JP2004061825A6 - 半導体装置及び発光装置の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性の向上及び歩留まりの向上が可能なアクティブマトリックス方式の液晶表示装置および発光装置を提供する。
【解決手段】金属配線の端部における層間絶縁膜10の形状変化に伴う画素電極12の断線を解決するために、金属配線13,14の端部に樹脂膜11を形成した。金属配線13,14の端部に樹脂膜11を形成したことにより、金属配線13,14の端部が有する段差が緩和され、層間絶縁膜10が形状変化しても、金属配線13,14の端部の剥がれが防止され、画素電極12の断線を防ぐことが可能となる。さらに、樹脂膜11は層間絶縁膜10の表面荒れを平坦化し、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぎ、画素電極12の表面荒れに起因する発光装置の微小欠陥を抑制することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】金属配線の端部における層間絶縁膜10の形状変化に伴う画素電極12の断線を解決するために、金属配線13,14の端部に樹脂膜11を形成した。金属配線13,14の端部に樹脂膜11を形成したことにより、金属配線13,14の端部が有する段差が緩和され、層間絶縁膜10が形状変化しても、金属配線13,14の端部の剥がれが防止され、画素電極12の断線を防ぐことが可能となる。さらに、樹脂膜11は層間絶縁膜10の表面荒れを平坦化し、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぎ、画素電極12の表面荒れに起因する発光装置の微小欠陥を抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)で構成された半導体回路を有する半導体装置、発光装置及びそれらの作製方法に関する。特に、本発明は画素電極周辺部の構造に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数百〜数千nm程度)を用いてTFTを作製する技術が開発されている。特にポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)を活性層にしたTFT(以下、ポリシリコンTFTと呼ぶ)は電界効果移動度が高いことから、集積回路(Integrated Circuit;IC)や電気光学装置のような半導体装置に広く応用され、特に表示装置などのスイッチング素子として開発が急がれている。
【0003】
例えば、半導体装置には、機能ブロックごとに画像表示を行う画素部や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、バッファ回路、サンプリング回路等の集積回路が一枚の基板上に形成される。
【0004】
また、半導体装置は、パッシブ型の液晶表示装置と比較して高精細な画像が得られることから、アクティブマトリックス型の液晶表示装置が多く用いられている。そして、アクティブマトリックス型液晶表示装置はゲート配線と、ソース配線と、前記ゲート配線と前記ソース配線の交差に設けた画素部のTFTと、前記画素部のTFTに接続する画素電極とを有している。
【0005】
従来の半導体装置の画素部の断面図を図8に示す。図8のように従来の半導体装置は、画素電極804を画素TFT805に接続した金属配線802、及び容量素子806に接続した金属配線803に直接接続していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、層間絶縁膜801は熱により収縮し、水分を含むことにより膨張する特徴を有している。よって、配線802,803が層間絶縁膜801から剥がれやすくなり、配線802,803の形状不良が起こり、配線802,803の段差部分で画素電極804が断線することが確認されている。
【0007】
上記の配線形状の不良を示したのが図10である。図10はSIM(Scanning Ion Microscope)の像で、倍率は27,500倍である。層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面上に配線(Ti/Al/Ti)と画素電極(酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3―SnO2、ITOと略記する))が接続している。しかし、層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面から配線(Ti/Al/Ti)が剥がれている。それに伴い、配線(Ti/Al/Ti)の上に接続している画素電極が配線(Ti/Al/Ti)端部で断線している。
【0008】
そして、画素電極が配線(Ti/Al/Ti)端部で断線することが、半導体装置の点欠陥を引き起こす原因の一つとなっている。
【0009】
また、別の問題としては層間絶縁膜の上面が乱れることにより、層間絶縁膜の上にある画素電極が乱れて、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良が起きる原因にもなっていた。
【0010】
さらに、層間絶縁膜の上面が乱れることにより、層間絶縁膜の上にある画素電極が乱れて、その上に積層する発光層に微小欠陥が生じる発光装置の不良が問題となっていた。
【0011】
本発明はこのような問題に答えるものであり、金属配線の端部における層間絶縁膜の形状変化に伴う画素電極の断線を解決する構造及びその作製方法を提供し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0012】
また、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う、液晶分子の配向不良や不均一電界を防ぐ構造及びその作製方法を提案し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0013】
さらに、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う画素電極の乱れによる発光層の微小欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐ構造及びその作製方法を提案し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁膜、代表的には樹脂膜を用いることにより、フォトマスクを増加させることなく、半導体層の形成工程から画素電極の形成工程までを6枚のフォトマスクで行い、画素電極の断線を解決し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを特徴とする。
【0015】
6枚のフォトマスクの特徴は、
第1のフォトマスクは半導体層を形成するためのフォトマスク、
第2のフォトマスクはゲート電極を形成するためのフォトマスク、
第3のフォトマスクは一導電型(n型またはp型)の不純物元素を含有する半導体層を形成するためのフォトマスク、
第4のフォトマスクはコンタクトホールを形成するためのフォトマスク、
第5のフォトマスクは金属配線を形成するためのフォトマスク、
第6のフォトマスクは画素電極を形成するためのフォトマスクである。
【0016】
また、本発明は、絶縁膜、代表的には樹脂膜を層間絶縁膜上に金属配線端部の有する段差を緩和するように形成することを特徴としている。即ち、画素電極が乗り越える金属配線端部の有する段差の角度をなだらかにすることを特徴としている。
【0017】
上記樹脂膜は、金属配線端部の有する段差を緩和するように形成していることから、画素電極が段差部分から剥がれるのを防ぐことができる。よって、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0018】
さらに、上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することを特徴としている。
【0019】
上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することから、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う液晶分子の配向不良や不均一電界を防ぐことができ、半導体装置の生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0020】
また、上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することから、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う画素電極の乱れによる発光層の微小欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐことができ、発光装置の生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明を用いた半導体装置を図1に示す。本発明は金属配線の端部における層間絶縁膜10の形状変化に伴う画素電極12の断線を解決するために、層間絶縁膜10の上部に絶縁膜、代表的には樹脂膜11を形成した。具体的には、金属配線13、14の側面部において、層間絶縁膜10の全面または一部、および画素電極12に挟まれ、かつ金属配線13、14と接する部分(金属配線の側壁部)において湾曲面を有する絶縁膜11を形成することにより、金属配線13、14の端部の段差が緩和される。よって、層間絶縁膜10が形状変化しても、金属配線13,14の端部の剥がれが防止され、画素電極12の断線を防ぐことが可能となる。
【0022】
また、樹脂膜11を形成することで、層間絶縁膜10の上面の乱れを平坦化することができ、層間絶縁膜10の上面の乱れを平坦化することで画素電極12の表面を平坦化できる。よって、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぐことも可能となる。
【0023】
ここで、絶縁膜(本実施の形態では樹脂膜)11は、層間絶縁膜10よりも濃度が薄く、粘度を下げた樹脂を用いた。樹脂膜の材料としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、シクロテン等を使用することができる。尚、上述した以外の樹脂絶縁膜や有機系SiO化合物などを用いることもできる。また、平坦性さえ高ければ無機材料でなる絶縁膜を用いることもできる。
【0024】
また、絶縁膜11は層間絶縁膜10と異なる材料でも良く、上記の材料であるならばどの様な組み合わせでも良い。
【0025】
本発明を実施した配線形状を示したのが図9である。図9はSIM(Scanning Ion Microscope)の像で倍率は19,000倍である。層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面上に配線(Ti/Al/Ti)と画素電極(酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3―SnO2、ITOと略記する))が接続している。本発明を実施すると、層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面に配線(Ti/Al/Ti)が剥がれることなく接続されていた。よって、それに伴う配線(Ti/Al/Ti)上に接続している画素電極の配線(Ti/Al/Ti)端部での断線を防止することができた。
【0026】
