JP2004061470A - 自動注出が可能な液体収容容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体容器にピペット等の注出具を挿通する際に、内溶液が外気に曝されたり、内部に異物が侵入したりするのを防止する開閉弁を容器本体内に設けて、容器本体内と外部とを遮断した液体容器を提供する。
【解決手段】液体を収容するのに適した筒状に形成した中空容器体2の円筒状の胴壁部4の上端部の口頸部4aに密閉蓋体3を螺合可能に形成すると共に、円筒状の胴壁部4の下端部4bに底壁部7を摺動可能な嵌合して、前記容器本体2の口頸部2a内に注出装置8の先端部8aが係合する係合筒部5を形成して、前記口頸部4a内に前記係合筒部5の開口部に離接して開閉する弁部6cを有する3点支持構造の弁体6を嵌合、固定して、開閉自在な開閉弁を構成して、前記容器本体2の口頸部4aの開口部に注出装置の先端部を密閉状態に装着可能に形成すると共に、前記開閉弁の係合筒部5に係合して開口部を密閉する蓋体3を前記容器本体2の口頸部4aに着脱自在に螺合するように構成して自動注出が可能な液体収容容器1を形成する。
【選択図】 図3
【解決手段】液体を収容するのに適した筒状に形成した中空容器体2の円筒状の胴壁部4の上端部の口頸部4aに密閉蓋体3を螺合可能に形成すると共に、円筒状の胴壁部4の下端部4bに底壁部7を摺動可能な嵌合して、前記容器本体2の口頸部2a内に注出装置8の先端部8aが係合する係合筒部5を形成して、前記口頸部4a内に前記係合筒部5の開口部に離接して開閉する弁部6cを有する3点支持構造の弁体6を嵌合、固定して、開閉自在な開閉弁を構成して、前記容器本体2の口頸部4aの開口部に注出装置の先端部を密閉状態に装着可能に形成すると共に、前記開閉弁の係合筒部5に係合して開口部を密閉する蓋体3を前記容器本体2の口頸部4aに着脱自在に螺合するように構成して自動注出が可能な液体収容容器1を形成する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、各種の溶液を収容した中空容器の口頸部にピペットその他の液体注出具を挿入して、内溶液を自動注出を可能に形成すると共に、前記口頸部に蓋体を螺着して開口部を密封可能に形成した液体収容容器に係わるもので、特に、試薬や薬液その他の溶液を収容するのに適した円筒状をした容器本体の口頸部に、溶液注出具を係合可能な係合筒部と開閉可能な開閉弁を設けると共に、容器本体の底壁部を摺動可能に形成して、収容された内容液を自動的に注出するのに適した液体収容容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般に用いられている各種の検査試薬等が収容されたバイアル壜等の収容容器から内部の試薬を注出して使用するには、前記容器の開口部を密閉した蓋体を取り除いて、容器本体の開口部を開放した状態にしてから、ピペット等の注出具の先端部を容器本体の口頸部内に挿入して、ピペット等に内溶液を吸い上げて注出する操作が行われている。
このようなピペット等の出し入れ操作により試薬を注出する容器としては、液体を収容するビン状に形成された容器本体と、該容器本体の口頸部に螺着または嵌着して密封する蓋体とからなる容器が広く用いられており、そして、開口部を開閉する密閉蓋体としては、容器本体の口頸部に開閉自在に設けられたヒンジ蓋あるいはネジ式の蓋が一般的に使用されている。
【0003】
しかし、上記したような従来のバイアル壜等の容器に於いては、蓋体の蓋部分を開口させるか、容器本体の口頸部から取り外して、開放状態にしてから内溶液をピペット等で注出するものが一般的であるが、液体容器の開口部が開放された状態におかれると、容器本体の内部と外部とが直接に連通した状態になるので、外気の中の塵埃や雑菌等の異物が容器本体の開口部を通って容器本体の内部に侵入し易くなり、そして、異物が容器内部の試薬等に混入されると、試薬等の薬液が変質したり、雑菌が繁殖したれするおそれがある。
【0004】
そこで、このような異物や雑菌が容器内に侵入を防止することを防止した薬液収容容器として、特開平5−99931号や特開平7−191040号公報等に見られるようなものが知られている。
前記の発明の薬液容器は、容器の蓋体の天板部に容器本体の内部に向けて突出した略円錐形状に形成されて、その先端部にスリットや開孔が形成されていて、挿入されるピペットの外周面に密着する円錐状の壁体が設けられていて、蓋体が容器本体に装着された状態のままにして、前記円錐状の壁体部に対してピペット先端の尖った部分等を突き刺して、開孔せしめて容器本体の内部にピペット等を挿入して、内溶液を吸い上げて注出するように形成された容器である。
【0005】
しかし、上記した発明の容器に於いては、ピペットの外周面に密着する円錐状の壁体が蓋体の天板部に設けられていて、容器本体に装着された蓋体の天板部に外側からピペット先端部が前記円錐状の壁体に差し込まれて開孔またはスリットが形成されて、容器本体の内に連通するように形成されている。
