央位置を通過した後、停留解除を行なうと、遊技球は傾斜板の側壁部に一度当った後、跳ねかえり、その後、特定入賞口19に球が向かうように転動して、特定入賞口19に入賞することができる。
【0034】
一方、ステップ150で、遊技球が停留部材14に停留された時点から有効時間(例えば5秒)が、遊技者が操作スイッチ35を操作しないまま、経過した場合には、ステップ150からステップ190に進み、停留解除ソレノイド17を動作させ、停留壁16を下降させて、自動的に遊技球の停留が解除される。
【0035】
次に、ステップ200で、停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞したか否かを判定し、特定入賞口19に入賞しなかった場合は、再び上記ステップ100に戻り、始動入賞口25、26に遊技球が入賞し、羽根11が開放されて、遊技球が停留装置10の停留部材14内に入るのを待つ。
【0036】
一方、ステップ200で、停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞した場合には、ステップ210にて、遊技者に有利な特別遊技状態である大当りの動作を開始し、ステップ220で、大当り動作を実行する。大当り状態になると、羽根11が所定時間(例えば5秒)開放され、且つその開放動作を、所定回数(例えば18回)繰り返すように動作する。そして、サイドランプ56や装飾ランプ58が点滅すると共に、スピーカ45が作動し、振動装置46が作動して、大当りの表示を行う。これにより、多くの遊技球が入賞口13に入賞可能な状態となる。そして、所定の大当り動作が終了した場合には、次のステップ230に進み、大当り処理を終了する。
【0037】
このように、停留装置10に遊技球が停留され、その停留部材14が往復回動を行う状態で、遊技者が停留解除用の操作スイッチ35を操作すると、操作スイッチ35を操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口19にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチ35の操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0038】
さらに、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置36を設けることにより、初心者の遊技者にとっても、停留解除のタイミングが分かりやすくなり、遊技の巧拙の差が少なくなり、初心者の遊技者もパチンコゲームを楽しむことができる。さらに、停留を解除する際の操作スイッチ35の操作と実際に停留壁16が停留を解除するときのタイミングに遅延時間を設け、その遅延時間を抽選により決定するため、停留解除のタイミングを習得した遊技者が必ずしも有利にならず、遊技の巧拙の差を少なくして、遊技性を向上させることができる。
【0039】
なお、停留部材14の往復回動動作は、一方向に回転させることもでき、また、回転動作の速度には、低速域と高速域を設けることもできる。さらに、操作スイッチ35の操作から実際の停留壁16の下降動作までの遅延時間は、特定入賞口19への入賞球が増大したときにのみ、設定することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機によれば、遊技者が停留解除用の操作スイッチを操作すると、操作スイッチを操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチの操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0041】
さらに、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置を設けることにより、初心者の遊技者にとっても、停留解除のタイミングが分かりやすくなり、遊技の巧拙の差が少なくなり、初心者の遊技者もパチンコゲームを楽しむことができる。さらに、停留を解除する際の操作スイッチの操作と実際に停留壁が停留を解除するときのタイミングに遅延時間を設け、その遅延時間を抽選により決定するようにすれば、停留解除のタイミングを習得した遊技者が必ずしも有利にならず、遊技の巧拙の差を少なくして、遊技性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】制御系のブロック図である。
【図3】停留装置10の拡大正面図である
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図3のV−V矢視図である。
【図6】遊技機の動作を示すフローチャートである。
【図7】(a)(b)は停留装置10の停留部材の動きを示す平面図である。