また、本発明を実施することで層間絶縁膜の上面を平坦化することができたので、層間絶縁膜の上に形成する画素電極も平坦化することができ、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防止することができる。
【0027】
さらに、発光装置に実施すれば、層間絶縁膜の上面を平坦化することができ、層間絶縁膜の上に形成する画素電極も平坦化することができるので、画素電極の上面の乱れに起因する発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。
(実施の形態2)
次に、図15を用いて実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で述べた、層間絶縁膜および金属配線端部の段差を緩和するように形成する絶縁膜、代表的には樹脂膜の形状について説明する。なお、図15では、実施の形態1において説明に用いた図1と共通する符号を用いて説明する。
【0028】
図15(A)は、図1の半導体装置の図、図15(B)〜図15(C)は、層間絶縁膜10、金属配線13および14、金属配線と層間絶縁膜の段差を緩和した絶縁膜(本実施の形態では、樹脂膜を用いる)11b〜11d、画素電極12の拡大図である。
【0029】
図15(B)において、樹脂膜11bは、金属配線13または14の側面および層間絶縁膜10の表面の一部を覆っており、かつ湾曲面を有している。すなわち、金属配線13または14の側面、層間絶縁膜10、および画素電極12に接し、かつ金属配線の側面の領域において湾曲面を有する樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差が緩和されるため、画素電極の段切れを防止することが可能であり、歩留まりの向上に寄与することができる。また、層間絶縁膜10と画素電極12とが接しているため、層間絶縁膜10と樹脂膜11bとの材料が異なることに由来する干渉縞の問題もなく、それぞれの材料の選択の幅が広い。
【0030】
図15(C)において、樹脂膜11cは金属配線13、14の側面の領域および層間絶縁膜10の表面を覆っており、かつ湾曲面を有している。すなわち、金属配線13、14の側面の領域、層間絶縁膜の表面10、および画素電極12に接し、かつ画素電極12の側面の領域において湾曲面を有する樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差が緩和されるため、画素電極12の段切れを防止することが可能であり、歩留まりの向上に寄与することができる。ただし、層間絶縁膜10と樹脂膜11dとの材料が異なると、干渉縞が形成され表示むらの原因となるので、この場合は、できるだけ、層間絶縁膜表面上に形成する樹脂膜の膜厚を薄く作製することが望ましい。
【0031】
図15(D)において、樹脂膜11dは、金属配線13、14とほぼ同じ膜厚を有する。すなわち、金属配線13、14の側面、層間絶縁膜10、および画素電極12に接し、かつ画素電極12の側面の領域において湾曲面を有し、さらに金属配線とほぼ同じ膜厚である樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差がほとんどなく、画素電極の平坦化することが可能であり、画素電極の上面の乱れに起因する発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。ただし、層間絶縁膜10と樹脂膜11dとの材料が異なると、干渉縞が形成され表示むらの原因となるので、同一の材料を使用することが望ましい。
【0032】
【実施例】
[実施例1]
本発明を組み込んだ半導体装置の製造方法の詳細な説明を図2〜図7、図12に基づいて説明する。
【0033】
まず、本発明を組み込んだ半導体装置全体の回路構成を図12に示す。半導体表示装置は、画素領域1301とゲート信号線側駆動回路1312とソース信号線側駆動回路1313で構成されている。ゲート信号線側駆動回路1312はシフトレジスタ回路1306と、レベルシフタ回路1307と、バッファ回路1308と、第1の保護回路1311と、第2の保護回路1309で構成されている。ソース信号線側駆動回路1313はシフトレジスタ回路1302と、レベルシフタ回路1303と、バッファ回路1304と、サンプリング回路1305と、プリチャージ回路1310で構成されている。
【0034】
上記回路構成の半導体装置の作製方法について、以下に図2〜図7を用いて具体的に記載する。
【0035】
最初に、透光性を有する基板100を用いて半導体表示装置を作製する。用いることのできる基板として、コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板を用いることができる。さらに他の基板として、石英ガラス基板、プラスチック基板などの透光性基板を用いることもできる。
【0036】
つぎに、上記基板上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜からなる下地膜101を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)の膜厚に形成する。さらに、SiN4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜を50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の膜厚で積層形成する。本実施例では下地膜を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上の積層膜としても良い。
【0037】
つぎに、上記下地膜上に非晶質半導体膜102を25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。その後、レーザー結晶化法や公知の熱結晶化法を用いて結晶質半導体膜103を形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0038】
レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を形成するには、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザー、YAGレーザーまたはYVO4レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線上に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件はエキシマレーザーを用いる場合にはパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とする。そして、幅100〜1000μm、例えば400μmで線上に集光したレーザー光を基板全面にわたって照射し、この時の線上レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
【0039】
つぎに、結晶質半導体膜103上に酸化シリコン膜105を成膜した後、TFTの閾値を制御するために不純物元素(ボロンまたはリン)をドーピングした。代表的なドーズ量としては5×1013atoms/cm2及び加速電圧が30kVの条件で行った。
【0040】
つぎに、図3に示すように、レジスト201を用いて第1のフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、半導体層202〜206を形成した。
【0041】
つぎに、半導体層202〜206を覆うゲート絶縁膜301を形成する。ゲート絶縁膜301はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、膜厚40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、120nmの膜厚の酸化窒化シリコン膜で形成する。もちろん、ゲート絶縁膜はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものではなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして形成される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0042】
つぎに、上記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するための第1の導電膜302と第2の導電膜303を形成する。本実施例では、第1の導電膜302をTaNで50〜100nmの膜厚に形成し、第2の導電膜303をWで100〜300nmの膜厚に形成する。
【0043】
なお、本実施例では、第1の導電膜をTaN、第2の導電膜をWとしたが、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成しても良い。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いても良い。本実施例以外の組み合わせとしては、第1の導電膜をタンタル(Ta)で形成し、第2の導電膜をタングステン(W)とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜をアルミニウム(Al)とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜を銅(Cu)とする組み合わせなどがある。
【0044】
つぎに、第2のフォトリソグラフィー工程を行い、レジストマスクを形成し、第1のエッチングによって、ゲート電極及び配線304〜308を形成する。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによってW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。
【0045】
上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電膜及び第2の導電膜の端部のテーパー部の角度が15〜45°のテーパー形状となる。ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出している面は20〜50nm程度エッチングされる。こうして、第2のフォトリソグラフィー工程により、第1の導電膜と第2の導電膜からなるゲート電極及び配線が形成された。
【0046】
つぎに、第1のドーピング処理を行い、n型を付与する不純物元素を添加する。ドーピングの方法はイオンドープ法もしくはイオン注入法で行う。イオンドープの条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電膜がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の不純物領域314〜323が形成される。第1の不純物領域314〜323には1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0047】
つぎに、図4(B)に示すように第2のエッチング処理を行う。反応性ガスをチャンバーに導入して、コイル型の電極に所定のRF電力を供給し、プラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)には低めのRF電力を投入し、第1のエッチング処理に比べて低い自己バイアス電圧を印加する。W膜を異方性エッチングして第2の形状の導電膜309〜313を得ることができる。
【0048】