従って、前記蓋体が容器本体に装着された状態であっても、円錐状の壁体の開孔やスリットが外気に露出されたままになるので、蓋体を容器本体に装着した状態にして試薬等が入った容器を長時間保存しておいても、円錐状の壁体の開孔やスリットから容器本体の内部に外気中の異物や雑菌が侵入するおそれがある。
【0006】
そして、上記したような発明の容器に於いては、容器本体に蓋体が被着された状態であっても、容器を転倒させたり、傾けたりした場合には、内部の試薬等が前記円錐状の壁体の開孔やスリットから容器の外に漏出するおそれもあり、また、上記のような容器は、前記円錐状の壁体を蓋体に保持するためには複雑な支持構造にする必要があるから、その製造コストの低減が困難である。
【0007】
ところで、最近に於ける各種の検査技術や検査装置等の進歩に伴って、分析技術の分野に於いても、多種多様な高度の分析が求められるようになり、分析精度の高度化と均質化および分析時間の短縮化等の面から、一度に多数の試料が分析できるようにした分析装置の機械化、自動化が行われてきている。
そのような中にあって、各種の試薬や薬液を上記した発明に見るような容器に収容したものは、特公平5−79944号や特開平5−232124号公報に記載されるように、分析するための滴定工程が機械化された自動滴定装置に適用して使用することはできない。
【0008】
そこで、上記した発明やその他に見る自動滴定装置を備えた分析装置等に於いても、簡単に適用することができるようにした液体収容容器、特に、容器内に収容されている試薬や薬液等を使用しようとして注出する際に、容器本体内に収容されている薬液に外気中の異物や雑菌が侵入することがなくて、その構造が簡単で、且つ、安価に製造できるようにした薬液収容容器の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、上記したような薬液収容容器等に於ける問題点を解決するために創案されたものであって、試薬その他の薬液を収容した容器に於いて、不使用時には、容器本体の口頸部に着脱自在に螺合した蓋体により開口部に設けた開閉弁が閉じられて、内容液に外気が触れることがない状態に保たれて、また、使用時には、容器本体内に挿入されたピペット等の注出具の外側面が容器本体内に摺動可能に設けた開閉弁に密着して、内溶液が外気に触れないように遮断された状態で注出可能に形成されて、長い時間不使用な状態が経過しても変質するようなことがないように形成する。
また、不使用時にも内部に異物や雑菌が侵入するおそれがないように保つことができて、更に、何らかの原因で容器が転倒するようなことがあっても、試薬等の内容液が容器の外に漏出しないように確実に密閉することができるようにすると共に、その開閉弁の構造を簡単にして、できるだけ安価に製造することができるようにした液体収容容器を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記したような目的を達成するために、本願の発明は、液状の内容物を収容するのに適した円筒状に形成された中空の容器本体と、該容器本体の口頸部に螺合して開口部を密閉する蓋体とからなる液体収容容器に於いて、前記円筒状の下端部に容器本体の内周面に密接して上下方向に摺動する底壁部を設けて試薬その他の薬液を収容可能な容器本体を形成すると共に、前記容器本体の上端部に蓋体を螺合可能に形成した口頸部にピペット等の注出具の先端部の外周面に密着して係合するテーパー状の係合筒部を形成して、試薬その他の薬液を収容するのに適した液体容器本体を形成する。
そして、前記容器本体の口頸部に嵌合可能な円筒部に3つの支持片により弁部を連結した3点支持構造の弁体を前記口頸部内に嵌合せしめて、前記係合筒部の開口部に離接して開閉可能にした開閉弁を形成して、液体を収容するのに適した容器本体を形成して、前記容器本体に試薬その他の薬液を収容して自動注出が可能にした液体容器を形成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本願発明の液体収容容器は、円筒状をした中空容器の胴壁の下端部に底壁部を摺動可能に嵌合せしめて試薬や薬液その他の溶液を収容するのに適した容器本体2を形成して、また、前記容器本体2の上端部に開口部を密閉する蓋体3を着脱自在に螺着可能にした口頸部4aを形成すると共に、該口頸部の頂壁部に連接してピペット等の注出装置8の先端部8aの外周面に密着して係合するテーパー状の係合筒部5を形成して、更に、嵌合筒部6aに3つの支持片6bにより弁部6cを連結した3点支持構造の弁体6を前記口頸部4aの内周面に嵌合せしめて、前記係合筒部5の開口部に離接して開閉可能となして開閉弁を形成して、内溶液を注出可能な液体収容容器1を構成する。
【0012】
上記のように形成した容器本体2の口頸部4aに蓋体5を螺着して密閉した後に、容器本体の下端部の開口部下から内部に試薬や薬液等の内容液を収容して注出可能な液体容器となして、ピペット等の注出装置を備えた自動分析装置に装着して試薬等の内容液を自動注出可能にした液体収容容器1を構成する。
【0013】