【図8】保留装置の内部の概略斜視図である。
【符号の説明】
3−遊技盤
10−停留装置
14−停留部材
14a―停留凹部
15−停留用モータ
16−停留壁
17−停留解除ソレノイド
19−特定入賞口
20−CPU
35−操作スイッチ
36−タイミング表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤上の遊技領域内に遊技球を停留させる停留装置を備えたパチンコ遊技機に関し、特に遊技者のスイッチ操作によって停留装置の停留動作を解除することができるパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤上の遊技領域内に発射された遊技球が、遊技領域内に配設された停留装置に進入し、その停留装置で一時的に遊技球が停留した後、何れの入賞口に入るか否かによって、遊技者に大当りなどの特典を付与するか否かを決定するパチンコ遊技機が知られている(例えば特開平6−7540号公報等参照)。この種のパチンコ遊技機は、遊技盤上に発射された遊技球がその停留装置の内部に進入すると、遊技球の転がり具合に応じて、或いは停留後に開放されるタイミングに応じて、大当りなどの特典につながる特定入賞口に入るか、或いは通常の入賞口に入るかを分別する機能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の従来の停留装置を備えたパチンコ遊技機は、遊技球が停留された後、所定時間経過後に、或いは所定の状態となったときに、遊技球が特定の入賞口或いは通常の入賞口に入賞し、又は入賞せずに排出口に向って遊技球が進行する。このため、その停留装置の停留後の遊技球の動きに対し、遊技者の意志や技術が入る余地がなく、自動的に入賞か否かが決まってしまう。このために、停留装置に遊技球が停留されている間は、遊技者の遊技への興味が向上するものの、停留装置の停留解除が自動的に行なわれてしまうため、遊技者の意志や技術がそこに介入されず、停留装置を備えたパチンコ遊技への興趣が低下する問題があった。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、停留装置の停留解除をスイッチ操作に基づき行なうことにより、遊技者の意志や技術をパチンコゲームに反映させて、パチンコゲームに対する興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパチンコ遊技機は、遊技盤上の遊技領域内に遊技球を一時的に停留させる停留装置が配設され、停留装置で停留を解除された遊技球が特定入賞口に入賞すると、遊技者に有利な特別遊技状態が発生するパチンコ遊技機において、遊技機の前面に停留装置の停留動作を解除するための操作スイッチが設けられ、停留装置が遊技球を停留している状態で、操作スイッチを操作したとき、停留装置の停留動作を解除する停留解除機構が設けられたことを特徴とする。
【0006】
ここで、請求項2のように、上記停留装置には、停留状態の遊技球を回動させる機構を設け、上記停留解除機構は、回動する状態の遊技球の停留を解除して特定入賞口に向かう遊技球の方向を決定するように構成することができる。
【0007】
また、請求項3のように、停留装置には、遊技球を停留させる停留凹部を設けた停留部材が回転駆動可能に配設され、上記停留解除機構として、停留部材の停留凹部を閉じる停留壁が停留位置と停留解除位置を移動可能に配設され、停留壁が停留解除側に移動して停留が解除されるタイミングに応じて、遊技球の特定入賞口に向かう方向が変わるように構成することができる。
【0008】
また、請求項4のように、操作スイッチが操作されたタイミングと上記停留解除機構が停留を解除するタイミングとの間に、遅延時間を設定し、遅延時間を抽選により決定するように構成することができる。
【0009】
また、請求項5のように、遊技者に対し上記操作スイッチを操作するタイミングを表示するためのタイミング表示装置を設けることができる。
【0010】
【作用】
このパチンコ遊技機では、遊技中に、発射された遊技球が停留装置内の停留部材の停留凹部に入ると、停留部材が回動する間、遊技者は、任意のタイミングで操作スイッチを押して、停留壁を下降させ、停留解除を行う。これにより、停留を解除された遊技球は、特定入賞口の略方向に向かって転動するが、停留部材の回転により、その停留解除のタイミングがずれると、遊技球は特定入賞口に入賞できず、遊技者に有利な特別遊技状態つまり大当りとならないが、停留解除のタイミングが良好で、遊技球が特定入賞口に正確に向かって転動した場合、特定入賞口に遊技球が入賞して大当りが発生する。
【0011】