さらに、図4(C)に示すように第2のドーピング処理を行う。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013atoms/cm2のドーズ量で行い、図4(C)で半導体層に形成された第1の不純物領域314〜323の内側に新たな2種類の不純物領域401〜422を形成する。ドーピングは第2の形状の導電膜を不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電膜の下側の領域にも不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうして、第1の導電膜と重なる第3の不純物領域402、403、406、407、410、411、414、415、418、419、422を形成する。第3の不純物領域402、403、406、407、410、411、414、415、418、419、422は第2の不純物領域401、404、405、408、409、412、413、416、417、420、421より不純物濃度が薄い領域で、n型を付与する不純物元素は第3の不純物領域で1×1017〜1×1018atoms/cm3の濃度となるようにする。
【0049】
つぎに、第3のフォトリソグラフィー工程を行い、pチャネル型TFTを形成する半導体膜に一導電型とは逆の導電型の第4の不純物領域426、427、428を形成する。第2の形状の導電膜を不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストマスク423、424、425で全面を被覆しておく。不純物領域にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法でそのいずれの領域においても不純物濃度を2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにドーピングする。
【0050】
以上の工程により、それぞれの半導体層に不純物領域が形成される。半導体層と重なる導電層がTFTのゲート電極として機能する。
【0051】
こうして導電型の制御を目的として図5(C)に示すように、それぞれの半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行う。ただし、配線材料が熱に弱い場合には、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成分とする)を形成した後で活性化を行うことが好ましい。
【0052】
つぎに、図5(C)に示すように、第1の層間絶縁膜501は酸化窒化シリコン膜から100〜200nmの厚さで形成する。さらに前記第1の層間絶縁膜501上に有機絶縁材料からなる第2の層間絶縁膜502を形成する。第2の層間絶縁膜502の材料はポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。本実施例では第2の層間絶縁膜502にアクリルを使用し、膜厚は1.6μmとした。
【0053】
つぎに、第4のフォトリソグラフィー工程により、コンタクトホールを形成した。コンタクトホールの開孔はドライエッチングで行った。まず、第2の層間絶縁膜502をエッチングし、その後、第1の層間絶縁膜501をエッチングした。
【0054】
つぎに、第5のフォトリソグラフィー工程を行い、駆動回路部において半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線503、505、507、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線504、506、508を形成する。また、画素部においては、ソース配線509、ドレイン電極511を形成する。本実施例では、金属配線としてTi/Al/Tiを使用した。
【0055】
つぎに、図6(C)に示すようにコンタクト段差の形状不良による画素電極の段差不良を防止するための有機樹脂膜601を形成した。前記有機樹脂膜601には、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。なお、絶縁膜601の材料を、第2の層間絶縁膜502の材料と同じ材料を使用することができる。このとき、前記有機樹脂膜601は第2の層間絶縁膜502よりも濃度が低く粘度の下げたものを使用する。代表的には、第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の3〜20%、好ましくは、5〜10%の濃度のアクリルを使用すると良い。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10%の濃度のアクリルを使用した。
【0056】
前記有機樹脂膜601は、基板上に有機樹脂を滴下し、スピンコーターで、基板を100rpm〜2000rpmの回転数(好ましくは1000rpm〜1500rpm)で塗布した。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10倍希釈のアクリル5ccを基板上に滴下し、スピンコーターの回転数を1400rpmにして塗布した。なお、回転数は常時一定でなくても良く、はじめは低回転(100rpm〜500rpm)で、その後高回転(1000rpm〜1500rpm)にして有機樹脂を塗布することもできる。
【0057】
つぎに、塗布した前記有機樹脂膜601を250℃、1時間の条件で熱処理して焼成した。
【0058】
つぎに、図7(A)に示すように、配線上に存在する有機樹脂を除去するために、エッチングを行った。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に450WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによって配線上の有機樹脂がエッチングされ、除去される。
【0059】
本実施例では配線上の有機樹脂を除去するのにICPエッチング法を用いたが、アッシングを行うことで配線上の有機樹脂を除去することもできる。例えば、67Paの圧力で電極に100WのRF電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。エッチングガスはO2が主に使用される。
【0060】
つぎに、図7(B)に示すように第6のフォトリソグラフィー工程を行い、透明画素電極602をコンタクト段差の形状不良による画素電極の段差不良を防止するための有機樹脂膜601上に形成した。透明画素電極602の材料は、酸化インジウム(In2O3)や酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3−SnO2;ITO)等をスパッタ法や真空蒸着法などを用いて形成して用いることができる。このような材料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残さが発生しやすいので、エッチングの加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)を用いても良い。また、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)等を用いることができる。
【0061】
以上のように6回のフォトリソグラフィー工程により、nチャネル型TFT、pチャネル型TFT、nチャネル型TFTを有する駆動回路部と、画素TFT、容量素子とを有する画素部を同一基板上に作製することができる。その結果、工程を短縮でき、製造コストの低減及び歩留まりの向上に寄与することができる。
〔実施例2〕
本発明は、EL(Electro Luminescence)が得られる発光材料を用いた表示装置(以下、発光装置と呼ぶ)にも実施することができる。以下に、本発明を組み込んだ発光装置の詳細な製造方法を図11で示す。尚、第2の層間絶縁膜を成膜するより前の工程は実施例1と同様なので省略する。
【0062】
最初に、フォトリソグラフィー工程を行い、第1の層間絶縁膜と第2の層間絶縁膜にコンタクトホールを形成した。コンタクトホールの開孔はドライエッチングで行った。まず、第2の層間絶縁膜をエッチングし、その後、第1の層間絶縁膜をエッチングした。
【0063】
つぎに、配線を形成するフォトリソグラフィー工程を行い、駆動回路部において半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線を形成する。また、画素部においては、ソース配線、ドレイン電極を形成する。本実施例では、金属配線としてTi/Al/Tiを使用した。
【0064】
つぎに、配線エッチング等で乱れた第2の層間絶縁膜の表面を平坦化するために、有機樹脂膜1201を第2の層間絶縁膜の表面に塗布した。前記有機樹脂膜1201の材料は第2の層間絶縁膜の材料と同じ材料を使用することができる。すなわち、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。また、前記有機樹脂膜1201は第2の層間絶縁膜よりも濃度が低く、粘度を下げたものを使用する。好ましくは、第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の3〜20%、好ましくは5〜10%の濃度のアクリルを使用すると良い。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10%の濃度のアクリルを使用した。
【0065】
前記有機樹脂膜1201は、基板上に有機樹脂を滴下し、スピンコーターで、基板を100rpm〜2000rpmの回転数(好ましくは500rpm〜1000rpm)で塗布した。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10倍希釈のアクリル5ccを基板上に滴下し、スピンコーターの回転数を1400rpmにして塗布した。なお、回転数は常時一定でなくても良く、はじめは低回転(100rpm〜500rpm)で、その後高回転(1000rpm〜1500rpm)にして有機樹脂を塗布することもできる。
【0066】
つぎに、塗布した前記有機樹脂膜1201を250℃、1時間の条件で熱処理して焼成した。
【0067】
つぎに、配線上に存在する有機樹脂を除去するために、エッチングを行った。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に450WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによって配線上の有機樹脂がエッチングされ、除去される。
【0068】
本実施例では配線上の有機樹脂を除去するのにICPエッチング法を用いたが、アッシングを行うことで配線上の有機樹脂を除去することもできる。例えば、67Paの圧力で電極に100WのRF電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。エッチングガスはO2が主に使用される。
【0069】
つぎに、透明画素電極1202を第2の層間絶縁膜の表面の乱れを平坦化するための有機樹脂膜1201上に形成した。透明画素電極1202の材料は、酸化インジウム(In2O3)や酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3−SnO2;ITO)等をスパッタ法や真空蒸着法などを用いて形成して用いることができる。このような材料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残さが発生しやすいので、エッチングの加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)を用いても良い。また、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)等を用いることができる。