上記のように構成された液体収容容器1は、蓋体を取り外しからピペット等の注出装置8を備えた自動分析装置等にに装着すると、自動的に所定位置に移動してピペット等の注出装置8の先端部8aが容器本体の口頸部4a内に挿入されて、ピペット等8の外周面に前記係合筒部5が密接すると共に、ピペツトの先端開口部8bが前記開閉弁の変動可能な弁部6cに当接して、ピペツト等8により弁部6cを押し下げられて開閉弁が開いて内溶液が注出可能となる。
そして、容器本体2の内部と外部とは、ピペツト等の注出装置8の外面が前記係合筒部5と開閉弁の弁部6cに密接して密閉状態に遮断されるように形成して、外気中の塵埃や細菌等の異物が容器本体2の内部に侵入するのを防いだ状態で注出可能となる。
【0014】
【実施例】
以下に、本願の発明について、最適な一つの実施例に基づいて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本願発明の試薬や薬液等を収容する液体容器1は、図2に示すように、合成樹脂を射出成形して円筒状をした容器の胴壁部4を成形すると同時に、前記円筒状の胴壁部4の上端部に密閉蓋体3を着脱自在に螺合可能なネジ部を設けた口頸部4aを成形すると共に、該口頸部4aの開口端の頂壁部5aに連接して注出具先端部の外周面が密接するテーパー状の係合筒部5を成形して、また、前記円筒状の胴壁部4の下端部を底壁部7が嵌合できるように成形して、液体を収容可能な容器本体2を形成する。
【0015】
続いて、合成ゴムその他の軟質の合成樹脂を射出成形して、図2、図3に示すように、容器本体2の円筒状の胴壁部4の内周面に密接して上下に摺動する断面が外向きのくの字状をした環状の摺動部7aと、該環状の摺動部の内側に連接した筒状部7bと、該筒状部に連接した平板部7cとからなる底壁部7を、前記円筒状の胴壁部4の内周面に密接して上下方向に摺動可能に成形する。
そして、前記底壁部7を上記した容器本体2の円筒状の胴壁部4の下端部4bの開口から上下方向に嵌合せしめて摺動可能となして、内部に液体を収容可能な容器本体2を形成する。
【0016】
同様に軟質の合成樹脂を射出成形して、図1に示すように、前記口頸部4aの内周面に嵌合して固定される嵌合筒部6aと、該嵌合筒部の下端部に連接した3つの支持片6bにより上下に変動可能に支持する弁部6cとからなる3点支持構造をした弁体6を成形する。
そして、上記した容器本体2の口頸部4a内に前記3点支持構造の弁体6の嵌合筒部6aを嵌合して固定すると共に、前記テーパー状の係合筒部5の開口端部に前記弁体6の弁部6cを離接可能に密着せしめて、図2に示したように、容器本体2の口頸部4a内に開閉自在な開閉弁を構成して、内溶液を注出可能な開閉弁を容器本体2の口頸部4aに有する中空の容器本体2を形成する。
上記のように3点支持構造の弁体6を前記口頸部4aの内周面に嵌合せしめる際に、環状の係止部または係止突起4cを設けておけば、前記弁体6を一層確実に固定することができるが、その際に、弁体6をスムーズに嵌合させるために前記係止部または係止突起にはアンダーカットを施しておくのが最適である。
【0017】
また、同様に合成樹脂を射出成形して、蓋体3の筒状側壁3aを前記容器本体2の口頸部4aのネジ部に螺合可能に形成すると共に、蓋体3の天板3bの内面に前記した係合筒部5に係合する筒状片3cを突設して、前記筒状片3cの先端部が前記弁体6の弁部6cに密着するように成形して、図2に示すような密閉蓋体3を形成する。
そして、上記のようにして形成した開閉自在な開閉弁を口頸部4aに有する中空の容器本体2の口頸部4aに前記密閉蓋体3を螺合して、開口部が密閉された内溶液を収容可能な中空容器となして、該中空容器内に試薬その他の薬液を充填、収容してから、前記中空容器の胴壁部4の下端部4b内に前記底壁部7を摺動可能に嵌合せしめて、図2に示すような試薬や薬液等が収容された液体収容容器1を構成する。
【0018】
上記のように構成された本願発明の液体収容容器1を使用するには、蓋体3を取り除いた容器本体2を、図3に示したように、自動分析装置等に於ける試薬等の供給部の容器装着台9に装着する。
そして、特開昭62−191049号や特開平8−146012号公報その他に見られる注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aを前記容器本体2の開口部に挿入せしめて、該注出装置の先端部8aの外周面が前記テーパー状をした係合筒部5に接すると共に、前記注出装置8の先端開口部8bに前記開閉弁の弁部6cを密着せしめて、注出操作が可能な状態にして固定する。
【0019】
上記のようにして、注出操作が可能な状態に置かれた液体収容容器1は、分析等の作業が開始されると、図4に示すように、注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aが降下して前記開閉弁の弁部6cを押圧して押し下げると、開閉弁が開いて内溶液が弁部6cの上まで上昇して吸引可能となり、注出装置8のピペット等の先端部8aから吸引して注出される。
【0020】
このようにして、液体が吸引して注出されると、注出装置8の先端部が口頸部4aの係合筒部5に密着して係合されていて、液体容器内が減圧状態になるので、図4に示したように、容器の底壁部7が外気の圧力により押し上げられる結果、前記弁体6の支持片6bの隙間から内溶液が溢れ出て、開閉弁の空間部は内溶液で満たされることになり、内溶液はピペット等の注出装置8の先端部8aから連続して注出可能な状態になる。