したがって、操作スイッチを操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチの操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図を示している。図において、1はパチンコ機の木枠で、木枠1の前には前面枠2が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠2の前面にはガラス扉5を開閉可能に設けた金枠が取り付けられ、前面枠2の内側に遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。また、遊技盤3の背面側に合成樹脂製の機構板がヒンジを介して回動可能に装着される。
【0013】
ガラス扉5の下側に、前板7が発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に装着され、前板7の前面には打球供給皿6が設けられる。更に、前面枠2の下部に、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル9が設けられると共に、打球供給皿6で貯留できなくなった賞球を貯留する下皿8が設けられる。
【0014】
遊技盤3の前面には、遊技領域3aが外レール4aと内レール4bによって区画されて形成され、打球発射装置によって発射された遊技球を遊技領域3a内に導き、下方に落下させる。この遊技領域3aの略中央に、遊技球を一時的に停留させる停留装置10が配設される。
【0015】
停留装置10は、図3〜図5に示すように、上部の両側に電動役物として、羽根ソレノイド38によって開閉する羽根11を設け、羽根11の開放時に遊技球を内部に受け入れる。そして、受け入れた遊技球を選別して入賞口13に通し、その遊技球を停留部材14の停留凹部14aに導入して停留した後、停留部材14が往復回動する間、タイミングを見計らって遊技者が操作スイッチ35を操作することにより、停留壁16を外して、遊技球を傾斜板18に沿って転動させ、遊技球の転動方向に応じて、特定入賞口19に入るか否かを振り分ける構造である。
【0016】
すなわち、停留装置10は、図3に示すように、上部両側設けられた羽根11の内側近傍に、3個の導入口12a,12b,12cを設け、左右の導入口12a,12cに入った遊技球はそのまま排出され、図4のように、中央の導入口12bを通過した遊技球が、入賞口13を通過して入賞し、その後、その下側の停留部材14の停留凹部14aに入るように構成される。入賞口13には入賞口検出器28が設けられ、入賞球を検出する。停留部材14は、図5に示すように、一部に停留凹部14aを形成した略円盤状に形成され、軸心位置に固定された回転軸によって回転可能に軸支される。その回転軸は下方に延設されて停留用モータ15に連結され、この停留用モータ15より、停留部材14は、低速で一定の角度範囲で往復回転する。
【0017】
さらに、停留部材14の停留凹部14aの前部には、停留壁16がその停留凹部14a内に入った遊技球をそこに停留させるように、且つ上下動可能に配設される。この停留壁16は、その下部に設けた停留解除ソレノイド17によって上下動するように配設され、停留解除ソレノイド17が作動して停留壁16が下降したとき、遊技球の停留は解除される。停留壁16の前方には傾斜板18が配設され、傾斜板18の中央の前部に特定入賞口19が形成される。停留を解除された遊技球は、概ねその前方の傾斜板18上を前方に転動するが、その転動方向は、停留部材14が往復回動する間、停留壁16が下降して停留解除されるタイミングにより左右される。
【0018】
図7(b)に示すように、停留部材14の停留凹部が中央に達したとき、停留壁を下降させて停留解除すれば、遊技球は停留装置10の前部に配設された特定入賞口19に真っ直ぐに向かい、その特定入賞口19に入賞可能である。また、図7(a)のように、遊技球を傾斜板の側壁部に一度当てた後その跳ねかえりを使用して、特定入賞口19に球が向かうように、停留壁16を停留解除動作させることもできる。特定入賞口19には特定入賞口検出器29が設けられ、入賞した遊技球を検出する。
【0019】
上記のように、停留部材14に遊技球が停留したとき、遊技者が自らの判断で停留を解除するために、停留壁16の停留解除ソレノイド17を作動させるための、操作スイッチ35が、図1のように、例えば上皿6の正面位置などに設けられる。さらに、遊技球が停留したとき、その停留解除の良好なタイミングを遊技者が容易に知ることができるように、図3に示すごとく、停留装置10の上部に、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置36が配設される。このタイミング表示装置36は、縦長の表示セグメントを並設した構造であり、停留部材14に遊技球が停留したときに、例えば左端から表示を開始し、右端までその表示が進んだタイミングで、停留解除の操作を行なうと、その遊技球がほぼ特定入賞口19に入賞するように動作する。
