JP2004060851A - 一方向クラッチ - Google Patents

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Takahiro Ichihara
市原 隆弘
Hajime Watanabe
渡邉 肇
Hideki Fujiwara
藤原 英樹
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Abstract

【課題】内輪の外周係合面の剥離や摩耗を抑制して、寿命を長くすることができ、かつ、すべりの発生を防止できる一方向クラッチを提供する。
【解決手段】この一方向クラッチは、係合ころ5の表面と小さな接触楕円で接触して大きな荷重がかかる内輪2の断面正八角形状のカム面2aの硬度を、係合ころ5の表面と大きな接触楕円で接触する外輪の円筒係合面1aの硬度より高くしている。したがって、係合ころ5と小さな接触楕円で接触する上記内輪2のカム面2aに剥離や摩耗が発生することを抑制できて、内輪2の寿命を長くすることができ、かつ、すべりも防止できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一方向クラッチとしては、外輪の内周係合面である円筒係合面と内輪の外周係合面である断面正多角形状のカム面との間に係合ころを配置したものがある。そして、上記一方向クラッチでは、上記外輪および内輪に同じ材質を使い、同じ熱処理を行って上記外輪の円筒係合面の硬度および上記内輪のカム面の硬度を略同じにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記内輪のカム面の平面と凸面である係合ころの表面との接触楕円は、上記外輪の凹面である円筒係合面と凸面である係合ころの表面との接触楕円よりも小さくなる。
【0004】
しかるに、上記従来の一方向クラッチでは、上記係合ころとの接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる上記内輪のカム面の硬度を、上記係合ころとの接触楕円が大きい上記外輪の円筒係合面と略同じにしているため、上記内輪のカム面に剥離や摩耗が発生して、一方向クラッチの寿命が短くなり、また、くさび角が大きくなって、すべりが発生するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、内輪の外周係合面の剥離や摩耗を抑制して、寿命を長くすることができ、かつ、すべりの発生を防止できる一方向クラッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の一方向クラッチは、
円筒係合面または略断面多角形状のカム面である外輪の内周係合面と、略断面多角形状のカム面または円筒係合面である内輪の外周係合面との間に係合ころを配置してなる一方向クラッチにおいて、
上記内輪の外周係合面の硬度は、上記係合ころの表面の硬度および上記外輪の内周係合面の硬度よりも高いことを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明の一方向クラッチにおいて、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合には、上記内輪の外周係合面であるカム面の平面と凸面である係合ころの表面との接触楕円は、外輪の内周係合面である凹面の円筒係合面と凸面である係合ころの表面との接触楕円よりも小さくなる。一方、請求項1の発明の一方向クラッチによれば、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪のカム面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が大きい外輪の円筒係合面の硬度よりも大きくしているので、つまり、接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる内輪のカム面の硬度を大きくしているので、上記内輪の外周のカム面に剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0008】
また、請求項1の発明の一方向クラッチにおいて、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合には、上記内輪の外周係合面である凸面の円筒係合面と凸面である係合ころの表面との接触楕円は、外輪の内周係合面であるカム面の平面と凸面である係合ころの表面との接触楕円よりも小さくなる。一方、請求項1の発明の一方向クラッチによれば、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪の円筒係合面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が大きい外輪のカム面の硬度よりも大きくしているので、つまり、接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる内輪の円筒係合面の硬度を大きくしているので、上記内輪の外周の円筒係合面に剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0009】