そして、溢れ出た内容液は注出装置8により必要な量が吸引されて、自動的に滴定部へ給送して注出されて滴定等の検定作業が行われることになる。
【0021】
このようにして検定や分析等の滴定作業が終わると、注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aが自動的に上昇してピペット等の注出装置8による吸引操作は中止されて、図3に示すように、再び3点支持構造の弁体6の弁部6cの中央部分がピペット等の注出装置8の先端部8aに密着して開口部8bを塞ぐと共に、周縁部分がテーパー状の係合筒部5に密着するので、口頸部4aの係合筒部5の開口端は塞がれた状態になって、容器本体2の内部と外部との間は密閉状態に遮断されるので、外気中の塵埃や細菌等の異物が容器本体2の内部に侵入するようなことがなくて、内溶液は保存可能な状態に保たれる。
【0022】
上記したように、本願発明の液体収容容器1は、不使用時には図2に見られるように、蓋部の天板3bに突設した筒状片3cが容器本体2の係合筒部7cに係合すると共に、該筒状片7cの先端が3点支持弁体6の弁部6cに密着するように、蓋体3を容器本体2の口頸部4aに螺合して密閉されているので、容器本体2の内部に外気が侵入するのが遮断されて、また、何らかの原因で容器が傾いたり、倒れたりした場合にも、内溶液が漏洩するようなこともない。
【0023】
また、本願発明の液体収容容器1は、使用時には図4に見られるように、蓋体3が取り除かれた容器本体2の開口部には、ピペット等の注出装置の先端部8aが挿入されて、該注出装置8の外周面が容器本体2の口頸部4aのテーパー状の係合筒部5に密着されると共に、該注出装置8の先端の開口部8bには前記3点支持弁体6の弁部6cが密着して密閉されているので、容器本体2の内部に外気が侵入するのが遮断されると共に、内溶液が漏洩するのが防止される。
【0024】
尚、上記実施例のに於いては、ピペット等の注出装置8が係合する係合筒部5を容器本体の口頸部と一体に成形して開閉弁を設けたものであったが、本願発明は、このような構造のものに限定されるものではなくて、図5(a)に見るように、係合筒部5を容器本体とは別体に形成して、該係合筒部に3点支持構造の弁体6を嵌合せしめて、容器本体の口頸部に嵌合可能な開閉弁10を形成することも可能である。
このように形成した開閉弁10を容器本体2の口頸部に嵌合して、図5(b)に示すような液体収容容器を形成した場合には、容器全体の成形工程は増えるが、開閉弁を口頸部に組付けたりする容器本体の組み立て工程が容易になり、また、内溶液の充填の操作がし易くなる。
【0025】
また、上述した実施例に於いては、密閉蓋としてネジ蓋を用いて密閉したもので合ったが、本願の発明は、このような形状をしたものに限定されるものではなくて、密閉蓋としてヒンジ形式の蓋体やその他の蓋体を用いたものにも適用することは可能である。
そして、ピペット等の注出装置8の外周面に係合筒部を密着させて外気と容器本体内部との間を遮断して、外気中の塵埃や細菌等の異物や空気の酸素が容器内に流入するのを防止するようにしたことにより、内容物が汚れたり、酸化したりすることがなくなり、一時的に使用中断による保存が可能になる。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明の試薬等を収容した液体容器は、不使用時には、容器本体の口頸部に螺着された蓋体の筒状片が開閉弁に密着して確実に密封されているので、長い時間使用せずに放置されたとしても、容器本体の内部に細菌等の異物が侵入するのを防止することができて、また、使用時あるいは使用中断時には、容器本体の内部に挿入されたピペット等の注出具の先端部が開閉弁に密着して確実に密封されているので、内溶液は長期の保存が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の開閉弁に用いた3点支持構造の弁体を示す平面図である。
【図2】本願発明の開閉弁を装着した液体収容容器を示す断面図である。
【図3】本願発明の液体収容容器を分析装置等に装着した状態を示す断面図である。
【図4】分析装置等に装着した液体収容容器から注出する状態を示す断面図である。
【図5】係合筒部を容器本体とは別体構造にした開閉弁(a)と開閉弁を嵌合した容器(b)を示す断面図である。
【符号の説明】
1. 液体収容容器
2. 容器本体
3. 蓋体
4. 容器本体の胴壁部
4a. 口頸部
5. 係合筒部
6. 弁体
7. 底壁部
8. 注出装置
9. 容器装着台
10. 開閉弁