【0070】
つぎに、図11(B)のようにバンク1203を形成する。バンク1203は100〜400nmのシリコンを含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成することができる。バンク1203は、画素と画素との間(画素電極と画素電極との間)を埋めるように形成される。また、つぎに形成する発光層等の有機EL材料が画素電極の端部に直接ふれないようにする目的もある。
【0071】
バンク1203の材料としては、感光性ポリイミド、感光性アクリル、非感光性アクリル等を使用することができる。
【0072】
なお、バンク1203は絶縁膜であるために成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。本実施例ではバンクの材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や顔料を添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制することができる。この際、抵抗値は1×106〜1×1012Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や顔料の添加量を調節すればよい。
【0073】
つぎに、バンクの表面に対して前処理を行う。本実施例では基板全体を100〜120℃に加熱し、酸素プラズマを形成しつつ紫外光照射を行う。これにより陽極表面に対してオゾンプラズマ処理を行うことができる。この前処理により、陽極の表面において吸着酸素及び吸着水が除去され、表面の仕事関数が高められる。さらに、陽極表面の平坦度が向上する。陽極表面の平坦度は表面の平均自乗粗さ(Rms)が5nm以下(好ましくは3nm以下)となるようにすると良い。
【0074】
なお、オゾンプラズマ処理の代わりにアルゴン、ネオンもしくはヘリウムなどの希ガスを用いたプラズマ処理でも良い。
【0075】
つぎに、EL層1204をスピンコート法により形成する。なお、本実施例では、正孔注入層及び発光層の積層体をEL層と呼んでいる。すなわち、発光層に対して正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層もしくは電子阻止層を組み合わせた積層体をEL層と定義する。なお、前記EL層は有機材料であっても無機材料であっても良い。また、前記EL層は高分子材料であっても低分子材料であっても良い。
【0076】
本実施例では、まず正孔注入層としてポリチオフェン(PEDOT)を20nmの厚さに成膜し、さらに白色に発光する発光層としてポリビニルカルバゾール(PVK)を80nmの厚さに形成する。ポリチオフェンは水に溶かして塗布する。ポリビニルカルバゾールは1,2−ジクロロメタンに溶かして塗布すればよい。また、正孔注入層及び発光層は塗布した後にEL層を破壊しない温度範囲(典型的には80〜120℃)で熱処理を行い、溶媒を揮発させて薄膜を得る。
【0077】
例えば、1,2−ジクロロメタンに、PVK、Bu−PBD(2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’’−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、クマリン6、DCM1(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−p−ジメチルアミノスチリル−4H−ピラン)、TPB(テトラフェニルブタジエン)及びナイルレッドを溶かしたものを用いることができる。
【0078】
また、白色に発光する発光層として用いることのできる高分子材料として、他にも特開平8−96959号公報または特開平9−63770号公報に記載された材料を用いることもできる。
【0079】
つぎに、EL層を形成したら、仕事関数の小さい導電膜からなる陰極1205を400nmの厚さに形成する。本実施例では、アルミニウムとリチウムとを共蒸着により合金化して形成する。こうして画素電極(陽極)1202、EL層1204及び陰極1205を含むEL素子が形成される。
【0080】
つぎに、陰極1205を形成した後にEL素子を完全に覆うようにしてパッシベーション膜1206を成膜する。この際、段差の良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC(Diamond LikeCarbon)膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低いEL層の上方にも容易に成膜することができる。また、酸素に対するブロッキング効果が高く、EL層や陰極の酸化を抑制することができる。
【0081】
さらに、パッシベーション膜上に封止材1207を設けカバー材1208を張り合わせる。封止材としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることができる。
【0082】
また、カバー材としてはガラス基板、金属基板、セラミックス基板もしくはプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。このカバー材の両面もしくは片面に炭素膜、特にDLC膜を設けておくことは有効である。プラスチックフィルムをカバー材として用いる場合にはロールトゥロール方式で両面にDLC膜を成膜することができる。
【0083】
こうして図11(B)の状態を得ることができる。なお、バンク1203を形成した後、パッシベーション膜1206を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。ただし、スピンコート法によりEL層1204を形成する際には、脱酸素処理をした窒素雰囲気もしくは希ガス雰囲気で処理を行えばよい。
【0084】
以上のように、有機樹脂膜1201を第2の層間絶縁膜上に塗布することで、第2の層間絶縁膜の表面を平坦化することができる。それにより第2の層間絶縁膜上に形成した画素電極1202の平坦性が向上し、発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。
〔実施例3〕
本発明を実施して作製されたアクティブマトリクス基板および液晶表示装置は様々な電気光学装置に用いることができる。即ち、それら電気光学装置を表示部として組み込んだ電子機器全てに本発明を実施できる。
【0085】
上記の様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図13および図14に示す。
【0086】
図13(A)はパーソナルコンピュータであり、本体1401、画像入力部1402、表示部1403、キーボード1404で構成される。本発明を画像入力部1402、表示部1403やその他の駆動回路に適用することができる。
【0087】
図13(B)はビデオカメラであり、本体1405、表示部1406、音声入力部1407、操作スイッチ1408、バッテリー1409、受像部1410で構成される。本発明を表示部1406、音声入力部1407やその他の駆動回路に適用することができる。
【0088】
図13(C)はモバイルコンピュータであり、本体1411、カメラ部1412、受像部1413、操作スイッチ1414、表示部1415で構成される。本発明は表示部1415やその他の駆動回路に適用できる。
【0089】
図13(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体1416、表示部1417、アーム部1418で構成される。本発明は表示部1417やその他の駆動回路に適用することができる。
【0090】
図13(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体1419、表示部1420、スピーカ部1421、記録媒体1422、操作スイッチ1423で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明は表示部1420やその他の駆動回路に適用することができる。
【0091】
図13(F)はデジタルカメラであり、本体1424、表示部1425、接眼部1426、操作スイッチ1427、受像部(図示しない)で構成される。本発明を表示部1425その他の駆動回路に適用することができる。
【0092】
図14(A)はフロント型プロジェクターであり、光源光学系および表示装置1501、スクリーン1502で構成される。本発明は表示部やその他の駆動回路に適用することができる。
【0093】
図14(B)はリア型プロジェクターであり、本体1503、光源光学系および表示装置1504、ミラー1505、スクリーン1506で構成される。本発明は表示部やその他の駆動回路に適用することができる。
【0094】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1、実施例2及び実施例3のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明は6枚のフォトマスクでTFTを作製し、金属配線の端部に樹脂膜を形成することにより、金属配線の端部における層間絶縁膜の形状変化に伴う画素電極の断線を解決することができる。また、同時に層間絶縁膜の上面の乱れに伴う、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぐことができる。さらに、画素電極の表面の乱れに起因する発光層の微少欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐことができる。上記より半導体装置および発光装置の生産性の向上および歩留まりの向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した半導体表示装置の断面図
【図2】半導体表示装置の作製工程の図
【図3】半導体表示装置の作製工程の図
【図4】半導体表示装置の作製工程の図
【図5】半導体表示装置の作製工程の図
【図6】半導体表示装置の作製工程の図
【図7】半導体表示装置の作製工程の図
【図8】従来の半導体装置の断面図
【図9】本発明を実施した配線形状を示した図
【図10】従来の半導体装置の配線不良を示した図
【図11】発光装置の作製工程の図
【図12】半導体表示装置全体の回路構成の図
【図13】半導体表示装置を利用した装置の一例を説明する図
【図14】半導体表示装置を利用した装置の一例を説明する図
【図15】本発明を実施した半導体表示装置の断面図
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)で構成された半導体回路を有する半導体装置、発光装置及びそれらの作製方法に関する。特に、本発明は画素電極周辺部の構造に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体薄膜(厚さ数百〜数千nm程度)を用いてTFTを作製する技術が開発されている。特にポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)を活性層にしたTFT(以下、ポリシリコンTFTと呼ぶ)は電界効果移動度が高いことから、集積回路(Integrated Circuit;IC)や電気光学装置のような半導体装置に広く応用され、特に表示装置などのスイッチング素子として開発が急がれている。
【0003】