【0020】
遊技盤3の遊技領域3a内の中央上部に、図柄表示装置37が配置される。図柄表示装置37には、フルカラーの液晶ディスプレイが設けられ、各種の図柄や動画が表示される。また、遊技領域3aには、中間部の両側に通常入賞口21が配設され、下部には始動入賞口22が配設され、下部中央にはチューリップ始動入賞口23が配設される。始動入賞口22又はチューリップ始動入賞口23に遊技球が入賞したとき、始動入賞となり、上記停留装置10の羽根11が羽根ソレノイド38によって、所定時間開放される。
【0021】
図3に示すように、パチンコ遊技機の制御系は、マイクロコンピュータを基本構成要素として構成され、CPU21、ROM22、RAM23、入出力回路24を備え、入賞球の検出や大当たりの判定等主要なゲームの進行を制御する主制御部20と、CPU31、ROM32、RAM33、入出力回路34を備え、図柄表示装置37の図柄の表示とタイミング表示装置36の停留解除のタイミングの表示を制御する図柄制御部30と、CPU41、ROM42、RAM43、入出力回路44を備え、音声の発生や振動の発生を制御する音声制御部40と、CPU51、ROM52、RAM53、入出力回路54を備え、ランプの点灯や点滅を制御するランプ制御部50とから構成される。
【0022】
図柄制御部30のROM32には、図柄表示装置37に表示する図柄表示パターン用のデータが予め記憶される。図柄制御部30のCPU31は、主制御部20からのコマンド信号に基づき、ROM32から図柄変動パターンデータを読み出すと共に、キャラクタメモリから画像データを読み出し、RAM33のビデオRAM領域を使用して、図柄表示装置37に図柄を表示する。
【0023】
主制御部20のCPU21は、遊技の進行を総括的に制御する機能を有し、遊技球の入賞状況に応じて、払出球の制御を行ない、遊技中に、始動入賞口25またはチューリップ始動入賞口26に遊技球が入賞すると、羽根ソレノイド38を動作させて、中央の停留装置10の羽根11を所定時間開放する。また、遊技球が停留後、特定入賞口19に入賞した場合、特別遊技状態である大当たりを発生させ、羽根11を所定時間、所定回数だけ開放するように、制御する。また、その際、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを条件に、羽根11を所定時間、所定回数だけ開放するように制御する。
【0024】
図2のブロック図に示すように、主制御部20の入出力回路24の入力系には、始動入賞口の入賞球を検出する始動入賞検出器27、停留装置10の入賞口13の入賞球を検出する入賞口検出器28、特定入賞口19の入賞球を検出する特定入賞口検出器29が接続される。
【0025】
主制御部20の入出力回路24に接続される音声制御部40は、大当たり時等に予め記録されている音声や振動を発生させる回路であり、その入出力回路44にスピーカ45及び振動装置46が接続され、大当りなどの演出用に用意された音声や振動を発生させる。ランプ制御部50の入出力回路54には、サイドランプ56、ガラス枠ランプ57、装飾ランプ58が接続され、リーチや大当たり時にそれらのランプが点滅制御或は点灯制御される。
【0026】
次に、上記構成のパチンコ遊技機の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。CPU20は、遊技中に、遊技球が始動入賞口25またはチューリップ始動入賞口26に入り、始動入賞検出器27によってそれが検出されると、ステップ100からステップ110に進み、羽根ソレノイド38を動作させて、停留装置10の羽根11を開放させる。
【0027】
このとき、遊技領域内に発射された遊技球が、開放した羽根11を経て停留装置10内に入りその前面中央の導入口12bに入ると、図4のように、その遊技球はその奥の入賞口13を通り、下方に落下して停留部材14の停留凹部14aに保持される。入賞口13を通過する際、入賞口検出器28によりその入賞が検出される。このとき、主制御部20のCPU21は、ステップ120にて、停留装置10に遊技球が停留されたと判断し、次に、ステップ130に進み、タイミング表示装置36の点灯表示を開始し、左の表示セグメントから順に右に点灯表示していく。一方、ステップ120で、停留装置10に遊技球が停留されない場合は、再びステップ100に戻り、始動入賞を待つことになる。
【0028】
次に、ステップ140で、停留時の有効時間を所定時間(例えば5秒程度)タイマーにセットし、次に、ステップ150にて、有効時間が経過したか否かを判定し、有効時間が経過してない場合は、次に、ステップ160に進み、停留解除のためのスイッチ操作が行われたか否かを、操作スイッチ35の操作状況により判定する。