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、各種の溶液を収容した中空容器の口頸部にピペットその他の液体注出具を挿入して、内溶液を自動注出を可能に形成すると共に、前記口頸部に蓋体を螺着して開口部を密封可能に形成した液体収容容器に係わるもので、特に、試薬や薬液その他の溶液を収容するのに適した円筒状をした容器本体の口頸部に、溶液注出具を係合可能な係合筒部と開閉可能な開閉弁を設けると共に、容器本体の底壁部を摺動可能に形成して、収容された内容液を自動的に注出するのに適した液体収容容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般に用いられている各種の検査試薬等が収容されたバイアル壜等の収容容器から内部の試薬を注出して使用するには、前記容器の開口部を密閉した蓋体を取り除いて、容器本体の開口部を開放した状態にしてから、ピペット等の注出具の先端部を容器本体の口頸部内に挿入して、ピペット等に内溶液を吸い上げて注出する操作が行われている。
このようなピペット等の出し入れ操作により試薬を注出する容器としては、液体を収容するビン状に形成された容器本体と、該容器本体の口頸部に螺着または嵌着して密封する蓋体とからなる容器が広く用いられており、そして、開口部を開閉する密閉蓋体としては、容器本体の口頸部に開閉自在に設けられたヒンジ蓋あるいはネジ式の蓋が一般的に使用されている。
【0003】
しかし、上記したような従来のバイアル壜等の容器に於いては、蓋体の蓋部分を開口させるか、容器本体の口頸部から取り外して、開放状態にしてから内溶液をピペット等で注出するものが一般的であるが、液体容器の開口部が開放された状態におかれると、容器本体の内部と外部とが直接に連通した状態になるので、外気の中の塵埃や雑菌等の異物が容器本体の開口部を通って容器本体の内部に侵入し易くなり、そして、異物が容器内部の試薬等に混入されると、試薬等の薬液が変質したり、雑菌が繁殖したれするおそれがある。
【0004】
そこで、このような異物や雑菌が容器内に侵入を防止することを防止した薬液収容容器として、特開平5−99931号や特開平7−191040号公報等に見られるようなものが知られている。
前記の発明の薬液容器は、容器の蓋体の天板部に容器本体の内部に向けて突出した略円錐形状に形成されて、その先端部にスリットや開孔が形成されていて、挿入されるピペットの外周面に密着する円錐状の壁体が設けられていて、蓋体が容器本体に装着された状態のままにして、前記円錐状の壁体部に対してピペット先端の尖った部分等を突き刺して、開孔せしめて容器本体の内部にピペット等を挿入して、内溶液を吸い上げて注出するように形成された容器である。
【0005】
しかし、上記した発明の容器に於いては、ピペットの外周面に密着する円錐状の壁体が蓋体の天板部に設けられていて、容器本体に装着された蓋体の天板部に外側からピペット先端部が前記円錐状の壁体に差し込まれて開孔またはスリットが形成されて、容器本体の内に連通するように形成されている。
従って、前記蓋体が容器本体に装着された状態であっても、円錐状の壁体の開孔やスリットが外気に露出されたままになるので、蓋体を容器本体に装着した状態にして試薬等が入った容器を長時間保存しておいても、円錐状の壁体の開孔やスリットから容器本体の内部に外気中の異物や雑菌が侵入するおそれがある。
【0006】
そして、上記したような発明の容器に於いては、容器本体に蓋体が被着された状態であっても、容器を転倒させたり、傾けたりした場合には、内部の試薬等が前記円錐状の壁体の開孔やスリットから容器の外に漏出するおそれもあり、また、上記のような容器は、前記円錐状の壁体を蓋体に保持するためには複雑な支持構造にする必要があるから、その製造コストの低減が困難である。
【0007】
ところで、最近に於ける各種の検査技術や検査装置等の進歩に伴って、分析技術の分野に於いても、多種多様な高度の分析が求められるようになり、分析精度の高度化と均質化および分析時間の短縮化等の面から、一度に多数の試料が分析できるようにした分析装置の機械化、自動化が行われてきている。
そのような中にあって、各種の試薬や薬液を上記した発明に見るような容器に収容したものは、特公平5−79944号や特開平5−232124号公報に記載されるように、分析するための滴定工程が機械化された自動滴定装置に適用して使用することはできない。
【0008】
そこで、上記した発明やその他に見る自動滴定装置を備えた分析装置等に於いても、簡単に適用することができるようにした液体収容容器、特に、容器内に収容されている試薬や薬液等を使用しようとして注出する際に、容器本体内に収容されている薬液に外気中の異物や雑菌が侵入することがなくて、その構造が簡単で、且つ、安価に製造できるようにした薬液収容容器の開発が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、上記したような薬液収容容器等に於ける問題点を解決するために創案されたものであって、試薬その他の薬液を収容した容器に於いて、不使用時には、容器本体の口頸部に着脱自在に螺合した蓋体により開口部に設けた開閉弁が閉じられて、内容液に外気が触れることがない状態に保たれて、また、使用時には、容器本体内に挿入されたピペット等の注出具の外側面が容器本体内に摺動可能に設けた開閉弁に密着して、内溶液が外気に触れないように遮断された状態で注出可能に形成されて、長い時間不使用な状態が経過しても変質するようなことがないように形成する。