例えば、半導体装置には、機能ブロックごとに画像表示を行う画素部や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、バッファ回路、サンプリング回路等の集積回路が一枚の基板上に形成される。
【0004】
また、半導体装置は、パッシブ型の液晶表示装置と比較して高精細な画像が得られることから、アクティブマトリックス型の液晶表示装置が多く用いられている。そして、アクティブマトリックス型液晶表示装置はゲート配線と、ソース配線と、前記ゲート配線と前記ソース配線の交差に設けた画素部のTFTと、前記画素部のTFTに接続する画素電極とを有している。
【0005】
従来の半導体装置の画素部の断面図を図8に示す。図8のように従来の半導体装置は、画素電極804を画素TFT805に接続した金属配線802、及び容量素子806に接続した金属配線803に直接接続していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、層間絶縁膜801は熱により収縮し、水分を含むことにより膨張する特徴を有している。よって、配線802,803が層間絶縁膜801から剥がれやすくなり、配線802,803の形状不良が起こり、配線802,803の段差部分で画素電極804が断線することが確認されている。
【0007】
上記の配線形状の不良を示したのが図10である。図10はSIM(Scanning Ion Microscope)の像で、倍率は27,500倍である。層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面上に配線(Ti/Al/Ti)と画素電極(酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3―SnO2、ITOと略記する))が接続している。しかし、層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面から配線(Ti/Al/Ti)が剥がれている。それに伴い、配線(Ti/Al/Ti)の上に接続している画素電極が配線(Ti/Al/Ti)端部で断線している。
【0008】
そして、画素電極が配線(Ti/Al/Ti)端部で断線することが、半導体装置の点欠陥を引き起こす原因の一つとなっている。
【0009】
また、別の問題としては層間絶縁膜の上面が乱れることにより、層間絶縁膜の上にある画素電極が乱れて、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良が起きる原因にもなっていた。
【0010】
さらに、層間絶縁膜の上面が乱れることにより、層間絶縁膜の上にある画素電極が乱れて、その上に積層する発光層に微小欠陥が生じる発光装置の不良が問題となっていた。
【0011】
本発明はこのような問題に答えるものであり、金属配線の端部における層間絶縁膜の形状変化に伴う画素電極の断線を解決する構造及びその作製方法を提供し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0012】
また、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う、液晶分子の配向不良や不均一電界を防ぐ構造及びその作製方法を提案し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0013】
さらに、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う画素電極の乱れによる発光層の微小欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐ構造及びその作製方法を提案し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁膜、代表的には樹脂膜を用いることにより、フォトマスクを増加させることなく、半導体層の形成工程から画素電極の形成工程までを6枚のフォトマスクで行い、画素電極の断線を解決し、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することを特徴とする。
【0015】
6枚のフォトマスクの特徴は、
第1のフォトマスクは半導体層を形成するためのフォトマスク、
第2のフォトマスクはゲート電極を形成するためのフォトマスク、
第3のフォトマスクは一導電型(n型またはp型)の不純物元素を含有する半導体層を形成するためのフォトマスク、
第4のフォトマスクはコンタクトホールを形成するためのフォトマスク、
第5のフォトマスクは金属配線を形成するためのフォトマスク、
第6のフォトマスクは画素電極を形成するためのフォトマスクである。
【0016】
また、本発明は、絶縁膜、代表的には樹脂膜を層間絶縁膜上に金属配線端部の有する段差を緩和するように形成することを特徴としている。即ち、画素電極が乗り越える金属配線端部の有する段差の角度をなだらかにすることを特徴としている。
【0017】
上記樹脂膜は、金属配線端部の有する段差を緩和するように形成していることから、画素電極が段差部分から剥がれるのを防ぐことができる。よって、生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0018】
さらに、上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することを特徴としている。
【0019】
上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することから、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う液晶分子の配向不良や不均一電界を防ぐことができ、半導体装置の生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0020】
また、上記樹脂膜は、層間絶縁膜の上面の乱れを平坦化することから、層間絶縁膜の上面の乱れに伴う画素電極の乱れによる発光層の微小欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐことができ、発光装置の生産性の向上、歩留まりの向上及び信頼性の向上を実現することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明を用いた半導体装置を図1に示す。本発明は金属配線の端部における層間絶縁膜10の形状変化に伴う画素電極12の断線を解決するために、層間絶縁膜10の上部に絶縁膜、代表的には樹脂膜11を形成した。具体的には、金属配線13、14の側面部において、層間絶縁膜10の全面または一部、および画素電極12に挟まれ、かつ金属配線13、14と接する部分(金属配線の側壁部)において湾曲面を有する絶縁膜11を形成することにより、金属配線13、14の端部の段差が緩和される。よって、層間絶縁膜10が形状変化しても、金属配線13,14の端部の剥がれが防止され、画素電極12の断線を防ぐことが可能となる。
【0022】
また、樹脂膜11を形成することで、層間絶縁膜10の上面の乱れを平坦化することができ、層間絶縁膜10の上面の乱れを平坦化することで画素電極12の表面を平坦化できる。よって、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぐことも可能となる。
【0023】
ここで、絶縁膜(本実施の形態では樹脂膜)11は、層間絶縁膜10よりも濃度が薄く、粘度を下げた樹脂を用いた。樹脂膜の材料としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、シクロテン等を使用することができる。尚、上述した以外の樹脂絶縁膜や有機系SiO化合物などを用いることもできる。また、平坦性さえ高ければ無機材料でなる絶縁膜を用いることもできる。
【0024】
また、絶縁膜11は層間絶縁膜10と異なる材料でも良く、上記の材料であるならばどの様な組み合わせでも良い。
【0025】
本発明を実施した配線形状を示したのが図9である。図9はSIM(Scanning Ion Microscope)の像で倍率は19,000倍である。層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面上に配線(Ti/Al/Ti)と画素電極(酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3―SnO2、ITOと略記する))が接続している。本発明を実施すると、層間絶縁膜(アクリル樹脂)表面に配線(Ti/Al/Ti)が剥がれることなく接続されていた。よって、それに伴う配線(Ti/Al/Ti)上に接続している画素電極の配線(Ti/Al/Ti)端部での断線を防止することができた。
【0026】
また、本発明を実施することで層間絶縁膜の上面を平坦化することができたので、層間絶縁膜の上に形成する画素電極も平坦化することができ、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防止することができる。
【0027】
さらに、発光装置に実施すれば、層間絶縁膜の上面を平坦化することができ、層間絶縁膜の上に形成する画素電極も平坦化することができるので、画素電極の上面の乱れに起因する発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。
(実施の形態2)
次に、図15を用いて実施の形態2について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で述べた、層間絶縁膜および金属配線端部の段差を緩和するように形成する絶縁膜、代表的には樹脂膜の形状について説明する。なお、図15では、実施の形態1において説明に用いた図1と共通する符号を用いて説明する。
【0028】
図15(A)は、図1の半導体装置の図、図15(B)〜図15(C)は、層間絶縁膜10、金属配線13および14、金属配線と層間絶縁膜の段差を緩和した絶縁膜(本実施の形態では、樹脂膜を用いる)11b〜11d、画素電極12の拡大図である。
【0029】
図15(B)において、樹脂膜11bは、金属配線13または14の側面および層間絶縁膜10の表面の一部を覆っており、かつ湾曲面を有している。すなわち、金属配線13または14の側面、層間絶縁膜10、および画素電極12に接し、かつ金属配線の側面の領域において湾曲面を有する樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差が緩和されるため、画素電極の段切れを防止することが可能であり、歩留まりの向上に寄与することができる。また、層間絶縁膜10と画素電極12とが接しているため、層間絶縁膜10と樹脂膜11bとの材料が異なることに由来する干渉縞の問題もなく、それぞれの材料の選択の幅が広い。
【0030】
図15(C)において、樹脂膜11cは金属配線13、14の側面の領域および層間絶縁膜10の表面を覆っており、かつ湾曲面を有している。すなわち、金属配線13、14の側面の領域、層間絶縁膜の表面10、および画素電極12に接し、かつ画素電極12の側面の領域において湾曲面を有する樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差が緩和されるため、画素電極12の段切れを防止することが可能であり、歩留まりの向上に寄与することができる。ただし、層間絶縁膜10と樹脂膜11dとの材料が異なると、干渉縞が形成され表示むらの原因となるので、この場合は、できるだけ、層間絶縁膜表面上に形成する樹脂膜の膜厚を薄く作製することが望ましい。
【0031】