また、請求項1の発明の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、上記係合ころの表面との接触楕円が大きくて剥離や摩耗が起こりにくい上記外輪の内周係合面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪の外周係合面の硬度よりも小さくしている。したがって、上記外輪の内周係合面の硬度を高くするための、上記外輪の内周係合面の浸炭処理、浸炭窒化処理または高周波焼入れ等の硬化処理を厳重に行う必要がなく、上記一方向クラッチの製造コストを低減できる。
【0010】
また、請求項2の発明の一方向クラッチは、請求項1に記載の一方向クラッチにおいて、上記外輪の内周係合面の硬度は、上記係合ころの表面の硬度よりも低いことを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面の硬度を、上記係合ころの表面の硬度よりも低くしているので、上記外輪の内周係合面に特別な硬化処理が不要で、上記外輪を安価に製造することができる。
【0012】
また、請求項3の発明の一方向クラッチは、
円筒係合面または略断面多角形状のカム面である外輪の内周係合面と、略断面多角形状のカム面または円筒係合面である内輪の外周係合面との間に係合ころを配置してなる一方向クラッチにおいて、
上記内輪の外周係合面の硬度は、上記外輪の内周係合面の硬度よりも高いことを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、上記係合ころの表面との接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる上記内輪の外周係合面の硬度を、上記係合ころの表面と接触楕円が大きい外輪の内周係合面の硬度よりも大きくしているので、つまり、接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる内輪の外周係合面の硬度を大きくしているので、上記内輪の外周係合面に剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0014】
また、請求項3の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、上記係合ころの表面との接触楕円が大きく剥離や摩耗が起こりにくい上記外輪の内周係合面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪の外周係合面の硬度よりも小さくしている。したがって、上記外輪の内周係合面の硬度を高くするための、上記外輪の内周係合面の浸炭処理、浸炭窒化処理または高周波焼入れ等の硬化処理を厳重に行う必要がなく、上記一方向クラッチの製造コストを低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0016】
図1は、この発明の一方向クラッチの1実施形態の半断面図である。この実施形態の一方向クラッチは、外輪1と、内輪2と、保持器3と、コイルバネ4と、係合ころ5とを備える。上記外輪1は、浸炭処理、浸炭窒化処理若しくは高周波焼入れにより硬化処理を行った内周係合面である円筒係合面1aを有している。一方、上記内輪2は、S45C若しくはS55C等の炭素鋼、または、SCR、SCM若しくはSNCM等のはだ焼鋼で製造されている。上記内輪2は、内周に図示しない回転軸とねじで係合するねじ穴2cを有し、外周に浸炭処理、浸炭窒化処理若しくは高周波焼入れにより硬化処理を行った外周係合面である断面正八角形のカム面2aを有している。上記保持器3の環状枠をつなぐ柱部は、上記外周カム面2aの頂部2bに嵌め込まれている。上記保持器3のポケット7に配置した係合ころ5は、コイルバネ4によって周方向に付勢されている。
【0017】
この実施形態の一方向クラッチは、上記内輪2のカム面2aのロックウェル硬度(以下HRc)を62.5から66.5の範囲の値に、上記係合ころ5の表面のHRcを61から64の範囲の値に、また、上記外輪1の円筒係合面1aのHRcを60から64の範囲の値に設定すると共に、上記内輪2のカム面2aのHRcを、上記係合ころ5の表面のHRcより高く、かつ、上記係合ころ5の表面のHRcを、上記外輪1の円筒係合面1aのHRcより高くしている。
【0018】
この実施形態の一方向クラッチでは、上記内輪2のカム面2aの平面と凸面である係合ころ5との接触楕円は、外輪1の凹面である円筒係合面1aと凸面である係合ころ5との接触楕円よりも小さくなる。
【0019】
図2は、図1の一方向クラッチのA−A断面図である。図2に示すように、上記係合ころ5の軸方向の両側に、玉軸受21と、ころ軸受22とを配置している。