また、不使用時にも内部に異物や雑菌が侵入するおそれがないように保つことができて、更に、何らかの原因で容器が転倒するようなことがあっても、試薬等の内容液が容器の外に漏出しないように確実に密閉することができるようにすると共に、その開閉弁の構造を簡単にして、できるだけ安価に製造することができるようにした液体収容容器を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記したような目的を達成するために、本願の発明は、液状の内容物を収容するのに適した円筒状に形成された中空の容器本体と、該容器本体の口頸部に螺合して開口部を密閉する蓋体とからなる液体収容容器に於いて、前記円筒状の下端部に容器本体の内周面に密接して上下方向に摺動する底壁部を設けて試薬その他の薬液を収容可能な容器本体を形成すると共に、前記容器本体の上端部に蓋体を螺合可能に形成した口頸部にピペット等の注出具の先端部の外周面に密着して係合するテーパー状の係合筒部を形成して、試薬その他の薬液を収容するのに適した液体容器本体を形成する。
そして、前記容器本体の口頸部に嵌合可能な円筒部に3つの支持片により弁部を連結した3点支持構造の弁体を前記口頸部内に嵌合せしめて、前記係合筒部の開口部に離接して開閉可能にした開閉弁を形成して、液体を収容するのに適した容器本体を形成して、前記容器本体に試薬その他の薬液を収容して自動注出が可能にした液体容器を形成する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本願発明の液体収容容器は、円筒状をした中空容器の胴壁の下端部に底壁部を摺動可能に嵌合せしめて試薬や薬液その他の溶液を収容するのに適した容器本体2を形成して、また、前記容器本体2の上端部に開口部を密閉する蓋体3を着脱自在に螺着可能にした口頸部4aを形成すると共に、該口頸部の頂壁部に連接してピペット等の注出装置8の先端部8aの外周面に密着して係合するテーパー状の係合筒部5を形成して、更に、嵌合筒部6aに3つの支持片6bにより弁部6cを連結した3点支持構造の弁体6を前記口頸部4aの内周面に嵌合せしめて、前記係合筒部5の開口部に離接して開閉可能となして開閉弁を形成して、内溶液を注出可能な液体収容容器1を構成する。
【0012】
上記のように形成した容器本体2の口頸部4aに蓋体5を螺着して密閉した後に、容器本体の下端部の開口部下から内部に試薬や薬液等の内容液を収容して注出可能な液体容器となして、ピペット等の注出装置を備えた自動分析装置に装着して試薬等の内容液を自動注出可能にした液体収容容器1を構成する。
【0013】
上記のように構成された液体収容容器1は、蓋体を取り外しからピペット等の注出装置8を備えた自動分析装置等にに装着すると、自動的に所定位置に移動してピペット等の注出装置8の先端部8aが容器本体の口頸部4a内に挿入されて、ピペット等8の外周面に前記係合筒部5が密接すると共に、ピペツトの先端開口部8bが前記開閉弁の変動可能な弁部6cに当接して、ピペツト等8により弁部6cを押し下げられて開閉弁が開いて内溶液が注出可能となる。
そして、容器本体2の内部と外部とは、ピペツト等の注出装置8の外面が前記係合筒部5と開閉弁の弁部6cに密接して密閉状態に遮断されるように形成して、外気中の塵埃や細菌等の異物が容器本体2の内部に侵入するのを防いだ状態で注出可能となる。
【0014】
【実施例】
以下に、本願の発明について、最適な一つの実施例に基づいて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本願発明の試薬や薬液等を収容する液体容器1は、図2に示すように、合成樹脂を射出成形して円筒状をした容器の胴壁部4を成形すると同時に、前記円筒状の胴壁部4の上端部に密閉蓋体3を着脱自在に螺合可能なネジ部を設けた口頸部4aを成形すると共に、該口頸部4aの開口端の頂壁部5aに連接して注出具先端部の外周面が密接するテーパー状の係合筒部5を成形して、また、前記円筒状の胴壁部4の下端部を底壁部7が嵌合できるように成形して、液体を収容可能な容器本体2を形成する。
【0015】
続いて、合成ゴムその他の軟質の合成樹脂を射出成形して、図2、図3に示すように、容器本体2の円筒状の胴壁部4の内周面に密接して上下に摺動する断面が外向きのくの字状をした環状の摺動部7aと、該環状の摺動部の内側に連接した筒状部7bと、該筒状部に連接した平板部7cとからなる底壁部7を、前記円筒状の胴壁部4の内周面に密接して上下方向に摺動可能に成形する。
そして、前記底壁部7を上記した容器本体2の円筒状の胴壁部4の下端部4bの開口から上下方向に嵌合せしめて摺動可能となして、内部に液体を収容可能な容器本体2を形成する。
【0016】
同様に軟質の合成樹脂を射出成形して、図1に示すように、前記口頸部4aの内周面に嵌合して固定される嵌合筒部6aと、該嵌合筒部の下端部に連接した3つの支持片6bにより上下に変動可能に支持する弁部6cとからなる3点支持構造をした弁体6を成形する。
そして、上記した容器本体2の口頸部4a内に前記3点支持構造の弁体6の嵌合筒部6aを嵌合して固定すると共に、前記テーパー状の係合筒部5の開口端部に前記弁体6の弁部6cを離接可能に密着せしめて、図2に示したように、容器本体2の口頸部4a内に開閉自在な開閉弁を構成して、内溶液を注出可能な開閉弁を容器本体2の口頸部4aに有する中空の容器本体2を形成する。