【0029】
一方、停留装置10では、停留部材14の停留凹部14a内に遊技球が入ると、停留用モータ15が作動し、停留部材14を所定の角度範囲で低速で往復回動させる。このとき、停留凹部14a内の遊技球は停留壁16によりそこに保持されながら回動し、遊技者は、タイミング表示装置36の表示を見ながら、操作スイッチ35を押して停留を解除するタイミングを計り、タイミング表示装置36の表示が右端に達したタイミングで、操作スイッチ35を操作する。
【0030】
このとき、CPU21は、ステップ160で、操作スイッチ35が押されたと判定し、次にステップ170に進み、遅延時間用の乱数発生器から乱数を取得して、遅延時間を抽選により決定し、その抽選で決定された遅延時間(極めて僅かな時間)を、遅延時間用タイマーにセットする。遅延時間は、抽選時に例えば、0m秒、25m秒、50m秒、75m秒、100m秒のように用意され、それらから1つの遅延時間が抽選により決定される。それらの遅延時間の選定確率は全て均一に設定することができるが、各々相違した選定確率で設定することもできる。
【0031】
抽選により決定された遅延時間が例えば50m秒であった場合、ステップ170で遅延時間用タイマーに50m秒がセットされ、ステップ180でその遅延時間が経過したか否かを判定し、そこでその遅延時間が経過したとき、次にステップ190に進み、CPU21は停留解除ソレノイド17を制御して、停留壁16を下降させる。
【0032】
停留装置10では、遊技球を保持した停留部材14が往復回動しているため、遊技者は、図7に示すように、何れのタイミングで停留壁16を下降させて遊技球を特定入賞口19の方向に向かわせるかを考えて、操作スイッチ35を押すことになるが、上記のように、操作スイッチ35を押した時点と実際に停留壁16が下降して遊技球の停留が解除されるまでに、遅延時間がセットされ、その遅延時間が抽選により決定され、毎回微妙に変化することから、遊技者には簡単に遊技球を特定入賞口19に入れることは難しい。このために、遊技者は、微妙に変化する遅延時間を考慮しながら、操作スイッチ35を押して、停留装置10の停留を解除することになる。
【0033】
停留壁16を下降させて停留解除する際、図7(b)に示すように、遊技球が中央に達したときに、停留解除を行なうと、遊技球は停留装置10の前部に配設された特定入賞口19に真っ直ぐに向かうように転動し、その特定入賞口19に入賞可能である。また、図7(a)のように、遊技球が中央位置を通過した後、停留解除を行なうと、遊技球は傾斜板の側壁部に一度当った後、跳ねかえり、その後、特定入賞口19に球が向かうように転動して、特定入賞口19に入賞することができる。
【0034】
一方、ステップ150で、遊技球が停留部材14に停留された時点から有効時間(例えば5秒)が、遊技者が操作スイッチ35を操作しないまま、経過した場合には、ステップ150からステップ190に進み、停留解除ソレノイド17を動作させ、停留壁16を下降させて、自動的に遊技球の停留が解除される。
【0035】
次に、ステップ200で、停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞したか否かを判定し、特定入賞口19に入賞しなかった場合は、再び上記ステップ100に戻り、始動入賞口25、26に遊技球が入賞し、羽根11が開放されて、遊技球が停留装置10の停留部材14内に入るのを待つ。
【0036】
一方、ステップ200で、停留を解除された遊技球が特定入賞口19に入賞した場合には、ステップ210にて、遊技者に有利な特別遊技状態である大当りの動作を開始し、ステップ220で、大当り動作を実行する。大当り状態になると、羽根11が所定時間(例えば5秒)開放され、且つその開放動作を、所定回数(例えば18回)繰り返すように動作する。そして、サイドランプ56や装飾ランプ58が点滅すると共に、スピーカ45が作動し、振動装置46が作動して、大当りの表示を行う。これにより、多くの遊技球が入賞口13に入賞可能な状態となる。そして、所定の大当り動作が終了した場合には、次のステップ230に進み、大当り処理を終了する。
【0037】
このように、停留装置10に遊技球が停留され、その停留部材14が往復回動を行う状態で、遊技者が停留解除用の操作スイッチ35を操作すると、操作スイッチ35を操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口19にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチ35の操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0038】