【0020】
上記外輪1の端部と上記内輪2の両端部は、シール部材25,26,27で密閉しており、玉軸受21、ころ軸受22および係合ころ5を有する一方向クラッチ部が存在する密封空間30に、グリースを封入している。
【0021】
上記構成において、外輪1が内輪2に対して図1の矢印C方向に相対的に回転すると、上記係合ころ5が、コイルバネ4を伸長させる方向に移動して、上記外輪1の円筒係合面1aと上記内輪2のカム面2aとの間に挟まれてクラッチが入りの状態になる。このとき、上記外輪1と上記内輪2の間で動力の伝達が行われる。
【0022】
他方、外輪1が内輪2に対して図1の矢印B方向に相対的に回転すると、上記係合ころ5が、コイルバネ4を圧縮する方向に移動して、上記外輪1の円筒係合面1aと上記内輪2のカム面2aの間で遊嵌状態となってクラッチが切りの状態になる。このとき、外輪1と内輪2との間で動力の伝達が遮断される。このとき、上記玉軸受21と係合ころ軸受22とで、この実施形態の一方向クラッチの両側でラジアル荷重を支持するので、この実施形態の一方向クラッチでは噛み合い性能と耐久性とを良好に維持できる。
【0023】
上記実施形態の一方向クラッチによれば、上記係合ころ5の表面との接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる上記内輪2のカム面2aの硬度を、上記係合ころ5の表面との接触楕円が大きい外輪1の円筒係合面1aの硬度よりも大きくしているので、上記内輪2の外周のカム面2aに剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0024】
また、この実施形態の一方向クラッチによれば、係合ころ5との接触楕円が大きく剥離や摩耗が起こりにくい上記外輪1の円筒係合面1aの硬度を、係合ころ5との接触楕円が小さい上記内輪2の外周カム2aの硬度よりも小さくしているので、上記外輪1の内周係合面である円筒係合面1aの硬度を高くするための、上記外輪1の円筒係合面1aの浸炭処理、浸炭窒化処理または高周波焼入れ等の硬化処理を厳重に行う必要がなく、上記一方向クラッチの製造コストを低減できる。
【0025】
また、この実施形態の一方向クラッチによれば、外輪1の円筒係合面1aの硬度を、上記係合ころ5の表面の硬度よりも低くしているので、外輪1の円筒係合面1aに特別な硬化処理が不要で、外輪1を安価に製造することができる。
【0026】
尚、この実施形態の一方向クラッチでは、内輪2のカム面2aのHRcを62.5から66.5の範囲に、係合ころ5の表面のHRcを61から64の範囲に、また、外輪1の円筒係合面1aのHRcを60から64の範囲に設定すると共に、内輪2のカム面2aのHRcを、係合ころ5の表面のHRcより高く、かつ、係合ころ5の表面のHRcを、外輪1の円筒係合面1aのHRcより高くしたが、内輪2のカム面2aのHRcを62.5から66.5の範囲に、係合ころ5の表面のHRcを61から64の範囲に、また、外輪1の円筒係合面1aのHRcを60から64の範囲に設定すると共に、内輪のカム面のHRcを、外輪の円筒係合面のHRcより高くし、かつ、外輪の円筒係合面のHRcを、係合ころの表面のHRcよりも高くしても良いし、あるいは、内輪のカム面のHRcを、外輪の円筒係合面のHRcより高くし、かつ、外輪の円筒係合面のHRcと係合ころの表面のHRcとを同程度にしても良い。
【0027】
また、この実施形態の一方向クラッチでは、上記内輪2のカム面2aのHRcを62.5から66.5の範囲に設定すると共に、内輪2のカム面2aのHRcを、外輪1の円筒係合面1aのHRcよりも高くしたが、内輪のカム面のHRcを62から66の範囲に設定すると共に、内輪のカム面のHRcを、外輪の円筒係合面のHRcよりも高くしても良い。
【0028】
また、この実施形態の一方向クラッチでは、内輪2のカム面2aを、断面正八角形に形成したが、内輪のカム面を、必ずしも断面正多角形にする必要はなく、断面多角形にしても良い。また、内輪のカム面を、係合ころが接触する複数の平面と、上記平面の間を接続する係合ころが係合固定されない曲面とで形成しても良い。また、係合ころと内輪との接触楕円が、係合ころと外輪との接触楕円よりも小さいという条件を満たしていれば、内輪のカム面の係合ころが接触する部分を、曲面で形成しても良い。
【0029】
また、この実施形態の一方向クラッチでは、一方向クラッチ部の軸方向の両端部と隣接する位置に、玉軸受21と係合ころ軸受22とを設けたが、これらの軸受のいずれか一つまたは両方を省略しても良い。
【0030】