上記のように3点支持構造の弁体6を前記口頸部4aの内周面に嵌合せしめる際に、環状の係止部または係止突起4cを設けておけば、前記弁体6を一層確実に固定することができるが、その際に、弁体6をスムーズに嵌合させるために前記係止部または係止突起にはアンダーカットを施しておくのが最適である。
【0017】
また、同様に合成樹脂を射出成形して、蓋体3の筒状側壁3aを前記容器本体2の口頸部4aのネジ部に螺合可能に形成すると共に、蓋体3の天板3bの内面に前記した係合筒部5に係合する筒状片3cを突設して、前記筒状片3cの先端部が前記弁体6の弁部6cに密着するように成形して、図2に示すような密閉蓋体3を形成する。
そして、上記のようにして形成した開閉自在な開閉弁を口頸部4aに有する中空の容器本体2の口頸部4aに前記密閉蓋体3を螺合して、開口部が密閉された内溶液を収容可能な中空容器となして、該中空容器内に試薬その他の薬液を充填、収容してから、前記中空容器の胴壁部4の下端部4b内に前記底壁部7を摺動可能に嵌合せしめて、図2に示すような試薬や薬液等が収容された液体収容容器1を構成する。
【0018】
上記のように構成された本願発明の液体収容容器1を使用するには、蓋体3を取り除いた容器本体2を、図3に示したように、自動分析装置等に於ける試薬等の供給部の容器装着台9に装着する。
そして、特開昭62−191049号や特開平8−146012号公報その他に見られる注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aを前記容器本体2の開口部に挿入せしめて、該注出装置の先端部8aの外周面が前記テーパー状をした係合筒部5に接すると共に、前記注出装置8の先端開口部8bに前記開閉弁の弁部6cを密着せしめて、注出操作が可能な状態にして固定する。
【0019】
上記のようにして、注出操作が可能な状態に置かれた液体収容容器1は、分析等の作業が開始されると、図4に示すように、注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aが降下して前記開閉弁の弁部6cを押圧して押し下げると、開閉弁が開いて内溶液が弁部6cの上まで上昇して吸引可能となり、注出装置8のピペット等の先端部8aから吸引して注出される。
【0020】
このようにして、液体が吸引して注出されると、注出装置8の先端部が口頸部4aの係合筒部5に密着して係合されていて、液体容器内が減圧状態になるので、図4に示したように、容器の底壁部7が外気の圧力により押し上げられる結果、前記弁体6の支持片6bの隙間から内溶液が溢れ出て、開閉弁の空間部は内溶液で満たされることになり、内溶液はピペット等の注出装置8の先端部8aから連続して注出可能な状態になる。
そして、溢れ出た内容液は注出装置8により必要な量が吸引されて、自動的に滴定部へ給送して注出されて滴定等の検定作業が行われることになる。
【0021】
このようにして検定や分析等の滴定作業が終わると、注出装置8の自動吸引ピペット等の先端部8aが自動的に上昇してピペット等の注出装置8による吸引操作は中止されて、図3に示すように、再び3点支持構造の弁体6の弁部6cの中央部分がピペット等の注出装置8の先端部8aに密着して開口部8bを塞ぐと共に、周縁部分がテーパー状の係合筒部5に密着するので、口頸部4aの係合筒部5の開口端は塞がれた状態になって、容器本体2の内部と外部との間は密閉状態に遮断されるので、外気中の塵埃や細菌等の異物が容器本体2の内部に侵入するようなことがなくて、内溶液は保存可能な状態に保たれる。
【0022】
上記したように、本願発明の液体収容容器1は、不使用時には図2に見られるように、蓋部の天板3bに突設した筒状片3cが容器本体2の係合筒部7cに係合すると共に、該筒状片7cの先端が3点支持弁体6の弁部6cに密着するように、蓋体3を容器本体2の口頸部4aに螺合して密閉されているので、容器本体2の内部に外気が侵入するのが遮断されて、また、何らかの原因で容器が傾いたり、倒れたりした場合にも、内溶液が漏洩するようなこともない。
【0023】
また、本願発明の液体収容容器1は、使用時には図4に見られるように、蓋体3が取り除かれた容器本体2の開口部には、ピペット等の注出装置の先端部8aが挿入されて、該注出装置8の外周面が容器本体2の口頸部4aのテーパー状の係合筒部5に密着されると共に、該注出装置8の先端の開口部8bには前記3点支持弁体6の弁部6cが密着して密閉されているので、容器本体2の内部に外気が侵入するのが遮断されると共に、内溶液が漏洩するのが防止される。
【0024】
尚、上記実施例のに於いては、ピペット等の注出装置8が係合する係合筒部5を容器本体の口頸部と一体に成形して開閉弁を設けたものであったが、本願発明は、このような構造のものに限定されるものではなくて、図5(a)に見るように、係合筒部5を容器本体とは別体に形成して、該係合筒部に3点支持構造の弁体6を嵌合せしめて、容器本体の口頸部に嵌合可能な開閉弁10を形成することも可能である。