さらに、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置36を設けることにより、初心者の遊技者にとっても、停留解除のタイミングが分かりやすくなり、遊技の巧拙の差が少なくなり、初心者の遊技者もパチンコゲームを楽しむことができる。さらに、停留を解除する際の操作スイッチ35の操作と実際に停留壁16が停留を解除するときのタイミングに遅延時間を設け、その遅延時間を抽選により決定するため、停留解除のタイミングを習得した遊技者が必ずしも有利にならず、遊技の巧拙の差を少なくして、遊技性を向上させることができる。
【0039】
なお、停留部材14の往復回動動作は、一方向に回転させることもでき、また、回転動作の速度には、低速域と高速域を設けることもできる。さらに、操作スイッチ35の操作から実際の停留壁16の下降動作までの遅延時間は、特定入賞口19への入賞球が増大したときにのみ、設定することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機によれば、遊技者が停留解除用の操作スイッチを操作すると、操作スイッチを操作するタイミングに応じて、停留を解除された遊技球の向かう方向が変わり、特定入賞口にその遊技球が入賞するか否かが決まるから、遊技者には、操作スイッチの操作を何れのタイミングで行うかが、多くの球を得るための重要なファクタとなり、そこには遊技者の意志や技術が介入されるため、パチンコゲームをより面白くし、遊技性を向上させることができる。
【0041】
さらに、停留解除のタイミングを表示するタイミング表示装置を設けることにより、初心者の遊技者にとっても、停留解除のタイミングが分かりやすくなり、遊技の巧拙の差が少なくなり、初心者の遊技者もパチンコゲームを楽しむことができる。さらに、停留を解除する際の操作スイッチの操作と実際に停留壁が停留を解除するときのタイミングに遅延時間を設け、その遅延時間を抽選により決定するようにすれば、停留解除のタイミングを習得した遊技者が必ずしも有利にならず、遊技の巧拙の差を少なくして、遊技性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】制御系のブロック図である。
【図3】停留装置10の拡大正面図である
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図3のV−V矢視図である。
【図6】遊技機の動作を示すフローチャートである。
【図7】(a)(b)は停留装置10の停留部材の動きを示す平面図である。
【図8】保留装置の内部の概略斜視図である。
【符号の説明】
3−遊技盤
10−停留装置
14−停留部材
14a―停留凹部
15−停留用モータ
16−停留壁
17−停留解除ソレノイド
19−特定入賞口
20−CPU
35−操作スイッチ
36−タイミング表示装置
Claims (5)
- 遊技盤上の遊技領域内に遊技球を一時的に停留させる停留装置が配設され、該停留装置で停留を解除された遊技球が特定入賞口に入賞すると、遊技者に有利な特別遊技状態が発生するパチンコ遊技機において、
遊技機の前面に該停留装置の停留動作を解除するための操作スイッチが設けられ、該停留装置が遊技球を停留している状態で、該操作スイッチを操作したとき、該停留装置の停留動作を解除する停留解除機構が設けられたことを特徴とするパチンコ遊技機。 - 前記停留装置には、停留状態の遊技球を回動させる機構が設けられ、前記停留解除機構は、回動する状態の遊技球の停留を解除して前記特定入賞口に向かう遊技球の方向を決定することを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
- 前記停留装置には、遊技球を停留させる停留凹部を設けた停留部材が回転駆動可能に配設され、前記停留解除機構として、該停留部材の停留凹部を閉じる停留壁が停留位置と停留解除位置を移動可能に配設され、該停留壁が停留解除側に移動して停留が解除されるタイミングに応じて、遊技球の特定入賞口に向かう方向が変わることを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機。
- 前記操作スイッチが操作されたタイミングと前記停留解除機構が停留を解除するタイミングとの間に、遅延時間が設定され、該遅延時間は抽選により決定されることを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
- 遊技者に対し前記操作スイッチを操作するタイミングを表示するためのタイミング表示装置が設けられたことを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機。
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