図15(D)において、樹脂膜11dは、金属配線13、14とほぼ同じ膜厚を有する。すなわち、金属配線13、14の側面、層間絶縁膜10、および画素電極12に接し、かつ画素電極12の側面の領域において湾曲面を有し、さらに金属配線とほぼ同じ膜厚である樹脂膜11bとを有する構造である。このような形状の場合、金属配線13、14と層間絶縁膜10との段差がほとんどなく、画素電極の平坦化することが可能であり、画素電極の上面の乱れに起因する発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。ただし、層間絶縁膜10と樹脂膜11dとの材料が異なると、干渉縞が形成され表示むらの原因となるので、同一の材料を使用することが望ましい。
【0032】
【実施例】
[実施例1]
本発明を組み込んだ半導体装置の製造方法の詳細な説明を図2〜図7、図12に基づいて説明する。
【0033】
まず、本発明を組み込んだ半導体装置全体の回路構成を図12に示す。半導体表示装置は、画素領域1301とゲート信号線側駆動回路1312とソース信号線側駆動回路1313で構成されている。ゲート信号線側駆動回路1312はシフトレジスタ回路1306と、レベルシフタ回路1307と、バッファ回路1308と、第1の保護回路1311と、第2の保護回路1309で構成されている。ソース信号線側駆動回路1313はシフトレジスタ回路1302と、レベルシフタ回路1303と、バッファ回路1304と、サンプリング回路1305と、プリチャージ回路1310で構成されている。
【0034】
上記回路構成の半導体装置の作製方法について、以下に図2〜図7を用いて具体的に記載する。
【0035】
最初に、透光性を有する基板100を用いて半導体表示装置を作製する。用いることのできる基板として、コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板を用いることができる。さらに他の基板として、石英ガラス基板、プラスチック基板などの透光性基板を用いることもできる。
【0036】
つぎに、上記基板上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜からなる下地膜101を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)の膜厚に形成する。さらに、SiN4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜を50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の膜厚で積層形成する。本実施例では下地膜を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上の積層膜としても良い。
【0037】
つぎに、上記下地膜上に非晶質半導体膜102を25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。その後、レーザー結晶化法や公知の熱結晶化法を用いて結晶質半導体膜103を形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0038】
レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を形成するには、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザー、YAGレーザーまたはYVO4レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線上に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件はエキシマレーザーを用いる場合にはパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とする。そして、幅100〜1000μm、例えば400μmで線上に集光したレーザー光を基板全面にわたって照射し、この時の線上レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
【0039】
つぎに、結晶質半導体膜103上に酸化シリコン膜105を成膜した後、TFTの閾値を制御するために不純物元素(ボロンまたはリン)をドーピングした。代表的なドーズ量としては5×1013atoms/cm2及び加速電圧が30kVの条件で行った。
【0040】
つぎに、図3に示すように、レジスト201を用いて第1のフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、半導体層202〜206を形成した。
【0041】
つぎに、半導体層202〜206を覆うゲート絶縁膜301を形成する。ゲート絶縁膜301はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、膜厚40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、120nmの膜厚の酸化窒化シリコン膜で形成する。もちろん、ゲート絶縁膜はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものではなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして形成される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0042】
つぎに、上記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するための第1の導電膜302と第2の導電膜303を形成する。本実施例では、第1の導電膜302をTaNで50〜100nmの膜厚に形成し、第2の導電膜303をWで100〜300nmの膜厚に形成する。
【0043】
なお、本実施例では、第1の導電膜をTaN、第2の導電膜をWとしたが、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成しても良い。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いても良い。本実施例以外の組み合わせとしては、第1の導電膜をタンタル(Ta)で形成し、第2の導電膜をタングステン(W)とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜をアルミニウム(Al)とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜を銅(Cu)とする組み合わせなどがある。
【0044】
つぎに、第2のフォトリソグラフィー工程を行い、レジストマスクを形成し、第1のエッチングによって、ゲート電極及び配線304〜308を形成する。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによってW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。
【0045】
上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電膜及び第2の導電膜の端部のテーパー部の角度が15〜45°のテーパー形状となる。ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出している面は20〜50nm程度エッチングされる。こうして、第2のフォトリソグラフィー工程により、第1の導電膜と第2の導電膜からなるゲート電極及び配線が形成された。
【0046】
つぎに、第1のドーピング処理を行い、n型を付与する不純物元素を添加する。ドーピングの方法はイオンドープ法もしくはイオン注入法で行う。イオンドープの条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電膜がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の不純物領域314〜323が形成される。第1の不純物領域314〜323には1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0047】
つぎに、図4(B)に示すように第2のエッチング処理を行う。反応性ガスをチャンバーに導入して、コイル型の電極に所定のRF電力を供給し、プラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)には低めのRF電力を投入し、第1のエッチング処理に比べて低い自己バイアス電圧を印加する。W膜を異方性エッチングして第2の形状の導電膜309〜313を得ることができる。
【0048】
さらに、図4(C)に示すように第2のドーピング処理を行う。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013atoms/cm2のドーズ量で行い、図4(C)で半導体層に形成された第1の不純物領域314〜323の内側に新たな2種類の不純物領域401〜422を形成する。ドーピングは第2の形状の導電膜を不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電膜の下側の領域にも不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうして、第1の導電膜と重なる第3の不純物領域402、403、406、407、410、411、414、415、418、419、422を形成する。第3の不純物領域402、403、406、407、410、411、414、415、418、419、422は第2の不純物領域401、404、405、408、409、412、413、416、417、420、421より不純物濃度が薄い領域で、n型を付与する不純物元素は第3の不純物領域で1×1017〜1×1018atoms/cm3の濃度となるようにする。
【0049】
つぎに、第3のフォトリソグラフィー工程を行い、pチャネル型TFTを形成する半導体膜に一導電型とは逆の導電型の第4の不純物領域426、427、428を形成する。第2の形状の導電膜を不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストマスク423、424、425で全面を被覆しておく。不純物領域にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法でそのいずれの領域においても不純物濃度を2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにドーピングする。
【0050】
以上の工程により、それぞれの半導体層に不純物領域が形成される。半導体層と重なる導電層がTFTのゲート電極として機能する。
【0051】
こうして導電型の制御を目的として図5(C)に示すように、それぞれの半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行う。ただし、配線材料が熱に弱い場合には、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成分とする)を形成した後で活性化を行うことが好ましい。
【0052】
つぎに、図5(C)に示すように、第1の層間絶縁膜501は酸化窒化シリコン膜から100〜200nmの厚さで形成する。さらに前記第1の層間絶縁膜501上に有機絶縁材料からなる第2の層間絶縁膜502を形成する。第2の層間絶縁膜502の材料はポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。本実施例では第2の層間絶縁膜502にアクリルを使用し、膜厚は1.6μmとした。