このように形成した開閉弁10を容器本体2の口頸部に嵌合して、図5(b)に示すような液体収容容器を形成した場合には、容器全体の成形工程は増えるが、開閉弁を口頸部に組付けたりする容器本体の組み立て工程が容易になり、また、内溶液の充填の操作がし易くなる。
【0025】
また、上述した実施例に於いては、密閉蓋としてネジ蓋を用いて密閉したもので合ったが、本願の発明は、このような形状をしたものに限定されるものではなくて、密閉蓋としてヒンジ形式の蓋体やその他の蓋体を用いたものにも適用することは可能である。
そして、ピペット等の注出装置8の外周面に係合筒部を密着させて外気と容器本体内部との間を遮断して、外気中の塵埃や細菌等の異物や空気の酸素が容器内に流入するのを防止するようにしたことにより、内容物が汚れたり、酸化したりすることがなくなり、一時的に使用中断による保存が可能になる。
【0026】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明の試薬等を収容した液体容器は、不使用時には、容器本体の口頸部に螺着された蓋体の筒状片が開閉弁に密着して確実に密封されているので、長い時間使用せずに放置されたとしても、容器本体の内部に細菌等の異物が侵入するのを防止することができて、また、使用時あるいは使用中断時には、容器本体の内部に挿入されたピペット等の注出具の先端部が開閉弁に密着して確実に密封されているので、内溶液は長期の保存が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の開閉弁に用いた3点支持構造の弁体を示す平面図である。
【図2】本願発明の開閉弁を装着した液体収容容器を示す断面図である。
【図3】本願発明の液体収容容器を分析装置等に装着した状態を示す断面図である。
【図4】分析装置等に装着した液体収容容器から注出する状態を示す断面図である。
【図5】係合筒部を容器本体とは別体構造にした開閉弁(a)と開閉弁を嵌合した容器(b)を示す断面図である。
【符号の説明】
1. 液体収容容器
2. 容器本体
3. 蓋体
4. 容器本体の胴壁部
4a. 口頸部
5. 係合筒部
6. 弁体
7. 底壁部
8. 注出装置
9. 容器装着台
10. 開閉弁
Claims (7)
- 円筒状に形成した胴壁部の下端部に摺動可能な底壁部を嵌合せしめて液体を収容するのに適した中空の容器本体部分を形成して、前記胴壁部の上端部に密閉蓋体を着脱自在に螺合可能な口頸部を形成すると共に、該口頸部内に開口端の頂壁部に連接して注出装置の先端部が係合する係合筒部を設けて、試薬等の溶液を収容可能な容器本体を形成して、前記容器本体の口頸部内に前記係合筒部の開口部に離接して開閉可能な弁部を有する弁体を嵌合、固定して開閉弁を形成して、更に、係合筒部に係合して開口部を密閉する蓋体を前記容器本体の口頸部に着脱自在に螺合してなることを特徴とする自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記摺動可能な底壁部は、円筒状の容器本体の内周面に密接するように断面がくの字状をした環状の摺動部と、該環状の摺動部の内側に立設した筒状部に連接した円板状の頂壁部とから形成されてなることを特徴とする請求項1に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記係合筒部は、注出装置の先端部のノズル等の外周面に密接するようにテーパー状に形成されてなることを特徴とする請求項2に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記弁体は、前記容器本体の口頸部に嵌合する嵌合筒部と、該嵌合筒部に連接した複数の支持片と、該支持片に上下動可能に支持された弁部とから形成されてなることを特徴とする請求項1に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記弁体は、前記容器本体の口頸部に嵌合する嵌合筒部に3つの支持片により弁部が連接された3点支持構造に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記開閉弁は、前記容器本体の口頸部内に嵌合した前記弁体の弁部を前記係合筒部の開口部に離接可能に形成してなることを特徴とする請求項1に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
- 前記蓋体は、容器本体の口頸部に螺合可能に形成した蓋体の天板の内壁面に筒状片を突設して、前記係合筒部に係合可能に形成する共に、該筒状片の先端部を前記弁体の弁部に密着可能に形成してなることを特徴とする請求項1に記載する自動注出が可能な液体収容容器。
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-
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- 2002-07-31 JP JP2002224259A patent/JP2004061470A/ja active Pending
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