また、この実施形態の一方向クラッチでは、外輪1の内周係合面を円筒係合面1aにし、かつ、内輪2の外周係合面を断面正八角形のカム面2aにしたが、図示しないが、外輪の内周係合面を断面正八角形のカム面にし、かつ、内輪の外周係合面を円筒係合面にしても良い。なぜならば、外輪の内周係合面を断面正八角形状のカム面にし、かつ、内輪の外周係合面を円筒係合面にした場合でも、内輪の凸面である円筒係合面と凸面である係合ころとの接触楕円は、外輪のカム面の平面と凸面である係合ころの表面との接触楕円よりも小さくなっているからである。すなわち、外輪の内周係合面を断面正八角形状のカム面にし、かつ、内輪の外周係合面を円筒係合面にした場合でも、内輪の円筒係合面の方が、外輪のカム面よりも剥離や摩耗が発生し易くなっているのである。したがって、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合においても、上記係合ころとの接触楕円が小さい上記内輪の円筒係合面の硬度を、上記係合ころの表面の硬度よりも高くすることによって、上記内輪の円筒係合面に剥離や摩耗が発生することを抑制して、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の一方向クラッチによれば、外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、係合ころの表面との接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる上記内輪の外周係合面の硬度を、上記係合ころの表面と接触楕円が大きい外輪の内周係合面の硬度よりも大きくしているので、上記内輪の外周係合面に剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0032】
また、請求項1の発明の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、上記係合ころの表面との接触楕円が大きく剥離や摩耗が起こりにくい上記外輪の内周係合面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪の外周係合面の硬度よりも小さくしているので、上記外輪の内周係合面の硬度を高くするための、上記外輪の内周係合面の浸炭処理、浸炭窒化処理または高周波焼入れ等の硬化処理を厳重に行う必要がなく、一方向クラッチの製造コストを低減できる。
【0033】
また、請求項2の発明の一方向クラッチによれば、外輪の内周係合面の硬度を、係合ころの表面の硬度をよりも低くしているので、上記外輪の内周係合面に特別な硬化処理が不要で、上記外輪を安価に製造できる。
【0034】
また、請求項3の発明の一方向クラッチによれば、外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、係合ころの表面との接触楕円が小さくて大きな荷重がかかる上記内輪の外周係合面の硬度を、上記係合ころの表面と接触楕円が大きい外輪の内周係合面の硬度よりも大きくしているので、上記内輪の外周係合面に剥離や摩耗が発生することを抑制することができて、一方向クラッチの寿命を長くすることができ、また、くさび角の変化を抑制してすべりの発生を防止することができる。
【0035】
また、請求項3の発明の一方向クラッチによれば、上記外輪の内周係合面が円筒係合面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が略断面多角形状のカム面である場合でも、または、上記外輪の内周係合面が略断面多角形状のカム面であり、かつ、上記内輪の外周係合面が円筒係合面である場合でも、上記係合ころの表面との接触楕円が大きく剥離や摩耗が起こりにくい上記外輪の内周係合面の硬度を、上記係合ころの表面との接触楕円が小さい上記内輪の外周係合面の硬度よりも小さくしているので、上記外輪の内周係合面の硬度を高くするための、上記外輪の内周係合面の浸炭処理、浸炭窒化処理または高周波焼入れ等の硬化処理を厳重に行う必要がなく、上記一方向クラッチの製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の一方向クラッチの半断面図である。
【図2】図1の一方向クラッチのA−A断面図である。
【符号の説明】
1 外輪
1a 円筒係合面
2 内輪
2a カム面
5 係合ころ

Claims (3)

  1. 円筒係合面または略断面多角形状のカム面である外輪の内周係合面と、略断面多角形状のカム面または円筒係合面である内輪の外周係合面との間に係合ころを配置してなる一方向クラッチにおいて、
    上記内輪の外周係合面の硬度は、上記係合ころの表面の硬度および上記外輪の内周係合面の硬度よりも高いことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 請求項1に記載の一方向クラッチにおいて、上記外輪の内周係合面の硬度は、上記係合ころの表面の硬度よりも低いことを特徴とする一方向クラッチ。
  3. 円筒係合面または略断面多角形状のカム面である外輪の内周係合面と、略断面多角形状のカム面または円筒係合面である内輪の外周係合面との間に係合ころを配置してなる一方向クラッチにおいて、
    上記内輪の外周係合面の硬度は、上記外輪の内周係合面の硬度よりも高いことを特徴とする一方向クラッチ。
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