【0053】
つぎに、第4のフォトリソグラフィー工程により、コンタクトホールを形成した。コンタクトホールの開孔はドライエッチングで行った。まず、第2の層間絶縁膜502をエッチングし、その後、第1の層間絶縁膜501をエッチングした。
【0054】
つぎに、第5のフォトリソグラフィー工程を行い、駆動回路部において半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線503、505、507、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線504、506、508を形成する。また、画素部においては、ソース配線509、ドレイン電極511を形成する。本実施例では、金属配線としてTi/Al/Tiを使用した。
【0055】
つぎに、図6(C)に示すようにコンタクト段差の形状不良による画素電極の段差不良を防止するための有機樹脂膜601を形成した。前記有機樹脂膜601には、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。なお、絶縁膜601の材料を、第2の層間絶縁膜502の材料と同じ材料を使用することができる。このとき、前記有機樹脂膜601は第2の層間絶縁膜502よりも濃度が低く粘度の下げたものを使用する。代表的には、第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の3〜20%、好ましくは、5〜10%の濃度のアクリルを使用すると良い。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10%の濃度のアクリルを使用した。
【0056】
前記有機樹脂膜601は、基板上に有機樹脂を滴下し、スピンコーターで、基板を100rpm〜2000rpmの回転数(好ましくは1000rpm〜1500rpm)で塗布した。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10倍希釈のアクリル5ccを基板上に滴下し、スピンコーターの回転数を1400rpmにして塗布した。なお、回転数は常時一定でなくても良く、はじめは低回転(100rpm〜500rpm)で、その後高回転(1000rpm〜1500rpm)にして有機樹脂を塗布することもできる。
【0057】
つぎに、塗布した前記有機樹脂膜601を250℃、1時間の条件で熱処理して焼成した。
【0058】
つぎに、図7(A)に示すように、配線上に存在する有機樹脂を除去するために、エッチングを行った。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に450WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによって配線上の有機樹脂がエッチングされ、除去される。
【0059】
本実施例では配線上の有機樹脂を除去するのにICPエッチング法を用いたが、アッシングを行うことで配線上の有機樹脂を除去することもできる。例えば、67Paの圧力で電極に100WのRF電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。エッチングガスはO2が主に使用される。
【0060】
つぎに、図7(B)に示すように第6のフォトリソグラフィー工程を行い、透明画素電極602をコンタクト段差の形状不良による画素電極の段差不良を防止するための有機樹脂膜601上に形成した。透明画素電極602の材料は、酸化インジウム(In2O3)や酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3−SnO2;ITO)等をスパッタ法や真空蒸着法などを用いて形成して用いることができる。このような材料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残さが発生しやすいので、エッチングの加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)を用いても良い。また、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)等を用いることができる。
【0061】
以上のように6回のフォトリソグラフィー工程により、nチャネル型TFT、pチャネル型TFT、nチャネル型TFTを有する駆動回路部と、画素TFT、容量素子とを有する画素部を同一基板上に作製することができる。その結果、工程を短縮でき、製造コストの低減及び歩留まりの向上に寄与することができる。
〔実施例2〕
本発明は、EL(Electro Luminescence)が得られる発光材料を用いた表示装置(以下、発光装置と呼ぶ)にも実施することができる。以下に、本発明を組み込んだ発光装置の詳細な製造方法を図11で示す。尚、第2の層間絶縁膜を成膜するより前の工程は実施例1と同様なので省略する。
【0062】
最初に、フォトリソグラフィー工程を行い、第1の層間絶縁膜と第2の層間絶縁膜にコンタクトホールを形成した。コンタクトホールの開孔はドライエッチングで行った。まず、第2の層間絶縁膜をエッチングし、その後、第1の層間絶縁膜をエッチングした。
【0063】
つぎに、配線を形成するフォトリソグラフィー工程を行い、駆動回路部において半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線を形成する。また、画素部においては、ソース配線、ドレイン電極を形成する。本実施例では、金属配線としてTi/Al/Tiを使用した。
【0064】
つぎに、配線エッチング等で乱れた第2の層間絶縁膜の表面を平坦化するために、有機樹脂膜1201を第2の層間絶縁膜の表面に塗布した。前記有機樹脂膜1201の材料は第2の層間絶縁膜の材料と同じ材料を使用することができる。すなわち、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。また、前記有機樹脂膜1201は第2の層間絶縁膜よりも濃度が低く、粘度を下げたものを使用する。好ましくは、第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の3〜20%、好ましくは5〜10%の濃度のアクリルを使用すると良い。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10%の濃度のアクリルを使用した。
【0065】
前記有機樹脂膜1201は、基板上に有機樹脂を滴下し、スピンコーターで、基板を100rpm〜2000rpmの回転数(好ましくは500rpm〜1000rpm)で塗布した。本実施例では第2の層間絶縁膜に使用したアクリル濃度の10倍希釈のアクリル5ccを基板上に滴下し、スピンコーターの回転数を1400rpmにして塗布した。なお、回転数は常時一定でなくても良く、はじめは低回転(100rpm〜500rpm)で、その後高回転(1000rpm〜1500rpm)にして有機樹脂を塗布することもできる。
【0066】
つぎに、塗布した前記有機樹脂膜1201を250℃、1時間の条件で熱処理して焼成した。
【0067】
つぎに、配線上に存在する有機樹脂を除去するために、エッチングを行った。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスを混合し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に450WのRF電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。エッチングガスを適宜選択することによって配線上の有機樹脂がエッチングされ、除去される。
【0068】
本実施例では配線上の有機樹脂を除去するのにICPエッチング法を用いたが、アッシングを行うことで配線上の有機樹脂を除去することもできる。例えば、67Paの圧力で電極に100WのRF電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。エッチングガスはO2が主に使用される。
【0069】
つぎに、透明画素電極1202を第2の層間絶縁膜の表面の乱れを平坦化するための有機樹脂膜1201上に形成した。透明画素電極1202の材料は、酸化インジウム(In2O3)や酸化インジウム酸化スズ合金(In2O3−SnO2;ITO)等をスパッタ法や真空蒸着法などを用いて形成して用いることができる。このような材料のエッチング処理は塩酸系の溶液により行う。しかし、特にITOのエッチングは残さが発生しやすいので、エッチングの加工性を改善するために酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3−ZnO)を用いても良い。また、酸化亜鉛(ZnO)も適した材料であり、さらに可視光の透過率や導電率を高めるためにガリウム(Ga)を添加した酸化亜鉛(ZnO:Ga)等を用いることができる。
【0070】
つぎに、図11(B)のようにバンク1203を形成する。バンク1203は100〜400nmのシリコンを含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成することができる。バンク1203は、画素と画素との間(画素電極と画素電極との間)を埋めるように形成される。また、つぎに形成する発光層等の有機EL材料が画素電極の端部に直接ふれないようにする目的もある。
【0071】
バンク1203の材料としては、感光性ポリイミド、感光性アクリル、非感光性アクリル等を使用することができる。
【0072】
なお、バンク1203は絶縁膜であるために成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。本実施例ではバンクの材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や顔料を添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制することができる。この際、抵抗値は1×106〜1×1012Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や顔料の添加量を調節すればよい。
【0073】
つぎに、バンクの表面に対して前処理を行う。本実施例では基板全体を100〜120℃に加熱し、酸素プラズマを形成しつつ紫外光照射を行う。これにより陽極表面に対してオゾンプラズマ処理を行うことができる。この前処理により、陽極の表面において吸着酸素及び吸着水が除去され、表面の仕事関数が高められる。さらに、陽極表面の平坦度が向上する。陽極表面の平坦度は表面の平均自乗粗さ(Rms)が5nm以下(好ましくは3nm以下)となるようにすると良い。
【0074】
なお、オゾンプラズマ処理の代わりにアルゴン、ネオンもしくはヘリウムなどの希ガスを用いたプラズマ処理でも良い。
【0075】
つぎに、EL層1204をスピンコート法により形成する。なお、本実施例では、正孔注入層及び発光層の積層体をEL層と呼んでいる。すなわち、発光層に対して正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層もしくは電子阻止層を組み合わせた積層体をEL層と定義する。なお、前記EL層は有機材料であっても無機材料であっても良い。また、前記EL層は高分子材料であっても低分子材料であっても良い。
【0076】
本実施例では、まず正孔注入層としてポリチオフェン(PEDOT)を20nmの厚さに成膜し、さらに白色に発光する発光層としてポリビニルカルバゾール(PVK)を80nmの厚さに形成する。ポリチオフェンは水に溶かして塗布する。ポリビニルカルバゾールは1,2−ジクロロメタンに溶かして塗布すればよい。また、正孔注入層及び発光層は塗布した後にEL層を破壊しない温度範囲(典型的には80〜120℃)で熱処理を行い、溶媒を揮発させて薄膜を得る。
【0077】
例えば、1,2−ジクロロメタンに、PVK、Bu−PBD(2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’’−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、クマリン6、DCM1(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−p−ジメチルアミノスチリル−4H−ピラン)、TPB(テトラフェニルブタジエン)及びナイルレッドを溶かしたものを用いることができる。
【0078】
また、白色に発光する発光層として用いることのできる高分子材料として、他にも特開平8−96959号公報または特開平9−63770号公報に記載された材料を用いることもできる。
【0079】
つぎに、EL層を形成したら、仕事関数の小さい導電膜からなる陰極1205を400nmの厚さに形成する。本実施例では、アルミニウムとリチウムとを共蒸着により合金化して形成する。こうして画素電極(陽極)1202、EL層1204及び陰極1205を含むEL素子が形成される。
【0080】
つぎに、陰極1205を形成した後にEL素子を完全に覆うようにしてパッシベーション膜1206を成膜する。この際、段差の良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC(Diamond LikeCarbon)膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低いEL層の上方にも容易に成膜することができる。また、酸素に対するブロッキング効果が高く、EL層や陰極の酸化を抑制することができる。
【0081】
さらに、パッシベーション膜上に封止材1207を設けカバー材1208を張り合わせる。封止材としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることができる。
【0082】
また、カバー材としてはガラス基板、金属基板、セラミックス基板もしくはプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。このカバー材の両面もしくは片面に炭素膜、特にDLC膜を設けておくことは有効である。プラスチックフィルムをカバー材として用いる場合にはロールトゥロール方式で両面にDLC膜を成膜することができる。
【0083】
こうして図11(B)の状態を得ることができる。なお、バンク1203を形成した後、パッシベーション膜1206を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。ただし、スピンコート法によりEL層1204を形成する際には、脱酸素処理をした窒素雰囲気もしくは希ガス雰囲気で処理を行えばよい。
【0084】
以上のように、有機樹脂膜1201を第2の層間絶縁膜上に塗布することで、第2の層間絶縁膜の表面を平坦化することができる。それにより第2の層間絶縁膜上に形成した画素電極1202の平坦性が向上し、発光装置の微少欠陥を抑制することができ、歩留まりの向上に寄与することができる。
〔実施例3〕
本発明を実施して作製されたアクティブマトリクス基板および液晶表示装置は様々な電気光学装置に用いることができる。即ち、それら電気光学装置を表示部として組み込んだ電子機器全てに本発明を実施できる。
【0085】
上記の様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図13および図14に示す。
【0086】
図13(A)はパーソナルコンピュータであり、本体1401、画像入力部1402、表示部1403、キーボード1404で構成される。本発明を画像入力部1402、表示部1403やその他の駆動回路に適用することができる。
【0087】
図13(B)はビデオカメラであり、本体1405、表示部1406、音声入力部1407、操作スイッチ1408、バッテリー1409、受像部1410で構成される。本発明を表示部1406、音声入力部1407やその他の駆動回路に適用することができる。
【0088】
図13(C)はモバイルコンピュータであり、本体1411、カメラ部1412、受像部1413、操作スイッチ1414、表示部1415で構成される。本発明は表示部1415やその他の駆動回路に適用できる。
【0089】
図13(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体1416、表示部1417、アーム部1418で構成される。本発明は表示部1417やその他の駆動回路に適用することができる。
【0090】
図13(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体1419、表示部1420、スピーカ部1421、記録媒体1422、操作スイッチ1423で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明は表示部1420やその他の駆動回路に適用することができる。
【0091】
図13(F)はデジタルカメラであり、本体1424、表示部1425、接眼部1426、操作スイッチ1427、受像部(図示しない)で構成される。本発明を表示部1425その他の駆動回路に適用することができる。
【0092】
図14(A)はフロント型プロジェクターであり、光源光学系および表示装置1501、スクリーン1502で構成される。本発明は表示部やその他の駆動回路に適用することができる。
【0093】
図14(B)はリア型プロジェクターであり、本体1503、光源光学系および表示装置1504、ミラー1505、スクリーン1506で構成される。本発明は表示部やその他の駆動回路に適用することができる。
【0094】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1、実施例2及び実施例3のどのような組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明は6枚のフォトマスクでTFTを作製し、金属配線の端部に樹脂膜を形成することにより、金属配線の端部における層間絶縁膜の形状変化に伴う画素電極の断線を解決することができる。また、同時に層間絶縁膜の上面の乱れに伴う、液晶分子の配向不良や不均一電界による液晶分子の配向不良を防ぐことができる。さらに、画素電極の表面の乱れに起因する発光層の微少欠陥が生じる発光装置の不良を防ぐことができる。上記より半導体装置および発光装置の生産性の向上および歩留まりの向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した半導体表示装置の断面図
【図2】半導体表示装置の作製工程の図
【図3】半導体表示装置の作製工程の図
【図4】半導体表示装置の作製工程の図
【図5】半導体表示装置の作製工程の図
【図6】半導体表示装置の作製工程の図
【図7】半導体表示装置の作製工程の図
【図8】従来の半導体装置の断面図
【図9】本発明を実施した配線形状を示した図
【図10】従来の半導体装置の配線不良を示した図
【図11】発光装置の作製工程の図
【図12】半導体表示装置全体の回路構成の図
【図13】半導体表示装置を利用した装置の一例を説明する図
【図14】半導体表示装置を利用した装置の一例を説明する図
【図15】本発明を実施した半導体表示装置の断面図
Claims (8)
- TFTを覆う第1の絶縁膜をエッチングしてコンタクトホールを形成する第1の工程と、
前記TFTと電気的に接続する金属配線を形成する第2の工程と、
前記第1の絶縁膜および前記金属配線上に塗布により第2の絶縁膜を形成する第3の工程と、
前記金属配線上の前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記金属配線の表面を露出する第4の工程と、
前記第2の絶縁膜上に前記金属配線に接する画素電極を形成する第5の工程とを有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - TFTを覆う絶縁膜をエッチングしてコンタクトホールを形成する第1の工程と、
前記TFTと電気的に接続する第1の金属配線及び容量素子を電気的に接続する第2の金属配線を形成する第2の工程と、
前記絶縁膜、前記第1の金属配線および前記第2の金属配線上に塗布により第2の絶縁膜を形成する第3の工程と、
前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線上の前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線の表面を露出する第4の工程と、
前記第2の絶縁膜上に前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線に接する画素電極を形成する第5の工程とを有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1または請求項2において、前記第2の絶縁膜は前記第1絶縁膜に使用した材料濃度の3%〜20%の濃度であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記第2の絶縁膜を形成する工程は、基板を100rpm〜2000rpmの回転数で回転させながら前記第2の絶縁膜の材料を塗布することを特徴とする半導体装置の作製方法。
- TFTを覆う第1の絶縁膜をエッチングしてコンタクトホールを形成する第1の工程と、
前記TFTと電気的に接続する金属配線を形成する第2の工程と、
前記第1の絶縁膜および前記金属配線上に塗布により第2の絶縁膜を形成する第3の工程と、
前記金属配線上の前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記金属配線の表面を露出する第4の工程と、
前記第2の絶縁膜上に前記金属配線に接する画素電極を形成する第5の工程とを有することを特徴とする発光装置の作製方法。 - TFTを覆う絶縁膜をエッチングしてコンタクトホールを形成する第1の工程と、
前記TFTと電気的に接続する第1の金属配線及び容量素子を電気的に接続する第2の金属配線を形成する第2の工程と、
前記絶縁膜、前記第1の金属配線および前記第2の金属配線上に塗布により第2の絶縁膜を形成する第3の工程と、
前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線上の前記第2の絶縁膜をエッチングして、前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線の表面を露出する第4の工程と、
前記第2の絶縁膜上に前記第1の金属配線及び前記第2の金属配線に接する画素電極を形成する第5の工程とを有することを特徴とする発光装置の作製方法。 - 請求項5または請求項6において、前記第2の絶縁膜は前記第1の絶縁膜に使用した材料濃度の3%〜20%の濃度であることを特徴とする発光装置の作製方法。
- 請求項5乃至請求項7のいずれか一項において、前記絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程は、基板を100rpm〜2000rpmの回転数回転させながら前記第2の絶縁膜の材料を塗布することを特徴とする発光装置の作製方法。
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